JP3797596B2 - 改良土サンプラー、及び地盤改良撹拌機 - Google Patents

改良土サンプラー、及び地盤改良撹拌機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤の支持力を高めるための節付き改良柱体を構成する改良土のサンプラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、軟弱な地盤上に住宅等を建築する場合には、地盤中に図7(a)に示すような改良柱体7を複数造設して地盤の支持力を向上させる地盤改良工法が施工される。また、前記改良柱体7の一本当たりの支持力を向上させるために、図7(b)に示すように、改良柱体に複数の節部を設けた節付き改良柱体8を造設する地盤改良工法もある。
前記節付き改良柱体8は、改良柱体の外径が拡大した節部を有するので、通常の改良柱体7と比べて、地盤との摩擦力が増大する。このため、造設すべき改良柱体の本数を少なくしたり、改良柱体の長さを短くすることができ、地盤改良工法を簡略化することができる。
【0003】
改良柱体7又は節付き改良柱体8は、布基礎9に対して、図8に斜線を施した円で示すような配置で、改良すべき地盤中に造設される。改良柱体7又は節付き改良柱体8は、布基礎9の直下に、改良柱体7等の中心と布基礎9の重心とが一致するように、直列上に列設され、改良柱体7等の間隔は、各改良柱体7等に負荷される荷重が、その支持力を上回らないようにバランスよく配置される。
【0004】
図9は、前記改良柱体7を造設するプラントの概要を示す模式図である。
該プラントは、図に示すように、中空状の回転軸に、削孔ヘッド、掘削撹拌翼等が設けられた地盤改良撹拌機1が、建設機械2により固定された支柱3に昇降自在に設けられ、駆動源4により前記回転軸が回転されるものとなっており、ミキサー5により、水と固化材を混錬した固化材スラリーが作製され、該固化材スラリーがポンプ6により、前記回転軸に圧送される構成となっている。
【0005】
前記プラントを用いて、改良柱体7は以下のように造設される。
まず、基礎が配設されるべき地盤に地盤改良撹拌機1の位置決めをした後、その回転軸を回転して、削孔ヘッド及び掘削撹拌翼により地盤を空掘りする。そして、地盤改良撹拌機1の先端が設定した深さに到達した後、ポンプ6により固化材スラリーを回転軸内に圧送して、該固化材スラリーを回転軸の先端から吐出させながら、回転軸を回転させたままで、地盤改良撹拌機1を引き上げる。これにより、前記掘削撹拌翼が、土砂と固化材スラリーとを混合撹拌して改良土を作製する。土砂と固化材スラリーの混合撹拌を終えた後、一定時間放置すれば改良土が固化して改良柱体7が造設される。このような一連の作業を繰り返して、基礎が配設されるべき地盤に改良柱体7を複数造設する。
なお、節付き改良柱体8を造設する場合には、回転軸の回転方向により拡大アームが開閉して回転外径が変化する拡大翼を回転軸に備えた地盤改良撹拌機を用いて、改良柱体の所望の位置で拡大翼の回転外径を拡大して地盤を掘削し、改良柱体に節部を形成すればよい。
【0006】
前記改良柱体7は、地盤中に造設されるものであるから、設計通りに施工が行われているか否かを、作業者が目視により確認することができない。また、地盤の状態等、例えば地盤が撹拌し難い粘土質の場合には、固化材スラリーと土砂との混合撹拌が不十分なものとなり、不均一な改良土が作製されるおそれがあるが、そのような場合であっても、作業者はその確認をすることができないため、不均一な状態のまま改良土が固化し、その結果、改良柱体7が、設定された強度に達しないものとなり、本来の支持力を発揮できないという問題が生じる。これを防止するため、改良柱体7を造設した後に、改良土のサンプリングを行い、目視による確認、その他の試験を行うことが必要である。
【0007】
以下、従来の改良土のサンプリング方法、及びサンプリングされた改良土の試験方法の一例を説明する。
図10は、従来の改良土サンプラーの構成を説明するための概略斜視図である。図に示すように、前記改良土サンプラー80は、適当な長さの棒状体81と、該棒状体81の先端に固定され、その先端開口部が斜めに形成された管状体82とからなる。
従来の改良土のサンプリングは、地盤中に改良柱体7が造設された後に、前記改良土サンプラー80を、その管状体82の先端開口部から改良柱体7の内部に押し込んで、管状体82の内部に改良土を充填することによりなされる。
【0008】
このようにしてサンプリングされた改良土は、その強度等を試験するために、該試験に適合した一定の形状の供試体に成形される。以下、一軸圧縮試験を行う場合を例に説明する。
一軸圧縮試験は、改良土の一軸圧縮強さを求めて、改良の効果を判定したり、改良地盤の安定性を評価する目的で行われるものである。図11は、一軸圧縮試験機の構成を示す模式図であるが、該一軸圧縮試験機90は、外枠91の底部に固定された圧縮装置92と、外枠91の上部に固定された荷重計93と、圧縮装置92及び荷重計93に互いに対向するように設けられた一対の加圧板94と、一対の加圧板94間の距離の変位を測定する変位計95とからなるものである。
【0009】
一軸圧縮試験では、前記一軸圧縮試験機90を用いて、供試体を加圧板94間に密着して載置した後、圧縮装置92を作動させて、毎分1%の圧縮ひずみが生じる割合を標準として連続的に供試体を圧縮し、荷重計93及び変位計95により、圧縮中の圧縮量及び圧縮力を測定する。圧縮力が最大となってから、引き続きひずみが2%以上生じるか、圧縮力が最大値の3分の2程度に減少するか、または圧縮ひずみが15%に達したら圧縮装置92を止めて圧縮を終了し、供試体の変形、破壊状況などを観察する。また、得られた測定値から応力−ひずみ曲線を作成して、一軸圧縮強度を評価する。
【0010】
前記一軸圧縮試験に用いられる供試体の形状は、地盤工学会で標準化されており、直径が3.5cm又は5.0cm、高さが直径の1.8倍から2.5倍の円柱である。該供試体の作製は、前記改良土サンプラー80を用いて改良土をサンプリングした後、管状体82の周囲に付着したサンプリング対象以外の改良土やサンプリングによって状態が乱された改良土を取り除いてから、該管状体82に充填された改良土を取り出して、供試体の形状よりやや大きい型に詰めて仮成形した後、トリマーやワイヤーソーを用いて、円柱の断面が所定の直径となるように、かつ、円柱の両端面が平行かつ軸方向と直角になるように成形されることによりなされる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の改良土サンプラー80を用いた改良土のサンプリングでは、改良土サンプラー80を改良柱体7の下部にまで貫入することは、棒状体82の強度や作業者による貫入力の限界等から困難であるため、改良柱体7の上部付近の改良土しかサンプリングできず、改良柱体7の下部付近の改良土については評価を行うことができないという問題があった。
また、サンプリングした改良土から供試体を作製する際に、改良土を型に詰めたり、所定の形状に成形する作業において、サンプリングされた改良土の状態が地盤中の改良土の状態から変化することも多く、このような変化は、一軸圧縮試験の結果に直接影響を及ぼし、改良土の正当な評価が行えないこととなる。したがって、供試体を作製する際には、サンプリングされた改良土の状態が変化しないような慎重に作業を行うことが必要となる。
本発明は、これらの点に鑑みてなされたものであり、改良柱体の所望の位置にある改良土のサンプリングを簡便に行い、また、改良土の状態を変化させることなく改良土の試験に用いるべき供試体を容易に作製することができる手段を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に係る改良土サンプラーは、固化材スラリーを吐出する中空状の回転軸と、該回転軸の先端近傍に設けられた削孔ヘッドと、該回転軸に突設され、地盤を掘削又は撹拌の一方又は双方をする翼状体とを備えてなる地盤改良撹拌機に装着される改良土サンプラーであって、前記翼状体の断面形状と略同形状の枠体を有し、前記翼状体を挿通し、締付け手段により、前記翼状体の所望の位置に着脱自在に装着される取付部と、該取付部に、その開口が前記翼状体の回転方向である水平方向を向くように固定され、サンプリングされた改良土の試験に用いるべき供試体を成型する管状であり、その両端の開口のいずれか一方にのみ、外開きにのみ開閉自在に設けられた蓋を有し、水平軸平面で分割してなる2つの分割部材が嵌合して管状構造をなす採取管とを備えてなるものである。
【0017】
また、請求項に係る地盤改良撹拌機は、固化材スラリーを吐出する中空状の回転軸と、該回転軸の先端近傍に設けられた削孔ヘッドと、該回転軸に突設され、地盤を掘削又は撹拌の一方又は双方をする翼状体とを備えてなる地盤改良撹拌機において、前記翼状体に、請求項1に記載の改良土サンプラーが装着されたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る改良土サンプラーの構成を示す概略斜視図であり、本改良土サンプラー100は、改良柱体を造設する地盤改良撹拌機の掘削撹拌翼(翼状体)に装着される改良土サンプラーであって、該掘削撹拌翼の所望の位置に着脱自在に装着される取付部101と、該取付部101に、その開口20a、20b(図3に示す)が前記掘削撹拌翼の回転方向を向くように固定された採取管102とを備えてなるものである。
【0019】
前記取付部101は、図1に示すように、本改良土サンプラー100を装着すべき地盤改良撹拌機の掘削撹拌翼の断面形状と略同形の枠体10を有し、該枠体10の上面中央付近には、ボルト11と螺合する挿通孔12が設けられている。これにより、枠体10に前記掘削撹拌翼を挿通した後、ボルト11を締め付けることにより、枠体10が掘削撹拌翼の所望の位置に固定されるものとなっている。
【0020】
前記採取管102は、サンプリングされた改良土の試験に用いるべき供試体を成型する管状のものである。すなわち、上述した地盤工学会で標準化された供試体を成型するものであって、その円形断面の直径が3.5cm又は5.0cm、軸方向の長さが直径の1.8倍から2.5倍の範囲内にある真直ぐな円管状のものとなっている。
また、採取管102は、図1に示すように、該採取管102が水平な軸平面で上下二つに分割されてなる分割部材21a、21bが嵌合して管状構造をなすものであり、各分割部材21a、21bの分割面側には、各4枚の羽根板22が水平方向に突出するように設けられており、該羽根板22に設けられた孔に相通されたボルト25、及びナット26により、分割部材21a、21bが固着されるものとなっている。
【0021】
図2は、図1におけるA−A断面を示す断面図であるが、図に示すように、前記分割部材21a、21bの側面には、ズレ防止用のプレート23a、23bが設けられている。プレート23aは、分割部材21aの側面に、分割面から突出するように固定されており、プレート23bは、分割部材21aの側面に、分割面から突出するように固定されている。プレート23a、23bは、各々採取管102の側面に内接する形状の曲板であり、図に示すように、プレート23aが分割部材21bの側面に、プレート23bが分割部材21aの側面に各々内接することにより、分割部材21aと分割部材21bとが嵌合して採取管102となる。これにより、分割部材21aと分割部材21bとの接続のズレを防止し、採取管102の断面形状を円形に維持するものとなっている。
なお、前記プレート23a、23bを設ける代わりに、分割部材21a及び分割部材21bの接続面に相欠き等を形成することにより、分割部材21aと分割部材21bとの接続のズレを防止するようにしてもよい。
【0022】
図3は、図1におけるB−B断面を示す断面図であるが、図に示すように、採取管102の一方の開口20aには、蓋24が設けられている。蓋24は採取管102の断面形状よりやや大きい円形のもので、その上側部分24Hが採取管102の分割部材21aの開口20a側の端部に固定されており、該上側部分24Hに、ピン27を介して下側部分24Lが回動自在に設けられている。蓋24の下側部分24Lは、採取管102の分割部材21bの開口20a側の端部に当接することにより、採取管102の内部方向には開閉できないものとなっており、これにより、蓋24は、採取管102に対して外開きにのみ開閉するものとなっている。また、蓋24の下側部分24Lは、水平よりも上側には回動しないようにピン27に設けられており、これにより、蓋24は、採取管102の内側方向から改良土等による押圧が加えられた場合には外開きに開き、採取管102の外側方向から押圧が加えられた場合には閉じるものとなる。
【0023】
前記取付部101と採取管102とは、接続部材103により接続されている。接続部材103は、取付部101を地盤改良撹拌機の掘削撹拌翼に取付けた場合に、採取管102の軸が水平となり、かつ、その開口20a、20bが前記掘削撹拌翼の回転方向に向くように、矩形の板状体の、取付部101に固定される側を斜めに切り欠いた台形状のものであり、取付部101が有する枠体10の軸方向とと採取管102の軸方向とが直交するように接続されている。
なお、接続部材103は、取付部101を地盤改良撹拌機の掘削撹拌翼に取付けた場合に、採取管102の軸が水平となり、かつ、その開口20a、20bが前記掘削撹拌翼の回転方向に向くようにできれば、その形状は特に限定されるものではなく、また、接続部材103を用いずに、取付部101に採取管102を直接固定するような構成としてもよい。
【0024】
図4は、本改良土サンプラー100を装着した地盤改良撹拌機を示す正面図及び側面図である。
図に示すように、地盤改良撹拌機104は、その先端に吐出口40aが形成された中空状の回転軸40と、その先端部分に掘削チップ410を有し、回転軸40の先端部分に前記吐出口40aを塞がないように設けられた削孔ヘッド41と、回転軸40に、水平面に対して一定角度の傾斜を有するように相対向して設けられた三対の掘削撹拌翼42H、42M、42Lとを備えてなるものであり、掘削撹拌翼42Lの一辺縁側にも、前記掘削チップ410が設けられている。
【0025】
なお、図示しないが、本地盤改良撹拌機104も、上述した地盤改良撹拌機1と同様に、建設機械2により固定された支柱3に昇降自在に設けられ、駆動源4により回転されるものとなっており、ミキサー5により、水と固化材を混錬した固化材スラリーが作製され、該固化材スラリーがポンプ6により、前記地盤改良撹拌機1に圧送される構成となっている。
【0026】
本改良土サンプラー100は、地盤改良撹拌機104の掘削撹拌翼42Hに3つ装着されており、一対の掘削撹拌翼42Hの一方に2つ、他方に1つが装着され、各改良土サンプラー100と回転軸40の軸との距離L1、L2、L3がそれぞれ異なるものとなっている。
本改良土サンプラー100の装着は、掘削撹拌翼42Hを改良土サンプラー100の枠体10に挿通して所望の位置においた後、枠体10の挿通孔12と螺合するボルト11を締め付けて、該位置に固定されることにより行われる。
なお、地盤改良撹拌機104の掘削撹拌翼42Hに設けるべき本改良土サンプラー100の個数は、作製すべき供試体の個数に応じて増減すればよく、また、サンプリングすべき改良土の位置や作業の便宜を考慮して、改良土サンプラー100をその他の掘削撹拌翼42M、42Lに装着することとしてもよい。また、掘削撹拌翼42Lのように掘削チップ410が設けられたものに装着する場合には、改良土サンプラー100の枠体10の形状を変更することとしてもよい。
【0027】
以下、本改良土サンプラー100を装着した地盤改良撹拌機104を用いた改良土のサンプリング方法を、図5を用いて説明する。
まず、本改良土サンプラー100を取り外した状態の地盤改良撹拌機104を用いて、改良柱体7を造設する。すなわち、基礎が配設されるべき地盤に地盤改良撹拌機104の位置決めをした後、その回転軸40を正転(時計回り)して、削孔ヘッド41及び掘削撹拌翼42H、42M、42Lにより地盤を空掘りする(図5(a))。そして、地盤改良撹拌機104の先端が設定した深さに到達した後、ポンプ5により固化材スラリーを地盤改良撹拌機104の回転軸40内に圧送して、該固化材スラリーを回転軸40の吐出口40aから吐出させながら、回転軸40を正転させたままで、地盤改良撹拌機104を引き上げる(図5(b))。これにより、前記掘削撹拌翼42H、42M、42Lが、土砂と固化材スラリーとを混合撹拌して改良土を作製する。
【0028】
つぎに、作製した改良土が固化する前に、掘削撹拌翼42Hに本改良土サンプラー100を装着し、地盤改良撹拌機104を正転して改良柱体7の内部に挿入する(図5(c))。回転軸40を正転している状態においては、本改良土サンプラー100の採取管102の開口20aが回転方向を向くこととなり、該開口20aに設けられた蓋24は閉じた状態となるので、改良土が採取管102の内部に侵入することはない。
【0029】
そして、地盤改良撹拌機104の掘削撹拌翼42Hが、サンプリング対象の位置に到達するまで、地盤改良撹拌機104を改良柱体7の内部に挿入し、掘削撹拌翼42Hがサンプリング対象の位置に到達すれば、回転軸40を反転方向(反時計回り)に数回転させる(図5(d))。このとき、前記採取管102の開口20bが回転方向を向くこととなり、該開口20bからサンプリング対象の改良土が採取管102の内部に侵入する。一方、採取管102の開口20aに設けられた蓋24は、前記侵入した改良土の圧力により外開きに開いた状態となる。したがって、回転軸40が反転方向に回転している状態においては、図6に斜線で示した領域の改良土が、各採取管102の内部を順次通過することとなる。これにより、各採取管102の内部にサンプリング対象の改良土が充填される。
【0030】
なお、本改良土サンプラー100の採取管102の内部に改良土を確実に充填させるため、回転軸40の反転はゆっくりと行うことが望ましい。また、地盤改良撹拌機104を改良柱体7の内部に挿入する際に(図5(c))、前記採取管102の内部にサンプリング対象でない改良土が侵入していたとしても、この操作、すなわち、回転軸40を反転方向に数回転することにより、該改良土は採取管102から排出されることとなる。
【0031】
つぎに、地盤改良撹拌機104の回転軸40を正転方向に数回転する(図5(d))。これにより、改良土サンプラー100の採取管102の開口20aに設けられた蓋24は、改良土からの圧力により閉じた状態となる。したがって、採取管102に更に改良土が侵入することはない。その後、地盤改良撹拌機104を、正転したままで、ゆっくりと引き上げる(図5(e))。これにより、本改良土サンプラー100は、採取管102の開口20aに設けられた蓋24が閉じた状態のままで、すなわち、その内部にサンプリング対象の改良土が充填されたままの状態で引き上げられることとなる。
【0032】
地盤改良撹拌機104を完全に引き上げたなら、本改良土サンプラー100を掘削撹拌翼42Hから取り外す。そして、改良土を養生した後、本改良土サンプラー100の採取管102を、ボルト25及びナット26を外して二つに分割し、採取管102の内部に充填された改良土を取り出す。これにより、サンプリングされた改良土の状態を変化させることなく、一軸圧縮試験に用いるべき供試体が作製される。
なお、本改良土サンプラー100の採取管102の開口20b周辺に、サンプリング対象でない改良土が付着している場合には、それを取り除き、必要であれば、開口20bの端面を平らにならしておく。
また、サンプリング終了後、改良柱体7の改良土が乱された場合には、地盤改良撹拌機104を用いて、再度改良土を撹拌して改良柱体7を補修する。
【0033】
このように、本実施の形態に係る改良土サンプラー100によれば、地盤改良撹拌機が有する掘削撹拌翼の所望の位置に着脱自在に装着される取付部101と、該取付部101に、その開口20a、20bが前記掘削撹拌翼の回転方向を向くように固定された採取管102とを備えてなるものとしたので、地盤中に改良柱体7を造設した後に、改良柱体7の所望の位置の改良土を簡便にサンプリングすることができる。これにより、改良柱体7の改良土、特に改良柱体7の下部付近の改良土が良質のものであるか否か、すなわち、固化材スラリーと土砂との混合、撹拌が十分に行われたか否かを確認することができる。
【0034】
また、本改良土サンプラー100の採取管102を、サンプリングされた改良土の試験に用いるべき供試体を成型する管状のもの、すなわち、その円形断面の直径、及び軸方向の長さが、一軸圧縮試験に用いるべき供試体の形状と一致する円管状のものとしたので、サンプリングした改良土をそのまま養生して前記供試体とすることができる。これにより、前記供試体作成時にサンプリングした改良土の状態が乱されることがなく、適確な一軸圧縮試験結果を得ることができる。
【0035】
なお、本実施の形態では、サンプリングされた改良土の評価を一軸圧縮試験により行う場合を一例として、本改良土サンプラー100の採取管102の形状を、円管状のものとしたが、その他の試験を行う場合には、本改良土サンプラー100の採取管102の形状を、その試験に用いるべき供試体の形状と一致するように、例えば、採取管102の断面形状や採取管102の軸方向の長さ等を変更したりすれば、その他の試験においても本発明と同様の効果を得ることができる。
【0036】
また、本実施の形態では、本改良土サンプラー100の採取管102の他の開口20bには蓋を設けないものとしたが、該開口20bに、内開きにのみ開閉自在の蓋を設け、通常は閉じた状態にあるが、反転時に(図5(d))、改良土から水平方向の圧力を受けて開いた状態となるように、該蓋の開閉を調節すれば、地盤改良撹拌機104を改良柱体7の内部に挿入する際に(図5(c))、採取管102の内部にサンプリング対象でない改良土が侵入することを防ぐことができる。
【0037】
また、本実施の形態では、改良柱体7の改良土をサンプリングすることとしたが、節付き改良柱体8の改良土のサンプリングにおいても本改良土サンプラー100が利用できることは当然である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る改良土サンプラーによれば、前記翼状体の断面形状と略同形状の枠体を有し、前記翼状体を挿通し、締付け手段により、前記翼状体の所望の位置に着脱自在に装着される取付部と、該取付部に、その開口が前記翼状体の回転方向である水平方向を向くように固定され、サンプリングされた改良土の試験に用いるべき供試体を成型する管状であり、その両端の開口のいずれか一方にのみ、外開きにのみ開閉自在に設けられた蓋を有し、水平軸平面で分割してなる2つの分割部材が嵌合して管状構造をなす採取管とを備えてなるものとしたので、地盤中に改良柱体を造設した後に、所望の位置の改良土を簡便にサンプリングして、当該改良土が良質のものであるか否か、すなわち、固化材スラリーと土砂との混合、撹拌が十分に行われたか否かを確認することができる。その結果、不均一な改良土が作製されたような場合には、再度、改良柱体を造設する等をすることにより、改良柱体が設定された強度に達っせず、本来の支持力を発揮できないものとなることを防止することができる。また、サンプリングした改良土の状態を変化させることなく、改良土の試験を行うための供試体を作製することができる。これにより、供試体の作製を容易なものとし、かつ、サンプリングされた改良土の評価を正確に行うことができる。また、改良土サンプラーを改良柱体の内部に挿入する際には、該蓋は閉じた状態となって、サンプリング対象以外の改良土が採取管内に侵入することを防ぐことができるとともに、回転軸を一定の方向に回転させた場合には、該蓋は改良土からの圧力を受けて開いた状態となって、所望の位置の改良土のサンプリングを行うことができる。また、採取された改良土の状態を変化させることなく、採取管より改良土を容易に取り出すことができる。また、改良土サンプラーを地盤改良撹拌機に容易に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る改良土サンプラー100の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1のA−A断面における改良土サンプラー100の構成を示す断面図である。
【図3】図1のB−B断面における改良土サンプラー100の構成を示す断面図である。
【図4】改良土サンプラー100を装着した地盤改良撹拌機104の構成を示す正面図及び側面図である。
【図5】改良土サンプラー100を装着した地盤改良撹拌機104を用いた改良土のサンプリング方法を説明するための模式図である。
【図6】改良土サンプラー100がサンプリングする改良土の領域を示す平面図である。
【図7】地盤の支持力を高めるための改良柱体7及び節付き改良柱体8を示す模式図である。
【図8】布基礎9対して改良柱体7が増設されるべき位置を示す模式図である。
【図9】地盤改良工法に用いられるプラントを示す模式図である。
【図10】従来の改良土サンプラー80の構成を示す概略斜視図である。
【図11】一軸圧縮試験機90の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
10 枠体
100 改良土サンプラー
101 取付部
102 採取管
103 接続部材
104 地盤改良撹拌機
20a、20b 開口
21a、21b 分割部材
22 羽根板
23a、23b プレート
24 蓋
40 回転軸
41 削孔ヘッド
42H、42M、42L 掘削撹拌翼
7 改良柱体
8 節付き改良柱体

Claims (2)

  1. 固化材スラリーを吐出する中空状の回転軸と、該回転軸の先端近傍に設けられた削孔ヘッドと、該回転軸に突設され、地盤を掘削又は撹拌の一方又は双方をする翼状体とを備えてなる地盤改良撹拌機に装着される改良土サンプラーであって、
    前記翼状体の断面形状と略同形状の枠体を有し、前記翼状体を挿通し、締付け手段により、前記翼状体の所望の位置に着脱自在に装着される取付部と、
    該取付部に、その開口が前記翼状体の回転方向である水平方向を向くように固定され、サンプリングされた改良土の試験に用いるべき供試体を成型する管状であり、その両端の開口のいずれか一方にのみ、外開きにのみ開閉自在に設けられた蓋を有し、水平軸平面で分割してなる2つの分割部材が嵌合して管状構造をなす採取管とを備えてなることを特徴とする改良土サンプラー。
  2. 固化材スラリーを吐出する中空状の回転軸と、該回転軸の先端近傍に設けられた削孔ヘッドと、該回転軸に突設され、地盤を掘削又は撹拌の一方又は双方をする翼状体とを備えてなる地盤改良撹拌機において、
    前記翼状体に、請求項1に記載の改良土サンプラーが装着されたものであることを特徴とする地盤改良撹拌機。
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