JP3791569B2 - 押出し成形ダイス及びスペーサ成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周面に溝を有するスペーサ(長尺成形体)の押出し成形に用いる押出し成形ダイス及びそれを用いた長尺成形体成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバケーブル等においては、光ファイバを保護するために鋼線、鋼撚り線、FRP等の抗張力体を中心体にして外周面にらせん状の溝を有するポリエチレン等のプラスチックからなる長尺成形体を押出し成形したスペーサと称する部材が用いられる。
【0003】
図4は、その一例を示す斜視図であって、10はスペーサ、11は鋼線、鋼撚り線、FRP等の抗張力体からなる中心体、12はポリエチレン等のプラスチックからなる長尺成形体、13は長尺成形体の外周面にらせん状に形成された溝である。この溝13には、ガラスファイバに適当な被覆を施した光ファイバ、またガラスファイバに被覆を施したものを複数本平行に配置して更に一括被覆を施したテープ状の光ファイバ等各種の光ファイバが収められる。
【0004】
なおこのスペーサは、中心に抗張力体を備えているため、製造時、布設時、等において光ファイバケーブルに加わる張力に十分に耐えることが出来、光ファイバにはその力が伝達されないので、光ファイバを張力から保護することが出来る。また光ファイバは溝に収納されているため、光ファイバケーブルの側面から加わる圧縮力は直接光ファイバに加わることが無い。従ってこのスペーサは、光ファイバを張力、圧縮力等から十分に保護する機能を備えるものとして数多くの光ファイバケーブルに使用されている。
【0005】
また、プラスチックからなる長尺成形体の外周面に形成される溝は、図4では4本の例を示したが、1本から10数本まで各種のものがあり、またらせんの方向も図4と方向の異なるもの、更には長手方向に一定間隔でらせんの方向が反転するものも使用されている。
【0006】
また光ファイバが収納される溝は、光ファイバを収納するだけの広さの空間であるだけでは十分でなく、特にテープ状の光ファイバを複数枚積層して溝に収納する場合には、溝の幅、深さ等の溝の形状、溝の底面あるいは側面のプラスチックの表面粗さ、等にも留意する必要があるので、それらの要求条件に合わせて長手方向に変動が起こらないように注意して成形する必要がある。
【0007】
スペーサを製造するに当たっては、通常押出し機によってプラスチックを加熱溶融させ加圧しながらクロスヘッドに取り付けた押出し成形ダイスの穴から、クロスヘッドを通過する中心体の周囲にプラスチックを押出す。なお、押出し成形ダイスを中心体の軸周りに回転させながらプラスチックを押出すことによって、溝はらせん状に形成される。
【0008】
従来使用されている押出し成形ダイスの形状例としては、図5、図6、図7に示すものがある。図5、図6、図7において、それぞれ中央の図は押出し成形ダイスの平面図、それぞれ右側の図はX−X’断面図、それぞれ左下の図はY−Y’断面図であって、プラスチックは平面図では紙面の表面側から裏面側へ、X−X’断面図では右側から左側へ、Y−Y’断面図では左下側から右上側へ流れる。
【0009】
ここでは押出し成形ダイスの壁面の名称として次の用語を使用する。プラスチックからなる長尺成形体の
外表面を形成するための壁面であって中心軸と平行な部分を外周部ランド、
溝の側面を形成するための壁面であって中心軸と平行な部分を溝側面ランド、
溝の底面を形成するための壁面であって中心軸と平行な部分を溝底部ランド
と呼ぶことにする。
【0010】
図5の例では、押出し成形ダイス14の中心に、円筒状の穴14aが開けられており、その穴14aの中心軸O−O’側に向かって四方から突起14bが設けられている。また、壁面14cは外周部ランド、壁面14dは溝底部ランド、壁面14eは溝側面ランドである。この押出し成形ダイスの場合ダイスの厚さ方向に断面形状が同じであるため、外周部ランド14cの長さS、溝底部ランド14dの長さR、溝側面ランドの長さは、共にダイス厚さTと同じである。
【0011】
この押出し成形ダイスでは、穴14aの中心に中心体を通過させながら中心体と穴14aの壁面との間隙からプラスチックを押出した時、突起14bによってプラスチックの流れが一部遮られるので、溝がプラスチックの外周面に形成される。また、ダイス入り口側の突起の壁面14fに突き当たったプラスチックの流れはダイスの中心部分に向かって流れるため、溝底付近ではプラスチックの圧力が高まる。
【0012】
またダイスを厚くするとその間をプラスチックが流れている間にプラスチックの圧力は均一化される方向に向かうが、ダイスの厚さTはあまり大きくすると、プラスチックの流れによってダイスとプラスチックの間で摩擦が生じ、プラスチックの表面が荒れるという問題が発生するので、限界がある。従ってこのダイスでは、プラスチックの圧力が十分に均一化されない状態即ち溝底付近の圧力が高い状態でダイスから押出されるため、ダイスから出たプラスチックの長尺成形体の外表面に形成された溝は、奇麗な矩形でなく図8(A)のように溝の底付近の幅が狭まった形状になり、溝の底面が平滑で無くなる。また、溝の開口部付近では押出し後のプラスチックの収縮によって、溝の幅が広がり直角であるべきところが丸みをおびてしまう。
【0013】
図6の例では、押出し成形ダイス15の穴15aは、円筒状の壁面15cと、突起15b上のテーパ状壁面15fと中心軸O−O’に平行な壁面15d、突起側面の壁面15eで構成されている。壁面15cは外周部ランド、壁面15dは溝底部ランド、壁面15eは溝側面ランドであり、
(ダイス厚さT)=(外周部ランド15cの長さS)>(溝底部ランド15dの長さRa)、
という関係にある。なお、溝側面ランドの長さは外周部ランド側から溝底部ランド側に向かって徐々に低減している。
【0014】
またこの押出し成形ダイスの場合、図6右の図でプラスチックは右側から左側に向かって流れるので、溝底付近のプラスチックはテーパ状の壁面15fで絞り込まれて圧力が高くなった状態で溝底部ランド15d上を通過する。この場合は、溝底部ランドの長さは図5の場合に比べて小さいので、その間でのプラスチックと溝底部ランドとの摩擦による表面の荒れは少なくなるが、溝底付近のプラスチックの圧力は高いままなので、押出された長尺成形体の溝の底付近の形状は幅が狭まった形状になる。図8(B)は図6に相当する6溝の押出し成形ダイスを使用してポリエチレンを実際に押出した長尺成形体の断面を10倍に拡大したものである。
【0015】
図7の例では、押出し成形ダイス16の穴16aは、テーパ状の壁面16fと、円筒状の壁面16cと突起16b上の中心軸O−O’と平行な壁面16d、突起の側面となっている壁面16eで構成されている。壁面16cは外周部ランド、壁面16dは溝底部ランド、壁面16eは溝側面ランドであり、
(ダイス厚さT)>(外周部ランド16cの長さSb)=(溝底部ランド16dの長さRb)=(溝側面ランドの長さ)、
という関係にある。
【0016】
この押出し成形ダイスの場合、外周部付近のプラスチックはテーパ状の壁面16fによって絞られて圧力が大きくなった状態で外周部ランド16c上に入って来る。また、溝底付近のプラスチックはテーパ状の壁面16fで絞られ、更に突起16bの壁面16gの上を中心軸に向かって流れが絞られて溝底部ランド16dの部分に入ってくる。このダイスで押出した場合、溝の開口付近では角が図5、図6の押出し成形ダイスの場合に比べて角張った形状になるが、溝底付近では幅が狭まった形状で図5、図6とあまり変わらない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来技術による押出し成形ダイスを用いて長尺成形体を成形した場合、溝底付近のプラスチックの押出し圧力が高くなるため、長尺成形体の外周面に形成される溝の形状は、溝底に近い部分の幅が狭まったり、溝と外周面との境界の角即ち溝の開口部付近では溝の幅が広がり直角であるべきところが、丸みをおびてしまい、シャープな矩形形状の溝の成形が出来ない、という問題がある。本発明は、プラスチックの押出し圧力を溝底付近で高くなるのを抑え、かつ外周面のプラスチックの押出し圧力を高めて、シャープな矩形形状の溝が成形できるようにした押出し成形ダイス及び長尺成形体の成形方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の押出し成形ダイスは、抗張力体の周囲に外周面に溝を有するプラスチックを押出し成形して光ファイバ用スペーサを成形するために使用する押出し成形ダイスにおいて、少なくとも前記スペーサの外周面を形成するための外周部ランドと、スペーサの外周面に項けられる溝の側面を形成するための溝側面ランドと、前記溝の底面を形成するための突起先端部とを備え、該溝側面ランドは前記外周部ランドより中心軸に近い側において該外周部ランドの長さよりも長い部分を有する。
【0019】
また、中心軸から見て外周部ランドと同じか遠い側に外周部ランドと連通する環状の溝を有し、該環状の溝の部分のダイス厚さが該外周部ランドの長さと同じかそれよりも小さくなるようすることによって、外周部ランドの周辺のプラスチックの圧力を更に高めることが出来る。
【0020】
また、溝側面ランドを、溝側面ランドは、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、該突起先端部に達したところの前記溝側面ランドの長さは該突起先端部に形成された溝底部ランドの長さと同一であるようにすることによって、外周部付近のプラスチックの圧力を高めつつ溝底の成形性も維持することが出来る。
【0021】
また、溝側面ランドを、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、最大の長さに達した状態で長さが一定の部分があり、前記突起先端部に達したところの前記溝側面ランドの長さは該突起先端部に形成された溝底部ランドの長さと同一であるようにすることによっても、外周部付近のプラスチックの圧力を高めつつ溝底の成形性も維持することが出来る。
【0022】
更に溝側面ランドを、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、最大の長さに達した後単調に減少するようにすれば、突起先端部の溝底部ランドのランド長を小さくするか、突起先端部の溝底部ランドを無くすることが出来るので、溝底面の表面粗さを小さくすることが出来る。
【0023】
また、外周面に溝を有するスペーサを成形する方法において、少なくともスペーサの外周面を形成するための外周部ランドと溝の側面を形成するための溝側面ランドと溝の底面を形成するための突起先端部とを備え、かつ該溝側面ランドは前記外周部ランドより中心軸に近い側において該外周部ランドの長さよりも長い部分を有する押出し成形ダイスを使用して、中心体の周囲に外周面に溝を有するスペーサを押出し成形すれば、光ファイバケーブルの製造に使用するスペーサとして溝の形状が矩形で底が平らなスペーサを得ることが出来、収納される光ファイバの伝送特性に悪影響を与えることはない。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1(A)、図2(A)はそれぞれ本発明の押出し成形ダイスの実施形態を示す平面図及びX−X’断面図、Y−Y’断面図である。また、図1(B)、図2(B)は、Z−Z’断面の拡大図である。なお、プラスチックは平面図では紙面の表面側から裏面側へ、X−X’断面図では右側から左側へ、Y−Y’断面図では左下側から右上側へ流れる。
【0025】
図1(A)(B)において、1は押出し成形ダイスを、1aは外周部ランド、1bは溝側面ランド、1cは溝底部ランド、1dは環状の溝、1eは突起を示す。溝側面ランド1bは外周部ランド側から突起1eの先端側に向かってその長さが単調に増加し、最大ランド長Mに達した後単調に減少している。この場合溝側面ランドの長さの増加、減少は図1では直線状になっているが、単調増加あるいは単調減少であれば曲線状でも良い。また突起1eの先端部での溝側面ランド1bの長さと突起1eの先端部に形成される溝底部ランド1cの長さNとは同じである。
【0026】
図1では、溝側面ランド1cの最大長さMはダイス厚Tと同じであるが、いずれか一方が大きくてもかまわない。また、中心軸O−O’から見て外周部ランド1aより遠い側に外周ランド1aと連通する環状の溝1dが形成されており、環状の溝の部分のダイス厚さLは外周部ランドの長さKと同じか又はそれより小さい。なお、環状の溝1dが外周ランド1aと同じところにある場合、環状の溝が無い場合もある。
【0027】
押出し成形ダイスの形状をこのような形状とすることによって、図1(A)X−X’断面図の右側から流れてきたプラスチックの突起1eに相当する部分は突起の中央にある溝側面ランド1bの最大長さのところで別れ、内側はダイスの壁面1f上を流れて溝底部ランド1cに達し、溝底部ランド1cにそってダイス出口へ向かう。また、溝側面ランド1bの最大長さ部分で別れた外側のプラスチックは壁面1g上を流れて外周部ランド1aの付近に達する。その後このプラスチック流れは環状の溝1dのプラスチックと合流して環状の溝1dにそって円周方向に流れて外周部ランド1a上からダイス出口へ向かう。
【0028】
従って、環状の溝1dからのプラスチックの回り込みによって外周部ランド1aの溝側面ランド1bに近いところのプラスチックの圧力が高まるので、外周部と溝の角が丸くなりすぎるのが防止できる。また、壁面1fに達するプラスチックは溝底部ランドの方へ流れるが、そのプラスチックの量は突起全体に比べると少なく、プラスチックの押出し後の収縮に見合う程度なので、従来技術の押出し成形ダイスに比べて溝底部ランド付近のプラスチック圧力が高くなりすぎるということが起こらず、溝底は平坦に形成される。
【0029】
また、環状の溝が無い場合は、壁面1g上を流れたプラスチックは突起1eの付け根部分にそって円周方向に流れて円周部ランドからダイス出口へ向かう。この場合、環状路が無いため、環状路がある場合に比較して流れるプラスチックの量は少なく、圧力の高まりも減少するが、従来技術の押出し成形ダイスに比べると外周部近傍のプラスチックの圧力を高めることが出来、それによって、長尺成形体の溝と外周部の角が丸くなるのを少なくすることが出来る。
【0030】
図2(A)(B)において、2は押出し成形ダイスを、2aは外周部ランド、2bは溝側面ランド、2cは溝底部ランド、2dは環状の溝、2eは突起を示す。溝側面ランド2bは外周部ランド側から突起2eの先端側に向かってその長さが単調に増加し、最大長さMに達した後樹脂入り口で平面2gをなす長さが一定の区間があり、突起2eの先端部で溝底部ランド2cの長さNと同じとなっている。
【0031】
図2では、溝側面ランド2bの最大長さNはダイス厚Tと同じであるが、いずれか一方が大きくてもかまわない。また、溝側面ランド2bの長さが最大に達したところが突起2eの先端と一致しており、溝側面ランドに長さ一定の区間が無い場合もある。また、中心軸O−O’から見て外周部ランドと同じか遠い側には環状の溝2dが形成されており、環状の溝の部分のダイス厚さLは外周部ランドの長さと同じか又はそれより小さい。なお、環状の溝が無い場合もある。
【0032】
押出し成形ダイスの形状をこのような形状とすることによって、図2(A)右図の右側から流れてきたプラスチックの突起に相当する部分は突起2eの中央にある溝側面ランド2bの最大長に達した部分から外側は壁面2f上を流れて外周部ランド2aの付近に達する。その後このプラスチック流れは環状の溝2dのプラスチックと合流して環状の溝2dにそって円周方向に流れて外周部ランド2aにそってダイス出口へ向かう。また、突起2eの壁面2gに達したプラスチックの流れは壁面2g上をダイスの中心に向かって流れて溝底部ランド2cに達し、溝底部ランド2cにそってダイス出口へ向かう。
【0033】
図2の押出し成形ダイスは、図1の押出し成形ダイスと比べて、図2の溝底部ランド2cの長さが図1の溝底部ランド1cの長さに比べて長いという点で相違する。このため、図2の押出し成形ダイスの方が溝底部ランドのプラスチックの圧力の高まりを緩和する効果があるが、一方溝底部ランドの長さが長いために成形されたプラスチックの表面は図1の押出し成形ダイスで成形したものと比較して粗くなる。従って、長尺成形体の溝底面の表面粗さ、溝のサイズ、長尺成形体のサイズ等に対する要求との兼ね合いで図1又は図2の押出し成形ダイスのいずれを使用するか決めれば良い。
【0034】
なお、図2の形状の6溝及び5溝の押出し成形ダイスを使って長尺成形体を成形した。その断面を10倍に拡大した断面図は図3(A)(B)の通りで、溝と外周との角の部分も崩れることなく成形されており、また溝底面も平滑で、溝底面の表面粗さも規定値以下で光ファイバケーブルの使用するスペーサとして十分に満足できるものであった。また、その長尺成形体にテープ状の光ファイバを積層して収納したが、光ファイバの伝送特性の悪化は見られなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の押出し成形ダイスは、溝側面ランドが、外周部ランドより中心軸に近い位置で外周部ランドよりも長い部分を備えているので、突起の部分に達したプラスチックの流れは、溝側面ランドの長さが最大の個所で外側へ向かう流れと中心軸側へ向かう流れに別れる。そして外側に向かう流れは、外周ランド付近のプラスチックと合流することによって長尺成形体の外周面付近のプラスチックの圧力を高めて、溝と外周面との境界の角が丸くなるのを防止する。また中心軸側へ向かうプラスチックの流れは、従来の押出し成形ダイスよりもプラスチックの量が少なくなるので、溝の底面が従来に比較してより平坦な形状となる。
【0036】
また、中心軸から見て外周ランドと同じか遠い側に環状の溝を設けることによって環状の溝の部分のプラスチックも外周ランド付近に合流させることができるので、溝と外周面の境界の角をより角張ったものにすることが出来る。
【0037】
更に溝側面ランドの長さを、最大長の部分から中心軸に向かって低減させることによって、溝底部ランドの長さを小さくするすることが出来るので、長尺成形体の溝の底面の表面粗さを小さくすることが出来、溝に収納される光ファイバへの影響を少なくすることが出来る。
【0038】
また、本発明の押出し成形ダイスを使って抗張力体の周囲にプラスチックからなる長尺成形体を押出したスペーサを使ってその溝にテープ状の光ファイバを積層して収納した光ファイバケーブルを製造すれば、光ファイバの伝送特性に悪影響を与えないケーブルとすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の押出し成形ダイスの実施形態の平面図とX−X’断面図、Y−Y’断面図を示す。(B)はZ−Z’断面の拡大図である。
【図2】 (A)は本発明の押出し成形ダイスの別の実施形態の平面図とX−X’断面図、Y−Y’断面図を示す。(B)はZ−Z’断面の拡大図である。
【図3】 (A)(B)は、それぞれ本発明の押出し成形ダイスによって成形した長尺成形体の断面の拡大図である。
【図4】 スペーサの斜視図である。
【図5】 従来技術による押出し成形ダイスの例の平面図とX−X’断面図、Y−Y’断面図を示す。
【図6】 従来技術による押出し成形ダイスの例の平面図とX−X’断面図、Y−Y’断面図を示す。
【図7】 従来技術による押出し成形ダイスの例の平面図とX−X’断面図、Y−Y’断面図を示す。
【図8】 (A)(B)は共に従来技術による押出し成形ダイスを使って成形した長尺成形体の断面図である。
【符号の説明】
1、2:押出し成形ダイス
1a、2a:外周部ランド
1b、2b:溝側面ランド
1c、2c:溝底部ランド
1d、2d:環状の溝
1e、2e:突起
1f、1g、2f:壁面
10:スペーサ
11:中心体
12:長尺成形体
13:溝
K:外周部ランドの長さ
L:環状の溝の部分のダイス厚さ
M:溝側面ランドの最大長さ
N:溝底部ランドの長さ
T:ダイス厚
O−O’:中心軸
Claims (6)
- 抗張力体の周囲に外周面に溝を有するプラスチックを押出し成形して光ファイバ用スペーサを成形するために使用する押出し成形ダイスにおいて、少なくとも前記スペーサの外周面を形成するための外周部ランドと、スペーサの外周面に項けられる溝の側面を形成するための溝側面ランドと、前記溝の底面を形成するための突起先端部とを備え、
該溝側面ランドは前記外周部ランドより中心軸に近い側において該外周部ランドの長さよりも長い部分を有することを特徴とする押出し成形ダイス。 - 中心軸から見て外周部ランドと同じか遠い側に外周部ランドと連通する環状の溝を有し、該環状の溝の部分のダイス厚さが該外周部ランドの長さと同じかそれよりも小さくなるように形成したことを特徴とする請求項1に記載の押出し成形ダイス。
- 溝側面ランドは、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、該突起先端部に達したところの前記溝側面ランドの長さは該突起先端部に形成された溝底部ランドの長さと同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の押出し成形ダイス。
- 溝側面ランドは、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、最大の長さに達した状態で長さが一定の部分があり、前記突起先端部に達したところの前記溝側面ランドの長さは該突起先端部に形成された溝底部ランドの長さと同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の押出し成形ダイス。
- 溝側面ランドは、外周部ランド側から突起先端部側に向かって長さが単調に増加し、最大の長さに達した後単調に減少していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の押出し成形ダイス。
- 外周面に溝を有するスペーサを成形する方法において、少なくともスペーサの外周面を形成するための外周部ランドと溝の側面を形成するための溝側面ランドと溝の底面を形成するための突起先端部とを備え、かつ該溝側面ランドは前記外周部ランドより中心軸に近い側において該外周部ランドの長さよりも長い部分を有する押出し成形ダイスを使用して、中心体の周囲に外周面に溝を有するスペーサを押出し成形することを特徴とするスペーサ成形方法。
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