JP3789761B2 - グラビアシリンダー検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、グラビア印刷に用いるグラビアシリンダーの表面を検査するグラビアシリンダー検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
グラビア印刷においては、金属状のグラビアシリンダーに対し画像に応じた微小な凹部(セル)を形成して印刷版を形成し、当該セルにインキを充填して被印刷物に転写するようにしている。一般的なグラビアシリンダーは、円筒状の鉄芯またはアルミ芯を基材とし、当該基材上に下地層や剥離層等の複数の層を形成した上に画像形成用の銅メッキ層を形成する。そして銅メッキ層に例えば機械式彫刻装置等により画像に応じたセルを彫刻形成し、その後グラビアシリンダーの耐刷力を増すためのクロムメッキ等を施して製版が完成する。
【0003】
上記のようにグラビアシリンダーの製版工程では種々の金属層を形成するために、その製作途中でシリンダー表面にキズや凹み等が付いていないかどうかを検査する工程がある。例えば、前記銅メッキ層を形成したグラビアシリンダーはバフ研磨を行って仕上げるが、当該メッキ工程やバフ研磨工程が適切になされていてシリンダー表面上にキズ等がないかどうかを検査する工程等がある。
【0004】
従来、上記のような検査工程は検査員がルーペ等を用いて目視により行っていた。しかしながら、銅メッキされたグラビアシリンダーの表面は鏡面であって、目視によるキズの確認作業は困難なものであった。特に確認すべきキズの大きさが40〜50μm程度の場合には人為的な検査ミスも起こしやすかった。
【0005】
このため特開平5−93694号公開公報には、キズの視認性を向上させた検査装置が開示されている。この検査装置では、グラビアシリンダー表面に対し光線を入射し、シリンダー表面で反射した光線をスクリーンに投影することによってキズを確認しやすくするものである。この従来装置は、本質的には検査員の目視検査での視認性をよくするものであるが、その第2、第3実施例においては、前記スクリーン上の画像をCCDカメラで撮像して検査を自動化する構成のものが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置は基本的に検査員の目視を支援するものであり、検査を自動化するためには種々の問題を有する。例えば、上記従来装置では、グラビアシリンダーの軸端側から照明するようにしているため、例えば、その軸長サイズが長いグラビアシリンダーの検査を行う場合には光源側と反光源側とでは光量レベルが変化する。このような光量レベルの変化は、視認性だけでなく、光学的な画像処理を行う場合にも問題になる。
【0007】
また、上記従来技術では、グラビアシリンダーを検査した結果、欠陥が検出された場合には、ディスプレー等に表示されたり、ブザーやランプ等で知らされるようになっている。しかしながら、ブザーやランプ等で報知される場合、グラビアシリンダー上の欠陥が1つまたは少数であれば良いが、多数になれば検査員が1回の報知毎に検査を途中停止させてグラビアシリンダーを確認しなければならず作業効率が悪い。また、ディスプレーに表示させた場合も、実際のシリンダー表面と相互に見比べて確認をしなければならず確認作業に負担がかかる。
【0008】
この本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、シリンダーサイズにかかわらず精度の良い測定が行え、目視確認が容易なグラビアシリンダー検査装置を提供することを第1の目的とする。
【0009】
一方、上記従来装置では、グラビアシリンダーの中心軸を回転駆動するようにしている。一般的なグラビアシリンダーは立設して保管されることが多いが、このようにグラビアシリンダーを軸芯で保持して回転させるにはグラビアシリンダーを持ち上げて所定の回転軸にセットしなければならない。しかしながら、例えば、鉄芯を用いた最大サイズのグラビアシリンダーであれば約100kg超の重量となり、そのセッティングは容易ではない。
【0010】
この発明は、グラビアシリンダーを略垂直状態で受け取って水平状態に移行可能なグラビアシリンダーの支持手段を備えることで、グラビアシリンダーのセッティングが容易なグラビアシリンダー検査装置を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、グラビアシリンダーの表面を検査するグラビアシリンダー検査装置であって、グラビアシリンダーを支持する支持手段と、前記支持手段で支持されたグラビアシリンダーを回転させる回転手段と、前記グラビアシリンダーの表面状態を検出するシリンダー表面検出手段と、前記シリンダ表面検出手段により検出したグラビアシリンダー表面の検出データを演算処理して、欠陥を検出する欠陥検出手段と、前記グラビアシリンダーにおける前記欠陥検出手段により検出した欠陥の近傍にマーキングを行うマーキング手段と、を備え、前記支持手段はグラビアシリンダーの外周面を下方から支持する1以上のローラ部材と、前記ローラ部材により支持されたグラビアシリンダーを、略水平な状態と略垂直な状態との間で移動させる傾斜手段とを含むとともに、前記シリンダー表面検出手段は、前記支持手段により略水平な状態で支持されたグラビアシリンダーの表面状態を検出することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シリンダー表面検出手段はシリンダー表面を撮像する撮像手段であり、前記撮像手段をグラビアシリンダーの軸線方向に沿って移動させる移動手段と、前記回転手段によりグラビアシリンダーを回転させるとともに前記移動手段により撮像手段を移動させることによって、前記撮像手段によりグラビアシリンダーの表面の画像データを順次走査読み取りさせる走査制御手段とを備えている。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記回転手段は、前記ローラ部材の少なくとも一つを回転駆動する回転駆動機構を備えている。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項3いずれかに記載の発明において、前記回転手段は、前記グラビアシリンダー表面に対し接離可能に構成された摩擦駆動ローラ部材である。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記移動手段は、前記撮像手段と前記マーキング手段とを一体的に移動させている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係るグラビアシリンダー検査装置の一例を示す正面概要図、図2(A)はその側断面概要図である。なお、理解を容易とするため、これらの図においては適宜の省略を行っている。
【0017】
[装置全体の構成]
【0018】
図に示すように、このグラビアシリンダー検査装置は、グラビアシリンダーGを載置可能な載置台1と、載置台1を傾動可能に支持するフレーム部2と、載置台1の下方に備えられた撮像部3とを備える。
【0019】
載置台1はフレーム部2に対し支軸a(図2(A)参照)を中心に回動可能に支持されており、フレーム部2に設けられたエアーシリンダー4により、図1において実線で示す水平状態と、図1において破線で示す略垂直状態との間を傾動可能に構成されている。なお、フレーム部2には、水平状態および略垂直状態において、各々載置台1をフレーム部2に固定するための図示しないロック手段が配設されている。なお、本明細書内では、水平状態とはグラビアシリンダーGの軸線が水平状態またはその近傍の状態にある状態を表し、略垂直状態とはグラビアシリンダーGの軸線が45度以上に立設する状態を表す。
【0020】
フレーム部2は載置台1を支持するフレーム本体であり、エアーシリンダー4や本装置に係る空圧回路および電気回路等を内蔵している。また、フレーム部2の下方には、装置本体を手動で移動させるためのキャスターが備えられている。なお、撮像部3の構成については後述する。
【0021】
[載置台の構成]
【0022】
載置台1は、図1における左右方向に延設されたベース台5と、ベース台5の一端近傍に固定された第1のシリンダー支持手段6およびにシリンダー端面受け板7と、ベース台5に沿って移動可能な第2のシリンダー支持手段8とを備える。
【0023】
ベース台5は載置台1を構成するフレーム本体として機能し、前述のとおり支軸aを中心に回転可能に支持されている。また、ベース台5には、支軸aから離れた位置にエアーシリンダー4の伸縮ロッドの先端が接続されており、このエアーシリンダー4の伸縮動作によって、載置台1が水平状態から略垂直状態までの範囲で傾動するように構成されている。
【0024】
第1のシリンダー支持手段6は、図2に示すように、グラビアシリンダーGの外表面を支持可能なように配置された6つのローラ部材9と、このローラ部材9をベース台5から所定の高さで回転可能に支持するローラ支持部材10とからなる。このローラ支持部材10はベース台5の一端側の定位置に固設されている。
【0025】
ローラ部材9は、グラビアシリンダーGのシリンダー表面を極力キズ付けないような弾性の円周表面を有するゴムローラ等から構成されている。また、ローラ部材9のグラビアシリンダーGの軸線方向長さは、グラビアシリンダーG端部の約10mm〜15mm程度を支持可能な長さに構成されている。上記長さはグラビアシリンダーG上の印刷や彫刻等に使用しない範囲を基準に設定されているが、材質上キズの問題がなければ、これより長くてもよい。
【0026】
一方、全てのローラ部材9は、図示しない連結ギアによって同方向に回転するように連結されており、プーリーおよびベルトを介して接続された駆動モータ11によって互いに同期して回転駆動されるように構成されている。この実施の形態では、ローラー手段9を回転させることにより、これらのローラ部材9に支持されたグラビアシリンダーGが自重により従動回転するように構成されている。
【0027】
なお、本明細書で言うローラ部材9とは、グラビアシリンダーGの表面を転がり面で支持可能であればよく、一般的なコロやボール状部材等も含むものとする。さらに、前記ローラ部材9は、種々の直径のグラビアシリンダーGに対するため複数組設けられているが、各グラビアシリンダーGを少なくとも2本のローラ部材9を利用して支持することができる構成であればよい。
【0028】
シリンダー端面受け板7は、ベース台5の端部に固設された剛性のある板状部材であって、図1において点線で示すように載置台1が略垂直状態にある際に地面に密接するように取付角度が設定されている。このシリンダー端面受け板7は、立設したグラビアシリンダーGを載置台1に載せる際に使用する。この詳細動作については後述する。
【0029】
第2のシリンダー支持手段8は、第1のシリンダー支持手段6に対向する位置においてグラビアシリンダーGを支持するものであって、第1のシリンダー支持手段6と略同一なローラ部材9’とローラ支持部材10’とを備える。ただし第2のシリンダー支持手段8では、ローラ部材9’はモータにより駆動せず、自由回転するように軸支されている。また、第2のシリンダー支持手段8はベース台5に沿って摺動可能であって、作業者がグラビアシリンダーGの軸線サイズに対応させて予め手動で位置決めをすることができるように構成されている。従って、ローラ支持部材10’には、図2(A)に示すように、後述する撮像手段22が移動する際の干渉を防止するため、通過孔bが形成されている。また、ローラ支持部材10’は、ロック手段12によって適宜の位置でベース台5に対し固定または固定解除することができるように構成されている。なお、本実施の形態では、第2のシリンダー支持手段8は手動により移動させているが、モータ等により自動で移動および位置決めする構成としてもよい。
【0030】
[撮像部の構成]
【0031】
撮像部3は、第1および第2のシリンダー支持手段6、8によって支持されたグラビアシリンダーGとベース台5との間を走行してシリンダー周面の撮像を行うものであって、図1に示すように、ベース台5上に沿って設けられたボールネジ20と、このボールネジを駆動する駆動モータ21と、ボールネジ20に螺合された撮像手段22とからなる。また、撮像手段22には一体的にマーキング手段23が固定されている。上記機構では、駆動モータ21によりボールネジ20を回転駆動させて、撮像手段22をグラビアシリンダーGの下方で平行して移動させることができる。この時、撮像手段22に固定されたマーキング手段23も同時に移動する。
【0032】
撮像手段22の詳細については、図2(A)および図2(B)を用いて説明する。なお、図2(B)は撮像手段22の要部の拡大断面図である。これらの図において、撮像手段22は、ボールネジ20に螺合されたケース本体24と、ケース本体24内に内蔵された光源25ならびに読取光学系26とを備える。
【0033】
ケース本体24は、ベース台5に設置された2本のレール部材27(図2(A)参照)に沿って摺動するように構成されており、ボールネジ20の回転に従って移動を行う。光源25はグラビアシリンダーGと平行に配置された蛍光灯および反射鏡からなり、撮像を行うべきグラビアシリンダーGの最下部を照明するものである。
【0034】
読取光学系26は、シリンダー軸線方向に沿ってケース本体24の上部に形成されたスリット孔28からの入射光を、ミラー29、光学系30等を介してCCDセンサー31で受光するものである。なお、CCDセンサー31はグラビアシリンダーGと平行に配置されたラインセンサーである。この撮像手段22は、グラビアシリンダーGの回転に伴って、順次、連続的状またはステップ状にグラビアシリンダーGの軸線方向に移動することにより、グラビアシリンダーG表面の画像をCCDセンサー31の撮像幅毎に得ることができるよう構成されている。
【0035】
なお、外光の影響をなくし撮像を良好にするために、グラビアシリンダーGを含む装置の要部を、遮光性の開閉カバー等で覆うようにしても良い。
【0036】
一方、マーキング手段23は、インキジェット方式でグラビアシリンダーGの表面に油性のマーキングを行うものである。このマーキング手段23は撮像手段22にともなって移動をすることが可能であり、グラビアシリンダーG上の任意の位置に非接触でマーキングを行うことができる。すなわち、撮像手段と一体化することにより、ボールネジ等の移動手段を兼用することができるという利点がある。このマーキングについては作業者の目視観察の目安になればよいので、描画精度等は低くてもよい。このため、例えば、マーキングペンをグラビアシリンダーGの表面に対し上下動させるスタンプ方式等の構成を使用するようにしてもよい。
【0037】
[制御ブロック構成]
【0038】
次に、図3を用いて本実施の形態におけるグラビアシリンダー検査装置の電気構成について説明する。
【0039】
この図に示すように、この実施形態に係るグラビアシリンダー検査装置は、各種入出力I/F、メモリ、記録ディスク等を備えたマイクロコンピュータを制御手段40として備えている。この制御手段40には、作業者が検査作業を指示する際のキーボードや表示手段が備えられた操作部41が接続されるとともに、前述した駆動モータ11、駆動モータ21、撮像手段22、マーキング手段23、エアーシリンダー4を駆動する際の空圧駆動回路42等の装置各部が電気的に接続される。なお、本実施の形態では、制御手段40は装置各部の制御を行うとともに、撮像手段22で撮像した画像データを画像処理する画像処理手段としても機能する。もちろん、画像処理を別の演算手段により実施するようにしてもよい。
【0040】
[検査作業]
【0041】
次に、本グラビアシリンダー検査装置を用いた検査作業について説明する。先ず、作業者は検査装置本体を本体下部に備えられたキャスターにより移動させ、検査するグラビアシリンダーGの近傍まで近づける。この際にグラビアシリンダーGは立設して保管されているものとする。
【0042】
次に、作業者がエアーシリンダー4を駆動して、載置台1を略垂直状態にする。そして立設したグラビアシリンダーGを端部円周面に沿って転がして搬送し、シリンダー端面受け板7上に載せる。または、片持ちしたグラビアシリンダーGの下面に対しシリンダー端面受け板7を挿入してグラビアシリンダーGをシリンダー端面受け板7上に載せる。次に、作業者は第2のシリンダー支持手段8をグラビアシリンダーGの軸長サイズに合わせて調節する。なお、グラビアシリンダーGをシリンダー端面受け板7に載せる前に調節しておいてもよい。この状態から、グラビアシリンダーGを第1および第2のシリンダー支持手段6、8に当接するように傾斜させる。そして、エアーシリンダー4を駆動して載置台1を水平状態とする。
【0043】
載置台1上のグラビアシリンダーGが水平状態になれば、作業者はグラビアシリンダーGを回転させつつウエス等でシリンダー表面を清掃する。これは、グラビアシリンダーGの表面にゴミやホコリ等が付着した場合にキズと誤認される場合があるからである。なお、グラビアシリンダーGは作業者が手動で回転させてもよい。また、例えば、図示しないペダル式フットスイッチ等によって駆動モータ11を手動でオン/オフすることによりグラビアシリンダーGを回転させても良い。
【0044】
清掃作業が終了すれば、操作部41から検査作業を指示する。制御手段40は予め定められたプログラムに従って検査を開始する。先ず、操作手段22が走査開始位置(ここでは第1のシリンダー支持手段側端部とする)へ復帰する。そしてグラビアシリンダーGの回転とともに撮像手段22が走査を開始する。なお、走査は作業時間短縮のためスパイラル走査を行うことが望ましいが、ステップ送り走査でもよい。グラビアシリンダーGの回転にともない、グラビアシリンダーGの周面が順次撮像される。得られた画像データは図示しないエンコーダ手段によるグラビアシリンダーG表面の位置をアドレス情報として、制御手段40内のメモリに貯えられる。また、駆動モータ11、21をパルスモータとし、エンコーダ手段に代えてパルスモータのパルス数により位置の演算を行っても良い。制御手段40は得られた画像データを画像処理してグラビアシリンダーGの表面上の欠陥を検出する。
【0045】
この実施の形態では、撮像した多値の画像データを所定の閾値で2値化し、キズ等の凹部により変化した受光レベルの差でキズの有無を白黒2値に変換する。そして、予め定められた数の画素が連続するパターンを検出することにより、グラビアシリンダーG上のキズを判別する。なお、上記閾値やキズ検出パターンを適宜変更することにより、検査レベルを変更することができる。この画像処理に関しては種々の手法が存在し、他の手法を代替としてもよいことは言うまでもない。
【0046】
画像処理によりキズを検出した場合は、当該キズの位置をメモリのアドレスから実際のグラビアシリンダーGの表面の位置として割り出す。そして割り出されたグラビアシリンダーGの表面の位置に対し、マーキング手段23によるマーキングが行われる。マーキングとしては、単に目視確認ができる何らかの目印でもよいし、キズの形状や大きさ等にともないキズ種別毎のマークを印字するようにしてもよい。例えば、印刷上大きな問題が生じるおそれのあるキズと、そうでない小さなキズ等を区別して作業者に確認させることもできる。
【0047】
グラビアシリンダーGを最後まで撮像したら、各駆動モータを停止し作業を終了する。作業終了後は自動で原点復帰等を行うようにしても良い。なお、グラビアシリンダーGの最終端は、第2のシリンダー支持手段8の固定位置を図示しないセンサー等で検出して判定することができる。もしくは、作業者がシリンダー長を予め入力しておいてもよい。また、撮像手段22の撮像した画像データの変化からグラビアシリンダーGの最終端を判定するようにしてもよい。
【0048】
この実施の形態では、マーキング手段23は撮像手段22の走査方向でみて下流側にあり、マーキング手段23が撮像手段22での撮像位置に達するまでに、当該撮像位置のマーキングを行えるようにしている。これにより、1方向の走査で検査およびマーキングが終了する。しかしながら、撮像画素の解像度や画像処理速度の設定条件によってはキズ検出に時間がかかる場合もある。この場合は、1方向走査により撮像を行ない、画像処理後に復帰走査においてマーキングを行うようにしてもよい。このような構成を採用した場合においては、往復の走査で撮像およびマーキングが行える。
【0049】
[その他の変形例]
【0050】
上記実施の形態では、ローラ部材9を回転させて、そこに載置されたグラビアシリンダーGが自重により従動回転するようにしている。しかしながら、グラビアシリンダーG表面はメッキにより鏡面化されており、また、その表面は洗浄液や潤滑油等で清掃されている場合がある。このため、グラビアシリンダーGによってはスリップが生じる可能性もある。これを防止するためには、図4で示すように、回転駆動を行うローラ部材9に対向するグラビアシリンダーGの上方位置に押さえローラ50を配置し、グラビアシリンダーGとローラ部材9との接触を密にするように押圧付勢する構成とすればよい。この実施の形態では、付勢を行う押さえローラ50は、載置台1の傾動に対し干渉しない位置に設けられたポール部材51と、このポール部材51に対し上下動および旋回可能なアーム部材52とにより支持されており、作業者が手動によりグラビアシリンダーGの上面に対し圧接するように設置することが可能な構成となっている。なお、アーム部材52の上下動および旋回動は図示しないモータの駆動により自動化してもよい。また、図示しない駆動モータにより押さえローラ50自体を回転駆動するようにしてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態によれば、グラビアシリンダーGをローラにより摩擦駆動するようにしているので、ローラの材質を弾性材料で構成してもスリップキズ等が生じる可能性がある。このため印刷等に用いないグラビアシリンダーGの端部を摩擦駆動するようにしているが、さらに安全を見越して、グラビアシリンダーGの端部に形成されたアール部に対して斜めに当接する摩擦駆動ローラで回転駆動するようにしてもよい。また、グラビアシリンダーGの端面に孔設された取付孔に対し駆動用のコーン部材を装着して回転するようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施の形態では、撮像手段22をグラビアシリンダーGの軸線方向に移動させるようにしている。このような構成を採用することにより、種々のシリンダーサイズに対応することができるが、一方で、走査に時間がかかるという問題がある。このため、グラビアシリンダーGの軸線方向全長において一括的にグラビアシリンダーGの表面の画像を記録するようにしてもよい。例えば、載置台1に沿って長尺のラインセンサーを設けて一括読み取りするようにしてもよい。
【0053】
さらに、撮像手段22の代わりに非接触の距離センサー、例えば、超音波センサー等を備えた検出手段を代替として用いても良い。この場合は、グラビアシリンダーGの表面の凹凸の値に応じてキズの有無を検出することができ、特にキズの深さも容易に判定することができると言う利点がある。この反面、グラビアシリンダーG自体の芯振れや湾曲等のへの対応、すなわち、グラビアシリンダーGの場合には300μm程度の加工誤差を補正する機能を備える必要がある。これに対し、上述した光学検査の場合は、上記芯振れや湾曲等があっても撮像系の焦点深度以内で十分問題がなく検査が行えるという利点がある。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、グラビアシリンダーの表面上の欠陥を検出してマーキングすることにより作業者が容易に欠陥を目視確認することができる。
また、傾斜手段がローラ部材により支持されたグラビアシリンダーを、略水平な状態と略垂直な状態との間で移動させるため、立設したグラビアシリンダーを支持手段に容易に装着した上で、この支持手段により略水平な状態で支持されたグラビアシリンダーの表面状態をシリンダー表面検出手段により検出するすることができる。
【0055】
請求項2に記載の発明によれば、グラビアシリンダーの軸線方向に沿って移動する撮像手段により光学検査を行えるので、種々のサイズのシリンダーを精度よく検査することができる。
【0056】
請求項に記載の発明によれば、シリンダーを支持するローラ部材を回転させることにより、シリンダーの自重により回転駆動を行うことができる。このとき、シリンダーの周面を摩擦駆動により回転させることができるため、シリンダーに形成された軸孔を回転軸により支持する必要がない。
【0057】
請求項に記載の発明によれば、シリンダーの周面を摩擦駆動により回転させることができるため、シリンダーに形成された軸孔を回転軸により支持する必要がない。
【0058】
請求項に記載の発明によれば、撮像手段に対しマーキング手段を一体化させることで、撮像手段を移動するための移動手段をマーキング手段の移動に兼用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るグラビアシリンダー検査装置の一例を示す正面図である。
【図2】 同グラビアシリンダー検査装置の側断面概要図(A)および撮像手段の要部拡大断面図(B)である。
【図3】 同グラビアシリンダー検査装置のブロック図である。
【図4】 グラビアシリンダー検査装置の一変形例を示す説明図であり、シリンダー上部に押さえローラを設けた例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 載置台
2 フレーム部
3 撮像部
4 エアーシリンダー
5 ベース台
6 第1のシリンダー支持手段(固定側)
7 シリンダー端面受け板
8 第2のシリンダー支持手段(移動側)
9、9’ ローラ部材
10、10’ ローラ支持部材
11 駆動モータ(シリンダー回転用)
20 ボールネジ
21 駆動モータ(撮像手段移動用)
22 撮像手段
23 マーキング手段
25 光源
26 読取光学系
31 CCDセンサー
40 制御手段
41 操作部
50 押さえローラ
G グラビアシリンダー

Claims (5)

  1. グラビアシリンダーの表面を検査するグラビアシリンダー検査装置であって、
    グラビアシリンダーを支持する支持手段と、
    前記支持手段で支持されたグラビアシリンダーを回転させる回転手段と、
    前記グラビアシリンダーの表面状態を検出するシリンダー表面検出手段と、
    前記シリンダ表面検出手段により検出したグラビアシリンダー表面の検出データを演算処理して、欠陥を検出する欠陥検出手段と、
    前記グラビアシリンダーにおける前記欠陥検出手段により検出した欠陥の近傍にマーキングを行うマーキング手段と、
    を備え
    前記支持手段はグラビアシリンダーの外周面を下方から支持する1以上のローラ部材と、前記ローラ部材により支持されたグラビアシリンダーを、略水平な状態と略垂直な状態との間で移動させる傾斜手段とを含むとともに、
    前記シリンダー表面検出手段は、前記支持手段により略水平な状態で支持されたグラビアシリンダーの表面状態を検出することを特徴とするグラビアシリンダー検査装置。
  2. 前記シリンダー表面検出手段はシリンダー表面を撮像する撮像手段であり、
    前記撮像手段をグラビアシリンダーの軸線方向に沿って移動させる移動手段と、
    前記回転手段によりグラビアシリンダーを回転させるとともに前記移動手段により撮像手段を移動させることによって、前記撮像手段によりグラビアシリンダーの表面の画像データを順次走査読み取りさせる走査制御手段とを備える請求項1に記載のグラビアシリンダー検査装置。
  3. 前記回転手段は、前記ローラ部材の少なくとも一つを回転駆動する回転駆動機構を備える請求項に記載のグラビアシリンダー検査装置。
  4. 前記回転手段は、前記グラビアシリンダー表面に対し接離可能に構成された摩擦駆動ローラ部材である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のグラビアシリンダー検査装置。
  5. 前記移動手段は、前記撮像手段と前記マーキング手段とを一体的に移動させる請求項2に記載のグラビアシリンダー検査装置。
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