JP2008148632A - 育苗ポットとその製造方法 - Google Patents
育苗ポットとその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008148632A JP2008148632A JP2006340067A JP2006340067A JP2008148632A JP 2008148632 A JP2008148632 A JP 2008148632A JP 2006340067 A JP2006340067 A JP 2006340067A JP 2006340067 A JP2006340067 A JP 2006340067A JP 2008148632 A JP2008148632 A JP 2008148632A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- string
- resin
- seedling pot
- seedling
- mold
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Abstract
【解決手段】育苗ポットは紐状体2が積層されたことを特徴とし、育苗ポットは苗を入れるための凹部4aを有することが好ましい。紐状体2は紐状樹脂であることが好ましい。紐状樹脂が生分解性樹脂であることが好ましい。育苗ポットの製造方法は押出機から溶融押出された紐状樹脂を、金型を水平方向へ移動させながら、金型内に積層した後、冷却固化することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
近年、沿岸域での埋め立てや底質の変化などにより、沿岸域では岩礁などの海藻着生基盤の表面が石灰藻類に覆われる磯焼け状態になっている海域が多い。それらの海域では、魚介類の餌となる有用海藻が繁殖せず、上記のアマモやマコモなどの群生地が減少することで、魚介類の生活の場所がなくなり、漁業生産量が著しく低下するという問題がある。
磯焼けの状態を改善するためにはコンクリート製の人口岩礁を利用する方法が知られている。人口岩礁は海底に設置され、有用海藻を強制的に種付けし、有用海藻を育成させている(特許文献1参照)。
また、海岸保全構造物、コンクリート製のブロック、石材などを組み合わせた、水産資源増殖型構造物も知られている。この水産資源増殖型構造物においては、海岸保全構造物で波を弱めることで有用海藻や魚介類にとって良好な環境を形成し、ブロックが人口岩礁の役割を果たし、有用海藻はブロックに固着し生育する。また、石材の隙間があることで、魚介類の生活の場所となる(特許文献2参照)。
このように、有用海藻が固着する人口岩礁を利用することにより、沿岸域において有用海藻を育成させてきた。
また、上記の水産資源増殖型構造物は構造物の製造装置が大型化複雑化し、そのコストが高いという問題があった。
本発明では、製造が簡易であり、植物の根が張ることが可能な育苗ポットと、その製造方法を目的とする。
育苗ポットは苗を入れるための凹部を有することが好ましい。
前記紐状体は紐状樹脂であることが好ましい。
前記紐状樹脂が生分解性樹脂であることが好ましい。
本発明の育苗ポットの製造方法は押出機から溶融押出された紐状樹脂を、金型を水平方向へ移動させながら、金型内に積層した後、冷却固化することを特徴とする。
図1に示すように、本発明の育苗ポット1は紐状体2が積層されたことを特徴とする。育苗ポットは紐状体2が積層されていることで、紐と紐の間に隙間3が生じる。図1に示すように、その隙間3を利用することで、植物10は根11を張ることができ、植物10を育苗ポット1上で育成できる。
また、上記の隙間3は、海中で育苗ポット1を利用したときには、魚介類の隠れ家となり、生活の場所ともなる。
育苗ポット1の凹部4aに苗を入れることができ、苗を利用した植物10の育成を行いやすくなる。また、苗の代わりに地下茎などを凹部4aに入れても良い。
凹部4aの深さと大きさは苗の根の深さと、茎の直径に合わせて設定し、苗を植えつけることができれば良い。また、凹部4aの数は、育成させる植物の固体密度を考慮して設定すれば良い。例えば、アマモであれば、220mm角の育苗ポット1に対して凹部4aは2〜5つで良い。6つ以上の苗を植えると固体密度が高くなり、アマモを適切に育成させにくい。
紐状体2の太さは直径で1〜10mmで良いが、2〜9mmが好ましく、4〜6mmが特に好ましい。紐状体2の断面形状は円、楕円、四角形、三角形、星形、波形などで良い。
また、紐状体2はその長さ方向に凹凸を有することが好ましい。このような長さ方向の凹凸が存在することで紐と紐の間の隙間3が形成されやすくなり、植物が根を張りやすくなる。
また、用いられる樹脂の種類に特に制限はないが、汎用樹脂であるポリエチレンやポリプロピレンなどで良いし、また、生分解性樹脂であることが好ましい。
生分解樹脂としては、脂肪族ポリエステルもしくはポリ乳酸またはそれらの混合物を使用することが好ましい。これらの樹脂を使用することで、育苗ポット1は生分解性を有することになる。それにより、使用後に土壌中に埋められたり海中に放置された場合、土壌中や海中に存在するバクテリアによって最終的には水と炭酸ガスに分解されるため環境問題を引き起こさない。さらに、自然環境下で生分解されるので、回収作業が不要であり、作業負担の低減とコスト削減につながるとともに、放置によって生じる問題も解決される。
そのような脂肪族ポリエステルの具体例として、「ビオノーレ」(商品名:昭和高分子株式会社製)が挙げられる。この「ビオノーレ」は特に生分解性が適度であり、高い機械的強度を有していることから、紐状樹脂の原料として特に優れている。
酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル−p−ヒドロキシトルエン、3,5−ジ−t−ブチル−p−ヒドロキシアニソールなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤、ジステアリルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネートなどの硫黄系酸化防止剤などが挙げられる。
熱安定剤としては、トリフェニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノンなどが挙げられる。
帯電防止剤としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルホネートなどが挙げられる。
難燃剤としては、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテルなどが挙げられる。
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、タルク、マイカ、硫酸バリウム、アルミナなどが挙げられる。
結晶化促進剤としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ−トランスシクロヘキサンジメタノールテレフタレートなどが挙げられる。
図3に示すように、必要となる育苗ポット1の大きさに合わせた金型20を準備する。金型20は上面が開口している箱型のもので良く、育苗ポット1の形状として適切であれば、形状は特に制限されない。例えば、立方体形状で良い。
押出機先端部のノズル21の吐出口から押し出された溶融状態にある紐状樹脂5を、金型20内に積層させてゆくが、この際、金型20内に一様に紐状樹脂5を積層させるために、金型20を水平方向へ移動させながら積層させると良い。
金型20内に積層後、冷却固化させるが冷却温度は樹脂の原料にあわせて適宜設定すれば良く、例えば、生分解性樹脂の冷却固化であれば、一般に30〜70℃、好ましくは40〜60℃で良い。
溶融押出するとき、押出機先端部のノズル21の吐出口の数は1個でも複数個でも良いが、複数個であることが好ましい。同時に複数の紐状樹脂5を溶融押出し、冷却固化させることで、製造に要する時間が短縮されるからである。
これにより、工程数を増やすことなく表面に苗を入れるための凹部4aを形成することができる。
本発明の紐状樹脂5が生分解性樹脂であることで、使用後に土壌中に埋められたり、海中に放置された場合、土壌中や海中に存在するバクテリアによって最終的には水と炭酸ガスに分解される。したがって、回収作業が不要であり、作業負担の低減とコスト削減につながるとともに、海中に放置されても、美観の問題が生じない。
金型20を移動させながら、溶融押出した紐状樹脂5を、図4に示すような金型20内に一様に流し込んだ。金型20は一辺が220mmの上部が開口した立方体形状の箱型で、その底部に、直径50mm、高さ100mmの凸状の突起4bを3箇所に設けたものである。金型20内に一様に流し込んだ樹脂を金型温度50℃で冷却固化し、図2に示すような、3箇所の凹部4aを有する育苗ポット1が得られた。
水中に敷設してから96週間後、育苗ポット1は生分解されて、消失したことを確認した。
2…紐状体
3…隙間
4a…凹部
4b…凸状の突起
5…紐状樹脂
10…植物
11…根
20…金型
21…ノズル
Claims (5)
- 紐状体が積層されたことを特徴とする育苗ポット。
- 苗を入れるための凹部を有することを特徴とする請求項1に記載の育苗ポット。
- 紐状体が紐状樹脂であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の育苗ポット。
- 紐状樹脂が生分解性樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の育苗ポット。
- 押出機から溶融押出された紐状樹脂を、金型を水平方向へ移動させながら、金型内に積層した後、冷却固化することを特徴とする育苗ポットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006340067A JP2008148632A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 育苗ポットとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006340067A JP2008148632A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 育苗ポットとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008148632A true JP2008148632A (ja) | 2008-07-03 |
Family
ID=39651545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006340067A Pending JP2008148632A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 育苗ポットとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008148632A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010028037A3 (en) * | 2008-09-03 | 2010-06-10 | Rynel Inc. | Biopolymer-based growth media, and methods of making and using same |
JP2011502059A (ja) * | 2007-10-29 | 2011-01-20 | エルヤシ,ヤロン | カスタマイズされたアイテムを生産するシステムおよび方法 |
WO2016194472A1 (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-08 | ソニー株式会社 | 立体形状情報生成システム、立体形状形成装置、立体形状情報生成方法、およびプログラム |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11206257A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-08-03 | Kanebo Ltd | 育苗マット |
JP2000060314A (ja) * | 1998-08-26 | 2000-02-29 | Kanebo Ltd | 生け垣用植木プランター及び植生方法 |
JP2000139233A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-05-23 | Toppan Printing Co Ltd | 植物栽培容器 |
JP2003250346A (ja) * | 2002-02-27 | 2003-09-09 | Central Kikaku Kk | 栽培用土ブロック及び栽培用土 |
JP2003333928A (ja) * | 2002-05-17 | 2003-11-25 | Earth Conscious Kk | 植物栽培用の植え込み材とその製造方法 |
-
2006
- 2006-12-18 JP JP2006340067A patent/JP2008148632A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11206257A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-08-03 | Kanebo Ltd | 育苗マット |
JP2000060314A (ja) * | 1998-08-26 | 2000-02-29 | Kanebo Ltd | 生け垣用植木プランター及び植生方法 |
JP2000139233A (ja) * | 1998-11-11 | 2000-05-23 | Toppan Printing Co Ltd | 植物栽培容器 |
JP2003250346A (ja) * | 2002-02-27 | 2003-09-09 | Central Kikaku Kk | 栽培用土ブロック及び栽培用土 |
JP2003333928A (ja) * | 2002-05-17 | 2003-11-25 | Earth Conscious Kk | 植物栽培用の植え込み材とその製造方法 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011502059A (ja) * | 2007-10-29 | 2011-01-20 | エルヤシ,ヤロン | カスタマイズされたアイテムを生産するシステムおよび方法 |
WO2010028037A3 (en) * | 2008-09-03 | 2010-06-10 | Rynel Inc. | Biopolymer-based growth media, and methods of making and using same |
JP2012501649A (ja) * | 2008-09-03 | 2012-01-26 | グロウ−テック・エルエルシー | バイオポリマーベースの生育培地およびその製造方法ならびにその使用方法 |
US8671616B2 (en) | 2008-09-03 | 2014-03-18 | Grow-Tech Llc | Biopolymer-based growth media, and methods of making and using same |
USRE46716E1 (en) | 2008-09-03 | 2018-02-20 | Grow Tech, Inc. | Biopolymer-based growth media, and methods of making and using same |
WO2016194472A1 (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-08 | ソニー株式会社 | 立体形状情報生成システム、立体形状形成装置、立体形状情報生成方法、およびプログラム |
CN107614248A (zh) * | 2015-06-03 | 2018-01-19 | 索尼公司 | 立体形状信息生成系统,立体形状形成设备,立体形状信息生成方法和程序 |
JPWO2016194472A1 (ja) * | 2015-06-03 | 2018-03-22 | ソニー株式会社 | 立体形状情報生成システム、立体形状形成装置、立体形状情報生成方法、およびプログラム |
CN107614248B (zh) * | 2015-06-03 | 2020-04-28 | 索尼公司 | 立体形状信息生成系统、设备、方法以及存储介质 |
US10915091B2 (en) | 2015-06-03 | 2021-02-09 | Sony Corporation | Three-dimensional shape information generating system, three-dimensional shape forming apparatus, three-dimensional shape information generating method, and program |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101483464B1 (ko) | 인조잔디용 충진칩 및 그 제조 방법 | |
JP2008148632A (ja) | 育苗ポットとその製造方法 | |
JP2013017462A (ja) | 漁礁ブロック及び藻場の形成方法 | |
EP1365641B1 (en) | Culture medium | |
TW202000604A (zh) | 水淨化裝置、養殖水淨化系統、水的淨化方法及水生生物的生產方法 | |
JP2008061568A (ja) | 生分解性アマモ苗床シートおよびアマモ場の修復・造成・保全方法 | |
KR101913960B1 (ko) | 플라스틱 화분 제조방법 | |
KR20230102528A (ko) | 이분해성 복합수지 조성물 및 그를 이용한 용도 | |
JP2001190158A (ja) | 生分解性育苗ポット | |
JPH09322658A (ja) | 育苗ポット | |
JPH09294482A (ja) | 生分解性育苗用ポット | |
KR101253879B1 (ko) | 해조류 생육용 해조장 | |
JP2002348877A (ja) | 植生管、植生管の施工方法、及び植生工法 | |
JP3687171B2 (ja) | 育苗用容器 | |
CN103880187A (zh) | 一种以epe为制作材料的新型生态浮床 | |
KR20080095820A (ko) | 수중생물 착생을 유도하는 테트라포트및 인공어초 제조방법 | |
JP2010000040A (ja) | サンゴ着生用構造体並びにこれを用いたサンゴ着生方法及びサンゴ礁育成方法 | |
JP4094383B2 (ja) | 農業用分解マルチフィルム | |
JP2001258399A (ja) | 生分解性植物栽培容器 | |
KR102393864B1 (ko) | 해조류 비료성분을 포함하는 생분해성 플라스틱 해조류 양식망 제조용 조성물 | |
JP3794623B2 (ja) | 珪藻類の生産方法及び装置 | |
JP2003000073A (ja) | 生分解性育苗用ポット | |
JP7459998B1 (ja) | 農業資材用熱可塑性樹脂組成物及び農業資材 | |
US20240215555A1 (en) | Device for holding a coral cutting, and support structure | |
JP2002335784A (ja) | 藻場造成マット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090909 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110906 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120626 |