JP3791963B2 - 有底筒状缶体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板を絞りしごき加工することにより得られる有底筒状缶体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビール、清涼飲料等の容器として、缶用アルミニウム合金等の金属板を絞りしごき加工して得られた有底筒状缶体に、別途製造されたイージーオープン缶蓋を二重巻締してなるものが知られている。
【0003】
従来、前記有底筒状缶体は、缶用アルミニウム合金等の金属板を絞りしごき加工して、缶胴部と缶底部とを一体的に形成し、これを水洗、乾燥し、缶体の内外面に塗装を施した後、前記缶胴部の開口端部にネックイン、フランジ加工を施すことにより製造されている。
【0004】
前記製造方法において、前記缶底部には、前記絞りしごき加工の後、缶体内面側に膨出する膨出部が形成されることにより、該膨出部の周囲に環状突出部が設けられる。そして、前記水洗、乾燥後の有底筒状缶体は、前記環状突出部を接地部として搬送手段上に起立され、外面塗装印刷装置に搬送される。前記搬送手段としては、前記有底筒状缶体をステンレス等からなる搬送路上に起立させ、該搬送路の上流側から送風することにより、その風圧で前記有底筒状缶体を搬送するエア搬送コンベア、前記有底筒状缶体をベルト等からなる搬送路上に起立させ、該搬送路自体を機械的に駆動して前記有底筒状缶体を搬送するメカニカルコンベア等が用いられる。
【0005】
また、缶体の内外面の塗装は、まず、前記外面塗装印刷装置で缶胴外面部に外面塗装印刷を施し、前記環状突出部にボトムニスを塗装した後、前記有底筒状缶体を加熱オーブン内に所定時間保持することにより、焼付けが行われる。前記焼付けは、前記ボトムニスが塗装された前記環状突出部を他の物体に接触させないように、前記有底筒状缶体の開口端部からピンコンベアのピンを挿入し、該有底筒状缶体を該ピンに保持させた状態で加熱オーブン内に所定時間保持するピンオーブン、または、前記有底筒状缶体をその開口部を接地部として前記メカニカルコンベア上に起立させ、該コンベアを駆動することにより加熱オーブン内を所定時間かけて通過させるピンレスオーブンが用いられる。
【0006】
前記外面塗装印刷が施された有底筒状缶体は、次いで、前記環状突出部を接地部として起立させた状態で、インサイドスプレーにより缶体内面側に内面塗装を施し、前記のように前記メカニカルコンベア上に起立させ、加熱オーブン内を所定時間かけて通過させることにより、焼付けを行う。
【0007】
そして、内外面に塗装が施された有底筒状缶体は、前記乾燥後に前記外面塗装印刷装置に搬送される場合と同様に、前記環状突出部を接地部として搬送手段上に起立され、ネックイン、フランジ加工を行うネッカー及びフランジャーに搬送され、ネックイン、フランジ加工後、出荷のために前記と同様にしてパレタイザーに搬送され、パレット上に配列されてシュリンク包装される。
【0008】
しかしながら、前記有底筒状缶体は、前記乾燥後に前記外面塗装印刷装置に搬送されるときに、前記エア搬送コンベアによるときにはその風圧により転倒しやすくなり、また、前記メカニカルコンベアによるときには下流側に前記有底筒状缶体が滞留したときに上流側の有底筒状缶体が転倒しやすくなるとの不都合がある。前記不都合は、前記有底筒状缶体の環状突出部にボトムニスが塗装されていないため、前記搬送手段に対する該環状突出部の滑性が低いことと、前記搬送手段上のアルミニウム粉末等が該環状突出部に付着、蓄積することとに起因するものと考えられ、改善が望まれる。
【0009】
また、前記のように環状突出部にアルミニウム粉末等が付着すると、該環状突出部が汚されり、傷付けられたりするため、後工程でボトムニスを塗装するときの障害になることがあり、改善が望まれる。
【0010】
さらに、前記のように外面塗装印刷の後でボトムニスを塗装するときに、十分な厚さのボトムニス層を形成するためには、該ボトムニスを二重に塗装して、焼き付けなければならないとの不都合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、水洗、乾燥後の有底筒状缶体を搬送手段上に起立させて搬送する際に、転倒することのない有底筒状缶体の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明の目的は、製缶速度を高速化することができる有底筒状缶体の製造方法を提供することにもある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の有底筒状缶体の製造方法は、金属板を絞りしごき加工して缶胴部と缶底部とが一体的に成形され、該缶胴部の一方に開口端部を有する有底筒状缶体を得る缶体成形工程と、前記缶底部に缶体内面側に半球状に膨出する膨出部を形成し該膨出部の周縁に環状突出部を設ける缶底部成形工程と、前記環状突出部が形成された有底筒状缶体を水洗する水洗工程と、前記水洗された有底筒状缶体を乾燥させた後、前記缶胴部及び環状突出部の外面に塗装を施す塗装工程とを含む有底筒状缶体の製造方法において、前記塗装工程は、前記有底筒状缶体の前記環状突出部外面に底面塗料を塗装し、焼付けを行う缶底部塗装工程と、前記底面塗料が塗装された有底筒状缶体の前記缶胴部外面に外面塗装印刷を施し、該外面塗装印刷の後に焼付けを行う外面塗装印刷工程とからなることを特徴とする。
【0014】
本発明の製造方法によれば、前記水洗、乾燥された有底筒状缶体に対して、まず、前記環状突出部外面に底面塗料を塗装し、焼付けを行い、次いで前記缶胴部外面に外面塗装印刷を施す。前記有底筒状缶体は前記水洗、乾燥の直後には極めて清浄な状態にあり、しかも多列で緩い速度で搬送されているので、このような有底筒状缶体の前記環状突出部外面に前記底面塗料を塗装することにより、優れた塗膜密着性、塗装安定性が得られ、1回の塗装で十分な厚さの塗膜が得られる。
【0015】
本発明の製造方法によれば、前記有底筒状缶体において前記底面塗料の塗膜により前記環状突出部の滑性が確保されるので、前記缶底部塗装工程以降の工程で、前記エア搬送コンベアにより搬送されるときに搬送路上を滑りやすく、風圧を受けても転倒しにくい有底筒状缶体を提供することができる。また、前記メカニカルコンベアにより搬送されるときに、下流側で前記有底筒状缶体が滞留しても上流側の有底筒状缶体の前記環状突出部は前記底面塗料の塗膜により滑りやすくなっているので、コンベアとの間でスリップし、転倒しにくい有底筒状缶体を提供することができる。従って、本発明の製造方法により得られる有底筒状缶体によれば、搬送速度を高速化することができる。
【0016】
本発明の製造方法では、前記缶底部塗装工程は、前記有底筒状缶体をその開口端部で吸着搬送装置に吸着して搬送しながら前記環状突出部外面に底面塗料を塗装し、焼付けを行うことを特徴とする。前記のように前記有底筒状缶体をその開口端部で吸着搬送装置に吸着して搬送しながら前記底面塗料の塗装、焼付けを行うことにより、前記環状突出部と他の装置等との接触を避けることができる。このとき、前記底面塗料は、エポキシ・ウレア樹脂等の熱硬化型塗料、紫外線硬化型塗料であってもよい。
【0017】
また、本発明の製造方法では、紫外線硬化型塗料を用いるときには、前記缶底部塗装工程は、前記有底筒状缶体をその開口端部で起立させて搬送しながら、前記環状突出部外面に紫外線硬化型底面塗料を塗装し、前記環状突出部の上方に備えられた紫外線照射手段から下方に向けて紫外線を照射して焼付けを行うことが好ましい。このようにするときには、紫外線ランプ等の紫外線照射手段においてその発光面が下向きになるので、前記発光面が塵埃等の付着から保護され、長期に亘って所定の紫外線強度を維持することができる。
【0018】
本発明の製造方法によれば、前記のようにすることにより前記有底筒状缶体を搬送する際に、搬送速度を高速化することができるが、さらに製缶速度を高速化するためには、ライン全体の速度を高速化することが望まれる。
【0019】
そこで、本発明の製造方法は、さらに前記外面塗装印刷工程において、前記底面塗料が塗装された有底筒状缶体の前記缶胴部外面に外面塗装印刷を施した後、該有底筒状缶体を前記環状突出部により搬送装置上に起立させて搬送しながら焼付けを行うことを特徴とする。
【0020】
従来の製造方法では、前記缶胴外面部に対する外面塗装印刷後の焼付けを、前記有底筒状缶体をピンに保持させた状態で加熱オーブン内に所定時間保持するピンコンベアにより行うときには、前記有底筒状缶体を前記ピンコンベアに移載する際に、該有底筒状缶体を1個ずつ前記ピンに保持させなければならない。このため、前記ピンコンベアを用いたのでは、ライン全体の速度を高速化が難しい。
【0021】
これに対して、本発明の製造方法によれば、前記水洗、乾燥された有底筒状缶体に前記底面塗料の塗装、焼付けを行うことにより、まず、前記底面塗料の塗装、焼付けのためにピンコンベアを用いる必要がなくなり、前記缶底部塗装工程を高速化することができる。そして、前記のようにして、前記環状突出部外面に底面塗料が塗装されるので、その後の該有底筒状缶体は前記環状突出部を接地部として起立させることが可能になる。
【0022】
従って、前記缶胴部外面に対する外面塗装印刷後の焼付けもまた、前記底面塗料が塗装された有底筒状缶体を前記環状突出部により搬送装置上に起立させて搬送しながら行うことができ、ピンコンベアを用いる必要がなくなるので、前記外面塗装印刷工程の高速化が可能になり、製缶工程全体を高速化することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の有底筒状缶体の製造工程を示すフローチャートであり、図2は本実施形態の製造方法により得られる有底筒状缶体の構成を示す説明的断面図であり、図3は本実施形態の缶底部塗装工程を示す説明的断面図であり、図4は本実施形態の外面塗装印刷工程を示す説明的断面図である。
【0024】
まず、本実施形態の有底筒状缶体の製造工程について、図1及び図2を参照して説明する。
【0025】
本実施形態の製造工程では、最初に缶体成形工程として、図1示のように缶用アルミニウム合金板を打ち抜いてカップ状成形体を得たのち、該カップ状成形体を絞りしごき加工することにより、図2(a)示のように缶胴部1と缶底部2とが一体的に成形され、缶胴部1の一方に開口端部3を有する有底筒状缶体4が成形される。
【0026】
次に、缶底部成形工程として、図1示のようにドーミング加工が施され、図2(a)示の有底筒状缶体4の缶底部2に、缶体内面側に膨出する膨出部5が形成される。膨出部5を形成することにより、その周縁部が環状突出部6となる。次いで、図1示のようにトリミング加工が施され、図2(a)示の缶胴部1が所定の高さを備えるように、図2(a)に仮想線示する缶胴上部1aが切除される。
【0027】
次に、水洗工程として、図1示のように前記環状突出部6が設けられた有底筒状缶体4の水洗と、該水洗に続く乾燥とが行われる。
【0028】
次に、缶底部塗装工程として、図1示のように前記有底筒状缶体4の環状突出部6の外面にボトムニスを塗装し、焼付けを行う。これにより、図2(b)示のように缶底部2の外面にボトムニス層7aが形成される。尚、前記缶底部塗装工程の詳細については後述する。
【0029】
次に、外面塗装印刷工程として、まず図1示のように、缶胴部1の金属下地を遮蔽して外面塗装印刷を鮮映化するために白色塗料などを塗装し、焼き付けることにより、ベースコート層を形成する。次いで図1示のように、前記ベースコート層の上に、外面塗装印刷とそれに対する焼付けを行うことにより、図2(b)示のように缶胴部1の外面に外面塗膜層7bが形成される。
【0030】
尚、図2(b)では、簡単のためにベースコート層を図示していないが、実際には外面塗膜層7bは前記ベースコート層上に形成されている。また、前記外面塗装印刷工程の詳細については後述する。
【0031】
次に、図1示のように内面塗装を行う。前記内面塗装は、前記有底筒状缶体4の内面にインサイドスプレーを用いて内面塗料を塗布し、焼付けることにより、図2(b)示のように缶胴部1の内面全体を被覆する内面塗膜層8が形成される。
【0032】
次に、図1示のようにネックイン加工、フランジ加工を行う。これにより、缶胴部1の開口端部3側に図2(b)に仮想線示するように、ネックイン部9及びフランジ部10が形成され、有底筒状缶体4が完成する。
【0033】
前記のようにして得られた有底筒状缶体4は、次いで、図1示のようにライトテスターによりクラック等の欠陥の有無を検査したのち、出荷のためにパレタイザーに搬送されパレット上に配列されてシュリンク包装される。
【0034】
次に、前記缶底部塗装工程の詳細について、図3を参照しながら説明する。
【0035】
前記缶底部塗装工程には、図3示のように有底筒状缶体4の水洗及び乾燥を行うウォッシャー11から乾燥された有底筒状缶体4を搬出するベルトコンベア12と、ベルトコンベア12の上方に備えられ有底筒状缶体4をその開口端部3で吸着して搬送するバキュームコンベア13と、ベルトコンベア12により搬出された有底筒状缶体4をバキュームコンベア13に移載する移載用バキュームコンベア14とが備えられている。また、バキュームコンベア13はその下流部がオーブン15を貫通するようになっていると共に、オーブン15の上流側のバキュームコンベア13の下方にはボトムニス塗装装置16が設けられている。そして、バキュームコンベア13の下流側には、ボトムニスが塗装された有底筒状缶体4を搬出するベルトコンベア17が設けられている。
【0036】
バキュームコンベア13は、開口端部3以上の幅を備え、表裏方向に多数の細孔(図示せず)を穿設した無端状ベルト18が、ローラ19a,19b,19cにより略三角形状に形成され、その下辺を水平な移送面18aとして、矢示の搬送方向に向かって滑動するようにローラ19aにより駆動される。また、バキュームコンベア13は、略三角形を形成する無端状ベルト18の内面に、移送面18a近傍に移送面18aの略全長全幅に亘って空気吸入口を有するプレナム20と、一方の吸込口をプレナム20に連通し他方の排出口を図示しない空気排出装置に連結した空気排出管21とを設け、前記無端状ベルト18に穿設された多数の細孔を介して外気を吸引するようになっている。
【0037】
また、移送用バキュームコンベア14は、開口端部3以上の幅を備え、表裏方向に多数の細孔(図示せず)を穿設した無端状ベルト22が、ローラ23a,23b,23cにより、ローラ23aからローラ23bを経由してローラ23cに至る区間では略三角形状の2辺に形成され、ローラ23cからローラ23aに至る区間を略半円状の移送面22aとして、矢示の搬送方向に向かって滑動するようにローラ23aにより駆動される。また、移送用バキュームコンベア14は、略半円を形成する無端状ベルト22の内面に、移送面22a近傍に移送面22aの略全長全幅に亘って空気吸入口を有するプレナム24と、一方の吸込口をプレナム24に連通し他方の排出口を図示しない空気排出装置に連結した空気排出管25とを設け、前記無端状ベルト22に穿設された多数の細孔を介して外気を吸引するようになっている。
【0038】
前記ボトムニス塗装装置16は、エポキシ・ウレア樹脂系塗料からなるボトムニス26を収容する貯留槽27と、貯留槽27内のボトムニス26にその一部を浸らせて回転自在に設けられたボトムニス供給ロール28と、該ボトムニス供給ロール28と補助ロール29とを介して転動する塗装用ロール30とを設けてなる。
【0039】
前記構成を備える缶底部塗装工程では、まず、ウォッシャー11で水洗、乾燥された有底筒状缶体4をその開口端部3で起立させた状態でベルトコンベア12の無端状ベルト12aに載置して、ウォッシャー11から搬出される。ベルトコンベア12の下流側の上方には、前記移載用バキュームコンベア14が備えられており、移載用バキュームコンベア14はプレナム24によって無端状ベルト22の細孔を介して外気を吸引し排出している。そこで、乾燥後の有底筒状缶体4は、プレナム24の先端部直下まで搬送されると、膨出部5と無端状ベルト22との間の空間の空気がプレナム24側に吸引されて希薄になり、大気との差圧とあいまって、遂には膨出部5で無端状ベルト22に吸着される。そして、移載用バキュームコンベア14の略半円状の移送面22aに沿って移送されることにより、膨出部5で無端状ベルト22に吸着されている倒立状態から、環状突出部6で無端状ベルト22上に起立する正立状態に逆転されて、その下流側端部でバキュームコンベア13に移載される。
【0040】
移載用バキュームコンベア14の下流側の上方には、バキュームコンベア13が備えられており、バキュームコンベア13はプレナム20によって無端状ベルト18の細孔を介して外気を吸引し排出している。そこで、移載用バキュームコンベア14の下流側でその吸引が解除された有底筒状缶体4は、缶体内の空気が開口端部3からプレナム20側に吸引されて希薄になり、大気との差圧とあいまって、遂には開口端部3で無端状ベルト18に吸着される。そして、バキュームコンベア13の水平な移送面18aに沿って移送される。
【0041】
次に、前記有底筒状缶体4は、バキュームコンベア13により前記のように移送される途中で、環状突出部6がボトムニス塗装装置16の塗装用ロール30に接触し、塗装用ロール30によりボトムニス供給ロール28から補助ロール29を介して供給されるボトムニス26が環状突出部6の外面に塗装される。
【0042】
次に、ボトムニス26が環状突出部6に塗装されされた有底筒状缶体4は、バキュームコンベア13により開口端部3で無端状ベルト22に吸着されたままの状態でオーブン15に搬入され、オーブン15内を搬送される間に前記ボトムニス26の焼付けが行われる。
【0043】
前記のようにしてボトムニス26が塗装された有底筒状缶体4は、バキュームコンベア13の下流側でその吸引が解除されることにより、ベルトコンベア17の無端状ベルト17a上に移載され、環状突出部6を接地部として起立された状態で搬送され、図4示の風圧により搬送路31上を搬送するエア搬送コンベア32に移載される。そして、前記搬送路31上を風圧により、外面塗装印刷工程に搬送される。
【0044】
次に、前記外面塗装印刷工程の詳細について、図4を参照しながら説明する。
【0045】
前記外面塗装印刷工程には、図4示のように環状突出部6にボトムニス26が塗装された有底筒状缶体4を該環状突出部6でステンレス等からなる搬送路31に起立させて、搬送路31の上流側から送風し、その風圧により搬送するエア搬送コンベア32と、エア搬送コンベア32により搬送された有底筒状缶体4の缶胴部1の外面に白色塗料等を塗装してベースコート層を形成するベースコート塗装装置33と、ベースコート層の塗装が施された有底筒状缶体4にさらに外面塗装印刷を施すプリンター34とを備えている。ベースコート塗装装置33とプリンター34との間には、前記ベースコート層の焼付けを行うオーブン35と、該オーブン35を貫通して設けられたベルトコンベア36とを備えている。また、プリンター34の下流側には、前記外面塗装印刷の焼付けを行うオーブン37と、該オーブン37を貫通して設けられたベルトコンベア38とを備えている。
【0046】
前記構成を備える外面塗装印刷工程では、まず、有底筒状缶体4がエア搬送コンベア32によりベースコート塗装装置33に搬送される。このとき、有底筒状缶体4は既に環状突出部6にボトムニス26が塗装され、環状突出部6に滑性が付与されているので、前記風圧により搬送されるときに搬送路31上で転倒することがなく、前記風圧を高くすることにより、搬送速度を高速化することができる。
【0047】
次に、ベースコート塗装装置33で、ベースコート層の塗装が施された有底筒状缶体4は、環状突出部6を接地部として、ベルトコンベア36の無端状ベルト36a上に起立された状態でオーブン35に搬入され、オーブン35内を搬送される間に前記ベースコート層の焼付けが行われる。オーブン35を出た有底筒状缶体4は、そのまま前記ベルトコンベア36によりプリンター34に搬送され、前記ベースコート層の塗装上にさらに外面塗装印刷が施される。
【0048】
次に、プリンター34で、外面塗装印刷が施された有底筒状缶体4は、前記と同様に環状突出部6を接地部として、ベルトコンベア38の無端状ベルト38a上に起立された状態でオーブン37に搬入され、オーブン37内を搬送される間に前記外面塗装印刷の焼付けが行われる。そして、オーブン37を出た有底筒状缶体4は、そのまま前記ベルトコンベア38により次工程に搬送される。
【0049】
尚、本実施形態では、ボトムニスとして熱硬化型のエポキシ・ウレア樹脂系塗料を用いているが、紫外線硬化型塗料を用いてもよい。ボトムニスとして紫外線硬化型塗料を用いるときには、図3示のウォッシャー11から搬出された有底筒状缶体4をその開口端部3で無端状ベルト12a上に起立させた状態で、環状突出部6に上方から紫外線硬化型塗料が供給される塗装ロール(図示せず)を押圧して前記紫外線硬化型塗料を塗布するようにすることが好ましい。このようにするときは、次いで、ベルトコンベア12の上方に紫外線ランプ等の紫外線照射装置を設け、該紫外線照射装置の発光面を下方に指向して前記紫外線硬化型塗料が塗布された環状突出部6に紫外線を照射して焼付けを行う。前記紫外線照射装置では、発光面が下方に向けられているので、発光面に塵埃などが付着しにくく、所定の紫外線強度を長期間に亘って維持することができる。
【0050】
前記のようにして環状突出部6に前記紫外線硬化型塗料が塗布、焼付けされた有底筒状缶体4は、次いで、図3示のバキュームコンベア14,13を介して、ベルトコンベア17に移載され、環状突出部6を接地部として起立された状態で前記外面塗装印刷工程に搬送される。尚、このときには、図3示のオーブン15は設けられていない。
【0051】
また、本実施形態では、ボトムニス26が塗装された有底筒状缶体4をエア搬送コンベア32により外面塗装印刷工程に搬送するようにしているが、エア搬送コンベア32に替えて、メカニカルコンベアを用いるようにしてもよい。
【0052】
また、本実施形態では、外面塗装印刷の後の焼付けを前記エア搬送コンベア32や前記メカニカルコンベア等を用いるピンレスオーブンにより行っているが、本実施形態の各搬送手段は前記水洗工程から外面塗装印刷工程に至る過程で有底筒状缶体4の転倒を防止できる方法であればよく、前記ピンレスオーブンに替えて、有底筒状缶体4の開口端部3からピンコンベアのピンを挿入し、有底筒状缶体4を該ピンに保持させた状態で加熱オーブン内に所定時間保持するピンオーブンを用いるようにしても本発明の有用性を損なうものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の有底筒状缶体の製造工程を示すフローチャート。
【図2】本実施形態の製造方法により得られる有底筒状缶体の構成を示す説明的断面図。
【図3】本実施形態の缶底部塗装工程を示す説明的断面図。
【図4】本実施形態の外面塗装印刷工程を示す説明的断面図。
【符号の説明】
1…缶胴部、 2…缶底部、 3…開口端部、 4…有底筒状缶体、 5…膨出部、 6…環状突出部、 7a,26…底面塗料、 13…吸着搬送装置、
36,38…搬送装置。

Claims (4)

  1. 金属板を絞りしごき加工して缶胴部と缶底部とが一体的に成形され、該缶胴部の一方に開口端部を有する有底筒状缶体を得る缶体成形工程と、
    前記缶底部に缶体内面側に半球状に膨出する膨出部を形成し該膨出部の周縁に環状突出部を設ける缶底部成形工程と、
    前記環状突出部が形成された有底筒状缶体を水洗する水洗工程と、
    前記水洗された有底筒状缶体を乾燥させた後、前記缶胴部及び環状突出部の外面に塗装を施す塗装工程とを含む有底筒状缶体の製造方法において、
    前記塗装工程は、前記有底筒状缶体の前記環状突出部外面に底面塗料を塗装し、焼付けを行う缶底部塗装工程と、
    前記底面塗料が塗装された有底筒状缶体の前記缶胴部外面に外面塗装印刷を施し、該外面塗装印刷の後に焼付けを行う外面塗装印刷工程とからなることを特徴とする有底筒状缶体の製造方法。
  2. 前記缶底部塗装工程は、前記有底筒状缶体をその開口端部で吸着搬送装置に吸着して搬送しながら前記環状突出部外面に底面塗料を塗装し、焼付けを行うことを特徴とする請求項1記載の有底筒状缶体の製造方法。
  3. 前記缶底部塗装工程は、前記有底筒状缶体をその開口端部で起立させて搬送しながら、前記環状突出部外面に紫外線硬化型底面塗料を塗装し、前記環状突出部の上方に備えられた紫外線照射手段から下方に向けて紫外線を照射して焼付けを行うことを特徴とする請求項1記載の有底筒状缶体の製造方法。
  4. 前記外面塗装印刷工程は、前記底面塗料が塗装された有底筒状缶体の前記缶胴部外面に外面塗装印刷を施した後、該有底筒状缶体を前記環状突出部により搬送装置上に起立させて搬送しながら焼付けを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の有底筒状缶体の製造方法。
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