JP3789292B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、帯電ローラのローラ両端部にそれぞれ取り付けた所定の厚さのギャップ管理部材を介して帯電ローラが像担持体に接触し、その帯電ローラと像担持体との間に電圧を印加して像担持体の表面を帯電する帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置である複写機,プリンタ,ファクシミリ等では、像担持体である感光体の表面に静電潜像を形成するのに先立って、その感光体をいろいろな方法で均一に帯電させている。
その帯電方法の1つとして、近年では導電性の部材でローラ状に形成した帯電ローラを感光体の表面に接触させ、その状態で帯電ローラと感光体との間に電圧を印加することにより、感光体の表面を帯電させる接触帯電方式の接触帯電装置が、低オゾン化と低電力化が図れるという利点があることから、実用化されてきている。
【0003】
しかしながら、このような接触帯電装置に使用されている帯電ローラは、金属製の芯金の外側に導電性のゴムで形成した弾性層を設けたものであるため、その弾性層が感光体の表面に押し付けられた状態で長期間放置され続けると、その弾性層の中に含まれている物質(例えば可塑剤)が表面に滲み出て、それが感光体の表面を汚してしまうということがあった。
【0004】
また、接触帯電の場合には、帯電ローラ等の帯電部材が感光体等の像担持体の表面に接触した状態で帯電が行われるため、その像担持体の表面に画像転写後に残った転写残トナー等が帯電部材の表面に転移することによって汚れ、それが原因で帯電性能が低下してしまう恐れもあった。
【0005】
そこで、このような問題を解決するため、帯電部材である帯電ローラのローラ部分の両端部に、そのローラ部分の中央部に比べて大径となる凸部をスペーサやテープ等で形成し、それによって帯電ローラの両端部を除く他の部分が像担持体である感光体の表面に対して非接触になるようにし、その状態で感光体を帯電するようにした非接触の帯電装置が提案されている(例えば特開平3−240076号公報,特開平4−360167号公報,特開平5−107871号公報等参照)。
【0006】
これらの非接触の帯電装置によれば、帯電ローラの画像形成領域に対応する部分は感光体に接触しないため、接触帯電装置の欠点である帯電部材の弾性層中に含まれている物質の感光体への付着や、感光体の表面に付着したトナー等の付着物が帯電ローラの表面に転移しやすいという問題を解決することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように帯電ローラのローラ部分の両端部にフィルム材を周方向にそれぞれ巻き付けるようにしているものでは、そのフィルム材の幅(ローラの長手方向の幅)を大きくすると、その帯電には使用されないフィルム材を巻き付けた部分により帯電ローラの全長が長くなってしまうので、通常はそのフィルム材の幅は、できるだけ狭くするのが普通である。
【0008】
ところが、このようにフィルム材のフィルム幅を狭くすると、帯電ローラが感光体により連れ回りする構成であるときには、帯電ローラには感光体からの回転力が、その狭い幅のフィルム材を介してのみ伝達されて連れ回りするため、スリップが生じやすい。
そして、そのスリップが生じると、画像に縦スジができるようになるため、画像品質が低下する。
【0009】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、帯電ローラがその一部に巻き付けられたフィルム材を介して像担持体に接触し、その像担持体からの駆動力により回転する構成において、帯電ローラが像担持体に対してスリップすることなしに確実に回転できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、帯電ローラがローラの両端部の外周にそれぞれ取り付けた所定の厚さのギャップ管理部材を介して像担持体に接触し、その帯電ローラと像担持体との間に電圧を印加してその像担持体を帯電する帯電装置を備えた画像形成装置において、
上記像担持体の一端部に駆動ギヤを固定すると共に上記帯電ローラの一端部に上記駆動ギヤに噛み合う従動ギヤを固定し、上記ギャップ管理部材の像担持体との摩擦係数を0.5以下にしたものである。
【0011】
上記画像形成装置は、像担持体の他端部にも駆動ギヤを固定すると共に帯電ローラの他端部にも上記他端部の駆動ギヤに噛み合う従動ギヤを固定すると効果的である。
【0012】
さらに、同様に帯電ローラがギャップ管理部材を介して像担持体に接触する帯電装置を備えた画像形成装置において、上記像担持体の両側の端部の少なくとも一方に、その像担持体の回転を帯電ローラにタイミングベルトを使用した機構により伝達するタイミングベルト駆動伝達手段を設け、上記ギャップ管理部材の像担持体との摩擦係数を0.5以下にするとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態例である画像形成装置の帯電装置と感光体ドラムを示す斜視図、図2は同じくその帯電装置と感光体ドラムを示す正面図、図3は同じくその帯電装置と感光体ドラムを複数備えた画像形成装置であるカラーの小型プリンタを示す全体構成図である。
【0016】
図3に示す画像形成装置であるカラーの小型プリンタは、4ドラムフルカラーの電子写真方式の画像形成装置であり、装置本体1内には、4個の像担持体ユニットである感光体ユニット2A,2B,2C及び2Dを、装置本体1に対してそれぞれ着脱可能に装着している。
この小型プリンタは、装置本体1内の略中央に転写ベルト3を複数のローラ間に矢示A方向に回動可能に張装している。
【0017】
そして、その転写ベルト3の図3で上側の面に、4個の感光体ユニット2A,2B,2C,2Dにそれぞれ設けられている感光体ドラム5が接触するように、その感光体ユニット2A〜2Dをそれぞれ配設している。
そして、その感光体ユニット2A〜2Dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置10A〜10Dを配設している。
【0018】
その感光体ユニット2A〜2Dの上方には書込みユニット6を、下方には両面ユニット7をそれぞれ配設している。
さらに、この小型プリンタは、装置本体1の図3で左方に、画像形成後の転写紙Pを反転させて排出したり、両面ユニット7へ搬送したりする反転ユニット8を装着している。
【0019】
転写ベルト3と反転ユニット8との間には、画像が転写された転写紙の画像を定着する定着装置9が設けられている。
その定着装置9の転写紙搬送方向下流側には、反転搬送路20を分岐させて形成し、そこに搬送した転写紙Pを排紙ローラ対25により排紙トレイ26上に排出可能にしている。
【0020】
また、装置本体1内の下部には、上下2段にサイズの異なる転写紙Pを収納可能な給紙カセット11と12を、それぞれ配設している。
さらに、装置本体1の右側面には、手差しトレイ13を矢示B方向に開閉可能に設け、その手差しトレイ13を開放することにより、そこから手差し給紙ができるようにしている。
【0021】
感光体ユニット2A〜2Dは、同一の構成をしたユニットであり、感光体ユニット2Aはイエロー色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Bはマゼンタ色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Cはシアン色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Dはブラック色に対応する画像を形成する。そして、それらを転写紙の搬送方向に間隔を置いてそれぞれ配置している。
【0022】
その感光体ユニット2A〜2Dは、図4に示すようにそれぞれ帯電装置4の帯電ローラ14と、その帯電ローラ14によって表面が帯電され、露光により静電潜像が形成されるOPCドラム方式の像担持体である感光体ドラム5と、その感光体ドラム5の表面をクリーニングするクリーニング装置を構成するブラシローラ15とを一体のユニットに構成し、それを装置本体1(図3参照)に対して着脱可能にしたものである。
【0023】
その各感光体ユニット2A〜2Dは、感光体ドラム5の表面に先端を摺接させて転写残トナーを掻き落とすクリーニングブレード47を備えており、そのクリーニングブレード47により掻き落としたトナーを、ブラシローラ15でトナー搬送オーガ48側に移動させ、そのトナー搬送オーガ48を回転させることにより回収した廃トナーを、所定の廃トナー収納部に搬送するようにしている。
【0024】
また、この感光体ユニット2A〜2Dは、帯電ローラ14の弾性部材17の表面にも、例えばスポンジからなる帯電ローラクリーナ49を接触させ、機内に浮遊するトナーやゴミ等が弾性部材17の表面に付着したときでも、それをクリーニングできるようにしている。
【0025】
なお、この感光体ユニット2A〜2Dには、それを装置本体1(図3参照)に対して着脱する際の基準として、位置決め主基準部51を設けると共に、手前側位置決め従基準部52と奥側位置決め従基準部53とをブラケット50にそれぞれ一体に設け、その感光体ユニット2A〜2Dを装置本体1に装着する際に、それらの基準部により、感光体ユニット2A〜2Dを所定の装着位置に確実に位置決めできるようにしている。
【0026】
この感光体ユニット2A〜2Dの各感光体ドラム5は、前述したようにそれぞれ矢示C方向に回転するが、それらの線速はモノクロ速度優先モード、モノクロ画質優先モード、カラー速度優先モード、カラー画質優先モード、厚紙・OHP通紙モードなどいくつかのモードによって185mm/sec、125mm/sec、62.5mm/secの三段階に調整することができるようになっている。
なお、この感光体ユニットは、ブラシローラ15を構成から外して、帯電ローラ14と感光体ドラム5とで一体のユニットに構成するようにしてもよい。
【0027】
帯電装置4は、例えば外径をφ9mmに形成し、SUM−Niメッキ(鋼の表面をニッケルメッキ仕上げ)で形成した芯金16の外周に、例えばエピクロルヒドリンゴムからなり、体積固有抵抗値を1×10〜1×10Ω・cmとした導電性を有し、肉圧を1.5mmとした弾性部材17を設けた帯電ローラ14を有している。
【0028】
そして、その帯電装置4は、帯電ローラ14の図2に示す帯電有効領域Acが、感光体ドラム5の表面に対して非接触(ギャップGを形成)となる非接触帯電装置であり、弾性部材17の両端部にフィルム材18,18を周方向に巻き付けて固定することにより、帯電有効領域Acが感光体ドラム5の表面に対して非接触になるようにしている。
【0029】
すなわち、帯電ローラ14のローラ部分を形成している弾性部材17の両端部の外周に、例えばポリエステル又はポリエチレンテレフタレートからなる片面が粘着面に形成されたギャップ管理部材であるフィルム材18,18を、粘着面側が弾性部材17に接するように巻き付け、その両側の各フィルム材18,18のそれぞれ両端を斜めにカットして、それらが互いに重なり合わないように貼着固定している。
【0030】
そのフィルム材18は、この実施の形態ではフィルム幅を例えば8mm、フィルム厚を50〜60μmとしたものを使用する。
そして、帯電ローラ14を、芯金16の両端部を加圧スプリング19,19により滑り軸受30,30を介して感光体ドラム5側に所定の加圧力で加圧して、両側のフィルム材18,18を介して感光体ドラム5の表面に接触させている。
【0031】
その状態で、帯電ローラ14の芯金16と感光体ドラム5との間に、例えばDC−700Vを定電圧制御で印加すると共に、AC電圧を定電流制御で印加して、感光体ドラム5の表面を所定の電位に一様に帯電する。
なお、帯電ローラ14は、加圧スプリング19を使用せずに、自重により感光体ドラム5に両端部のフィルム材18,18を接触させるようにしてもよい。
【0032】
この小型プリンタは、図1に示すように感光体ドラム5の一端部に駆動ギヤ61を固定すると共に、帯電ローラ14の芯金16の一端部に、駆動ギヤ61に噛み合う従動ギヤ62を固定している。
そして、その駆動ギヤ61に、図示しないモータからの駆動力を伝達し、それにより駆動ギヤ61と感光体ドラム5とが一体で矢示E方向に回転するようにしている。その駆動ギヤ61が矢示E方向に回転すると、その駆動ギヤ61には従動ギヤ62が噛み合っているので、従動ギヤ62が帯電ローラ14と一体で矢示G方向に回転する。
【0033】
なお、図1では駆動ギヤ61の外径を従動ギヤ62の外径よりも大きく図示しているが、それらを略同一の外径にして、その互いに噛み合う駆動ギヤ61と従動ギヤ62の歯数を同一にして、それら矢示Eと矢示G方向にそれぞれ回転させるようにしてもよい。
【0034】
その感光体ドラム5と帯電ローラ14、同一の周速で矢示Eと矢示G方向にそれぞれ回転するので、その感光体ドラム5と帯電ローラ14との接触部の削れを少なくすることができる。
このように、この小型プリンタは、感光体ドラム5からの回転力を駆動ギヤ61により従動ギヤ62に強制的にギヤの噛み合いを利用した確実な方法で伝達し、それにより帯電ローラ14を矢示G方向に回転させる。
【0035】
したがって、帯電ローラ14の回転を、仮に両側のフィルム材18,18と感光体ドラム5との摩擦力だけで行う構成(連れ回り回転のみの構成)にしている場合には、僅かなフィルム幅の部分に生じる摩擦力だけて帯電ローラ14が回転されるため、その帯電ローラ14が帯電ローラクリーナ49から受ける負荷や、滑り軸受30の部分における摩擦負荷等により感光体ドラム5の表面に対してスリップすることにより、画像に縦スジができたりして画像品質が低下する恐れがあるが、この実施の形態によれば、上述したギヤを用いた確実な駆動により帯電ローラ14を確実に回転させることができるので、上記スリップを防止して良好な画像を得ることができる。
【0036】
ところで、この小型プリンタでは、フィルム材18と感光体ドラム5の表面との摩擦係数が0.5以下になるようにしている。
このようにすれば、帯電ローラ14の回転時においてフィルム材18が感光体ドラム5から受ける摩擦負荷を小さくすることができるので、帯電ローラ14の回転を、よりスムーズにすることができる。
【0037】
また、駆動ギヤ61と従動ギヤ62は、それらを精度良く製造したとしても、それらは多少の部品精度差を生じるため、それらを噛み合わせて互いに回転させると若干の線速差を生じる。そのため、フィルム材18と感光体ドラム5との接触面が擦られるようになるため、それらの面が経時に摩耗していくと、帯電ローラ14の弾性部材17の部分が感光体ドラム5の表面に接触するようになることがある。
このようになると、感光体ドラム5上に転写残トナーがあると、それが帯電ローラ14の弾性部材17の表面に転移して汚れるため、それが原因で縦すじ画像ができたり、ポチ画像ができたりして画像不良になったりする。
【0038】
しかしながら、この実施の形態のように、フィルム材18と感光体ドラム5の表面との摩擦係数を0.5以下にすれば、フィルム材18と感光体ドラム5との接触面は擦られても摩耗しにくくなるので、上述した画像不良が発生しにくくなる。
また、上記摩擦係数が大きいときには、帯電ローラ14と感光体ドラム5とで線速差が生じたところで帯電ローラ14が振動してバンディングが発生しやすいが、それも上記摩擦係数を0.5以下にすることで防止することができる。
【0039】
なお、ここで云うフィルム材18と感光体ドラム5の表面との摩擦係数(最大静止摩擦係数)μとは、次に示すような方法で測定した数値を云うものとする。図9に示すような装置を使用し、短冊状に形成したフィルム材18′を感光体ドラム5の周面に、1/4周程度接触させるようにセットし、そのフィルム材18′の下端に0.98N(100gf)の重り71を取り付ける。また、そのフィルム材18′の他端部に、デジタルフォースゲージ72を取り付け、そのデジタルフォースゲージ72を矢示K方向にゆっくりと引いていく。
【0040】
すると、最大静止摩擦のところで、デジタルフォースゲージ72が示す値がピークとなり、フィルム材18′が滑って動きだすとデジタルフォースゲージ72が示す値が小さくなっていく。ここで、デジタルフォースゲージ72が示すピーク値をF(N)とすると、摩擦係数(最大静止摩擦係数)μは次式により求まる。
μ={ln(F/0.98)}/(π/2)
【0041】
次に、このようにして求めた各摩擦係数μが異なるフィルム材、すなわち材質を異ならせることにより意識的に摩擦係数μを異ならせたフィルム材(図1のフィルム材18に相当する形状のもの)を数種類作成し、それらを図1に示したように実際に弾性部材17に取り付けて帯電ローラとし、それを画像形成装置に組み込んで画像を出力させて画像品質を評価した結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003789292
【0043】
試験結果によれば、摩擦係数μが0.32と小さかったPTFEと、摩擦係数μが0.40のPET(ポリエチレンテレフタレート)と、摩擦係数μが0.51のEPDMの各フィルム材を使用した場合には、初期画像におい異常が無く、良好な画像が得られた(〇の評価)。
しかしながら、摩擦係数μが0.73のウレタンを使用した場合には、バンディングによる横すじが発生した(△の評価)。
【0044】
さらに、これら材質の異なるフィルム材を使用した帯電ローラを装着して3万枚の通紙試験を行い、その試験後に感光体ドラムの表面が劣化することにより変化する摩擦係数μを測定すると共に、その3万枚通紙後の経時における画像の評価を合わせて行った。
その試験結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
Figure 0003789292
【0046】
この試験結果によれば、PTFEのフィルム材を使用したものは3万枚通紙後の経時における摩擦係数μが0.41になり、PETのフィルム材を使用したものはその経時における摩擦係数μが0.50になったが、共に3万枚通紙後の経時における画像は異常が無く、良好であった(〇の評価)。
また、EPDMのフィルム材を使用したものは、経時における摩擦係数μが0.61になり、経時における画像にはバンディングによる横すじが発生した(△の評価)。
【0047】
さらに、ウレタンのフィルム材を使用したものは、経時における摩擦係数μが0.83になり、その経時において感光体ドラムの削れ量が多いため、帯電ローラの弾性部材の部分が感光体ドラムの表面に接触するようになった。そして、その影響により帯電ローラが汚れて帯電電位が低くなり、帯電不良が発生て地汚れが起きた(×の評価)。
以上の結果により、図1に示した帯電ローラ14に使用するフィルム材18としては、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以下のものを使用することが望ましい。
【0048】
次に、図3に戻って現像装置10A〜10Dについて説明する。
図3に示した現像装置10A〜10Dは、構成が全て同一のものであり、それらは使用するトナーの色のみが異なる。そして、現像装置10Aはイエロー色のトナーを使用し、現像装置10Bはマゼンタ色のトナーを使用し、現像装置10Cはシアン色のトナーを使用し、現像装置10Dはブラック色のトナーをそれぞれ使用する。
【0049】
図5に示す書込みユニット6は、レーザダイオード(LD)方式のカラー1ビーム、モノクロ2ビームで、2つの6面の回転多面鏡22a,22bを有する1ポリゴンモータの書込みユニットである。
その書込みユニット6は、光源となる図示しないレーザダイオードから射出されてポリゴンモータ21により回転される回転多面鏡22a,22bにより、イエロー用の走査光及びマゼンタ用の走査光と、シアン用の走査光及びブラック用の走査光とを右と左に分けて反射させる。
【0050】
そのイエロー用の走査光及びマゼンタ用の走査光は、2層fθレンズ23をそれぞれ通り、イエロー用の走査光はミラー27に反射されて長尺WTL24を通って、ミラー28,29を介して感光体ユニット2Aの感光体ドラム5上に照射される。
また、マゼンタ用の走査光は、ミラー31に反射されて長尺WTL32を通って、ミラー33,34を介して感光体ユニット2Bの感光体ドラム5上に照射される。
【0051】
さらに、シアン用の走査光及びブラック用の走査光は、2層fθレンズ35をそれぞれ通り、シアン用の走査光はミラー36に反射されて長尺WTL37を通って、ミラー38,39を介して感光体ユニット2Cの感光体ドラム5上に照射される。
また、ブラック用の走査光は、ミラー41に反射されて長尺WTL42を通って、ミラー43,44を介して感光体ユニット2Dの感光体ドラム5上に照射される。
【0052】
図3に示す両面ユニット7は、対をなす搬送ガイド板45a,45bと、対をなす複数(この例では4組)の搬送ローラ46とからなり、転写紙の両面に画像を形成する両面画像形成モード時には、片面に画像が形成されて反転ユニット8の反転搬送路54に搬送されてスイッチバック搬送された転写紙Pを受入れて、それを感光体ユニット2A〜2Dが設けられている作像部に向けて再搬送する。
【0053】
反転ユニット8は、それぞれ対をなす複数の搬送ローラと、対をなす複数の搬送ガイド板とからなり、上述したように両面画像形成する際の転写紙Pを表裏反転させて両面ユニット7へ搬出したり、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外に排出したり、表裏を反転させて機外に排出したりする働きをする。
給紙カセット11と12とが設けられている給紙部には、転写紙Pを1枚ずつ分離して給紙する分離給紙部55,56が、それぞれ設けられている。
【0054】
この小型プリンタは、転写ベルト3を使用したローラ曲率分離方式を採用しており、転写ベルト3の内側には4つの転写ブラシ57が4個の感光体ドラム5に対応してそれぞれ設けられている。
【0055】
この小型プリンタは、作像動作を開始させると、各感光体ドラム5が図3で時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その各感光体ドラム5の表面が、その感光体ドラム5と各帯電装置の帯電ローラ14との間に電圧が印加されることにより一様に帯電される。
そして、感光体ユニット2Aの感光体ドラム5の帯電面には、書込みユニット6によりイエロー色の画像に対応するレーザ光が照射される。
【0056】
また、感光体ユニット2Bの感光体ドラム5の帯電面には、書込みユニット6によりシアン色の画像に対応するレーザ光が、感光体ユニット2Cの感光体ドラム5の帯電面にはマゼンタ色の画像に対応するレーザ光が、さらに感光体ユニット2Dの感光体ドラム5の帯電面にはブラック色の画像に対応するレーザ光がそれぞれ照射され、そこに各色に対応した潜像がそれぞれ形成される。
そして、その各潜像は、感光体ドラム5が回転することにより現像装置10A,10B,10C及び10Dの位置に達すると、そこでイエロー,マゼンタ,シアン及びブラックの各トナーにより現像されて、4色のトナー像となる。
【0057】
一方、給紙カセット11あるいは12のうち、選択された給紙段から転写紙Pが分離給紙部55あるいは56により給紙され、それが感光体ユニット2Aの直前に設けられているレジストローラ対59により、各感光体ドラム5上に形成されているトナー像と一致する正確なタイミングで、それが感光体ユニット2Aの感光体ドラム5と転写ベルト3との間に向けて搬送される。
【0058】
その際、転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58によりプラスの極性に帯電され、それにより転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。
そして、転写紙Pは、転写ベルト3に吸着した状態で、その転写ベルト3の矢示A方向への回動により同方向に搬送されながら、図3で上側の面にイエロー,マゼンタ,シアン及びブラック色の各トナー像が順次転写されていき、感光体ユニット2Dを通過したときには4色重ね合わせのフルカラーのトナー画像が形成される。
【0059】
その転写紙Pは、定着装置9で熱と加圧力が加えられることによりトナー像が溶融定着され、その後は指定されたモードに応じた排紙系を通って、装置本体上部の排紙トレイ26に反転排紙されたり、定着装置9から直進して反転ユニット8内を通ってストレート排紙されたりする。
【0060】
あるいは、両面画像形成モードが選択されているときには、前述した反転ユニット8内の反転搬送路54に送り込まれた後にスイッチバックされて両面ユニット7に搬送され、そこから再給紙されて感光体ユニット2A〜2Dが設けられている作像部で、裏面に画像が形成された後に排出される。
以後、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
【0061】
図6は感光体ドラムの両端部に駆動ギヤを固定すると共に帯電ローラの両端部に従動ギヤをそれぞれ固定した画像形成装置の実施形態を示す図1と同様な斜視図であり、図1と対応する部分には同一の符号を付してある。
なお、この実施形態による画像形成装置は、全体の構成は図3で説明した画像形成装置である小型プリンタと同様であるため、その全体の図示及び説明を省略する。
この実施の形態では、感光体ドラム5の図6で左方側の他端部にも駆動ギヤ61を固定すると共に、帯電ローラ14の芯金16の他端部にも左方側の駆動ギヤ61に噛み合う従動ギヤ62を固定している。
【0062】
この実施の形態では、感光体ドラム5を回転させて駆動ギヤ61を回転させると、その駆動ギヤ61の従動ギヤ62と噛み合っている歯が従動ギヤ62の歯を回転方向に押し回すように力を加える。
その際に、従動ギヤ62には駆動ギヤ61から離れる方向に分力が働くため、駆動ギヤ61と従動ギヤ62を感光体ドラム5と帯電ローラ14の片側のみに設けている場合には、従動ギヤ62は軸受等により許容されるガタ内で駆動ギヤ61から離れる方向(図6で上方向)に移動する。
【0063】
したがって、この場合には、駆動ギヤ61と従動ギヤ62が設けられている片側のみについて、帯電ローラ14と感光体ドラム5との間のギャップ(図2のGを参照)が大きくなるので、帯電ローラ14の帯電領域内でギャップに偏差が生じてしまう。
【0064】
しかしながら、図6に示した実施の形態では、感光体ドラム5の両端部に駆動ギヤ61をそれぞれ固定すると共に、帯電ローラ14の両端部にも従動ギヤ62をそれぞれ固定しているので、感光体ドラム5の駆動時には両側の従動ギヤ62,62に共に駆動ギヤ61から離れる方向に同じ力の分力が作用するので、帯電ローラ14の帯電領域内でギャップが略均一になる。したがって、良好な帯電性能が得られる。
【0065】
なお、図6においても図1で説明した場合と同様に、駆動ギヤ61の外径を従動ギヤ62の外径よりも大きく図示しているが、それらを略同一の外径にして、その互いに噛み合う左右の各駆動ギヤ61と従動ギヤ62の歯数をそれぞれ同一にすれば、それらは同一の周速で矢示Eと矢示G方向にそれぞれ回転する。
したがって、その場合には感光体ドラム5と帯電ローラ14とが同一の周速で矢示Eと矢示G方向にそれぞれ回転するので、その感光体ドラム5と帯電ローラ14との接触部の削れを少なくすることができる。
【0066】
図7はタイミングベルト駆動伝達機構を設けた画像形成装置の実施形態を示す図1と同様な斜視図であり、図1と対応する部分には同一の符号を付してある。なお、この実施形態による画像形成装置も、全体の構成は図3で説明した画像形成装置である小型プリンタと同様であるため、その全体の図示及び説明を省略する。
【0067】
この実施の形態では、感光体ドラム5の一端部に、その感光体ドラム5の回転を帯電ローラ14にタイミングベルト63を使用した機構により伝達するタイミングベルト駆動伝達手段として機能するタイミングベルト駆動伝達機構60を設けている。
【0068】
そのタイミングベルト駆動伝達機構60は、感光体ドラム5の一端部に駆動ギヤ61を固定し、その駆動ギヤ61に中間ギヤ64が噛み合うように、その中間ギヤ64を固定した軸65を図示しない支持部材で回転可能に支持し、その軸65に固定したプーリ66と帯電ローラ14の芯金16の一端部に固定したプーリ67との間にタイミングベルト63を巻き掛けたものである。
【0069】
したがって、感光体ドラム5を矢示E方向に回転させると、それと一体で駆動ギヤ61が同方向に回転し、その駆動ギヤ61に噛み合う中間ギヤ64が矢示J方向に回転する。その中間ギヤ64は軸65を介してプーリ66と一体であるため、そのプーリ66が矢示J方向に回転し、それによりタイミングベルト63、プーリ67を介して帯電ローラ14が矢示G方向に回転する。
なお、このタイミングベルト駆動伝達機構60においても、感光体ドラム5と帯電ローラ14とが同じ周速で回転するようにすれば、その感光体ドラム5と帯電ローラ14との接触部の削れを少なくすることができる。
【0070】
また、このタイミングベルト駆動伝達機構60では、プーリ66と67の間のピッチが図示しないプーリ支持板により常に一定に保たれるようになっており、そのプーリ支持板は軸65を支点にして揺動できるようになっている。したがって、この実施形態によれば、例えば帯電ローラ14の弾性部材17のフィルム材18が巻かれた部分が加圧スプリング19の加圧力により圧縮変形することにより帯電ローラ14が感光体ドラム5に接近する側に移動すると、それに追従してプーリ67も同方向に移動する。
【0071】
その際に、プーリ66と67との間のピッチは上述したプーリ支持板により常に一定に保たれるので、帯電ローラ14はスムーズに回転される。
なお、図7ではタイミングベルト駆動伝達機構60を右方側の端部にのみ設けたが、そのタイミングベルト駆動伝達機構60は同図で左方側の端部にも設けるようにしてもよい。
【0072】
図8は帯電ローラを感光体ドラムによる連れ回りだけで回転させるようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラを感光体ドラム付近と共に示す図1と同様な斜視図であり、図1と対応する部分には同一の符号を付してある。
なお、この実施形態による画像形成装置は、全体の構成は図3で説明した画像形成装置である小型プリンタと同様であるため、その全体の図示及び説明を省略する。
【0073】
この実施の形態は、図1で説明した画像形成装置に対し、ギャップ管理部材であるフィルム材18″に、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以上のものを使用し、帯電ローラ14′を両側のフィルム材18″,18″の部分の感光体ドラム5との摩擦力のみによる連れ回りだけで回転させるようにした点のみが異なる。
そのフィルム材18″は、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以上で、厚さが50〜60μmのウレタンゴムシートであり、それを帯電ローラ14′の弾性部材17の両端部に全周に亘ってそれぞれ巻き付けて、それを接着剤で弾性部材17に一体に固定している。
【0074】
なお、フィルム材18″としては、その他にEPDMフィルムをテープ状に加工したものを使用することもできる。さらに、厚さを50〜60μmに形成することができ、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以上のものであれば、その他の材料であっても使用することができる。
また、この実施の形態における摩擦係数(最大静止摩擦係数)μも、図9で説明した装置を使用して測定される値を使用して、前述した式(段落番号[0040]で説明した式)から算出される摩擦係数μとする。
【0075】
次に、上記摩擦係数μを、材質を変えることにより異ならせた各種のフィルム材を、図8に示したように実際に弾性部材17に取り付けて帯電ローラ14′とし、それを画像形成装置に組み込んで、出力した画像の品質を評価した結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
Figure 0003789292
【0077】
この試験結果によれば、摩擦係数μが0.32と小さかったPTFEでは、常温において帯電ローラ14′が感光体ドラム5との間でスリップを生じて連れ回りしにくい状態となり、出力された画像の所々に縦すじが発生した(△の評価)。
また、低温・低湿度の環境条件で出力した画像は、帯電ローラ14′が感光体ドラム5により全く連れ回りしないため、画像の全面について縦すじが発生した(×の評価)。
【0078】
次に、PET(ポリエチレンテレフタレート)を使用したフィルム材は、摩擦係数μが0.40となり、このものでは常温において良好な画像が得られたが、低温・低湿度の環境条件で出力した画像に、帯電ローラ14′が感光体ドラム5との間でスリップを生じたことにより、所々に縦すじが見られた(△の評価)。
【0079】
さらに、EPDMを使用したフィルム材は、摩擦係数μが0.51となり、このものは常温及び低温・低湿度の環境条件の双方で出力した画像について、良好な画像が得られた(〇の評価)。
次に、ウレタンを使用したフィルム材は、摩擦係数μが0.73となり、このものは常温及び低温・低湿度の環境条件の双方で出力した画像について、良好な画像が得られた(〇の評価)。
【0080】
以上の結果から、帯電ローラ14′に使用するフィルム材18″としては、摩擦係数μが0.5以上のものを使用すれば、帯電ローラ14′を感光体ドラム5による連れ回りだけで回転させるようにしても、それをスリップさせずに確実に回転させることができる。したがって、縦すじの発生がない良好な画像が得られる。
しかも、図1に示した駆動ギヤ61や従動ギヤ62、及び図7に示したタイミングベルト駆動伝達機構60を必要としないので、その分だけコストダウンが図れる。
【0081】
このことは、フィルム材18″の感光体ドラム5との摩擦係数μを0.5以上にすれば、図10に示すように、感光体ドラム5からの伝達駆動トルクTと、両側の滑り軸受30,30から帯電ローラ14′が受ける負荷トルクTと、帯電ローラ14′が帯電ローラクリーナ49から受ける負荷トルクTとの関係が、T>T+Tになることを示している。
【0082】
図11は帯電ローラの両端部のフィルム材を感光体ドラムの転写紙が通過する領域外に配設するようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラと転写紙通過領域との関係を示す説明図である。
なお、この実施形態による画像形成装置は、全体の構成は図3で説明した画像形成装置である小型プリンタと同様であるため、その全体の図示及び説明を省略する。
【0083】
この実施の形態では、図8で説明した帯電装置における帯電ローラ14′の弾性部材17の両端部に取り付けているギャップ管理部材であるフィルム材18″,18″を、感光体ドラム5の転写紙Pが通過する領域Apの外にそれぞれ配設している。
【0084】
このようにすれば、転写紙Pが感光体ドラム5を通過する度に、その感光体ドラム5の領域Apの部分には転写紙Pから紙粉が付着する恐れがあるが、一対のフィルム材18″,18″はその領域Apの外に必ず位置するので、紙粉がフィルム材18″,18″に付着しない。
したがって、図8で説明した帯電装置における帯電ローラ14′のように、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以上のフィルム材18″を使用しても、そこに紙粉が付着しないようにすることができるので、摩擦係数μを0.5以上に維持し続けることができる。
【0085】
図12は帯電ローラの両端部のフィルム材を感光体ドラムの現像領域外に配設するようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラと現像領域との関係を示す説明図である。
なお、この実施形態による画像形成装置は、全体の構成は図3で説明した画像形成装置である小型プリンタと同様であるため、その全体の図示及び説明を省略する。
この実施の形態では、図8で説明した帯電装置における帯電ローラ14′の弾性部材17の両端部に取り付けているギャップ管理部材であるフィルム材18″,18″を、感光体ドラム5の現像領域Adの外にそれぞれ配設している。
【0086】
このようにすれば、感光体ドラム5の表面の現像領域Ad内にはトナーが存在するが、一対のフィルム材18″,18″はその現像領域Adの外に必ず位置するので、現像領域Ad内のトナーがフィルム材18″,18″に付着しない。
したがって、図8で説明した帯電装置における帯電ローラ14′のように、感光体ドラム5との摩擦係数μが0.5以上のフィルム材18″を使用しても、そこに現像領域Ad内のトナーが付着しないので、摩擦係数μを0.5以上に維持し続けることができる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、次に記載する効果を奏する。
請求項1の画像形成装置によれば、帯電ローラはギャップ管理部材を除く他の部分が像担持体の表面に対して非接触の構成でありながら、その帯電ローラの一端部に固定された従動ギヤが像担持体の一端部に固定された駆動ギヤに噛み合うことにより確実に回転されるので、帯電ローラの表面にクリーニング部材等が接触することにより負荷が加えられるようなことがあっても、像担持体との間でスリップを生じることなしに回転することができる。
【0088】
したがって、帯電ローラのローラ部に含まれている物質が滲み出てそれが像担持体を汚してしまったり、像担持体の表面に付着しているトナー等が帯電ローラに転移するのを防止することができる。
また、ギャップ管理部材の幅を狭くして帯電ローラの全長を短くして全体を小型にするようにしても、帯電ローラの像担持体に対するスリップを防止することができる。
【0089】
請求項2の画像形成装置によれば、帯電ローラは両端部にそれぞれ設けた従動ギヤを介して像担持体から回転力が伝達されて回転するので、より確実で安定した回転ができる。
また、駆動ギヤが従動ギヤを回転させるときには、その駆動ギヤと従動ギヤとが分力により離れる方向に軸受等により許容されるガタ内で互いに移動するが、その移動が帯電ローラの両端部で同様に行われるので、帯電ローラと像担持体表面との間の帯電領域内でのギャップを全域に亘って略均一にできるため良好な帯電性能が得られる。
【0091】
請求項3の画像形成装置によれば、帯電ローラはタイミングベルトを使用したタイミングベルト駆動伝達手段により像担持体からの回転力が伝達されて回転するので、同様に帯電ローラは像担持体との間でスリップを生じることなしに回転することはもちろん、帯電ローラと像担持体の回転中心間のピッチズレに対してもギヤ伝達式に比べて許容範囲が広くなる。
【0092】
また、この発明による画像形成装置によれば、ギャップ管理部材は像担持体との摩擦係数が0.5以下に形成されているので、帯電ローラの回転時においてギャップ管理部材が像担持体から受ける摩擦負荷を小さくすることができるので、帯電ローラをスムーズに回転させることができると共に、ギャップ管理部材と像担持体との接触面を摩耗しにくいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態例である画像形成装置の帯電装置と感光体ドラムを示す斜視図である。
【図2】同じくその帯電装置と感光体ドラムを示す正面図である。
【図3】同じくその帯電装置と感光体ドラムを複数備えた画像形成装置であるカラーの小型プリンタを示す全体構成図である。
【図4】同じくその小型プリンタが備えている感光体ユニットを示す構成図である。
【図5】図3の小型プリンタに設けられている書込みユニットを示す構成図である。
【図6】感光体ドラムの両端部に駆動ギヤを固定すると共に帯電ローラの両端部に従動ギヤをそれぞれ固定した画像形成装置の実施形態を示す図1と同様な斜視図である。
【図7】タイミングベルト駆動伝達手段を設けた画像形成装置の実施形態を示す図1と同様な斜視図である。
【図8】帯電ローラを感光体ドラムによる連れ回りだけで回転させるようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラを感光体ドラム付近と共に示す図1と同様な斜視図である。
【図9】摩擦係数μを測定する方法を説明するための斜視図である。
【図10】伝達駆動トルクTと負荷トルクT,Tとの関係の説明に供する概略図である。
【図11】帯電ローラの両端部のフィルム材を感光体ドラムの転写紙が通過する領域外に配設するようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラと転写紙通過領域との関係を示す説明図である。
【図12】帯電ローラの両端部のフィルム材を感光体ドラムの現像領域外に配設するようにした画像形成装置の実施形態における帯電ローラと現像領域との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
4:帯電装置
5:感光体ドラム(像担持体)
14,14′:帯電ローラ
18,18′,18″:フィルム材(ギャップ管理部材)
60:タイミングベルト駆動伝達機構(タイミングベルト駆動伝達手段)
61:駆動ギヤ 62:従動ギヤ

Claims (3)

  1. 帯電ローラがローラの両端部の外周にそれぞれ取り付けた所定の厚さのギャップ管理部材を介して像担持体に接触し、その帯電ローラと像担持体との間に電圧を印加して該像担持体を帯電する帯電装置を備えた画像形成装置において、
    前記像担持体の一端部に駆動ギヤを固定すると共に前記帯電ローラの一端部に前記駆動ギヤに噛み合う従動ギヤを固定し、前記ギャップ管理部材の前記像担持体との摩擦係数を0.5以下にしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体の他端部にも駆動ギヤを固定すると共に前記帯電ローラの他端部にも前記他端部の駆動ギヤに噛み合う従動ギヤを固定したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 帯電ローラがローラの両端部の外周にそれぞれ取り付けた所定の厚さのギャップ管理部材を介して像担持体に接触し、その帯電ローラと像担持体との間に電圧を印加して該像担持体を帯電する帯電装置を備えた画像形成装置において、
    前記像担持体の両側の端部の少なくとも一方に、該像担持体の回転を前記帯電ローラにタイミングベルトを使用した機構により伝達するタイミングベルト駆動伝達手段を設け、前記ギャップ管理部材の前記像担持体との摩擦係数を0.5以下にしたことを特徴とする画像形成装置。
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