JP2001288626A - カーボンナノ繊維固着体の製造方法 - Google Patents

カーボンナノ繊維固着体の製造方法

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JP2001288626A
JP2001288626A JP2000100633A JP2000100633A JP2001288626A JP 2001288626 A JP2001288626 A JP 2001288626A JP 2000100633 A JP2000100633 A JP 2000100633A JP 2000100633 A JP2000100633 A JP 2000100633A JP 2001288626 A JP2001288626 A JP 2001288626A
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carbon
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Kazuhiko Shinohara
原 和 彦 篠
Yusuke Okamoto
本 裕 介 岡
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボンナノ繊維をハニカム状の基材壁面に
高密度で固着して保持させることによりカーボンナノ繊
維の取り扱い性を改善し、もって低湿水素貯蔵体として
の実用性を高めることができるカーボンナノ繊維固着体
を低コストで容易に製造することができるカーボンナノ
繊維固着体の製造方法を提供する。 【解決手段】 反応管,ガス導入部材,原料気化器もし
くは原料ガス容器,加熱装置および流量制御装置を備え
た化学気相成長装置を使用し、該装置の前記反応管内に
おいて基材2の貫通孔2a内壁にカーボンナノ繊維3を
成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハニカム状の基材
の内壁面上に、カーボンナノチューブやカーボンナノフ
ァイバーなどのカーボンナノ繊維を高密度に固着させた
カーボンナノ繊維固着体に係わり、詳しくはこのような
カーボンナノ繊維固着体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カーボンナノチューブは、例えばNAT
URE Vol.386,No.27,p377に紹介
されているように、水素の貯蔵手段として注目されてい
る。また、カーボンナノファイバーも、同様に大量の水
素の貯蔵方法として、J.Phys.Chem.B V
ol.102,No.22,1998に紹介されてい
る。
【0003】このような水素貯蔵の目的に使用されるこ
れらカーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバ
ーは、粉体や、シート状の形態で市販されており、代表
的な形状としては、例えばナノチューブそのものの粉体
やナノチューブ同士が互いに絡み合ったシート状のもの
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカーボンナノ繊維の集合体にあっては、極め
てかさ密度が低いために、例えば水素貯蔵装置として利
用する場合、水素貯蔵体容器の体積が大きくなってしま
うという問題点があった。また、ナノ繊維個々の繊維が
極めて微細であるため、僅かな気流によって極めて容易
に飛散し、容器へのカーボンナノ繊維の充填や、充填作
業に伴う取扱いの作業性が極めて悪いことと、実際の使
用に際しては、水素の貯蔵・放出サイクルの繰り返しに
よって、カーボンナノ繊維が徐々に散逸してしまうとい
う問題点があった。
【0005】さらに、Science Vol.28
3,p512には、このような粉体ではなく、板状に形
成されたカーボンナノチューブなども紹介されている
が、これはフィールドエミッション用などの電子デバイ
スなどに用いるために検討されたものであって、3次元
的に水素の貯蔵密度を高めることはできないという問題
点があり、これら問題点の解消がカーボンナノ繊維を用
いた水素貯蔵装置を実用化するための課題となってい
た。
【0006】
【発明の目的】本発明は、カーボンナノ繊維におけるこ
のような課題に着目してなされたものであって、カーボ
ンナノ繊維をハニカム状の基材壁面に高密度で固着して
保持させるようになすことによって、カーボンナノ繊維
の取り扱い性における上記問題点を解消し、もって水素
貯蔵体としての実用性を高めることができるカーボンナ
ノ繊維固着体を低コストで容易に製造することができる
カーボンナノ繊維固着体の製造方法を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るカーボンナノ繊維固着体の製造方法は、二次元的に隔
壁で区切られた複数の貫通孔を有する基材に直接または
金属材料を介してカーボンナノ繊維を固着させるに際
し、反応管,ガス導入部材,原料気化器もしくは原料ガ
ス容器,加熱装置および流量制御装置を備えた化学気相
成長装置を使用し、前記反応管内を加熱し、残留ガスを
排出後、前記基材を加熱し、原料ガスを導入して前記基
材の貫通孔内壁にカーボンナノ繊維を成長させる構成と
したことを特徴とし、カーボンナノ繊維固着体の製造方
法におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決
するための手段としている。
【0008】本発明に係わるカーボンナノ繊維固着体の
製造方法においては、請求項2に記載しているように、
前記基材の表面または内部に、Co,Ni,Feの少な
くとも1種からなる微粉体を担持させることができ、請
求項3に記載しているように、前記基材の貫通孔内壁の
最表面に、Co,Ni,Feの少なくとも1種からなる
薄膜を形成させることができ、請求項4に記載している
ように、Co,Ni,Feの少なくとも1種の金属を主
原料として含有する薄板からなる基材を用いることがで
き、さらに、請求項5に記載しているように、上記金属
微粉体や金属薄膜を備えた基材として、コージェライ
ト,アルミナ,ゼオライトなどのセラミックス焼結体を
用いることができ、このとき、請求項6に記載している
ように、カーボンナノ繊維の成長工程の前に、前記金属
微粉体の担持工程または金属薄膜の成長工程を設けるこ
とができる。
【0009】本発明の請求項7に係わるカーボンナノ繊
維固着体の製造方法においては、化学気相成長に際し
て、炭化水素および一酸化炭素の少なくとも一方を主原
料として用いることができ、この炭化水素としては、請
求項8に記載しているように、メタン,エタン,プロパ
ン,エチレン,アセチレン,ベンゼンのうちの少なくと
も1種を用いることができ、さらに請求項9に係わるカ
ーボンナノ繊維固着体の製造方法においては、前記原料
ガスの導入前に、水素を主成分とするガスにより金属の
還元を行う工程を設けることができる。
【0010】また、本発明の請求項10に係わるカーボ
ンナノ繊維固着体は、本発明に係わる方法によって製造
され、基材上に成長したカーボンナノ繊維がカーボンナ
ノチューブおよびカーボンナノファイバーのいずれか一
方または両方である構成とし、カーボンナノ繊維固着体
におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決す
るための手段としたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0012】図1(a)は、本発明に係わるカーボンナ
ノ繊維固着体の外観形状を示す斜視図であって、当該カ
ーボンナノ繊維固着体1は、図1(d)に拡大して示す
ようにハニカム状の基材2の内壁面に無数のカーボンナ
ノ繊維3が固着された構造を備えている。
【0013】基材2は、図1(b)の断面図に示すよう
に、多数の貫通孔2aを有し、隣り合う貫通孔2aは隔
壁2bによって互いに仕切られている。この貫通孔2a
の大きさは、0.05mmから0.5mm程度であり、
隔壁2bの厚さについては、貫通孔2aの寸法の1/1
0程度である。
【0014】当該基材2は、例えばコージェライト,ア
ルミナ,ゼオライトなどのセラミックス材料を主成分と
し、これら隔壁2bの表面には、Co,Ni,Feなど
の金属が担持されている。これら金属は、微粉末あるい
は薄膜とすることもできる。また、当該基材2自体が、
これらの金属を主成分とする箔や板で構成されていても
よい。前記カーボンナノ繊維3は、一端側をこれら金属
に固着され、他端側を拘束されない自由な状態で前記基
材2に固定されている。
【0015】このカーボンナノ繊維3は、1nmから5
00nm程度の太さと、0.1μmから100μm程度
の長さを有している。
【0016】図2は、本発明に係わるカーボンナノ繊維
固着体の製造方法に適用される化学気相成長装置の一例
を示すものであって、当該化学気相成長装置は、前記基
材2を収納して基材表面にカーボンナノ繊維3を成長さ
せる反応管5と、この反応管5の一方側に接続されたガ
ス導入系から主に構成されており、反応管5の他方側
は、排気系に接続されている。
【0017】ガス導入系は、希釈ガスタンク6と、該希
釈ガスタンク6に連結された圧力調整器7およびガス流
量制御装置8に接続される。
【0018】ガス流量制御装置8は少なくとも二つ以上
が接続され、一方はガス混合器9に直接導入される。他
方のガス流量制御装置8は、原料気化器10に連結さ
れ、この原料気化器10を介してガス混合器9に導入さ
れる。なお、これは、カーボン繊維の原料として液体原
料を用いる場合の構成であって、気体原料を用いる場合
には、希釈ガスとは別の原料ガスの容器からガス状原料
が流量制御装置8を経てガス混合器9に直接導入される
ようになっている。
【0019】そして、前記反応管5の外部には、管内の
基材2を加熱するためのヒーター(加熱装置)11が設
置されている。
【0020】また、ガスのラインは、上記とは別に、パ
ージラインおよび残留ガス排出ラインを備えているが、
これらはカーボンナノ繊維の成長に直接関与しないので
説明を省略する。
【0021】このような装置を用いて、カーボンナノ繊
維固着体を製造するには、まず、反応管5の中に基材2
を収納した後、排気装置によって反応管5内の残留ガス
を排出する。このとき、基材2に吸着した水分等を除去
するため、ヒーター11によって200℃程度に加熱す
る。
【0022】続いて、反応管5内を500℃から900
℃に加熱し、基材2を当該温度に保持しながら原料ガス
を反応管5内に導入する。
【0023】金属としてNiを使用した場合の温度条件
にしたがって説明すると、基材2の温度を800℃に設
定し、そこに原料ガスである炭化水素が流入すると、基
材2上のNiと反応し、カーボンナノ繊維が成長する。
Niはカーボンナノ繊維成長のための触媒として機能
し、他の金属CoやFeも同様の作用を示す。
【0024】この温度条件のもとでは、例えば約1時間
の成長時間で外形が40mmの基材2の内壁に、一方の
端部をNiとしたカーボンナノ繊維が成長する。
【0025】このように、ハニカム状の基材2の内壁表
面にカーボンナノ繊維3を成長させたカーボンナノ繊維
固着体1においては、カーボンナノ繊維3の基端側がN
iを介して基材2に保持されているので、例えば水素貯
蔵容器に水素吸蔵体としてのカーボンナノ繊維を収納す
る場合の空中飛散を防止することができる。また、カー
ボンナノ繊維3は、基材2上に極めて高密度に成長させ
ることができるので、水素貯蔵容器の容量および重量を
低減させることができる。
【0026】ここで、Niの場合には600℃から90
0℃、Feの場合には500℃から900℃、Coの場
合には600℃から900℃の温度範囲でカーボンナノ
繊維の成長が確認されている。
【0027】なお、本発明は、極めて微細であるがため
に取扱いが困難なカーボンナノ繊維を基材上に固着する
ことによってその取扱い性を改善したものであるが、こ
れとは別に、カーボンナノチューブに磁性を付与するこ
とによって、磁力による空中飛散の防止や、充填密度の
向上を実現することができる。
【0028】すなわち、図3は、このようなカーボンナ
ノチューブCの一部に磁性粒子Mを化学的、あるいは物
理的に結合させた構造例を示すものであって、図3
(a)あるいは(b)に示すように、カーボンナノチュ
ーブCの外部、例えば一端側、あるいは中央部分に球
状、あるいは不定形状の磁性粒子Mを配置して、適当な
手法で結合させたり、図3(c)に示すように、磁性粒
子MをカーボンナノチューブCの内部に取り込んだり、
図3(d)に示すように、カーボンナノチューブCの一
部を磁性粒子Mで覆うようにしたりすることができる。
【0029】このようなカーボンナノチューブCと磁性
粒子Mとの結合方法としては、種々の方法が考えられる
が、例えばカーボンナノチューブの製造において触媒と
して用いられるFe,Ni,Coなどの磁性金属粒子を
精製工程で除去することなく、そのまま残存させること
によって、極めて容易に製造することができる。
【0030】すなわち、これらの金属粒子は、従来不純
物と考えられており、通常カーボンナノチューブを生成
した後には酸などによる洗浄によって除去されていた
が、これを意図的に残留させて磁性材料として用いるよ
うにする。
【0031】例えば、真空容器内に、直径30mmの棒
状黒鉛電極を上下に向かい合わせに配置し、下側の電極
の中央部に設けた凹み内に、鉄,コバルト,ニッケルな
どの粉末(例えば純度99.9%、平均粒径3μm程
度)を入れ、真空容器内を真空に排気したのち、アルゴ
ンとメタンの等量混合ガスを流して内圧を90torr
(1.2×10Pa)程度に保持し、下側電極を陰極
として直流電圧を印加することによってアーク放電さ
せ、例えば30分間の放電終了後、電極状に堆積したす
す状の生成物を回収することによって、図3(a)に示
したように、一端側に球状磁性粒子Mを備えたカーボン
ナノチューブCが得られる。
【0032】このようなカーボンナノチューブは、適当
な容器に収容して取り扱われることになるが、この容器
に磁石を備え付けることにより、容器内のカーボンナノ
チューブが磁石に吸着されることによって飛散しにくく
なり、体積充填効率が高い収納容器を実現することがで
きる。この場合、磁石は容器内に設置しても、外部に設
置してもよい。内部に設置する場合には、適当な非磁性
体でその表面を被覆した上で容器内部に設置することも
でき、被覆をはがすことによってカーボンナノチューブ
を磁石から容易に分離することができる。
【0033】容器の一部が非磁性体であるならば、磁力
がこの部分を介して容器内部に及ぶように、当該非磁性
体部分の外側に磁石を設置してもよい。この場合には、
磁石を容器から引き離すことによって、カーボンナノチ
ューブと磁石との分離を容易に行うことができる利点が
ある。
【0034】また、収納容器の外部と気体の出入りのあ
る部分に磁石を設置することによって、何らかの原因で
カーボンナノチューブの飛散が生じたとしても、捕集お
よび回収を容易に行うことができる。
【0035】図4は、そのような容器の一例を示すもの
であって、図に示す収納容器21においては、その底部
に設置した磁石22によって収納されたカーボンナノチ
ューブCの飛散を抑制し、吸排気孔21aの外周部に設
置した磁石23によって飛散したカーボンナノチューブ
Cの捕集を図るようになっている。例えば、吸排気孔2
1aに設置した磁石23を半割りリング形状の取り外し
可能な構造とすれば、該磁石23を外した際に、捕集さ
れていたカーボンナノチューブCを容器内に戻すことが
できる。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるカーボンナノ
繊維固着体の製造方法においては、基材にカーボンナノ
繊維を固着させるに際し、化学気相成長装置の反応管内
において基材の貫通孔内壁にカーボンナノ繊維を成長さ
せるようにしているので、カーボンナノ繊維を基材の内
壁面に備えたカーボンナノ繊維固着体を容易に製造する
ことができ、カーボンナノ繊維の取り扱いにおける作業
性性を大幅に向上させることができると共に、カーボン
ナノ繊維を極めて高密度に成長させることができるの
で、カーボンナノ繊維収納容器の容量および重量の低減
が可能になるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0037】本発明の請求項2および請求項3に係わる
カーボンナノ繊維固着体の製造方法においては、例えば
請求項5に記載しているようにコージェライト,アルミ
ナ,ゼオライトなどのセラミックス焼結体からなる基材
に、Co,Ni,Feの少なくとも1種からなる金属微
粉体、あるいは金属薄膜を備えているので、これら金属
がカーボンナノ繊維成長の触媒として作用することか
ら、カーボンナノ繊維の成長を安定かつ速やかなものと
することができ、請求項4に係わる固着体の製造方法に
おいては、基材がCo,Ni,Feの少なくとも1種の
金属を主原料として含有する薄板からなるなるものであ
るから、これら金属の触媒効果によって、同様にカーボ
ンナノ繊維の成長を安定かつ速やかのものとすることが
できる。
【0038】また、本発明の請求項5に係わるカーボン
ナノ繊維固着体の製造方法においては、基材がコージェ
ライトなどのセラミックス焼結体であることから、金属
基材においては純度や表面状態に制約があるのに対し
て、表面に任意の密度でナノチューブなどの成長のため
の核発生を可能にすることができ、しかも成長したナノ
チューブを分離することも可能になる。
【0039】さらに、本発明の請求項6に係わるカーボ
ンナノ繊維固着体の製造方法においては、カーボンナノ
繊維の成長工程の前に、前記金属微粉体の担持工程また
は金属薄膜の成長工程を設けるようにしているので、セ
ラミックス焼結体からなる基材の内壁表面に、Co,N
i,Feなどの金属微粉体あるいは金属薄膜を確実に担
持あるいは形成することができ、請求項7に係わる製造
方法においては、化学気相成長に際して、炭化水素およ
び一酸化炭素の少なくとも一方を主原料としているの
で、有機金属錯体を用いる公知の方法に較べて、炭化水
素の入手が廉価かつ容易であると共に、一酸化炭素を用
いることによりカーボン繊維の成長が促進されるという
効果が得られ、請求項8に係わる製造方法においては、
メタン,エタン,プロパン,エチレン,アセチレン,ベ
ンゼンから選ばれる炭化水素を使用するようにしている
ので、カーボンナノ繊維の合成および成長を低コストで
効率的に行うことができ、請求項9に係わるカーボンナ
ノ繊維固着体の製造方法においては、前記原料ガスの導
入前に、水素を主成分とするガスにより金属の還元を行
う工程を設けているので、Co,Ni,Feなどの金属
による触媒作用が酸化被膜などによって阻害されること
がなくなり、触媒作用を着実に得ることができ、カーボ
ンナノ繊維の成長を安定かつ速やかなものとすることが
できるという優れた効果がもたらされる。
【0040】また、本発明の請求項10に係わるカーボ
ンナノ繊維固着体においては、基材の内壁面に生成され
たカーボンナノ繊維がカーボンナノチューブおよびカー
ボンナノファイバーのいずれか一方または両方であるこ
とから、カーボンナノ繊維による水素吸蔵作用を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明に係わる方法により製造される
カーボンナノ繊維固着体の形状および構造を示す斜視図
である。 (b) 図1(a)に示したカーボンナノ繊維固着体の
側断面図である。 (c) 図1(a)に示したカーボンナノ繊維固着体の
正面図である。 (d) カーボンナノ繊維の固着状態を示す図1(c)
の拡大図である。
【図2】本発明に係わるカーボンナノ繊維固着体の製造
方法に用いる化学気相成長装置の構成例を示す説明図で
ある。
【図3】(a)ないし(d)は磁性粒子を備えたカーボ
ンナノチューブの形状例を示す模式図である。
【図4】図3に示したカーボンナノチューブを収納する
容器の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カーボンナノ繊維固着体 2 基材 2a 貫通孔 2b 隔壁 3 カーボンナノ繊維 5 反応管 8 流量制御装置 10 原料気化器 11 ヒーター(加熱装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 9/127 D01F 9/127 Fターム(参考) 4G040 AA34 AA42 4G046 CA01 CA02 CB01 CB08 CC06 4L037 CS03 FA03 PA05 PA06 PA10 PA12 PA13 UA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次元的に隔壁で区切られた複数の貫通
    孔を有する基材に直接または金属材料を介してカーボン
    ナノ繊維を固着させるに際し、反応管,ガス導入部材,
    原料気化器もしくは原料ガス容器,加熱装置および流量
    制御装置を備えた化学気相成長装置を使用し、前記反応
    管内を加熱し、残留ガスを排出後、前記基材を加熱し、
    原料ガスを導入して前記基材の貫通孔内壁にカーボンナ
    ノ繊維を成長させることを特徴とするカーボンナノ繊維
    固着体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基材の表面または内部には、Co,
    Ni,Feの少なくとも1種からなる微粉体が担持され
    ていることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ繊
    維固着体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材の貫通孔内壁の最表面には、C
    o,Ni,Feの少なくとも1種からなる薄膜が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ
    繊維固着体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基材がCo,Ni,Feの少なくと
    も1種の金属を主原料として含有する薄板からなること
    を特徴とする請求項1記載のカーボンナノ繊維固着体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基材がコージェライト,アルミナ,
    ゼオライトなどのセラミックス焼結体であることを特徴
    とする請求項2または請求項3記載のカーボンナノ繊維
    固着体の製造方法。
  6. 【請求項6】 カーボンナノ繊維の成長工程の前に、前
    記金属微粉体の担持工程または金属薄膜の成長工程を有
    することを特徴とする請求項5記載のカーボンナノ繊維
    固着体の製造方法。
  7. 【請求項7】 炭化水素および一酸化炭素の少なくとも
    一方を主原料として化学気相成長を行うことを特徴とす
    る請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のカーボン
    ナノ繊維固着体の製造方法。
  8. 【請求項8】 炭化水素は、メタン,エタン,プロパ
    ン,エチレン,アセチレン,ベンゼンのうちの少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項7記載のカーボン
    ナノ繊維固着体の製造方法。
  9. 【請求項9】 原料ガスの導入前に、水素を主成分とす
    るガスにより金属の還元を行う工程を有することを特徴
    とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のカー
    ボンナノ繊維固着体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の方法によって製造されたカーボンナノ繊維固着体
    であって、基材上に成長したカーボンナノ繊維がカーボ
    ンナノチューブおよびカーボンナノファイバーのいずれ
    か一方または両方であることを特徴とするカーボンナノ
    繊維固着体。
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