JP2004198315A - 情報通信端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】端末装置とサーバー装置との通信コストの低減や通信時間の短縮化を可能とした移動体用の情報通信端末装置を提供する。
【解決手段】車両等の移動体に積載される情報通信端末装置1のナビゲーションコンピュータ10は、GPSアンテナ12で受信したGPS衛星5からGPS信号や車速センサ17、ジャイロセンサ18の出力を基にして自車両の現在位置を特定し、記憶手段11に記憶されている地図情報を基にして表示モニタ15により経路案内を行う。そして、データセンタ2からのデータファイル・ダウンロード時には、記憶手段11に記憶されているアクセスポイント4の情報を基にして、最も安価(または迅速)にダウンロード可能なアクセスポイント4を選択して、そのサービスエリア40を通過する経路を案内し、自動的にダウンロードを行う。
【選択図】 図1
【解決手段】車両等の移動体に積載される情報通信端末装置1のナビゲーションコンピュータ10は、GPSアンテナ12で受信したGPS衛星5からGPS信号や車速センサ17、ジャイロセンサ18の出力を基にして自車両の現在位置を特定し、記憶手段11に記憶されている地図情報を基にして表示モニタ15により経路案内を行う。そして、データセンタ2からのデータファイル・ダウンロード時には、記憶手段11に記憶されているアクセスポイント4の情報を基にして、最も安価(または迅速)にダウンロード可能なアクセスポイント4を選択して、そのサービスエリア40を通過する経路を案内し、自動的にダウンロードを行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に搭載され、所望のデータファイルを基地局から受信する情報通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス、情報通信技術の進展によってもたらされた情報化社会へ対応するため、車両に搭載して、道路交通情報等の運転支援情報や旅行情報などの情報を運転者に提供する車載端末装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような車載端末装置では、無線通信により所望の情報をダウンロードして利用している。そして、特許文献1には、車両の最寄りのアクセスポイントを通じてサーバー装置と通信を行う技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−201769号公報(0043〜0056段落、図4、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、通信料金や、通信速度、アクセスポイントがカバーする通信エリア等が考慮されていないため、かえって通信コストが増大したり、通信に長時間を要したり、サービスエリア内でのダウンロードが完了できない可能性がある。
【0006】
そこで本発明は、端末装置とサーバー装置との通信コストの低減や通信時間の短縮化を可能とした移動体用の情報通信端末装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報通信端末装置は、移動体に搭載されて、複数の通信事業者に属する基地局のうちから選択した通信事業者に属する基地局と通信して、所望のデータファイルを受信する情報通信端末装置において、移動体の現在位置を特定する位置特定手段と、地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信料金を格納した記憶手段と、所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する費用を算出し、最も通信に要する費用が安価な基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路選択手段と、選択した経路に基づいて経路案内を行う経路案内手段と、該基地局に接続してデータファイルを受信する受信手段と、を備えているものである。
【0008】
このようにダウンロードするデータファイルのサイズに応じて通信に要する費用を算出し、最も安価にダウンロードが可能な基地局を選択し、選択した基地局へのアクセスが容易となる経路を設定して、移動体の経路案内を行うので、最も通信費用が安価になる基地局へのアクセスを確実に行うことができ、データファイルをダウンロードするための通信コストを低減できる。
【0009】
あるいは、本発明に係る情報通信端末装置は、地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信速度を格納した記憶手段と、所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する時間を算出し、最も通信に要する時間が短い基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路案内手段を備えるものであってもよい。
【0010】
このようにダウンロードするデータファイルのサイズに応じて通信に要する時間を算出し、最も早くダウンロードが可能な基地局を選択し、選択した基地局へのアクセスが容易となる経路を設定して、移動体の経路案内を行うので、最も早くダウンロードができる基地局へのアクセスを確実に行うことができ、データファイルをダウンロードするための通信時間を短縮できる。
【0011】
この経路選択手段は、通信エリアへの移動に要する費用(または時間)も勘案して通信に要する費用(または時間)の計算を行うことが好ましい。移動に要する費用または時間も勘案することで、通信にかかるコストをさらに低減したり、データを早急にダウンロードすることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明に係る情報通信端末装置を含む情報通信システムの概略図であり、図2は、図1の情報通信端末装置のナビゲーションコンピュータの基本構成を示すブロック図であり、図3は、図1のデータセンタの基本構成を示すブロック図である。
【0014】
本発明に係る情報通信端末装置1は、移動体である車両に搭載され、経路案内や経路周辺の情報提供等を行う機能を有している。この情報通信端末装置1は、さらに通信機能を有しており、中継局3(各中継局を区別する必要がある場合には、図1、3に示されるように末尾に英小文字の符号を付す。)を介してデータセンタ2へ接続して必要な情報を受信(ダウンロード)し、利用者へ提供するものである。
【0015】
情報通信端末装置1は、図1、図2に示されるように、ナビゲーションコンピュータ10、記憶手段11、GPSアンテナ12、通信アンテナ13、送受信部14、表示モニタ15、入力手段16、車速センサ17、ジャイロセンサ18から構成される。
【0016】
ナビゲーションコンピュータ10は、CPU、メモリ等から構成され、情報通信端末装置1の動作を制御するものであり、車両の現在位置を特定する位置特定手段101と、データセンタ2との通信を制御する情報通信手段102と、経路選択を行う経路選択手段103と、選択した経路に基づいて車両を案内する経路案内手段104とを備える。これらの手段は、ナビゲーションコンピュータ10内でハード的に区分されていてもよいし、あるいは、ソフト的に区分されていてもよい。
【0017】
記憶手段11は、磁気ディスク、光磁気ディスク、メモリ等の読み書き可能な記憶装置から構成される。なお、これらとCD−ROM、DVD−ROM等の読取専用の記憶装置とを組み合わせて構成してもよい。記憶手段11は、情報通信手段102がダウンロードした受信データを格納する受信データ格納部110と、後述するアクセスポイント4の情報を参照テーブルとして格納している基地局情報格納部111と、道路や交通情報等の地図情報を格納している地図情報格納部112とを有している。このうち、受信データ格納部110は読み書き可能な構成であることが必要であるが、基地局情報格納部111と地図情報格納部112は読取専用の記憶媒体に情報が格納されていてもよい。さらに、情報更新のため、補完する情報を読み書き可能な記憶装置に格納しておいてもよい。これらの格納部はそれぞれ別の記憶装置で構成されていてもよいが、共通の記憶装置内の別の領域に格納されていてもよい。
【0018】
GPSアンテナ12は、GPS衛星5からのGPS(Global Positioning System)信号を受信して位置特定手段101へと出力する。通信アンテナ13と送受信部14は、中継局3との接続を行うシステムであり、情報通信手段102に接続されている。中継局3との接続は、携帯電話回線、無線回線を介して行われ、無線通信に一般的に用いられている帯域の電波のほか、光や赤外線を用いてもよい。
【0019】
表示モニタ15は、CRT、液晶等のモニターであって、経路案内手段104で設定した経路情報を表示するほか、設定時の入力案内等も行う。入力手段16は、操作者が、ダウンロードするデータの選択等を行うためのものであり、表示モニタ15と一体化したタッチパネル等が好適である。
【0020】
車速センサ17は、車両の車速を検出するものであり、車輪の回転を検出する車輪速センサ等が好適である。ジャイロセンサ18は、車両の鉛直軸方向の回転角速度を検出するものであって、圧電セラミックを用いた振動子による振動式センサ等が好適である。
【0021】
データセンタ2は、図3に示されるように、各中継局3に接続されて情報通信端末装置1との通信を行う通信手段20と、情報通信端末装置1へ送信するデータを格納している記憶手段22と、通信手段20により受信した情報に基づいて記憶手段22からデータを読み出し、送信を行う制御手段21とを備えている。
【0022】
中継局3a〜3cは、異なる事業者(携帯電話会社、無線LAN提供会社等)であり、それぞれ独自のアクセスポイント(基地局)4(4a1、4a2、4b1、4b2、4c1〜4c3)を有している(以下、各アクセスポイントを区別する必要がある場合のみ事業者を示す英小文字とアクセスポイントの番号を示す数字を付すこととし、区別する必要のない場合には、単にアクセスポイント4と表記する)。各アクセスポイント4はサービスエリア40(サービスエリア同士を区別する必要がある場合には、対応するアクセスポイントの事業者、アクセスポイント番号を意味する英小文字と数字を付す)を有している。図1では、各アクセスポイント4のサービスエリア40がほとんど重なっていないが、実際には、移動中にアクセスが中断されるのを防止するため、例えば、中継局3aを例にとると、サービスエリア40aiと隣接するサービスエリア40ajが一部重なり合うようにアクセスポイント4aが配置されていてもよい。また、異なる事業者間でサービスエリアが重なっていてもよい。各アクセスポイント4のサービスエリア40は必ずしも同一の半径を有するとは限らず、地形によっては円形でない場合もある。
【0023】
次に、本発明における情報通信端末装置の動作について具体的に説明する。ここでは、2種類の動作の形態について説明する。第1の動作形態は、最も料金が安価になる通信方法でデータのダウンロードを行うものであり、第2の動作形態は、最も迅速にデータのダウンロードを行うものである。以下に説明する処理は、ナビゲーションコンピュータ10により実行される。
【0024】
図4は、第1の動作形態の処理を示すフローチャートである。まず、目的地までの経路設定処理を行う(ステップS1)。具体的には、操作者(通常は車両の運転者)が予め目的地を入力手段16によって経路選択手段103に入力しておく。位置特定手段101は、GPSアンテナ12で受信した複数のGPS衛星5からのGPS信号を基にして衛星航法により算出した現在位置と、車速センサ17の出力から求めた車両の移動距離と、ジャイロセンサ18の出力から求めた車両の移動方向から自立航法により算出した現在位置とを照合して車両の現在位置を特定する。経路選択手段103は、こうして位置特定手段101が求めた現在位置と、地図情報格納部112に格納されている地図情報(交通情報を含む)を基にして目的地までの経路を算出する。算出した経路は経路案内手段104に通知して表示モニタ15上に表示される。このとき、経路を1つのみ選択するのではなく、複数の経路候補を選択して、表示モニタ15上に表示せしめ、操作者に入力手段16により候補を選択させてもよい。
【0025】
続いて、操作者の操作により、ダウンロード(図中DLと略す。)処理内容を設定する(ステップS2)。具体的には、情報通信手段102は、経路案内手段104に接続されている表示モニタ15に、ダウンロードするファイルの候補を表示し、経路選択手段103に接続されている入力手段16により操作者に候補選択とダウンロードを終了すべき経路位置を選択させる。
【0026】
ダウンロードするファイルが選択されたら情報通信手段102は当該ファイルのファイルサイズを取得する(ステップS3)。このファイルサイズ取得は、送受信部14により最寄りのアクセスポイント4(例えば4c1)から中継局3(例えば3c)を介してデータセンタ2の通信手段20に接続して、データセンタ2の制御手段21に記憶手段22の記憶情報からファイルサイズを取得すればよい。あるいは、事前にダウンロードするファイルに関する情報(ファイルサイズとダウンロードに必要な情報、操作者の選択に必要な情報を含む)を取得して受信データ格納部110あるいは地図情報格納部112等に格納しておき、これを読み出すことでファイル情報の取得を行ってもよい。この場合、ファイル情報取得のために新たに通信を行う必要がないという利点がある。ここで、ダウンロードする情報には、経路周辺の最新の交通情報や案内情報等がある。これらの情報ファイルはサービスエリア内でのダウンロードが確実に行えるよう、短時間でダウンロード可能なファイルサイズに納められている。
【0027】
次に、経路選択手段103は、基地局情報格納部111に格納されている参照テーブルから設定範囲内で接続可能なアクセスポイント4をリストアップする(ステップS4)。表1は、基地局情報格納部111に格納されている参照テーブルの例を示している。
【0028】
【表1】
この参照テーブルには、アクセスポイント4ごとに、その位置(緯度・経度)、サービスエリア40の径、料金体系、通信速度が格納されている。表1では、料金体系として2つの料金体系が示されているが、これは例えば、時間帯ごとに異なる料金体系が用いられている場合を示している。ここでリストアップするアクセスポイント4は、ステップS1で設定した経路がサービスエリア40を通過するものに限られず、例えば、経路変更によってサービスエリア40を通過するものを含んでもよい。
【0029】
この参照テーブルのデータは、情報通信手段102によってダウンロードして基地局情報格納部111に格納してもよいし、CD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体に格納してデータセンタ2の情報提供者がユーザに配布してもよい。
【0030】
続いて、経路選択手段103は読み出した参照テーブルの情報を基にして、リストアップしたアクセスポイント40ごとにダウンロードに要する料金を算出する(ステップS5)。この料金f(円)は、当該ファイルのサイズをs(byte)、料金体系をv(円/byte)とした場合、f=s×vで表せる。なお、サービスエリア40を通過するためには経路変更を必要とするアクセスポイント4については、経路変更によって余分に必要となる燃料費や通行料を料金に加算してもよい。そして、求めた料金が最も安価なアクセスポイント4をダウンロードを行うアクセスポイント4Dとして設定する(ステップS6)。
【0031】
経路選択手段103と経路案内手段104は、こうして設定したアクセスポイント4Dへと車両を誘導する経路設定・案内処理を行う(ステップS7)。具体的には、経路選択手段103がこうして設定したアクセスポイント4Dのサービスエリア40Dへ至る経路を位置特定手段101で特定した車両の現在位置と、地図情報格納部112に格納されている地図情報から算出し、経路案内手段104へ通知する。経路案内手段104は、車両がこの設定経路に沿って移動するよう表示モニタ15等により運転者を誘導する。このとき、位置特定手段101で特定した車両の現在位置が設定した経路を移動しているかを監視し、設定経路から逸れた場合には、経路選択手段103に通知して、設定経路へ戻る経路の算出、あるいは、設定したサービスエリア40Dへの最適経路の再算出を行わせて、確実に設定したサービスエリア40Dへ確実に車両を誘導する。さらに、サービスエリア内でダウンロードを完了できるのに足る経路を設定することが好ましい。このとき、選択したアクセスポイント4では、ダウンロードに必要な経路長が不足するような場合には、アクセスポイント4の選択をやり直してもよい。
【0032】
車両が選択したサービスエリア40Dに到達したら、ダウンロード処理を行う(ステップS8)。具体的には、情報通信手段102は、位置特定手段101で特定した車両の現在位置により車両が設定したサービスエリア40Dに到達したことを判定したら、送受信部14によりそのアクセスポイント4Dを用いて中継局4Dを介してデータセンタ2の通信手段20に接続し、制御手段21に所定のファイルを送信するよう要求する。制御手段21は、これに応じて記憶手段22から所定のファイルを読み出し、通信手段20により情報通信端末装置1の送受信部14にファイルを送信(ダウンロード)する。送受信部14は受信したデータファイルを情報通信手段102へと転送し、情報通信手段102は、このファイルを受信データ格納部110へと格納する。情報通信端末装置1はこうして受信データ格納部110に格納されている情報を様々に利用することができる。
【0033】
ダウンロード処理終了後は、経路案内手段104は、設定された経路情報を基にして目的地までの経路を案内する(ステップS9)。なお、ダウンロードした情報等を基にして経路選択手段103が目的地までの経路を再設定し、再設定した経路に基づいて経路案内手段104が車両を目的地へと誘導してもよい。ダウンロードが終了したら、経路案内手段104による車両誘導を終了してもよい。
【0034】
本発明によれば、経路上で最も安価にファイルをダウンロード可能なアクセスポイントを選択して、このアクセスポイントへ接続するサービスエリアを通過する経路を設定し、車両をこの経路に沿って誘導し、サービスエリアに到達したら自動的にファイルのダウンロードを行うので、データファイルをダウンロードする際の通信コストを低減することができる。
【0035】
図5は、第2の動作形態の処理のうち図4に示される第1の実施形態と異なる部分を示すフローチャートである。それ以外の処理部分は基本的に第1の実施形態と同一である。ただし、第1の処理形態のステップS2では、ダウンロードを終了すべき経路位置を選択させたが、ダウンロードを終了すべき時点を選択させてもよい。
【0036】
アクセスポイントをリストアップした(ステップS4)後、経路選択手段103は読み出した参照テーブルの情報を基にして、リストアップしたアクセスポイント40ごとにダウンロードに要する時間を算出する(ステップS5a)。この時間T(秒)は、当該ファイルのサイズをs(byte)、通信速度をt(kbps)とした場合、T=s/(t×125)で表せる。なお、サービスエリア40に到達するまでに所定時間走行する必要があるアクセスポイント4については、到達までの予想時間をダウンロードに要する時間に加算してもよい。また、サービスエリア40に到達するために経路変更を必要とするアクセスポイント4について、経路変更によって余分に必要となる走行時間の予想時間のみをダウンロードに要する時間に加算してもよい。そして、求めた時間が最も短いアクセスポイント4をダウンロードを行うアクセスポイント4Dとして設定する(ステップS6a)。設定したアクセスポイント4への案内処理とダウンロード処理は第1の実施形態と同一である。
【0037】
この実施形態によれば、求めるデータファイルを迅速にダウンロードすることが可能となる。特に、到達までの予想時間を加算してダウンロードに要する時間を算出すると、ダウンロード終了が一番早いアクセスポイントを自動的に選択してデータファイルを取得できるため、早期にデータを必要とする場合に有効である。
【0038】
さらに、ダウンロードするアクセスポイントの選択条件をより細かく設定してもよい。例えば、第1の実施形態において、同一の通信料金であればより迅速にダウンロード可能なアクセスポイントを選択するようにしたり、設定時間以内にダウンロードが可能なアクセスポイントの中で最も安価な通信料金のアクセスポイントを設定するようにしてもよい。第2の実施形態の場合には、設定した通信料金以内で最も迅速にダウンロード可能なアクセスポイントを選択するようにしてもよい。
【0039】
以上の説明では車両に搭載された車載型の移動端末装置を例に説明してきたが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、移動体への積載が可能な携帯型の端末装置であってもよく、移動体としては、車両のほかに、鉄道、船舶、航空機等も含まれる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動体の移動中にファイルのダウンロードを行う際に、最も安価に、あるいは、迅速にダウンロードが可能なアクセスポイントを自動的に選択して、ダウンロードを行うことができるため、通信コストの低減、または、ファイルの利用性が向上する。
【0041】
特に、移動に要する経費、時間を勘案することで、より的確に最も安価に、あるいは、迅速にダウンロードが可能なアクセスポイントの判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報通信端末装置を含む情報通信システムの概略図である。
【図2】図1の情報通信端末装置の基本構成を示すブロック図である。
【図3】図1のデータセンタの基本構成を示すブロック図である。
【図4】図1の情報通信端末装置における第1の動作形態の処理を示すフローチャートである。
【図5】図1の情報通信端末装置における第2の動作形態の処理のうち第1の動作形態と異なる部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…情報通信端末装置、2…データセンタ、3…中継局、4…アクセスポイント(基地局)、10…ナビゲーションコンピュータ、11…記憶手段、12…GPSアンテナ、13…通信アンテナ、14…送受信部、15…表示モニタ、16…入力手段、17…車速センサ、18…ジャイロセンサ、20…通信手段、21…制御手段、22…記憶手段、40…サービスエリア、101…位置特定手段、102…情報通信手段、103…経路選択手段、104…経路案内手段、110…受信データ格納部、111…基地局情報格納部、112…地図情報格納部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に搭載され、所望のデータファイルを基地局から受信する情報通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス、情報通信技術の進展によってもたらされた情報化社会へ対応するため、車両に搭載して、道路交通情報等の運転支援情報や旅行情報などの情報を運転者に提供する車載端末装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような車載端末装置では、無線通信により所望の情報をダウンロードして利用している。そして、特許文献1には、車両の最寄りのアクセスポイントを通じてサーバー装置と通信を行う技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−201769号公報(0043〜0056段落、図4、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、通信料金や、通信速度、アクセスポイントがカバーする通信エリア等が考慮されていないため、かえって通信コストが増大したり、通信に長時間を要したり、サービスエリア内でのダウンロードが完了できない可能性がある。
【0006】
そこで本発明は、端末装置とサーバー装置との通信コストの低減や通信時間の短縮化を可能とした移動体用の情報通信端末装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る情報通信端末装置は、移動体に搭載されて、複数の通信事業者に属する基地局のうちから選択した通信事業者に属する基地局と通信して、所望のデータファイルを受信する情報通信端末装置において、移動体の現在位置を特定する位置特定手段と、地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信料金を格納した記憶手段と、所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する費用を算出し、最も通信に要する費用が安価な基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路選択手段と、選択した経路に基づいて経路案内を行う経路案内手段と、該基地局に接続してデータファイルを受信する受信手段と、を備えているものである。
【0008】
このようにダウンロードするデータファイルのサイズに応じて通信に要する費用を算出し、最も安価にダウンロードが可能な基地局を選択し、選択した基地局へのアクセスが容易となる経路を設定して、移動体の経路案内を行うので、最も通信費用が安価になる基地局へのアクセスを確実に行うことができ、データファイルをダウンロードするための通信コストを低減できる。
【0009】
あるいは、本発明に係る情報通信端末装置は、地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信速度を格納した記憶手段と、所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する時間を算出し、最も通信に要する時間が短い基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路案内手段を備えるものであってもよい。
【0010】
このようにダウンロードするデータファイルのサイズに応じて通信に要する時間を算出し、最も早くダウンロードが可能な基地局を選択し、選択した基地局へのアクセスが容易となる経路を設定して、移動体の経路案内を行うので、最も早くダウンロードができる基地局へのアクセスを確実に行うことができ、データファイルをダウンロードするための通信時間を短縮できる。
【0011】
この経路選択手段は、通信エリアへの移動に要する費用(または時間)も勘案して通信に要する費用(または時間)の計算を行うことが好ましい。移動に要する費用または時間も勘案することで、通信にかかるコストをさらに低減したり、データを早急にダウンロードすることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明に係る情報通信端末装置を含む情報通信システムの概略図であり、図2は、図1の情報通信端末装置のナビゲーションコンピュータの基本構成を示すブロック図であり、図3は、図1のデータセンタの基本構成を示すブロック図である。
【0014】
本発明に係る情報通信端末装置1は、移動体である車両に搭載され、経路案内や経路周辺の情報提供等を行う機能を有している。この情報通信端末装置1は、さらに通信機能を有しており、中継局3(各中継局を区別する必要がある場合には、図1、3に示されるように末尾に英小文字の符号を付す。)を介してデータセンタ2へ接続して必要な情報を受信(ダウンロード)し、利用者へ提供するものである。
【0015】
情報通信端末装置1は、図1、図2に示されるように、ナビゲーションコンピュータ10、記憶手段11、GPSアンテナ12、通信アンテナ13、送受信部14、表示モニタ15、入力手段16、車速センサ17、ジャイロセンサ18から構成される。
【0016】
ナビゲーションコンピュータ10は、CPU、メモリ等から構成され、情報通信端末装置1の動作を制御するものであり、車両の現在位置を特定する位置特定手段101と、データセンタ2との通信を制御する情報通信手段102と、経路選択を行う経路選択手段103と、選択した経路に基づいて車両を案内する経路案内手段104とを備える。これらの手段は、ナビゲーションコンピュータ10内でハード的に区分されていてもよいし、あるいは、ソフト的に区分されていてもよい。
【0017】
記憶手段11は、磁気ディスク、光磁気ディスク、メモリ等の読み書き可能な記憶装置から構成される。なお、これらとCD−ROM、DVD−ROM等の読取専用の記憶装置とを組み合わせて構成してもよい。記憶手段11は、情報通信手段102がダウンロードした受信データを格納する受信データ格納部110と、後述するアクセスポイント4の情報を参照テーブルとして格納している基地局情報格納部111と、道路や交通情報等の地図情報を格納している地図情報格納部112とを有している。このうち、受信データ格納部110は読み書き可能な構成であることが必要であるが、基地局情報格納部111と地図情報格納部112は読取専用の記憶媒体に情報が格納されていてもよい。さらに、情報更新のため、補完する情報を読み書き可能な記憶装置に格納しておいてもよい。これらの格納部はそれぞれ別の記憶装置で構成されていてもよいが、共通の記憶装置内の別の領域に格納されていてもよい。
【0018】
GPSアンテナ12は、GPS衛星5からのGPS(Global Positioning System)信号を受信して位置特定手段101へと出力する。通信アンテナ13と送受信部14は、中継局3との接続を行うシステムであり、情報通信手段102に接続されている。中継局3との接続は、携帯電話回線、無線回線を介して行われ、無線通信に一般的に用いられている帯域の電波のほか、光や赤外線を用いてもよい。
【0019】
表示モニタ15は、CRT、液晶等のモニターであって、経路案内手段104で設定した経路情報を表示するほか、設定時の入力案内等も行う。入力手段16は、操作者が、ダウンロードするデータの選択等を行うためのものであり、表示モニタ15と一体化したタッチパネル等が好適である。
【0020】
車速センサ17は、車両の車速を検出するものであり、車輪の回転を検出する車輪速センサ等が好適である。ジャイロセンサ18は、車両の鉛直軸方向の回転角速度を検出するものであって、圧電セラミックを用いた振動子による振動式センサ等が好適である。
【0021】
データセンタ2は、図3に示されるように、各中継局3に接続されて情報通信端末装置1との通信を行う通信手段20と、情報通信端末装置1へ送信するデータを格納している記憶手段22と、通信手段20により受信した情報に基づいて記憶手段22からデータを読み出し、送信を行う制御手段21とを備えている。
【0022】
中継局3a〜3cは、異なる事業者(携帯電話会社、無線LAN提供会社等)であり、それぞれ独自のアクセスポイント(基地局)4(4a1、4a2、4b1、4b2、4c1〜4c3)を有している(以下、各アクセスポイントを区別する必要がある場合のみ事業者を示す英小文字とアクセスポイントの番号を示す数字を付すこととし、区別する必要のない場合には、単にアクセスポイント4と表記する)。各アクセスポイント4はサービスエリア40(サービスエリア同士を区別する必要がある場合には、対応するアクセスポイントの事業者、アクセスポイント番号を意味する英小文字と数字を付す)を有している。図1では、各アクセスポイント4のサービスエリア40がほとんど重なっていないが、実際には、移動中にアクセスが中断されるのを防止するため、例えば、中継局3aを例にとると、サービスエリア40aiと隣接するサービスエリア40ajが一部重なり合うようにアクセスポイント4aが配置されていてもよい。また、異なる事業者間でサービスエリアが重なっていてもよい。各アクセスポイント4のサービスエリア40は必ずしも同一の半径を有するとは限らず、地形によっては円形でない場合もある。
【0023】
次に、本発明における情報通信端末装置の動作について具体的に説明する。ここでは、2種類の動作の形態について説明する。第1の動作形態は、最も料金が安価になる通信方法でデータのダウンロードを行うものであり、第2の動作形態は、最も迅速にデータのダウンロードを行うものである。以下に説明する処理は、ナビゲーションコンピュータ10により実行される。
【0024】
図4は、第1の動作形態の処理を示すフローチャートである。まず、目的地までの経路設定処理を行う(ステップS1)。具体的には、操作者(通常は車両の運転者)が予め目的地を入力手段16によって経路選択手段103に入力しておく。位置特定手段101は、GPSアンテナ12で受信した複数のGPS衛星5からのGPS信号を基にして衛星航法により算出した現在位置と、車速センサ17の出力から求めた車両の移動距離と、ジャイロセンサ18の出力から求めた車両の移動方向から自立航法により算出した現在位置とを照合して車両の現在位置を特定する。経路選択手段103は、こうして位置特定手段101が求めた現在位置と、地図情報格納部112に格納されている地図情報(交通情報を含む)を基にして目的地までの経路を算出する。算出した経路は経路案内手段104に通知して表示モニタ15上に表示される。このとき、経路を1つのみ選択するのではなく、複数の経路候補を選択して、表示モニタ15上に表示せしめ、操作者に入力手段16により候補を選択させてもよい。
【0025】
続いて、操作者の操作により、ダウンロード(図中DLと略す。)処理内容を設定する(ステップS2)。具体的には、情報通信手段102は、経路案内手段104に接続されている表示モニタ15に、ダウンロードするファイルの候補を表示し、経路選択手段103に接続されている入力手段16により操作者に候補選択とダウンロードを終了すべき経路位置を選択させる。
【0026】
ダウンロードするファイルが選択されたら情報通信手段102は当該ファイルのファイルサイズを取得する(ステップS3)。このファイルサイズ取得は、送受信部14により最寄りのアクセスポイント4(例えば4c1)から中継局3(例えば3c)を介してデータセンタ2の通信手段20に接続して、データセンタ2の制御手段21に記憶手段22の記憶情報からファイルサイズを取得すればよい。あるいは、事前にダウンロードするファイルに関する情報(ファイルサイズとダウンロードに必要な情報、操作者の選択に必要な情報を含む)を取得して受信データ格納部110あるいは地図情報格納部112等に格納しておき、これを読み出すことでファイル情報の取得を行ってもよい。この場合、ファイル情報取得のために新たに通信を行う必要がないという利点がある。ここで、ダウンロードする情報には、経路周辺の最新の交通情報や案内情報等がある。これらの情報ファイルはサービスエリア内でのダウンロードが確実に行えるよう、短時間でダウンロード可能なファイルサイズに納められている。
【0027】
次に、経路選択手段103は、基地局情報格納部111に格納されている参照テーブルから設定範囲内で接続可能なアクセスポイント4をリストアップする(ステップS4)。表1は、基地局情報格納部111に格納されている参照テーブルの例を示している。
【0028】
【表1】
この参照テーブルには、アクセスポイント4ごとに、その位置(緯度・経度)、サービスエリア40の径、料金体系、通信速度が格納されている。表1では、料金体系として2つの料金体系が示されているが、これは例えば、時間帯ごとに異なる料金体系が用いられている場合を示している。ここでリストアップするアクセスポイント4は、ステップS1で設定した経路がサービスエリア40を通過するものに限られず、例えば、経路変更によってサービスエリア40を通過するものを含んでもよい。
【0029】
この参照テーブルのデータは、情報通信手段102によってダウンロードして基地局情報格納部111に格納してもよいし、CD−ROM、DVD−ROM等の記憶媒体に格納してデータセンタ2の情報提供者がユーザに配布してもよい。
【0030】
続いて、経路選択手段103は読み出した参照テーブルの情報を基にして、リストアップしたアクセスポイント40ごとにダウンロードに要する料金を算出する(ステップS5)。この料金f(円)は、当該ファイルのサイズをs(byte)、料金体系をv(円/byte)とした場合、f=s×vで表せる。なお、サービスエリア40を通過するためには経路変更を必要とするアクセスポイント4については、経路変更によって余分に必要となる燃料費や通行料を料金に加算してもよい。そして、求めた料金が最も安価なアクセスポイント4をダウンロードを行うアクセスポイント4Dとして設定する(ステップS6)。
【0031】
経路選択手段103と経路案内手段104は、こうして設定したアクセスポイント4Dへと車両を誘導する経路設定・案内処理を行う(ステップS7)。具体的には、経路選択手段103がこうして設定したアクセスポイント4Dのサービスエリア40Dへ至る経路を位置特定手段101で特定した車両の現在位置と、地図情報格納部112に格納されている地図情報から算出し、経路案内手段104へ通知する。経路案内手段104は、車両がこの設定経路に沿って移動するよう表示モニタ15等により運転者を誘導する。このとき、位置特定手段101で特定した車両の現在位置が設定した経路を移動しているかを監視し、設定経路から逸れた場合には、経路選択手段103に通知して、設定経路へ戻る経路の算出、あるいは、設定したサービスエリア40Dへの最適経路の再算出を行わせて、確実に設定したサービスエリア40Dへ確実に車両を誘導する。さらに、サービスエリア内でダウンロードを完了できるのに足る経路を設定することが好ましい。このとき、選択したアクセスポイント4では、ダウンロードに必要な経路長が不足するような場合には、アクセスポイント4の選択をやり直してもよい。
【0032】
車両が選択したサービスエリア40Dに到達したら、ダウンロード処理を行う(ステップS8)。具体的には、情報通信手段102は、位置特定手段101で特定した車両の現在位置により車両が設定したサービスエリア40Dに到達したことを判定したら、送受信部14によりそのアクセスポイント4Dを用いて中継局4Dを介してデータセンタ2の通信手段20に接続し、制御手段21に所定のファイルを送信するよう要求する。制御手段21は、これに応じて記憶手段22から所定のファイルを読み出し、通信手段20により情報通信端末装置1の送受信部14にファイルを送信(ダウンロード)する。送受信部14は受信したデータファイルを情報通信手段102へと転送し、情報通信手段102は、このファイルを受信データ格納部110へと格納する。情報通信端末装置1はこうして受信データ格納部110に格納されている情報を様々に利用することができる。
【0033】
ダウンロード処理終了後は、経路案内手段104は、設定された経路情報を基にして目的地までの経路を案内する(ステップS9)。なお、ダウンロードした情報等を基にして経路選択手段103が目的地までの経路を再設定し、再設定した経路に基づいて経路案内手段104が車両を目的地へと誘導してもよい。ダウンロードが終了したら、経路案内手段104による車両誘導を終了してもよい。
【0034】
本発明によれば、経路上で最も安価にファイルをダウンロード可能なアクセスポイントを選択して、このアクセスポイントへ接続するサービスエリアを通過する経路を設定し、車両をこの経路に沿って誘導し、サービスエリアに到達したら自動的にファイルのダウンロードを行うので、データファイルをダウンロードする際の通信コストを低減することができる。
【0035】
図5は、第2の動作形態の処理のうち図4に示される第1の実施形態と異なる部分を示すフローチャートである。それ以外の処理部分は基本的に第1の実施形態と同一である。ただし、第1の処理形態のステップS2では、ダウンロードを終了すべき経路位置を選択させたが、ダウンロードを終了すべき時点を選択させてもよい。
【0036】
アクセスポイントをリストアップした(ステップS4)後、経路選択手段103は読み出した参照テーブルの情報を基にして、リストアップしたアクセスポイント40ごとにダウンロードに要する時間を算出する(ステップS5a)。この時間T(秒)は、当該ファイルのサイズをs(byte)、通信速度をt(kbps)とした場合、T=s/(t×125)で表せる。なお、サービスエリア40に到達するまでに所定時間走行する必要があるアクセスポイント4については、到達までの予想時間をダウンロードに要する時間に加算してもよい。また、サービスエリア40に到達するために経路変更を必要とするアクセスポイント4について、経路変更によって余分に必要となる走行時間の予想時間のみをダウンロードに要する時間に加算してもよい。そして、求めた時間が最も短いアクセスポイント4をダウンロードを行うアクセスポイント4Dとして設定する(ステップS6a)。設定したアクセスポイント4への案内処理とダウンロード処理は第1の実施形態と同一である。
【0037】
この実施形態によれば、求めるデータファイルを迅速にダウンロードすることが可能となる。特に、到達までの予想時間を加算してダウンロードに要する時間を算出すると、ダウンロード終了が一番早いアクセスポイントを自動的に選択してデータファイルを取得できるため、早期にデータを必要とする場合に有効である。
【0038】
さらに、ダウンロードするアクセスポイントの選択条件をより細かく設定してもよい。例えば、第1の実施形態において、同一の通信料金であればより迅速にダウンロード可能なアクセスポイントを選択するようにしたり、設定時間以内にダウンロードが可能なアクセスポイントの中で最も安価な通信料金のアクセスポイントを設定するようにしてもよい。第2の実施形態の場合には、設定した通信料金以内で最も迅速にダウンロード可能なアクセスポイントを選択するようにしてもよい。
【0039】
以上の説明では車両に搭載された車載型の移動端末装置を例に説明してきたが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、移動体への積載が可能な携帯型の端末装置であってもよく、移動体としては、車両のほかに、鉄道、船舶、航空機等も含まれる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動体の移動中にファイルのダウンロードを行う際に、最も安価に、あるいは、迅速にダウンロードが可能なアクセスポイントを自動的に選択して、ダウンロードを行うことができるため、通信コストの低減、または、ファイルの利用性が向上する。
【0041】
特に、移動に要する経費、時間を勘案することで、より的確に最も安価に、あるいは、迅速にダウンロードが可能なアクセスポイントの判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報通信端末装置を含む情報通信システムの概略図である。
【図2】図1の情報通信端末装置の基本構成を示すブロック図である。
【図3】図1のデータセンタの基本構成を示すブロック図である。
【図4】図1の情報通信端末装置における第1の動作形態の処理を示すフローチャートである。
【図5】図1の情報通信端末装置における第2の動作形態の処理のうち第1の動作形態と異なる部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…情報通信端末装置、2…データセンタ、3…中継局、4…アクセスポイント(基地局)、10…ナビゲーションコンピュータ、11…記憶手段、12…GPSアンテナ、13…通信アンテナ、14…送受信部、15…表示モニタ、16…入力手段、17…車速センサ、18…ジャイロセンサ、20…通信手段、21…制御手段、22…記憶手段、40…サービスエリア、101…位置特定手段、102…情報通信手段、103…経路選択手段、104…経路案内手段、110…受信データ格納部、111…基地局情報格納部、112…地図情報格納部。
Claims (4)
- 移動体に搭載されて、複数の通信事業者に属する基地局のうちから選択した通信事業者に属する基地局と通信して、所望のデータファイルを受信する情報通信端末装置において、
前記移動体の現在位置を特定する位置特定手段と、
地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信料金を格納した記憶手段と、
前記所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する費用を算出し、最も通信に要する費用が安価な基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路選択手段と、
選択した経路に基づいて経路案内を行う経路案内手段と、
該基地局に接続してデータファイルを受信する情報通信手段と、
を備えている情報通信端末装置。 - 前記経路選択手段は、通信エリアへの移動に要する費用も勘案して前記通信に要する費用の計算を行う請求項1記載の情報通信端末装置。
- 移動体に搭載されて、複数の通信事業者に属する基地局のうちから選択した通信事業者に属する基地局と通信して、所望のデータファイルを受信する情報通信端末装置において、
前記移動体の現在位置を特定する位置特定手段と、
地図情報と、各基地局の位置、通信エリア、通信速度を格納した記憶手段と、
前記所望のデータファイルのデータサイズと、移動体の現在位置、経路、基地局のデータを基にして、データファイルの受信完了までの通信に要する時間を算出し、最も通信に要する時間が短い基地局を選択するとともに該基地局に至る経路を選択する経路選択手段と、
選択した経路に基づいて経路案内を行う経路案内手段と、
該基地局に接続してデータファイルを受信する受信手段と、
を備えている情報通信端末装置。 - 前記経路選択手段は、通信エリアへの移動に要する時間も勘案して前記通信に要する時間の計算を行う請求項3記載の情報通信端末装置。
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