JP3790445B2 - シャシフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のシャシフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるトラック等の大型車両に関する排ガス規制の強化に伴い、シャシフレームの最前端部に搭載されるラジエータが大型化する傾向にあり、シャシフレームの前方部分を従来より拡幅化することが検討されている。
【0003】
即ち、排気浄化対策の一手段として、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へ戻すようにした排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が従来より知られているが、このような排気ガス再循環を採用した場合、エンジンに再循環される排気ガスを水冷式のEGRクーラを通して冷却するのが一般的である為、水冷系の熱負荷が従来より増大してラジエータを大型化せざるを得ない状況になってきている。
【0004】
尚、排気ガス再循環を採用することは、吸気側に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOx(窒素酸化物)の発生を低減する効果があり、また、再循環される排気ガスの冷却は、排気ガスの温度を下げ且つその容積を小さくすることで、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的にNOxの発生を低減させることができるという効果がある。
【0005】
図6は従来のトラック等の大型車両におけるシャシフレーム1の前方部分の構造を示しており、この種のシャシフレーム1は、車両前後方向に延びる左右一対のサイドレール2(図中には右側のサイドレール2のみを示す)と、これを車両前後方向の複数箇所で車幅方向に連結する複数のクロスメンバ3(図中には最前端のクロスメンバ3のみを示す)とから成り、前記左右一対のサイドレール2は、車幅方向内側に向けて溝形を成すチャンネル材により構成されている。
【0006】
そして、これら各サイドレール2の前方部分の適宜位置には、図示しないエンジンやラジエータ等の補器類を搭載する為の十分なスペースを確保する為に、車幅方向外側へS字状に折れ曲がるキック部2aが形成され、該キック部2aより前方のサイドレール2が車幅方向外側へシフトされてシャシフレーム1の前方部分の幅寸法が拡張されるようになっている。
【0007】
ただし、前述した如く、現在より大型化したラジエータを搭載しようとした場合には、図7に示すように、キック部2bをもう一段増やしてシャシフレーム1の前方部分の更なる拡幅化を図らないとサイドレール2間にラジエータを収めることができないものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、サイドレール2の前方部分にキック部2bを増やす為には、サイドレール2のプレス型を新たに作り直さなければならず、多大な設備投資が必要となって大幅なコストアップを招いてしまうという問題があった。
【0009】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、新たなキック部を増やさずにサイドレールの前方部分の拡幅化を図り得るようにしたシャシフレーム構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サイドレールを前方部分を成す副サイドレールと残りの大半の部分を成す主サイドレールとに分割構成し、該主サイドレールに対し副サイドレールが車幅方向外側にオフセットした状態で配置されるよう主サイドレールの前端部と副サイドレールの後端部とを適宜な厚さのスペーサを介し車幅方向に重ね合わせて締結したシャシフレーム構造であって、副サイドレールが車幅方向外側に向けて溝形を成すチャンネル材により構成され、主サイドレールが車幅方向内側に向けて溝形を成すチャンネル材により構成されており、前記副サイドレールと主サイドレールとがスペーサを挟んだ背中合せの状態で車幅方向に締結されていることを特徴とするものである。
【0011】
従って、本発明では、サイドレールの前方部分に新たなキック部を増やさなくても、サイドレールの前方部分を成す副サイドレールを、残りの大半の部分を成す主サイドレールに対し車幅方向外側にオフセットした状態で配置させて、サイドレールの前方部分の拡幅化を図ることが可能となる。
【0013】
更に、本発明においては、副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの高さ寸法が、副サイドレールの高さ寸法より若干大きくなるように設定されていると共に、クロスメンバの上面部と下面部とが、副サイドレールの起立面より外側へ張り出すように延長されて該副サイドレールの前端部に対し上下から挾持するように締結されており、副サイドレールの前端部の車幅方向内側面と、該副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの背面とが成す隅部にガセットが設けられていることが好ましく、このようにすれば、副サイドレールとクロスメンバとの交差部分への応力集中を分散して該交差部分の剛性を高めることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1〜図5は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図6及び図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0016】
図1に示す如く、本形態例においては、サイドレール2を前方部分を成す副サイドレール4と残りの大半の部分を成す主サイドレール5とに分割構成し、該主サイドレール5に対し副サイドレール4が車幅方向外側にオフセットした状態で配置されるよう主サイドレール5の前端部と副サイドレール4の後端部とを適宜な厚さのスペーサ6を介し車幅方向に重ね合わせて締結している。
【0017】
ここで、主サイドレール5には、従来のプレス型により製作されたもの、即ち、先の図6に示したサイドレール2と略同様に構成されて途中に車幅方向外側へS字状に折れ曲がるキック部5aを一段だけ備えたものをそのまま利用すれば良い。尚、図1においては、車幅方向内側に向けて溝形を成すチャンネル材により主サイドレール5を構成した場合が例示されている。
【0018】
また、副サイドレール4には、従来からある通常のチャンネル材や型鋼をそのまま利用すれば良い。尚、図1においては、車幅方向外側に向けて溝形を成すチャンネル材により副サイドレール4を構成した場合が例示されている。
【0019】
そして、図2に示す如く、前記副サイドレール4と主サイドレール5とは、スペーサ6を挟んだ背中合せの状態でボルト・ナット7により車幅方向に締結されるようになっている。
【0020】
また、図3に示す如く、前記スペーサ6は、車幅方向両側面における外縁部分とボルト穴8周囲のみを隆起させた形状を成しており、これらの隆起部分により前記副サイドレール4及び主サイドレール5の夫々の起立面をバランス良く受け且つ自身を極力減肉することで軽量化を図り得るようにしてある。尚、図3中の9は軽減孔を示している。
【0021】
更に、図1に示す如く、副サイドレール4の前端部に対し車幅方向に向けて架設されているクロスメンバ3の高さ寸法は、副サイドレール4の高さ寸法より若干大きくなるように設定してあり、前記クロスメンバ3の上面部と下面部とが副サイドレール4の起立面より外側へ張り出すように延長されて該副サイドレール4の前端部に対し上下から挾持するように締結されている。
【0022】
しかも、本形態例においては、図1及び図4に示す如く、副サイドレール4の前端部の車幅方向内側面と前記クロスメンバ3の背面とが成す隅部に、図5に示す如き三角柱形状のガセット10が設けられてボルトやリベットや溶接等により固定されるようになっており、このガセット10は、前記隅部に沿うL字型の平断面を有して上下方向に延びる縦材10aと、その上下端部に嵌合固着された三角形状のリブ材10bとにより構成されている。
【0023】
而して、このようにシャシフレーム1を構成すれば、サイドレール2の前方部分に新たなキック部2aを増やさなくても、副サイドレール4を主サイドレール5に対し車幅方向外側にオフセットした状態で配置させることにより、サイドレール2の前方部分の拡幅化を図ることが可能となる。
【0024】
従って、上記形態例によれば、新たなキック部を増やさずにサイドレール2の前方部分の拡幅化を図ることができるので、プレス型を新たに作り直す必要を無くして新規設備投資を不要とすることができ、大幅なコストアップを回避しつつ従来より大型化したラジエータの搭載を実現することができる。
【0025】
また、副サイドレール4の前端部の車幅方向内側面とクロスメンバ3の背面とが成す隅部にガセット10を設けているので、副サイドレール4とクロスメンバ3との交差部分への応力集中を分散して該交差部分の剛性を高めることができる。
【0026】
尚、本発明のシャシフレーム構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】
上記した本発明のシャシフレーム構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0028】
(I)新たなキック部を増やさずにサイドレールの前方部分の拡幅化を図ることができるので、プレス型を新たに作り直す必要を無くして新規設備投資を不要とすることができ、大幅なコストアップを回避しつつ従来より大型化したラジエータの搭載を実現することができる。
【0029】
(II)副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの高さ寸法を、副サイドレールの高さ寸法より若干大きくなるように設定すると共に、クロスメンバの上面部と下面部とを、副サイドレールの起立面より外側へ張り出すように延長して該副サイドレールの前端部に対し上下から挾持するように締結し、副サイドレールの前端部の車幅方向内側面と、該副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの背面とが成す隅部にガセットを設けた構成を採用すれば、副サイドレールとクロスメンバとの交差部分への応力集中を分散して該交差部分の剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向の矢視図である。
【図4】図1のIV−IV方向の矢視図である。
【図5】図4の補強部材の斜視図である。
【図6】従来のシャシフレーム構造の一例を示す斜視図である。
【図7】従来のシャシフレーム構造の別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 シャシフレーム
2 サイドレール
3 クロスメンバ
4 副サイドレール
5 主サイドレール
6 スペーサ
10 ガセット
Claims (2)
- サイドレールを前方部分を成す副サイドレールと残りの大半の部分を成す主サイドレールとに分割構成し、該主サイドレールに対し副サイドレールが車幅方向外側にオフセットした状態で配置されるよう主サイドレールの前端部と副サイドレールの後端部とを適宜な厚さのスペーサを介し車幅方向に重ね合わせて締結したシャシフレーム構造であって、副サイドレールが車幅方向外側に向けて溝形を成すチャンネル材により構成され、主サイドレールが車幅方向内側に向けて溝形を成すチャンネル材により構成されており、前記副サイドレールと主サイドレールとがスペーサを挟んだ背中合せの状態で車幅方向に締結されていることを特徴とするシャシフレーム構造。
- 副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの高さ寸法が、副サイドレールの高さ寸法より若干大きくなるように設定されていると共に、クロスメンバの上面部と下面部とが、副サイドレールの起立面より外側へ張り出すように延長されて該副サイドレールの前端部に対し上下から挾持するように締結されており、副サイドレールの前端部の車幅方向内側面と、該副サイドレールの前端部に車幅方向に向けて架設されるクロスメンバの背面とが成す隅部にガセットが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシャシフレーム構造。
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