JP3796977B2 - 生け垣用植木プランター及び植生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅地等の境界や道路の両端の生け垣を作る場合の生分解性に優れた植木用のプランター及び該プランターを利用した植生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本の特殊な住宅事情より、特に人口集中地域においては敷地一杯に建物を建て道路との境にはブロック塀やコンクリート塀等の固定した塀を建造するケースが多い。その為に、住宅地に緑が少なく心のなごみが得られない。又、曲がり角の見通しが悪いための出会い頭の交通事故の原因となり、又緊急の際の救急車や消防車等がスムーズに住宅地に入る事が出来ないと言う問題や地震の際に塀が倒れて被災したり或いは避難路が封鎖されたりすると言う極めて大きな問題がある。
この改善のために、自治体が補助金を出して、ブロック塀やコンクリート塀から生け垣への変更を推奨している。
一方、従来の植木・樹のやり方としては、農園で苗木を一定の大ききまで育成した後、堀り起こして出荷される場合が一般的である。この場合は、緑化樹を掘り起こして出荷せねばならず、作業が煩雑で人件費がかかり、更には掘り起こす際に根毛部を痛め樹木の勢いを損なう恐れがある。
【0003】
こう言う点の改善の為に、ポリエステルやポリエチレン等の合成繊維からなる織編物や不織布の円筒状の容器の中に苗木を殖え込み、一定期間の養育後にその周囲から掘り起こし所定の場所に植え替える方法が開発されており、この容器をルートコンテナーと呼んでいる。この方法により、この容器が出荷時に根の保護カバーとして機能することから、出荷時の根巻作業が不要となり作業性の大幅な簡便化につながるとともに、移植時に根を傷める事もないので活着率が向上する。
【0004】
現在使用されているルートコンテナーの素材としては、ポリエステルやナイロンやポリプロピレン等の合成繊維やヤシ繊維、ジュートやレーヨン等の天然繊維または再生繊維等の、織物、編み物、短繊維から作られる不織布、或いは長繊維不織布が用いられている。しかし、これらのうち合成繊維は、土中では分解されないために、掘り起こして移植・植え込みをするに際して、ルートコンテナーを剥がさねばならず、また、その廃棄処理も問題であった。
一方、従来の天然繊維または再生繊維を用いた場合、土中での分解が余りにも早く、育苗における根の保護ができず、又移植時にもそのまま取り扱いが出来ない等、問題が多い。又、従来のルートコンテナーはデザイン的に余り考慮されておらず、今回の提案の様な家屋と道路の境界にそのまま置いておける様な機能もデザインも有する物でなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生け垣用として優れたデザインと植木樹木の活着性を有し、且つ一定期間後には生分解して無くなり美観も損なわない生け垣用植木プランターを工業的容易に且つ安価に提案するに有り、別の目的は該プランターを利用してより効率的に植生を行う方法を提案するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生分解性繊維を主成分とする繊維構造物よりなる枕状の袋構造物の上面が生け垣用の植木が出来る程度の開口を有しており、該袋構造物の両端側面部に少なくとも1対のマット状物が設置されていることを特徴とする生け垣用植木プランターである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する生分解性の繊維構造物は、ポリ乳酸類、炭素数2〜12のポリラクトン類、脂肪族ポリエステル類、微生物生産性のポリヒドロキシアルカノエート類より選ばれる少なくとも1種の生分解性樹脂より製造される繊維構造物である。
【0008】
乳酸は、光学活性の炭素を有し、L−体とD−体がある。自然界で生産され、且つ自然界で分解・代謝されやすいのは、L−体であり本発明でもL−体を主成分とし、好ましくはL−体が少なくとも90%、好ましくはL−体が少なくとも92%のL−体を有する乳酸、乳酸エステル、乳酸の2量体(ラクチド)を重合して得られるポリ乳酸である。但し10%以下、好ましくは8%以下の少量のD−体を含有する事により、ポリ乳酸の熱流動性を改善し紡糸性や成型性を改善したり、成型した製品の物性を改善する事が出来る。
【0009】
又、ポリ乳酸には他の成分例えば、乳酸と共重合性の良い脂肪族ジカルボン酸、鎖状ジオール、炭素原子数3以上のラクトン類、及び炭素原子数4以上のヒドロキシアルキルカルボン酸類の群より選ばれた化合物のひとつ或いは複数を共重合しても良い。
【0010】
脂肪族ジカルボン酸としては、飽和または不飽和で直鎖型または側鎖をもつもので炭素数4〜20程度のものが好ましく、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの飽和型が特に好ましい。
【0011】
鎖状ジオールとは、芳香核や脂環核を持たないジオールで、脂肪族ジオール、ポリアルキレンエーテルのオリゴマー、ポリアルキレンカーボネートのオリゴマー及びポリオルガノシロキサンのオリゴマーで両末端が水酸基のものを包含する。脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオールなど炭素数2〜20程度の直鎖または側鎖を持つジオールが好ましい。同様に、好ましいオリゴアルキレンエーテルの例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、分子量5,000以下、特に分子量2,000以下のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレンエーテル、およびそれらの共重合体、例えばエチレングリコール/プロピレングリコール共重合体、エチレングリコール/ブチレングリコール共重合体のオリゴマーが挙げられる。同様に、例えばブタンジオールやヘキサンジオールなどの脂肪族ジオールに、エチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応させて得た、アルキレンエーテルの共重合オリゴマーも有用である。同様に、ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサンカーボネートなどのポリアルキレンカーボネートのオリゴマーや、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのポリオルガノシロキサンのオリゴマー(例えば分子量2,000程度以下)で両末端に水酸基を持つものも好ましい。或いは、ポリカーボネートやポリオルガノシロキサンの末端水酸基にエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応させたもので、特に分子量2,000程度以下のオリゴマーも、鎖状ジオールとして好ましい。
【0012】
炭素数3以上のラクトン類としては、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトンなどが挙げられる。
【0013】
炭素数4以上のヒドロキシアルキルカルボン酸類としては、ヒドロキシプロピルカルボン酸、ヒドロキシブチルカルボン酸などが挙げられる。
【0014】
本発明のポリ乳酸を主構成成分とする重合体或いは共重合体の重量平均分子量(Mw)は、通常70,000以上が好ましく、更に100,000以上、特に好ましくは120,000〜200,000である。
【0015】
本発明のポリ乳酸重合体或いは共重合体は結晶性である方が長繊維不織布の製造も、又、プランター強度も優れ好ましい。結晶性の程度は、指差走査熱量計(DSC)分析や融点によって評価出来る。DSC分析で融解(溶融)吸熱量は5ジュール(J)/g以上が好ましく、10J/g以上が特に好ましい。本発明重合体或いは共重合体の融点は、150℃以上が好ましく、160℃以上が更に好ましい。
【0016】
一般にポリ乳酸は、乳酸の直接重合(脱水縮合)、乳酸エステル(メチルエステル、エチルエステルなど)の縮合(脱アルコール)、および乳酸の環状2量体であるラクチドの開環重合によって重合されるが、ラクチドの開環重合による方法が生産性や設備的に優れ好ましい。
【0017】
炭素数3〜12のポリラクトン類としては、炭素数3〜12の環状ラクトン例えば、β−プロピオラクトン、ピバロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等の開環重合体やその共重合体が使用できる。本発明のポリラクトン類の重量平均分子量(Mw)は、通常70,000以上が好ましく、更に100,000以上、特に好ましくは120,000〜200,000である。
【0018】
脂肪族ポリエステル類としては、炭素数2〜12の脂肪族ジアルコールと炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸の共重合体であり、好ましくはポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、及びそれらに第三成分や第四成分を共重合した物が使用出来る。特に、アジピン酸の共重合により生分解速度の調整が可能になり、より好ましい。本発明の脂肪族ポリエステル類の重量平均分子量(Mw)は、通常70,000以上が好ましく、更に100,000以上、特に好ましくは120,000〜200,000である。
【0019】
微生物生産性のポリヒドロキシアルカノエート類としては、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリヒドロキシバレート(PHV)、或いはそれらの共重合のPH(B/V)等が使用できる。但し、微生物生産性の欠点は、分子量の調整や共重合比率の調整が必ずしも思うようにいかないことである。繊維製造に際しては、分子量が高い場合は必要に応じて可塑剤を使用するか、他の分子量の低い生分解性ポリマーを適当にブレンドするのが好ましい。
【0020】
生分解繊維の含有量としては、環境保全の点からは、100%であることが好ましいが、分解速度の調節等の観点からも、自由に設定することができる。尚、ヨーロッパにおける廃棄物基準をクリアできる点では、好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上である。
【0021】
本発明の重合体或いは共重合体には、使用目的に応じ副次的添加剤として、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、各種無機粒子、各種フィラー、有機および無機系結晶核剤、撥水剤、親水剤、離型剤、可塑剤、生理活性剤、抗菌剤、防腐剤などを添加することが出来る。
【0022】
本発明の繊維構造物としては、長繊維不織布、短繊維不織布、或いは織り編み物等を使用できるが、コスト的な面からすると長繊維不織布、短繊維不織布等が好ましい。特に、長繊維不織布は、生産性の点、コストの点でより好ましい。
【0023】
長繊維不織布、短繊維不織布の製造方法としては、スパンボンド、メルトブロー、フラッシュ紡糸法等、通常行われている方法が採用できるが、スパンボンドによる方法が不織布の強伸度等の物性が良好であり好ましい。或いは、異なる製法で製造した物を積層して用いる事もでき、例えばスパンボンド・メルトブロー・スパンボンドの三層構造不織布は、分解性の制御や素材の複合化と言う点で好ましい。
【0024】
本発明の繊維構造物の目付は、形態によって最適の範囲は異なるが、一般的に70g/m2以上が好ましく、更に好ましくは100〜200g/m2以上である。
【0025】
又、繊維構造物の強力は100g/m2換算で通常10Kg/5cm以上が好ましく、更に好ましくは12Kg/5cm以上である。
【0026】
本発明で使用する繊維構造物の通気度は10cc/cm2/sec以上であることが好ましい。通気度が10cc/cm2/sec以上では、湿気性や透水性が高く、樹木の成育に適しており、根腐れして枯れる心配がない。通気性を制御するには、繊維構造物の製造時の繊維デニールや熱融着条件、或いは繊維構造物を製造した後でのコーティング等の後処理条件等により行う事が出来る。
【0027】
繊維構造物の色は設置する周囲の環境に調和することが重要であり、通常好ましくは黄色、茶色、褐色等の土色に近い物である。着色は、長繊維不織布を製造する時顔料や染料を添加しても良いし、或いは後加工において染色や顔料コーティングにより着色する事も出来る。
【0028】
繊維構造物よりなる枕状の袋構造物の底面は、通常は無孔でよいが、場合によっては直径5mm以上の穴が1,000ヶ/m2以下、好ましくは500ヶ/m2以下開いていることが根の成長と土壌への活着が非常にスムーズに行うことが出来て好ましい。穴の密度(分布)は均一でも良いし、不均一に分布してもよい。例えば、中心部よりも周辺部の密度を上げると根の張り方もより広がり好ましい。
【0029】
底面の周辺部から延長して側面部にも穴を有する事も可能である。この場合、穴の大きさは底面部の穴の大きさよりも幾分小さめにし、密度も幾分少な目の方がよい。又、側面部の穴を開ける部分は底面から側面の高さの通常高々1/2程度であるが勿論これ以外のところにも場合によっては開ける事は可能である。この場合は、高くなるに従って、穴の大きさや密度を小さくしたり、減少したりする方がよい。
【0030】
本発明の生け垣用植木プランターは上述の繊維構造物を上部に開口を有する袋状にした物である。添付図1に全体の概略図を、図2に植木した様子をの一例を示す。開口の大きさは、樹木の苗木から一定の期間生育させるのに必要な大きさで有ればよく、例えば巾100〜350mm、長さが少なくとも150mmである事が好ましいが、樹木の種類と生け垣の大きさによって適宜選択する事が出来る。
【0031】
プランターのサイズは、取扱性や設置スペース、必要面積の点で、通常巾が150〜400mm、高さが100〜300mm、長さが少なくとも200mmである事が好ましい。開口が複数個開いている場合は、長さはそれに応じて長くするが、持ち運びや設置の自由度を考えると高々3ヶの開口を有する程度が好ましい。その際の長さは、高々1000mm程度が好ましい。原則として、一つの開口部に樹木の苗を一本植える。
【0032】
本発明の袋構造物の製造方法としては、深絞り成型でも可能であるし、一定の形に裁断後縫い合わせたり、或いは熱融着し成形する事が出来る。
【0033】
本発明の袋構造物の開口部の両端には、袋状物の形を整えたり、補強の為に厚さが好ましくは30mm以上、更に好ましくは40mm以上、特に好ましくは50mm以上の天然繊維よりなるマット状物,即ちフェルト状物により成形された四角形の板状の物を設置することが好ましい。尚、この板状物の巾と高さは袋状物の大きさによって規定されるが、通常は巾が好ましくは150mm以上、更に好ましくは180〜350mm、高さは通常好ましくは100mm以上、更に好ましくは120〜300mmである。材料として用いる天然繊維としては、コットン、麻、ヤシ繊維、芭蕉繊維、カポック繊維等各種の繊維が使用できるが、比較的粗く硬い繊維の方が、形状保持や強度保持、空気の補給、水分の通路として有効である。
【0034】
又、上面の開口の形状保持補強用として、開口部の巾方向に好ましくは巾20mm以上、更に好ましくは30〜80mmの補強用の天然繊維からなる繊維構造物を設置するのが好ましい。設置の方法としては、縫いつけたり、或いは接着、融着する方法等が挙げられる。天然繊維からなる繊維構造物としては、綿、麻、ウール、ジュート、椰子の繊維等を板状やボード状にしたものを用いる。特に、ジュート、麻、椰子の繊維は色が極めて土になじみやすい色をしている為により好ましい。この天然繊維からなる繊維構造物は、樹木の生長を促す空気を取り込んだり、灌水の水分を調整する等の役目を持ち、植生の根の活着を促進する効果がある。
【0035】
袋状のプランターの形作りや補強の為に袋の少なくとも上部の縦方向の両側、好ましくは下部の両側に竹或いは竹を割った物を挿入して補強するのが好ましい。この事により、プランターの運搬や設置したときの見栄えも良くなる。補強に竹以外の材料も使用する事が出来るが、あくまでも目的と環境への調和を考え合致する物で有ればよい。
【0036】
本発明のプランターは図3や図4に示すように一般家屋の周囲や家屋と道路との境界、道路の両側等、植生が必要なところに設置する事が出来る。設置に関しては、地面に該プランターが入る程度の溝を掘ったり、地面に出すのであれば、ブロックやコンクリートのしきりを一定間隔で並べ、その間に設置する。
【0037】
又、本発明のポリ乳酸を主構成成分による長繊維不織布を使う事により土中で約3年程度で強度が初期強度の1/10程度になり実質的に分解する。従って、樹木の生長と共に、プランターは腐食し消滅していき環境的にも全く問題はない。分解速度の制御は、上述した様にポリ乳酸重合体或いは共重合体の組成を調整する事によって可能である。
【0038】
以下の実施例において、本発明を詳細に説明するが、%、部は特に断らない限り重量比である。
実施例1
重量平均分子量15.5万のL-体を99.5%含むポリ乳酸を紡糸温度230℃にて紡出し、エアーエジェクターにより3600m/分の速度で引き取り、ネットコンベアーの上に落とし、次いで表面温度125℃のエンボスローラーにてエンボス処理をして目付け150g/m2のスパンボンドを得た。スパンボンドの縦方向(MD)強力は17.4Kg/5cm、伸度は15.8%であり、横方向(TD)の強力は15.8Kg/5cm、伸度は21.6%で均一な地合をしており、通気度は25cc/cm2/secであった。該スパンボンドの縦方向が本発明の袋状のプランターの長さ方向となるように裁断し(図5参照)、それらをポリエステル製の縫い糸で縫い付け、開口部を1ヶ有するプランターを得た。プランターの大きさは、巾180mm,高さ120mm,長さ280mmであった。
尚、プランターの両端部には巾180mm高さ120mmで厚さ35mmのヤシの繊維を絡ませて作ったフェルト成形板を設置し、形を整えた。
プランター上部の両端部には竹を裂いた物を差し込めるように切れ目を入れる。竹は巾2cmで内側の節を取り除いたものを用い、竹の表皮が外になるように差し込んだ。尚、竹の裂いた物は使用する前に火であぶり、竹の油を除去し且つ茶色に焼き目をいれておいた。
プランターの内部に用土混合物と植生樹木として「しらたき」の苗木を入れて、庭と道路の境界に掘った溝の中に設置した。重さは成人の男子が持ち運びする事が十分に可能な重さであった。苗木の活着及び根の張りは問題はなかった。
【0039】
実施例2
実施例1のスパンボンドを使用し、開口部を3ヶ有するプランターを組み立てるために図6に示す様に型取りし裁断し、高周波ミシンにより融着し成形した。開口部の巾方向に直径1mmのやしの繊維よりなる紐で作成した平織物をポリエステル製のミシン糸にて縫いつけ開口部を補強した。実施例1と同様にプランターの上部の両端に竹を差し込み補強した。尚、底面は長径7mm、短径5mmの楕円形の穴を300ケ/m2の密度で開けた。各々の開口部から土と肥料と腐葉土等を入れ、「べにかなめ」の苗木を各1本づつ入れた。重さは、やや重たいが大人の男子が持てない程ではなかった。庭の周りに並べて生け垣とした。苗木の活着は良好であった。
【0040】
【発明の効果】
本発明のプランターにより、運搬時や在庫の時や使用しない時は折り畳んでおく事ができ、非常に物流費や在庫スペースの節約になり、又土を入れても軽量で持ち運び易く、又地面の多少の凸凹に影響されず設置できる。又、プランターの材質がポリ乳酸を主成分としており、植木の生育に従って必要が無くなると分解する為にゴミとなる心配が無い。緑化とゴミの減少に大いに寄与する素材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプランターの組立図
【図2】植木した状態
【図3】施工例の一例
【図4】施工例の一例
【図5】製造時の展開図
【図6】製造時の展開図
【符号の説明】
1 袋構造物
2 天然繊維のマット状物
3 補強用竹
4 本発明のプランター
6 溝
7 ブロック
8 宅地
9 道路
10 地面の断面
11 縫い合わせしろ
12 竹を通す穴
13 天然繊維からなる繊維構造物
Claims (11)
- 生分解性繊維を主成分とする繊維構造物よりなる枕状の袋構造物の上面が生け垣用の植木が出来る程度の開口を有しており、該袋構造物の両端側面部に少なくとも1対のマット状物が設置されていることを特徴とする生け垣用植木プランター。
- マット状物が、厚さが30mm以上の四角形の天然繊維マット状物である事を特徴とする請求項1記載の生け垣用植木プランター。
- 生分解性繊維がポリ乳酸類、炭素数3〜12のポリラクトン類、脂肪族ポリエステル類、微生物生産性のポリヒドルキシアルカノエート類の内の少なくとも1種よりなる繊維である請求項1又は2記載の植木プランター。
- 繊維構造物が長繊維不織布あるいは短繊維不織布である請求項1〜3のいずれかに記載の植木プランター。
- 繊維構造物の目付が少なくとも70g/m2である請求項1〜4のいずれかに記載の植木プランター。
- 袋構造物が天然繊維マット状物にて仕切られ、該天然繊維マット状物を境目とした複数の開口部を有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の植木プランター。
- 袋構造物の開口部付近の少なくとも1ヶ所に、天然繊維からなる形状保持補強材が設置されている請求項1〜6のいずれかに記載の植木プランター。
- 底面が平面であり、自立性を持つ請求項1〜7のいずれかに記載の植木プランター。
- 枕状の袋の少なくとも上部の縦方向の両側に竹或いは竹を割った物を挿入して補強した請求項1〜8のいずれかに記載の植木プランター。
- 底面に直径5mm以上の穴が高々1000ヶ/m2開いている請求項1〜9のいずれかに記載の植木プランター。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の植木プランターに植生用土壌と育苗用の肥料を入れ、少なくとも1本の苗木を植え付ける事による植生方法。
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