JP3793492B2 - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪に適用される毛髪化粧料組成物に関し、さらに詳しくは毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させるとともに、弾力性を十分に付与することができる毛髪化粧料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ヘアスタイルの多様化により、毛髪は染毛剤、ブリーチ剤、パーマネントウェーブ用剤、ヘアストレートナー等によって処理される機会が多くなっている。これらの毛髪処理によって毛髪は損傷を受ける傾向にあり、毛髪の感触が悪化することがある。
【0003】
一方、従来から悪化した毛髪の感触を良好にするために毛髪化粧料組成物が使用されている。この種の毛髪化粧料組成物としては、シリコーン類やカチオン性化合物を含有し、毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の毛髪化粧料組成物においては、毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させることはできるが、損傷によって低下した毛髪の弾力性については十分に付与することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させるとともに、弾力性を十分に付与することができる毛髪化粧料組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の毛髪化粧料組成物では、(A)アルミニウム化合物として硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムナトリウムから選ばれる少なくとも一種、(B)シリコーン類、(C)カチオン性化合物、及び(D)水の各成分を含有するものである。
【0007】
請求項2に記載の発明の毛髪化粧料組成物では、請求項1に記載の発明において、前記(A)成分の含有量は、0.01〜3重量%である。
【0008】
請求項3に記載の発明の毛髪化粧料組成物では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記(B)成分がデカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であるものである。
【0009】
請求項4に記載の発明の毛髪化粧料組成物では、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記(C)成分が第四級アンモニウム塩及びカチオン化セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一種であるものである。
【0010】
請求項5に記載の発明の毛髪化粧料組成物では、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記第四級アンモニウム塩がメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムであるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の毛髪化粧料組成物としてのトリートメント剤には、(A)アルミニウム化合物、(B)シリコーン類、(C)カチオン性化合物、及び(D)水の各成分が含有されている。
【0012】
(A)アルミニウム化合物は、毛髪に弾力性を付与するために配合される。アルミニウム化合物の具体例としては、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、酢酸アルミニウム、ベヘン酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、カプロン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩酸アルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、ジミリスチン酸アルミニウム、ジ−dl−ピロリドンカルボン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、イソステアリン酸アルミニウム、グリシンアルミニウム、ラノリン酸アルミニウム、モノステアリン酸アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、アルミニウムセスキクロロハイドレックスPEG、アルミニウムセスキクロロハイドレックスPG、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
【0013】
これらの(A)アルミニウム化合物は単独で配合してもよいし、二種以上組み合わせて配合してもよい。これらの(A)アルミニウム化合物の中でも、毛髪に弾力性をより付与できることから、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムナトリウムから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0014】
(A)成分の含有量は、好ましくは0.01〜3重量%、より好ましくは0.1〜2重量%、さらに好ましくは0.2〜1重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、十分な弾力性を付与することができないおそれがある。一方、3重量%を超えると、毛髪に過剰な硬さを与えてしまうおそれがある。
【0015】
(B)シリコーン類は、指通り性等の毛髪の感触を向上するために配合される。(B)シリコーン類の具体例としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、環状シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、メチルポリシロキサン(ジメチコン)、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ステアリルオキシトリメチルシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロへキサシロキサン、トリス(トリブトキシシロキシ)メチルシラン、トリメチルシロキシケイ酸、ビスフェニルドデカメチルへキサシロキサン、ヘキサデシルメチルシクロポリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリメタクリル酸メチル・ジメチルポリシロキサングラフト共重合体、メチルシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルポリシクロシロキサン、メチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等が挙げられる。
【0016】
これらの(B)シリコーン類は単独で配合してもよいし、二種以上組み合わせて配合してもよい。これらの(B)シリコーン類の中でも、(A)成分による弾力性の付与を妨げずに毛髪に指通り性をより付与できることから、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0017】
(B)成分の含有量は、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜15重量%、さらに好ましくは2〜10重量%である。この含有量が0.1重量%未満であると、毛髪の表面を十分滑らかにすることができず、指通り性を十分に向上できないおそれがある。一方、30重量%を超えると、毛髪にべたつき感が生じるおそれがある。
【0018】
ここで、上記の(A)アルミニウム化合物に対する(B)シリコーン類の重量比((B)/(A))は、好ましくは0.1〜30、より好ましくは0.5〜20、さらに好ましくは1〜15である。この重量比が0.1未満又は30を超えると、毛髪が硬くなる等の不具合が生じる、又は弾力感が十分に得られないおそれがある。
【0019】
(C)カチオン性化合物は、しっとり感、まとまり性等の毛髪の感触を向上させるために配合される。(C)カチオン性化合物は、その化合物の水溶液がカチオン性を示す化合物を表す。(C)カチオン性化合物の具体例としては、カチオン性界面活性剤、カチオン性誘導体等が挙げられる。
【0020】
カチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩に代表され、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
【0021】
カチオン性誘導体としては、カチオン化セルロース誘導体、酸中和型の3級アミドアミン、カチオン化グアーガム、第四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ジアリル第四級化アンモニウム塩重合物誘導体等が挙げられる。カチオン化セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体等が挙げられる。
【0022】
これらの(C)カチオン性化合物の中でも、(A)成分による弾力性の付与を妨げずに毛髪の感触をより向上させることができることから、好ましくは第四級アンモニウム塩及びカチオン化セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである。
【0023】
(C)成分の含有量は、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜4重量%、さらに好ましくは1〜3重量%である。この含有量が0.1重量%未満であると、十分なしっとり感や毛先のまとまり性が得られないおそれがある。一方、5重量%を超えると、毛髪が重い感触となるおそれがある。
【0024】
(D)水は、(A)、(B)及び(C)の各成分の溶媒又は分散媒としてトリートメント剤を水溶液、分散液又は乳化物にするために適量配合される。(D)成分の含有量は、好ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは70〜90重量%である。この含有量が50重量%未満では、水溶液、分散液又は乳化物を安定して形成することが困難となるおそれがある。一方、95重量%を超えて配合すると、トリートメント剤の均一性及び安定性を確保しにくくなるおそれがある。
【0025】
本実施形態のトリートメント剤には、その他の成分としてカチオン性界面活性剤以外の界面活性剤、油性成分、溶剤、pH調整剤、粘度調整剤、保湿剤、帯電防止剤、毛髪柔軟剤、酸化防止剤、防腐剤、金属封鎖剤、賦形剤、色素、香料等を配合することも可能である。
【0026】
カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤は(A)、(B)及び(C)の各成分を(D)水に分散させるとともに、トリートメント剤の均一性及び安定性を保持するために配合される。カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0027】
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
【0028】
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
【0029】
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
【0030】
これらのカチオン性界面活性剤以外の界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。カチオン性界面活性剤以外の界面活性剤の含有量は、0.1〜10.0重量%が好ましい。この含有量が0.1重量%未満では、安定性を十分に付与することができないおそれがある。一方、10.0重量%を超えて配合してもそれ以上の効果が得られないおそれがある。
【0031】
油性成分は、毛髪に軟らかさと潤いを付与するために含有される。この油性成分はシリコーン以外のものを示し、具体例としては、炭化水素、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類等が挙げられる。
【0032】
炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワラン、ポリブテン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
【0033】
油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
【0034】
ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
【0035】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
【0036】
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0037】
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジエトキシエチル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
【0038】
これらの油性成分の中でも、毛髪に軟らかさと潤いを付与することができるとともに、トリートメント剤の安定性を向上させることができることから、少なくとも高級アルコールが含有されることが好ましい。
【0039】
油性成分の含有量は、好ましくは0.1〜20.0重量%、より好ましくは1.0〜10.0重量%、さらに好ましくは2.0〜6.0重量%である。この含有量が0.1重量%未満の場合、毛髪に軟らかさと潤いを十分に与えることができないおそれがある。一方、20.0重量%を超えて配合すると、毛髪がべたつくおそれがある。
【0040】
トリートメント剤の剤型は、水溶液、分散液、乳化液等の液状、ミスト状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等、特に限定されない。トリートメント剤は各種容器に充填されるが、剤型をミスト状にする場合はハンドポンプスプレー容器に充填されることが好ましい。
【0041】
さて、このトリートメント剤を使用するには、適量を手に取って毛髪に塗布するか、又は毛髪に直接スプレーする。次に、手櫛、コーム(櫛)等によって毛髪を梳かしながら、トリートメント剤を毛髪全体になじませる。このとき、トリートメント剤には、(A)成分が配合されている。ここで、(A)成分を配合すると、毛髪は硬くなる傾向となるが、(B)成分を配合するによって、毛髪が硬くなることを抑制することができる。このように、(A)及び(B)成分を組み合わせることによって、毛髪に十分な弾力性を付与することができる。さらに、(C)成分を配合することによって、弾力性を損なうことなく、しっとり感を付与することができるとともに、まとまり性を向上することができる。
【0042】
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態の毛髪化粧料組成物においては、(A)アルミニウム化合物、(B)シリコーン類、(C)カチオン性化合物、及び(D)水が含有されている。従って、毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させるとともに、弾力性を十分に付与することができる。
【0043】
・ 本実施形態の毛髪化粧料組成物においては、(A)成分が硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムナトリウムから選ばれる少なくとも一種である。従って、弾力性をより十分に付与することができる。
【0044】
・ 本実施形態の毛髪化粧料組成物においては、(B)成分がデカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種である。従って、毛髪の指通り性をより向上させることができる。
【0045】
・ 本実施形態の毛髪化粧料組成物においては、(C)成分が第四級アンモニウム塩及びカチオン化セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一種である。従って、しっとり感をより十分に付与することができるとともに、まとまり性をより向上させることができる。
【0046】
・ 本実施形態の毛髪化粧料組成物においては、第四級アンモニウム塩がメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムである。従って、しっとり感をさらに十分に付与することができるとともに、まとまり性をさらに向上させることができる。
【0047】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜13比較例1〜5及び参考例
表1及び表2に示す各成分を混合し、トリートメント剤(洗い流さないタイプ)を調製した。調製したトリートメント剤を専門のパネラーが20代女性の健康毛に塗布した。同様に調製したトリートメント剤を専門のパネラーが20代女性のハイダメージ毛に塗布した。そして、専門のパネラーが毛髪の弾力感、毛先のしっとり感、毛髪の指通り性及び毛先のまとまり感について下記の(1)〜(4)の評価基準に従って官能評価を行った。
【0048】
(1)毛髪の弾力感
弾力感に優れる(◎)、弾力感が良好(○)、弾力感がやや不足(△)及び弾力感が不足(×)とする4段階で評価した。
【0049】
(2)毛先のしっとり感
しっとり感に優れる(◎)、しっとり感が良好(○)、しっとり感がやや不足(△)及びしっとり感が不足(×)とする4段階で評価した。
【0050】
(3)毛髪の指通り性
指通り性に優れる(◎)、指通り性が良好(○)、指通り性がやや不足(△)及び指通り性が不足(×)とする4段階で評価した。
【0051】
(4)毛先のまとまり感
まとまり感に優れる(◎)、まとまり感が良好(○)、まとまり感がやや不足(△)及びまとまり感が不足(×)とする4段階で評価した。
【0052】
これらの評価結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2における数値は重量%を示す。
【0053】
【表1】
Figure 0003793492
【0054】
【表2】
Figure 0003793492
表1の結果から明らかなように、実施例1〜13では、毛髪の弾力感、毛先のしっとり感、毛髪の指通り性及び毛先のまとまり感が優れる又は良好であった。
また、実施例1、実施例9及び実施例11〜13では、(A)成分として硫酸アルミニウムカリウムが配合されているため、毛髪の弾力感について優れた結果となった。実施例1及び参考例1〜6等では、(B)成分としてデカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種が配合されている。従って、毛髪の指通り性について優れた結果となった。実施例1及び参考例1等では、(C)成分として第四級アンモニウム塩であるメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが配合されているため、毛先のしっとり感及びまとまり感がともに優れた結果となった。
【0055】
これらに対して、表2に示すように比較例1、2及び比較例4では、(A)成分又は(B)成分が配合されていないため、毛髪の弾力感が十分に得られていない。また、比較例3では、(B)成分が配合されていないため、毛髪の指通り性について、十分な結果が得られていない。さらに、比較例5では、(C)成分が配合されていないため、毛先のしっとり感及びまとまり感について、十分な結果が得られていない。
(実施例14〜16)
表3に示す各成分を混合し、トリートメント剤(洗い流すタイプ)を調製した。調製したトリートメント剤を実施例1〜13と同じ評価項目及び基準に従って官能評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。なお、表3における数値は重量%を示す。
【0056】
【表3】
Figure 0003793492
実施例14〜16においても、毛髪の弾力感、毛先のしっとり感、毛髪の指通り性及び毛先のまとまり感について十分な結果が得られた。
【0057】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記実施形態においては、毛髪化粧料組成物をトリートメント剤に適用している。これらの他に、毛髪化粧料組成物は、シャンプー、リンス、スタイリング剤、パーマネントウェーブ用剤、染毛剤、毛髪脱色剤等のヘアケア剤に適用することも可能である。この場合、(A)、(B)、(C)及び(D)の各成分からなる毛髪化粧料組成物に、各種用途に必要な成分を常法に従って配合すればよい。また、トリートメント剤の中でも洗い流さないタイプに適用すると、(A)成分の効果をより発揮することができ、一層十分な弾力性を付与することができる。
【0058】
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) さらに、非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。このように構成した場合、安定性を向上させることができる。
【0059】
(2) 前記(A)アルミニウム化合物に対する(B)シリコーン類の重量比(=(B)/(A))が0.1〜30であることを特徴とする請求項1から請求項5及び上記(1)のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。このように構成した場合、毛髪に弾力性をさらに十分に付与することができる。
【0060】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1及び2に記載の発明の毛髪化粧料組成物によれば、毛髪のぱさつきを抑え、まとまり性及び指通り性を向上させるとともに、弾力性を十分に付与することができる。
【0061】
また、弾力性をより十分に付与することができる。
請求項3に記載の発明の毛髪化粧料組成物によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、毛髪の指通り性をより向上させることができる。
【0062】
請求項4に記載の発明の毛髪化粧料組成物によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、しっとり感をより十分に付与することができるとともに、まとまり性をより向上させることができる。
【0063】
請求項5に記載の発明の毛髪化粧料組成物によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、しっとり感をさらに十分に付与することができるとともに、まとまり性をさらに向上させることができる。

Claims (5)

  1. (A)アルミニウム化合物として硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム及び硫酸アルミニウムナトリウムから選ばれる少なくとも一種、(B)シリコーン類、(C)カチオン性化合物、及び(D)水の各成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。
  2. 前記(A)成分の含有量は、0.01〜3重量%であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 前記(B)成分がデカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン及びメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 前記(C)成分が第四級アンモニウム塩及びカチオン化セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
  5. 前記(C)成分がメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
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