JP3789110B2 - 中空状ナノファイバーの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は中空状ナノファイバーの製造方法に関し、さらに詳しくは、高い表面積、高ヤング率、高引張り強さ及び高導電性を有する、特にカーボンノナチューブと定義される領域の中空状ナノファイバーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有しており、一層に巻いたものを単層カーボンナノチューブ、多層に巻いたものを多層カーボンナノチューブという。このカーボンナノチューブは、高い機械的強度、高い導電性を有することから複合材料として、またナノサイズの空間を有することから吸着材料として大きく期待されている。
【0003】
従来、このカーボンナノチューブの製造方法としては、アーク放電法及び化学蒸着法(以下、CVDという)による方法が知られている。
【0004】
前者のアーク放電法は、真空中又は不活性気体雰囲気中で炭素棒を電極として、高電圧・高電流のアーク放電を行うことにより、カーボンナノチューブを製造するようにしたものであって、カーボンナノチューブは陰極堆積物中にグラファイト、カーボンナノパーティクルなどと一緒に得られる。後者のCVDによる方法は、鉄、ニッケルなどの金属微粒子の存在下で原料ガスを数百度で反応させることにより、カーボンナノチューブを製造するようにしたものである。このときの原料ガスとしては、ベンゼン、トルエン、オルトメチルジアリルケトン、アセチレン等が用いられる。
【0005】
アーク放電法により作られたカーボンナノチューブは、グラファイト層の欠陥の少ないナノチューブが得られるが、アモルファスカーボンなどの不純物が多いという欠点がある。また、CVD法で作られたカーボンナノチューブは、不純物が少なく、しかも安価にカーボンナノチューブを製造することができる利点があるが、生成したカーボンナノチューブはグラファイト層に欠陥が多いため、後処理として2900℃程度の熱処理をしないと、欠陥の少ないグラファイト層が形成されないという欠点がある。
【0006】
このような問題を解決する方法として、篠原らは、粉末状のY型ゼオライトにコバルトとバナジウムを担持させた触媒を用いることにより、欠陥の少ない多層カーボンナノチューブを製造可能にすることを報告している(非特許文献1)。
【0007】
しかしながら、この製造方法によると、ゼオライトと付着した状態でカーボンナノチューブが得られるため、ゼオライトを分離除去するためにフッ化水素などでゼオライトを溶かし出す等の処理が必要であった。したがって、一度触媒として使われたゼオライトは、再使用することは出来なかった。しかし、ゼオライトは金属酸化物の中では高価な材料であるため、カーボンナノチューブのコストを押し上げる要因になる。そのためゼオライトとカーボンナノチューブを容易に分離可能にし、ゼオライトをカーボンナノチューブの製造のため再利用可能にすることが大きな技術課題になっている。
【0008】
また、上記製造方法では、ゼオライトが粉末状で使用されている。しかし、粉末状ゼオライトを使用すると、カーボンナノチューブが同時に様々な方向に成長するため、ナノチューブ同士が互いに絡まり合った状態になって生成し、そのためその絡合状態をほぐすために多大な後処理作業が必要になるという問題があった。
【0009】
また、カーボンナノチューブの長さを制御する方法として、P.M.Ajayanらはシリコン基板上にNi等の金属をコートし、CVD法でカーボンナノチューブを合成することを試みている(非特許文献2)。しかし、基板がシリコンであることから、生成するカーボンナノチューブの直径、層数などの物性を制御できず、多層カーボンナノチューブしか合成できないといった問題があった。
【0010】
【非特許文献1】
ケミカル・フィジクス・レタース(Chemical Physics Letters),303(199 9) 117-124
【非特許文献2】
カーボン(Carbon),40(2002)47-51
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、触媒金属の担体(支持体)に使用するゼオライトの再利用を可能にする炭素を主成分とする中空状ナノファイバーの製造方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、生成される中空状ナノファイバーと触媒との分離を容易にし、かつ中空状ナノファイバーが生成する際に絡み合いを生じないようにする炭素を主成分とする中空状ナノファイバーの製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明の更に他の目的は、生成される中空状ナノファイバーの直径および長さを制御可能にする中空状ナノファイバーの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の中空状ナノファイバーの製造方法は、支持体の表面にゼオライト結晶を連続的にコーティングした膜状ゼオライトであって、生成後の中空状ナノファイバーを該膜状ゼオライトから分離可能かつ該分離後の該膜状ゼオライトが再利用可能なように前記ゼオライト結晶を前記支持体に一体化させた膜状ゼオライトを使用し、該膜状ゼオライトの表面に金属が担持されている触媒と炭素含有化合物とを500℃〜1200℃で接触させることにより炭素を主成分とする中空状ナノファイバーを生成することを特徴とするものである。
【0015】
上記製造方法により、アモルファスカーボンの生成が少なく、グラファイト層の欠陥が少ない良質の中空状ナノファイバー(カーボンナノチューブ)を生成することができる。しかも、生成後の中空状ナノファイバーとゼオライトを容易に分離することができる。また、ナノファイバーを分離した後のゼオライトは減量がほとんどないため、次の中空状ナノファイバーの製造のために繰り返し再利用することができる。
【0016】
また、上記製造方法によると、グラファイト層の欠陥が少ない中空状ナノファイバーを直接生成することができるため、従来の製法のように費用のかかる温度約2900℃の黒鉛化処理が不要になり、低コストの生産を可能にする。
【0017】
また、本発明の好ましい製造方法によれば、配向された膜状ゼオライトの結晶面に金属触媒を担持させて使用することにより、生成される中空状ナノファイバーの直径の制御を容易にし、外径50nm以下、内径0.3nm以上10nm以下の中空状ナノファイバーを得やすくすることができる。また、結晶面が配向している膜状ゼオライトを使用することにより、生成される中空状ナノファイバーを均質に配向させ、絡まり合いのない状態にすることができる。また、生成する中空状ナノファイバーの長さを平均長さ±10%以内に制御することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明においてゼオライトとは、分子サイズの細孔径を有する結晶性無機酸化物からなる。ここに分子サイズとは、世の中に存在する分子のサイズの範囲であり、一般的には、0.2nmから2nm程度の範囲を意味する。さらに具体的には、結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタロシリケート、結晶性アルミノフォスフェート、あるいは結晶性メタロアルミノフォスフェート等で構成された結晶性マイクロポーラス物質のことである。
【0019】
結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタロシリケート、結晶性アルミノフォスフェート、結晶性メタロアルミノフォスフェートは、特に種類は限定されるものでない。例えば、アトラス オブ ゼオライト ストラクチュア タイプス(マイヤー、オルソン、バエロチャー、ゼオライツ、17(1/2)、1996)(Atlas of Zeolite Structure types(W. M. Meier, D. H. Olson, Ch. Baerlocher, Zeolites, 17(1/2), 1996) )に掲載されている構造をもつ結晶性無機多孔性物質を挙げることができる。
【0020】
また、膜状ゼオライトとは、ゼオライト結晶が連続的にコーティングされたものである。ゼオライトだけでは通常充分な強度の膜状物質が得られないので、一般的には支持体の上にコーティングする。支持体は、膜状ゼオライトの補強の目的で使用されので、触って壊れない程度の強度があればよい。支持体の形状は、特に限定されるものではなく、繊維状、粒子状、平板状、チューブ状、ハニカム状、およびモノリス状など、いずれであってもよい。
【0021】
膜状ゼオライトは、支持体の表面に薄くコーティングされたものが好ましい。ゼオライトが支持体に平行な方向に連続的に敷き詰められ、ゼオライト同士の隙間が少なくなっているほどよい。支持体の表面に対して垂直な方向は、薄いほど好ましい。ゼオライトの厚さは薄いほど、ゼオライトの利用効率を高くすることができるので好ましい。その厚さとしては、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下、特に好ましくは1μm以下にするとよい。
【0022】
本発明において、膜状ゼオライトは、繰り返し再使用するので、強度は強いほどよい。膜状ゼオライトの強度を向上させるためには、ゼオライトと親和性の高い支持体を用いることが好ましい。ゼオライト自体が金属酸化物であるので、金属酸化物が特に親和性が高いため、金属酸化物を主成分とする支持体を使用することが好ましい。支持体に使用する金属酸化物とは、例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタニウム、酸化ジルコニウムなどである。ムライト、コージェライト、シリカアルミナなどの複合酸化物であってもよい。
【0023】
膜状ゼオライトの形成方法は特に限定されないが、例えば、ゼオライト結晶を含むアルカリ性スラリー、ゾルまたは溶液を、予め酸を付着、含浸、または塗布した支持体に対して接触させることにより非常に均一にゼオライトをコーティングすることができる。更に、膜状ゼオライトの強度を高める方法としては、例えば予めゼオライトが膜状にコーティングされたものにゼオライト前駆体を塗布し、それを水蒸気で処理したり、或いは予めゼオライトが膜状にコーティングされたものをゼオライト前駆体液に含浸し、水熱処理するとよい。このような処理により、コーティングされたゼオライト粒子が互いに結晶成長し、緻密になることにより強度が向上する。
【0024】
膜状ゼオライトの結晶面は配向していることが好ましい。膜状ゼオライトの結晶面が配向していることにより、生成するカーボンナノチューブも均質になり、配向して絡まり合わない状態にすることができる。膜状ゼオライトの結晶面が配向しているとは、粉末ゼオライトのX線回折図と比べてピーク位置は同じであるが、ピーク強度比が違うことをいう。すなわち、或る任意の2つのピークを取り出してピーク強度比をとったとき、そのピーク強度比が粉末ゼオライトのものに比べて20%以上違っていれば、それを配向していると本発明では定義する。
【0025】
本発明において触媒は、膜状ゼオライトの結晶表面に金属が担持されているものを使用する。金属の種類は、特に限定されないが、好ましくは3〜12族の金属、特に好ましくは、5〜11族が使用される。中でも、V,Mo,Fe,Co,Ni,Pd等が特に好ましい。金属は1種類だけが担持されても、或いは2種類以上が担持されていてもよいが、より好ましくは2種類以上を担持させるとよい。
【0026】
膜状ゼオライトの結晶表面への金属の担持方法は、特に限定されない。例えば、担持したい金属の塩を溶解させた非水溶液中(例えばエタノール溶液)に、膜状ゼオライトを含浸し、充分に分散混合した後に乾燥させ、不活性ガス中で高温(300〜600℃)で加熱することにより、耐熱性ゼオライトの結晶表面に金属を担持させることができる。又は、金属塩の水溶液に耐熱性ゼオライトを含浸させ、乾燥したのち空気中で焼成して金属酸化物にした後、水素を使用して還元することにより、耐熱性ゼオライトの結晶表面に金属を担持させることができる。勿論、スパッタ法や化学蒸着法によって膜状ゼオライトに金属を担持させることも出来る。
【0027】
膜状ゼオライトに担持される金属の大きさは、数nm〜数10nmの範囲である。好ましくは1nm〜20nm、特に好ましくは1〜10nmにするとよい。金属の大きさは、金属塩溶液の濃度を制御することによって制御することが可能である。金属の大きさは、触媒サンプルを超薄切片法で切り出し、透過型電子顕微鏡で観察することにより測定できる。金属の担持量は、特に限定されないが、金属重量として、1〜20%、好ましくは2〜12%にするのがよい。
【0028】
本発明において、膜状ゼオライトの表面に金属が担持されている触媒と接触させる炭素含有化合物は、特に限定されないが、好ましくは炭化水素及び一酸化炭素を挙げることができる。
【0029】
炭化水素としては芳香族の炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン又はこれらの混合物であってよい。或いは、非芳香族炭化水素、例えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレンもしくはアセチレン又はこれらの混合物であってもよい。また、前記炭化水素はまた酸素を含むもの、例えば、メタノールもしくはエタノールのごときアルコール、アセトンのごときケトン、及びホルムアルデヒドもしくはアセトアルデヒドのごときアルデヒド、又はこれらの混合物であってもよい。
【0030】
本発明において、炭素含有化合物を触媒に接触させるときの温度は、500〜1200℃であり、好ましくは600℃〜1000℃である。温度が500℃よりも低いと、ナノファイバーの収率が悪くなり、温度が1200℃よりも高いと、使用する反応器の材質に制限が出ると共に、ナノファイバー同士の接合が始まり、ナノファイバーの形状のコントロールが困難になる。
【0031】
炭素含有化合物と触媒との接触のさせ方は、特に限定されないが、例えば、管状炉に設置された石英製の反応管内に、膜状ゼオライトに担持させた触媒を置き、上記500〜1200℃の範囲の加熱下に炭素含有化合物ガスを流すことにより達成することができる。このような接触を行うとき、炭素含有化合物以外のガスを、希釈ガスとして好ましく使用することができる。使用可能な希釈ガスとしては、窒素、アルゴン、水素、ヘリウム等を例示することができる。これらの希釈ガスは、炭素含有化合物ガスの濃度のコントロールやキャリヤガスとして効果がある。水素は、特に触媒金属の活性化に効果があるため特に好ましく用いられる。
【0032】
得られた炭素を主成分とする中空状ナノファイバーは、中空状であれば特に制限されない。生成されたナノファイバーが中空状になっていることは、透過型電子顕微鏡で確認することができる。どのような太さのナノファイバーが生成するかは、反応条件によるが、本発明による膜状ゼオライトの結晶面に担持させた触媒を用いれば、外径が50nm以下で、内径が0.3nm以上10nm以下である中空状ナノファイバーを得やすくすることができる。特に、中空状ナノファイバーの壁が、比較的欠陥の少ないグラファイト層によって形成されていることを、高分解能透過型電子顕微鏡によって確認することができる。これら中空状ナノファイバーは、一般的にはカーボンナノチューブと定義されるものである。多層カーボンナノチューブ、単層カーボンナノチューブともに炭素を主成分とする中空状ナノファイバーに含まれる。
【0033】
ゼオライト膜を用いて中空状ナノファイバーを生成する場合、反応時間を変えることで中空状ナノファイバーの長さを制御することができる。中空状ナノファイバーの長さは電子顕微鏡で観察することができる。まず、任意に選択した複数の中空状ナノファイバーの長さを測定し、その平均値を導く。任意に選択した中空状ナノファイバーの長さを平均値と比較したとき、本手法を用いて生成した中空状ナノファイバーでは、生成した中空状ナノファイバーの80%以上を平均長さの±10%以内とすることができる。特に、ゼオライト膜上に生成した中空状ナノファイバーは、上述の通り、その外径や内径を制御できることから、本手法を用いることで、外径、内径及び長さを制御した中空状ナノファイバーを生成することができる。
【0034】
中空状ナノファイバーの外径、内径及び長さを制御することができれば、その用途展開の上で有利である。たとえば、フィールドエミッションディスプレイ用途では、細いカーボンナノチューブが求められるが、細いカーボンナノチューブで長さが制御できる製造方法は今まで知られていなかった。本用途では、カーボンナノチューブが長すぎると、負電極上でカーボンナノチューブが倒れ、有効な電子放出能が得られない。また、カーボンナノチューブが短すぎると、電界集中が起こりにくくなる。このようなことから、本発明で製造した1μm〜10μmの範囲で長さを制御した細いカーボンナノチューブが、フィールドエミッション用途で有効である。
【0035】
また、ナノコンポジット用途では、被添加ポリマーによりカーボンナノチューブに求められる長さが異なる。例えば、導電性や強度向上の目的に用いられる場合、1μm以上の長いカーボンナノチューブが求められる。一方、有機半導体の半導体性を有効に利用する用途では、1μm以下の短いカーボンナノチューブが求められる。これら用途に対し、本発明にある中空状ナノファイバーの製造方法を用いることで、中空状ナノファイバーの長さを制御でき、各種ナノコンポジット用途に最適なナノファイバーを提供することができる。
【0036】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、下記の実施例は例示のために示すものであって、いかなる意味においても限定的に解釈してはならない。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
[膜状ゼオライト1の合成]
20gのテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)の20〜25%水溶液(東京化成社製20〜25%水溶液)に、0.28gの水酸化ナトリウム(片山化学社製試薬1級)を添加して攪拌した。さらに、それに5gのヒュームドシリカ(アルドリッチ)を添加し、80℃に加熱し透明な水溶液を得た。
【0038】
これをポリ4フッ化エチレン・ラインのオートクレーブに入れ、125℃で8時間加熱したところ、シリカライトの微粒子(平均粒径約80nm)が得られた。これに、蒸留水を加えて0.05wt%シリカライト含有のシリカライトコロイドとした。
【0039】
他方、一辺が1.4cmの正方形で厚さ3mmのα−アルミナの多孔質支持体(日本碍子社製のセラミックス膜(100mm×100mm×3mm)をこの大きさに切断したもの:片面のみアルミナ微粒子を厚さ約50μm分コーティングされたもの、平均細孔径は0.1μm)を乳酸(片山化学製、特級)液中に5分間浸した。その後、支持体を取り出し微粒子のアルミナがコーティングされた面を上にしてペーパータオルに乗せ、支持体表面から支持体内部に乳酸が染み込み、表面からその液滴が消失するまで放置した。
【0040】
次に、上記方法で合成したシリカライトコロイドに水を加えて0.05wt%溶液とした。乳酸を染み込ませた支持体上に、このゾル0.24gをなるべく均一に滴下してコーティングした。その後、室温で風乾した後、550℃で3時間焼成し、アルミナ支持体にコーティングされた膜状ゼオライト1を得た。
【0041】
この膜状ゼオライト1の厚さは、走査型電子顕微鏡による断面観察の結果、0.5μmであることがわかった。膜厚が薄く、X線回折図の強度が定量性があるほど充分に出てはいないが、下記膜状ゼオライト2のX線回折図(図1)のA,Bに相当するピークの強度比は、A/B=0.97であった。
(実施例2)
[強度を向上した膜状ゼオライト2の合成]
膜状ゼオライトを40SiO2 :12TPAOH(テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド):430H2 Oの組成のゾル約20gの中に20分間浸した。なお、SiO2 源にはLudox HS−40(Du Pont 製)を用いた。支持体を取り出し、支持体表面に過剰に付着したゾルが下に垂れ落ちるまで待ち、乾燥空気下で24時間放置した。これを150℃で24時間、水蒸気に曝した。水洗、乾燥後、550℃で24時間焼成した。なお、焼成時の昇温速度を、0.6℃/min.とし、降温速度を1.2℃/min.とした。
【0042】
これをX線回折と電子顕微鏡観察の結果、多孔質支持体上に、シリカライトの薄膜が形成していることを確認した。これを膜状ゼオライト2とする。
【0043】
膜状ゼオライト2の厚さは、走査型電子顕微鏡による断面観察の結果、2.0μmであることがわかった。そのX線回折図を図1に示す。
【0044】
この図1のX線回折図を、図2の粉末ゼオライトのX線回折(Zeolites, 16, 1996, p525) と比較すると、図中に示したピークA,Bの強度比が粉末と膜とで逆転しており、膜が配向していることがわかる。ピークA,Bの強度比は、図1ではA/B=0.68、図2ではA/B=1.22である。
(実施例3)
[膜状ゼオライト3の合成:Y型ゼオライト]
蒸留水30gにテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド(TPAOH)の20〜25%水溶液(東京化成社製20〜25%水溶液)をpH11〜12になるように加え、NaY型ゼオライト粉末(東ソー社製) 0.3gを投入して超音波洗浄機で分散させた。
【0045】
一辺が1.4cmの正方形で厚さ3mmのα−アルミナの多孔質支持体(日本碍子社製のセラミックス膜(100mm×100mm×3mm)をこの大きさに切断したもの:片面のみアルミナ微粒子を厚さ約50μm分コーティングされたもの、平均細孔径は0.1μm)を乳酸(片山化学製、特級)液中に5分間浸した。その後、支持体を取り出し微粒子のアルミナがコーティングされた面を上にしてペーパータオルに乗せ、支持体表面から支持体内部に乳酸が染み込み、表面からその液滴が消失するまで放置した。
【0046】
次に、乳酸を染み込ませた支持体上に先に分散させたY型ゼオライト液0.24gをなるべく均一に滴下してコーティングした。その後、室温で風乾した後、600℃で2時間焼成して種結晶付き支持体を得た。
【0047】
他方、水酸化アルミニウム(片山化学社製)0.8gと水酸化ナトリウム(片山化学社製)3.9gを蒸留水28gに入れ、70℃で90分間加熱攪拌した。ケイ酸ナトリウム溶液1号(キシダ化学社製)8.2gを蒸留水26gに溶かし、70℃で1時間攪拌した。両者を混合して攪拌し、白濁のアルミノシリケート溶液を得た。
【0048】
5mlのポリ4フッ化エチレン・ラインのオートクレーブに上記種結晶付き支持体を入れ、得られたアルミノシリケート溶液を3mlを加えて80℃で24時間加熱した。支持体を取り出し、支持体表面を蒸留水で洗浄し、50℃で2時間乾燥した後、400℃で2時間焼成した。なお、焼成時の昇温速度を、0.6℃/min.とし、降温速度を1.2℃/min.とした。
【0049】
これをX線回折と電子顕微鏡で観察した結果、多孔質支持体上に、Y型ゼオライトの薄膜が形成していることを確認した。これを膜状ゼオライト3とする。
【0050】
膜状ゼオライト3の厚さは、走査型電子顕微鏡による断面観察の結果、1.0μmであることがわかった。X線回折ピークは、膜厚が薄いため定量性には欠けるが、面間隔(d値)1.42〜1.45nmに相当するピークと0.47〜0.50nmに相当するピークの強度比は、0.22であった。粉末のゼオライトのX線回折では、これに相当するピークの比は、2.9である。
【0051】
[膜状ゼオライトへの金属塩の担持]
酢酸第一鉄(アルドリッチ社製)0.08gと酢酸コバルト(ナカライテスク社製)0.11gをエタノール(ナカライテスク社製)7mlに溶解した液に、上述のようにして得た3種類の膜状ゼオライト1〜3(実施例1〜3)を30分間含浸させ、60℃で乾燥した。
【0052】
[ナノファイバーの合成(600℃)]
内径30mmの石英管の中央部の石英プレート上に金属塩を担持した膜状ゼオライト1〜3を置き、窒素を30ml/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して中心温度を600℃に加熱した。30分放置後、超高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を6ml/分で30分間供給した後、アセチレンガスの供給を止め、温度を室温まで冷却した。
【0053】
石英プレート上に堆積した反応物を掻き取り、その形状を日本電子データム(株)走査電子顕微鏡JSM−6301NFで測定したところ、外径が50nm以下のナノファイバーが得られていることがわかった。非晶質のカーボン質の堆積はほとんどなかった。
【0054】
また、透過型電子顕微鏡で観察したところ、外径が30nm以下で内径が5nm程度の細い中空状ナノファイバーが主成分であることがわかった。
【0055】
さらに、高分解能透過型電子顕微鏡で中空状ナノファイバーを観察したところ、ナノファイバーの壁はグラファイト層で構成されていた。膜状ゼオライト1で得られたナノファイバーには、太さ数百nmの太いものが10%以上見られたが、膜状ゼオライト2,3で得られたカーボンナノチューブでは、ほとんど数百nmの太さのナノファイバーは見られなかった。膜状ゼオライト2,3で生成したカーボンナノチューブはほとんど絡まっていなかった。膜状ゼオライト1で生成したカーボンナノチューブは一部絡まりはあったが、後述の比較例1で得られたカーボンナノチューブに比べると絡まり方は少なかった。
【0056】
上記膜状ゼオライト1,2,3で生成後のカーボンナノチューブを掻き取り、カーボンナノチューブの元素分析を行って、ゼオライト含量を測定した。また、後述の比較例1で生成したカーボンナノチューブは、掻き取ることが出来ないのでそのまま元素分析を行った。
【0057】
その結果、得られたカーボンナノチューブ中のゼオライト含量は、膜状ゼオライト1では10%、膜状ゼオライト2,3では検出限界以下、比較例1の粉末ゼオライトでは50%であった。この結果は、膜状ゼオライトでカーボンナノファイバーの合成を行うと、その後の生成が容易になることを示している。
【0058】
[ナノファイバー合成後の処理]
ナノファイバーを掻き取った後の膜状ゼオライト2,3を、空気中500℃で焼成した後、薄膜X線回折測定を行った結果、ゼオライトに起因する回折図が得られた。
(実施例4)
[長さを制御したナノファイバーの合成(800℃)]
内径30mmの石英管の中央部の石英プレート上に金属塩を担持した膜状ゼオライト2を置き、アルゴンを60ml/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して中心温度を800℃に加熱した。30分放置後、超高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を0.5ml/分で30分間供給した後、アセチレンガスの供給を止め、温度を室温まで冷却した。
【0059】
石英プレート上に堆積した反応物を掻き取り、その形状を日本電子データム(株)走査電子顕微鏡JSM−6301NFで測定したところ、外径が50nm以下のナノファイバーが得られていることがわかった。非晶質のカーボン質の堆積はほとんどなかった。
【0060】
また、透過型電子顕微鏡で観察したところ、外径が30nm以下で内径が5nm程度の細い中空状ナノファイバーが主成分であることがわかった。
【0061】
任意に20本のナノファイバーを選択し、その長さを測定したところ、平均長さは約1μmであり、20本中18本が0.9μmから1.1μmの長さを有していた。
(実施例5)
[長さを制御したナノファイバーの合成(800℃)]
内径30mmの石英管の中央部の石英プレート上に金属塩を担持した膜状ゼオライト2を置き、アルゴンを60ml/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して中心温度を800℃に加熱した。30分放置後、超高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を0.5ml/分で150分間供給した後、アセチレンガスの供給を止め、温度を室温まで冷却した。
【0062】
石英プレート上に堆積した反応物を掻き取り、その形状を日本電子データム(株)走査電子顕微鏡JSM−6301NFで測定したところ、外径が50nm以下のナノファイバーが得られていることがわかった。非晶質のカーボン質の堆積はほとんどなかった。
【0063】
また、透過型電子顕微鏡で観察したところ、外径が30nm以下で内径が5nm程度の細い中空状ナノファイバーが主成分であることがわかった。
【0064】
任意に20本のナノファイバーを選択し、その長さを測定したところ、平均長さは約15μmであり、20本中19本が4.5μmから5.5μmの長さを有していた。
(比較例1)
[Y型ゼオライトへの金属塩の担持]
酢酸第一鉄(アルドリッチ社製)0.08gと酢酸コバルト4水和物(ナカライテスク社製)0.11gをエタノール(ナカライテスク社製)7mlに加え、超音波洗浄機で10分間懸濁した。この懸濁液に、1.0gのNa−Y型ゼオライト粉末(東ソー製)を加え、超音波洗浄機で10分間処理し、60℃恒温下でエタノールを除去して得た。
【0065】
[ナノファイバーの合成(600℃)]
内径30mmの石英管の中央部の石英プレート上に、金属塩を担持したNa−Y型ゼオライト粉末を0.029g取り、窒素を30ml/分で供給した。この石英管を電気炉中に設置して中心温度を600℃に加熱した。超高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を6ml/分で30分間供給した後、アセチレンガスの供給をやめ、温度を室温まで冷却した。
【0066】
石英プレート上に堆積した反応物の形状を日本電子データム(株)走査電子顕微鏡JSM−6301NFで測定したところ、得られたファイバー状物質は、互いに絡まり合っており、かつその中にゼオライトも存在しているため、ゼオライトとナノファイバーとを物理的に分離することは出来ない状態であった。
【0067】
【発明の効果】
本発明によると、非晶質のカーボン質の堆積がほとんど無く、非常に質の良い細い黒鉛質の中空状ナノファイバーを得ることができるだけでなく、生成後の中空状ナノファイバーと触媒との分離が容易になり、かつナノファイバーを分離回収した後の膜状ゼオライトは減量が殆どないため、再使用が可能になる。
【0068】
また、本発明において、配向された膜状ゼオライトの結晶面に担持させた金属触媒を使用する場合には、中空状ナノファイバーの直径の制御を容易にすることができる。さらに中空状ナノファイバーを均質に配向させ、絡まり合いのない状態に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した膜状ゼオライト2のX線回折図である。
【図2】従来の粉状ゼオライト(MFI型ゼオライト)のX線回折図である。

Claims (7)

  1. 支持体の表面にゼオライト結晶を連続的にコーティングした膜状ゼオライトであって、生成後の中空状ナノファイバーを該膜状ゼオライトから分離可能かつ該分離後の該膜状ゼオライトが再利用可能なように前記ゼオライト結晶を前記支持体に一体化させた膜状ゼオライトを使用し、該膜状ゼオライトの表面に金属が担持されている触媒と炭素含有化合物とを500℃〜1200℃で接触させることにより炭素を主成分とする中空状ナノファイバーを生成することを特徴とする中空状ナノファイバーの製造方法。
  2. 前記支持体が金属酸化物を主成分とする多孔質の支持体からなる請求項1に記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
  3. 前記膜状ゼオライトの結晶面が配向している請求項1または2に記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
  4. 前記膜状ゼオライトの厚さが10μm以下である請求項1,2または3に記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
  5. 前記炭素含有化合物が炭化水素又は一酸化炭素である請求項1〜4のいずれかに記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
  6. 生成後の中空状ナノファイバーの外径が50nm以下、内径が0.3nm以上10nm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
  7. 生成した中空状ナノファイバーの80%以上が、平均長さ±10%以内にある請求項1〜6のいずれかに記載の中空状ナノファイバーの製造方法。
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