JP3792502B2 - 思考支援システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、思考支援システムに係り、特に、模型駒を搭載ボード上に配置し、模型駒の配置に伴って変化する周辺環境をシミュレーションして映像を投影するようにした思考支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、学習用思考支援システムとしては、工場、木、家・・・等の環境要素を表す複数種類の模型駒を縦横に仕切られた区画形成面を有する搭載ボードに配慮するシステムがある。このシステムでは、環境シミュレーション用のデータを記述した複数種類のカードを用い、パーソナルコンピュータ(以下パソコンという。)が、これらのカードの記述内容が入力される毎に周辺環境の変化した状況を環境シミュレーションとして表示出力するようにしていた。
【0003】
このような学習用思考支援システムの利用に際しては、例えば数人のグループがゲーム形式で順番にカードを引き、そのカードの記述内容に従って駒をボード上に配置して行く。このとき、カードに記載されている内容と、ボード上に置いた駒の種類と、その合計数とをパソコンに入力することにより環境が次第に変化して行く過程をパソコンの表示画面に映し出して学習している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の思考支援システムでは、ボード上の駒の配置状況を手作業でいちいちパソコンに入力操作するため、面倒で手間がかかる。また、表示画面に映し出されるまでの待ち時間を要して学習能率が悪く、さらに誤入力操作する恐れがあるなど入力信頼性に乏しく、迅速で正確なシミュレーション学習が得られる思考支援システムの開発が望まれていた。
【0005】
また、従来パソコンのデータベースで紐付け管理する方法も考えられた。しかし、模型駒の種別情報は個々を区別するためにユニークコード化する必要があり、駒数が多数になると、そのコードデータ長が長くなり、メモリ容量が大きくなり、読み出しに時間がかかってしまう。さらに、パソコン側においても模型駒の検索照合を行う必要があり時間がかかった。また、何らかの事情(故障など)でパソコンを交換する必要が発生した場合、駒には種別情報しか記憶されていないためシミュレーションの状態を再現することがむずかしかった。
【0006】
また、従来の思考支援システムには搭載ボードに背景画像又は個別画像を投影するための投影機が備えられていなかった。したがって、状態・環境・シミュレーションの設定(例えば、季節が変わろうとも、年月を経ようとも、さらには環境汚染があったとしても)、各々の状況は、あくまでパソコンの表示画面上で表現するにとどまっていた。さらに、搭載ボード上に配置された模型駒は、あらかじめ形成されたデザインのままであり、パソコン画面上のイメージとの一体感を得る対応する又は同調する等の汎用性を満たすことができなかった。
【0007】
また、従来は、複数の利用者が同時に多数のコマをボード上に配置し、その配置に基づいて行われたシミュレーション結果をリアルタイムで、視覚的、聴覚的にボード上に提示することができなかった。よって、学習やゲーム等に用いられる思考支援システムにおいて、没入感・臨場感を高めることが難しかった。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑み、模型駒を搭載ボード上に搭載した時点で自動的に種別データや位置データ等を読取り、迅速かつ正確なシミュレーションを行うことができる思考支援システムを提供することを目的とする。
本発明は、模型駒にID情報・種別情報だけでなく、各種ステータス情報を持たせ(記憶させる)、搭載ボード側には書込み装置を組込むことにより、シミュレーションの実行推移とともに、模型駒のステータスをアップデート(書込み)することができる思考支援システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、搭載ボードの真上又は上方に投影機を設置し、上空から映像を搭載ボード上に投影することにより、シミュレーションの実行推移とともに、搭載ボード上の投影される映像をリアルタイムに変化させることを目的とする。そして、本発明は、複数の利用者がコマを配置することができるボードに対し,投影機能を用いることにより、ディスプレイ機能を付加し、よって、模型駒を操作する場所・位置とその影響を提示する場所とが一体となった環境を構築することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、複数の利用者が投影された環境において、協調作業、学習、ゲームなどの各種シミュレーションを行うことで、模型駒の配置という直観的な操作を通して、コンピュータシミュレーションの結果を極めて容易に把握することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段によると、
模型駒識別子及び種別を含む模型駒データを記憶する記憶部と、外部とデータを送受して該記憶部のデータを読取り及び書込み可能とするインターフェイスとを含む送受記憶部を有する模型駒と、
複数の領域に区画され、各区画に前記模型駒が搭載されたことを検出する検出部をそれぞれ有し、前記模型駒を搭載するための搭載ボードと、
前記搭載ボードの検出部により前記模型駒の搭載が検出されたとき、前記搭載ボード上に搭載された前記模型駒の位置データを識別し、前記模型駒の送受記憶部に記憶された模型駒データを読取るデータ入出力装置と、
前記データ入出力装置から位置データ及び模型駒データを記憶する模型駒配置テーブルと、
位置データ及び模型駒データに含まれる各データのいずれか又は複数のデータに対応して画像データを記憶した画像ファイルと、
前記模型駒配置テーブルに記憶された位置データ及び模型駒データに含まれる各データに基づき、前記画像ファイルを検索して前記模型駒に関する画像を作成し、作成された画像を背景画像又は他の作成された画像と合成して合成画像を作成する処理部と、
前記処理部により出力された合成画像を前記投影ボード及び/又は前記模型駒に向けて投影する投影機と
を備えた思考支援システムを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る思考支援システムの外観構成図を示す。この思考支援システムは、データ入出力装置11、複数種類の模型駒12(12a、12b、12c・・・)、搭載ボード13、パーソナルコンピュータ(パソコン)30、投影機16を備える。模型駒12は、ひとつ又は複数使用しても良いし、また、ひとつの種類としてもよい。搭載ボード13は、ひとつとしても複数のボードに分割して組合わせて用いても良いし、また、形状も長方形に限らず任意の形状を用いることができる。また、データ入出力装置11は、LED、LD、ランプ等による可視表示部17(17a、17b、17c・・・)、スピーカ等による音声出力部19等、を備えることができる。
【0013】
模型駒12は、物体の模型外観を表す模型部と、送受記憶部(タグ、RF−IDタグ)とを有する。送受記憶部は、この模型部の模型駒識別子及び種別(及び、必要に応じて、ステータス、パワー、予備、その他のデータ)等を含む模型駒データを記憶する記憶部と、搭載ボード13等の外部とデータを送受して該記憶部のデータを読取り及び書込み可能とするインターフェイスとを含む。搭載ボード13等の外部と模型駒12の送受記憶部との間のデータの送受は、無線、有線、光、電波等適宜の伝送手段を採用することができる。搭載ボード13は、模型駒12を1つずつ区画して搭載許容するための複数の区画面が形成されている。搭載ボード13及びデータ入出力装置11は、各々の区画に対応して搭載ボード13上に搭載された模型駒12内部の記憶部に記憶されているデータを読取る手段と、データを書換える手段とを内蔵して備える(詳細は、後述)。投影機16は、パソコン30によるデータ処理に基づいて、搭載ボード13上に画像を投影する。パソコン30は、データ入力装置11からデータを取込み、データ処理を行う。
【0014】
本発明の思考支援システムでは、利用者が任意の模型駒12a〜12cを手に取って搭載ボード13上の区画搭載面に搭載すると直ちに、この搭載された模型駒12の記憶部に記憶されている模型駒識別子、種別データ等が搭載ボード13及びデータ入出力装置11に備えられた読取装置により読取られる。また、この読取装置の読取位置から模型駒12の位置データが検出される。従って、利用者は模型駒12を搭載ボード13上に置くだけで、模型駒12のIDデ−タ、種別データ、位置データ等の各種データを即時に取得することができる。このため、読取ったデータをパソコン等の機器に伝送し、利用者が模型駒12を置いた配置操作に伴って変化する環境変化の表示画面を瞬時に映し出し、利用者の配置操作に反映するシミュレーション学習を迅速にかつ正確に行うことができる。特に、模型駒12を搭載ボード13上に搭載した時点で自動的に読取り動作するため、手作業による模型駒12の種別データや位置データの入力操作を省略して、パソコン30の表示画面に出力させるための待ち時間が解消されて、学習能率を向上させることができる。さらに、パソコン30は、データ入出力装置11および投影機16を活用し、搭載ボード13に対し、複数の利用者が同時または順次に模型駒12を配置することによって得られるシミュレーションの結果を、リアルタイムでボード上に視覚的に提示、更新し、また音声としても出力する。また、投影される画像は、コマにあわせて投影することができるので、搭載ボード13上の投影状態も変化することができる。
【0015】
ここで、図2に、模型駒の構成図を示す。
模型駒12a〜12cは、例えば、図2(A)に示すように、家、木等の物体の模型外観を表す模型部14と、この模型部14の種別を外部から無線で読出し可能に記憶するデータキャリアとして扱われる送受記憶部15との双方を一体に取付けて形成する。この場合、模型部14と送受記憶部15との取付けに際しては、例えば家の模型部14aの下部位置に小さな送受記憶部15を嵌込んで内蔵したり、木の模型部14bの底面に送受記憶部15を連結して一体化すればよく、模型部14の下側に送受記憶部15が位置するように取付けるのが、下側に対向する搭載ボード13との通信構成上から適している。
【0016】
また、図2(B)に、示すように、複雑な模型形状から送受記憶部15が取付け難い場合、車両の模型部14cや動物の模型部14d等のように下側が複雑な形状を有していれば、送受記憶部15を内蔵した台座14eを併用して、上述の車両の模型部14cと台座14eとを一体化して模型駒12を作成し、また動物の模型部14dと台座14eとを一体化して模型駒12を作成することも可能である。また、図2(C)に示すように、模型駒12として投影面を有する台座14eと送受記憶部15とを組合せたものを用い、投影機16により、模型駒が置かれた位置に所定の画像を投影してもよい。なお、模型駒に搭載されるオブジェクトは、組合わせ可能な素材(一部が交換できる)を使用することができる。
【0017】
図3に、本発明の思考支援システムの制御回路に関する構成図を示す。
本システムは、例えば、データ入出力装置11、搭載ボード13、パソコン(上位制御装置)30、投影機16、模型駒12を備える。データ入出力装置11は、インターフェース回路18、読取り/書込み装置20―1〜20―n、動作LED等の可視表示部17a〜17c、スピーカ等の音声出力部19を備える。模型駒12(12a〜12d…)を搭載する搭載ボード13は、上面に縦横の等間隔ラインで略正方形に区画して模型駒12を1つずつ搭載許容する方眼紙状の複数の区画搭載面を形成し、これらの区画搭載面と対向する内部位置にアンテナコイル25を内蔵して構成される。
【0018】
上述の読取り/書込み装置20(20−1〜20−n)は、アンテナコイル制御回路24、CPU21、書込み制御部22、読取り制御部23を備える。読取り/書込み装置20は、区画搭載面上に搭載された模型駒12の送受記憶部15に記憶されている種々のデータを読取り及び書込むものである。複数のアンテナコイル25は、搭載ボード13の区画搭載面毎に対向して配設される。アンテナコイル制御回路24は、複数のアンテナコイル25のグループ毎に一括して扱う。アンテナコイル25のグループとして、例えば、縦横に配列されたアンテナコイル25の合計数が4×4=16個を1アンテナコイルグループの読取対象に設定し、これら16個分を一括して読取り動作することができる。その他、列又は行毎にグループ化してもよい。書込み制御部22及び読取り制御部23は、アンテナコイル制御回路24とCPU21の間で各種データをそれぞれ書込み及び読み込み制御する。CPU21は、内部バス、インターフェース回路18を介してパソコン30と各種データの送受を行う。インターフェース回路18は、動作LED等の可視表示部17a〜17c、スピーカ等の音声出力部14が接続され、各種可視・可聴表示を行う。このように、読取り/書込み装置20を複数台設置することにより、搭載ボード13の大きさに対応した任意の大きさが得られると共に、各アンテナコイル25が対応する所望の通信エリア数を確保することができる。
【0019】
区画搭載面上に模型駒12が置かれると、模型駒12と一体の送受記憶部15に書込まれているID、種別データ等が通信エリアに位置し、対向位置のアンテナコイル25が読取り動作する。アンテナコイル制御回路24は各アンテナコイル25と連動し、特定の読取り/書込み装置20の分割された各区画のどの位置に、どのような識別子及び種別等の模型駒12が配置されているかをリアルタイムで読取って把握している。このとき、各読取り/書込み装置20の書込み制御部22又は読取り制御部23では独立して各模型駒12の配置状況を読取把握するため、CPU21及びインターフェース回路18を介して外部のパソコン30等の上位機器に通信接続している。一方、パソコン30は読取り/書込み装置20のアドレス番号と、模型駒12の配置状況を瞬時に送信する。上述のパソコン30は、インターフェース回路18から送られてくる読取装置の識別用のアドレス番号と、その模型駒12の位置データを受信することにより、搭載ボード13上の全体の模型駒12の配置状況を把握でき、その配置状況を受けて環境シミュレーションソフトウェアを実行し、その環境変化した立体画像のイメージ結果を、パソコンのCRT(表示器)等の出力部上に表示する。また、このとき、CRT上には同時に環境変化要素としての各模型駒12に対応する数値パラメータを表示案内することもできる。
【0020】
一方、パソコン30は、入力された各種情報及び各種ファイルに記憶された情報に基づき投影機16により投影する画像を形成する。形成された画像は、インターフェース回路18を介して投影機16により、搭載ボード13上に投影される。この画像はさらに、各々の模型駒12にも投影され、模型駒12の表示を適宜変化されることができる。さらに、パソコン30は、模型駒内に記憶するためのデータを出力し、インターフェース回路18を介してCPU21に位置する。CPU21は、書込み制御部22を介して、アンテナコイル制御回路24、アンテナコイル25を制御し、所望の模型駒12の送受記憶部15の所定エリアを書き込める。
【0021】
このように、各読取り/書込み装置20からの読取情報は、インターフェース回路18を介して繰返しパソコン30に送信されて来るため、搭載ボード13上の全体の模型駒12の配置状況及びその変化を瞬時に把握できる。このため、例えば、環境シミュレーションソフトウェアの実行結果は、リアルタイムに刻々と変化することになり、迅速かつ正確な町作りのシミュレーション学習ができる。
【0022】
図4に、パソコン(上位制御装置)の詳細構成図を示す。
パソコン30は、処理部100、入出力部200、インターフェイス300、画像ファイル400、模型駒配置テーブル500、合成画像ファイル600を備える。処理部100は、背景画像を作成するための背景画像作成部110、投影する各種画像を画像ファイル400に基づき検索及び作成するための画像作成部120、合成合成画像ファイル600に基づき、作成された複数の各種画像及び背景画像をして投影するための合成画像を作成する画像合成部130、模型駒12の送受記憶部15、模型駒配置テーブル500、合成画像ファイル600及び画像ファイル400等に関して各データを読取り及び書込むための読取り書込み制御部140、スポット動画像等の運動する画像を発生するための運動画像作成部150を有する。入出力部200は、適宜の設定、データ入力等を行うための入力装置と、ディスプレイ、外部への出力装置を有する。インターフェイス300は、データ入出力装置11とのインターフェイスを行う。画像ファイル400は、背景画像ファイル410、種別/パワー画像ファイル420、位置による第1個別画像ファイル430、模型駒の変化による第2個別画像ファイル440、相対的条件による第3個別画像ファイル450を有する。
【0023】
つぎに、図5に、模型駒の送受記憶部(記憶部)に記憶されるデータのファイル構成図の一例を示す。
このデータは、模型駒識別子(ID)101、種別102、パワー103、予備エリア104を含む。模型駒識別子(ID)101は、予め模型駒12ごとに設定された番号又は符号が記憶される。模型駒ID101は予め固定された値で読取専用あるが、その他の種別102、パワー103、予備エリア104等は、適宜書き替え可能とすることができる。種別102は、例えば、以下の通りである。
・チェス、将棋、囲碁等のゲームの場合は、「キング」・「クイーン」等、「歩」・「金」・「王将」等、又は、「黒石」・「白石」等が記憶される。
・ホッケー、サッカー等のゲームの場合は、「キーパー」・「オフェンス」・「ディフェンス」等が記憶される。
・環境問題シミュレーション等の場合は、「家屋」・「ビル」・「工場」・「木」等の建物や自然環境についての情報が記憶される。
【0024】
パワー103は、例えば、スポーツゲーム等では、体力や能力に相当する値、ビル等であれば高さに相当する値、工場であれば排気ガスや排出物質等に相当する値が記憶される。予備エリア104は、その他各シミュレーションで必要とされる値を予め定めることができる。
また、パソコン30は、各シミュレーションにおいて、各シミュレーションモデルに基づいて、例えば環境問題がよくなるための評価関数の計算を行い、計算結果を視覚化又は可聴化して、パソコン30の画面上に表示するようにしても良い。計算結果は、パソコン30により、適宜の記憶部に記憶され、一方、読み取られて表示部により表示される。
【0025】
例えば、以下のような評価関数に基づき、パソコン30が、計算結果をバーの長さ又は色等の変化により視覚化することもできる。模型駒12の種別に対して、「家」は人口を増やす、「木」は環境・自然を増やす、「工場」は開発・産業を増やす、というように模型駒12の1つ1つにそれぞれのバーを増やす要素を定める。そして、搭載ボード13のパターン分けに対応して、いずれかの模型駒12を置いた時、その周り8マスにどのような模型駒12があるかによって、計算結果が求められ、表示されるバーが変化する。
例)「家」の模型駒12を、周囲が「工場」3つ、「木」1つ存在する位置に置く場合、(開発+3 環境-2 人口-2)に対応する各ポイントが変化する。
家 = 人口+250
変化数 =開発+30 環境-20 人口 -20
計算結果 =開発+30 環境-20 人口+230
この計算結果に基づき、開発・環境・人口の各バーが変化する。現段階では1つの模型駒12に対して5段階まで画像が変化する。いずれのシミュレーションプログラムにおいても、ボード上に模型駒12を置かれると、シミュレーション上の街が変化し,可視化された画面が更新されて表示されるようになっている。
【0026】
図6に、思考支援システムの動作についてのフローチャートを示す。
まず、電源がオンになると(S201)、初期の背景画面が投影機16により搭載ボード13上に表示される(S203)。
【0027】
図7に、背景画像ファイル410の説明図を示す。このファイルは、シミュレーション種別301、静止画像ID302、動画像ID303、音声ID304が含まれる。なお、適宜いずれかの所望の画像のみを設けるようにしても良いし、音声ID304は省略されても良い。
【0028】
また、図8に、各画像ファイルの説明図を示す。静止画像ファイル312、動画像ファイル313、音声ファイル314では、静止画像ID302、動画像ID303、音声ID304に対応して、それぞれ静止画像データ305、動画像データ306、音声データ307が記憶される。
【0029】
フローチャートに戻り、入出力部200からシミュレーション種別301が入力されると、背景画像作成部110は、シミュレーション種別301に応じて、基本となる背景画像を背景画像ファイル410から検索する。検索された静止画像ID302、動画像ID303、又は音声ID304に従い、静止画像ファイル312、動画像ファイル313、音声ファイル314が参照され、適宜各画像が選択され、合成画像ファイル600に背景を示す識別子とともに記憶される。画像合成部130は、合成画像ファイル600に記憶されたひとつ又は複数画像を合成し、投影機16により合成画像が搭載ボード13に投影される。
【0030】
図9に、合成画像ファイル600の説明図を示す。模型駒ID、背景等の識別子650に対応して、画像作成部120により作成された作成画像660が記憶される。画像合成部130では、各エントリを合成して投影機16により投影する合成画像を作成する。
つぎに、模型駒12が置かれると(S205)、アンテナコイル25、アンテナコイル制御回路24、読取り制御部23を介して、CPU21により模型駒12の位置データが判定され、模型駒12の送受記憶部15からデータが読み取られる(S207)。判定された位置及び、読み取られた模型駒D101、種別102、パワー103、予備エリア104等の模型駒データは、CPU21により、インターフェース回路18を経て、パソコン30に伝送される。パソコン30では、読取り書込み制御部140のより模型駒配置テーブル500を参照し、新たに置かれたものか既に置かれているものかを判断する。新たな模型駒の場合、模型駒配置テーブル500にエントリを作成し、一方、既にエントリが存在する場合は、模型駒配置テーブル500の模型駒ID501に対応するエントリを更新する(S209)。この場合、新たな模型駒Aが置かれたので、新たなエントリが追加される。
【0031】
ここで、図10に、模型駒配置テーブル500の説明図を示す。
模型駒配置テーブル500は、模型駒ID501、模型駒12の位置(i,j)505、種別502、パワー503、予備エリア504等を含む。このテーブルは必要に応じて適宜書き替え可能である。例えば、模型駒が移動されると、位置505が書き替えられる。また、例えば搭載ボード13に置かれた時間、動作回数等に応じてパワーが変化すると、パワー503が書き替えられる。また、模型駒12が
搭載ボード13から除外されると、エントリが消去される。
フローチャートに戻ると、つぎに、模型駒の位置データ及び模型駒データに基づき種別/パワー画像ファイルを参照して各種画像が検索・作成される(S211)。
【0032】
図11に、種別/パワー画像ファイル410の説明図を示す。
種別/パワー画像ファイル410には、模型駒12の種別又はパワー601に対応して、模型駒12に向けて投影するための種別毎の画像602が記憶されている。例えば、模型駒配置テーブル500内に記憶された種別502又はパワー503に応じて、次のような画像データが記憶される。なお、予備504に対応して画像データを記憶し、予備504に基づき所定の画像データを検索するようにしてもよい。さらに、複数のデータに対応して画像データを記憶して検索するようにしてもよい。
・チェス、将棋、囲碁等のゲームの場合は、「キング」・「クイーン」等、「歩」・「金」・「王将」等、又は、「黒石」・「白石」等に対応した画像が記憶される。
・ホッケー、サッカー等のゲームの場合は、「キーパー」・「オフェンス」・「ディフェンス」等に対応した画像が記憶される。
・環境問題シミュレーション等の場合は、位置記憶テーブル500内に記憶された種別502「家屋」・「ビル」・「工場」・「木」等に対応して、建物や自然環境についての画像が記憶される。
【0033】
画像作成部120は、種別/パワー画像テーブル410を参照して、種別、パワー又は、両者に基づき模型駒Aに対応する第1画像を検索し、模型駒Aの位置に従いその位置近傍又はその位置を投影する画像を作成し、この作成された第1画像は、合成画像ファイル600に模型駒IDとともに記憶する(S211)。画像合成部130により、合成画像ファイル600に記憶された第1画像、及び背景画像等の他の画像が合成されて合成画像が作成され、投影機16により搭載ボード13上に投影される(S213)。
【0034】
つぎに、さらに模型駒Bが置かれた場合について以下に説明する。
模型駒Bが搭載ボード13上に配置されると(S205)、アンテナコイル25、アンテナコイル制御回路24、読取り制御部23を介して、CPU21により模型駒12の位置データが判定され、模型駒12の送受記憶部15からデータが読み取られる(S207)。判定された位置、読み取られた、模型駒ID101、種別102、パワー103、予備エリア104は、インターフェース回路18を経て、パソコン30に伝送される。さらに、上述のフローチャートと同様に、パソコン30では、模型駒配置テーブル500を参照し、新たに置かれたものか既に置かれているものかを判断する。新たな模型駒の場合、模型駒配置テーブル500にエントリを作成し、一方、既にエントリが存在する場合は、模型駒配置テーブル500の模型駒ID501に対応するエントリを更新する。この場合、新たな模型駒Bであるので、上述のフローチャートと同様に、新しいエントリが追加され(S209)、模型駒Bに対応する第2画像が検索及び作成される(S211)。この第2画像は、合成画像部130により、背景画像、第1の画像等の他の画像と合成され、投影機16により搭載ボード13上に投影される(S213)。以上の処理をシミュレーションが終了するまで(S215)繰り返す。
【0035】
つぎに、画像作成部130によるステップS211の処理の様々な態様を説明する。画像作成部130では各複数処理を適宜並列に実行することが可能である。その際作成された複数の画像は、合成画像ファイル600に記憶され、画像作成部130によりそのファイルが参照され、各画像が合成されて、投影される合成画像が投影機16により搭載ボード13に投影される。
まず、模型駒の位置に応じて画像を変化させる画像作成処理を説明する。
【0036】
図12に、位置による第1個別画像ファイル430の説明図を示す。第1個別ファイル430では、種別701、エリア情報702、個別画像703を含む。パソコン30の画像作成部120は、模型駒配置テーブル500内に記憶された位置505と、第1個別画像ファイル430内のエリア情報702とを比較し、ある模型駒12が、所定のエリア内にある場合、対応する個別画像703を検索し、位置データに従いそれを投影するための画像を作成するための画像を作成する。画像作成部130は、作成された画像に基づき合成画像を作成し、記憶及び投影する。なお、全種別について所定エリアにある場合に個別画像703を投影するようにするには、例えば種別701に共通となる情報を記憶すればよい。
【0037】
つぎに、模型駒の変化に応じて画像を変化させる画像作成処理を説明する。
図13に、条件判定による画像作成処理のフロチャートを示す。また、図14に、模型駒の変化による第2個別画像テーブル440の説明図を示す。第2個別画像テーブル440では、種別/パワー801、個別条件802、個別画像803を含む。なお、個別画像803に対応して必要に応じて音声ファイル804を付加しても良い。模型駒の変化による個別条件802としては、例えば、所定のエリア内にそのエリア外から入った場合(「歩」が「金」に成る場合等)、時間経過によりパワーが減じられる場合、また、複数の模型駒が隣接又は同一の位置となる場合、等である。所定のエリア内にそのエリア外から入った場合(「歩」が「金」に成る場合等)では、例えば、パソコン30の画像作成部120は、模型駒配置テーブル500内に記憶された模型駒ID501、種別502及び位置505に基づき、その模型駒12に移動・除去等の変化があることを判断すると、ある模型駒12が、所定の個別条件802を満たすか否か判断する(S301)。個別条件を満たす場合、画像作成部120は、対応する個別画像803を検索し、所定位置において画像を作成する(S302)。さらに、運動画像作成部150は、個別条件を満たす場合、模型駒12の種別の変化に応じて、模型駒配置テーブル500に記憶された該当する模型駒ID501について、種別502、パワー503、予備504等の所定のデータを書き替える(S303)。さらに、パソコン30の運動画像作成部150は、そのデータをインターフェイス23を介して読取り/書込み装置20に伝送し、読取り/書込み装置20は、書込み制御部22アンテナコイル制御回路24、アンテナコイル25を経て、模型駒12内の送受記憶部15のデータを書き替える。
【0038】
また、パワーに関しては、時間経過によりパワーが増減される場合、複数の模型駒が隣接又は同一の位置となる際パワーが変化する場合等について、次のように処理することもできる。すなわち、個別条件802として、一定時間経過、他の模型駒や背景画像との隣接又は接触等によるパワー増減を予め定めて記憶しておき、この個別条件802に該当した場合(S301)、所定画像を模型駒近傍に生成し(S302)、模型駒配置テーブル500及び模型駒12内の送受記憶部15のパワー503、103を書き替えることができる(S303)。
【0039】
つぎに、複数の模型駒の相対的条件に応じて画像を変化させる画像作成処理を説明する。
図15に、模型駒の相対的条件による画像作成処理のフローチャートを示す。また、図16に、模型駒の相対的条件による第3個別画像テーブル450の説明図を示す。第3個別画像テーブル450では、距離901、動画像又は静画像の個別画像902、個別音声903、書き替え有無情報904を含む。パソコン30の画像作成部120は、ある模型駒が配置された際、模型駒配置テーブル500内に記憶されたその模型駒の位置と、既に記憶されている他の模型駒の位置502とを比較し、模型駒間の距離を計算する(S401)。画像作成部120は、所定の値以内であれば、最も近い距離に基づき、第3個別画像テーブル450を参照し、距離901に対応する画像データ902、音声データ903を検索し、画像を作成する(S405)。画像合成部130は作成された画像を他の画像と合成し、それを投影機16により投影するとともに、模型駒配置テーブル500及び模型駒12の送受記憶部15に記憶する。このとき音声出力部19で個別音声903を出力することもできる。
【0040】
さらに、距離がゼロ又は直接隣合う場合(距離901が0又は1)、画像作成部120は、第3個別画像テーブル800の書き換え有無情報904を参照して、シミュレーション又はゲームの設定条件により(例えば、両模型駒のパワーを比較したり、位置データに基づきどちらの模型駒が他方の模型駒の位置に後から移動したか等の動作を分析し)、模型駒の模型駒配置テーブル500のエントリ及び送受記憶部15のパワーを、例えば増減したり、ゼロに書き替えるようにしてもよい。なお、パワーがゼロになったとき、搭載ボードから除去されるべきことを示す画像を投影することもできる。
【0041】
つぎに、図17に、模型駒が除去される場合のフローチャートを示す。これは、例えば、ステップS205〜S213の処理と並行して実行される。
模型駒が除去される場合(S601)、その変化をアンテナコイル25が検出し、アンテナコイル制御回路24、読取り制御部23を経て、CPU21が把握し、CPU21は、インターフェイス23を経てパソコン30にその位置を伝送する(S603)。パソコン30は、模型駒配置テーブル500を参照し、位置505から模型駒ID501を特定し、一定時間再び置かれない場合(S605)、模型駒配置テーブル500の該当エントリを消去する(S607)。つぎに、合成画像ファイル600から模型駒IDに従い、個別画像を消去する(S609)。
つぎに、応用について補足説明する。本発明の思考支援システムは、以下のようなシステムに応用することができる。
【0042】
(1)ボード上に投影され移動する物体をコマを介して、複数の利用者とともに操作するゲーム、
以下に、ホッケー、サッカー、ピンポン、テニスのゲーム等のように、パックやボール等のスポット動画像が搭載ボード上を運動する場合に、模型駒がプレイヤーとなってゲームを行うシミュレーションについて説明する。
例えば、ボード上でホッケーを行うゲームについて説明する。投影機16により、搭載ボード13上には、動くパックが投影される。搭載ボード13を囲んだプレイヤは自分のところに向かってくるパックを、コマをボードに置くことで跳ね返す(ブロック崩しの要領)。パックをうまく跳ね返すことができず、自分の陣地の壁にぶつかったら負けとなる。
【0043】
図18に、スポット動画像に対する画像作成処理のフローチャートを示す。スポット動画像を発生するための運動画像作成部150は、搭載ボード上を移動し、模型駒と接触する又は近傍となると反射又は変化するスポット動画像を形成し、スポット位置を出力する。画像ファイル400は、種別/パワー画像ファイル420として、模型駒の種別によりスポットの変化処理を対応して記憶する。例えば、種別に応じて、パック又はボールを単に跳ね返すだけの模型駒、速度を早くする又は遅くする模型駒、進行方向を逆にする模型駒、隣の相手をスキップする模型駒、自分の陣地を小さくする模型駒等が挙げられる。
【0044】
パソコン30は、運動画像作成部150により生成されたスポット動画像を投影機16により搭載ボード13上に投影する(S701)。運動画像作成部150は、出力されたスポット位置と模型駒12の位置データとが一致した又は近接したと判断すると(S703)、種別/パワー画像ファイル420を参照して、模型駒12の種類に応じて、スポットの運動を変化させる(S705)。運動画像作成部150は、さらに、新たなスポット動画像を作成する(S707)。なお、スポット動画像は、合成画像ファイル600に識別子とともに記憶させる。
【0045】
(2)映像を通して示される適切な場所にコマを配置することで、音楽を作成することによる学習支援システム、
例えば、搭載ボード13上には複数の楽器(木琴など)が投影される。この均合投影された楽器の位置と種類を対応づけて記憶した背景画像ファイル410が必要となる。音楽に合わせて、映像が指定する場所(例えば木琴の「ド」の音)に模型駒12を置くことで、位置に対応した音データを記憶したファイル修正すれば、音を鳴すことができる。模型駒12により、複数人で搭載ボード13を囲んで行えば、協調的な演奏や、音の感覚を学習することが可能となる。
【0046】
(3)コマを用いて搭載ボード13上に街を構築し、その環境の変化を視覚的に投影することによる都市環境学習支援システム、
この場合、パソコンのCRT25には、利用者が模型駒12を置いた配置操作に伴って、変化する環境変化状況を搭載ボード13に瞬時に映し出し、利用者の配置操作に反映する能率的な町作りのシミュレーション学習を行うことができる。
【0047】
また、例えば、学習者が搭載ボード13の周りに集まり、搭載ボード13上に、工場、住宅などの模型駒12を配置しながら、自分達にとって住み良い町を共同で作る。模型駒12のインターフェース回路18は、模型駒12の配置を読取り、環境シミュレーションを行うソフトウェアと搭載ボード13とを連携させ、パソコン30は投影機16により環境の変化をアニメーション等を用いて視覚的に表現し、搭載ボード13上に投影する。
【0048】
さらに、画像ファイル400の設定により、模型駒12を置くことで、投影機16による視覚的、また、スピーカ19による聴覚的なフィードバックを学習者に与えることで、自ら体験しているがごとく、環境問題を考え、協調しつつ、互いに議論をしながら町作りを進めていくことができる。
【0049】
また、本発明の思考支援システムを複数組用い、それぞれをネットワークを介して接続し、相互にデータのやり取りを行うこともできる。この場合、例えば、各思考支援システムの各パソコン30からインターネット、電話網、移動体網等の各種ネットワークに接続し、模型駒配置テーブル500、合成画像ファイル600、画像ファイル400等のいずれか又は複数のデータを相互に送受し、記憶するようにすればよい。このようにして、一例として、各々の思考支援システムにより複数の町を離れた場所で作成する場合、他の町の様子を、受信した各種データに基づき、自システムの投影機16により搭載ボード13上に、自システムの画像と切り替えて投影することができる。
【0050】
(4)環境汚染地域
例えば、工場の模型駒12を搭載ボード13上にあまり集中させて置くと、大気が汚染される。そこで、パソコン30は、投影機16により工場の模型駒12を置く度に、空気が汚れていく様子を、搭載ボード13上に灰色の映像を投影することで示すことができる。この場合、種別が工場で規模程度をパワーで示した模型駒を中心とする所定範囲内を環境汚染地域として表した画像を記憶した種別/パワー画像ファイル410を用意し、画像作成を行えばよい。
【0051】
また、背景画像ファイル410を適宜設けることで、投影機16により、自然の映像として川の流れや海の波等の環境・背景状況を動画又は静止画として投影し、搭載ボード13上で表現することができる。それに加えシミュレーションの結果として季節の移り変わり、年月の経過による自然環境の変化/破壊や建物の老化などの環境・背景変化を搭載ボード13上でリアルに再現することができる。例えば、環境汚染地域だけをスポット的に樹木を枯れさせるような表現もできる。
【0052】
(5)音声としても出力する点
さらに、本発明の思考支援システムでは、画像ファイルに音をデータ付加することで、搭載ボード13上でのコマの操作によって、搭載ボード13上に表示する映像、さらに必要に応じて音声が変化することができるため、利用者の注意は常に搭載ボード13に向けられ、没入感を高めることができる。また、パソコン30は、スピーカ19により騒音の様子を、音声として出力したり、耳を塞いでいる人間、動物のキャラクタを投影することで示すことができる。
【0053】
なお、上述の一実施例では模型駒12の位置データの検出に際しては、各アンテナコイル25と送受記憶部15との間での無線通信のデータ有無に基づいて位置データを検出する例を示したが、これに限らず、搭載ボード13上の各区画搭載面17に座標接点を設置し、これらの座標接点から位置データを取得するような検出部を用いる構成としてもよい。また、アンテナコイル25以外にも静電的、光学的また検出するための適宜の検出部を用いることができる。
【0054】
なお、背景画像を搭載ボード13全体に投影する際、背景で優勢なチームが分かるようになって画面を分割して投影するような背景画像データを用いてもよい。また、画像作成部120は、さらに模型駒12等の部分について背景画像を白抜き又は黒抜きする処理を付加してもよい。
また、上述の一実施例では家、木、工場等の町作りの環境シミュレーションの学習に適用したが、これに限らず、各種地域別の動物、魚、鳥の生き物の模型駒を用いて生き物の分布状態、台風、洪水、地震、火災等の模型駒を用いて災害発生時のシミュレーション学習などにも広く適用することができる。
【0055】
本発明の思考支援システムでは、複数のグループに分かれて、別々の搭載ボードを用いてシミュレーションを実行する場合において、模型駒だけをグループ間で交換することがある。つまり他のグループで利用している最新の種別、ステータス又はパワーを持った模型駒を自分たちの搭載ボード上で利用することができる。また、グループ内での同一ボード上で模型駒を再配置する場合にも、同時にステータス情報を反映することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、以上のように、模型駒を搭載ボード上に搭載した時点で自動的に種別データや位置データ等を読取り、迅速かつ正確なシミュレーションを行うことができる思考支援システムを提供することができる。
本発明によると、模型駒にID情報・種別情報だけでなく、各種ステータス情報を持たせ(記憶させる)、搭載ボード側には書込み装置を組込むことにより、シミュレーションの実行推移とともに、模型駒のステータスをアップデート(書込み)することができる思考支援システムを提供することができる。
【0057】
また、本発明によると、搭載ボードの真上又は上方に投影機を設置し、上空から映像を搭載ボード上に投影することにより、シミュレーションの実行推移とともに、搭載ボード上の投影される映像をリアルタイムに変化させることができる。そして、本発明によると、複数の利用者がコマを配置することができるボードに対し,投影機能を用いることにより、ディスプレイ機能を付加し、よって、模型駒を操作する場所・位置とその影響を提示する場所とが一体となった環境を構築することができる。
【0058】
さらに、本発明によると、複数の利用者が投影された環境において、協調作業、学習、ゲームなどの各種シミュレーションを行うことで、模型駒の配置という直観的な操作を通して、コンピュータシミュレーションの結果を極めて容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る思考支援システムの外観構成。
【図2】模型駒の構成図。
【図3】本発明の思考支援システムの制御回路に関する構成図。
【図4】パソコン(上位制御装置)の詳細構成図。
【図5】模型駒の送受記憶部(記憶部)に記憶されるデータのファイル構成図。
【図6】思考支援システムの動作についてのフローチャート。
【図7】背景画像ファイル410の説明図。
【図8】各画像ファイルの説明図。
【図9】合成画像ファイル600の説明図。
【図10】模型駒配置テーブル500の説明図。
【図11】種別/パワー画像ファイル410の説明図。
【図12】位置による第1個別画像ファイル430の説明図。
【図13】条件判定による画像作成処理のフロチャート。
【図14】模型駒の変化による第2個別画像テーブル440の説明図。
【図15】模型駒の相対的条件による画像作成処理のフローチャート。
【図16】模型駒の相対的条件による第3個別画像テーブル450の説明図。
【図17】模型駒が除去される場合のフローチャート。
【図18】スポット動画像に対する画像作成処理のフローチャート。
【符号の説明】
11 データ入出力装置
12 模型駒
13 搭載ボード
30 パーソナルコンピュータ
16 投影機
17 可視表示部
18 インターフェース回路
19 音声出力部
20−1〜20−n 読取り/書込み装置
Claims (9)
- 模型駒識別子及び種別を含む模型駒データを記憶する記憶部と、外部とデータを送受して該記憶部のデータを読取り及び書込み可能とするインターフェイスとを含む送受記憶部を有する模型駒と、
複数の領域に区画され、各区画に前記模型駒が搭載されたことを検出する検出部をそれぞれ有し、前記模型駒を搭載するための搭載ボードと、
前記搭載ボードの検出部により前記模型駒の搭載が検出されたとき、前記搭載ボード上に搭載された前記模型駒の位置データを識別し、前記模型駒の送受記憶部に記憶された模型駒データを読取るデータ入出力装置と、
前記データ入出力装置から位置データ及び模型駒データを記憶する模型駒配置テーブルと、
位置データ及び模型駒データに含まれる各データのうち、いずれかひとつ又は複数に対応して画像データを記憶した画像ファイルと、
前記模型駒配置テーブルに記憶された位置データ及び模型駒データに含まれる各データに基づき、前記画像ファイルを検索して前記模型駒に関する画像を作成し、作成された画像を背景画像又は他の画像と合成して合成画像を作成する処理部と、
前記処理部により出力された合成画像を前記搭載ボード及び/又は前記模型駒に向けて投影する投影機と
を備えた思考支援システム。 - 前記画像ファイルは、前記模型駒の種別又は他の模型駒データ毎に対応して画像データを記憶した種別/パワー画像ファイルを含み、
前記処理部は、前記模型駒配置テーブルに記憶された前記模型駒の種別又は他の模型駒データに従い、前記種別/パワー画像ファイルから種別又は他の模型駒データ毎の画像を検索して、前記模型駒の位置データに基づき、検索された画像を前記模型駒の位置に投影する画像を作成する画像作成部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の思考支援システム。 - 前記画像ファイルは、前記模型駒の種別及びエリア情報に対応した個別画像データを記憶した第1個別画像ファイルを含み、
前記処理部は、前記模型駒配置テーブルに記憶された前記模型駒の種別及び位置データに基づき、前記第1個別画像ファイルに記憶されたエリア情報に該当する場合、対応する個別画像データを検索して、前記模型駒の位置データに基づき、検索された画像を前記模型駒の位置に投影する画像を作成する画像作成部を備えたことを特徴する請求項1又は2に記載の思考支援システム。 - 前記データ入出力装置は、前記模型駒の送受記憶部内のデータを書換えるための手段をさらに備え、
前記画像ファイルは、模型駒の種別及び模型駒の位置の変化に関する個別条件に対応した個別画像データを記憶した第2個別画像ファイルを含み、
前記処理部は、
前記模型駒が置かれた又は移動された際、前記第2個別画像ファイルを参照し、そこに記憶された種別及び個別条件に該当する場合、対応する個別画像を検索して、前記模型駒の位置データに基づき、検索された画像を模型駒の位置に投影する画像を作成する画像作成部と、
位置の変化したデータを前記模型駒配置テーブルに記憶し、前記模型駒の送受記憶部を書替える読取り/書込み制御部と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の思考支援システム。 - 前記データ入出力装置は、前記模型駒の送受記憶部内のデータを書換えるための手段をさらに備え、
前記画像ファイルは、模型駒の種別及び他の模型駒との距離の条件に対応した個別画像データを記憶した第3個別画像ファイルを含み、
前記処理部は、
前記模型駒が置かれた際、前記第3個別画像ファイルを参照し、そこに記憶された種別及び距離の条件に該当する場合、対応する個別画像を検索して、前記模型駒の位置データに基づき、検索された画像を模型駒の位置に投影する画像を作成する画像作成部と、
変化したデータを前記模型駒配置テーブルを更新し、前記模型駒の送受記憶部を書替える読取り/書込み制御部と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の思考支援システム。 - 前記データ入出力装置は、音声データを出力する音声出力部をさらに備え、
前記画像ファイルは、さらに、模型駒間の距離又は模型駒の種類ついての条件に対応した音声データを含み、
前記処理部は、さらに、前記画像ファイルの模型駒間の距離又は模型駒の種類についての条件が満たされる場合、対応する音声データを前記音声出力部から出力することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の思考支援システム。 - 前記搭載ボード上を移動し、前記模型駒と接触する又は近傍となるとスポットの速度又は進行方向を含む運動が変化するスポット動画像を形成し、スポット位置を出力するための運動画像作成部をさらに備え、
前記画像ファイルは、前記模型駒の種別に対応してスポットの運動の変化を記憶した第4個別画像ファイルを含み、
前記運動画像作成部は、生成されたスポット動画像を前記投影機により前記搭載ボード上に投影し、前記運動画像作成部から出力されたスポット位置と前記模型駒の位置データとが一致又は近接したと判断すると、前記第4個別画像ファイルを参照して前記模型駒の種類に応じてスポットの速度又は進行方向を含む運動を変化させたスポット動画像を作成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の思考支援システム。 - 前記模型駒識別子及び背景画像を示す識別子に対応し、前記処理部により作成された画像データを記憶した合成画像ファイルを含み、
前記処理部は、前記合成画像ファイルを参照して、記憶された各画像データを合成することにより投影する合成画像を作成する画像合成部を備えたことを特徴する請求項1乃至7のいずれかに記載の思考支援システム。 - 前記画像ファイルは、背景画像を示す識別子に対応して画像データを記憶した背景画像ファイルを含み、
前記処理部は、入力された背景画像を示す識別子に従い、前記背景画像ファイルから背景画像を検索して、前記搭載ボードに投影する画像を作成する背景画像作成部を備えたことを特徴する請求項1乃至8のいずれかに記載の思考支援システム。
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