JP3793381B2 - 抵抗率計の電極 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体の洗浄装置、産業機械、農業、食品、医療関係などの各分野における水質管理、原子力発電所の冷却水の絶縁性及び各種の薬液の濃度管理などに用いられる抵抗率計の電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の洗浄装置、産業機械、農業、食品、医療関係などの各分野における水質管理、原子力発電所の冷却水の絶縁性及び各種の薬液の濃度管理などにおいて、純水の純度や電解質液の濃度を測定するために、前記純水や電解質液の抵抗率を測定する抵抗率計が用いられる。前記抵抗率計は、例えば図6に示す電極101を備えている。
【0003】
図6に例示された抵抗率計の電極101は、前記電極部材としての内電極102と、電極部材としての外電極103と、前記内電極102及び外電極103を支持する支持部104と、前記内電極102と電気的に接続した内電極リード線106と、前記外電極103と電気的に接続した外電極リード線107と、を備えている。
【0004】
内電極102は、円柱状に形成されている。内電極102の基端部102aには、ナット螺合部108が設けられている。ナット螺合部108は、前記内電極102の基端部102aの外周に形成されている。ナット螺合部108には、ナット109が螺合する。
【0005】
外電極103は、その内径が前記内電極102の外径より大きく形成された円管状に形成されている。内電極102と外電極103とは、互いに同軸的でかつ前記外電極103内に内電極102が挿入された状態で配されている。
【0006】
内電極102は、その先端部102b側に位置する先端面102cが、前記外電極103の先端部103b側に位置する先端面103cより若干外電極103の奥側に位置した状態で配されている。内電極102と外電極103は、共に導電性を有する金属やカーボンなどの非金属から構成されている。
【0007】
前記支持部104は、前記内電極102及び外電極103それぞれの基端部102a,103aを支持している。支持部104は、内電極ホルダ110と、外電極ホルダ111と、コネクタ部112と、を備えている。
【0008】
内電極ホルダ110は、内径が内電極102の外径と略等しく形成された円管状に形成されている。内電極ホルダ110は、前記内電極102の基端部102aの外周に嵌合する。内電極ホルダ110は、絶縁性を有する樹脂または金属などから形成されている。
【0009】
外電極ホルダ111は、円管状に形成されている。外電極ホルダ111は、一端部111aに、前記外電極103の基端部103aの外周に嵌合する外電極嵌合部111bと、前記内電極ホルダ110の外周に嵌合する内電極ホルダ嵌合部111cと、を設けている。外電極ホルダ111は、導電性を有する金属などから構成されている。
【0010】
外電極ホルダ111は、外電極嵌合部111b及び内電極ホルダ嵌合部111cが、それぞれ前記外電極103の基端部103a及び内電極ホルダ110の外周に嵌合する。外電極ホルダ111は、他端部111dの内周にコネクタ部112が嵌合する。
【0011】
また、外電極ホルダ111は、その軸線に沿った略中央部に、リング部材取付溝103dを設けている。リング部材取付溝103dは、前記外電極ホルダ111の内周面から凹に形成されている。リング部材取付溝103dは、前記外電極ホルダ111の周方向に沿って形成されている。
【0012】
前記コネクタ部112は、コネクタ本体113と、前記リード線106,107それぞれと電気的に接続する接続ピン114,115を備えている、コネクタ本体113は、絶縁性を有する樹脂または金属などから構成されている。コネクタ本体113は、前記外電極ホルダ111の内径と略等しい外径を有する円柱状に形成されている。
【0013】
接続ピン114,115は、それぞれ、前記コネクタ本体113の長手方向に沿って、このコネクタ本体113内に埋設されている。接続ピン114,115は、それぞれ、前記コネクタ本体113の一端面113aから他端面113bに亘って、前記コネクタ本体113を貫通して配されている。
【0014】
前記コネクタ部112は、前記コネクタ本体113が、前記外電極ホルダ111の他端部111dの内周に嵌合して、前記外電極ホルダ111に取り付けられる。
【0015】
内電極リード線106は、一端部が前記内電極102の基端部102aに電気的に接続しているとともに、他端部が前記接続ピン114に電気的に接続している。内電極リード線106は、内電極接続部120によって、前記内電極102の基端部102aに電気的に接続している。
【0016】
内電極接続部120は、導電性円環部材121と、ばねなどからなる弾性体122と、前述したナット109と、を備えている。前記導電性円環部材121は、その内側に、ナット螺合部108が通ることのできる円環状に形成されている。導電性円環部材121は、導電性を有する金属から構成されている。
【0017】
導電性円環部材121には、前記内電極リード線106の一端部が半田などを用いたろう付によって電気的に接続されている。弾性体122は、その内側に、ナット螺合部108が通ることのできる円環状に形成されている。
【0018】
前記内電極接続部120は、前記導電性円環部材121をその内側にナット螺合部108を通しかつ前記内電極ホルダ110の端面110aに重ね合わせ、さらに前記弾性体122をその内側にナット螺合部108を通して導電性円環部材121に重ね合わせ、前記ナット螺合部108にナット109を螺合させる。
【0019】
そして、このナット109が、前記弾性体122を介して導電性円環部材121を内電極ホルダ102に向かって押圧して、前記内電極リード線106と内電極102との間の電気的な接続を確保する。
【0020】
外電極リード線107は、一端部が前記外電極103の基端部103aに電気的に接続しているとともに、他端部が前記接続ピン115に電気的に接続している。外電極リード線107は、外電極接続部130によって、前記外電極103に電気的に接続されている。
【0021】
外電極接続部130は、導電性円環部材131を備えている。導電性円環部材131は、円環状に形成されている。導電性円環部材131は、その外縁部が、前記リング部材取付溝103dに嵌合する。導電性円環部材131は、導電性を有する金属から構成されている。導電性円環部材131には、前記外電極リード線107の一端部が半田などを用いたろう付によって電気的に接続されている。
【0022】
前述した構成によって、外電極接続部130は、導電性円環部材131の外縁部が前記リング部材取付溝103dに嵌合することによって、前記外電極リード線107と外電極103との間の電気的な接続を確保する。
【0023】
前記抵抗率計の電極101内には、前記外電極ホルダ111の内周面と、前記内電極ホルダ110の端面110aと、コネクタ本体113の端面113aと、によって囲まれた空間116が、形成されている。この空間116内には、エポキシ樹脂132が充填されている。
【0024】
このエポキシ樹脂132は、前記外電極ホルダ111の内周面、前記内電極ホルダ110の端面110a及びコネクタ本体113の端面113aそれぞれとの間を液密に保ち、前記空間116内に前述した電解質液の侵入を防止する。さらに、このエポキシ樹脂132は、前記コネクタ本体113の外周面と外電極ホルダ111の内周面とを互いに接着して、これらのコネクタ本体113の外周面と外電極ホルダ111の内周面との間を液密に保つ。
【0025】
また、抵抗率計の電極101は、前記内電極ホルダ110と、外電極ホルダ111との間に、Oリング133を設けている。このOリング133は、前記ホルダ110,111の相互の間を液密に保ち、前記空間116内に前述した電解質液が侵入することを防止する。
【0026】
前述した構成によって、抵抗率計の電極101は、前記内電極102及び外電極103それぞれの少なくとも先端部102b,103bを、計測対象の電解質液の流路中に配置し、これらの電極102,103間の電気抵抗を測定することより前記電解質液の抵抗率を測定する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
前述した図6に例示された抵抗率計の電極101は、前記内電極リード線106と内電極102との間の電気的な接続を確保する内電極接続部120が導電性円環部材121と弾性体122とナット109とを備えている。
【0028】
前記内電極リード線106と導電正円環部材121とを互いに半田などを用いたろう付けによって固定し、さらに、導電性円環部材121を内側にナット嵌合部108を通して前記端面110aに重ね、この導電性円環部材121に弾性体122を重ねた後、前記ナット109を内電極102の基端部102aに設けられたナット螺合部108に螺合させて、前記内電極102と内電極リード線106とを互いに電気的に接続する。
【0029】
このように、内電極102と内電極リード線106との電気的な接続を確保するために、前記弾性体122とナット109が必要となるなどの部品点数が増加する傾向となっているとともに、前記内電極リード線106と導電正円環部材121とを互いに半田などを用いたろう付けによって固定する必要が生じるなどの組立にかかる際の工数が増加する傾向となっていた。このように、前述した従来の抵抗率計の電極101の内電極接続部120では、部品点数及び組立工数が増加するために、前記抵抗率計の電極101のコストが高騰する傾向となっていた。
【0030】
したがって、本発明の目的は、部品点数及び組立にかかる工数を抑制して、コストの高騰を抑制することが可能な抵抗率計の電極を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の抵抗率計の電極は、少なくとも2個の電極部材が計測対象の電解質液の流路中に所定間隔をおいて配置され、電極部材間の電気抵抗より前記電解質液の抵抗率を測定する抵抗率計の電極において、前記電極部材のうち少なくとも一つの電極部材が柱状に形成されかつ基端部から先端部に向かう方向に沿った孔を備えており、導電性を有する材料から構成されかつ前記孔内に挿入されると前記孔の内周面と接して、前記孔を有する電極部材と電気的に接続する接続部材と、前記接続部材に接続されかつ前記孔内から外部に導かれる電線と、を備え、前記接続部材は、長手方向に沿った切欠部を備えた円管状に形成されかつ外径が伸縮可能に弾性変形自在であるとともに、初期状態においては外径が前記孔の内径より大きく形成されており、弾性復元力に抗して外径が縮小されて前記孔内に挿入され、前記孔内に挿入された後に弾性復元力によって外径が拡大して外周面が前記孔の内周面と密接することを特徴としている。
【0033】
請求項2に記載の本発明の抵抗率計の電極は、請求項1記載の抵抗率計の電極において、前記接続部材は、径方向に沿って貫通した貫通孔を備え、前記電線は、一端部が前記貫通孔内を通されて前記接続部材と電気的に接続することを特徴としている。
【0034】
請求項3に記載の本発明の抵抗率計の電極は、請求項1又は請求項2に記載の抵抗率計の電極において、前記接続部材の表面にニッケルからなる金属膜が形成され、前記電線が、前記接続部材の金属膜に半田を用いたろう付けによって接続されたことを特徴としている。
【0035】
請求項4に記載の本発明の抵抗率計の電極は、請求項1ないし請求項のうちいずれか一項に記載の抵抗率計の電極において、前記孔内に温度補償用の温度センサ素子が挿入され、前記孔内に、前記温度センサ素子に一端が接続しかつ他端が前記接続部材と接続した第2電線が配されたことを特徴としている。
【0036】
請求項1に記載した本発明の抵抗率計の電極によれば、この電極の外部にて電線と接続部材を組み合わせているため、電極部材の基端部から先端部に向かって形成された孔内に、導電性を有する接続部材を挿入するのみによって、この接続部材と電極部材とが互いに電気的に接続するので、組み立てる際にかかる工数を抑制することができる。
【0037】
また、前記接続部材を孔内に挿入すると、前記接続部材と電極部材とが互いに電気的に接続するので、接続部材と電極部材とを互いに電気的に接続する際に、ナットなどの部材を用いる必要が生じない。このため、抵抗率計の電極の部品点数を抑制することが可能となる。
【0038】
続部材が、外径が伸縮可能に弾性変形自在な円管状に形成されているとともに、初期状態においてはその外径が前記孔の内径より大きく形成されている。このため、前記接続部材を、弾性復元力に抗して前記孔内に挿入すると、弾性復元力によって接続部材と電極部材とが互いに確実に接することとなる。したがって、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数を抑制できるとともに、ナットなどの部材を用いる必要がより生じないので、部品点数をより確実に抑制できる。
【0039】
請求項2に記載した本発明の抵抗率計の電極によれば、接続部材が径方向に沿って貫通した貫通孔を備え、電線が前記貫通孔を通って前記接続部材と電気的に接続されるので、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制できることにくわえ、前記接続部材と電線とを互いにより確実に接続して、前記接続部材を介して前記電極部材から伝えられる電解質液の抵抗率に基づいた情報を確実に取り出すことが可能となる。
【0040】
請求項3に記載した本発明の抵抗率計の電極によれば、前記接続部材の表面にニッケルからなる金属膜が形成されている。前記電線が接続部材の金属膜に半田を用いたろう付けによって固定されている。このため、前記電線と前記接続部材とが互いにより一層確実に接続する。したがって、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制できることにくわえ、前記接続部材を介して前記電極部材から伝えられる電解質液の抵抗率に基づいた情報をより確実に取り出すことが可能となる。
【0041】
請求項4に記載した本発明の抵抗率計の電極によれば、前記孔内に、温度補償用の温度センサ素子と、この温度センサ素子と前記接続部材とを互いに接続する第2電線と、を設けている。このため、前記温度センサ素子が電極部材を介して前記電解質液の温度を測定する。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1ないし図5を参照して説明する。
図1などに示す本発明の一実施形態にかかる抵抗率計の電極1は、半導体の洗浄装置、産業機械、農業、食品、医療関係などの各分野における純度などの水質管理、原子力発電所の冷却水の絶縁性及び電解質液としての各種の薬液の濃度管理などに用いられる。前記電極1を用いた抵抗率計は、計測対象物としての前述した電解質液の純度を測定するために、前記電解質液の抵抗率を測定する装置である。
【0043】
抵抗率計の電極1は、図1に示すように、電極部材としての内電極2と、電極部材としての外電極3と、前記内電極2及び外電極3を支持する支持部4と、温度検出部5と、前記内電極2と電気的に接続した本明細書に記した電線としての内電極リード線6と、前記外電極3と電気的に接続した外電極リード線7と、を備えている。
【0044】
内電極2は、円柱状に形成されている。内電極2は、外径が比較的小さく形成された小径部2aと、外径が比較的大きく形成された大径部2bと、を一体に備えている。これらの小径部2a及び大径部2bは、互いに同軸的でかつ直列に連結している。
【0045】
内電極2は、前記大径部2bが抵抗率計の電極1の先端側に位置しかつ小径部2aが基端側に位置した状態で配される。前記内電極2は、前記小径部2a側に位置する端面2cから前記大径部2bに向かって凹の本明細書に記した孔としての温度検出部挿入孔2dが形成されている。
【0046】
前記温度検出部挿入孔2dは、前記小径部2a及び大径部2bそれぞれと互いに同軸的に配されている。温度検出部挿入孔2dは、前記端面2cから前記内電極2の先端側に向かって延在している。温度検出部挿入孔2dは、内電極2の基端部2f側に位置する端面2cと前記内電極2の先端部2gとに亘って形成されている。なお、温度検出部挿入2dは、前記端面2cには開口しているが、前記内電極2の先端部2g側に位置する端面2eには開口していない。
【0047】
外電極3は、その内径が前記内電極2の大径部2bの外径より大きく形成された円管状に形成されている。内電極2と外電極3とは、互いに同軸的でかつ前記外電極3内に内電極1が挿入された状態で配されている。内電極2は、前記大径部2bの端面2eが、前記外電極3の先端部3c側に位置する端面3aより若干外電極3の奥側に位置した状態で配されている。内電極2と外電極3は、共に導電性を有する金属などから構成されている。
【0048】
前記支持部4は、前記内電極2及び外電極3それぞれの基端部2f,3bを支持している。支持部4は、内電極ホルダ10と、外電極ホルダ11と、基端キャップ12と、Oリング30などを備えている。
【0049】
内電極ホルダ10は、円管状に形成されている。内電極ホルダ10は、外径が比較的小さく形成された小径部10aと、外径が比較的大きく形成された大径部10bと、を一体に備えている。小径部10aと大径部10bとは互いに同軸的でかつ互いに直列に連結されている。
【0050】
前記小径部10aの内径は、前記内電極2の小径部2aの外径と略等しく形成されている。小径部10aの外径は、前記内電極2の大径部2bの外径と略等しく形成されている。
【0051】
前記大径部10bの内径は、前記小径部10aの外径と略等しく形成されている。すなわち大径部10bの内径は、前記小径部10aの内径より大径に形成されている。大径部10bの外径は、外電極3の外径と略等しく形成されている。このため、内電極ホルダ10の内周において、前記小径部10aと大径部10bとの間には、段差面10cが形成されている。
【0052】
段差面10cは、前記内電極ホルダ10の両端部に位置する両端面10d,10eに沿って形成されている。内電極ホルダ10は、絶縁性を有する樹脂または金属などから形成されている。
【0053】
内電極ホルダ10は、前記小径部10aが前記内電極2の近傍に位置しかつ前記大径部10bが前記内電極2から離れた側に位置した状態で、前記内電極2の小径部2aの外周に嵌合して配される。
【0054】
外電極ホルダ11は、円管状に形成されている。外電極ホルダ11は、外径が比較的小さく形成された小径部11aと、外径が比較的大きく形成された大径部11bと、を一体に備えている。小径部11aと大径部11bとは互いに同軸的でかつ互いに直列に連結されている。
【0055】
前記小径部11a及び大径部11bそれぞれの内径即ち、外電極ホルダ11の内径は、外電極3の外径と略等しく形成されている。外電極ホルダ11は、導電性を有する金属などから構成されている。
【0056】
外電極ホルダ11は、前記大径部11bが前記内電極2の近傍に位置しかつ前記小径部11aが前記内電極2から離れた側に位置した状態で、前記外電極3の基端部3bの外周に嵌合するとともに、前記内電極ホルダ10の大径部10bの外周に嵌合して配される。
【0057】
外電極ホルダ11は、その軸線に沿った略中央部に、リング部材取付溝11cを設けている。リング部材取付溝11cは、前記外電極ホルダ11の内周面から凹に形成されている。リング部材取付溝11cは、前記外電極ホルダ11の周方向に沿って形成されている。
【0058】
また、前記外電極ホルダ11と内電極ホルダ10との間には、互いの間を液密に保つOリング13が設けられている。内電極2と内電極ホルダ10との間には、互いの間を液密に保つOリング14が設けられている。これらのOリング13,14は、ゴムなどの弾性体から構成されている。
【0059】
さらに、前記内電極2及び内電極ホルダ10の長手方向に沿った方向において、前記内電極ホルダ10と外電極3との間には、中間部材15が設けられている。中間部材15は、円環状に形成されている。中間部材15は、内径が前記小径部10aの外径と略等しく形成されているとともに、外径が前記外電極ホルダ11の内径と略等しく形成されている。
【0060】
中間部材15は、小径部10aの外周に嵌合しかつ外電極ホルダ11の内周に嵌合している。中間部材15は、絶縁性を有する樹脂又は金属などから構成されている。また、この中間部材15が小径部10aの外周に嵌合しかつ外電極ホルダ11の内周に嵌合することによって、前記内電極2と外電極3とは、これらの電極2,3の径方向に沿った間隔が所定間隔t(図1に示す)に保たれている。
【0061】
基端キャップ12は、円板部12aと筒部12bとを有する有底筒状に形成されている。円板部12aは、円板状に形成されている。筒部12bは、筒状に形成されかつ円板部12aの周縁に連なっている。
【0062】
基端キャップ12は、周知のポリアミド樹脂(ナイロン)などの合成樹脂から形成されている。基端キャップ12は、前記筒部12aが前記外電極ホルダ11の小径部11aの外周に嵌合して配されている、基端キャップ12は、前記筒部12bが前記小径部11aに、周知のエポキシ系接着剤によって接着されて固定されている。
【0063】
基端キャップ12は、前記円板部12aを貫通する丸孔12cを備えている。丸孔12cは、その平面形状が略円形に形成されている。丸孔12cは、前記円板部12aと同軸的に配されている。丸孔12cは、その内側に、温度検出部5の後述する電線束26が通る。
【0064】
Oリング30は、シリコンゴムなどの弾性体などから円環状に形成されている。Oリング30は、軸線に沿った断面形が円形に形成されている。Oリング30は、その初期状態において、その内径が前記電線束の外径より若干小さくかつ外径が外電極ホルダ11の小径部11aの内径より若干小さく形成されている。
【0065】
Oリング30は、円形に形成されたその断面形の直径が3mm以上でかつ前記電線束26び外径の50%以上に形成されている。このように、Oリング30は、円形に形成された断面形状が比較的太く形成されている。
【0066】
Oリング30は、内周側に電線束26を通しかつ前記外電極ホルダ11の小径部11aの内側即ち基端キャップ12の筒部12bの内側に配される。Oリング30は、前記基端キャップ12内に設けられると、前記電線束26と、外電極ホルダ11の小径部11aの内周面と、の間を液密に保ち、前記空間16内に電解質液が侵入することを防止する。
【0067】
また、前記支持部4は、前記内電極ホルダ10の大径部10bの内周面10fと、外電極ホルダ11の内周面11dと、基端キャップ12の円板部12a等で囲まれた空間16を、その内部に形成している。この空間16には、前記温度検出部挿入孔2dが開口している。
【0068】
前記空間16は、その内側に、前記外電極ホルダ11のリング部材取付溝11cに取り付けられるC状リング17と、付勢手段としてのコイルばね18と、第1の止め環19と、第2の止め環20などを収容している。
【0069】
C状リング17は、平面形状がC状の円環状に形成されている。C状リング17は、その外縁が、前記リング部材取付溝11c内に嵌合して、外電極ホルダ11に固定される。C状リング17は、ステンレス鋼などの周知の鋼などから構成されている。
【0070】
前記コイルばね18は、その内側に、温度検出部5の電線束26が通った状態で前記空間16内に収容されている。コイルばね18は、前記C状リング17と、内電極ホルダ10の大径部10bとの間に配されており、前記C状リング17を前記基端キャップ12側に向かって付勢している。コイルばね18は、ステンレス鋼などの周知の鋼などから構成されている。
【0071】
第1の止め環19は、ステンレス鋼などの周知の鋼などからなりかつ円環状に形成されている。第1の止め環19は、その内側に内電極2の小径部2aが通った状態で、前記内電極ホルダ10の大径部10b内に収容されている。第1の止め環19は、その内縁が、前記内電極2の小径部2aの外周に嵌合して、前記内電極2などに固定されている。
【0072】
第2の止め環20は、ステンレス鋼などの周知の鋼などからなりかつ円環状に形成されている。第2の止め環20は、その内側に、温度検出部5の電線束26が通った状態で前記空間16内に収容されている。第2の止め環20は、前記C状リング17の基端キャップ12側に設けられている。第2の止め環20は、その外縁が、前記外電極ホルダ11の内周面11dに嵌合して、前記外電極ホルダ11などに固定されている。
【0073】
前記温度検出部5は、図1及び図2に示すように、温度補償用の一対の温度センサ素子21,22と、これらの温度センサ素子21,22それぞれと電気的に接続した電線23,24と、接続部材としての円管ばね部材25などを備えている。温度検出部5は、前記温度検出部挿入孔2d内に配されている。
【0074】
温度センサ素子21,22は、それぞれ、温度検出部挿入孔5内でかつ前記内電極2の先端部2gに配されている。温度センサ素子21,22は、それぞれ、温度を測定する感温部21a,22aを備えている。
【0075】
温度センサ素子21,22は、それぞれ、感温部21a,22aがディスク形、ペレット形あるいはそれに類似した面部を有する形状のサーミスタにより構成されている。温度センサ素子21,22は、それぞれの感温部21a,22aの面部が、前記温度検出部挿入孔5内において、前記電解質液の流路に対し略平行となるように配置されている。
【0076】
電線23,24は、それぞれ一端が前記温度センサ素子21,22の感温部21a,22aに電気的に接続している、電線23,24は、前記内電極2の先端部2gから内電極2の基端部2fに向かって延びて、前記温度検出部挿入孔2d内に配されている。
【0077】
電線23,24の長手方向に沿った中央部から他端部に至る部分と、内電極リード線6と、外電極リード線7と、は互いに束ねられて電線束26を構成している。電線束26は、前記温度検出部5が温度検出部挿入孔2d内に収容された際に、前記内電極2及び外電極3の基端部2f,3b側に位置する基端キャップ12の丸孔12cを通って外部に導かれる。電線23,24は、それぞれ、図示しない演算装置などに電気的に接続している。
【0078】
円管ばね部材25は、導電性を有する材料としての周知の鋼などから構成されている。円管ばね部材25は、図3などに示すように、円管状に形成されている。円管ばね部材25は、図3に示すように、切欠部32と、貫通孔33と、を備えている。
【0079】
切欠部32は、図4(B)に示すように、円管ばね部材25の母材の一部が切りかかれて形成されている。切欠部32は、円管ばね部材25の長手方向に沿って形成されている。切欠部32は、図4(A)に示すように、前記円環ばね部材25の一端から他端に向かうにしたがって、ジグザグ状に形成されている。
【0080】
即ち、切欠部32は、円管ばね部材25の外周方向から見て波状に形成されている。このため、円管ばね部材25は、図4(B)に示すように、長手方向に対し交差する断面の断面形状がC状に形成されている。
【0081】
貫通孔33は、図4(C)に示すように、前記円管ばね部材25の母材を径方向に沿って貫通している。貫通孔33は、前記円管ばね部材25の母材の内側と外側とを連通している。貫通孔33は、円管ばね部材25の外周方向から見て丸形に形成されている。
【0082】
円管ばね部材25は、前記切欠部32を挟み込みかつ互いに相対向する母材の縁部35a,35bの相互間の間隔hを増減可能に弾性変形自在となっている。即ち、円管ばね部材25は、その外径が伸縮可能となるように弾性変形自在となっている。円管ばね部材25は、初期状態において、前記内電極2の小径部2aの内径より大きな外径となっている。
【0083】
また、円管ばね部材25は、その母材の外周面(本明細書に記した表面に相当する)に、ニッケルなどの金属からなる金属膜34が形成されている。金属膜34は、円管ばね部材25の母材にメッキなどが施されて形成される。この金属膜34は、例えば、スズや半田などがメッキによって形成されるものと比較して、前記円管ばね部材25の母材により強い接合力で固着されている。円管ばね部材25は、内電極2の温度検出部挿入孔2dに挿入される際、圧縮応力を受けて変形するので、内電極リード線6との半田付けされる部分の強度は、通常の応力がかからない場合よりもより強い接合力が必要となる。
【0084】
円管ばね部材25は、前記電線束26の温度センサ素子21,22寄りに配されている。円管ばね部材25は、前記電線23,24を互いに束ねている。円管ばね部材25は、円管ばね部材25は、その弾性復元力に抗して、前記小径部2a内に挿入される。円管ばね部材25は、前記小径部2a内に挿入されると、弾性復元力を生じて、前記小径部2aの内周面即ち温度検出部挿入孔2dの内周面2hと密接する。
【0085】
また、前記温度センサ21,22の感温部21a,22aを互いに電気的に接続しかつ前記円管ばね部材25と電気的に接続する第2電線としての電線27が設けられている。この電線27は、図5に示すように、その一端が、貫通孔33内を通されて、前記円管ばね部材25と電気的に接続している。
【0086】
電線27は、前記感温部21a,22aの互いの電位を前記円管ばね部材25と等しく保つ機能を有している。なお、図示例において、電線27は円管ばね部材25の内側に配されており、前記一端が貫通孔33を通って円管ばね部材25の外側に導かれている。
【0087】
内電極リード線6は、前記電線27とともに、その一端部6aが前記円管ばね部材25と電気的に接続している。内電極リード線6は、導電性を有する芯線6bとこの芯線6bを覆いかつ絶縁性を有する材料から形成された被覆部6cとを備えている。
【0088】
内電極リード線6の一端部6aにおいては、被覆部6cがはがされて、芯線6bが剥き出しとなっている。内電極リード線6は、一端部6aに位置する芯線6bが前記貫通孔33内を通されている。
【0089】
図示例において、内電極リード線6は、円管ばね部材25の内側に配されており、前記端部が貫通孔33を通って円管ばね部材25の外側に導かれている。内電極リード線6の一端部6aに位置する芯線6は、前記貫通孔33内を通って、半田36などを用いたろう付けによって、前記円管ばね部材25に電気的に接続されている。
【0090】
内電極リード線6は、円管ばね部材25と電気的に接続することによって、前記内電極2と電気的に接続する。内電極リード線6は、前記電線23,24などとともに電線束26として基端キャップ12まで導かれ、前記丸孔12c内を通って外部に導かれる。内電極リード線6は、前述した図示しない演算装置などに電気的に接続している。
【0091】
外電極リード線7は、一端部7aが前記第2の止め環20に電気的に接続している。外電極リード線7は、前記第2の止め環20に電気的に接続することによって、外電極ホルダ11及び外電極33と電気的に接続する。外電極リード線7は、前記電線23,24などとともに電線束26として基端キャップ12まで導かれ、前記丸孔12c内を通って外部に導かれる。外電極リード線7は、前述した図示しない演算装置などに電気的に接続している。
【0092】
また、前記温度検出部挿入孔2d内に前記温度検出部5が設けられかつ前記空間16内に、C状リング17、コイルばね18及び止め環19,20などが収容された状態で、エポキシ樹脂31が充填されている。
【0093】
このエポキシ樹脂31は、前記外電極ホルダ11の内周面11d、前記内電極ホルダ10の端面10eとの間を液密に保ち、前記空間16内に前述した電解質液の侵入を防止する。
【0094】
前述した構成によれば、抵抗率計の電極1は、前記内電極2及び外電極3それぞれの少なくとも先端部2g,3cを、計測対象の電解質液の流路中に配置し、前記リード線6,7などを介して演算装置などに伝えられる電極2,3間の電気抵抗を測定することにより前記電解質液の抵抗率を測定する。
【0095】
このとき、前記温度センサ素子21,22の感温部21a,22aから、前記電線23,24などを介して前記電解質液の温度に応じた情報が、前記演算装置に伝えられる。そして、この演算装置などが電解質液の温度の補償を行い、この電解質液のあらかじめ決められた一定温度における抵抗率を算出する。
【0096】
本実施形態の抵抗率計の電極1によれば、内電極2の温度検出部挿入孔2d内に、導電性を有する円管ばね部材25を挿入すると、この円管ばね部材25と内電極2とが互いに電気的に接続する。このため、抵抗率計の電極1を組み立てる際にかかる工数を抑制できる。
【0097】
また、前記円管ばね部材25を温度検出部挿入孔2d内に挿入すると、前記円管ばね部材25と内電極2とが互いに電気的に接続するので、円管ばね部材25と内電極2とを互いに電気的に接続する際に、ナットなどのこれら円管ばね部材25及び内電極2と別体の部材を用いる必要が生じない。このため、抵抗率計の電極1の部品点数を抑制することが可能となる。したがって、抵抗率計の電極のコストの高騰を抑制できる。
【0098】
前記円管ばね部材25が、切欠部32を形成する母材の縁部35a,35b間の相互の間隔が伸縮自在即ち、外径が伸縮可能となるように弾性変形自在となっている。また、円管ばね部材25が、初期状態においてその外径が温度検出部挿入孔2dの内径より大きく形成されている。
【0099】
このため、前記円管ばね部材25を、弾性復元力に抗して前記温度検出部挿入孔2d内に挿入すると、弾性復元力によって円管ばね部材25が温度検出部挿入孔2dの内周面2hに確実に接する。したがって、円管ばね部材25と内電極2とが互いに確実に接して、電気的に接続する。
【0100】
このように、円管ばね部材25を温度検出部挿入孔2d内に挿入するだけで、円管ばね部材25と内電極2とが互いに電気的に接続するので、組立にかかる工数を抑制できるとともに部品点数を抑制することが可能となって、抵抗率計の電極1のコストの高騰を抑制できる。
【0101】
また、円管ばね部材25が径方向に沿って貫通した貫通孔33を備えており、一端部6aに位置する芯線6bが前記貫通孔33内を通されて、半田36を用いたろう付けによって円管ばね部材25に固定されて、前記円管ばね部材25と内電極リード線6とが互いに電気的に接続されている。
【0102】
このため、円管ばね部材25と内電極リード線6とを互いに確実に接続して、前記円管ばね部材25を介して前記内電極2から伝えられる電解質液の抵抗率に基づいた情報を確実に取り出すことができる。
【0103】
さらに、円管ばね部材25の表面にニッケルなどからなる金属膜34が形成されている。前記内電極リード線6は前記金属膜34に半田36を用いたろう付けによって固定されている。このため、前記前記内電極リード線6と円管ばね部材25とを互いにより一層確実に接続できる。
【0104】
また、前記温度検出部挿入孔2d内に、温度補償用の温度センサ素子21,22、これらの温度センサ素子21,22と円管ばね部材25とを互いに接続する電線27と、を設けている。このため、前記温度センサ素子21,22が内電極2を介して前記電解質液の温度を測定する。したがって、組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制して、コストの高騰を抑制できることにくわえ、電解質液を温度を捉えることができ、これに応じて精度の高い温度補償を行うことが可能となる。さらに、本発明の電極1は、電解質液の導電率を測定する導電率計にも用いることができるのは勿論である。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明によれば、電極部材の基端部から先端部に向かって形成された孔内に、導電性を有する接続部材を挿入すると、この接続部材と電極部材とが互いに電気的に接続する。
【0106】
また、前記接続部材を孔内に挿入すると、前記接続部材と電極部材とが互いに電気的に接続するので、接続部材と電極部材とを互いに電気的に接続する際に、ナットなどの前記接続部材及び電線とは別体の部材を用いる必要が生じない。
【0107】
このため、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数を抑制することができるとともに部品点数を抑制することが可能となる。したがって、抵抗率計の電極のコストの高騰を抑制することが可能となる。
【0108】
続部材を弾性復元力に抗して前記孔内に挿入すると、前記接続部材が弾性復元力によって電極部材の内周面に確実に接する。このため、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数を抑制でき、ナットなどの別体の部材を用いる必要がより生じないので部品点数をより確実に抑制できる。したがって、抵抗率計の電極のコストの高騰をより確実に抑制できる。
【0109】
請求項2に記載の本発明によれば、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制できることにくわえ、接続部材が径方向に沿って貫通した貫通孔を備え、電線が前記貫通孔を通って前記接続部材と電気的に接続されるので、前記接続部材を介して前記電極部材から伝えられる電解質液の抵抗率に基づいた情報を確実に取り出すことが可能となる。
【0110】
請求項3に記載の本発明によれば、前記接続部材の表面にニッケルからなる金属膜が形成されている。前記電線が接続部材の金属膜に半田を用いたろう付けによって固定されている。このため、前記電線と前記接続部材とが互いにより一層確実に接続する。
【0111】
したがって、抵抗率計の電極を組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制して、コストの高騰を抑制できることにくわえ、前記接続部材を介して前記電極部材から伝えられる電解質液の抵抗率に基づいた情報をより確実に取り出すことが可能となる。
【0112】
請求項4に記載の本発明によれば、前記孔内に、温度補償用の温度センサ素子と、この温度センサ素子と前記接続部材とを互いに接続する第2電線と、を設けている。このため、前記温度センサ素子が電極部材を介して前記電解質液の温度を測定する。したがって、組み立てる際にかかる工数と部品点数を抑制して、コストの高騰を抑制できることにくわえ、電解質液温度を捉えることができ、これに応じて精度の高い温度補償を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる抵抗率計の電極の全体構成を示す断面図である。
【図2】同実施形態の電極の温度検出部の構成を示す側面図である。
【図3】同実施形態の電極の円管ばね部材を示す斜視図である。
【図4】(A)は同実施形態の電極の円管ばね部材を示す平面図である。
(B)は図3(A)中のIVB−IVB線に沿う断面図である。
(C)は図3(B)中のIVC−IVC線に沿う断面図である。
【図5】同実施形態の内電極リード線が取付られた状態の円管ばね部材を示す断面図である。
【図6】従来の抵抗率計の電極の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 抵抗率計の電極
2 内電極(電極部材)
2d 温度検出部挿入孔(孔)
2f 基端部
2g 先端部
2h 内周面
3 外電極(電極部材)
6 内電極リード線(電線)
21 温度センサ素子
22 温度センサ素子
25 円管ばね部材(接続部材)
27 電線(第2電線)
32 切欠部
33 貫通孔
34 金属膜
t 所定間隔

Claims (4)

  1. 少なくとも2個の電極部材が計測対象の電解質液の流路中に所定間隔をおいて配置され、電極部材間の電気抵抗より前記電解質液の抵抗率を測定する抵抗率計の電極において、
    前記電極部材のうち少なくとも一つの電極部材が柱状に形成されかつ基端部から先端部に向かう方向に沿った孔を備えており、
    導電性を有する材料から構成されかつ前記孔内に挿入されると前記孔の内周面と接して、前記孔を有する電極部材と電気的に接続する接続部材と、
    前記接続部材に接続されかつ前記孔内から外部に導かれる電線と、
    を備え、
    前記接続部材は、長手方向に沿った切欠部を備えた円管状に形成されかつ外径が伸縮可能に弾性変形自在であるとともに、初期状態においては外径が前記孔の内径より大きく形成されており、
    弾性復元力に抗して外径が縮小されて前記孔内に挿入され、前記孔内に挿入された後に弾性復元力によって外径が拡大して外周面が前記孔の内周面と密接することを特徴とする抵抗率計の電極。
  2. 前記接続部材は、径方向に沿って貫通した貫通孔を備え、
    前記電線は、一端部が前記貫通孔内を通されて前記接続部材と電気的に接続することを特徴とする請求項1記載の抵抗率計の電極。
  3. 前記接続部材の表面にニッケルからなる金属膜が形成され、
    前記電線が、前記接続部材の金属膜に半田を用いたろう付けによって接続されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の抵抗率計の電極。
  4. 前記孔内に温度補償用の温度センサ素子が挿入され、
    前記孔内に、前記温度センサ素子に一端が接続しかつ他端が前記接続部材と接続した第2電線が配されたことを特徴とする請求項1ないし請求項のうちいずれか一項に記載の抵抗率計の電極。
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