JP3794647B2 - 非対称ビスアゾ顔料及びこれを用いた電子写真用感光体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、特定のビスアゾ顔料を用いた電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ある種のアゾ化合物が、電子写真用感光体の一つの形態である積層型感光体の電荷発生層に用いられる電荷発生顔料として、有効であることが知られている。ここでいう積層型感光体とは、導電性支持体上に、光によって、電荷担体を生成する能力を有する電荷発生顔料を、適切な方法、例えば真空蒸着、顔料溶液の塗布あるいは樹脂溶液に顔料の微細粒子を分散した分散液の塗布などにより薄層として電荷発生層を形成せしめ、その上に電荷発生層で生成した電荷担体を効率よく注入され得て、しかもその移動を行うところの電荷搬送層(通常この電荷搬送層は、電荷搬送物質と結着樹脂からなる)を形成せしめた感光体である。従来、この種の感光体に使用されるアゾ化合物として、例えば、特開昭47−37543号公報、及び特開昭52−55643号公報などに記載されているベンジジン系ビスアゾ化合物あるいは特開昭52−8832号公報に記載されているスチルベン系ビスアゾ化合物などが知られている。
しかしながら、従来のアゾ化合物を用いた積層型の感光体は一般に感度が低いため高速複写機用の感光体としては不充分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は高感度な電子写真感光体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)下記一般式(I)で示される非対称ビスアゾ顔料。
Ar1−N=N−A−N=N−Ar2 (I)
(式中、Ar1,Ar2は以下の式(1)〜(3)で表される群から選ばれる各々異なるカップラー残基を表わし、Aはジベンゾフェナジン、又はジベンゾチオフェンの二価基を表わす。)
【化2】
(2)導電性支持体上に(1)記載の一般式(I)で示されるビスアゾ顔料を有効成分として含有する層を形成せしめたことを特徴とする電子写真感光体、を要旨とするものである。
【0007】
本発明の電子写真用感光体は、感光層を電荷発生に寄与する電荷発生層と、暗所での表面電荷の保持と光受容時の電荷移動に寄与する電荷移動層とに機能分離した積層型感光体が好ましいが、樹脂中に電荷発生物質と電荷搬送物質とを分散させた単層型あるいは樹脂中に光導電性物質を分散させた感光層を有する電子写真用感光体としてもよい。
本発明に使用する特定のビスアゾ顔料は、上記感光体中の電荷発生物質あるいは光導電性物質として機能するものである。本発明は該特定ビスアゾ顔料を使用することが重要であって、電子写真用感光体の他の要素、例えば導電性支持体、電荷搬送物質等は特に制限はない。
本発明の電子写真用感光体において使用する一般式(I)で表わされるビスアゾ顔料は下記(II)で表わされるビス(ジアゾニウム)塩と2種のカップラーを2段階で順次カップリングを行うか、あるいは最初のカップリング反応によって得られる一般式(III)または(IV)で表わされるジアゾニウム塩化合物を単離した後、更にそれぞれに対応するカップラーとのカップリングにより得ることができる。
【0008】
【化3】
【0009】
(式中、Xはアニオン官能基、Aは2価の基を表わす)
【0010】
【化4】
【0011】
(式中、Xはアニオン官能基、Aは2価の基、Ar1はカップラー残基を表わす)
【0012】
【化5】
【0013】
(式中、Xはアニオン官能基、Aは2価の基、Ar2はカップラー残基を表わす)
上記一般式(II)で表わされるビス(ジアゾニウム塩)の具体例を挙げると、
【0014】
【化6】
【0015】
(式中Xはアニオン官能基を表わし、Z,R1,R2,m及びnは前記一般式(I−1)で定義したものと同一)
【0016】
【化7】
【0017】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0018】
【化8】
【0019】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0020】
【化9】
【0021】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0022】
【化10】
【0023】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0024】
【化11】
【0025】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0026】
【化12】
【0027】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0028】
【化13】
【0029】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0030】
【化14】
【0031】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0032】
【化15】
【0033】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0034】
【化16】
【0035】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0036】
【化17】
【0037】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0038】
【化18】
【0039】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0040】
【化19】
【0041】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0042】
【化20】
【0043】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0044】
【化21】
【0045】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0046】
【化22】
【0047】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0048】
【化23】
【0049】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0050】
【化24】
【0051】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0052】
【化25】
【0053】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
【0054】
【化26】
【0055】
(式中、Xはアニオン官能基を表わす)
これらのビス(ジアゾニウム)塩のうち、とくに(II−1)が好ましい。
【0056】
一般式(I)のビスアゾ化合物の製造に使用されるArHとして表されるカップラーとしては、たとえばフェノール類、ナフトール類などの水酸基を有する芳香族炭化水素化合物及び水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する芳香族炭化水素化合物及びアミノ基を有する複素環式化合物、アミノナフトール類などの水酸基及びアミノ基を有する芳香族炭化水素化合物及び複素環式化合物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有する化合物(活性メチレン基を有する化合物)などが用いられ、好ましくは、カップラー残基Arが下記一般式(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)の一般式で表されるものである。
【0057】
【化27】
【0058】
{上記式(II)、(III)、(IV)および(V)中、X,Y1,Z,mおよびnはそれぞれ以下のものを表わす。
【0059】
X;−OH,
【0060】
【化28】
【0061】
または−NHSO2−R3(R1およびR2は水素または置換もしくは無置換のアルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
Y1;水素、ハロゲン、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ基、スルホ基、置換もしくは無置換のスルファモイル基または
【0062】
【化29】
【0063】
〔R4は水素、アルキル基またはその置換体、フェニル基またはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基またはその置換体、複素環基またはその置換体、あるいは
【0064】
【化30】
【0065】
(但し、R5は炭化水素環基またはその置換体、複素環基またはその置換体あるいはスチリル基またはその置換体、R6は水素、アルキル基、フェニル基またはその置換体を表わすか、あるいはR5及びR6はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。〕
Z:炭化水素環またはその置換体あるいは複素環またはその置換体
n:1または2の整数
m:1または2の整数}
【0066】
【化31】
【0067】
〔式(VI)および(VII)中、R7は置換もしくは無置換の炭化水素基を表わし、Xは前記に同じである。〕
【0068】
【化32】
【0069】
〔式中、R8はアルキル基、カルバモイル基、カルボキシル基またはそのエステルを表わし、Ar1は炭化水素環基またはその置換体を表わし、Xは前記と同じである。〕
【0070】
【化33】
【0071】
〔上記式(IX)および(X)中、R9は水素または置換もしくは無置換の炭化水素基を表わし、Ar2は炭化水素環基またはその置換体を表わす。〕
前記一般式(II),(III),(IV)または(V)のZの炭化水素環としてはベンゼン環、ナフタレン環などが例示でき、また複素環としてはインドール環、カルバゾール環、ベンゾラン環などが例示できる。また、Zの環における置換基としては塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子及びアルコキシ基が例示できる。
Y2またはR5における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基などが、また、複素環基としてはピリジル基、チェニル基、フリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などが例示でき、さらに、R5およびR6が結合して形成する環としては、フルオレン環などが例示できる。
【0072】
Y2またはR5の炭化水素環基または複素環基あるいはR5およびR6によって形成される環における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基、ジベンジルアミノ基などのジアラルキルアミノ基、トノフルオロメチル基などのハロメチル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基またはそのエステル、水酸基、−SO3Naなどのスルホン酸塩基などが挙げられる。
【0073】
R4のフェニル基の置換体としては塩素原子または臭素原子などのハロゲン原子が例示できる。
R7またはR9における炭化水素基の代表例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ベンジル基などのアラルキル基、フェニル基などのアリール基またはこれらの置換体が例示できる。
R7またはR9の炭化水素基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基などが例示できる。
【0074】
Ar1またはAr2における炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基などがその代表例であり、また、これらの基における置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ニトロ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基などが例示できる。
また、Xの中では特に水酸基が適当である。
上記カップラー残基の中でも好ましいのは上記一般式(III),(VI),(VII),(VIII),(IX)および(X)で示されるものであり、この中でも一般式におけるXが水酸基のものが好ましい。また、この中でも一般式(XI)
【0075】
【化34】
【0076】
(Y1およびZは前記に同じ。)
で表されるカップラー残基が好ましく、さらに好ましくは一般式
【0077】
【化35】
【0078】
(Z,Y2およびR2は前記に同じ)
で表わされるカップラー残基である。
さらにまた、上記好ましいカップラー残基の中でも一般式(XIII)または(XIV)
【0079】
【化36】
【0080】
(Z,R2,R5およびR6は前記に同じであり、またR10としては上記のY2の置換基が例示できる。)
で表されるものが適当である。
上記の反応で用いられるカップラーの具体例を以下に例示する。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】
【0088】
【表8】
【0089】
【表9】
【0090】
【表10】
【0091】
【表11】
【0092】
【表12】
【0093】
【表13】
【0094】
【表14】
【0095】
【表15】
【0096】
【表16】
【0097】
【表17】
【0098】
【表18】
【0099】
【表19】
【0100】
【表20】
【0101】
【表21】
【0102】
【表22】
【0103】
【表23】
【0104】
【表24】
【0105】
【表25】
【0123】
製造例58
2−ヒドロキシ−3−(4−メチルフェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール(カップラーNo.69)1.10g(3.0ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFとする)240mlに溶解し、室温にてジベンゾチオフェン−3,7−ビス(ジアゾニウムテトラフルオロボレート)1.24g(3.0ミリモル)を加えた。室温で10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイルナフタレン(カップラーNo.1)0.79g(3ミリモル)を加え、次いで酢酸ナトリウム3水和物1.63gを水9mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、室温で3時間撹拌したのち、生成した沈殿を濾取し、これを80℃のDMF240mlで3回洗浄し、ついで水240mlで2回洗浄した。減圧下加熱乾燥して粉末の下式で示されるビスアゾ顔料(P−58)1.73g(収率66.5%)を得た。
【0124】
【化40】
【0125】
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図6に示した。
【0162】
製造例71
2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ〔a〕カルバゾール(カップラーNo.64)1.16g(3.0ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFとする)240mlに溶解し、室温にてジベンゾ〔a,c〕フェナジン−2,7−ビス(ジアゾニウムテトラフルオロボレート)1.52g(3.0ミリモル)を加えた。室温で10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバモイルナフタレン(カップラーNo.1)0.79g(3ミリモル)を加え、次いで酢酸ナトリウム3水和物1.63gを水9mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、室温で3時間撹拌したのち、生成した沈殿を濾取し、これを80℃のDMF240mlで3回洗浄し、ついで水240mlで2回洗浄した。減圧下加熱乾燥して粉末の下式で示されるビスアゾ顔料(P−71)1.95g(収率66.1%)を得た。
【0163】
【化53】
【0164】
元素分析値(%)
C H N
実測値 72.42 3.91 12.66
C60H36N9O4Clとしての計算値 73.35 3.69 12.83
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図19に示した。
【0177】
本発明の電子写真感光体ではビスアゾ顔料は感光層における電荷発生物質として用いられ、この感光体の代表的な構成を図1および図2に示した。
図1の感光体は、導電性支持体11上に、ビスアゾ顔料13を主体とする電荷発生層15と電荷搬送物質を主体とする電荷搬送層17からなる積層型の感光層191を設けたものである。
図1の感光体では、像露光された光は電荷搬送層を透過し、電荷発生層15に到達し、その部分のビスアゾ顔料13で電荷の生成が起こり、一方、電荷搬送層17は電荷の注入を受けその搬送を行うもので、光減衰に必要な電荷の生成はビスアゾ顔料13で行われ、また電荷の搬送は電荷搬送層17でというメカニズムである。
【0178】
図2の感光体は導電性支持体11上に主としてビスアゾ顔料13、電荷搬送物質および絶縁性結合剤からなる感光層192を設けたものである。ここでもビスアゾ顔料13は電荷発生物質である。
その他の感光体として図2に電荷発生層と電荷搬送層を逆にすることも可能である。
【0179】
感光層の厚さは、図1のもので電荷発生層15の厚みは好ましくは0.01〜5μ、さらに好ましくは0.05〜2μである。この厚さが0.01μ以下であると電荷の発生は十分ではなく、また5μ以上であると残留電位が高く実用に耐えない。電荷搬送層17の厚さは好ましくは3〜50μ、さらに好ましくは5〜20μである。この厚さが3μ以下であると帯電量が不十分であり、50μ以上であると残留電位が高く実用的ではない。
【0180】
電荷発生層15は前記一般式で示されるビスアゾ顔料を主体とし、さらに結合剤、可塑剤などを含有することができる。また、電荷発生層中のビスアゾ顔料の割合は好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
【0181】
電荷搬送層17は電荷搬送物質と結合剤を主体とし、さらに可塑剤などを含有することができる。電荷搬送層中の電荷搬送物質の割合は10〜95重量%、好ましくは30〜90重量%である。電荷搬送物質の占める割合が10重量%未満であると、電荷の搬送はほとんど行われず、また95重量%以上であると感光体皮膜の機械的強度が極めて悪く実用に供しえない。
図2に示した感光体の場合は、感光層192の厚さは好ましくは3〜50μ、さらに好ましくは5〜20μである。また、感光体192中のジスアゾ顔料の割合は好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下であり、また電荷搬送物質の割合は好ましくは10〜95重量%、さらに好ましくは30〜90重量%である。
【0182】
本発明は、電子写真用感光体における電荷発生物質として、前記一般式(I)で表される特定のビスアゾ顔料を用いることを骨子とするものであり、導電性支持体、電荷搬送物質など他の構成要素としては従来知られていたもののいずれもが使用できるが、それらについて以下に具体的に説明する。
本発明の感光体において使用される導電性支持体としては、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属板、ポリエステル等のプラスチックシートまたはプラスチックフィルムにアルミニウム、SnO2等の導電材料を蒸着したもの、あるいは導電処理した紙等が使用される。
【0183】
結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアセタールなどの縮合系樹脂やポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどのビニル重合体などが挙げられるが、絶縁性で且つ接着性のある樹脂は全て使用できる。
可塑剤としては、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチルナフタレン、ジブチルフタレートなどが挙げられる。その他感光体の表面性をよくするためにシリコンオイル等を加えてもよい。
【0184】
電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送物質がある。正孔輸送物質としては、例えばポリ−N−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、及び以下の一般式で示される化合物がある。
【0185】
(1)(特開昭55−154955号、特開昭55−156954号公報に記載)
【0186】
【化58】
【0187】
〔式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基又は2−クロルエチル基を表わし、R2はメチル基、エチル基、ベンジル基又はフェニル基を表わし、R3は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基又はニトロ基を表わす。〕
(2)(特開昭55−52063号公報に記載)
【0188】
【化59】
【0189】
〔式中、Arはナフタレン環、アントラセン環、スチリル環及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン環、チオフェン環を表わし、Rはアルキル基又はベンジル基を表わす。〕
(3)(特開昭56−81850号公報に記載)
【0190】
【化60】
【0191】
〔式中、R1はアルキル基、ベンジル基、フェニル基又はナフチル基を表わし、R2は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基又はジアリールアミノ基を表わし、nは1〜4の整数を表わし、nが2以上のときはR2は同じでも異なっていてもよい。R3は水素原子又はメトキシ基を表わす。〕
(4)(特公昭51−10983号公報に記載)
【0192】
【化61】
【0193】
〔式中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基又は複素環基を表わし、R2,R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロルアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基を表わし、また、R2とR3は互いに結合し窒素を含む複素環を形成していてもよい。R4は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基又はハロゲンを表わす。〕
(5)(特開昭51−94829号公報に記載)
【0194】
【化62】
【0195】
〔式中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表わし、Arは置換若しくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アントリル基又はカルバゾリル基を表わす。〕
(6)(特開昭52−128373号公報に記載)
【0196】
【化63】
【0197】
〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表わしArは
【0198】
【化64】
【0199】
表わし、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はジアルキルアミノ基を表わし、nは1又は2であって、nが2のときはR3は同一でも異なってもよく、R4及びR5は水素原子、炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のベンジル基を表わす。〕
(7)(特開昭56−29245号公報に記載)
【0200】
【化65】
【0201】
〔式中、Rはカルバゾリル基、ピリジル基、チェニル基、インドリル基、フリル基あるいはそれぞれ置換若しくは非置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基又はアントリル基であって、これらの置換基がジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基又はそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アラルキルアミノ基、N−アルキル−N−アラルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基及びアセチルアミノ基からなる群から選ばれた基を表わす。〕
(8)(特開昭58−58552号公報に記載)
【0202】
【化66】
【0203】
〔式中、R1は低級アルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基、又はベンジル基を表わし、R2は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキル基又はベンジル基で置換されたアミノ基を表わし、nは1又は2の整数を表わす。〕
(9)(特開昭57−73075号公報に記載)
【0204】
【化67】
【0205】
〔式中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表わし、R2及びR3はアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基あるいは置換若しくは無置換アリール基を表わし、R4は水素原子、低級アルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表わし、また、Arは置換若しくは無置換のフェニル基又はナフチル基を表わす。〕
(10)(特開昭58−198043号公報に記載)
【0206】
【化68】
【0207】
〔式中、nは0又は1の整数、R1は水素原子、アルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表わし、Ar1は置換若しくは未置換のアリール基を表わし、R5は置換アルキル基を含むアルキル基、あるいは置換若しくは無置換のアリール基を表わし、Aは
【0208】
【化69】
【0209】
9−アントリル基又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基を表わし、ここでR2は水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子又は
【0210】
【化70】
【0211】
(但し、R3及びR4はアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、R3及びR4は同じでも異なっていてもよく、R4は環を形成してもよい)を表わし、mは0,1,2又は3の整数であって、mが2以上のときはR2は同一でも異なってもよい。又、nが0のとき、AとR1は共同で環を形成してもよい。〕
(11)(特開昭49−105537号公報に記載)
【0212】
【化71】
【0213】
〔式中、R1,R2及びR3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ジアルキルアミノ基又はハロゲン原子を表わし、nは0又は1を表わす。〕
(12)(特開昭52−139066号公報に記載)
【0214】
【化72】
【0215】
〔式中、R1及びR2は置換アルキル基を含むアルキル基、又は置換若しくは未置換のアリール基を表わし、Aは置換アミノ基又は置換若しくは未置換のアリール基又はアリル基を表わす。〕
(13)(特開昭52−139065号公報に記載)
【0216】
【化73】
【0217】
〔式中、Xは水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原子を表わし、Rは置換アルキル基を含むアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表わし、Aは置換アミノ基又は置換若しくは無置換のアリール基を表わす。〕
(14)(特公昭58−32372号公報に記載)
【0218】
【化74】
【0219】
〔式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表わし、nは0〜4の整数を表わし、R2,R3は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表わす。〕
(15)(特開平2−178669号公報に記載)
【0220】
【化75】
【0221】
〔式中、R1,R2及びR4は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子又は置換若しくは無置換アリール基を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表わす。但し、R1,R2,R3及びR4はすべて水素原子である場合は除く。また、k,l,m及びnは1,2,3又は4の整数であり、各々が2,3又は4の整数のときは、前記R1,R2,R3及びR4は同じでも異なっていてもよい。〕
(16)(特願平1−77839号に記載)
【0222】
【化76】
【0223】
〔式中、Arは炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素基を表わし、またR1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のフェニル基を表わし、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕
(17)(特願昭62−98394号に記載)
A−CH=CH−Ar−CH=CH−A (19)
〔式中、Arは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基を表わし、Aは、
【0224】
【化77】
【0225】
(但し、Ar1は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基を表わし、R1及びR2は置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基である、)を表わす。〕
(18)(特開平4−230764号に記載)
【0226】
【化78】
【0227】
〔式中、Arは芳香族炭化水素基を、Rは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又はアリール基を、それぞれ表わす。nは0又は1、mは1又は2であって、n=0,m=1の場合、ArとRは共同で環を形成してもよい。〕
一般式(1)で表される化合物には、例えば9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどである。また、一般式(2)で表される化合物には、例えば4−ジエチルアミノスチレン−β−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンなどがある。
一般式(3)で表される化合物には、例えば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。また、一般式(4)で表される化合物には、たとえば1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
【0228】
一般式(5)で表される化合物には、たとえば9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどがある。また、一般式(6)で表される化合物には、例えば9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレノン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどがある。また、一般式(8)で表される化合物には、例えば1,2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベンゼンがある。
一般式(9)で表される化合物には、例えば3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。また、一般式(10)で表される化合物には、例えば4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジエチルアミノスチリル)ナフチレンなどがある。
【0229】
一般式(11)で表される化合物には、例えば4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどがある。また、一般式(13)で表される化合物には、例えば1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ジメチルアミノスチリル)−5−(4−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
一般式(14)で表される化合物には、例えば2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。また、一般式(15)で表わされる化合物には、例えば、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−(エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
【0230】
一般式(16)で表わされるベンジジン化合物には、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンなどがある。また、一般式(17)で表わされるビフェニルアミン化合物には、例えば、4’−メトキシ−N,N−ジフェニル−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミン、4’−メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミン、4’−メトキシ−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミンなどがある。
一般式(18)で表わされるトリアリールアミン化合物には、例えば、1−ジフェニルアミノピレン、1−ジ(p−トリルアミノ)ピレンなどがある。また、一般式(19)で表わされるジオレフィン芳香族化合物には、例えば1,4−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1,4−ビス〔4−ジ(p−トリル)アミノスチリル〕ベンゼンなどがある。また、一般式(21)で表わせられるスチレンピレン化合物には、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピレン、1−〔4−ジ(p−トリル)アミノスチリル〕ピレンなどがある。
【0231】
なお、電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジフェノキノンなどがある。
【0232】
これらの電荷輸送物質は単独又は2種以上混合して用いられる。
なお、以上のようにして得られる感光体には、いずれも導電性支持体の感光体の間に必要に応じて接着層又はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用いられる材料としてはポリアミド、ニトロセルロース、酸化アルミニウムなどが適当で、また膜厚は1μ以下が好ましい。
【0233】
図1の感光体を作成するには、導電性支持体上のビスアゾ顔料をUSP3,973,959、USP3,996,049等に記載されている真空蒸着方法で真空蒸着するか、あるいはビスアゾ顔料の微粒子を必要とあれば結合剤を溶解した適当な溶剤中に分散し、これを導電性支持体上に塗布乾燥し、更に必要とあれば、例えば特開昭51−90827号公報に示されているようなバフ研摩等の方法により表面仕上をするか、膜厚を調整した後、電荷搬送物質及び結合剤を含む溶液を塗布乾燥して得られる。
図2の感光体を作成するにはビスアゾ顔料の微粉末を電荷搬送物質及び結合剤を溶解した溶液中に分散せしめ、これを導電性支持体上に塗布乾燥すればよい。いずれの場合も本発明に使用されるビスアゾ顔料はボールミル等により粒径5μ以下、好ましくは2μ以下に粉砕して用いられる。塗布方法は通常の手段、例えばドクターブレード、ディッピング、ワイヤーバーなどで行う。
【0234】
本発明の感光体を用いて複写を行うには、感光層面に帯電、露光を施した後、現像を行い、必要によって、紙などへ転写を行うことにより達成される。
本発明の電子写真用感光体は非対称ビスアゾ顔料を電荷発生物質として用いることにより、従来の感光体に比較して製造が容易であり、又、高感度で、しかも可視域全般及び半導体レーザーの発振波長域にわたってフラットな感度を示し、感光体の反復使用に対しても特性が安定しているなど、優れた性質を有する。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、これにより本発明の実施の態様が限定されるものではない。
【0243】
実施例57
ビスアゾ顔料を7.5重量部、及びポリエステル樹脂(東洋紡績社製バイロン200)のテトラヒドロフラン溶液(固形分濃度0.5%)500重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベース(導電性支持体)のアルミ面上にドクターブレードを用いて塗布し、自然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層上に、電荷搬送物質として9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン2重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人社製パンライトK−1300)2重量部及びテトラヒドロフラン16重量部を混合溶解した溶液をドクターブレードを用いて塗布し、80℃で2分間、ついで105℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成して積層型の感光体No.57を作成した。
【0244】
実施例65
実施例57で用いたビスアゾ顔料の変わりに表35に示すビスアゾ顔料を用いた以外は実施例57と同様にして感光体65を作成した。
【0245】
実施例82、90
電荷搬送物質としてα−フェニル−4’―N,N−ジフェニルアミノスチルベンを用い、後記表35に示すビスアゾ顔料を用いた以外は、実施例57と同様にして感光体No.82、90を作成した。
実施例96、104
電荷搬送物質としてα−フェニル−4’−N,N−ビス(4−メチルフェニルアミノ)スチルベンを用い、後記表35示すビスアゾ顔料を用いた以外は、実施例57と同様にして感光体No.96、104を作成した。
これらの感光体No.57、65、82、90、96、104について、静電複写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製、SP428型〕を用いて、−6KVのコロナ放電を20秒間行って負に帯電せしめた後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Vp0(V)を測定し、次いで、タングステンランプによってその表面が照度4.5ルックスになるようにして光を照射し、その表面電位がVp0の1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光量E1/2(ルックス・秒)を算出した。その結果を表35に示した。
【0246】
【表35】
【0250】
比較例
実施例1において用いたビスアゾ化合物の代りに下式で示されるビスアゾ化合物を用いる他は実施例1と同様に操作して
【0251】
【化79】
【0252】
比較感光体を作成し、その表面電位(VPO)と半減露光量(E1/2)を同様の方法で求めたところ下記の結果を得た。
【0253】
VPO=−1100ボルト
E1/2=2.4ルックス・秒
【0254】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子写真感光体は感度に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子写真感光体の構成例説明図。
【図2】 同別の構成例説明図。
【図6】 製造例58において合成されたビスアゾ化合物のIRスペクトル。
【図19】 製造例71において合成されたビスアゾ化合物のIRスペクトル。
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