JP3789591B2 - 液状シリコーンゴム用の射出成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状シリコーンゴム用の射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、シリコーンゴム成形品は、ミラブル型のシリコーンゴムを金型を用いて成形することにより得られていたが、近時、液状シリコーンゴムの射出成形技術が開発されたことにより、熱可塑性樹脂の射出成形の場合と同様に簡便に成形品が得られるようになってきている。
【0003】
ところで、一般の熱可塑性樹脂の射出成形では、熱軟化した樹脂を金型に射出して冷却固化させて所定の形状とした後、金型を開けて成形品が取出される。
【0004】
この際、金型に射出された樹脂は冷却するにつれて樹脂の体積が減少し、いわゆるヒケを発生するから、熱可塑性樹脂の射出成形では冷却固化するまでの間、十分な射出圧力を加え続けて(クッション成形)ヒケの発生を防止することが行われている。
【0005】
これに対して、液状シリコーンゴムの射出成形では、加熱架橋可能な常温の液状シリコーンゴムを130〜200℃程度に加熱された金型中に射出して、金型中で急速に加熱して架橋反応を行わせ硬化させて成形品が得られる。
【0006】
この際、金型に射出された液状シリコーンゴムは常温から金型の温度まで加熱されるにつれて、液状シリコーンゴムの体積が膨張することにより発生する圧力と射出圧力とが相まって、キャビティ内圧力が急速に増加する。そして、金型中に射出する液状シリコーンゴムの量が、金型のキャビティ内の体積よりも多いと、加熱膨張により単位面積あたりの型閉め圧力が不足してバリが発生したり、成形品の形状寸法が不正確になるため、射出するゴム量は正確に計量された量とする必要がある(打切り成形)。
【0007】
図7は、従来の液状シリコーンゴムの射出成形に用いられていたスクリューインライン式の射出成形機を用いたシステムである。
【0008】
このシステムにより液状シリコーンゴムの射出成形を行う場合には、まずポンプ1の作動で液状シリコーンゴム2がシリンダ3内に供給され、駆動手段4によりスクリュー5を回転しつつ後退させシリンダ3内で液状シリコーンゴム2は混練されながらスクリュー5の先端方向に移動させられる。
【0009】
液状シリコーンゴム2がスクリュー5の先端方向へ移動することにより、図8に示されるように、スクリュー5の先端部分の後端面と前記後端面の後方にあるスクリュー5のシール部6との間に進退自在に組み込まれている逆止リング7が先端方向に移動し、スクリュー5の先端部分の後端面と逆止リング7の先端面が当接する。
【0010】
なお、シリンダ3の内壁と逆止リング7の外径との嵌め合いは、逆止リング7がシリンダ3内を進退自在に動作できるものの、嵌合部から樹脂が漏れないように比較的緊密に設定されている。
【0011】
液状シリコーンゴム2はスクリュー5の外径と逆止リング7の内径にできた間隙と、スクリュー5の先端部分の軸方向に複数形成されている凹部8とを通過し、スクリュー5の先端面とシリンダ3の内壁によって形成される樹脂だまり9に流れ込む。
【0012】
シリンダ3の先端に組み込まれているノズル10内の原料の流路は図示しない開閉手段により通常遮断されているので、液状シリコーンゴム2が蓄積されていくにつれ樹脂だまり9内の液状シリコーンゴム2の圧縮力が高まり、その反力によってスクリュー5は次第に後方に押し戻されていく。
【0013】
所定の位置までスクリュー5が後退すると、図7に示されるリミットスイッチ11により駆動手段4の動作が制御され、スクリュー5の回転の停止と同時に後退も停止される。結果として、あらかじめ設定した分量(1ショット)の液状シリコーンゴム2が樹脂だまり9に蓄えられたことになり、可塑化(計量)工程を終える。
【0014】
次に、図示しない開閉手段によりノズル10内の原料の流路が開かれ、射出シリンダ12の作動によりスクリュー5の先端面で樹脂だまり9に蓄えられている液状シリコーンゴム2はノズル10を介して金型13内に押し込まれる。
【0015】
この際、図9に示されるように、樹脂だまり9内の液状シリコーンゴム2から受ける反力により逆止リング7が後方に移動し逆止リング7の後端面がスクリュー5のシール部6と当接し液状シリコーンゴム2の逆流を防止する。
【0016】
その後、あらかじめ加熱されている金型13内に液状シリコーンゴム2が一定時間保たれ架橋反応により十分硬化された後、金型13を開いて成形品が取り出され成形の1サイクルが終了する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような従来のスクリューインライン式の射出成形機では、計量時及び射出時に原料樹脂の逆流防止用の弁である逆止リング7の前後の端面がスクリュー5の先端部分の後端面やシール部6とぶつかり、この時両者の接触により発生する摩耗粉末が液状シリコーンゴム2内に混入してしまうという問題があった。
【0018】
特に射出時は射出圧の反力により逆止リング7が急激に後方に移動させられるため、強い衝撃力でシール部6とぶつかり摩耗粉末が発生する原因になっていた。 また、射出時に樹脂だまり9にある液状シリコーンゴム2から反力を受けた後、逆止リング7が押し戻され原料樹脂の逆流を防止する機構になっているため、樹脂だまり9に所定量の樹脂が移送され計量が終了した瞬間と、逆止リング7とスクリュー5のシール部6が当接して樹脂だまり9を密閉する瞬間とにタイムラグが生じ正確な計量ができないという問題があった。
【0019】
さらに、スクリュー5の先端部分に位置する逆止リング7が、スクリュー5の回転動作による液状シリコーンゴム2の圧力変化のみで動作するため、液状シリコーンゴム2の粘度やスクリュー5の動作速度等の外乱の影響を受け易く、弁の動作が不完全になったり、動作しなかったりして前記と同様正確な計量ができないという問題があった。
【0020】
液状シリコーンゴムの成形では、液状シリコーンゴム特有の熱膨張系数が大きい、流れ性が良い、圧縮性が大きい等の性質により、前述したような従来の射出成形機では計量が難しく、成形品にバリやショートショットが発生しやすくなっていた。
【0021】
本発明は以上のような問題点を解決するためになされたものであり、計量時や射出時に原料樹脂の圧力変化のみで動作していた原料樹脂の逆流防止用の弁を計量終了後、直ちにコイルスプリングの弾発力によって閉じる新たな逆流防止機構を持つ構造に変えることにより、弁の開閉時に弁と他部品との接触により起こる摩耗粉末の発生を防止するとともに、計量精度を大幅に改善し成形品のバリやショートショットの発生を防ぐことを主な目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の液状シリコーンゴム用の射出成形装置は、金型側に先端部を向けて配置されるシリンダと、前記シリンダ内で自転してこのシリンダとの間にある液状シリコーンゴムを混練しつつ該シリンダの先端側へ移送するための部材であって、膨出した形状の材料阻止部と、この材料阻止部の内側基部の複数箇所からそれぞれ中心軸に向けて傾斜し中心軸のまわりで合流する複数の傾斜流路及び該傾斜流路の合流部から前記中心軸に沿って先端に至る中心流路からなる内部樹脂流路とを有するスクリューヘッドを先端部分に備えたスクリューと、前記スクリューヘッドの内部に配置され、前記内部樹脂流路を構成する前記中心流路の後部に形成された弁座と、この弁座に当接可能な球形状のボール弁と、このボール弁を前記弁座に当接させる方向に付勢するコイルスプリングとが設けられた弁室と、前記液状シリコーンゴムが内部で混練及び移送される前記シリンダを25℃以下に冷却する冷却手段と、前記液状シリコーンゴムの流路及びこの流路を開閉する開閉手段を備え、前記金型まで前進した位置と該金型側から後退した位置との間を進退移動自在な、前記シリンダの最先端部に設けられたノズルと、前記シリンダの先端側へ前記スクリーを移動させることにより、前記シリンダ内の液状シリコーンゴムを、前記開閉手段にて前記流路が開口され且つ前記金型まで前進した前記ノズルを介し、射出圧150〜200kg/cm2で該金型内に射出する射出手段とを備え、前記ボール弁は、前記コイルスプリングの一端部の内径部分と直接接触する状態で当該コイルスプリングによって前記弁座側に付勢され、前記スクリューヘッドは、当該スクリューヘッド本体の基部側を構成し且つ自身の先端部分に位置する段差部及びこの段差部の最先端部分に開口端を持つ前記弁室の内部空間を形成する凹部を有する第1のヘッド部と、当該スクリューヘッド本体の先端部側を構成し且つ前記中心流路を形成するための前記凹部の開口端につながる貫通孔を有する第2のヘッド部とを備え、さらに前記第1のヘッド部の先端の前記段差部に前記第2のヘッド部の基部側を被せた状態で互いがねじ構造により組み付けられていることを特徴としている。
また、本発明の液状シリコーンゴム用の射出成形装置は、シリコーンポリマー及び白金触媒を少なくとも含有する第1の原料と、前記シリコーンポリマー、架橋材及び遅延剤を少なくとも含有する第2の原料とを前記シリンダ内へ個別に供給する供給手段をさらに備え、前記供給手段によって前記シリンダ内に各々供給された前記第1及び第2の原料が前記スクリューにより混練されて前記液状シリコーンゴムが生成されることを特徴とする。
【0024】
また、一般に、材料阻止部並びに内部樹脂流路及び弁室を有する前記スクリューヘッドは、スクリュー本体に着脱自在に固定されており、この部分が別に加工される。
【0025】
さらに、上記スクリューヘッドは、弁室を含む位置でねじ構造により分割可能に構成されており、清掃時、その他内部を露出させる必要がある場合には、このスクリューヘッドが分割される。
【0026】
本発明の液状シリコーンゴムの射出成形機用スクリューでは、弁室内でコイルスプリングが弁を弁座に押圧しているので液状シリコーンゴムの逆流が防止される。
【0027】
また、計量開始時には樹脂の流れによりコイルスプリングの弾発力以上の力を弁が弁座から離される方向に受けるので、前方へ樹脂が移送される。
【0028】
特に、本発明のスクリューでは、樹脂の移送の停止と同時にコイルスプリングにより素早く樹脂流路が閉鎖されるので樹脂の計量が正確に行われ、成形品にバリが発生する恐れはない。
【0029】
そして、逆流防止機構としての接触部分は弁と弁座の一か所だけであり、しかも射出時には既に弁が閉じられているので、強い衝撃力で弁と弁座がぶつかることはない。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0031】
図1は本発明の実施例に用いられる射出成形システムを示す図である。
【0032】
この射出成形システムは、スクリューインライン式の射出成形機21と、白金触媒を配合した液状シリコーンゴム(A液)22を貯留する貯留槽23と、遅延材を配合した液状シリコーンゴム(B液)24を貯留する貯留槽25と、液状シリコーンゴムのA液22、B液24をそれぞれ吸い上げるポンプ26、27と、コック28、29から液状シリコーンゴム22、24を射出成形機21へ同比率で供給する定比計量プランジャ30と、原料ゴム(A液とB液の混合液)を所定の形状に成形する金型31とから主に構成されている。
【0033】
なお、成形品の原料ゴムである液状シリコーンは、最初A液22とB液24との二液に分離されており、図示しない冷却装置により25℃以下に保たれて貯留されている。後記の成分表に示さるA液22、B液24の組成は、A液22とB液24とを混合してから自然硬化してしまうまでの射出成形の可能な時間が、常温で3日程度となるように設計されている。
【0034】
(成分表)
A液:シリコーンポリマー、フィラー、白金触媒、顔料
B液:シリコーンポリマー、フィラー、架橋材、遅延剤、顔料
射出成形機21は、図2に示されるように供給管41、42から供給された液状シリコーンゴムのA液22と、B液24をシリンダ43内で混練するスクリュー44と、シリンダ43を25℃以下に冷却するための冷却手段45と、スクリュー44を回転させるための駆動手段46と、スクリュー44の回転や前後の移動を制御するリミットスイッチ47と、射出時以外は原料ゴムの流路を図示しない開閉手段により遮断しているノズル48と、このノズル48を金型31とシリンダ43の先端との間で進退自在に可動させることのできるノズルシリンダ49と、計量後樹脂だまり50にたまった原料ゴムをノズル48を介して金型31へ射出する射出シリンダ51と、スクリュー44の先端に組み込まれているスクリューヘッド52とから主に構成されている。
【0035】
このスクリューヘッド52は、図3に拡大して示されるように先端部は略円錐形状になっており、後端部はスクリュー44先端と着脱自在なネジになっている。後部には膨出した材料阻止部53があり、この材料阻止部53の内側基部から先端側に傾斜し、スクリュー44の回転軸に至って合流する傾斜流路54と傾斜流路54の合流部から前記回転軸に沿って先端に至る中心流路55と、中心流路55の後部に弁座56を有する弁室57を形成するとともに、この弁室57に前記弁座56に当接するスチール製のボール弁58をコイルスプリング59により付勢して配置している。
【0036】
中心流路55を有する略円錐形状の円錐部60と弁室57や傾斜流路54を有する弁部61は分割可能な別部品になっている。なお、コイルスプリング59は原料ゴムの粘性抵抗等の外乱に影響されずボール弁58を移動させることができれば比較的低い荷重であってもよい。
【0037】
以上のように構成された本発明の実施例のスクリューを用いた射出成形システムにおいては、次のようにして、成形が行われる。
【0038】
まず、貯留槽23、25に貯留されている液状シリコーンのA液22、B液24がそれぞれポンプ26、27の作動によりコック28、29を通過し、定比計量プランジャー30によって液状シリコーンのA液22、B液24は同じ比率で計量され、図2に示されるように供給管41、42より射出成形機21のシリンダ43内へ例えば、樹脂供給圧力40Kg/cm2 で供給される。
【0039】
駆動手段46の作動によりスクリュー44が回転しつつ後退し液状シリコーンのA液22、B液24が図4に示されるようにスクリューヘッド52側へ移送されながらシリンダ43内で混練され液状シリコーンゴム62となる。
【0040】
スクリュー44が回転を続けるうちに傾斜流路54内に液状シリコーンゴム62が流れ込み、液状シリコーンゴム62が蓄積されていくと次第に傾斜流路54内の液状シリコーンゴム62の圧力が高くなって、図5に示されるようにボール弁58はスクリューヘッド52の先端側へ移動する。
【0041】
ボール弁58の移動により、弁座56とボール弁58との間隙から液状シリコーンゴム62が弁室57内に侵入し、中心流路55を経由して樹脂だまり50へ流れ込む。この時(計量時)、ノズル48に備えられている図示しない開閉手段により、ノズル48内の液状シリコーンゴム62の流路は閉じられている。
【0042】
このため、液状シリコーンゴム62が蓄積されるにつれ樹脂だまり50内の液状シリコーンゴム62の圧縮力が高まり、その反力によってスクリューヘッド52はスクリュー44ごと次第に後方へ押し戻されていく。
【0043】
その後例えば、15cmスクリュー44が後退したところで、リミットスイッチ47がはたらきスクリュー44の回転が停止すると同時にスクリュー44の後退も止まって計量工程が終了し例えば、200ccの液状シリコーンゴム62が樹脂だまり50に蓄えられる。
【0044】
この際、傾斜流路54から受ける圧力がコイルスプリング59の荷重より下がるので、直ちにコイルスプリング59の弾発力によりボール弁58が弁座56に押圧され、図4に示される計量開始前と同様な配置に戻り、液状シリコーンゴム62の逆流が防止される。
【0045】
次に、図2に示されるノズルシリンダ49の作動によりノズル48は例えば、150℃に加熱された金型31まで移動させられ、続けて、図示しない開閉手段によりノズル48内の原料の流路が開口される。
【0046】
射出シリンダ51の作動により、樹脂だまり50に蓄えられた液状シリコーンゴム62はスクリューヘッド52とスクリュー44の移動により例えば、射出圧150〜200Kg/cm2 で金型31内に射出される。
【0047】
射出後、ノズル48内の原料の流路が図示しない開閉手段により閉じられノズルシリンダ49の作動によりシリンダ43側へ後退する。
【0048】
その後、液状シリコーンゴム62は金型31内に例えば、1〜2min程度入れられ架橋反応が起こり硬化した後、金型31から成形品として取り出され以上のようにして成形の1サイクルを終了する。
【0049】
本発明における実施例のスクリューを用いた射出成形システムによれば、スクリュー44後方からの供給圧が下がったところで比較的低い荷重で設定されているコイルスプリング59により自然に弁が閉じられる機構になっているので、ボール弁58と弁座56が射出圧の反力等による強い衝撃を受けて接触することはない。したがって、ボール弁58の動作により摩耗粉末が発生し液状シリコーンゴム62内に混入する恐れはない。
【0050】
また、射出成形機21のスクリューヘッド52内にあるボール弁58がコイルスプリング59の弾発力により計量終了後、直ちに弁座56に押圧される構造になっているので、外乱に影響されることなくボール弁58を確実に動作させ弁を閉じることができ、これにより樹脂だまり50側からの液状シリコーンゴム62の逆流を防止することが可能である。
【0051】
したがって、計量精度を向上させることができ成形品のショートショットやバリの発生を防ぐことが可能である。
【0052】
また、スクリューヘッド52単体がスクリュー44にネジ式で組み込まれ取り外し自由な別部品になっており、しかも円錐部60と弁室57を有する弁部61とが分解可能になっているので、液状シリコーンゴム62が内部樹脂流路にスラッジ状に固まってしまった場合等のメンテナンスが容易である。
【0053】
なお、本実例では液状シリコーンゴムの逆流防止用の弁として、球形状のボール弁58を用いたが、形状が図6に示されるような円錐形状の円錐弁63であっても同様の効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】
本発明における液状シリコーンゴム用の射出成形装置によれば、原料樹脂の逆流防止用の弁が弁座等の他の部品に強い衝撃力で接触することがないので、弁の開閉動作により摩耗粉末が発生し液状シリコーンゴム内に混入する恐れはない。
【0055】
また、スクリュー後方の原料樹脂から受ける圧力が設定されたコイルスプリングの荷重よりも下がった瞬間、直ちに逆流防止用の弁を閉じる機構になっているので、樹脂だまりへ所定量の原料樹脂を供給し計量を終了した瞬間と、弁を閉じ樹脂だまり側を密閉空間にする瞬間とにタイムラグが生じることはなく、正確な計量及び射出を行なうことができる。
【0056】
さらに、逆流防止用の弁を原料樹脂の圧力変化に加えコイルスプリングの弾発力により動作させるようにしているので、原料樹脂の粘度やスクリューの動作速度等の外乱の影響を受けにくく、確実に弁を動作させることができ、前記と同様正確な計量及び射出が可能である。
【0057】
したがって、上述したような原料樹脂の逆流防止機構を用いることにより、計量精度を向上させることができるので、できあがった成形品のバリやショートショットの発生を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられる射出成形システムを示す図である。
【図2】本発明の実施例に用いられる射出成形機の断面図である。
【図3】本発明の実施例に用いられるスクリューヘッドの断面図である。
【図4】本発明の実施例における射出成形機用スクリューの計量開始前の詳細図である。
【図5】本発明の実施例における射出成形機用スクリューの計量開始時の詳細図である。
【図6】本発明における他の形状の弁を示す詳細図である。
【図7】従来の液状シリコーンゴムの成形に用いられていた射出成形システムを示す図である。
【図8】従来の射出成形機用スクリューの計量開始時の詳細図である。
【図9】従来の射出成形機用スクリューの射出直後の詳細図である。
【符号の説明】
21……射出成形機、43……シリンダ、44……スクリュー、52……スクリューヘッド、53……材料阻止部、54……傾斜流路、55……中央流路、56……弁座、57……弁室、58……ボール弁、59……コイルスプリング、60……円錐部、61……弁部、62……液状シリコーンゴム、63……円錐弁。
Claims (3)
- 金型側に先端部を向けて配置されるシリンダと、
前記シリンダ内で自転してこのシリンダとの間にある液状シリコーンゴムを混練しつつ該シリンダの先端側へ移送するための部材であって、膨出した形状の材料阻止部と、この材料阻止部の内側基部の複数箇所からそれぞれ中心軸に向けて傾斜し中心軸のまわりで合流する複数の傾斜流路及び該傾斜流路の合流部から前記中心軸に沿って先端に至る中心流路からなる内部樹脂流路とを有するスクリューヘッドを先端部分に備えたスクリューと、
前記スクリューヘッドの内部に配置され、前記内部樹脂流路を構成する前記中心流路の後部に形成された弁座と、この弁座に当接可能な球形状のボール弁と、このボール弁を前記弁座に当接させる方向に付勢するコイルスプリングとが設けられた弁室と、
前記液状シリコーンゴムが内部で混練及び移送される前記シリンダを25℃以下に冷却する冷却手段と、
前記液状シリコーンゴムの流路及びこの流路を開閉する開閉手段を備え、前記金型まで前進した位置と該金型側から後退した位置との間を進退移動自在な、前記シリンダの最先端部に設けられたノズルと、
前記シリンダの先端側へ前記スクリーを移動させることにより、前記シリンダ内の液状シリコーンゴムを、前記開閉手段にて前記流路が開口され且つ前記金型まで前進した前記ノズルを介し、射出圧150〜200kg/cm2で該金型内に射出する射出手段とを備え、
前記ボール弁は、前記コイルスプリングの一端部の内径部分と直接接触する状態で当該コイルスプリングによって前記弁座側に付勢され、
前記スクリューヘッドは、当該スクリューヘッド本体の基部側を構成し且つ自身の先端部分に位置する段差部及びこの段差部の最先端部分に開口端を持つ前記弁室の内部空間を形成する凹部を有する第1のヘッド部と、当該スクリューヘッド本体の先端部側を構成し且つ前記中心流路を形成するための前記凹部の開口端につながる貫通孔を有する第2のヘッド部とを備え、さらに前記第1のヘッド部の先端の前記段差部に前記第2のヘッド部の基部側を被せた状態で互いがねじ構造により組み付けられていることを特徴とする液状シリコーンゴム用の射出成形装置。 - シリコーンポリマー及び白金触媒を少なくとも含有する第1の原料と、前記シリコーンポリマー、架橋材及び遅延剤を少なくとも含有する第2の原料とを前記シリンダ内へ個別に供給する供給手段をさらに備え、
前記供給手段によって前記シリンダ内に各々供給された前記第1及び第2の原料が前記スクリューにより混練されて前記液状シリコーンゴムが生成されることを特徴とする請求項1記載の液状シリコーンゴム用の射出成形装置。 - 前記材料阻止部並びに内部樹脂流路及び弁室を有する前記スクリューヘッドを、スクリュー本体に着脱自在に固定してなることを特徴とする請求項1又は2記載の液状シリコーンゴム用の射出成形装置。
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