JP3795645B2 - 鶏卵のひび割れ検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鶏卵のひび割れを検出する装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来の鶏卵のひび割れ検出装置にあっては、鶏卵に打撃を与え、そこから得られる振動を分析、演算してひび割れを検出しようとするものであった。たとえば、本出願人による、特開平3−147724、特願平9−47184等に開示の卵のひび割れ検出装置は、いずれも1回の振動計測で打撃点近傍の卵殻の状態を知りそれを全周面にわたって行い、もって一つの鶏卵のひび割れの有無や程度を知るものであった。
【0003】
しかしながら、鶏卵のひびにも様々な形状があり(たとえば、くもの巣状態、陥没、すじ状、ピンホ−ル状など)、また卵殻の厚みやその強度、鶏卵の大小等にも種々のものがある。かかる複雑かつ微妙な条件の下で、正常卵から得られる振動分析とひび卵から得られる振動分析とを比較し、そこからひび卵固有の振動特徴を分析抽出することは必ずしも容易ではなかった。
【0004】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、卵のひび割れの有無、程度を合理的に、しかも極めて高い信頼性をもって検出することができる鶏卵のひび割れ検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、前記目的は、鶏卵をその長軸を中心として回転させながら搬送させる回転搬送手段と、この搬送途上の鶏卵に衝撃を与える加振手段と、前記加振手段近傍に設けられた振動検出記憶手段と、ひび割れ度合を決定する決定手段とを具備している鶏卵のひび割れ検出装置によって達成される。
【0006】
決定手段は、一個の鶏卵の異なる複数の部位の加振から得られた複数の振動検出記憶の中の振動強度のバラツキ度合から卵殻のひび割れを決定する。
【0007】
本発明の決定手段は、ひび卵の大多数はその卵殻の一部に欠陥(ひび)を有するものであるとの実状に基づくものである。すなわち、正常卵にあってはその卵殻の表面のどこに加振を加えてもそれら複数回の加振から得られる振動に大差はなく、仮にそれら複数回の加振から得られる振動に、例えば1回だけ、振動強度の異なる記録を得ればその1回は何らかの欠陥を有する卵殻表面付近を加振した結果であろうとの推論がなりたつのである。
また、別の例では、振動強度を記憶する際に一定の周波数フィルタ−を用意することによって、より容易に振動強度の差を記憶することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明及び本発明の実施の形態を、図に示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
【0009】
【実施例】
図1は、本発明である鶏卵のひび割れ検出装置における加振手段等の実施例を表す図である。図1に示すように、本発明の実施例による鶏卵のひび割れ検出装置は、鶏卵をその長軸を中心として回転させながら搬送する回転搬送装置11と、搬送途上の鶏卵に複数回の衝撃を与える加振手段12と、前記加振手段近傍に設けられて発生した振動を検出記憶する振動検出記憶手段と、その検出記憶した一つの鶏卵から得られた複数回の振動のバラツキの程度から卵殻のひび度合を決定する決定手段とからなる。このうち、加振手段は当社出願の特願平9−47185等が有効である。
【0010】
ここで、決定手段の詳細について説明する。本発明の決定手段は、一つの鶏卵から得られた複数回の振動強度のバラツキの程度から卵殻のひび割れ度合を検出するものである。かかる特徴を有する決定手段は、鶏卵のひびが鶏卵の全表面にわたって存在することは極めてまれで、そのほとんどが卵殻の一部に存在するという実状に基づくものである。すなわち、前記の実状からすれば、正常卵にあっては、その卵殻の表面のどこに加振を加えても、それら複数回の加振から得られる振動に大差はなく、仮に、それら複数回の加振から得られる振動に、例えば1回だけ強度の異なる記録を得れば、その1回は何らかの欠陥を有した卵殻表面付近を加振した結果であろうとの推論が成り立つのである。鶏卵のひびはほとんど卵殻の一部に存在するという実状に照らせば、かかる推論には充分な合理性が認められる。
【0011】
また、実機にあっては、必ずしも振動強度を得ることに限らず、例えば、振動強度を得る際に特定の周波数のパスフィルタ−を通過させることが有効である。
そして、鶏卵にひびが存在する場合、1kHzから2kHzの周波数帯において振動強度に大きなバラツキがあらわれることが実験的に確かめられている。したがって、それの振動強度に大きなバラツキが認められれば該鶏卵をひび卵と判定することはおおむね合理的である。しかし、卵の大きさ、卵殻に強度により、振動強度のバラツキの度合は必ずしも鶏卵のひびの度合と合致するものではない。かかる場合、別の周波数帯、例えば、1kHz付近の振動強度が小さければその卵を音の響きの少ない卵として前記周波数帯のバラツキを拡大、補正することが鶏卵のひび度合の判定にあたって有効である。
【0012】
このように、単一又は複数の周波数帯、あるいは全くフィルターを入れない振動を得て卵のひび度合を判定する場合、通常10数回の加振を全表面に加え、それから得られる振動強度の中の1回から3回程度に、他の多数との有意差が見出し得るときは被検体をひび卵と判定し得るのである。これに対し、前記振動強度の中に格別の有意差が見い出し得ないときは、被検体を正常卵と判定し得るのである。勿論、後者において、従来の分析方法(特開平3−147724、特願平9−47184)によれば、ひび卵らしい特徴の振動を得られる場合もあり得るが、それは、全表面のひびが通常ありえないことに鑑み、当該鶏卵の卵殻の厚み、強度、大きさ等からその様な振動を発していると判断する方が合理的であり、また、判定率向上にも資する。
【0013】
実際の装置では、これら旧出願と本出願とを組み合わせた装置の実現も可能であるし、より簡易な装置としては、単に複数回の平均音圧レベルでも実現が可能である。後者における具体的な判定基準の一方法は以下のとおりである。
まず、16回表面を加振し、それらの音圧レベルを記憶する。記憶された16回の音圧レベルのうち、最大2と最小2を除き、残る12回の平均値を算出し、その12回が10%以内のバラツキであることを確かめる。次に、切り捨てた4回のそれぞれが前記平均から何%外れているかを計算し、20%以上外れていると、それはひび卵と判定するのである。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、卵殻の厚み、強度、卵の大小等といった、複雑かつ微妙な条件に惑わされることなく、一個の鶏卵の異なる複数の部位の加振から得られた複数の振動検出記憶の中の振動記憶、振動強度のバラツキの程度から、鶏卵のひび割れを合理的に、しかも極めて高い信頼性をもって検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一実施例の加振手段等の説明側面図である。
【図2】図1に示す加振手段などの説明斜視図である。
【符号の説明】
A 鶏卵の回転方向
B 回転搬送装置の進行方向
1 鶏卵
11 回転搬送装置
12 加振手段
21 無端チェ−ン
22 ロ−ラ
31、 32、33 叩き棒
41、42 マイクロホン
Claims (3)
- 鶏卵をその長軸を中心として回転させながら搬送する回転搬送手段と、前記回転中の鶏卵に衝撃を与える加振手段と、前記衝撃によって発生する振動を収集記憶する振動検出記憶手段とを含む鶏卵のひび割れ検出装置において、一つの鶏卵の複数個所を加振し、得られた複数の振動強度を比較してそのバラツキ度合から卵殻のひび割れ度合を決定する決定手段を具備している鶏卵のひび割れ検出装置。
- 請求項1にあって、振動検出記憶手段に記憶する振動を特定の周波数帯域とするフィルタ−を有した鶏卵のひび割れ検出装置。
- 振動検出記憶手段は、振動を記憶する際に少なくとも二つの周波数帯別にその強度を記憶するように構成し、決定手段は、一つの鶏卵から得た特定の周波数帯の振動強度のバラツキから卵殻のひび度合を仮決定した後、別の周波数帯の振動強度情報から前記仮決定した卵殻のひび度合を補正し、最終決定を行うことを特徴とした請求項1又は2に記載の鶏卵のひび割れ検出装置。
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