JP3069344U - 教育用模型デ―タ入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この考案は、模型駒を搭載ボード上に搭載した
時点で自動的に種別データや位置データを読取り動作し
て、迅速かつ正確なシミュレーション学習を行う教育用
模型データ入力装置の提供を目的とする。 【解決手段】この考案は、物体の模型外観を表す模型部
と、この模型部の種別を記憶する記憶部とを一体化した
模型駒と、前記模型駒を１つずつ区画して搭載許容する
複数の区画搭載面を形成した搭載ボードと、前記搭載ボ
ードに内蔵され、同搭載ボード上に搭載された模型駒の
記憶部に記憶されている種別データを読取る読取装置と
を備えた教育用模型データ入力装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、小学生程度の年齢の児童を対象とする教育用模型データ入力装置 に関し、さらに詳しくは模型駒の配置に伴って変化する周辺環境の社会学習をシ ミュレーションして教育する教育用模型データ入力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、児童向きの教育用入力装置としては、工場、木、家…等の環境要素を表 す複数種類の小さな駒と、これらの駒を１つずつ配置するための縦横に仕切られ た区画形成面を有する大きなボードと、環境シミュレーション用のデータを記述 した複数種類のカードと、これらのカードの記述内容が入力される毎に周辺環境 の変化した状況を環境シミュレーションとして表示出力するパーソナルコンピュ ータ（以下パソコンと称す）とから構成されている。

【０００３】 この教育用入力装置の利用に際しては、例えば数人のグループがゲーム形式で 順番にカードを引き、そのカードの記述内容に従って駒をボード上に配置して行 く。このとき、カードに記載されている内容と、ボード上に置いた駒の種類と、 その合計数とをパソコンに入力することにより環境が次第に変化して行く過程を 表示画面に映し出して学習している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような教育用入力装置では、ボード上の駒の配置状況を手 作業でいちいちパソコンに入力操作するため、面倒で手間がかかり、また表示画 面に映し出されるまでの待ち時間を要して学習能率が悪く、さらに誤入力操作す る恐れがあるなど入力信頼性に乏しく、迅速で正確なシミュレーション学習が得 られる教育用入力装置の開発が望まれていた。

【０００５】 そこでこの考案は、模型駒を搭載ボード上に搭載した時点で自動的に種別デー タや位置データを読取り動作して、迅速かつ正確なシミュレーション学習を行う ことができる教育用模型データ入力装置の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、物体の模型外観を表す模型部とこの模型部の種別を記憶する記憶 部とを一体化した模型駒と、前記模型駒を１つずつ区画して搭載許容する複数の 区画搭載面を形成した搭載ボードと、前記搭載ボードに内蔵され、同搭載ボード 上に搭載された模型駒の記憶部に記憶されている種別データを読取る読取装置と を備えた教育用模型データ入力装置である。

【０００７】 この考案によれば、利用者が任意の模型駒を手に取って搭載ボード上の区画搭 載面に搭載すると同時に、この搭載された模型駒の記憶部に記憶されている種別 データが読取装置により読取られる。また、この読取装置の読取位置から模型駒 の位置データが検出される。

【０００８】 従って、利用者は模型駒を搭載ボード上に置くだけで、模型駒の種別データと その位置データとを同時に取得することができる。このため、読取ったデータを パソコン等の機器に接続すれば、利用者が模型駒を置いた配置操作に伴って変化 する環境変化の表示画面を瞬時に映し出し、利用者の配置操作に反映するシミュ レーション学習を迅速にかつ正確に行うことができる。

【０００９】 ことに、模型駒を搭載ボード上に搭載した時点で自動的に読取り動作するため 、手作業による模型駒の種別データや位置データの入力操作を省略して、表示画 面に出力させるための待ち時間が解消されて学習能率を向上させることができる 。

【００１０】

【考案の実施の形態】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図１は環境シミュレーション学習を行う教育用模型データ入力装置１１を示し 、この教育用模型データ入力装置１１は複数種類の小さな模型駒１２…と、大き な１つの搭載ボード１３とから構成される。

【００１１】 上述の模型駒１２は、図２（Ａ）に示すように、家、木等の物体の模型外観を 表す模型部１４と、この模型部１４の種別を外部から無線で読出し可能に記憶す るデータキャリアとして扱われるＲＦ−ＩＤタグ（以下タグと称す）１５との双 方を一体に取付けて形成する。

【００１２】 この場合、模型部１４とタグ１５との取付けに際しては、図２（Ｂ）に示すよ うに、例えば家の模型部１４ａの下部位置に小さなタグ１５を嵌込んで内蔵した り、木の模型部１４ｂの底面にタグ１５を連結して一体化すればよく、模型部１ ４の下側にタグ１５が位置するように取付けるのが、下側に対向する搭載ボード １３との通信構成上から適している。

【００１３】 また、複雑な模型形状からタグ１５が取付け難い場合、例えば図３（Ａ）に示 すように、車両の模型部１４ｃや動物の模型部１４ｄ等のように下側が複雑な形 状を有していれば、タグ１５を内蔵した台座１６を併用して、図３（Ｂ）に示す ように、上述の車両の模型部１４ｃと台座１６とを一体化して模型駒１２を作成 し、また動物の模型部１４ｄと台座１６とを一体化して模型駒１２を作成する。

【００１４】 図４は模型駒１２の種別データをタグ１５に書込むタグデータ書込み例を示し 、各種の模型駒１２の種別毎に符号化された識別データをタグ１５に書込んで、 模型部１４と一体化したタグ１５との種別データを一致させておく。

【００１５】 例えば、図４のタグデータを参照すると、模型駒の種別が「家」であれば、そ のタグには「１０１０ｈ」のタグデータを書込み、模型駒の種別が「工場」であ れば、そのタグには「１０１１ｈ」のタグデータを書込み、模型駒の種別が「木 」であれば、そのタグには「１０１２ｈ」のタグデータを書込んで模型部１４と 一致させる。

【００１６】 上述の模型駒１２を搭載する搭載ボード１３は、図５及び図６に示すように、 上面に縦横の等間隔ラインで略正方形に区画して模型駒１２を１つずつ搭載許容 する方眼紙状の複数の区画搭載面１７を形成し、これらの区画搭載面１７と対向 する内部位置に読取装置１８を内蔵して構成される。

【００１７】 上述の読取装置１８は、区画搭載面１７上に搭載された模型駒１２のタグ１５ に記憶されている種別データを読取るものであって、区画搭載面１７…毎に対向 して配設される複数のアンテナコイル１９…と、そのアンテナコイルグループ毎 に一括して扱うアンテナコイル制御回路２０及びＣＰＵ２１を備えた制御回路２ ２とから構成され、アンテナコイルグループとして例えば、縦横に配列されたア ンテナコイル１９…の合計数が４×４＝１６個を１アンテナコイルグループの読 取対象に設定し、これら１６個分を一括して読取り動作する。

【００１８】 したがって、読取装置１８を複数台設置することにより、搭載ボード１３の大 きさに対応した任意の大きさが得られると共に、各アンテナコイル１９…が対応 する所望の通信エリア数１９ａを確保することができる。

【００１９】 これにより、区画搭載面１７上に模型駒１２が置かれると、模型駒１２と一体 のタグ１５に書込まれている種別データが通信エリア１９ａに位置して、対向位 置のアンテナコイル１９が読取り動作する。

【００２０】 制御回路２２は１６個の各アンテナコイル１９…を制御し、また特定の読取装 置１８の１６分割されたどの位置に、どのような種別の模型駒１２が配置されて いるかをリアルタイムで読取って把握している。

【００２１】 このとき、各読取装置１８の制御回路２２では独立して各模型駒１２…の配置 状況を読取把握するため、インターフェース回路２３を介して外部出力用のパソ コン２４等の上位機器に通信接続しており、パソコン２４には読取装置１８のア ドレス番号と、模型駒１２の配置状況を瞬時に送信する。

【００２２】 上述のパソコン２４は、インターフェース回路２３から送られてくる読取装置 の識別用のアドレス番号と、その模型駒１２の位置データを受信することにより 、搭載ボード１３上の全体の模型駒１２…の配置状況を把握でき、その配置状況 を受けて環境シミュレーションソフトウェアを実行し、その環境変化した立体画 像のイメージ結果を、図７に示すように、パソコンのＣＲＴ（表示器）２５上に 表示する。また、このとき、ＣＲＴ２５上には同時に環境変化要素としての種別 毎に対応する数値パラメータ２６を表示案内することもできる。

【００２３】 各読取装置１８…からの読取情報は、インターフェース回路２３を介して繰返 しパソコン２４に送信されて来るため、搭載ボード１３上の全体の模型駒１２… の配置状況及びその変化を瞬時に把握できる。このため、環境シミュレーション ソフトウェアの実行結果はリアルタイムに刻々と変化することになり、迅速かつ 正確な町作りのシミュレーション学習ができる。

【００２４】 このように構成された教育用模型データ入力装置１１を用いて町作りのシミュ レーション学習を行う場合について説明する。 今、利用者が任意の模型駒１２を手に取って搭載ボード１３上の任意の区画搭 載面１７に搭載すると、この搭載動作と同時に搭載した模型駒１２のタグ１５に 記憶している種別データが読取装置１８に読取られる。また、読取装置１８の読 取位置から読取装置１８とその通信エリア１９ａの模型駒１２の位置データが検 出されて、上位機器のパソコン２４に送信される。

【００２５】 この場合、パソコンのＣＲＴ２５には、利用者が模型駒１２を置いた配置操作 に伴って変化する環境変化状況を瞬時に映し出し、利用者の配置操作に反映する 能率的な町作りのシミュレーション学習を行うことができる。

【００２６】 上述のように、利用者は模型駒を搭載ボード上に置くだけで、模型駒の種別デ ータとその位置データとを同時に取得して、そのときの町作り状況をパソコンの ＣＲＴに瞬時に映し出すことができ、ことに模型駒を搭載ボード上に搭載した時 点で自動的に読取り動作するため、手作業による模型駒の種別データや位置デー タの入力操作が省略され、またパソコンのＣＲＴに出力させるための待ち時間が 解消されて学習能率を向上させることができる。

【００２７】 この考案と、上述の一実施例の構成との対応において、 この考案の模型駒の対象となる物体は、実施例の家、木、工場等に対応し、 以下同様に、 記憶部は、ＲＦ−ＩＤタグ１５に対応するも、 この考案は請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の 一実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００２８】 例えば、上述の一実施例では模型駒１２の位置データの検出に際しては、各ア ンテナコイル１９…の無線通信のデータ有無に基づいて位置データを検出する例 を示したが、これに限らず、搭載ボード１３上の各区画搭載面１７に座標接点を 設置し、これらの座標接点から位置データを取得するように構成してもよい。

【００２９】 また、上述の一実施例では家、木、工場等の町作りの環境シミュレーションの 学習に適用したが、これに限らず、各種地域別の動物、魚、鳥の生き物の模型駒 を用いて生き物の分布状態、台風、洪水、地震、火災等の模型駒を用いて災害発 生時のシミュレーション学習などにも広く適用することができる。

【００３０】

【考案の効果】

この考案によれば、利用者が任意の模型駒を手に取って搭載ボード上の区画搭 載面に搭載すると同時に、この搭載された模型駒の記憶部に記憶されている種別 データが読取装置により読取られ、またこの読取装置の読取位置から模型駒の位 置データが検出される。

【００３１】 従って、利用者は模型駒を搭載ボード上に置くだけで、模型駒の種別データと その位置データとを同時に取得することができる。このため、読取ったデータを パソコン等の機器に接続すれば、利用者が模型駒を置いた配置操作に伴って変化 する環境変化の表示画面を瞬時に映し出し、利用者の配置操作に反映するシミュ レーション学習を迅速にかつ正確に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 教育用模型データ入力装置を示す外観斜視
図。

【図２】 模型駒の作成状態を示す説明図。

【図３】 複雑な模型駒の作成状態を示す説明図。

【図４】 タグデータ書込み例を示すデータ図。

【図５】 教育用模型データ入力装置の制御回路ブロッ
ク図。

【図６】 搭載ボード作成状態を示す概略説明図。

【図７】 環境シミュレーション学習画面の一例を示す
表示図。

【符号の説明】

１１…教育用模型データ入力装置 １２…模型駒 １３…搭載ボード １４，１４ａ〜１４ｄ…模型部 １５…ＲＦ−ＩＤタグ １６…台 座 １７…区画搭載面 １８…読取装置 １９ａ…通信エリア ２４…パソコン

フロントページの続き (73)実用新案権者 599168545 橋爪 宏達 東京都文京区大塚３−29−１ (73)実用新案権者 599168556 杉本 雅則 東京都文京区本郷７−３−１ (72)考案者 山崎 一志 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)考案者 地主 元信 東京都江東区亀戸１−42−20 東海ソフト 株式会社東京営業部内 (72)考案者 楠 房子 東京都八王子市鑓水２−1723 (72)考案者 橋爪 宏達 東京都文京区大塚３−29−１ (72)考案者 杉本 雅則 東京都文京区本郷７−３−１

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】物体の模型外観を表す模型部と、この模型
   部の種別を記憶する記憶部とを一体化した模型駒と、前
   記模型駒を１つずつ区画して搭載許容する複数の区画搭
   載面を形成した搭載ボードと、前記搭載ボードに内蔵さ
   れ、同搭載ボード上に搭載された模型駒の記憶部に記憶
   されている種別データを読取る読取装置とを備えた教育
   用模型データ入力装置。