JP3798465B2 - 人形玩具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体の一部が回転または回動する人形玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファッションドール(着せ替え人形)の衣服を脱がせたり着せたりする際、遊戯者がファッションドールの手や足を上げたり下げたりして、衣服を着せたり脱がせたりすることはできた。しかしながら、遊戯者が手で動かしていないのに、手が上がったり、足が上がったり、上半身または下半身が回転したりして動作するファッションドールは知られていない。
【0003】
また、体内にモータやゼンマイ等の駆動源を内蔵し、スイッチ操作で手が上がったり、足が上がったり、上半身または下半身が回転したりして動作する可動人形は知られている。しかしながら、体内にモータを内蔵する可動人形は、モータを動かすための電池及びモータの回転を減速するための歯車列などを必要とするので高価格になり、かつ、大きく重たい人形である。従って、モータ内蔵の小さな人形は知られていない。一方、ゼンマイを内蔵する可動人形は、ゼンマイを巻き締めるための螺子部材を体外に突出して設けなければならないので、外観が損なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、駆動原を内蔵することなく、かつ外観を損う突出部材を取り付けることなく、足を上げたり、手を上げたり、上半身を回したり、腰を回したり等の自然な動作をする人形玩具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、互いに連動し、夫々が人形の身体の部分である少なくとも2つの可動部分から成る身体を有し、第1の可動部分に直線運動をさせる力を加えたとき、その直線運動を回転運動に変換する変換機構を内蔵し、該変換機構によって第2の可動部分に回転運動をさせるように構成した人形玩具であって、以下の構成を特徴とするものである。
第1の発明においては、前記変換機構は、前記第1の可動部分と一体に動く回転発生部材と、前記第2の可動部分と一体に動く軸部材とからなり、前記回転発生部材は、側面にV字状貫通孔を有し、前記軸部材が回転自在に貫通する筒部材からなり、前記V字状貫通孔には、前記軸部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれていることを特徴とする。
第2の発明においては、前記変換機構は、前記第1の可動部分を直線運動可能に支持する軸部材と、該第1の可動部分の直線運動に伴って前記第2の可動部分と一体に動く回転発生部材とからなり、前記回転発生部材は、側面にV字状貫通孔を有し、前記軸部材の周りに回転自在に嵌合する筒部材からなり、前記V字状貫通孔には、前記軸部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれていることを特徴とする。
第3の発明においては、前記変換機構は、前記第1の可動部分と一体に動く上下動部材と、前記第2の可動部分と一体に動く回転発生部材と、該回転発生部材の回転範囲を限定する回転方向制御部材とからなり、前記回転発生部材は、側面に逆V字形孔を有し、前記上下動部材の周りに回転自在に嵌合する筒部材からなり、前記逆V字形孔には、前記上下動部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれ、前記回転方向制御部材は、前記逆V字形孔の下方に位置して、該逆V字形孔の頂点から左右いずれか一方の下端へ向かう前記ピンの移動方向を規制するように設けられていることを特徴とする。
【0006】
本発明の人形玩具では、遊戯者が第1の可動部分に力を加えると、第1の可動部分は押し下げられたり、押し込まれたりして直線運動する。この直線運動は、人形の変化としては目立たない小さな動きである。この直線運動は、人形の内部に収納された変換機構により回転運動に変換される。この回転運動は第2の可動部分の回転運動を誘発する。人形の身体の一部の回転運動は、例えば、足を上げる、手を上げる、腰を振る、腰を曲げる、胴を回転させる等人形の大きな変化となる。この変化を利用して人形の自然な動作を実現することができる。
具体的には、第1発明では、第1の可動部分と一体に動く筒状の回転発生部材を、第2の可動部分と一体に動く軸部材が回転自在に貫通し、回転発生部材の側面に設けたV字状貫通孔には、軸部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれ、遊戯者が第1の可動部分に力を加えない状態では、上記ピンは回転発生部材のV字状貫通孔の角(Vの下端)に位置している。ここで、第1の可動部分に直線運動をさせる(例えば、人形の上半身を押し下げる)と、回転発生部材が軸部材に沿って移動する。このとき、軸部材のピンは、回転発生部材のV字状貫通孔の角から2方向に延びた貫通孔のいずれかに沿って移動するが、回転発生部材は直線運動しかできないので、上記V字状貫通孔に沿ったピンの移動に伴って軸部材が回転することとなり、これと一体に動く第2の可動部分(例えば、人形の下半身)が所定の角度(例えば、約90°)回転する。その後、第1の可動部分を元の状態に戻すと、回転発生部材も軸部材に沿って元の位置に戻るが、その際、軸部材のピンが逆方向すなわちV字状貫通孔の角部へ向かって移動するので、軸部材と共に第2の可動部分が反対回りに回転して元の状態に戻る。
上記のように、遊戯者が第1の可動部分に力を加えて動かすと、第2の可動部分が回転する。例えば、人形の上半身を持って足先を床に押し付けたり緩めたりすると、人形は下半身を左又は右に振る動作を行うが、このとき、軸部材のピンは、回転発生部材のV字状貫通孔の範囲内でのみ移動するので、これと一体に動く第2の可動部分(例えば、人形の下半身)の回転も所定の角度(例えば、約90°)内での運動に限られる。これにより、人形の自然な動作を実現する
また、第2発明では、第1の可動部分を直線運動可能に支持する軸部材の周りに、該第1の可動部分の直線運動に伴って第2の可動部分と一体に動く筒状の回転発生部材が回転自在に嵌合し、回転発生部材の側面に設けたV字状貫通孔には、軸部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれ、遊戯者が第1の可動部分に力を加えない状態では、上記ピンは回転発生部材のV字状貫通孔の角(Vの下端)に位置している。ここで、第1の可動部分に直線運動をさせる(例えば、人形の頭部を押し下げる)と、回転発生部材が軸部材に沿って移動する。このとき、軸部材のピンに対して回転発生部材のV字状貫通孔の角から2方向に延びた貫通孔のいずれかが移動するので、回転発生部材が回転することとなり、これと一体に動く第2の可動部分(例えば、人形の上半身)が所定の角度(例えば、約90°)回転する。その後、第1の可動部分を元の状態に戻すと、回転発生部材も軸部材に沿って元の位置に戻るが、その際、軸部材のピンに沿って回転発生部材のV字状貫通孔が逆方向に移動するので、回転発生部材と共に第2の可動部分が反対回りに回転して元の状態に戻る。
上記のように、遊戯者が第1の可動部分に力を加えて動かすと、第2の可動部分が回転する。従って、例えば、人形の頭部を持って足先を床に押し付けたり緩めたりすると、人形は上半身を左又は右に振る動作を行うが、このとき、軸部材のピンは、回転発生部材のV字状貫通孔の範囲内でのみ移動するので、これと一体に動く第2の可動部分(例えば、人形の上半身)の回転も所定の角度(例えば、約90°)内での運動に限られる。これにより、人形の自然な動作を実現する
更に、第3発明では、第1の可動部分と一体に動く上下動部材の周りに、第2の可動部分と一体に動く筒状の回転発生部材が回転自在に嵌合し、回転発生部材の側面に設けた逆V字形孔には、上下動部材に固定されたピンが移動自在に差し込まれ、遊戯者が第1の可動部分に力を加えない状態では、上記ピンは回転発生部材の逆V字形孔の角(逆Vの頂点)に位置している。また、逆V字形孔の下方に回転方向制御部材が位置している。ここで、第1の可動部分に直線運動をさせる(例えば、人形の頭部を押し下げる)と、上下動部材も移動する。このとき、上下動部材のピンが回転発生部材の逆V字形孔の角から2方向に延びた貫通孔のいずれか一方(例えば右方)に沿って移動するので、回転発生部材が回転することとなり、これと一体に動く第2の可動部分(例えば、人形の上半身)が回転する。
このとき、上下動部材のピンが回転方向制御部材の一方(右)の翼部を押し下げるので、回転方向制御部材は(右へ)回動し傾く。その後、第1の可動部分を元の状態に戻すと、上下動部材のピンが回転発生部材の逆V字形孔に沿って逆方向に移動するので、回転発生部材も逆回転し、これと共に第2の可動部分が反対回りに回転して元の状態に戻る。このとき、回転方向制御部材は一方の翼部が押し下げられた状態のままであり、(右へ)傾いている。
再び第1の可動部分に直線運動をさせると、上下動部材も移動する。このとき、回転方向制御部材は(右へ)傾いているので、上下動部材のピンは回転方向制御部材の山の傾斜部に沿って回転発生部材の逆V字形孔の2方向に延びた貫通孔のうち、先ほどと逆方(左)へ移動し、したがって回転発生部材が先ほどと逆方(左)に回転することとなり、これと一体に動く第2の可動部分が先ほどと逆方向(左)に回転する。
このとき、上下動部材のピンが回転方向制御部材の先ほどと逆方(左)の翼部を押し下げるので、回転方向制御部材は(左へ)回動し傾く。その後、第1の可動部分を元の状態に戻すと、回転発生部材も軸部材に沿って元の位置に戻るが、その際、軸部材のピンが逆方向すなわち逆V字形孔の角部へ向かって移動するので、軸部材と共に第2の可動部分が反対(右)回りに回転して元の状態に戻る。このとき、回転方向制御部材は一方の翼部が押し下げられた状態のままであり、(左へ)傾いている。
従って、例えば、人形の頭部を持って足先を床に押し付けたり緩めたりすると、人形は上半身を左又は右に向ける動作を行うが、その動作方向は左右交互に繰り返されることになり、頭部を動かす操作を続ければ、人形は所定の角度の範囲(例えば左右に60°)内で左右交互に上半身を振り向ける動作を繰り返すという面白さがある。
【0007】
【発明の実施の態様】
前記第1の可動部分として、上半身のほか、頭部、足の付根に設けた操作部材、胴体に設けた操作部材などを挙げることができる。これらの可動部分を押し下げたり押し込んだりして直線運動を発生させる。
【0008】
前記第2の可動部分として、前記第1の可動部分とは別の部分、例えば下半身のほか、上半身、腰、足、胴、腕及び頭部から選ばれた1以上の部分を挙げることができ、これらの部分が回転または回動する。
【0009】
前記変換機構としては、(1) 前記第1の可動部分と一体に直線運動する回転発生部材と、該回転発生部材の直線運動により回転する回転部材とからなり、該回転部材が前記第2の可動部分と一体に動作する構成を有するもの、(2) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって直線運動しながら回転する回転発生部材を具備し、該回転発生部材が前記第2の可動部分と一体に動作する構成を有するもの、(3) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって直線運動しながら回転する回転発生部材と、該回転発生部材の回転を前記第2の可動部分に伝達する回転伝達機構とを具備するもの、(4) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって直線運動しながら回転する回転発生部材と、該回転発生部材の回転を前記第2の可動部分に伝達する回転伝達機構とを具備し、前記回転発生部材が身体の第3の可動部分と一体に動作する構成を有するこもの、(5) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって回転する回転発生部材を具備し、該回転発生部材が前記第2の可動部分と一体に動作する構成を有するもの、(6) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって回転する回転発生部材と、該回転発生部材の回転を前記第2の可動部分に伝達する回転伝達機構とを具備するもの、(7) 前記第1の可動部分の直線運動に伴なって回転する回転発生部材と、該回転発生部材の回転を前記第2の可動部分に伝達する回転伝達機構とを具備し、前記回転発生部材が身体の第3の可動部分と一体に動作する構成を有するものなどを挙げることができる。上記構成において、前記第2の可動部分は複数個あってもよい。
【0010】
【実施例】
実施例1
先ず、本発明の人形玩具の第1の実施例で、上半身を持ち、足を床に着け、上半身を押し下げると、腰を左右に回転させる人形玩具10について説明する。
【0011】
図1は人形玩具の外観を示す斜視図であり、図2は図1の人形玩具の組立て図である。
【0012】
図1に示すように、人形玩具10は、頭部11及び両腕13を取り付けた上半身15と、両足16を取り付けた下半身17とからなり、ファッションドールの外観を呈する。
【0013】
図2に示すように、下半身17の上部は円筒18として形成され、円筒18は上端に縁19を有し、その外周は一回り大きくなっている。円筒18の内側の空間20の中心には軸21が立設され、円筒18の上端より更に上方に突出している。足16は下半身17の下部に前後に回動可能に取り付けられ、手で動かせば足を上げ下げできるようになっている。
【0014】
上半身15は、前ハウジング15Fと後ハウジング15Bとで形成され、前後ハウジング15F、15Bとで形成された上半身15の内部は空洞で、その下端面は下半身17の円筒18の縁19を覆う円形である。
【0015】
前後各ハウジング15F、15Bの内側に縦に平行な左右2枚の側壁14L、14Rと、左右側壁14L、14Rの上端を連結する上壁14Uと、下端を連結する底壁14Bとが設けられている。左右側壁14L、14Rには夫々湾曲した切込み21L、21Rが設けられ、底壁14Bにも湾曲した切込み21Bが設けられ軸受けを形成している。
【0016】
腕13はその付根から延びた軸23を有し、軸23には2個の円板25、27が取り付けられている。前記ハウジング15F(15B)の側壁14L、14Rの湾曲切込み21L、21Rに軸23は夫々配置され、2個の円板25、27で各側壁14L(14R)を挟むことにより、各腕13は回転自在に上半身15に取り付けられる。従って、腕13は回転自在で、洋服を着せたり脱がしたりする際に自由に上げたり下げたりすることができる。頭部11は上半身15の上端の首の位置に取り付けられる。前記下半身17の軸21の下部にコイルスプリング29が巻装され、その上方に回転発生部材31が嵌込まれる。
【0017】
回転発生部材31は、図3に示すように、円柱の中心に軸21が貫通する縦孔33を有する筒部材で側面に縦孔33に達するV字状貫通孔35が設けられている。筒部材の下端には、コイルスプリング29の当接する拡大下端部37が設けられ、前記V字状貫通孔35の上方には中部拡大部39が設けられ、更にその上方には上部拡大部41が設けられている。上部拡大部41は前記ハウジング15F(15B)の左右側壁14L、14Rの間に回転不可能に納まる形状をしている。軸21に嵌込まれた回転発生部材31のV字状貫通孔35にピン43が差し込まれ、ピン43は軸21に差し込まれて固定されることにより、軸21と一体となる。
【0018】
軸21に嵌込まれた回転発生部材31の上部拡大部41は、前記ハウジング15F(15B)の底壁14Bの切込み21Bの上方に、中部拡大部39は切込み21Bの下方に配置される。前記の通り、上部拡大部41は左右側壁14L、14Rの間に回転不可能に配置されているので、回転発生部材31は上半身15と一体となる。
【0019】
このような構成を有する人形玩具10の動作を説明する。
【0020】
図4は、図1に示す人形玩具10の内部機構を示す一部を断面図とした簡略正面図であって、軸21に巻装されたコイルスプリング29に押し上げられている回転発生部材31は下半身17の円筒18の上方に位置し、ピン43はV字状貫通孔35の下端に位置し、上半身15及び下半身17は正面を向いている。
【0021】
図5の斜視図に示すように、人形玩具10の上半身15を持ち足先を床に押し付けると、人形玩具10の上半身15は押し下げられ、下半身17はくるっと約90°回転する。
【0022】
図6は下半身17が90°回転したときの内部機構の一部を断面図とした簡略正面図である。回転発生部材31はコイルスプリング29を押し下げて下半身17の円筒18内部に入り込み、軸21のピン43はV字状貫通孔35のいずれかの上端にある。軸21の上端は回転発生部材31の縦孔33から上方へ突き出ている。すなわち、上半身15を押し下げることにより、回転発生部材31が軸21の下部に移動し、その際、軸21に取り付けられているピン43がV字状貫通孔35の上部へ移動するので、軸21と一体の下半身17が約90°左右いずれかに回転する。
【0023】
上半身15を押し下げる力を弱めると、コイルスプリング29の復元力により回転発生部材31は上方へ押し上げられる。その際、軸21に取り付けられているピン43がV字状貫通孔35の下部へ移動するので、軸21と一体の下半身17は約90°回転して正面を向く。
【0024】
人形玩具10の上半身15を持って足先を床に押し付けたり緩めたりすると、人形玩具10は腰を左右に振り、下半身17の円筒18にスカートを付けていればスカートは翻り、踊っているように見える。
【0025】
実施例2
次に、本発明の人形玩具の第2の実施例で、頭を持って足を床に着け、頭を押し下げると、上半身がくるっと左右に回転し腕が振り上がる人形玩具50について説明する。
【0026】
図7は人形玩具50の外観を示す斜視図であり、図8は人形玩具50の組立て図である。図9は内部機構の簡略正面図の一部を断面図とした。図10は内部機構の断面図である。
【0027】
図7に示すように、人形玩具50は、頭部51、腕53、上半身55と、両足を有する下半身57とからなり、武闘人形の外観を呈する。
【0028】
図8に示すように、下半身57の上部は円筒58として形成されている。円筒58の内側の空間60の中心には軸61が立設され、円筒58の上端より更に上方に突出している。
【0029】
上半身55は左右に突出した腕の取付部63に軸孔65を有し、上半身内部は中空に形成され、首の位置に円形貫通孔67が形成されている。
【0030】
腕53は付根に切込み68及び軸孔70を有し、切込み68を前記上半身55の腕の取付部63に嵌込み、軸孔70及び65を貫通する軸棒52を差し込む。軸棒52は、腕の軸孔70には固定され、上半身の軸孔65には回転自在である。従って、上半身55に取り付けられた腕53は回動自在である。
【0031】
上半身55の下部は円筒71として形成されている。円筒71の外周は前記下半身57の円筒58の内周より小さく、図9に示すように円筒71は円筒58の中に嵌る。
【0032】
図10に示すように、前記下半身57の軸61の下部にコイルスプリング69が巻装され、その上方に首部材73が嵌込まれている。首部材73は図8に示すように円柱の中心に軸61が嵌る縦孔75を有する筒部材で側面に縦長孔77が設けられている。縦長孔77は中心の縦孔75まで貫通している。
【0033】
首部材73の外周を覆って回転発生部材79が嵌込まれる。回転発生部材79は、円筒状で首部材73の外周よりやや大きい内周を有する。側面にV字状貫通孔81を有する。回転発生部材79の下端には、コイルスプリング69の当接する拡大下端部80が設けられている。首部材73を覆って嵌込まれた回転発生部材79は首部材73を支点として回転自在である。回転発生部材79のV字状貫通孔81にピン83が差し込まれ、ピン83は首部材73の縦長孔77を通って軸61に差し込まれて固定され軸61と一体となっている。
【0034】
軸61に嵌込まれた首部材73の上端は上半身55の首の位置の円形貫通孔67から上方へ突出する。突出した首部材73の上端を頭部51の首部分が覆って固定される。従って、首部材73と頭部51は一体である。
【0035】
回転発生部材79は、上半身55のハウジング内部上方に設けられた支持部85に嵌込まれ固定されているので、上半身55と一体である。
【0036】
このような構成を有する人形玩具50の動作を説明する。
【0037】
軸61に巻装されたコイルスプリング69に押し上げられている回転発生部材79及び首部材73は下半身57の円筒58の上方に位置し、ピン83はV字状貫通孔81及び縦長孔77の下端に位置し、上半身55及び下半身57は正面を向いている。
【0038】
図11の斜視図に示すように、人形玩具50の頭部51を持って下半身57の足先を床の上に押し付けると、頭部51と上半身55は押し下げられる。その際、人形玩具50の上半身55だけがくるっと回転する。
【0039】
図12は上半身55が90°回転したときの内部機構の簡略正面図で一部を断面図としてある。回転発生部材79はコイルスプリング69を押し下げて下半身57の円筒58内部に入り込み、軸61のピン83は首部材73の縦長孔77の上端及びV字状貫通孔81のいずれかの上端にある。
【0040】
すなわち、頭部51を押し下げることにより、回転発生部材79及び首部材73が軸61の下部に移動し、その際、軸61に取り付けられているピン83が縦長孔77及びV字状貫通孔81の上部へ移動する。首部材73は頭部51と一体であり、頭部51は人の手で押えられているので、回転できない。従って、首部材73の周面を回転発生部材79が摺動して回転し回転発生部材79と一体の上半身55が約90°左右いずれかに回転する。上半身55が勢いよく回転すると、腕53はその回転の遠心力により振り上がる。
【0041】
頭部51を押す力を弱めると、コイルスプリング69の復元力により首部材73は押し上げられ、回転発生部材79も逆方向に回転して上方に押し上げられる。回転発生部材79と一体の上半身55は回転して正面を向く。腕53は遠心力により振り上がる。
【0042】
人形玩具50の頭部51を持って足を床に押し付けたり、押し付ける力を弱めたりすると、上半身55は左に約90°回ったり右に約90°回ったりして腕53を振り上げ、武闘者が闘っているように見える。
【0043】
実施例3
次に、本発明の人形玩具の第3の実施例で、上半身を持って足を床に押し付けると、片腕がくるくる回転する人形玩具90について説明する。
【0044】
図13は人形玩具90の外観を示す斜視図であり、図14は人形玩具90の組立て図である。
【0045】
図13に示すように、人形玩具90は、頭部91と、右腕93と、左腕94と、上半身95と、両足を有する下半身97と、上半身95と下半身97をつなぐ胴部99とからなり、武闘人形の外観を呈する。
【0046】
図14に示すように、下半身97の上部は円筒98として形成されている。円筒98の内側は円柱形の空間100である。
【0047】
上半身95は前ハウジング95Fと後ハウジング95Bとからなり、前ハウジングに頭部91が設けられている。前ハウジング95Fと後ハウジング95Bの内部は同一形状で、上部には右腕93及び左腕94の付根に突出して設けた横軸93A及び94Aを嵌込む各一対の軸受け101L、101Rが形成されている。右腕93の横軸93Aには歯車107が設けられている。左腕94の横軸94Aには係止用円板109が設けられている。
【0048】
前後ハウジング95F、95Bの中心には後述する内部機構を嵌込むための縦溝103が設けられ、前後ハウジングで形成される上半身95の下部は開口し円筒105を形成し、円筒105の内部は円柱状空間となっている。
【0049】
下半身97の空間100及び上半身95の空間には縦の動きを回転に変換する内部機構が収納される。
【0050】
内部機構は、中心に円柱111を立設した底面98を有する円筒状胴部99と、円柱111に巻装されるコイルスプリング115と、コイルスプリング115の上方に嵌込まれるドーナツリング状下部ワッシャー117と、円柱111を覆う円筒部119を下方に有し、該円筒部119は縦長孔120を有し、上方には円柱状支柱部121を有し、円筒部119と支柱部121の境界には拡大円板部122を有する支柱部材123と、支柱部材123の外側に嵌込まれ、ワッシャー117の上に配置される筒部材であって、上端に4個の係合用突起125を有し、側面に傾斜長孔127を穿った回転発生部材129と、回転発生部材129と同一直径を有する筒部材であって、下端に突起125と1回転方向でのみ係合する突起131を連続して有し、上端に2個の垂直突起133を設けた回転伝達部材135と、中心に支柱部材123の支柱部121が貫通する孔137を有する円板であって、前記回転伝達部材135の垂直突起133が貫通する2個の孔139を有し、外周縁に上向きクラウンギア141を有する右腕回転部材143と、支柱部材123の支柱部121に嵌込まれる上部ワッシャー145と、回転発生部材129の傾斜長孔127と支柱部材123の円筒部119の縦長孔120とを貫通して円柱111に差し込んで固定されるピン147とからなる。前記円筒状胴部99にはピン147を差し込むための孔149が設けられている。
【0051】
図15及び図16は組立てられた内部機構の斜視図であるが、胴部99の側壁は省略してある。図17及び図18は内部機構の正面図であるが、左腕94は省略し、上半身95及び下半身97は外形のみを線で示してあり、胴部99の壁面は断面図としてある。
【0052】
内部機構において、円筒状胴部99内の円柱111には下からコイルスプリング115、ワッシャー117が嵌込まれ、その上に支持部材123の円筒部119が嵌込まれて円柱111を覆っている。支持部材123は縦長孔120に差し込まれているピン147の許容範囲で上下動自在である。
【0053】
支持部材123の円筒部119の外側に回転発生部材129が配置されている。回転発生部材129は傾斜長孔127に差し込まれたピン147の許容範囲で回転自在である。回転発生部材129の上方に回転伝達部材135が配置され、回転伝達部材135の下端の突起131が回転発生部材129の上端の突起125と噛み合っている。
【0054】
回転伝達部材135の上方に位置する、支持部材123の拡大部122の上面に右腕回転部材143が配置されている。右腕回転部材143の孔139には回転伝達部材135の垂直突起133が嵌込まれている。回転伝達部材135は垂直突起133の高さを許容範囲として上下移動自在である。右腕回転部材143の円板の上面に接してワッシャー145が配置されている。
【0055】
下半身97の上部の空間100に円筒状胴部99を嵌込み固定する。支持部材123の拡大部122の上面に配置されている右腕回転部材143のクラウンギア141は軸受け101Rに配置された右腕93の軸93Aの歯車107と噛み合う。
【0056】
支持部材123の円柱部121の上部はハウジング95Bの縦溝103に配置され固定される。
【0057】
上記構成を有する人形玩具90の動作について説明する。
【0058】
人形玩具90の通常状態の内部機構は、図15及び図17に示すように、回転発生部材129及び支持部材123はコイルスプリング115によって押し上げられているので、ピン147は傾斜長孔127及び縦長孔120の下端に位置している。
【0059】
遊戯者が人形玩具90の上半身95を手に持って足を床に押付けると、図17及び図18に示すように、上半身95と一体の支持部材123はコイルスプリング115を押し縮めて下方へ移動するので、ピン147の位置は縦長孔120の上端に移動する。上半身95は下方に移動し下半身97に近付く。回転発生部材129は正回転して支持部材123と共に下方へ移動するので、ピン147の位置は傾斜長孔127の上端に移動する。
【0060】
回転発生部材129の回転は、上端の突起125と係合している突起131を有する回転伝達部材135を経由して、回転伝達部材135の上端の垂直突起133が貫通している孔139を有する右腕回転部材143に伝達される。右腕回転部材143の回転は、クラウンギア141と噛み合っている歯車107に伝達され、右腕は回転する。
【0061】
手で押す力を弱めると、コイルスプリング115の復元力により、支持部材123は上方へ押し上げられる。ピン147の位置は縦長孔120の下端に戻る。上半身95は上方に移動し下半身97から離れる。回転発生部材129は負回転して支持部材123と共に上方へ移動する。ピン147の位置は傾斜長孔127の下端に移動する。
【0062】
回転発生部材129が負回転を開始する前にはクラウンギア141は正回転している。回転発生部材129が負回転を開始しても、回転伝達部材135の突起131は回転発生部材129の突起125と噛み合わない。回転伝達部材135は、回転発生部材129の突起125により上へ押し上げられ、右腕回転部材143と共に慣性による正回転を継続する。
【0063】
再び上半身95を押し下げると、上半身95は下半身97に近付き、回転発生部材129は正回転する。この正回転は回転伝達部材135を介して右腕回転部材143に伝達され、クラウンギア141は正回転を継続し右腕93の回転も継続する。すなわち、回転発生部材129の正回転だけがクラウンギア141に伝達される。
【0064】
このように、上半身95を押し下げたり緩めたりして上下動させることにより、右腕93は一方向へ回転し続ける。この状態は武闘家が手を振り回しているように見える。
【0065】
実施例4
次に、本発明の人形玩具の第4の実施例で、頭部を持って足を床に押し付けると、上がっていた右腕が上半身の回転と共に振り下ろされる人形玩具150について説明する。
【0066】
図20は人形玩具150の外観を示す斜視図であり、図21は人形玩具150の組立て図、図22及び図23は内部機構の簡略斜視図、図24及び図25は内部機構の一部を上から見た簡略平面図である。
【0067】
図20に示すように、人形玩具150は、頭部151と、振り上げている右腕153と、左腕154と、上半身155と、両足を有する下半身157と、上半身155と下半身157をつなぐ胴部159とからなり、武闘人形の外観を呈する。
【0068】
図21に示すように、下半身157の上部は、円筒158として形成されている。円筒158の内側は、円柱形の空間160である。
【0069】
上半身155は、前ハウジング155Fと後ハウジング155Bとからなる。前ハウジング155Fと後ハウジング155Bの内部は同一形状で、上部には右腕153及び左腕154の付根に突出して設けた横軸153A及び154Aを嵌込む各一対の軸受け161L、161Rが形成されている。右腕153の横軸153Aには歯車167が設けられている。左腕154の横軸154Aには係止用円板169が設けられている。
【0070】
前後ハウジング155F、155Bの上端には後述する支持部材183の支柱部181の先端が突出する縦溝163が設けられ、前後ハウジングで形成される上半身155の下部は開口し円筒165を形成し、内部は円柱状空間となっている。
【0071】
下半身157の空間160及び上半身155の空間には縦の動きを回転に変換する内部機構が収納される。
【0072】
内部機構は、中心に円柱171を立設した底面159Bを有する円筒状胴部159と、円柱171に巻装されるコイルスプリング175と、コイルスプリング175の上方に嵌込まれるドーナツリング状下部ワッシャー177と、円柱171を覆う円筒部179を下方に有し、該円筒部179は縦長孔180を有し、上方には円柱状支柱部181を有し、円筒部179と支柱部181の境界には拡大上向きクラウンギア182を有する支柱部材183と、支柱部材183の外側に嵌込まれ、ワッシャー177の上に配置される筒部材であって、上端側面から2個の突起185が突出し、側面に傾斜長孔187を穿った回転発生部材189と、回転発生部材189の傾斜長孔187と支柱部材183の円筒部179の縦長孔180とを貫通して円柱171に差し込んで固定されるピン197とからなる。前記円筒状胴部159にはピン197を差し込むための孔199が設けられている。
【0073】
組立てられた内部機構において、図22に示すように円筒状胴部159の内部底面159Bに立設された円柱171には下からコイルスプリング175、ワッシャー177が嵌込まれ、その上に支持部材183の円筒部179が嵌込まれて円柱171を覆っている。支持部材183は縦長孔180に差し込まれているピン197の許容範囲で上下動自在である。
【0074】
支持部材183の円筒部179の外側に回転発生部材189が配置されている。回転発生部材189は傾斜長孔187に差し込まれたピン197の許容範囲で上下動自在でかつ、回転自在である。支持部材183のクラウンギア182の下面は回転発生部材189の上端面と接している。
【0075】
下半身157の上部の空間160に円筒状胴部159を嵌込み固定する。支持部材183の拡大クラウンギア182は軸受け161Rに配置された右腕153の軸153Aの歯車167と噛み合う。回転発生部材189の2個の突起185は、前ハウジング155F及び後ハウジング155Bの円筒165にそれぞれ設けられた凹部195に嵌込まれ固定される。従って、上半身155は回転発生部材189と一体である。
【0076】
支持部材183の円柱部181の上部は上半身ハウジング155B(155F)の縦溝163に回転自在に配置されその上端はハウジング155B、155Fから上方へ突出し、頭部151の首部が嵌込まれる。
【0077】
上記構成を有する人形玩具150の動作について説明する。
【0078】
人形玩具150の通常状態の内部機構は、図22の斜視図に示すように、回転発生部材189及び支持部材183はコイルスプリング175によって押し上げられているので、ピン197は傾斜長孔187及び縦長孔180の下端に位置している。図24はこの状態の回転発生部材189の突起185の向きと右腕153の歯車167の位置を示す平面図である。
【0079】
遊戯者が右手153を振り上げている人形玩具150の頭部151を手に持って足を床に押付けると、図23の斜視図に示すように、頭部151と一体の支持部材183はコイルスプリング175を押し縮めて下方へ移動するので、ピン197の位置は縦長孔180の上端に移動する。支持部材183のクラウンギア182の下面に押されて回転発生部材189も下方へ移動するが、ピン197が傾斜長孔187に嵌込まれているので回転して支持部材183と共に下方へ移動する。回転発生部材189と一体の上半身155も約45°回転して横方向を向き且つ下方へ移動し、下半身157に近付く。ピン197の位置は傾斜長孔187の上端に移動する。
【0080】
頭部151、支持部材183及び下半身157は回転しない。回転発生部材189と共に回転する上半身155に取り付けられている右腕153の付根の軸153Aの歯車167は回転しないクラウンギア182と噛み合っているので回転する。この歯車167の回転で振り上げられていた右腕153は振り下ろされる。図25はこの状態の回転発生部材189の突起185の向きと歯車167の位置を示す平面図である。
【0081】
手で押す力を弱めると、コイルスプリング175の復元力により、支持部材183及び回転発生部材189は上方へ押し上げられる。ピン197の位置は縦長孔180の下端に戻る。上半身155は上方に移動し下半身157から離れる。回転発生部材189は負回転して支持部材183と共に上方へ移動する。ピン197の位置は傾斜長孔187の下端に移動する。回転発生部材189が負回転すると、これと一体の上半身も回転して正面に向き直る。回転しないクラウンギア182と噛み合っている歯車167は回転し、右腕153は持ち上がる。この動作は、武闘家が力一杯殴りつけて闘っているように見える。
【0082】
実施例5
次に、本発明の人形玩具の第5の実施例で、頭を持って足を床に押付けると、上半身が一方向にくるくる回転し、腕が振り上がる人形玩具200について説明する。
【0083】
図26は人形玩具200の外観の斜視図であり、図27は人形玩具200の組立て図、図28は内部機構の簡略正面図、図29はその断面図である。
【0084】
図26に示すように、人形玩具200は、頭部201、腕203、上半身205と、両足を有する下半身207とからなり、武闘人形の外観を呈する。
【0085】
図27に示すように、下半身207の上部は円筒208として形成されている。円筒208の内側の空間210の中心には円柱状の軸211が立設され、円筒208の上端より更に上方に突出している。
【0086】
上半身205は左右に突出した腕の取付部213に軸孔215を有し、上半身205の内部は中空に形成され、首の位置に円形貫通孔217を有している。
【0087】
腕203の付根には切込み218及び軸孔220が設けられ、切込み218を前記上半身205の腕の取付部213に嵌込み、軸孔220及び215を貫通する軸棒202を差し込む。軸棒202は、腕の軸孔220に固定され、上半身205の軸孔215には回転自在である。従って、上半身205に取り付けられた腕203は回動自在である。
【0088】
上半身205の下部は円筒221として形成されている。円筒221の外周は前記下半身207の円筒208の内周より小さく、図28に示すように円筒221は円筒208の中に嵌る。
【0089】
図29に示すように、前記下半身207の軸211の下部にコイルスプリング219が巻装され、その上にドーナツリング状のワッシャー222が嵌込まれ、その上方に首部材223が嵌込まれている。首部材223は円柱の中心に軸211の嵌込まれる縦孔225を有する筒部材で側面に縦長孔227が設けられている。縦長孔227は中心の縦孔225まで貫通している。
【0090】
首部材223の外周を覆って回転発生部材229が嵌込まれる。回転発生部材229は、円筒状で首部材223の外周よりやや大きい内周を有する。側面に傾斜長孔231を有する。首部材223を覆って嵌込まれた回転発生部材229は首部材223を支点として回転自在である。回転発生部材229の傾斜長孔231にピン233が差し込まれ、ピン233は首部材223の縦長孔227を通って軸211に差し込まれて固定され軸211と一体となっている。
【0091】
軸211に嵌込まれた首部材223の上端は上半身205の首の位置の円形貫通孔217から上方へ突出する。突出した首部材223の上端を頭部201の首部分が覆って固定される。従って、首部材223と頭部201は一体である。
【0092】
回転発生部材229の上部の内周は、拡大し(図29)、上端から向い合う2個の切欠き235が設けられている。首部材223にコイルスプリング237が巻装され回転発生部材229の拡大内周部に収納され、その上方に回転伝達部材24が嵌込まれる。回転伝達部材241は、下端に回転発生部材229の上端の切欠き235と嵌合する2個の垂直突起243を有し、上端に複数の突起245を連続して有する筒部材である。回転伝達部材241の上端の突起245は上半身205のハウジングの内部上方に設けた下方突起247(図28)と一回転方向で係合する。
【0093】
このような構成を有する人形玩具200の動作を説明する。
【0094】
軸211に巻装されたコイルスプリング219に押し上げられている回転発生部材229及び首部材223は下半身207の円筒208の上方に位置し、ピン233は傾斜長孔231及び縦長孔227の下端に位置し、上半身205及び下半身207は正面を向いている。
【0095】
遊戯者が人形玩具200の頭部201を手に持って下半身207の足先を床の上に押し付けると、人形玩具200の上半身205はくるくる一方向に回転する。
【0096】
図30は上半身205が90°回転したときの内部機構の簡略正面図である。回転発生部材229はコイルスプリング219を押し下げて下半身207の円筒208内部に入り込み、軸211のピン233は首部材223の縦長孔227の上端及び傾斜長孔231の上端にある。
【0097】
すなわち、頭部201を押し下げると、回転発生部材229及び首部材223が軸211の下部に移動し、その際、軸211に取り付けられているピン233が縦長孔227及び傾斜長孔231の上部へ移動する。首部材223は頭部201と一体であり、頭部201は人の手で押えられているので回転しない。回転発生部材229は、首部材223を支点として約90°正回転する。回転発生部材229の切欠き235に回転伝達部材241の垂直突起243が嵌合しているので、回転伝達部材241も回転し、上端の突起245が係合している突起247を有する上半身205も回転する。
【0098】
図31は、図30に示す状態において、遊戯者が押す力を緩めた瞬間の人形玩具200の内部機構の簡略正面図である。回転発生部材229の回転は停止し、回転伝達部材241も回転を停止する。上半身205は慣性により回転し続けようとする。上半身内部の突起247と回転伝達部材241の突起245の係合は解除され、突起247の回転により突起45に下方向の力が加えられ、回転伝達部材241を押し上げているコイルスプリング237が縮み回転伝達部材241下方に移動するので、上半身205は回転し続ける。
【0099】
遊戯者が押す力を緩めると、軸211に嵌込まれているコイルスプリング219の復元力により、首部材223及び回転発生部材229は軸211の上方へ押し戻される。回転発生部材229は負回転し、元の上方の位置に戻る。回転発生部材229が回転すると回転伝達部材241も回転するが、上半身の突起247は回転伝達部材241の負回転とは係合しないので、上半身205は正回転の慣性により回転し続ける。
【0100】
遊戯者が、人形玩具200の頭部201を押す力を強めたり弱めたりすると、、人形玩具200の上半身205は一方向へ回転し続け、回転の遠心力により両腕203は回動して持ち上がる。図32及び図33は、それぞれ上半身205が回転を始めた時及び回転を継続している時の人形玩具200の外観を示している。
【0101】
実施例6
次に、本発明の人形玩具の第6の実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、右手に手鏡を持ち、手鏡を持ち上げると同時に左手で髪をかきあげ、顔を鏡の方に向ける動作を行う人形玩具250について説明する。
【0102】
図34は、足の下部を省略した人形玩具250の斜視図、図35は、後ハウジングを取外して内部の状態を示す斜視図、図36は内部機構の一部の組立て図、図37及び38は手の動きと内部機構の動作を示す背面図である。
【0103】
図34に示すように、人形玩具250は豊かな髪を有する頭部251と、手鏡252を持ちやや湾曲している右腕253RとV字状に曲げた左腕253Lを取り付けた上半身255と、両足266を取り付けた下半身257とからなる。
図35に示すように、下半身257の上部は円柱258として形成され、円柱の上端に係止用縁259を有している。図36に示すように、円柱258の上面に縦溝260を設けた軸棒261が立設されている。足266は図1で示した人形玩具10と同様に下半身257の下部に回転可能に取り付けられ、手で動かせば足を上げ下げできるようになっている。
【0104】
上半身255は前ハウジング255Fと後ハウジング255B(図示せず)とで形成され、首の部分254も一体に立上がって形成され、前後ハウジング255F、255Bとで形成された上半身255の内部には軸受け及び支持部等が形成され、その下端面は下半身257の円柱258の縁259を覆う円形である。前後各ハウジング255F(255B)の腕の取付部付近に設けられた軸受けに横軸263が配置されている。横軸263は、両端に腕253R、253Lを取付けた球体265を具備し、中央に下方突起267を有する円板である回転発生部材269を具備し、回転発生部材269の右にクラウンギア271と一体の円板273、左にコイルスプリング275の一端を係止するフック277を設けた円板279を具備し、各円板は横軸263と一体に回転する。クラウンギア271には歯車281が噛み合っている。歯車281の軸283は上方へ伸び首の部分254を貫通してハウジング255F(255B)の外に突出し、その上端には頭部251が嵌込まれ固定されている。コイルスプリング275の他端は前ハウジング255F内に形成されたフック284に係止されている。ハウジング255F(255B)の胸の位置に左右から横板287が突出し、円筒部材285を挟み込んで固定している。円筒部材285は前記下半身257の円柱258の上端の軸棒261をガイドする役割を果たし、内壁には軸棒261の縦溝260が嵌るガイド用突条289が縦に走っている。
【0105】
前記下半身257の軸棒261の下端にはコイルスプリング291が巻装され、軸棒261の上部は円筒部材285に摺動自在に嵌り込んでいる。従って、コイルスプリング291によって円筒部材285は押し上げられ、円筒部材285と一体の上半身255も押し上げられている。前記回転発生部材269の下方突起277は円筒部材285の上方に位置する。
【0106】
このような内部機構を有する人形玩具250の動作について、図37及び図38を用いて説明する。
【0107】
通常状態において、図34に示すように、人形玩具250の頭部は正面を向き、右手及び左手は下がった状態である。図37はこの状態の内部機構を示している。コイルスプリング291の持ち上げる力により上半身255は持ち上がり、軸棒261の上端は円筒部材285の内部にある。コイルスプリング275は回転発生部材269の突起267が下向きになるように付勢している。
【0108】
上半身255を持ち、下半身257の足先を床に押し付けると、コイルスプリング291を押し縮めて上半身255は下方へ移動する。図38はこの状態の内部機構及び腕253R、253Lの位置を示している。上半身255が押し下げられると円筒部材285の内部に位置していた軸棒261の上端は円筒部材285から突出し、回転発生部材269の突起267をコイルスプリング275の力に抗して上方へ押し回す。これにより横軸263は回転し、両端の球体265と一体の腕253R、253Lは持ち上がる。クラウンギア271も回転するので、クラウンギア271と噛み合っている歯車281も回転し、歯車281の軸283と一体の頭部251を回転させる。頭部251は回転して顔が手鏡252の方を向く。
【0109】
上半身255を押す力を緩めると、コイルスプリング291及び275の復元力により、上半身255は持ち上がって軸棒261の上端は円筒部材285内部に戻り、横軸263も逆向きに回転して腕253R、253Lは下がり、頭部251も元に戻って顔は正面を向き、回転発生部材269の突起267も下向きになる。
【0110】
人形玩具250は、上半身を押し下げるだけで、右手で手鏡を持ち上げ、左手で髪をかきあげ、顔が鏡の方を向くという、女性の自然な振る舞いを実現することができる。
【0111】
人形玩具250において、球体265に取付ける腕の位置を変化させ手に持つ小物の種類を選択することにより、フェンシングをする人形、クッキングをする人形、更にキスする人形等を作成することができる。
【0112】
実施例7
次に、本発明の人形玩具の第7実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、右手にタンバリンを持ち、左手でタンバリンを打ち鳴らしている動作を行なう人形玩具300について説明する。
【0113】
図39は、足を省略した人形玩具300の斜視図、図40は、後ハウジングを取外した内部機構の斜視図であるが一部を組立て図として示し、一部を省略している。図41は、図40で省略した内部機構の一部の斜視図である。図42は内部機構の一部の側面から見た斜視図、図43及び図44は腕及び頭部の動きと内部機構の動作を示す背面図である。
【0114】
図39に示すように、人形玩具300は頭部301と、タンバリン302を持ちやや湾曲している右腕303Rとやや湾曲している左腕303Lを取り付けた上半身305と、両足306を取り付けた下半身307とからなる。
図40に示すように、下半身307の上部は円柱308として形成され、円柱の上端に係止用縁309を有している。円柱308の上面に軸棒311が立設されている。図41は、図40で省略されている軸棒311の上方の形状を示している。軸棒311の上端には横板310が設けられ、横板310の上面右寄りに左側面にラック312を有する縦長板314が上方へ伸びている。
【0115】
足306は図1で示した人形玩具10と同様に下半身307の下部に回転可能に取付けられ、手で動かせば足を上げ下げできるようになっている。
【0116】
上半身305は前ハウジング305Fと後ハウジング305Bとで形成され、首の部分304も一体に立上がって形成され、前後ハウジング305F、305Bとで形成された上半身305の内部には軸受け及び支持部等が形成され、その下端面は下半身307の円柱308の縁309を覆う円形である。
【0117】
前後各ハウジング305F(305B)の腕の取付部付近に設けられた軸受けに横軸313が配置されている。横軸313は、両端に歯車315を具備し、中央左寄りにも歯車317を具備している。前ハウジングの中央にクラウンギア321が取り付けられている。図42はクラウンギア321の形状を示している。クラウンギア321の背面には歯車319が一体に形成され、人形玩具300の回転発生部材を構成している。クラウンギア321は、歯車317と噛み合っている。
【0118】
頭部301は、首の位置に突出した軸棒323を有し、その下端に歯車325を有している。軸棒323はハウジング305の首の部分304を通り、先端の歯車325はクラウンギア321と噛み合っている。
【0119】
腕303L、303Rの付根は円板326の一部が切り欠かれた形状で、前面の一部にクラウンギア327が形成されている。円板326の中心に軸329が嵌込まれ、腕303L、303Rは、軸329を支点として回転自在である。クラウンギア327は歯車315と噛み合っている。
【0120】
前記下半身307の軸棒311の下端にはコイルスプリング341が巻装され、コイルスプリング341の上端はハウジング305Fに形成された横板状支持部343に係止されている。横板状支持部343の上方に位置する横板310から上方へ伸びているラック312は前記クラウンギア321と一体の歯車319と噛み合っている。前記コイルスプリング341は横板状支持部343を押し上げるので上半身305も押し上げられている。
【0121】
このような内部機構を有する人形玩具300の動作について図43及び図44を用いて説明する。
【0122】
通常状態では、図43に示すように、人形玩具300の頭部は正面を向き、右手と左手は離れた状態である。コイルスプリング341の持ち上げる力により上半身305は持ち上がっている。
【0123】
上半身305を持ち、下半身307の足先を床に押し付けると、上半身内部の横板状支持部343がコイルスプリング341を押し縮めて上半身305は下方へ移動する。図44はこの状態の内部機構及び腕303R、303Lの位置を示している。上半身305が押し下げられるとラック312と噛み合っている歯車319が回転し、歯車319と一体のクラウンギア321も回転する。クラウンギア321と噛み合っている歯車317も回転する。歯車317が回転すると横軸313が回転し、横軸313と一体の歯車315が回転する。歯車315は腕の付根のクラウンギア327と噛み合っているので、腕303L、303Rは回動して両腕303L、303Rは近付き、右手303Rに持っているタンバリン302を左手303Lで打ち鳴らす。頭部301の軸323と一体の歯車325もクラウンギア321の回転に伴なって回転するので頭部301は回転し、顔は横を向く。
【0124】
上半身305を押す力を緩めると、コイルスプリング341の復元力により、上半身305は持ち上がり、ラック312と噛み合っている歯車319が逆向きに回転するので、クラウンギア321も回転し、これと連動して腕303L、303Rは離れ、頭部301も回転して顔が前を向く。
【0125】
人形玩具300において、手に持っているタンバリンをアコーディオン、太鼓等に変更することで、アコーディオンを弾く人形、太鼓を叩く人形などを作成することができる。
【0126】
実施例8
次に、本発明の人形玩具の第8実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、両手を上げ下げする動作を行なう人形玩具350について説明する。
【0127】
図45は、人形玩具350の組立て図であるが、後ハウジング及び頭部を省略してある。図46及び図47は後ハウジングを取外した内部機構の簡略背面図であって、手の動きと内部機構の動作の関係を示す。
【0128】
図45に示すように、下半身357の上部は円柱358として形成され、円柱の上端に係止用縁359を有している。円柱358の上面に背面にラック360を設けた軸棒361が立設されている。足356は、図1で示した人形玩具10と同様に下半身357の下部に回転可能に取り付けられ、手で動かせば足を上げ下げできるようになっている。
【0129】
上半身355は前ハウジング355Fと後ハウジング355B(図45では示されていない)とからなり、首の部分354も一体に立上がって形成され、前後ハウジング355F、355Bとで形成された上半身355の内部には軸受け及び支持部等が形成され、その下端面は下半身357の円柱358の縁359を覆う円形である。人形の頭部は首の部分354に嵌込まれる。
【0130】
L字状に湾曲している両腕353は、横軸363を有する球体365に取付けられている。横軸363の先端には歯車367が形成されている。
【0131】
ハウジング355Fの内部には左右対象に横軸363を支持するための各2個の軸受け369、371が形成され、内側の軸受け371の内側に歯車367が配置される。内側の軸受け371と軸受け371の間に前記下半身の軸棒361が当接して摺動できるガイド375が形成され、軸棒361の背面のラック360は2個の歯車367と噛み合う。歯車367が人形玩具350における回転発生部材を構成している。
【0132】
前記下半身357の軸棒361の下端にはコイルスプリング391が巻装され、コイルスプリング391の上端は2個の軸受け371の間に形成されているガイド375の下端面に係止されている。
【0133】
このような内部機構を有する人形玩具350の動作について、図46及び図47を用いて説明する。
通常状態において、図46に示すように、人形玩具350の右手及び左手は下がった状態である。コイルスプリング391の持ち上げる力により上半身355は持ち上がり、軸棒361の上端はガイド375面に当接しラック360は歯車367と噛み合っている。
【0134】
上半身355を持ち、下半身357の足先を床に押し付けると、コイルスプリング391を押し縮めて上半身355は下方へ移動する。図47はこの状態の内部機構及び腕353の位置を示している。上半身355が押し下げられるとラック360と噛み合っている歯車367は下方へ移動する。歯車367は回転しこの回転は横軸363と一体の球体365を回転させ、腕353は前方へ回動して持ち上がる。
【0135】
上半身355を押す力を緩めると、コイルスプリング391の復元力により、上半身355は持ち上がり、ラック360と噛み合っている歯車367は逆回転するので腕353は下がり元の位置に戻る。
【0136】
人形玩具350は、上半身355を押し下げるだけで、両腕353が持ち上がるので、手に赤ちゃんを持たせれば赤ちゃんを高い高いしている動作になり、バスケットボールを持たせればシュートしている動作になりまた釣り竿を持たせれば魚を釣り上げている動作を実現することができる。
【0137】
実施例9
次に、本発明の人形玩具の第9実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、両手を交互に上げ下げする動作を行なう人形玩具400について説明する。
【0138】
図48は人形玩具400の胴体部分の背面斜視図、図49は人形玩具の組立て図であるが、後ハウジング及び頭部を省略してある。図50及び図51は、後ハウジングを取外した内部機構の簡略背面図である。
【0139】
図48図に示すように人形玩具400は上半身405を手に持ち、足先を床に押し付けたり、押し付ける力を弱めたりすると両腕403L、403Rを交互に上げ下げする。
【0140】
図49に示すように、下半身407の上部は円柱408として形成され、円柱408の上端に係止用縁409を有している。円柱408の上面に上部背面にラック410を設けた軸棒411が立設されている。足406は図1で示した人形玩具10と同様に下半身407の下部に回転可能に取り付けられ、手で動かせば足を上げ下げできるようになっている。
【0141】
上半身405は前ハウジング405Fと後ハウジング405B(図49では示されていない)とからなり、首の部分404も一体に立上がって形成され、前後ハウジング405F、405Bとで形成された上半身405の内部には軸受け及び支持部等が形成され、その下端面は下半身407の円柱408の縁409を覆う円形である。人形の頭部は首の部分404に嵌込まれる。
【0142】
V字状に湾曲している両腕403L、403Rは、夫々横軸413L、413Rを有する球体415L、415Rに取付けられている。左腕403Lの横軸413Lの先端には歯車417Lが取付けられ、右腕403Rの横軸413Rの中程には歯車417Rが形成されている。
【0143】
前ハウジング405F(後ハウジング405B)の内部には左右対象に横軸413L、413Rを支持するための各2個の軸受け419L、419R、421L、421Rが形成されている。内側の軸受け421Lと421Rの間に前記下半身407の軸棒411の上部のラック410が摺動自在に配置される。歯車417Lは軸受け421Lの内側に配置されてラック410と噛み合う。歯車417Rは軸受け419Rと421Rの間に配置される。
【0144】
前ハウジング405F(後ハウジング405B)の内部に前記軸受けの下方に更に一対の軸受け423が設けられ、2個の歯車425、427を軸着した横軸429が回転自在に配置される。歯車425はラック410と噛み合い、歯車427は右腕403Rの歯車417Rと噛み合う。人形玩具400において、軸棒411のラック410と噛み合う歯車417L及び425が回転発生部材を構成している。
【0145】
前ハウジング405F(後ハウジング405B)には前記軸受け423の下方に軸棒411を挟む2個の突壁443が設けられている。
【0146】
前記下半身407の軸棒411の下端にはコイルスプリング441が巻装され、コイルスプリング441の上端は前記突壁の下面で係止されている。
【0147】
このような内部機構を有する人形玩具400の動作について図50及び図51を用いて説明する。
【0148】
通常状態において、人形玩具400の右腕403Rは上り、左腕403Lは下がった状態である。コイルスプリング441が突壁443を持ち上げているので、突壁443と一体の上半身405は持ち上がり、軸棒411のラック410は歯車417L及び425と噛み合っている。
【0149】
上半身405を持ち、下半身407の足先を床に押し付けると、コイルスプリング441を押し縮めて上半身405は下方へ移動する。図51はこの状態の内部機構の動作を示している。上半身405が押し下げられるとラック410と噛み合っている歯車417L及び425は下方へ移動する。この移動により歯車417Lは回転し、この回転で横軸413Lと一体の左腕403Lは持ち上がる。歯車425も回転する。歯車425が回転すると横軸429も回転するのでこれと一体の歯車427も回転する。歯車427と噛み合っている右腕403Rの歯車417Rは左腕の歯車417Lと反対方向に回転する。上がっていた右腕403Rは下がる。
【0150】
上半身405を押す力を緩めると、コイルスプリング441の復元力により、上半身405持ち上がり、ラック410と噛み合っている歯車417L及び425逆回転するので、右腕43Rは上がり、左腕43Lは下がる。
【0151】
人形玩具400は、上半身を押し下げるだけで、両腕を交互に上げ下げするので、キーボードを演奏する動作、シェイカーを振る動作、ドラムを叩く動作などを実現することができる。
【0152】
実施例10
次に、本発明の人形玩具の第10実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、上半身を左右に約60°交互に回転させる動作を行なう人形玩具450について説明する。
【0153】
図52は、人形玩具450の手足の一部を省略した斜視図である。図53は、人形玩具450の組立て図であるが、後ハウジング及び両腕を省略してある。図54は内部機構の簡略断面図、図55、図56及び図57は上半身の後ハウジングを取外した内部機構の簡略背面斜視図である。
【0154】
人形玩具450は頭部451と、両腕453を取り付けた上半身455と、両足456を取り付けた下半身457とからなる。上半身455は前ハウジング455Fと後ハウジング455B(図示せず)からなる。
【0155】
図53及び図54に示すように、腰を形成している下半身457の上面から円筒458が突出し、円筒458の内径は単一直径であるが、円筒458の上部はやや外径の小さな小径円筒459になっている。円筒458の中程に上半身455のハウジングの下端を係止するための拡大外径の係止部460が設けられている。小径円筒459の側面に縦長孔461が設けられ、内部空間まで貫通している。
【0156】
円筒458内部の最下部にコイルスプリング463が配置される。円筒458の内部のコイルスプリング463の上方に上下動部材464の下部の小径円柱部465が上下動自在に嵌込まれる。上下動部材464の上部は拡大直径を有する大径円柱部467となっている。
【0157】
小径円筒459の外周を覆って回転発生部材469が嵌込まれ、円筒458と小径円筒459の段差で回転発生部材469の下端面が支持される。回転発生部材469は筒状で上端に上半身455のハウジング455F(455B)内の枠471に固定されるための平行側面を有する枠嵌込み部473を有し、側面に逆V字形孔475が設けられ、ピン477がこの逆V字形孔475及び前記小径円筒459の縦長孔461を通って上下動部材464の小径円柱部465に設けた孔466に埋込まれ固定される。回転発生部材469は逆V字形孔475に嵌込まれたピンの許容範囲で回転自在である。
【0158】
回転発生部材469の逆V字形孔475の中央下方に回転方向制御部材479が回動可能に軸481で軸支される。回転方向制御部材479は軸孔482の上方に回転発生部材469の逆V字形孔475に突出する山形部483を有し、軸孔482の左右両側に翼部485を有し、軸孔482の下方に半円部487を有している。回転発生部材469は逆V字孔475の下方に回転方向制御部材479の半円部487を支持し、配転方向制御部材479の回動範囲を限定する台座部489が設けてある。
【0159】
前記上下動部材464の上部の大径円柱部467はハウジング455F(455B)の首の部分454を貫通してハウジング455F(455B)の上方へ突出する。突出した拡大円柱部467の中程に係止用拡大部468が形成されている。ハウジング455F(455B)は首の先端部分は肉薄に形成され、肉薄部の外周を覆ってリング491が嵌込まれる。図54に示す様に、大径円柱部467のハウジング455F(455B)から上へ突出した部分を円筒493が覆い、円筒493はリング491の外周面も覆っている。円筒493の上端は大径円柱部467の上端と一致し、円筒493上部を覆うキャップ495の上方から大径円柱部467に螺子497をねじ込むことにより、大径円柱部468、円筒493及びキャップ495は一体となっている。
【0160】
従って、上下動部材464が上下動すると、円筒493はリング491の外周面及びハウジング455F(455B)の首の部分454の外周面に沿って上下動する。
【0161】
頭部451は首の下面に開口を有し内部が中空に形成され、前記円筒493を覆っている。腕453及び足456は、人形玩具10と同様に上半身455及び下半身457に夫々取り付けられている。
【0162】
このような内部機構を有する人形玩具450の動作について図55、図56及び図57を用いて説明する。
【0163】
通常状態において、図55に示すように、人形玩具450の上半身は正面を向いている。図55はこの状態の回転発生部材469及びハウジング455Fの向き及びピン477の位置を示している。コイルスプリング463の持ち上げる力により上下動部材464は持ち上がり、上下動部材464の大径円柱部467と一体の頭部451は上の位置にある。上下動部材464の小径円柱部465に取り付けられたピン477は下半身457の小径円筒459の縦長孔461の上端に位置し、かつ、回転発生部材469の逆V字形孔475の頂点に位置している。
【0164】
頭部451を持ち、下半身457の足先を床に押し付けると、コイルスプリング463を押し縮めて上下動部材464は下方へ移動する。図56はこの状態の回転発生部材469及びハウジング455Fの向き及びピン477の位置を示している。上下動部材464が下方に移動するので小径円柱部465のピン477は下方へ移動する。回転発生部材469はピン477に押されて(正)回転して、ピン477は逆V字形孔475の一方の下端に移動する。このときピン477は回転方向制御部材479の一方(右)の翼部485を押し下げるので、回転方向制御部材479は回動し傾く。回転発生部材469はハウジング455Fと一体なので、上半身455は約60°(右へ)回転する。頭部451は手で押えているので回転しない。
【0165】
頭部451を押す力を緩めると、コイルスプリング463の復元力により、上下動部材464は持ち上がる。頭部451は上方の元の位置に戻る。回動部材469も(負)回転して元の向きに戻る。ハウジング455Fも回転して上半身455は正面を向く。回動部材469の逆V字形孔475に嵌っているピン477は頂点に戻る。回転方向制御部材479は、図57に示すように、ピン477で一方の翼部485が押し下げられた状態のままであり、傾いている。
【0166】
再び、頭部451を押し下げると、ピン477は下方に移動する。回転方向制御部材479は傾いているので山の傾斜部がピン477に接触し、ピン477はこの傾斜部に沿って回転発生部材469の逆V字形孔475の下方へ移動する。回転発生部材469はピン477に押されて(負)回転し、ピン477は逆V字形孔475の反対側の下端(左端)に移動して回転方向制御部材479の他方(左)の翼部485を押し下げる。回転発生部材469はハウジング455Fと一体なので、上半身455は約60°(左へ)回転する。
【0167】
頭部451を持ち、下半身457の足先を床に押し付ける度に、人形玩具450は上半身455を左右に約60°交互に回転させる動作を繰返す。
【0168】
人形玩具450の上記の動きを利用して、手にテニスラッケット、ゴルフクラブ等を持たせて、テニスをする人形、ゴルフをする人形を作成でき、また、左手にグラブをはめ、腕の向きを調節すれば野球をする人形を作成でき、また、ギターを持たせれば、ギターを引く人形、トランペットを両手で掴ませるとトランペットを吹く人形などを作成することができる。
【0169】
実施例11
次に、本発明の人形玩具の第11実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、胴(ウエスト)がくるくる一方向へ連続回転する人形玩具500について説明する。
【0170】
図58は人形玩具500の手足の一部を省略した斜視図である。図59及び図60は内部機構の組立て図であるが、後ハウジング及び両腕を省略してある。図61及び図62は内部機構の断面図である。
【0171】
人形玩具500は頭部501と、両腕503を取り付けた上半身505と、両足506を取り付けた下半身507と、上半身505と下半身507の間の胴部に位置する回転リング519からなる。回転リング519には、フラフープ502が取り付けられるようになっている。上半身505は前ハウジング505Fと後ハウジング505B(図61)とからなる。
【0172】
図59、図60及び図61に示すように、腰を形成している下半身507の上面から円筒508が突出し、円筒508の内径は単一直径であるが、円筒508の上部はやや外径の小さな小径円筒509になっている。小径円筒509の上端付近に上半身の前ハウジング505F及び後ハウジング505Bを円筒508で支えるために各ハウジング内側に設けた支持部505Cが嵌り込むリング状凹部510が形成されている。小径円筒509の側面に向い合う2個の縦長孔511が設けられ、内部空間まで貫通している。
【0173】
円筒508内部の最下部にコイルスプリング513が配置される。円筒508の内部のコイルスプリング513の上方に円柱形状の上下動部材515が上下動自在に嵌込まれる。上下動部材515の側面に貫通孔516が穿たれている。
【0174】
円筒508の外側に回転リング519が嵌込まれる。回転リング519の内周面下部に金属性リング517が一体に配置され、その重量によるフライホイール効果で回転リング519の回転を助勢する。
【0175】
回転リング519の上面には、中央の円形孔に沿って突起521が連続して設けられている。この突起521は垂直面と傾斜面で形成されている。
【0176】
小径円筒509の外周を覆って円筒状の回転発生部材529が嵌込まれ、円筒508と小径円筒509の段差で回転発生部材529の下端面が支持されている。回転発生部材529は筒状で、側面に向い合う2個の傾斜孔525を有し、側面下部に外方に突出した回転伝達部527を有している。回転伝達部527は外周壁と上壁及び左右側壁とで形成され下方は開口している。回転伝達部527には円板526が配置される。図62は円筒508、円筒508内部のコイルスプリング513、上下動部材515、小径円筒509の外側の回転発生部材529、回転発生部材529の回転伝達部527、円板526、金属性リング517、回転リング519、回転リング519上面の突起521の関係を示す拡大断面図である。円板526は前記回転リング519の上面の突起521と一回転方向(正回転)でのみ係合する。
【0177】
ピン523が、回転発生部材529の一方の傾斜孔525から差し込まれ小径円筒509の一方の縦長孔511を通って、上下動部材515の貫通孔516を貫通して、他方の縦長孔511を通り、他方の傾斜孔525に到っている。
【0178】
上下動部材515の上端に平板状の上下動伝達部531が螺子533で固定されている。
【0179】
上下動伝達部531の上面に当接して頭部上下動部材535が配置される。頭部上下動部材535は、円柱状で上部はハウジング505F(505B)の首の部分504を貫通してハウジング505F(505B)の上方へ突出する。突出した円柱部535にはコイルスプリング537が巻装される。ハウジング505F(505B)は首の部分504の先端は肉薄に形成され、肉薄部の外周を覆ってリング539が嵌込まれる。図61に示す様に、頭部上下動部材535のハウジング505F(505B)から上へ突出した部分を円筒541が覆い、円筒541はリング539の外周面も覆っている。円筒541の上端は頭部上下動部材535の上端と一致し、円筒541の上部を覆うキャップ543の上方から頭部上下動部材535の上端に螺子545をねじ込むことにより、頭部上下動部材535、円筒541及びキャップ543は一体となっている。コイルスプリング537の下端はハウジング505F(505B)の首の部分504の先端で係止され、頭部上下動部材535はコイルスプリング537によって上方へ押し挙げられている。頭部上下動部材535が上下動すると、円筒541はリング539の外周面及びハウジング505F(505B)の首の部分504の外周面に沿って上下動する。
【0180】
頭部501は首の下面に開口を有し内部が中空で、前記円筒541の外面を覆っている。従って、頭部501は頭部上下動部材535と一体に上下動する。
【0181】
腕503及び足506は、人形玩具10と同様に上半身505及び下半身507に夫々取り付けられている。
【0182】
このような内部機構を有する人形玩具500の動作について図63、図64及び図65を用いて説明する。
通常状態において、図61に示すように、人形玩具500の頭部上下動部材535は上方の位置にある。上下動部材515もコイルスプリング513に押し上げられて上方の位置にある。図63は、この状態の上下動部材515、回転発生部材529、回転伝達部527、円板526、回転リング519及び突起521の関係を示している。
【0183】
頭部501を持ち下半身507の足先を床に押し付けると、頭部上下動部材535が下方に移動し、上下動部材515の上端の上下動伝達部531を押し下げるので、上下動部材515はコイルスプリング513を押し縮めて下方へ移動する。図64に示すように、上下動部材515が下方へ移動するとピン523が下方に移動するので回転発生部材529は(正)回転する。回転伝達部527の円板526は回転リング519の上面の突起521の垂直面と係合して回転リング519を(正)回転させる。
【0184】
頭部501を押す力を緩めると、コイルスプリング513の復元力により、上下動部材515は持ち上がる。頭部501は上方の元の位置に戻る。回転発生部材529も(負)回転して元の向きに戻る。回転伝達部527の円板526は図65に示すように回転リング519の突起521の傾斜面に接し上方へ押し上げられ、回転発生部材529の(負)回転を回転リング519に伝達できない。従って、回転リング519は慣性により(正)回転を続ける。
【0185】
再び、頭部501を押し下げると、ピン523は下方に移動する。回転発生部材529はピン523に押されて(正)回転する。回転伝達部527の円板526は回転リング519の突起521の垂直面と係合して正回転するので、回転リング519も正回転する。
【0186】
従って、頭部501を持ち、下半身507の足先を床に押し付ける操作を繰返している間、人形玩具500の胴を構成する回転リング519は一方向に回転し続ける。
【0187】
人形玩具500の回転リング519に係合手段、例えば孔を設け、その孔に嵌込む突起を有するフラフープ(図58)、スカート取付部材等を取り付けてフラフープを回転させたり、スカートを広げたりすることができる。
【0188】
実施例12
次に、本発明の人形玩具の第12実施例であって、図1に示したファッションドールと同様の人形玩具であるが、片腕(または両腕)片足を上げたり下げたりする人形玩具550について説明する。
【0189】
図66は人形玩具550の斜視図、図67は人形玩具550の頭部を省略した組立て図、図68は内部機構の簡略背面図、図69は内部機構の断面図、図70、図71、図72及び図73は内部機構の簡略側面図、図74は動作する人形玩具550の斜視図である。
【0190】
図66に示すように、人形玩具550は頭部551と、両腕553L、553Rを取り付けた上半身555と、両足556L、556Rを取り付けた下半身557とからなる。
【0191】
図67の組立て図に示すように上半身555は、上半身前ハウジング555Fと上半身後ハウジング555Bとからなり、上半身ハウジング555Fと555Bを合わせると、下端は円形となっている。
【0192】
腰を形成している下半身557は下半身前ハウジング557Fと下半身後ハウジング557Bとからなり、下半身ハウジング557Fと557Bを合わせると、上方は円筒558(図68)を形成し、その上端に拡大部552が形成されている。
【0193】
図68に示すように、下半身の円筒558の外周を上半身555が覆い、下半身の円筒558の拡大部552で上半身555の下端が係止される。
【0194】
上半身ハウジング555F、555Bの内側に水平軸受け619が設けられている。この軸受け619にハウジング内を縦走する上下動部材611が支持される。上下動部材611は上部に上下2個の円形拡大部615U、615Lを有し、上方の拡大部615Uと下方の拡大部615Lで水平軸受け619を挟んでいる。上方の拡大部615Uと下方の拡大部615Lの間隔は上下動部材611が多少上下に移動でき且つ前後に傾斜できる余裕がある。
【0195】
上下動部材611は下半身557の内部に達している。上下動部材611の下部に孔613が設けられている。この孔613には回転発生部材605の円柱突起609が嵌込まれる。
【0196】
回転発生部材605は上下の動きを回転運動に変換する部材で、回転中心を有する平板で内側面の上方の偏心位置に前記円柱突起609を有する。図69は、回転発生部材605の回転が、右足556Rに伝達される機構を断面図で示してある。
【0197】
図67の組立図及び図69の断面図を用いて、回転伝達機構について説明する。下半身ハウジング557F(557B)の右足の取付部には、位置決め突起597を有する円板601を嵌込む溝603が形成されている。溝603に円板601は嵌込まれる。円板601は孔599を有している。
【0198】
円板601の孔599を次に説明する回転伝達部材591の内面から突出した軸595が貫通し、軸595の先端面は前記回転発生部材605の回転中心604に螺子607で止められ、回転伝達部材591は回転発生部材605と一体に回転する。
【0199】
回転伝達部材591は円板形状で、内面の中心に前記軸595を有し、外面の中心にも軸593を有している。この軸593には円板状クラッチ部材589が嵌込まれる。回転伝達部材591と円板状クラッチ部材589の相対する面には互いに噛み合う凹凸587が形成されている。
【0200】
円板状クラッチ部材589は、右足556Rの垂直面で形成されている付根573の円形凹部575に嵌込まれる。凹部575の中心には更に深い小円形凹部577が設けてあり、その中心から軸579が突出している。軸579の中心には螺子608が回転自在に貫通する螺子孔581が設けられている。この螺子孔581は、図69に示されるように、右足556Rの太腿の外側に設けた凹部に開口している。螺子608は、回転伝達部材591の外面の軸593の先端面にねじ込まれ、螺子608と回転伝達部材591は一体に回転する。
【0201】
軸579と回転伝達部材591の外面の軸593の先端は当接し、コイルスプリング583が巻装される。コイルスプリング583はクラッチ部材589を回転伝達部材591に押し付ける。右足556Rの太腿の凹部は封鎖部材610で封鎖され螺子608の螺子山は外部から見えない。
【0202】
クラッチ部材589は外面にリング状凸部585を有し、前記コイルスプリング583はその内側に位置する。リング状凸部585は前記右足の小円形凹部577に嵌る。
【0203】
左足556Lは、垂直面で形成されている付根から突出する円柱状の軸559を有する。下半身ハウジング557F(557B)の左足の取付部には、位置決め突起560を有し中心に軸559が回転自在に貫通する孔562を穿った円板状クラッチ部材561を嵌込む溝563が形成され、溝563の内側には壁565が設けてある。円板状クラッチ部材561の外側の面に低い凸部567が設けられている。左足556Rの垂直面からなる付根には円板状クラッチ部材561の低い凸部567と嵌合する浅い凹部(図示せず)が形成されている。溝563に嵌込まれた円板状クラッチ部材561の孔562に軸559は差し込まれコイルスプリング569が巻装される。螺子571が壁565の内側から軸559の先端にねじ込まれる。コイルスプリング569が円板状クラッチ部材561を左足に押し付け、低い凸部567と浅い凹部(図示せず)は嵌合し、左足は基本的に直立状態を維持する。しかし、人の手で足を曲げようとすればコイルスプリング569を押し縮めて浅い嵌合状態は解除され、足を回動させることは可能である。
【0204】
左腕553Lは付根から突出する軸棒621Lを有し、その先端に左軸受け623Lに係止される円形拡大部625Lが設けてあり、軸受け623Lを挟んで腕寄りに左腕回動部材627が設けられている。
【0205】
左腕回動部材627は円板の下方が延びた形状で、内側面下端に棒状突起629が突出している。棒状突起629は、左腕553Lを上下させるための縦長な腕上下動部材631の上部に設けた孔633に回転自在に嵌込まれる。
【0206】
腕上下動部材631の下端は水平部635を有し、水平部635の下面は下半身ハウジング557F(557B)の円筒558の拡大部552の上端面と接触可能に配置される。
【0207】
右腕553の付根からも軸棒621Rが突出し、先端に右軸受け623Rに係止される625Rが設けてあり、軸受け623Rを挟んで腕寄りに係止用の円形拡大部637が設けられている。
【0208】
頭部551は上半身555の首の位置に取り付けられ固定される。
【0209】
このように構成された人形玩具550の動作について図70、図71、図72及び図73を用いて説明する。
【0210】
通常状態において、図69に示すように、人形玩具550の右足556は自重により下がり直立している。上下動部材611の下端は回転発生部材605の上方の位置の円柱突起609に嵌合し、上端は上半身555の軸受け619に係止され、この上下動部材611で支持され、上半身555の下端は下半身557の円筒558の上部に位置している。腕上下動部材631の下端の水平部635は、下半身557の円筒558の拡大部552の上端面と接触していない。
【0211】
図70は、この状態の上下動部材611、回転発生部材605及び右足556Rの側面図である。図71はこの上体の腕上下動部材631、下半身557の円筒558の拡大部552及び左腕553Lの側面図で、円筒部558及び上半身555の一部を断面図としてある。
【0212】
上半身555を持ち、下半身557の足先を床に押し付けると、図72に示すように上下動部材611は回転発生部材605を押し回して下方移動する。上半身555は下半身557の円筒558に沿って下方に移動する。
【0213】
回転発生部材605が回転すると、これと一体の回転伝達部材591が回転するので、これと一体の右足556Rは回動して前方に持ち上がる。
【0214】
上半身555が下方に移動すると、下半身557の円筒558の拡大部552の上端面は腕上下動部材631の水平部635と接触し、これをを押し上げるので、腕回転部材627は回転する。腕回転部材627が回転すると左腕553Lは回動して前方に持ち上がる。
【0215】
上半身555を押し下げる力を弱めると、左腕553L及び右足556Rは自重により回動して下がり元の状態に戻る。
【0216】
人形玩具550は、上半身555を押し下げるだけで、左腕553L及び右足556Rを前方に上げる。人形玩具550は図74に示すように、踊っているように見える。
【0217】
上下動部材611の2個の円形拡大部615U、615Lの間隔を加減することにより右足を前及び後に上げることができるようにすることも可能である。また、人形玩具550において左手553Lと右手553Rを同軸とするか、連動手段を配置することにより両腕を上げる動作にすることもできる。
【0218】
上記実施例1〜12においては、人形玩具の身体を構成する上半身または頭部を押し下げることにより、人形玩具の腕、足等が回動して上がる動作、又は腰、胴等が回転する動作を生ずるようにしてある。
【0219】
実施例13〜14
次に、人形玩具に直線運動する可動部材を配備し、可動部分を押圧することにより動作する人形玩具について説明する。
【0220】
図75の斜視図及び図76の組立て図に示すように、両足656を連結する連結部を一端が閉鎖した筒状で側面に対向して2個の傾斜孔669を設けた回転発生部材661として構成する。回転発生部材661の筒内部の閉鎖端にコイルスプリング662を配置し、ついで内部を回転自在に且つ筒内を横移動できる移動部材663を配置する。貫通孔666を有する操作ボタン665の貫通孔666を回転自在に貫通したフランジ付ピン667を移動部材663に一体に結合させる。回転発生部材661の一方の傾斜孔669からメタルピン664を差し込み移動部材663を貫通して他方の傾斜孔に突出させ固定する。両足656の連結部を覆う下半身前後ハウジング657F、657Bに夫々横長の凹部668を設ける。メタルピン664の各端部を各凹部668に嵌込む。
【0221】
図77は通常状態の操作ボタン665とピン664の位置を示し、図78は通常状態のピン664の位置と下半身657F(657B)の向きを示す。
【0222】
遊戯者が操作ボタン665を押し込むことにより、移動部材663は回転しながら横移動する。
【0223】
図79は移動部材663が移動した状態の操作ボタン665とピン664の位置を示し、図80は移動部材663が移動したときの下半身657F(657B)の向きを示す。両足656を基準にして、下半身後ハウウジング657F、657Bは前方へ傾斜している。
【0224】
図81は上半身655を下半身657と一体に結合して形成したファッションドール650の略図であるが、手にマイクを持ち歌っている人形玩具で、操作ボタン665を押し込むことでお辞儀をする動作が生ずる。足656を前後に開いた状態にすれば、クラッシックバレーを踊っている動作にすることもできる。操作ボタン665は目立たないように足から突出しないように形成することもできる。また、操作ボタン665にファッション性のある小物を取り付け、操作ボタンであることをカムフラージュしてもよい。
【0225】
最後に、押しボタンを操作することで、歩行動作を行なう人形玩具670について説明する。
【0226】
図82の内部機構の背面図及び図83の組立て図に示すように、胴体前後ハウジング671F(671B)の脇の下の開口672に押しボタン673が配置される。
【0227】
押しボタン673は、胴体内部に延びた柄の先に水平板状移動部材675を具備している。移動部材675は、胴体前ハウジング671Fに水平に設けた側面逆L字形突条からなるガイド677に当接し摺動可能な前面679、後部下方に突き出た突起681、及び平板中央に穿った横長孔683を有している。この横長孔683には、胴体671の内部を縦に走る棒軸状回転発生部材685の上端が嵌込まれる。
【0228】
回転発生部材685は胴体ハウジング671F(671B)の中程に設けた軸受け686と下端に設けた軸受け688に回転自在に保持される。
【0229】
回転発生部材685の前記移動部材675の横長孔683に嵌込まれる部分のすぐ下に前記移動部材の突起681と当接する側面を有する蝶形部682が設けてあり、その前端にコイルスプリング691の一端を止める止め部693が設けてある。コイルスプリング691の他端は前ハウジング671Fのガイド677に近接して設けた止め部695に嵌込まれる。
【0230】
回転発生部材685は、足697の付根の高さに水平に貫通する横孔を有し、その横孔にはメタルシャフト689が嵌込まれ、左右に突出したメタルシャフト689の両端は、両足を動かすための回動部材699の縦長孔701にそれぞれ嵌合する。
【0231】
回動部材699は、上部に前記メタルシャフト689の各端部が嵌る縦長孔701を有し下部に回動軸703を具備する。回動軸703は胴体ハウジング671F(671B)に設けた軸受け705に回転自在に保持され、先端部は足697の付根に取り付けられ固定されている。
【0232】
回動部材699の孔701に先端が嵌込まれたメタルシャフト689にコイルスプリング707の一端が固定され、他端は前ハウジングに固定される。
【0233】
人形玩具670は上記構成を有しているので、押しボタン673を押し込むと、移動部材675が移動し、上端が移動部材675の横長孔683に嵌込まれている回転発生部材685の蝶形部682を押し回す。蝶形部682が押し回されると回転発生部材685は回転し、メタルシャフト689も回転する。メタルシャフト689の端部が嵌合している縦長孔701を有する回動部材699は回動する。回動部材699と一体の両足697は、左右反対に回動する。すなわち、右足は後ろに左足は前に回動する。
【0234】
押しボタン673を押す力を弱めると、コイルスプリング691の復元力により蝶形部682は元の向きに戻り、蝶形部682に押し戻されて移動部材675は元の位置に戻り押しボタン673も元の位置に戻る。メタルシャフト689もコイルスプリング707の復元力により、回転して元の位置に戻り、両足697も元位置に戻る。押しボタン673を押したり緩めたりするとこの動作が繰返される。
【0235】
右足を左足よりやや前に出るように人形を作成すれば、この動作は歩行動作に見える。足にスケート用装備を付ければ、スケートをしている動作になる。
【0236】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、遊戯者が人形玩具の一部を押し下げたり、押し込んだりするだけで、人形は手を上げたり、足を上げたり、腰を振り動かしたり、首を回したり、胴を回転させたり等種々の自然な動作を行う。人形玩具は外観を損なう突出物を取り付ける必要がないので、ファッションドールとして形成でき、洋服を着せ変えたり、いすに腰掛けさせたり通常の遊びにも供することができる。人形玩具は駆動装置を内蔵していないので、安価にかつ軽量に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図2】図1の人形玩具の組立図。
【図3】図1の人形玩具の回転発生部材の斜視図。
【図4】図1の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図5】図1の人形玩具の斜視図。
【図6】図1の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図7】本発明の人形玩具の実施例の正面図。
【図8】図7の人形玩具の組立図。
【図9】図7の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図10】図7の人形玩具の内部機構の断面図。
【図11】図7の人形玩具の正面図。
【図12】図7の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図13】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図14】図13の人形玩具の組立図。
【図15】図13の人形玩具の内部機構の簡略斜視図。
【図16】図13の人形玩具の内部機構の簡略斜視図。
【図17】図13の人形玩具の内部機構の一部の簡略正面図。
【図18】図13の人形玩具の内部機構の一部の簡略正面図。
【図19】図13の人形玩具の内部機構の一部の簡略正面図。
【図20】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図21】図20の人形玩具の組立図。
【図22】図20の人形玩具の内部機構の簡略斜視図。
【図23】図20の人形玩具の内部機構の簡略斜視図。
【図24】図20の人形玩具の内部機構の一部を上から見た簡略平面図。
【図25】図20の人形玩具の内部機構の一部を上から見た簡略平面図。
【図26】本発明の人形玩具の実施例の正面図。
【図27】図26の人形玩具の組立図。
【図28】図26の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図29】図26の人形玩具の内部機構の断面図。
【図30】図26の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図31】図26の人形玩具の内部機構の簡略正面図。
【図32】図26の人形玩具の正面図。
【図33】図26の人形玩具の正面図。
【図34】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図35】図34の人形玩具の内部の斜視図。
【図36】図34の人形玩具の内部機構の一部の組立図。
【図37】図34の人形玩具の内部機構の背面図。
【図38】図34の人形玩具の内部機構の背面図。
【図39】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図40】図39の人形玩具の内部機構の斜視図。
【図41】図39の人形玩具の内部機構の一部の斜視図。
【図42】図39の人形玩具の内部機構の一部の斜視図。
【図43】図39の人形玩具の内部機構の背面図。
【図44】図39の人形玩具の内部機構の背面図。
【図45】本発明の人形玩具の実施例の組立図。
【図46】図45の人形玩具の内部機構の背面図。
【図47】図45の人形玩具の内部機構の背面図。
【図48】本発明の人形玩具の実施例の胴体部分の背面斜視図。
【図49】図48の人形玩具の組立図。
【図50】図48の人形玩具の簡略背面図。
【図51】図48の人形玩具の簡略背面図。
【図52】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図53】図52の人形玩具の組立図。
【図54】図52の人形玩具の内部機構の簡略断面図。
【図55】図52の人形玩具の内部機構の簡略背面図
【図56】図52の人形玩具の内部機構の簡略背面斜視図。
【図57】図52の人形玩具の内部機構の簡略背面図
【図58】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図59】図59の人形玩具の組立図。
【図60】図59の人形玩具の組立図。
【図61】図59の人形玩具の内部機構の断面図。
【図62】図59の人形玩具の内部機構の断面図。
【図63】図59の人形玩具の内部機構の斜視図。
【図64】図59の人形玩具の内部機構の斜視図。
【図65】図59の人形玩具の内部機構の斜視図。
【図66】本発明の人形玩具の実施例の斜視図。
【図67】図66の人形玩具の組立図。
【図68】図66の人形玩具の内部機構の簡略背面図。
【図69】図66の人形玩具の内部機構の断面図。
【図70】図66の人形玩具の内部機構の簡略側面図。
【図71】図66の人形玩具の内部機構の簡略側面図。
【図72】図66の人形玩具の内部機構の簡略側面図。
【図73】図66の人形玩具の内部機構の簡略側面図。
【図74】図66の人形玩具の斜視図。
【図75】本発明の人形玩具の実施例の要部の斜視図。
【図76】図75の人形玩具の要部の組立図。
【図77】図75の人形玩具の要部の正面図。
【図78】図75の人形玩具の要部の側面図。
【図79】図75の人形玩具の要部の正面図。
【図80】図75の人形玩具の要部の側面図。
【図81】図75の要部を具備する人形玩具の略図。
【図82】本発明の人形玩具の実施例の内部機構の背面図。
【図83】図82の内部機構の要部の斜視図。
【符号の説明】
10,50,90,150,200,250,300,350,400,450,500,550,670…人形玩具、11,51,91,151,201,251,301,451,501,551…頭部、13,53,203,353,453,503…腕、15,55,95,205,255,305,355,405,455,505,555…上半身、16,306,356,456,506,656…足,17,57,97,157,207,257,307,357,457,507…下半身、18,58,71,98,105,158,208,221,458,508,558…円筒、19…縁、21,23,61,211,283…軸、25,27…円板、29,69,115,175,275,291,341,391,441,463,513,537,569,583…コイルスプリング,31,79,129,189,229,269,469,529,605,661…回転発生部材、33,75,225…縦孔、35,81…V字状貫通孔、37…拡大下端部、39…中部拡大部、41…上部拡大部、43,83,147,197,233,477,523…ピン、63,213…腕の取付部、65,70,215,220,482…軸孔、67,217…円形貫通孔、68,218…切込み、73,223…首部材、77,180,227,460,511…縦長孔、85,505C…支持部、93,153,253R,303R,403R,553R…右腕、94,154,253L,303L,403L,553L…左腕、99,159…胴部、93A,94A,153A,154A,263,313,363,429…横軸、98…底部、101L,101R,161L,161R,369,371…軸受け、107,167,281,315,317,319,325,367,417L,417R…歯車,109,169…係止用円板、111,258,308,358…円柱、117,145,177…ワッシャ、119…円筒部、121,181…支柱部、123,183…支柱部材、125…係合用突起、127,187,231…傾斜長孔、131,245…突起、133,243…垂直突起、135,241,591…回転伝達部材、137,139,149…孔、141,182,271,321…クラウンギア、143…右腕回転部材、163…縦溝、179…円筒部、181…支柱部材、235…切欠き、252…手鏡、254,304,354,504…首の部分、259,359…係止用縁、260…縦溝、261,311…軸棒、265,365…球体、267…突起、275…円板、277,284…フック285…円筒部材、287…横板、289…ガイド用突条、302…タンバリン310…横板、312,360,410…ラック314…縦長板、343…横板状支持部、375…ガイド459,509…小径円筒、460…係止部、464,515,611…上下動部材、465…小径円柱部、467…大径円柱部、471…枠、473…枠嵌込み部、475…逆V字形孔、479…回転方向制御部材、483…山形部、485…翼部、487…半円部、491…リング493,541…円筒、495,543…キャップ、497,545,608…螺子502…フラフープ、504…胴、516…貫通孔、517…金属性リング、519…回転リング、521…突起、525,669…傾斜孔、527…回転伝達部、535…頭部上下動伝達部材、552…拡大部、556R…右足、556L…左足、575…凹部、577…小円形凹部、561,589…クラッチ部材、559,579,593,595…軸、560…位置決め突起、562,599,613…孔、563…溝、565…壁、567…凸部、585…リング状凸部、601…円板、609…円柱突起、610…封鎖部材、615U,615L…円形拡大部、619…水平軸受け、621…軸棒、623…左軸受け、627…左腕回動部材、629…棒状突起、631…腕上下動部材、650…ファッションドール、657F,657B…下半身前後ハウジング、663…移動部材、664…メタルピン、665…操作ボタン、667…フリンジ付ピン、668…凹部、673…押しボタン、675…水平板状移動部材、671…胴体前ハウジング、679…前面、681…突起、685…棒軸状回転発生部材、689…メタルシャフト、691,707…コイルスプリング、705…軸受け。

Claims (5)

  1. 互いに連動し、夫々が人形の身体の部分である少なくとも2つの可動部分から成る身体を有し、第1の可動部分に直線運動をさせる力を加えたとき、その直線運動を回転運動に変換する変換機構を内蔵し、該変換機構によって第2の可動部分に回転運動をさせるように構成した人形玩具であって、
    前記変換機構は、前記第1の可動部分と一体に動く回転発生部材(31)と、前記第2の可動部分と一体に動く軸部材(21)とからなり、
    前記回転発生部材(31)は、側面にV字状貫通孔(35)を有し、前記軸部材(21)が回転自在に貫通する筒部材からなり、前記V字状貫通孔(35)には、前記軸部材(21)に固定されたピン(43)が移動自在に差し込まれていることを特徴とする人形玩具。
  2. 請求項1記載の人形玩具において、前記第1の可動部分は人形の上半身(15)、前記第2の可動部分は人形の下半身(17)であることを特徴とする人形玩具。
  3. 互いに連動し、夫々が人形の身体の部分である少なくとも2つの可動部分から成る身体を有し、第1の可動部分に直線運動をさせる力を加えたとき、その直線運動を回転運動に変換する変換機構を内蔵し、該変換機構によって第2の可動部分に回転運動をさせるように構成した人形玩具であって、
    前記変換機構は、前記第1の可動部分を直線運動可能に支持する軸部材(61)と、該第1の可動部分の直線運動に伴って前記第2の可動部分と一体に動く回転発生部材(79)とからなり、
    前記回転発生部材(79)は、側面にV字状貫通孔(81)を有し、前記軸部材(61)の周りに回転自在に嵌合する筒部材からなり、前記V字状貫通孔(81)には、前記軸部材(61)に固定されたピン(83)が移動自在に差し込まれていることを特徴とする人形玩具。
  4. 互いに連動し、夫々が人形の身体の部分である少なくとも2つの可動部分から成る身体を有し、第1の可動部分に直線運動をさせる力を加えたとき、その直線運動を回転運動に変換する変換機構を内蔵し、該変換機構によって第2の可動部分に回転運動をさせるように構成した人形玩具であって、
    前記変換機構は、前記第1の可動部分と一体に動く上下動部材(464)と、前記第2の可動部分と一体に動く回転発生部材(469)と、該回転発生部材(469)の回転範囲を限定する回転方向制御部材(479)とからなり、
    前記回転発生部材(469)は、側面に逆V字形孔(475)を有し、前記上下動部材(464)の周りに回転自在に嵌合する筒部材からなり、前記逆V字形孔(475)には、前記上下動部材(464)に固定されたピン(477)が移動自在に差し込まれ、
    前記回転方向制御部材(479)は、前記逆V字形孔(475)の下方に位置して、該逆V字形孔の頂点から左右いずれかの下端へ向かう前記ピン(477)の移動を規制するように設けられていることを特徴とする人形玩具。
  5. 請求項3又は4記載の人形玩具において、前記第1の可動部分は人形の頭部(51,451)、前記第2の可動部分は人形の上半身(55,455)であることを特徴とする人形玩具。
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