JP3788770B2 - 熱現像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被熱処理熱現像記録材料に対して加熱処理を行う熱処理装置を使用し、湿式処理が行われない乾式材料を用いる熱現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルラジオグラフィーシステム、CT,MRなどの医療用の画像を記録する画像記録装置として、従来、銀塩写真式感光材料に撮影または記録後、湿式処理して再現画像を得るウエットシステムが用いられている。
これに対して近年、湿式処理を行うことがないドライシステムによる記録装置が注目されている。このような記録装置では、感光性および感熱性記録材料(感光感熱記録材料)や熱現像感光材料のフィルム(以下、「熱現像記録材料」と言う。)が用いられている。また、このドライシステムによる記録装置では、露光部において熱現像記録材料にレーザービームを照射(走査)して潜像を形成し、その後、熱現像部において熱現像記録材料を加熱手段に接触させて熱現像を行い、その後、冷却し、画像が形成された熱現像記録材料を装置外に排出している。
このようなドライシステムは、湿式処理に比べて廃液処理の問題を解消することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のこのような熱現像装置を検討した結果、周囲環境温度や熱現像記録材料の連続処理によって熱現像部の温度が徐々に変化し、その結果、画像の濃度が変動していくことを見いだした。すなわち、周囲環境温度が上昇すれば熱現像部の温度が上昇し、また、熱現像記録材料の連続処理によっても熱現像部の温度が上昇し、そのため画像の濃度が所定の濃度よりも濃くなってしまうこととなった。
【0004】
図2は熱現像記録材料AおよびBが熱現像部に入ってから出るまでの熱現像記録材料上のある点の温度対時間の推移を示す図である。図2において、縦軸が温度で、Tsは熱現像開始温度であり、Ts未満では熱現像開始せず、Ts以上では熱現像が開始して進行する。横軸は時間である。AおよびBは共に熱現像記録材料で、熱現像記録材料Aは運転開始直後の温度が上昇しきっていない熱現像部を通過する熱現像記録材料であり、熱現像記録材料Bは長時間にわたる連続運転により温度が上昇した熱現像部を通過する熱現像記録材料である。そこで、前段の記録部で潜像を記録された熱現像記録材料Aが転送部を経て熱現像部に入って加熱され、時刻t10で現像進行温度Tsに達し、現像進行が始まる。その後、熱現像記録材料Aの温度は上昇し、温調により現像進行温度以上で一定に維持されたあと、熱現像部から出て次の冷却部へと移る。その途中の時刻t11で現像進行温度Ts未満となり、熱現像進行が止まる。
この場合、熱現像記録材料Aの現像進行時間tA は式1となる。
tA =t11−t10 ・・・・・ (式1)
ところが、装置の運転が進むに連れ、周囲環境温度の上昇や熱現像記録材料の連続処理により熱現像部の温度が上昇し、熱現像記録材料Bがその現像進行開始温度Tsに達するのは、時刻はt10ではなくて時刻t20と早くなる。また、熱現像進行が停止するのが同じ時刻t11であるとすると、
熱現像記録材料Bの現像進行時間tBは式2となる。
tB =t11−t20 ・・・・・ (式2)
式1と式2との比較の結果、tB −tA の差Δt時間だけ、熱現像記録材料Bの方が現像進行時間が長くなり、したがって、画像の濃度がその分濃くなってしまうこととなった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するもので、熱現像部の温度が上昇しても、画像の濃度が変化しないようにするものである。
【0006】
さらに、従来のこの種のプリンタはヒートアップが必要な機構を持つものであり、したがって所定のヒートアップが完了しないとプリント処理を実施しないようになっていた。一方、病院などでは緊急にプリンタ使いたい場合があり、その場合、画質が多少劣っても中間濃度部分が出ていれば診断には十分可能な場合も多々ある。例えば、幼児が異物を誤って飲み込んだときなどのレントゲンフィルムは異物の場所が緊急に特定できれば十分であり、高精度な画質を得るまでのヒートアップを待つ必要はない。特開平7−125295号記載の感熱記録プリンタは定着部にシートが達する直前に温度が所定温度まで達するよう予測を行って見込みスタートするプリンタではあるが、予測するのはあくまでも現像可能温度であるので、シートが定着部に達するまでの時間しかかせげず、上記のような緊急の場合に大幅な時間を稼げるものとは成り得なかった。
本発明によれば、一刻を争うこのような緊急時にしかも異物の位置が特定できる程度の画質であればよいときにはこのような画質を犠牲にしても前倒しの記録ができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の画像記録方法の発明は、熱現像感光材料または感光感熱記録材料(以下、「熱現像記録材料」と言う。)を露光して潜像を形成する記録部と、該記録部の制御を行なう制御部と、前記熱現像記録材料を加熱体により加熱して熱現像を行なう熱現像部と、前記熱現像記録材料を前記加熱体に押圧する押さえローラとを有する熱現像装置において、
前記押さえローラの表面温度を測定し、当該押さえローラの表面温度を基にして前記記録部の熱現像記録材料記録光量および/又は前記熱現像部の前記加熱体温度を補正すると共に、前記熱現像部の温度が所定の現像開始温度に到達していない場合(以下、「ヒートアップ未完」という。)であっても診断に供するのに十分な濃度が出せる熱現像部温度に既に到達している場合又は診断に供するのに十分な熱現像部温度に現像時に到達することが予想される場合には、使用者の指示により画像記録を実施できるようにしたことを特徴としている。
以上の構成により、熱現像部の温度のうち特に押さえローラの表面温度を基にして熱現像記録材料記録光量および/又は加熱体温度を補正するので、熱現像部がさまざまな温度に変化しても、熱現像記録材料の温度をより正確に検出できるので、濃度を常に一定とすることができる。
しかも、ヒートアップ未完であっても診断に供するのに十分な濃度が出せる熱現像部温度に既に到達している場合又は診断に供するのに十分な熱現像部温度に現像時に到達することが予想される場合には、使用者の指示により、画像記録を実施できるようにしたので、一刻を争う緊急時に画質は犠牲にして診断に供するのに十分な画像が得られれば十分な場合において、前倒しの記録ができるようになり、従来装置と比べて大幅な時間が稼げるようになる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の熱現像装置の画像記録方法において、前記ヒートアップ未完による濃度低下分を前記記録部による露光量を増加させる補正をすることを特徴としている。
以上の構成により、記録画像に濃度差を与えて、ヒートアップ未完時の画像ながらもより見やすい画像が得られることとなる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の熱現像装置の画像記録方法において、前記ヒートアップ未完時に開始した画像記録の結果、出力されたフィルムには、前記ヒートアップ未完時の画像記録であることを示す表示を行うようにしたことを特徴としている。
以上の構成によりヒートアップ未完時の画像記録である旨がフィルムに記録されるので、ヒートアップ未完時の画像記録でありしたがって画質が落ちることを承知してプリントしたということが本人はもとより第3者も判るため、本人がその旨を後日まで記憶しておく苦労がなくなり、さらにその旨を知らない第3者がこのフィルムを目にしたとき現像装置が故障のだろうか、といった余計な心配をすることもない。
そして、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の熱現像装置の画像記録方法において、前記ヒートアップ未完時に開始したプリント処理については、最終的に、自動的又は使用者の再出力要求により、所定のヒートアップ完了後に再出力することを可能としたことを特徴としている。
以上の構成によりヒートアップ未完時に緊急フィルムが得られる他に、後日用に本来の高画質のフィルムも得られるので便利である。
このように、いずれも現像部の押さえローラの表面温度を測定して露光部の露光量の補正をするものであり、前者の実施形態では現像部の温度の過熱を予測して露光部の露光量の補正するものであり、後者の実施形態では現像部の温度の不足を予測して露光部の露光量の補正するものである。これにより、熱現像部がさまざまな温度であっても所望の濃度が得られるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の実施形態であるドライシステムの画像形成装置の概略図を示す。図において、画像形成装置10は、湿式の現像処理を必要としない熱現像記録材料を用い、レーザ光からなる光ビームLによる走査露光により熱現像記録材料を露光して潜像を形成した後に、熱現像を行って可視像を得、その後常温まで冷却する装置である。したがって、この画像形成装置10は、基本的に、熱現像記録材料の搬送方向順に、熱現像記録材料供給部12と、幅寄せ部(熱現像記録材料位置決め部)14と、画像露光部(以下、「記録部」と言う。)16と、熱現像記録材料を記録部16から熱現像部18へ運ぶ0転送部17と、熱現像部18と、冷却部20を備えている。
【0010】
前記熱現像感光材料は、光ビーム(例えば、レーザビーム)によって画像を記録(露光)し、その後、熱現像して発色させる熱現像記録材料である。
また、前記感光感熱記録材料は、光ビームによって画像を記録(露光)し、その後、熱現像して発色させるか、あるいは、レーザビームのヒートモード(熱)またはサーマルヘッドによって画像を記録し同時に発色させて、その後、光照射で定着する熱現像記録材料である。
上記熱現像感光材料あるいは感光感熱記録材料の例として、以下に示す方式等が挙げられる。
(1)画像様に露光された感光材料を受像材料と重ね合わせて加熱(および必要に応じて加圧)することにより、露光によって感光材料に形成された潜像に応じた画像を受像材料に転写する方式(例えば、特開平5−113629号、特開平9−258404号、特開平9−61978号、特開平8−62803号、特開平10−71740号、特開平9−152705号、特願平10−90181号、特願平10−13326号、特願平10−18172号に記載の方式)。
(2)画像様に露光された感光材料を処理材料と重ね合わせて加熱することにより、露光によって感光材料に形成された潜像に応じた画像を感光材料に形成する方式(例えば、特開平9−274295号、特願平10−17192号等に記載の方式)。
(3)光触媒として作用するハロゲン化銀、画像形成物質として作用する銀塩、銀イオン用還元剤等をバインダー内に分散させた感光層を有する感光材料を画像様に露光した後、所定温度に加熱することにより、露光によって形成された潜像を顕像化する方式(例えば、B.シェリー(Shely)による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed SilverSystems)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials) Neblette第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1996年)、Research Disclosure 17029(1978年)、EP803764A1号、EP803765A1号、特開平8−211521号に記載された方式)。
(4)感光感熱熱現像記録材料を利用する方式であって、感光感熱記録層が、熱応答性マイクロカプセルに内包された電子供与性の無色染料と、マイクロカプセルの外に、同一分子内に電子受容部と重合性ビニルモノマー部とを有する化合物及び光重合開始剤を含む熱現像記録材料を利用する方式(例えば、特開平4−249251号等に記載された方式)又は感光感熱記録層が、熱応答性マイクロカプセルに内包された電子供与性の無色染料と、マイクロカプセルの外に、電子受容性化合物、重合性ビニルモノマー及び光重合開始剤を含む熱現像記録材料を利用する方式(例えば、特開平4−211252号等に記載された方式)。
【0011】
以上の熱現像記録材料は、通常、100枚等の所定単位の積層体(束)とされ、袋体や帯等で包装されてパッケージとされている。パッケージはそれぞれの判に応じたマガジンに収容されて熱現像記録材料供給部12の各段に装填される。熱現像記録材料供給部12は二段となっていて、それぞれの内部121、122にマガジンを介して各段に装填されたサイズの異なる熱現像記録材料(例えば、B4サイズ、及び半切サイズなど)が収容され、いずれかを選択的に使用できるようにしている。
そして、プリント指令により、以下の一連の処理動作が実行される。
まず、マガジンの蓋が開いている状態で枚葉機構の吸盤123、124により選択されたマガジンの熱現像記録材料が上部から一枚取出される。
取出された熱現像記録材料は、搬送方向の下流に位置する供給ローラ対、搬送ローラ対、搬送ガイドに案内されつつ、その下流の幅寄せ部14に搬送される。
【0012】
幅寄せ部14は、熱現像記録材料を、搬送方向と直交する方向(以下、幅方向とする)に位置合わせすることにより、下流の記録部16における主走査方向の熱現像記録材料の位置合わせ、いわゆるサイドレジストを取って、搬送ローラ対によって熱現像記録材料を下流の記録部16に搬送する部位である。
幅寄せ部14におけるサイドレジストの方法には特に限定はなく、例えば、熱現像記録材料の幅方向の一端面と当接して位置決めを行うレジスト板と、熱現像記録材料を幅方向に押動して端面をレジスト板に当接させるローラ等の押動手段とを用いる方法、前記レジスト板と、熱現像記録材料の搬送方向を幅方向で規制して同様にレジスト板に当接させる、熱現像記録材料の幅方向のサイズに応じて移動可能なガイド板等とを用いる方法等、公知の方法が各種例示される。
幅寄せ部14に搬送された熱現像記録材料は、上記の如く搬送方向と直交する方向に位置合わせされた後、搬送ローラ対によって下流の記録部16に搬送される。
【0013】
その記録部16は、光ビーム走査露光によって熱現像記録材料を露光する部位であり、副走査搬送手段161と露光ユニット162とを備えている。露光(記録)は、別途撮影して得た画像データに従ってレーザの出力を制御しつつ、このレーザを走査(主走査)させ、このとき熱現像記録材料も所定の方向に移動(副走査)させる。
記録部16は、記録用の基準となる波長のレーザビームL0を出力する半導体レーザとレーザビームを平行光束とするコリメータレンズとシリンドリカルレンズとからなる第一のレーザ光源のほかに、この光軸方向と直交して、前記とは異なる波長のレーザビームL1を出力する第二の半導体レーザとコリメータレンズとシリンドリカルレンズとからなる第二のレーザ光源を備えている。
各レーザ光源から出光した光は、偏光ビームスプリッタを通じて同一位相の重畳されたビームとなり、反射ミラーを通じてポリゴンミラーに入光し、これの回転に伴いレーザビームは偏光されつつ主走査方向に沿って照射される。
そして、画像信号の入力を受けて制御部Aによりドライバを駆動し、ポリゴンミラー及び送りモータを回転駆動制御してレーザビームを熱現像記録材料の主走査方向に走査しつつ熱現像記録材料を副走査方向に送る。
なお、このような熱現像感光材料対する画像記録に関して、詳しくは、例えば、国際公開番号WO95/31754号の公報、国際公開番号WO95/30934号公報に記載されている。
記録部16において潜像を記録された熱現像記録材料は、次いで、搬送ローラ対を備えた転送部17によって搬送されて、熱現像部18に搬送される。
【0014】
熱現像部18は、熱処理を適用されるタイプの被熱処理熱現像記録材料を加熱するものであり、構成としては、熱現像記録材料を処理するのに必要な温度となる加熱体181としての熱現像記録材料の移送方向に並ぶ複数のプレートヒータを湾曲させ、かつ、これらのプレートヒータを一連の円弧状配置としている。
すなわち、このプレートヒータを含む熱処理装置の構成としては、図示されるように、各プレートヒータを上方に凸とし、熱現像記録材料をプレートヒータの表面に対して接触させつつ、相対的には移動させる(滑らせる)移送手段としての供給ローラ182と、各プレートヒータから熱現像記録材料への伝熱のための押さえローラ183とを配設している。このようにすれば、搬送される熱現像記録材料の先端がプレートヒータ181に押しつけられるように搬送されるので、熱現像記録材料の座屈を防止することができる。
そして、押さえローラ183とプレートヒータ181とによって熱現像記録材料搬送路を形成している。熱現像記録材料搬送路を熱現像記録材料の厚み以下の間隔とすることにより、熱現像記録材料が滑らかに挟み込まれる状態を実現し、熱現像記録材料の座屈が防止できる。この熱現像記録材料搬送路の両端には、熱現像記録材料移送手段である供給ローラ対と排出ローラ対とが配設されている。
これらの押さえローラ183としては、金属ローラ、樹脂ローラ、ゴムローラ等が利用でき、押さえローラ183の熱伝導率は0.1〜200W/m/°Cの範囲が適している。また、押さえローラ183を中心と見てプレートヒータ181とは反対側位置に、保温のための保温カバーを配設することが好ましい。
【0015】
もちろん、上記の湾曲プレートヒータは1実施例であり、他の平らなプレートヒータや加熱ドラムを用いてエンドレスベルトと剥離爪とを備える構成のものでもよい。
【0016】
そして、熱現像部18から排出された熱現像記録材料は、冷却部20によってシワが発生しないように、かつ妙なカールがつかないように注意しながら冷却される。冷却部20を出た熱現像記録材料は搬送ローラ対によりガイドプレートに案内され、排出ローラ対からトレイ22に集配される。
冷却部20内には、複数の冷却ローラが熱現像記録材料の搬送経路に所望の一定曲率Rを与えるように配置されている。これは、熱現像記録材料がその材料のガラス転移点以下に冷却されるまで一定の曲率Rにより搬送されるということであり、このように意図的に熱現像記録材料に曲率を付けることで、ガラス転移点以下に冷却される前に余計なカールがつかなくなり、ガラス転移点以下となれば、新たなカールが付くこともなく、カール量がばらつかない。
また、冷却ローラ自体及び冷却部20の内部雰囲気を温度調節している。このような温度調節は、熱処理装置の立ち上げ直後と十分にランニングを行った後との状態をなるべく同様なものにし、濃度変動を小さくすることができる。
【0017】
本発明の第1の実施の形態は、上記のような熱現像装置において、熱現像部18の押さえローラ183の温度を基にして、熱現像記録材料記録光量を補正するものである。
そして、光量を補正するための熱現像部の温度としては、押さえローラ183の表面温度を測るのがよい。また、押さえロ−ラ183の表面温度を測定するものとしては、サ−ミスタ等の感熱素子をヒ−トロ−ラの表面に接触させてその温度を測定するようにしてもよいが、正確かつ迅速に測定するための装置として赤外線センサがよい。赤外線センサは被測定体から放射される赤外線に対応する信号を出力する非接触型の測定素子であり、汚れにくく、測定対象を損傷しない等の長所を有する。この種の赤外線センサとしては、例えば特開昭60−51872号公報に記載の装置がものが知られている。
また、上記熱現像部の温度としては、▲1▼熱現像部の押さえローラの表面温度の他に、▲2▼熱現像部の熱現像記録材料通過部近傍の空気温度、▲3▼熱現像部のその他部材温度を使用してもよい。しかしながら、熱現像部の押さえローラの表面温度の検出が熱現像記録材料の温度をより正確に検出できるので好ましい。
図1では、▲1▼の熱現像部の押さえローラの表面温度を計る温度センサB1を設けている。
【0018】
制御部Aの光量補正回路A1は上記の温度センサB1の出力に基づいて露光ユニット162のレーザの出力を制御し、熱現像記録材料露光光量を補正する。
そして、熱現像記録材料露光光量補正方法としては、熱現像部の温度が高いほど、光量を下げるようにする。これは、熱現像部の温度が高くなるほど熱現像記録材料の現像開始温度に達する時点がますます早くなり、かつ、熱現像記録材料の現像温度が高くなるから(図2のt10→t20、+ΔT参照)であり、そのままにしておくと濃度が濃くなってしまうからである。そこで、ここでは温度上昇の差分ΔTを露光量で補正するものである。
【0019】
以上では、熱現像記録材料が記録部から熱現像部まで移動する時間は考慮していないが、これは熱現像部の対時間温度変化が熱現像記録材料に影響を与えるほど急峻なものではなく、かつ、記録部から熱現像部するまでの距離が短いので次の熱現像記録材料にすぐフイードバックできるため、十分に実用に耐えるものであるからである。
【0020】
ここで、本発明の第1の実施の形態である記録光量の補正値の決め方について説明する。熱現像部温度THがある温度Txのときの補正値αxを図3から次のように決定する。図3は補正値対熱現像部温度を示すグラフの1例である。図3において、この補正曲線CP1はある濃度D1の場合の熱現像部の温度がTHが変化したとき同じ濃度を熱現像するには記録光量をどれくらい下げればよいかを予め実験でデータを取ったものをプロットしたものである。そこで例えば、図のように、100°Cのとき補正値=1であるとし、これより熱現像部の温度が上昇すると、補正値は徐々に小さくなり、115°Cで補正値=0.8となったする。このように熱現像部の温度が高くなるにしたがって、光量を下げるように補正する補正曲線CP1(濃度D1のとき)が決まる。
そこで、熱現像部の温度がTx(°C)のとき、CP1曲線を用いて補正値αxを求めることができる。そして、補正前光量をL0とすると、補正した補正光量L1は式3で求めることができる。
L1=αx×L0 ・・・・(式3)
この補正光量L1で記録をすればよい。
このように補正することで、熱現像部がさまざまな温度に変化しても濃度を安定させることができる。
また、補正値は濃度の関数にもなっており、熱現像部の温度が一定の場合、記録する濃度Dが濃くなるにしたがって、補正値αも小さくなる必要がある。
【0021】
図4は従来装置(温度補正をしない場合)の濃度−熱現像記録材料記録枚数の推移を示す図であり、図5は本発明装置(温度補正をする場合)の濃度−熱現像記録材料記録枚数の推移を示す図である。
また、いずれも「◆」は周囲温度が13°Cの場合、「○」は32°Cの場合である。図4によると、熱現像記録材料記録枚数が増えてゆくにつれて周囲温度が13°Cの場合も32°Cの場合も、濃度はどんどん増加してゆくことがわかる。
これに対して、図5では熱現像記録材料記録枚数が増えていっても、周囲温度が13°Cの場合も32°Cの場合も、濃度は常に一定となることがわかる。
【0022】
以上、本発明の第1の実施の形態は、熱現像部の押さえローラの表面温度から熱現像記録材料露光光量を補正するものであったが、次に説明する第2の実施の形態は、熱現像部の押さえローラの表面温度から加熱体温度の補正をするものである。制御部Aの加熱体温度補正回路A2は上記の温度センサB1の出力に基づいて熱現像部18の加熱体183の温度を制御し、熱現像記録材料現像温度を補正するものである。図6は、熱現像記録材料が熱現像部に入ってから出るまでの熱現像記録材料上のある点の温度対時間の推移を示すと共に、本発明の第2の実施の形態による補正の仕方を説明する図である。図6において、熱現像部の温度が高くなるほど熱現像記録材料の現像開始温度に達する時点がますます早くなり、
かつ、熱現像記録材料の現像温度が高くなるから(図6のt10→t20、+ΔT参照)、そのままにしておくと濃度が濃くなってしまった。そこで、ここでは温度上昇分(すなわち、差分)ΔTを加熱体181の温度Cを補正後の温度C’に下げる補正をするものである。
【0023】
そこで、本発明の第2の実施の形態である加熱体温度の補正値の決め方について図7を用いて説明する。図7は補正値対熱現像部温度を示すグラフの1例である。図7において、この補正曲線HP1はある濃度D1の場合の熱現像部の温度がTHが変化したとき同じ濃度を熱現像するには熱現像部の加熱体温度をどれくらい下げればよいかを予め実験でデータを取ったものをプロットしたものである。そこで例えば、図のように、100°Cのとき補正値=1であるとし、これより熱現像部の温度が上昇すると、補正値は徐々に小さくなり、115°Cで補正値=0.8となったする。このように熱現像部の温度が高くなるにしたがって、加熱体温度を下げるように補正する補正曲線HP1(濃度D1のとき)が決まる。
そこで、熱現像部の温度がTy(°C)のとき、HP1曲線を用いて補正値βyを求めることができる。そして、補正前の加熱体温度をCとすると、補正した加熱体温度C’は式4で求めることができる。
C’=βy×C ・・・・(式4)
したがって、この加熱体温度C’で熱現像をすれば濃度は一定となる。
このように本発明の第2の実施の形態によっても、熱現像部がさまざまな温度に変化する場合に濃度を安定させることができる。
また、補正値は濃度の関数にもなっており、熱現像部の温度が一定の場合、記録する濃度Dが濃くなるにしたがって、補正値βも小さくする必要がある。
【0024】
以上の第2の実施の形態による補正方法を用いて、周囲温度が13°Cの場合と32°Cの場合において、熱現像記録材料記録枚数と濃度変化との関係がどのように推移するかの実験を行ったが、熱現像記録材料記録枚数が増えていっても、周囲温度が13°Cの場合も32°Cの場合も濃度は常に一定であり、図5と同じ結果が得られることが確認できた。
なお、熱現像記録材料としては、富士写真フィルム(株)社製、DI−AL Em.No.51151(有効期限2003年12月)を用いて行った。
【0025】
図8は本発明の第3の実施の形態を示すもので、第3の実施の形態に係るプリンタのフローチャートである。第3の実施の形態では、所定のヒートアップが完了する前に緊急モードでプリント処理を開始することを使用者の指示により許可できるようにするものである。
ステップ71でヒータONにし、ステップ72でヒートアップ完了かどうか調べ、Yes(ヒートアップ完了)ならば、フロー(b)のステップ731以降へ進む。
一方、ステップ72でNo(ヒートアップ未完)ならば、本発明の緊急モードステップである74へ進む。ステップ74では、緊急プリント可能な温度であるかどうか調べ、緊急プリント可能な所定温度になっていなければステップ72へ戻る。
ステップ74では緊急プリント可能な所定温度であるかどうか調べたが、これに代えて現時点では緊急プリント可能な所定温度ではないが現像時に緊急プリント可能な所定温度に到達することが予想される場合かどうかを調べるようにしてもよい。そうすれば現時点では緊急プリント可能な温度でなくても、フィルムが熱現像部に到達する時点でその温度に達していればよいのであるから、このようにすると時間がさらに短縮できるので望ましい。
【0026】
ステップ74で緊急プリント可能な温度になれば、ステップ75で使用者の許可があるかどうか問い、許可がなければステップ72へ戻り以下このループをくり返して許可が出るのを待つかヒートアップ完了を待つ。
ステップ75で使用者の許可があればステップ751で記録実施許可を経て、ステップ752でプリント要求があればステップ753でプリントを開始する。ステップ752でプリント要求がなかった場合はステップ72へもどる。
ステップ753でプリント開始の場合、ステップ754では熱現像部の温度読取をし、この読み取り結果に基づいてステップ755で後述のデータ補正または制御補正を実施し、ステップ756で後述の緊急マーク付加合成をしてステップ757で画像記録の実施をする。
これと並行して、ステップ758で元画像をハードディスク等に保存する。
【0027】
ステップ757で画像記録を実施した後は再びステップ72へ戻る。そして、ステップ72でヒートアップ未完ならば、再度緊急モードステップ74へ進み、ステップ75で使用者の許可があってステップ752へ到達するが、一度緊急モードでのプリントを行っておりもう必要ないのであれば、ここで要求なしとすることにより、ステップ72へ戻り、以下このループをくり返して以後ヒートアップ完了を待つことになる。
【0028】
ステップ72でヒートアップ完了ならば、図8(b)のフローのステップ731以降へ進む。図8(b)のフローチャートは、ステップ731〜734では既に緊急出力を行っている場合に再出力をするかどうか一旦使用者に問うステップである。ステップ731で緊急出力済みかどうか問い、緊急出力済みでなければ(Noであれば)ステップ76へ進み、通常の記録実施許可となる。
一方、緊急出力が済んでいれば(Yesであれば)ステップ732へ進んで再出力要否の確認を行なう。再出力不要であれば(Noであれば)ステップ76へ進み、再出力要であれば(Yesであれば)ステップ734へ進み再記録を実施する。そのあとステップ76へ進む。ステップ76では通常の記録実施許可となり、記録モードに遷移する。これ以後のフローは通常いろいろなバリエーションがあるがここでは割愛する。そして最後にこのフローは終了する。
【0029】
以上のようにステップ74〜753によって、熱現像部の温度が現像開始温度に到達していない場合であっても、診断に供するのに十分な熱現像部温度に既に到達している場合又は診断に供するのに十分な熱現像部温度に現像時に到達することが予想される場合には使用者の指示により画像記録を実施できるようになり、従来装置と比べて大幅な時間短縮ができる。
その際、ヒートアップ未完による濃度低下分をステップ755によって記録部による露光量を増加させる補正を行うようにしているので、ヒートアップ未完時の画像ながらもより見やすい画像が得られることとなる。
さらに、ヒートアップ未完時に開始した画像記録の結果、出力されたフィルムには、ステップ756によってヒートアップ未完時の画像記録であることを示す表示を行うようにしたので、本人がその旨を後日まで記憶しておく苦労がなくなり、さらにその旨を知らない第3者がこのフィルムを目にしたとき現像装置が故障のだろうか、といった余計な心配をすることもなくなる。
さらに、ヒートアップ未完時に開始した画像記録については、自動的に再出力するようにしてもよいし、あるいはステップ731以下によって再出力するか使用者に確認するようにし、使用者の再出力要求があったとき再出力するようにしてもよいので、ヒートアップ未完時の緊急出力フィルムの他に、後日用に本来の高画質のフィルムも得られるので便利である。
【0030】
図9は熱現像部の温度対記録装置電源オン(スタート)からの時間のグラフを示すもので、t2がスタート(t0)から通常のヒートアップ温度(現像開始温度)Tsに至るまでの時間(通常30分前後)であり、t1がスタート(t0)から緊急プリント開始可能温度Teに至るまでの時間(通常20分前後)である。t2−t1の時間(約10分)が本発明による短縮できる時間となる。
また、緊急プリント開始可能温度Teに至るまでの期間ではフィルムには殆ど画像が記録されえないので、この期間は緊急プリントは行わないこととする。
また、Te’は現像時に緊急プリント可能な温度Teに到達することが予想される現在温度であり、その時点はt1’である。熱現像部の温度が現時点で緊急プリント開始可能温度Teに達していなくても、現像時にその温度に到達すでばよいのであるから、Te’温度のt1’時点記録を開始すればよいので、このようにすればさらに時間短縮ができる。
また、Ts’は熱現像開始温度Tsに到達することが予想される現在温度であり、その時点はt2’である。特開平7−125295号記載の発明のようなヒートアップ部がヒートアップ完了することを見込んだ予測制御ではその開始時間は時点t2’となる。
このように図9からも判るように、本発明によれば、(1)所定のヒートアップが完了する前の時点t1で記録開始するので、従来装置の記録開始時点t2と比べて短縮時間が大きく稼げることとなる。また、特開平7−125295号記載の発明の記録開始時点t2’と比べてもも短縮時間が大きく稼げることとなる。
さらに、緊急プリント可能な温度に到達することが予想される時点t1’で記録開始すれば一層時間短縮ができる。
【0031】
また、所定のヒートアップが完了する前にプリントする場合、画像データそのもの、あるいは画像記録方法においてそのヒートアップ未完による濃度低下などの画質低下を防ぐよう、本発明はその補正を行うものである。
この補正は、ヒートアップ未完記録時の熱現像部の温度を基にして記録部の熱現像記録材料記録光量を補正する。その場合の光量補正方法として、(イ)記録画素の濃度に関係なく所定の光量に一律に一定量の光量を加える方法が考えられる。すなわち、記録画素の濃度に関係なく熱現像部の温度が低ければ一律に補正光量を多くし、熱現像部の温度が熱現像開始温度に近づくにしたがって一律に補正光量を少なくしていく補正方法である。この補正方法は簡便でありかつ得られる出力フィルムは、露光不足とはならず画質が多少劣っても濃度が十分出ているので未露光出力フィルムよりもはるかに見やすく診断し易いものとなる。
(ロ) (イ)の補正方法に加えて濃度を考慮する補正方法が考えられる。すなわち、熱現像部の所定温度において低濃度記録画素に対しては補正光量を少なくし、高濃度になるにしたがって補正光量を増やしていく補正方法であって、かつ熱現像部の所定温度が低ければ補正光量を全体を多くし、熱現像部の温度が熱現像開始温度に近づくにしたがって補正光量を少なくしていく補正方法である。したがって、同じ濃度の記録画素の場合熱現像部の所定温度が低ければ補正光量は多くなり、熱現像部の温度が高ければ補正光量は少なくなり、また熱現像部の温度が同じ場合記録画素濃度が低ければ補正光量は少なくなり、記録画素濃度が高ければ補正光量は多くなる。これらの補正値は、図10に示すような熱現像部温度対各記録画素濃度テーブルのその交点に補正係数を埋めたテーブルを用意しておき、制御部が温度センサからの熱現像部の現在温度とこれから画像記録する画素の濃度情報を基にこのテーブルを参照して補正係数を得て、記録部に所定の光量にこの補正係数を掛けた値の補正された光量で記録させることにより達成される。
【0032】
図10は画像濃度対熱現像部温度の場合の各補正係数を示す補正係数表の1例である。図10において、縦軸は画像濃度でハイライトからシャドウまでを24点に区分している。横軸は現像部温度の一部分である。ある熱現像部温度のときある濃度を熱現像するには記録光量を本来の記録光量にどれくらいの補正係数を掛けたものにすればよいかを表している。例えば、熱現像部温度100°Cのとき、濃度16を記録する補正係数は1.41となる。したがって、本来の記録光量に1.41を掛けた値で露光すればよいことになる。同じく、熱現像部温度100°Cのとき、濃度10を記録する補正係数は1.29となる。このように図10の表によれば、ヒートアップ未完記録時の記録であるので本来濃度不足になるのを、低濃度の画素部分でも光量を増やして濃度を上げ、高濃度画素部分ではさらにいっそう光量を増やして十分に濃度を上げるようにしているので、ヒートアップ未完記録時の記録であるとはいえ十分に視認できる記録フィルムが得られることとなる。
【0033】
所定のヒートアップが完了する前に開始したプリント処理の結果で出力されたフィルムには、所定のヒートアップ前に開始したプリントであることを示す表示、例えば「ヒートアップ前のプリント」といった表示を行うようにするとよい。
図11は幼児が異物(例えば100円硬貨)を誤って飲み込んだときのレントゲンフィルムを示した画像である。図中100が異物であり、101がヒートアップ前に開始したプリントであることを示す表示である。本発明によれば、一刻を争うこのような緊急時にしかも異物の位置が特定できる程度の画質であればよいときにはこのような前倒しの記録ができるようになるので便利であると共に、ヒートアップ前に開始したプリントである旨をこのように表示しておくことにより、画質が落ちることを承知してプリントしたフィルムであることが判るので、本人は後日まで忘れることがないし、また、このことを知らなかった第3者がこのフィルム見てもその旨がわかるので、フィルムが劣化したのでは、とか、プリンタが故障したのでは、といった余計な心配をその者にかけることが防止できる。
【0034】
さらに、ヒートアップの程度を表示しておくのもよい。例えば、「%」、「実温度/目標温度」のように表示をする。表示の大きさは目立たないよう端に小さく表示するか、あるいは、分かりやすく観察部に近いところに表示をさせておくのがよい。常時、ヒートアップ未完でプリント開始を許すようにしておくとよい。
【0035】
以上のように所定のヒートアップが完了する前に使用者の所定の操作でプリント処理を開始することにより、ヒートアップ時間の分だけ記録開始待ち時間を短縮できることとなり、緊急医療の場合効果が大きい。しかも、上記のように、ヒートアップ未完分の補正をすることにより、画質が落ちるのを最小限にできる。さらに、ヒートアップ完了後の再出力選択の実施をすることにより、正しい画質で結果を残すことができる。
また、ヒートアップの程度が画質低下につながりにくいフィルム、例えば温度依存性が低いフィルムを用いると、実質のヒートアップ時間をさらに短縮することが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、従来装置の場合は、熱現像記録材料記録枚数が増えてゆくにつれて濃度がどんどん増加していったが、これに対して、本発明による熱現像装置にあっては、熱現像部の温度を測定してこの測定値を基にして熱現像記録材料記録光量および/又は加熱体温度を補正するようにしたので、熱現像部がさまざまな温度に変化しても、濃度は常に一定となる。
【0037】
また、ヒートアップが完了する前に使用者の所定の操作でプリント処理を開始することにより、ヒートアップ時間の分だけ記録開始待ち時間を短縮できることとなり、緊急医療の場合効果が大きい。しかも、ヒートアップ未完分の補正の実施をすることにより、画質が落ちるのを最小限にでき、さらにヒートアップ完了後の再出力選択の実施をすることにより、正しい画質で結果を残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す熱現像装置の概略図である。
【図2】熱現像記録材料が熱現像部に入ってから出るまでの熱現像記録材料上のある点の温度対時間の推移を示して、本発明の第1の実施の形態による補正の仕方を説明する図である。
【図3】第1の実施の形態による補正値対熱現像部の温度を示すグラフである。
【図4】従来装置(温度補正をしない場合)の濃度−熱現像記録材料記録枚数の推移を示す図である。
【図5】本発明装置(温度補正をする場合)の濃度−熱現像記録材料記録枚数の推移を示す図である。
【図6】熱現像記録材料が熱現像部に入ってから出るまでの熱現像記録材料上のある点の温度対時間の推移を示して、本発明の第2の実施の形態による補正の仕方を説明する図である。
【図7】第2の実施の形態による補正値対熱現像部の温度を示すグラフである。
【図8】本発明の第3の実施の形態であるヒートアップ未完時に緊急モードでプリントするフローチャートである。
【図9】熱現像部の温度対記録装置電源オンからの時間の関係を示すグラフである。
【図10】画像濃度対熱現像部温度の場合の各補正係数を示す補正係数表の1例である。
【図11】緊急プリントを行った旨の表示付きレントゲンフィルム画像である。
【符号の説明】
10 画像形成装置
12 熱現像記録材料供給部
14 幅寄せ部(熱現像記録材料位置決め部)
16 記録部
161 副走査搬送手段
162 露光ユニット
17 転送部
18 熱現像部
181 加熱体
182 供給ローラ
183 押さえローラ
20 冷却部
22 排出トレイ
A 制御部
A1 露光光量補正回路
A2 加熱体温度補正回路
B1 温度センサ

Claims (4)

  1. 熱現像感光材料または感光感熱記録材料(以下、「熱現像記録材料」と言う。)を露光して潜像を形成する記録部と、該記録部の制御を行なう制御部と、前記熱現像記録材料を加熱体により加熱して熱現像を行なう熱現像部と、前記熱現像記録材料を前記加熱体に押圧する押さえローラとを有する熱現像装置において、
    前記押さえローラの表面温度を測定し、当該押さえローラの表面温度を基にして前記記録部の熱現像記録材料記録光量および/又は前記熱現像部の前記加熱体温度を補正すると共に、前記熱現像部の温度が所定の現像開始温度に到達していない場合(以下、「ヒートアップ未完」という。)であっても診断に供するのに十分な濃度が出せる熱現像部温度に既に到達している場合又は診断に供するのに十分な熱現像部温度に現像時に到達することが予想される場合には、使用者の指示により画像記録を実施できるようにしたことを特徴とする熱現像装置の画像記録方法。
  2. 前記ヒートアップ未完による濃度低下分を前記記録部による露光量を増加させる補正をすることを特徴とする請求項1記載の熱現像装置の画像記録方法。
  3. 前記ヒートアップ未完時に開始した画像記録の結果、出力されたフィルムには、前記ヒートアップ未完時の画像記録であることを示す表示を行うようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の熱現像装置の画像記録方法。
  4. 前記ヒートアップ未完時に開始したプリント処理については、最終的に、自動的又は使用者の再出力要求により、所定のヒートアップ完了後に再出力することを可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の熱現像装置の画像記録方法。
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