JP2005153714A - 車体のフレーム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができると共に製造コストを低減する。
【解決手段】 車体前後方向に延設された左右のサイドレール12の間に平面視X型状のクロスメンバ26を架設した。平面視X型状のクロスメンバ26は互いに交差する2本の直線状のクロスメンバ34、36で構成されており、クロスメンバ26は2本の直線状のクロスメンバ34、36をそれぞれ別に製造し、その後、平面視X型状に結合する。
【選択図】 図1

Description

本発明は車体のフレーム構造に係り、特に、車体前後方向に延設された左右のサイドレールにクロスメンバが架設された自動車等の車体のフレーム構造に関する。
車体前後方向に延設された左右のサイドレールにクロスメンバが架設された自動車等の車体のフレーム構造においては、車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に位相差が発生する。この結果、車体のフレームは平面視において平行四辺形に変形する。この変形を防止するために、平面視X型の一体クロスメンバを左右のサイドレールに結合し、車体のフレームの剛性を向上する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平2−106974号公報
しかしながら、特許文献1のような平面視X型の一体クロスメンバは、通常、一枚のパネルをプレス成形することで製造している。この結果、材料の歩留まりが良くない。また、プレス成形型の形状が大きくなると共に成形性も良くない。このため、製造コストが高くなる。
本発明は上記事実を考慮し、車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができると共に製造コストを低減できる車体のフレーム構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明は、車体前後方向に延設された左右のサイドレールと、
該左右のサイドレールの間に架設された平面視X型状のクロスメンバと、
を有する車体のフレーム構造であって、
前記クロスメンバが互いに交差する2本の直線状のクロスメンバで構成されていることを特徴とする。
従って、車体前後方向に延設された左右のサイドレールの間に架設された平面視X型状のクロスメンバによって、車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができる。また、平面視X型状のクロスメンバが互いに交差する2本の直線状のクロスメンバで構成されているため、2本の直線状のクロスメンバを、それぞれ別に製造し、その後、平面視X型状に結合できる。この結果、2本の直線状のクロスメンバを成形すれば良いため、材料の歩留まりが良くなる。また、プレス成形型の形状が小さくなると共に成形性も良くなる。このため、車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができると共に製造コストを低減できる。
請求項1記載の本発明は、車体前後方向に延設された左右のサイドレールと、左右のサイドレールの間に架設された平面視X型状のクロスメンバと、を有する車体のフレーム構造であって、クロスメンバが互いに交差する2本の直線状のクロスメンバで構成されているため、車体旋回時に左右のサイドレールの車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができると共に製造コストを低減できるという優れた効果を有する。
本発明における車体のフレーム構造の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
なお、図中矢印UPは車体上方方向を示し、図中矢印FRは車体前方方向を示し、図中矢印INは車幅内側方向を示している。
図1に示される如く、本実施形態における自動車の車体10は、左右一対の車体前後方向に延設されたサイドレール12を有しており、左右のサイドレール12には、車体前後方向に所定の間隔を開けて、車体前方側からクロスメンバ14、16、18、20、22、24、26が架設されている。即ち、車体10は、左右のサイドレール12とクロスメンバ14、16、18、20、22、24、26を有するシャーシフレーム16を備えており、シャーシフレーム16には、図1に二点鎖線で示す、キャブ30とデッキ32で構成されるボデーが結合されている。
図2に示される如く、車体後部におけるサイドレール12の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅方向内側に向けたコ字状の開断面構造とされている。また、車体後部に配設したクロスメンバ26は互いに交差する2本の直線状のクロスメンバ34、36で構成されており、平面視X型状となっている。なお、クロスメンバ34は車体左前方側から車体右後方側へ向って延設されており、クロスメンバ36は車体右前方側から車体左後方側へ向って延設されいる。
図3に示される如く、クロスメンバ34の車幅方向両端部34Aは、それぞれサイドレール12の開断面内に挿入されている。なお、クロスメンバ36の車幅方向両端部36も、それぞれサイドレール12の開断面内に挿入されている。
図2に示される如く、クロスメンバ34の長手方向から見た断面形状は、開口部を車体下方へ向けたハット形状となっており、上壁部34Bの車幅方向両端部は、サイドレール12の上壁部12Aにボルトナット、リベット等の結合部材40によって固定されている。
また、クロスメンバ34の前フランジ34Cの車幅方向両端部は、サイドレール12の下壁部12Bにボルトナット、リベット等の結合部材42によって固定されており、クロスメンバ34の後フランジ34Dの車幅方向両端部は、サイドレール12の下壁部12Bにボルトナット、リベット等の結合部材44によって固定されている。
一方、クロスメンバ36の長手方向から見た断面形状は、開口部を車体下方へ向けたハット形状となっており、上壁部36Bの車幅方向両端部は、サイドレール12の上壁部12Aにボルトナット、リベット等の結合部材46によって固定されている。
また、クロスメンバ36の前フランジ36Cの車幅方向両端部は、サイドレール12の下壁部12Bにボルトナット、リベット等の結合部材48によって固定されており、クロスメンバ36の後フランジ36Dの車幅方向両端部は、サイドレール12の下壁部12Bにボルトナット、リベット等の結合部材50によって固定されている。
車体上方に突出したクロスメンバ36の長手方向中央部における前後の縦壁部36Eには、車体下方側から切欠52が形成されており、切欠52をクロスメンバ34が貫通している。また、切欠52の外周部には、フランジ36Fが形成されており、フランジ36Fはクロスメンバ34の上壁部34B、前後の縦壁部34E、前フランジ34C、後フランジ34Dに接合されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、図1に示される如く、車体前後方向に延設された左右のサイドレール12の間に平面視X型状のクロスメンバ26を架設した。この結果、車体旋回時に左右のサイドレール12に発生する車体前後方向(矢印A方向と矢印B方向)の変位に対して平面視X型状のクロスメンバ26を構成するクロスメンバ34、36が車体前後方向に対して斜め方向(矢印C方向と矢印D方向)に突っ張ることで、左右のサイドレール12に発生する車体前後方向の変位差を抑制することができる。
また、本実施形態では、平面視X型状のクロスメンバ26が互いに交差する2本の直線状のクロスメンバ34、36で構成されているため、2本の直線状のクロスメンバ34、36を、それぞれ別に製造し、その後、平面視X型状に結合できる。
この結果、図4に示される如く、幅寸法W1、W2に対して長さ寸法L1、L2が短い板材60、62からクロスメンバ34、36をプレス形成等によって製造できる。このため、クロスメンバ26の材料となる板材60、62の歩留まりが、図5に示す比較例のように、幅寸法W3に対して長さ寸法L3が長い板材64から、図6に示す比較例の平面視X型状のクロスメンバ66を一体成形する場合に比べて良くなる。また、プレス型の形状が小さくなと共に成形性も良くなる。更に、プレス型の形状が小さくなるため、タンデム、トランサー等の型使用自由度が広がる。
このため、本実施形態の車体のフレーム構造は、車体旋回時に左右のサイドレール12の車体前後方向変位に生じる位相差を抑制することができると共に製造コストを低減できる。
更に、図7に示す一体成形で平面視X型状としてクロスメンバ66では、4つの車幅方向端部66A、66B、66C、66Dの結合点P1、P2、P3、P4を管理する必要があるのに対して、本実施形態では、各クロスメンバ34、36において車幅方向両端部の2つの結合点を管理すれば良いため、部品の寸法管理も容易になる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、平面視X型状のクロスメンバ26を構成するクロスメンバ36の長手方向中央部に切欠52を形成し、この切欠52に他方のクロスメンバ34を貫通させたが、これに代えて、平面視X型状のクロスメンバ26を構成するクロスメンバ34に切欠を形成し、この切欠に他方のクロスメンバ36を貫通させた構成としても良い。また、クロスメンバ34、36の一方の長手方向中央部を車体下方に突出し、前後の縦壁部に車体上方側から切欠を形成し、この切欠に他方のクロスメンバを貫通させた構成としても良い。
また、上記実施形態では、車体後部に平面視X型状のクロスメンバ26を配設したが、平面視X型状のクロスメンバ26は車体前部、車体前後方向中央部等の他の部位に配設しても良い。
また、本発明の車体のフレーム構造は上記実施形態と異なる他のフレーム付きの車体にも適用可能である。
本発明の一実施形態に係る車体のフレーム構造を示す概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る車体のフレーム構造の後部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 図2の3−3線に沿った拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る車体のフレーム構造におけるクロスメンバの材料の板材を示す平面図である。 本発明の比較例に係る車体のフレーム構造におけるクロスメンバの材料の板材を示す平面図である。 本発明の比較例に係る車体のフレーム構造におけるクロスメンバを示す斜視図である。 本発明の比較例に係る車体のフレーム構造の後部を示す平面図である。
符号の説明
10 車体
12 サイドレール
26 平面視X型状のクロスメンバ
34 クロスメンバ
36 クロスメンバ

Claims (1)

  1. 車体前後方向に延設された左右のサイドレールと、
    該左右のサイドレールの間に架設された平面視X型状のクロスメンバと、
    を有する車体のフレーム構造であって、
    前記クロスメンバが互いに交差する2本の直線状のクロスメンバで構成されていることを特徴とする車体のフレーム構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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