JP3794225B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクを吐出する吐出口にシール液体(インクに不溶な液体)を供給する機構を備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置においては、非動作時のインクの乾燥、増粘に起因するノズルの目詰まりを防止することが大きな課題である。この課題を解決するために種々のインク材料が開発されているが、インク溶媒の蒸発を低減することは依然として困難である。このため、市販のインクジェット記録装置では、非印字時には、樹脂製のキャップをノズルに被せ、ノズル内のインクを外気から遮蔽してインクの乾燥を遅延させている。しかし、キャップを使用してノズルの気密状態をより効果的に高めるためには、複雑な手順と装置が必要となる。また、そのような手順や装置を使用してもノズルを空気から完全に遮蔽することができず、保存中に、ノズル内部のインクの乾燥、増粘が徐々に進行し、ノズルの目詰まりが発生してしまうことがある。
【0003】
このため市販されているインクジェット記録装置では、長期休止によるノズルの目詰まりを回復するために、様々なメンテナンス動作が必要となっており、それがコストアップ等の要因となっている。例えば、ノズル内の詰まりをノズルの外部から負圧により引き出すバキューム動作による回復では、装置内にポンプや廃インクの吸収体が必要であり、これが装置を複雑化、大型化し、装置のコストを高めている。また、ノズル面を一括して負圧にするため、目詰まりの発生していないノズルからも大量のインクを吸い出して廃棄することになり、ランニングコストが高くなる。さらに、メンテナンス動作のために印字前の長い待ち時間ができる。この長い待ち時間の問題はダミージェット動作やワイピング動作による回復でも同様である。
【0004】
このようなメンテナンスを不要にするためにシール液体をノズルに付着させ、ノズル内のインクを空気から遮断する技術が提案されている。
【0005】
例えば、特開昭52−104130号公報は、インク噴射口を有する吐出面から所定の間隔で平行に配置されたアダプタを有し、アダプタと吐出面の間にシール液体を供給し、ぬれを利用してインク噴射口をシール液体で覆うインクジェット記録装置を開示する。
【0006】
また、特開昭49−115548号公報は、タンク内のシール液体に一端が接触した毛細管とノズル近傍に設けられたぬれ機構とその間に設けられた開閉器を備え、インクを吐出しないときには開閉器を開放してノズル先端にシール液体を供給し、インクを吐出するときには開閉器を閉じてシール液体の供給を止めるインクジェット記録装置を開示する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの装置は毛管力やぬれ広がりを利用しているため、確実に吐出口をシール液体で密封できない。また、環境温度が低くなった場合などでシール液体の粘度が高くなると、シール液体の再供給に時間を要し、その間は吐出口のインクが空気にさらされることになる。このため、インク乾燥による吐出性能の変化やばらつきが発生し、画質劣化を引き起こす。また、シール供給用管路や微小間隙に空気や異物が入り込むと、シール液体を供給できなくなり、最悪の場合、インク乾燥による吐出口の目詰まりが発生する。さらに、これらの方法では、吐出によってシール液体による密封を解除しているため、吐出開始時のインク吐出の抵抗が高く、環境温度の低下によりシール液体の粘度が高くなったときには、インクを吐出できないおそれもある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、吐出口に確実にシール液体を供給できると共にシール液体を確実に除去できるインクジェット記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクを吐出する吐出口が設けられた吐出面と、少なくとも1本の溝が形成されたブレードと、前記吐出面にシール液体を供給する供給手段と、前記吐出面と前記ブレードが接触するように前記吐出面及び前記ブレードの少なくとも一方を移動させる第1の移動手段であって、前記吐出口に前記シール液体が残るように前記ブレードを前記吐出面に対し前記溝に平行な方向に相対的に移動させる前記第1の移動手段と、前記吐出面と前記ブレードが接触するように前記吐出面及び前記ブレードの少なくとも一方を移動させる第2の移動手段であって、前記吐出口から前記シール液体を除去するように前記ブレードを前記吐出面に対し前記溝に直交する方向に相対的に移動させる前記第2の移動手段と、を備えたインクジェット記録装置を提供する。
【0010】
本発明によれば、供給手段は吐出面にシール液体を供給する。また、第1の移動手段は溝が形成されたブレードと吐出面が接触して吐出口にシール液体が残るようブレードが吐出面に対し溝に平行な方向に相対的に移動するように、ブレード及び吐出面の少なくとも一方を移動させる。これにより吐出口にシール液体が確実に供給され、目詰まりが防止される。
【0011】
一方、第2の移動手段はブレードと吐出面が接触して吐出口からシール液体を除去するようブレードが吐出面に対し溝に直交する方向に相対的に移動するように、ブレード及び吐出面の少なくとも一方を移動させる。これにより吐出面上のシール液体が拭き取られる。従って、シール液体により吐出口が覆われていることによる吐出不良が防止される。
【0012】
本発明のインクジェット記録装置はブレードを回転させる回転手段をさらに備えることができ、その場合前記第1の移動手段は前記第2の移動手段を兼ねることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明のインクジェット記録装置30の基本的な構成例を図9に示す。本発明のインクジェット記録装置30は、インクジェット記録ヘッド18、インクジェット記録ヘッド18に接続され、レール22上を水平移動することによりインクジェット記録ヘッド18を移動させる第1の移動手段としての移動部材24、上下動可能なシール液体の供給手段16(図では多孔質体)、複数の溝が形成されたブレード12、ブレード12と連結され且つレール22と直交するレール32に沿って移動する第2の移動手段としての移動部材34からなる。インクジェット記録ヘッド18は、インクの吐出口が一つあるいは複数設けられた吐出面20をもち、ヘッドには、例えば毛管力や圧力差によって生じる作用により、ヘッド外部のインクタンクとインク供給路(図示省略)からインクが供給され、吐出手段(図示省略)によりインクドロップを飛翔させる。
【0015】
吐出後、供給手段16は上方に移動して供給手段16の上面が吐出面と接触する位置に配置される。次いで、移動部材24はレール22に沿ってブレード12へ向けて移動し、これによりインクジェット記録ヘッド18が移動する。移動に伴い吐出面20はまず供給手段16と接触し、これによりシール液体が吐出面20の移動方向上流側に供給される(図2)。次いで、溝が移動方向と平行な状態でブレード12が吐出面20と接触し、シール液体が均一な厚みにされ、吐出口に供給される。
【0016】
一方、吐出を開始する場合は、移動部材34がレール32に沿って移動し、これによりブレード12が溝が移動方向と直交する状態で吐出面20と接触し、シール液体が除去される。このとき、吐出面20のシール液体を完全に除去する必要はなく、除去後インクの吐出に影響を与えないように、吐出口のシール液体が除去されればよい。インクジェット記録ヘッド18が所定の印刷位置に配置されるときには、供給手段16は下方に移動して、供給手段16の上面が吐出面20に接触しない位置に配置される。
【0017】
なお、上記インクジェット記録装置30では第1の移動手段と第2の移動手段は別々の部材で構成されているが、図1に示すインクジェット記録装置10のように、ブレード12を回転させるステッピングモーターを備えたブレード設置台14を設けることにより、移動部材32を省略して移動部材24が第1及び第2の移動手段を兼ねてもよい。
【0018】
この場合、吐出後、ブレード設置台14は例えば、ブレード12を回転させて溝がレール22に平行になるようにブレードを配置する。また、供給手段16は上方に移動して供給手段16の上面が吐出面と接触する位置に配置される。次いで、移動部材24はレール22に沿ってブレード12へ向けて移動し、これによりインクジェット記録ヘッド18が移動する。移動に伴い吐出面20はまず供給手段16と接触し、これによりシール液体が吐出面20の移動方向上流側に供給される。次いで、ブレード12が吐出面20と接触し、シール液体が均一な厚みにされ、吐出口に供給される。
【0019】
一方、吐出を開始するにあたり、ブレード設置台14は例えば、ブレード12を回転させて溝がレール22に直交するようにブレード12を配置する。また、供給手段16は下方に移動して、供給手段16の上面が吐出面20に接触しない位置に配置される。次いで、移動部材24はレール22に沿ってブレード12に向かって移動し、これに伴い吐出面20が移動し、ブレード12と吐出面20が接触して、シール液体が除去される。
【0020】
吐出面20の材料は、特に制限は無く、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、白金、金、コバルト、チタン、銅、鉄等の各種金属、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などの各種樹脂、シリカ、アルミナ、マグネシアシリカ等のセラミックスや、半導体材料として用いられるシリコンなどの各種無機化合物等を挙げることができる。これらの材料は単独で又は組み合わせて用いることができる。これらの材料で形成されたプレートに対して、各種ドライエッチング、放電加工、レーザー加工および機械的加工等の各種微細加工技術を用いて、所望のインク吐出口を作製する。
【0021】
また、シール液体やインクと接する面を保護する目的で金属、樹脂等の薄膜で表面を被覆しても良い。
【0022】
また、シール液体が塗れ広がりやすくするため、各種粗面加工を施しても良く、シール液体と同じ成分の材料を焼き付け、含浸させても良い。
【0023】
吐出口の周辺はシール液体が付着しやすいように(はじかないように)親シール液体性とすることが好ましい。また、この親シール液体性の領域を取り囲むように撥シール液体性の領域を設けるのが好ましい。このような構成にすれば、シール液体が振動などで吐出口から移動しにくくなるので、シール不良がおきにくくなる。撥シール液体領域に取り囲まれる親シール液体領域は、シール液体の供給・除去量を少なくし、ブレードと供給手段のサイズ、ひいては装置を小型にできることから、小さいことが好ましい。
【0024】
親シール液体性の領域と撥シール液体性の領域を形成するにはインクジェットヘッド又は吐出面の材料に親シール液体性の材料を使用し、所望個所に撥シール材料を塗布したり、インクジェットヘッド又は吐出面を撥シール材料で構成し、吐出口周辺を親シール処理したり、吐出口周辺を親シール処理し、その外側を撥シール処理する方法等がある。
【0025】
吐出面20の表面エネルギをE1、シール液体の表面エネルギEsとしたときに、Es≦E1となる組み合わせの材料を選択すると、シール液体とのぬれ性が高くなる(付着性が良くなりシール液体をはじかなくなる)。具体的には吐出面の臨界表面張力をγ1、シール液体の表面張力をγsとしたときに、γs≦γ1となる組み合わせの材料を親シール性材料として選択する。
【0026】
反対に、撥シール性の材料としては、撥シール液体性領域の表面エネルギをE2、シール液体の表面エネルギEsとしたときに、E2<Esとなる組み合わせの材料を選択する。具体的には撥シール液体性部分の臨界表面張力γ2、シール液体の表面張力γs、としたときに、γ2<γsとなる組み合わせの材料を選択する。
【0027】
具体的には、シール液体としてシリコーンオイルを選択した場合、親シール液体性材料としては、各種金属材料(Ni、Al、Au、ステンレスなど)、無機材料(シリコン単結晶基板)、有機材料(ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂など)等が挙げられ、撥シール液体性材料としては、各種フッ素樹脂(PTFE、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)など)が挙げられる。
【0028】
ブレード12はゴム等の弾性材料で形成される。ブレード12に使用される弾性材料は、シール液体に対して安定であればよい。ブレード12と吐出面20の接触時の衝撃を和らげるにはゴム硬度30から80の弾性体を用いるのが好ましい。具体的には、生ゴム、イソプレン系ゴム、ブタジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、エーテル系ゴム、ポリスルフィド系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素系ゴム、シリコーンゴムなど各種天然ゴム、各種エラストマー(ゴム弾性体)や、これらゴム系材料のブレンドゴム、またはこれらゴム系材料と各種プラスティックとのブレンドゴムなどが使用でき、これらの材料の接着などによる組合せを用いても良い。これらの材料のなかでも耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐磨耗性、加工性の点で、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム等が好ましい。
【0029】
ブレード12は溝を有する。溝は図3に示すように複数でもよいし、図10に示すように、単数でもよい。吐出面20への圧接を確実にするため、ヘッドとの当接面の表面の粗さRaは10μm未満であることが好ましい。
【0030】
また、ヘッドとの当接面の表面の摩擦係数は吐出面20との摺動時のはねを抑えるため、低いことが好ましい。摩擦係数を低くするために、当接面の表面の粗さRaは3μm未満がより好ましい。当接面の摩擦係数を低下させるためには、当接面の表面エネルギーを低くすることが好ましい。そのために、当接面にフッ素樹脂のコーティングなどを施しても良い。
【0031】
吐出面20との接触開始時の衝撃を和らげるために、両端は図9のように曲面(R>0.5mm)を形成しているほうが好ましく、平坦部と曲面とが形成する角度は90°以上が好ましい。
【0032】
また、吐出面との衝突による衝撃を和らげるために、図6に示すように、ブレードを摺動方向に沿って斜めに形成してもよい。
【0033】
溝と吐出面20が形成するギャップの断面積は、所望の厚みのシール液体が吐出口に供給されるように設定する。ギャップを形成するためのパラメータは、凸部や溝の形状(幅、高さ、隣接凸部間の距離)、材質(弾性率)、圧接力、摺動速度によって決まるので、このパラメータを所望のシール厚みになるよう適宜選択すれば良い。
【0034】
上記ブレードの作成方法としては、まずおおよそ所望の外形に切り出した後、両端を丸めるもしくは面取る。これらの加工には既存の機械的加工等の微細加工技術を使用することができるが、角を丸めるには各種ブラストなどによる研磨技術を用いても良い。次にブレードに所望の凸部や溝を形成するには、既存の機械的加工等の微細加工技術を使用しても良いが、エキシマレーザーやTEA−CO2レーザーを用いたレーザー加工による微細加工技術は複雑な微細加工に好適である。また、エレクトロフォーミングなどによる微細加工金型をつくり、各種成形技術を用いて成形しても良い。
【0035】
また、ゴム材に芳香族ジアド化合物や有機ハロゲン化合物などの感光剤を添加したり、構造中にシンナミル基などの感光性基を導入したゴム材を各種フォトレジスト処理を行って所望の形に微細加工することもできる。
【0036】
ブレード12が吐出面20に接触する時にブレード12の吐出面20への圧力が均一になるように、図5に示すように、ブレード12の上流側と下流側に圧接機構、例えば、スプリングや弾性のある部材を設けてもよい。このように圧接機構を複数もたせることで、圧接時の圧力バランスを調整し、確実な圧接が可能となる。
【0037】
第1の移動手段及び第2の移動手段は移動部材24、34以外の構成でもよい。また、本発明で使用する第1及び第2の移動手段はブレード12を移動させても、吐出面20を移動させても、両者を移動させてもよい。1つの部材が第1及び第2の移動手段を兼ねるために回転手段を用いる場合には、ステッピングモーター以外の回転手段を用いてもよい。
【0038】
シール液体塗布時及び除去時の移動方向はインク吐出時にインクジェット記録ヘッド18を移動させるキャリッジ方向と平行でもよいし、交差(例えば直交)してもよい。
【0039】
また、シール液体を塗布する場合、溝と平行な方向にブレードや吐出面を移動させることが好ましいが、吐出口にシール液体が供給されれば溝と平行でなくともかまわない。さらに、シール液体を除去する場合、溝と直交する方向にブレードや吐出面を移動させることが好ましいが、吐出口からシール液体を除去できれば溝と直交していなくてもかまわない。
【0040】
インクジェット記録装置10、30は、シール液体の厚みを変更できるように、ブレード12と吐出面20との圧力調整機構を有することが好ましい。塗布時に必要なブレードの線圧は、溝が圧力でつぶれてしまわないよう0〜35g/mmにすることが好ましい。また、シール液体除去時の線圧は1.0〜100g/mmが好ましく、シール液体除去時に吐出面上のインクやゴミを排除する場合には線圧を1.0〜100g/mmにすることが好ましい。
【0041】
なお、ブレード12と吐出面20の接触の衝撃を緩和するために、図7に示すように、ブレード12を斜めに傾けた状態で接触させたり、吐出面20がブレード12の位置に来るときにいったんブレードの位置を下方に移動させてから静かに上方に移動させてインク吐出面と垂直に当接させるなどの方法を使って回避させてもよい。この方法は、使用するブレードの物性、サイズ、吐出面との摩擦などによりビビリと呼ばれる振動を起こすような場合には有効である。
【0042】
本発明において使用できるシール液体は、吐出口を密封し、吐出口内のインクを空気から遮蔽する機能を有する。このような機能を維持するシール液体は、インクと相溶せず、かつ、インクとは自発的に乳化しないものである。
【0043】
シール液体とインクが非相溶性であるためには、具体的には、シール液体のインクに対する溶解度が、ヘッドあるいは記録装置を使用する環境下で0.1重量%以下であるのが好ましい。
【0044】
さらに、シール液体が不揮発性であると、ヘッドの休止中に蒸発せず、シール液体による吐出口の密封状態に変化が生じないので好ましい。不揮発性とは、具体的にはヘッドあるいは記録装置を使用する環境下での蒸気圧が0.1mmHg以下であることをいう。
【0045】
本発明で利用できるシール液体の動粘度は、休止期間、吐出手段、吐出口の直径、記録ヘッドの吐出周波数、シール液体の膜厚、シール液体を配置する方法などの設計仕様に対して適宜選択可能であり、動粘度の低いものから高いものまで広く利用できる。ただし、一般的には、蒸気圧が低く不揮発性の液体は分子量が大きいために動粘度が高いものが多い。このため、より長期間シール液体を不揮発にして目詰まりを防止するには動粘度が高いシール液体を選択するのが望ましく、よりシール液体の塗布、除去時のブレードにかかる抵抗を少なくするため動粘度が低い方が望ましいことを考え合わせると、ヘッドあるいは記録装置を使用する環境下でのシール液体の動粘度は1〜1000mm2/sの範囲が望ましい。
【0046】
また、本発明において好適に利用できるシール液体の表面張力は、ヘッドあるいは記録装置を使用する環境下で15〜70mN/mの範囲であり、吐出口のインクの表面をぬらすには、50mN/m以下であることが望ましく、さらに、使用するインクの表面張力より小さいことが望ましい。
【0047】
水性のインクを用いる場合のシール液体としては、具体的には常温で液体の有機溶媒を用いることができる。例えば、オクタン、ノナン、テトラデカン、ドデカンなどの炭化水素、オレイン酸、リノール酸などの高級脂肪酸、n−デカノール、ジメチルブタノールなどの非水溶性のアルコール類、フタル酸ジブチル、マレイン酸ジブチルなどの可塑剤を用いることができる。あるいは植物油、鉱物油、シリコーンオイル、フッ素オイルなどを用いることもできる。これらは、単独で用いても、あるいは均一に混合し得るものであれば、複数種を混合して用いてもよい。
【0048】
これらのシール液体を塗布時の移動方向の上流側に供給する供給手段16としては、多孔質体、繊維、毛管の束、塗布ロール、スプレイ等を挙げることができる。シール液体の動粘度、表面張力、ノズル面の材質などにもよるが、所望の量のシール液体を供給するには、吐出面と接触したときには体積が減少してシール液体を押出し、離間すると元の体積に回復して余剰分を吸収する多孔質体が好ましい。前記多孔質体としては、延伸、圧延、発泡などで作製した樹脂製の多孔質体が望ましい。多孔質体の材質や作製方法にもよるが、平均孔径としては、1〜1000μm、気孔率は30〜98%の範囲であるのが好ましい。また、体積変化によって供給、回収機能をより効果的に切り替えるために、弾性変形可能な部材であることが望ましい。弾性変形に必要な圧力が大きいと、ノズル面を損傷するおそれがあるので、弾性率は100MPa以下であることが好ましい。前記多孔質体の具体例としては、延伸、圧延で作製したフッ素樹脂多孔質体やポリオレフィン樹脂多孔質体、発泡により連続気泡を有するように作製したポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォームなどのいわゆるフォーム類や発泡ゴム類が挙げられる。撥インク性の材料を使用すると、インクが付着せず、シール液体供給不良を防止できる。前記撥インク製の材料としては、フッ素樹脂多孔質体、ポリオレフィン樹脂多孔質体、あるいはポリエチレンフォームなどが挙げられる。あるいは多孔質体樹脂やフォーム類の表面にフッ素樹脂コートなどを施して撥インク性にした構成でもよい。多孔質体を上端部を除いて支持体で支持すると、剛性が得られ、吐出面との接触時の精度が高くなり好ましい。
【0049】
多孔質体を使用する場合には、シール液体の液面から吐出面との対向面までの高さをh、多孔質体の細孔径(平均孔径、毛管径)をd、シール液体の表面張力をγs、多孔質体とシール液体との接触角をθ、シール液体の密度をρ、重力加速度をgとしたときに、以下の式が満たされれば、毛管力によって、吐出面との対向面までシール液体が満たされる。
d<2γcosθ/ρgh
本発明において、吐出面上のシール液体の膜厚は、休止期間、吐出口の直径、シール液体の動粘度などの設計仕様に対して適宜設定可能である。ただし、吐出口に対する密封性能と供給手段の粘性抵抗を考え合わせると、5μm以上200μm以下であることが好ましい。シール液体の膜厚はブレード12と吐出面20とで形成されるギャップによって決定される。
【0050】
本発明のインクジェット記録装置は以上の他にインク吐出手段も有する。インク吐出手段としては、従来使用されているインクジェット記録ヘッドで用いられているインク吐出手段、例えば▲1▼加圧方式、▲2▼連続流方式、▲3▼静電吸引方式等のインク吐出手段を広く利用することができる。また、▲4▼音響波、圧力波などを集中させる方式による吐出手段も利用できる。加圧方式の吐出手段としては、サーマルインクジェット方式や圧電方式のものが利用できる。
【0051】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0052】
幅6mm、長さ12mm、厚さ50μm、平面度3μmのニッケル製板の臨界表面張力γ=800dyne/cmの面に、レーザー加工により、直径30μmの吐出口32個をその長手方向(12mmの辺に沿った方向)にピッチ167μmで1列に形成した。
【0053】
次いで、吐出面の周縁部、幅1mmの部分に透明フッ素樹脂溶液を塗布し、吐膜を乾燥させた後、150℃で1時間放置して硬化させた。
【0054】
インク吐出手段はサーマルインクジェット方式であり、吐出室の底面に設けられたヒーターで構成されている。ヒーターは多結晶シリコンからなる発熱体層の上にタンタルからなる保護層を積層して構成されている。ヒーターには図示しない信号印可手段に電気的に接続されており、これにより画像信号に応じたタイミングで所定の信号が印可される。
【0055】
このような吐出面及びインク吐出手段を有するインクジェット記録ヘッドをレールに沿って水平移動する直動ステッピングモーターに取り付けた。
【0056】
供給手段としては、厚さ0.2mmのSUS板で厚さ方向の両端が支持された(ノズル面に近い側の1mm部分を除く)ポリエチレンフォーム(平均孔径500μm、気孔率95%、弾性率200kPa)を用いた。このポリエチレンフォームの自由長は10mm、厚さ4mmであった。この発泡ポリエチレンフォームの他端はリザーバ内に位置し、シール液体と接触させた。上端部は毛管力でシール液体を保持した。
【0057】
シール液体としては複数種類のシリコーンオイルを混合して調製した液体(動粘度30mm2/s、表面張力20.8mN/m、比重1.0)を用いた。このシール液体の25℃での蒸気圧は0.1mmHg以下であり、用いたインクに対しての相溶性もなかった。
【0058】
また、12mm×12mm×5mm厚のEPDMにTEA−CO2レーザーを用いて、図8に示すように、高さ200μm、底幅200μm、 上幅100μmの台形凸部を400μmのピッチで12mmの一つの辺と平行に並ぶよう作成した。
【0059】
図9に示すように、この各凸部の両端部分を切削により角を落とし、R=1mmの曲面に加工し、ブレードを製造した。
【0060】
このブレードを入力信号に応じて90°の回転が可能なステッピングモータに直結したブレード設置台に搭載し、直径30μmの吐出口が配置された吐出面をもつ記録ヘッドのキャリッジ方向(レールの方向)に対し、ブレードの凸部間が形成する溝が平行になるように又は直交するようにした。
【0061】
ブレードが吐出面を圧接する力は30g/mmになるように調整した。
【0062】
以上のようなインクジェット記録装置において、シール液体供給手段により4×10-6リットルのシール液体を吐出面に付着させ、その後、ブレードで吐出面を摺動することにより均一な厚み100μmのシール液の膜を形成できた。塗膜を拡大して観察した結果、シール液体の塗布不良は発見されなかった。
【0063】
次いで、ステッピングモーターに信号を入力して90°回転させ、ブレードの溝がキャリッジ移動方向と直交するようにブレードを配置した。次いで、移動部材によりインクジェット記録ヘッドを移動させて、ブレードと吐出面を摺動させた。摺動の結果、吐出面上のシール液体は除去された。
【0064】
本実施例のインクジェット記録装置によって、常温(気温25℃、相対湿度50%)の部屋で画像を印字した。上記操作によってシール液体を除去し、所定の印字パターンを記録紙に印字した。印字終了後、上記塗布操作により吐出面にシール液体を再供給した。肉眼で観察したところ、印字された画像は鮮明であり、かすれなどの印字欠陥はなかった。
【0065】
吐出口にシール液体が供給された本実施例のインクジェット記録装置を低温環境(気温5℃、相対湿度30%)の下に24時間放置した後に、上記除去操作によりシール液体を除去し、この低温環境下で所定の印字パターンを記録紙に印字した。印字終了後、塗布操作により吐出口にシール液体を再供給した。再供給の様子を、装置のカバーをはずした状態で観察したところ、ブレードとの摺動により吐出面には速やかにシール液体の膜が形成されていた。1時間おきにブレードによりシール液体を除去後、断続的に印字を繰り返したところ、吐出開始時の不吐出や、印字終了時のシール不良による吐出不良も発生しなかった。また、印字された画像を肉眼で観察したところ、常温での印字と差は見られず、鮮明な画像が記録されていた。
【0066】
吐出口にシール液体が供給された本実施例のインクジェット記録装置を気温25℃、相対湿度30%の環境に30日間放置しておいた後、ブレードによりシール液体を除去して画像を印字した。インク吐出口に目詰まりによる吐出不良は発生しておらず、また印字された画像にはドットの乱れもなく、放置前と同じく鮮明な画像が記録されていた。
【0067】
なお、シール液体を供給しない以外は本実施例のインクジェット記録ヘッドと同様のヘッドを同じ条件で30日間放置した後、画像の印字を試みたが、半分以上の吐出口で目詰まりが発生しており、画像の一部しか印字することができなかった。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、吐出口にシール液体を確実に供給できるので、長期休止後であっても目詰まりが発生せず、吐出開始前のメンテナンス工程を軽減でき、ランニングコストの上昇の要因となる大量のインク廃棄を回避できる。また、本発明では、吐出開始前に吐出口のシール液体を除去するので、シール液体の粘度が上昇するような低温の環境下でも吐出不良が発生せず、鮮明な画像を印字することができる。さらに、長期休止前のシール液体の厚みを厚くしたり粘度の高いシール液体を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】 吐出面にシール液体を供給した直後の状態と、ブレードと塗出面を接触させた後の状態を示す正面図である。
【図3】 図1のインクジェット記録装置に使用されたブレードの斜視図である。
【図4】 ブレードの上流側と下流側にスプリングを取り付けた状態を示す正面図である。
【図5】 ブレードの別の態様を示す正面図である。
【図6】 ブレードと吐出面とを斜めに接触させた状態を示す正面図である。
【図7】 実施例で使用されたブレードの幅方向に沿った端面を示す図である。
【図8】 図7のブレードの長さ方向に沿った端面を示す図である。
【図9】 本発明の別のインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。
【図10】 本発明で使用するブレードの別の態様を底面から見た斜視図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置
12 ブレード
14 ブレード設置台(回転手段)
16 供給手段
20 吐出面
22 レール(第1及び第2の移動手段)
24 移動部材(第1及び第2の移動手段)
30 インクジェット記録装置
32 レール(第2の移動手段)
34 移動部材(第2の移動手段)

Claims (2)

  1. インクを吐出する吐出口が設けられた吐出面と、
    少なくとも1本の溝が形成されたブレードと、
    前記吐出面にシール液体を供給する供給手段と、
    前記吐出面と前記ブレードが接触するように前記吐出面及び前記ブレードの少なくとも一方を移動させる第1の移動手段であって、前記吐出口に前記シール液体が残るように前記ブレードを前記吐出面に対し前記溝に平行な方向に相対的に移動させる前記第1の移動手段と、
    前記吐出面と前記ブレードが接触するように前記吐出面及び前記ブレードの少なくとも一方を移動させる第2の移動手段であって、前記吐出口から前記シール液体を除去するように前記ブレードを前記吐出面に対し前記溝に直交する方向に相対的に移動させる前記第2の移動手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記ブレードを回転させる回転手段をさらに備え、前記第1の移動手段が前記第2の移動手段を兼ねる請求項1記載のインクジェット記録装置。
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