JP3705691B2 - 加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、感光性熱現像記録材料を利用する画像形成装置の熱現像部に利用される、加熱媒体を用いたシート材の加熱装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、超音波診断、CT診断、MRI診断、X線診断等の診断画像は、銀塩写真感光材料に記録され、現像されてハードコピーとされている。
しかしながら、銀塩写真感光材料は、高画質な画像が得られる反面、発色現像、定着漂白、水洗等の湿式の現像処理を必要とするため、現像処理に時間と手間がかかり、また、現像機(プロセッサ)の保守にも手間がかかるという問題点もあり、湿式の現像処理を必要としない画像形成方法によるハードコピーの出力が望まれている。
【0003】
湿式の処理が不要な画像形成方法として、感熱画像記録が知られている。
周知のように、感熱画像記録は、発熱素子が一方向(主走査方向)に配列されたグレーズを有するサーマルヘッドを用い、グレーズを感熱記録材料に押圧した状態で、両者を前記主走査方向と直交する方向に相対的に移動しつつ、記録画像に応じて各発熱素子を発熱することにより、感熱記録材料に画像記録を行う。
このような感熱記録画像の画質は、近年大幅に向上しており、最近は、従来より利用されている超音波診断画像の記録に加え、CT診断、MRI診断、X線診断等の大型かつ高画質な画像が要求される用途への利用も検討されている。
しかしながら、記録密度や階調再現性等の点では、やはり、銀塩写真感光材料を光ビーム等で露光して形成した画像が有利である。
【0004】
このような問題点を解決した画像形成方法として、感光性熱現像記録材料を用いた画像記録が注目されている。
感光性熱現像記録材料とは、露光および加熱により発色、もしくは、露光によって発色を停止(発色しないようにして)して加熱により非露光部が発色する記録材料であって、光ビーム等によって感光性熱現像記録材料を像様に露光して潜像を形成し、露光済の記録材料を加熱することにより、露光部もしくは非露光部を発色させ、画像が記録されたハードコピーを得ることができる。
このような感光性熱現像記録材料を用いた画像記録によれば、光ビーム走査露光等を利用した高精細な高画質画像を、湿式の現像処理を行うことなく形成することができる。
【0005】
ところで、このような感光性熱現像記録材料(以下、記録材料とする)を用いた画像形成における熱現像を行う熱現像装置として、ハロゲンランプ等のヒータを内蔵する加熱ドラムと、この加熱ドラムに2/3周程度巻き掛かる無端ベルトとを用いた装置が知られている。
この熱現像装置は、露光によって潜像を形成された記録材料を、加熱ドラムと無端ベルトとの間に挿入して、加熱ドラムを所定速度で回転することにより、加熱ドラムに記録材料を密着した状態で加熱ドラムと無端ベルトとで記録材料を挟持搬送することにより、所定温度で所定時間の加熱を行って熱現像を行う。
【0006】
記録材料の発色濃度は、熱現像で与えられた熱量に依存する。従って、所定濃度に発色した高画質な画像を形成するためには、所定の熱量を記録材料の全面に均一に与える必要がある。
しかしながら、加熱ドラムの熱は様々な要因で奪われ、表面温度が変動するため、常時、記録材料の全面に所定の熱量を与えて熱現像を行うことは、実際には困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
加熱ドラムから熱を奪う大きな要因として、熱現像によって記録材料に奪われる熱が挙げられる。
前述のように、記録材料は、加熱ドラムに密着した状態で熱現像されるが、現像に供される記録材料は、加熱ドラムに比して大幅に低温であるので、加熱ドラムの熱は記録材料に奪われ、表面温度は低下する。また、表面温度が低下すれば、表面温度を均一な所定温度に保つように、加熱ドラムに内蔵される加熱源は出力を向上する。
【0008】
そのため、加熱ドラムの温度は時間的に変動し、加熱ドラムと記録材料とが接触した時点で、熱が記録材料に奪われて加熱ドラムの温度が低下し、それに応じて加熱源の出力が向上して、徐々に加熱ドラムの温度が回復する。
その結果、記録材料の先端部と後端部とで、熱現像によって与えられる熱量が異なってしまい、1枚の画像中で濃度変動が生じてしまう。
【0009】
しかも、加熱ドラム温度の時間的な変化は、熱現像の状態でも異なる。
例えば、連続的に熱現像を行う場合には、加熱ドラムの熱は記録材料によって連続的に奪われ、その間は加熱源は高出力で連続的に加熱を行う。そのため、加熱ドラムの温度は、相対的に見ると、いったん低くなった後に徐々に所定温度に向かって上昇し、一定時間経化後に安定する。すなわち、連続的な熱現像を行う場合には、開始した時点から温度が安定するまでの間は、熱現像によって各記録材料に与えられる熱量が異なり、画像濃度が変動してしまう。
【0010】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、感光性熱現像記録材料を利用する画像形成装置の熱現像部等に好適に利用される、加熱ドラム等の加熱媒体を用いたシート状物の加熱装置であって、加熱媒体温度の時間的な変動を大幅に低減および安定化し、所定の熱量をシート状物の全面に均一に与えることができ、例えば、感光性熱現像記録材料を用いる画像形成装置の熱現像部に利用した際には、熱現像温度の変動に起因する濃度変動のない、高画質な画像を安定して出力することを可能にする加熱装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、円周面を有する、中空で回転自在な加熱媒体と、前記加熱媒体の円周面の少なくとも一部と共にシート材を挟持搬送する搬送手段と、前記加熱媒体の内部で、前記搬送手段と加熱媒体とによるシート材の挟持搬送開始位置に対応して固定され、シート材の加熱時には一定出力制御され、非加熱時には一定温度制御される、低熱容量の第1ヒータと、前記加熱媒体の内部で、前記挟持搬送方向に対して第1ヒータよりも下流に固定され、一定温度制御される、高熱容量の第2ヒータとを有することを特徴とする加熱装置を提供する。
【0012】
また、前記加熱媒体の内部に配置され、回転を固定された内部ドラムと、前記加熱媒体と内部ドラムとの間に配される伝熱性の流体とを有し、前記第1ヒータおよび第2ヒータは、この内部ドラム内に固定されるのが好ましい。
【0013】
さらに、前記第2ヒータが、前記シート材の挟持搬送領域より下流まで延在するのが好ましく、また、この第2ヒータが、前記シート材の挟持搬送領域に対応する上流部と、挟持搬送領域よりも下流の下流部とに分けられており、前記下流部は、環境温度および加熱前のシート材の温度の少なくとも一方に応じて温度を調整してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の加熱装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0015】
図1に本発明の加熱装置を利用する画像形成装置の一例の概略図を示す。
図1に示される画像形成装置10(以下、形成装置10とする)は、CTやMRI等の医療用測定機によって測定された画像を可視像として再生したプリントを作成する、いわゆる医療用イメージャーとして好適に用いられる装置であって、PETフィルム等の支持体上に感光熱現像性の画像形成層を形成してなる感光性熱現像記録材料A(以下、記録材料Aとする)を用い、MRI等の画像データ供給源Rから供給された画像データに応じて変調した光ビームLで、この記録材料Aを像様に露光して潜像を記録した後、露光済の記録材料Aを加熱現像して発色させ、画像が形成されたハードコピーとして出力するものである。
【0016】
なお、本発明の加熱装置で熱現像可能な記録材料Aとしては、露光による潜像の記録が可能な、熱現像(熱発色)タイプの記録材料が各種利用可能である。
一例として、バインダーの50%以上がラテックスで構成され、かつ有機銀塩および有機銀塩の還元剤を含有する画像形成層を有する感光性熱現像記録材料、電子供与性の無色染料を内包する熱応答性マイクロカプセル、同一分子内に電子受容部と重合性ビニルモノマー部とを有する化合物、および光重合開始剤を含む画像形成層を有する感光性熱現像記録材料、電子供与性の無色染料を内包する熱応答性マイクロカプセル、電子受容性化合物、重合性ビニルモノマー、および光重合開始剤を含む画像形成層を有する感光性熱現像記録材料等が例示される。
また、これ以外にも、特開平3−87827号や同4−211252号等の各公報に開示される感光性熱現像記録材料も好適に利用可能である。
【0017】
このような記録材料Aを用いて、画像データ供給源Rから供給された画像データに応じた可視像が形成されたプリント(ハードコピー)を作成する形成装置10は、基本的に、記録材料Aの搬送方向順に、記録材料供給部12と、幅寄せ部14と、画像露光部16と、本発明の加熱装置を利用する熱現像部18と、排出トレイ80とを有して構成される。
なお、図1においては、図面を簡略化して構成を明瞭にするために省略しているが、形成装置10には、図示した部材以外にも、記録材料Aを搬送するための搬送ローラやガイド、各種のセンサ等が必要に応じて配置されている。
【0018】
記録材料Aは、通常、100枚等の所定単位の積層体(束)とされて袋体や帯等で包装されており、通常、この所定単位の積層体のまま専用のマガジン20に収納されて形成装置10に供給され、1枚ずつ画像形成に供される。
記録材料供給部12(以下、供給部12とする)は、このマガジン20から記録材料Aを一枚取り出して、記録材料Aの搬送方向の下流(以下、下流とする)に位置する幅寄せ部14に供給する部位で、装填部22および24と、各装填部に配置される吸盤26および28を用いた枚葉手段ならびに供給ローラ対30および32と、搬送ローラ対34および36と、搬送ガイド38,40および42とを有して構成される。
【0019】
装填部22および24は、記録材料Aを収納したマガジン20を所定位置に装填する部位である。図示例の形成装置10は、2つの装填部22および24を有しており、両装填部には、通常、サイズの異なる(例えば、CTやMRI用の半切サイズと、FCR(富士コンピューテッドラジオグラフィー)用のB4サイズ等)記録材料Aを収納するマガジン20が装填される。
【0020】
各装填部に配置される枚葉手段は、吸盤26および28によって記録材料Aを吸着保持して、リンク機構等の公知の移動手段で吸盤26および28を移動することによって記録材料Aを搬送し、それぞれの装填部に配置される供給ローラ対30および32に供給する。
供給ローラ対30に供給された記録材料Aは、搬送ガイド38,40ならびに42に案内されつつ搬送ローラ対34ならびに36によって、他方、供給ローラ対32に供給され記録材料Aは、搬送ガイド40ならびに42に案内されつつ搬送ローラ対36によって、それぞれ下流の幅寄せ部14に搬送される。
【0021】
幅寄せ部14は、記録材料Aを、搬送方向と直交する方向(以下、幅方向とする)に位置合わせすることにより、下流の画像露光部16における主走査方向の記録材料Aの位置合わせ、いわゆるサイドレジストを取って、搬送ローラ対44によって記録材料Aを下流の画像露光部16に搬送する部位である。
幅寄せ部14におけるサイドレジストの方法には特に限定はなく、例えば、記録材料Aの幅方向の1端面と当接して位置決めを行うレジスト板と、記録材料Aを幅方向に押動して端面をレジスト板に当接させる押動手段とを用いる方法、前記レジスト板と、記録材料Aの搬送方向を幅方向で規制して同様にレジスト板に当接させる、記録材料Aの幅方向のサイズに応じて移動可能なガイド板等とを用いる方法等、公知の方法が各種例示される。
なお、サイドレジスト(すなわち露光)は、記録材料Aの幅方向の中心を基準とするいわゆるセンター基準でも、記録材料Aの幅方向の端部を基準とするいわゆる端面基準であってもよい。
【0022】
画像露光部16(以下、露光部16とする)は、光ビーム走査露光によって記録材料Aを像様に露光する部位で、露光ユニット46と副走査搬送手段48とを有して構成される。
【0023】
図2に、露光部16の概念図を示す。
露光ユニット46は、記録画像に応じて変調した光ビームLを主走査方向(図1および図2で紙面に垂直方向)に偏向して、所定の記録位置Xに入射する、公知の光ビーム走査装置であって、光源50と、光源50を駆動する露光制御装置52と、データ処理部53と、光偏向器であるポリゴンミラー54と、fθレンズ56と、立ち下げミラー58とを有して構成される。
なお、露光ユニット46には、これ以外にも、光源から射出された光ビームLを整形するコリメータレンズやビームエキスパンダ、面倒れ補正光学系、光路変更用ミラー等、光ビーム走査装置に利用される各種の部材が必要に応じて配置されている。
【0024】
光源50は、記録材料Aの分光感度特性に応じた狭帯波長域の光ビームLを射出する光源である。
MRIやCT等の画像データ供給源Rからの画像データは、データ処理部53に送られる。データ処理部53は、供給された画像データにキャリブレーションに応じた補正等の必要な画像処理を施して、露光制御装置52に供給する。
データ処理部53で処理された画像データは、露光制御装置52に送られる。露光制御装置52は、供給された画像データすなわち記録画像に応じて光源50を駆動して、画像データに応じて変調された光ビームLを射出させる。
【0025】
形成装置10においては、光ビームLの変調は公知の方法で行われ、例えば、パルス(幅もしくは数)変調や強度変調で行われる。
また、図示例においては、露光制御装置52によって光源50の駆動を制御して変調を行う、直接変調によって光ビームLを記録画像に応じて変調しているが、これ以外にも、AOM(音響光学変調器)、EOM(電気光学変調器)、液晶シャッタアレイのような空間変調素子等を用いた外部変調でもよい。
【0026】
このように変調されて光源50から射出された光ビームLは、ポリゴンミラー54によって主走査方向に偏向され、fθレンズ56によって記録位置Xで結像するように調光され、立ち下げミラー58によって光路を変更されて記録位置Xに入射する。
なお、図示例の形成装置10はモノクロの画像記録を行う装置で、露光ユニット46は光源50を1つのみ有するが、本発明をカラー画像の記録に利用する際には、例えば、カラー感光材料のR(赤)、G(緑)、およびB(青)の分光感度特性に応じた波長の光ビームを射出する3種の光源を有する露光ユニットが用いられる。
【0027】
一方、副走査搬送手段48は、記録位置X(走査線)を挟んで配置される一対の搬送ローラ対60および62を有するものであり、搬送ローラ対60および62によって、記録材料Aを記録位置Xに保持しつつ、前記主走査方向と直交する副走査方向(図2中矢印a方向)に搬送する。
ここで、前述のように、記録画像に応じて変調された光ビームLは、主走査方向に偏向されているので、記録材料Aは光ビームによって2次元的に走査露光され、潜像が記録される。
【0028】
露光部16において潜像を記録された記録材料Aは、次いで、搬送ローラ対64および66等によって上方に搬送されて、熱現像部18に搬送される。
熱現像部18は、本発明の加熱装置を利用するものであって、記録材料Aを加熱することにより、熱現像を行って潜像を可視像とする部位で、加熱ドラム68、無端ベルト70、剥離爪72、無端ベルト70を支持する支持ローラ74a〜74d、および導入ローラ対76を有して構成される。
【0029】
加熱ドラム68は、記録材料Aを加熱して発色させるものであり、内部に熱源を有し、その表面が所定温度に加熱されている。加熱ドラム68の構成については、後に詳述する。
無端ベルト70は、支持ローラ74a,74b,74cおよび74dの4つのローラに支持・張架されて、加熱ドラム68に巻き掛けられるようにして押圧されており、加熱ドラム68によって回転し、加熱ドラム68と共に記録材料Aを挟持搬送する。
剥離爪72は、記録材料Aを加熱ドラム68から剥離するものであり、加熱ドラム68による記録材料Aの搬送に対応して、加熱ドラム68に軽く当接、離脱するように構成される。
【0030】
搬送ローラ対66によって熱現像部18に搬入された記録材料Aは、導入ローラ対76によって挟持搬送されて、加熱ドラム68と無端ベルト70との間に搬入され、加熱ドラム68の回転によって加熱ドラム68と無端ベルト70とに挟持されて、加熱ドラム68に密着した状態で搬送され、加熱ドラム68の熱によって熱現像されて、露光によって記録された潜像が可視像となる。
記録材料Aの先端が剥離爪72の近傍に搬送されると、剥離爪72が軽く加熱ドラム68に当接して、加熱ドラム68と記録材料Aとの間に侵入し、記録材料Aを加熱ドラム68から剥離する。
【0031】
図3に、加熱ドラム68の内部構成を示す。
加熱ドラム68は、基本的に、加熱媒体82と、内ドラム84と、第1ヒータ86と、第2ヒータ88とを有して構成される。
【0032】
加熱媒体82は、無端ベルト70と共に記録材料Aを挟持搬送して熱現像するもので、例えば、上下面が開放もしくは閉塞する円筒状の部材、あるいはエンドレスベルトで、アルミニウム等の十分な熱伝導度を有する材料で構成される。
内ドラム84は、アルミニウム等の十分な熱伝導度を有する材料で構成されるドラムで、所定位置に固定され、その内面に接触して、第1ヒータ86および第2ヒータ88が固定される。前述の加熱媒体82は、内面を内ドラム84の外周面に摺接して、内ドラム84によって回転自在に保持されている。また、両者の間には、伝熱グリスが塗布されており、両者の摺動(加熱媒体82の回転を)容易かつ円滑にしている。
【0033】
なお、本発明は、加熱媒体82と内ドラム84とが摺接する構成に限定はされず、内ドラム84の径を小さくして、例えば、加熱媒体82と内ドラム84の間に、内ドラム84の軸線方向に延在するローラ(コロ)やベアリングを配置し、このローラ等を介して内ドラム84によって加熱媒体82を回転自在に支持し、あるいは、外部から加熱媒体82を回転自在に支持し、加熱媒体82と内ドラム84との間を伝熱グリスやシリコンオイル等の伝熱性の流体で満たした構成でもよい。
ただし、この場合には、第1ヒータ86および第2ヒータ88による加熱が、他方の領域に与える影響を小さくするために、加熱媒体82と内ドラム84との間隙を小さくする、断熱材を配置する等の構成とするのが好ましい。
【0034】
なお、加熱媒体82の回転手段には特に限定はなく、例えば、加熱媒体82の外周面に噛合するギヤによる回転、アイドラドライブ、ベルトドライブ等の、公知の円筒状体の回転方法が各種利用可能である。
【0035】
熱現像(加熱媒体82)の加熱源となる第1ヒータ86および第2ヒータ88は、内ドラム84の内部に固定されている。
ここで、図3に示されるように、第1ヒータ86は、加熱媒体82と無端ベルト70とによる記録材料Aの挟持搬送開始位置(以下、搬入位置とする)に対応して配置される。また、この第1ヒータ86は、熱容量が低く、熱現像時には所定出力で発熱し、それ以外は所定温度を保つように、制御される。
一方、第2ヒータ88は、内ドラム84の内部の第1ヒータ86よりも搬送方向下流の記録材料Aの挟持搬送領域のほぼ全域に配置され、好ましくは挟持搬送領域よりも下流まで延在して配置され、特に好ましくは内ドラム84の内部の第1ヒータ86以外のほぼ全域に対応して配置される。この第2ヒータ88は、熱容量が高く、所定温度を保つように制御される。
【0036】
前述のように、熱現像を行っていない状態では、搬入位置に対応して配置される第1ヒータ86は、記録材料Aの熱発色(現像)温度に対応して設定された所定温度とされている。
熱現像が開始(記録材料Aが熱現像部18に搬送)されると、第1ヒータ86は、出力を向上し、所定出力に制御される。低温の記録材料Aは、加熱媒体82の第1ヒータ86による加熱領域に接触すると、一気に温度が上昇し、逆に、加熱媒体82(第1ヒータ86)は熱を奪われて温度が低下する。しかしながら、第1ヒータ86は低熱容量であるので温度の応答性が高く、温度が低下しても出力に応じて迅速に昇温する。
従って、記録材料Aは、搬入位置において、第1ヒータ86の出力に応じて迅速に昇温される。しかも、熱現像中は、第1ヒータ86は一定出力で制御されるので、同じ記録材料Aであれば、搬入位置での加熱後の記録材料Aの温度は、ほぼ一定にできる。
【0037】
次いで、記録材料Aは、搬入位置(第1ヒータ86)の下流の第2ヒータ88による加熱領域で加熱される。前述のように、第2ヒータ88は、熱容量が高く、かつ、一定温度に制御されるものでる。
この領域においても、加熱媒体82(第2ヒータ88)の熱は、やはり記録材料Aに奪われるが、記録材料Aは、先に第1ヒータ86によって昇温されており、しかも、第2ヒータ88は熱容量が高いので、その温度変動は極めて小さい。従って、記録材料Aは、第2ヒータ88による加熱領域において、安定的な温度の加熱で所定の熱量を与えられる。
【0038】
熱現像においては、記録材料Aが発色温度に至るまでの加熱が画像に与える影響はさほど大きくないが、いったん発色温度以上に加熱されると、その後の加熱は画質に大きな影響を与え、加熱媒体82の温度変動は画像の濃度変動につながる。従って、記録材料Aを利用する形成装置10では、所定濃度に発色した高画質な画像を得るためには、記録材料Aを所定の現像温度まで的確に昇温し、昇温した後は、その温度を保持して所定時間熱現像を行う必要がある。
本発明の加熱装置は、搬入位置に配置される熱容量の小さい第1ヒータ86と、その下流に配置される熱容量の大きな第2ヒータ88という、特性の異なるヒータを組み合わせることにより、記録材料Aの所定温度までの安定かつ迅速な昇温と、昇温後の安定した温度での加熱とを両立して、連続的な現像や単発での現像等の熱現像の状態によらず、記録材料Aの全面を所定の熱量で均一に熱現像することができる。
【0039】
さらに、前述のように、第2ヒータ88を挟持搬送領域よりも下流まで延在させ、特に、第1ヒータ86以外の領域をほぼ包含するように配置することにより、記録材料Aの熱現像を開始する位置における加熱媒体82の温度を高精度に所定温度に保つことができ、第1ヒータ86の温度、特に、一定出力制御された状態の第1ヒータ86の温度をより好適に安定化することができ、より高精度な熱現像を行うことができる。
また、この際には、図4に示されるように、第2ヒータ88を、記録材料Aの挟持搬送領域に対応する上流部88aと、挟持搬送領域の下流に対応する下流部88bとに分割し、下流部88bの温度のみを環境温度や熱現像前の記録材料Aの温度等に応じて調整してもよい。
【0040】
第1ヒータ86および第2ヒータ88の熱容量には特に限定はなく、記録材料A等の加熱対象となるシート材の熱容量、目標とする加熱温度、要求される加熱精度等に応じて、好適な加熱ができるように適宜決定すればよい。
例えば、図示例のような記録材料Aの熱現像であれば、低熱容量の第1ヒータの熱容量は、0.1kJ/℃〜1.2kJ/℃程度、特に、0.3kJ/℃〜0.6kJ/℃程度が好ましく、高熱容量の第2ヒータの熱容量は、1.2kJ/℃〜12kJ/℃程度、特に、2kJ/℃〜3kJ/℃程度が好ましい。
【0041】
熱現像時の第1ヒータ86の出力は、第1ヒータ86の能力や搬送方向の長さ等に応じて、搬入位置で加熱された記録材料Aの温度が発色温度に応じた好適な所定温度となる出力を、実験やシュミレーション等によって求めればよい。
第2ヒータ88および非現像時の第1ヒータ86の温度や熱現像時間には限定はなく、利用する記録材料Aに応じて適宜決定すればよい。温度制御は、フィードバックによる方法等、公知の方法がすべて利用可能である。また、記録材料Aの種類に応じて搬送速度を変更して、あるいは記録材料Aが完全に収納された後に搬送を停止して、熱現像時間を調整してもよい。
【0042】
第1ヒータ86および第2ヒータ88としては、公知のヒータが各種利用可能であり、例えば、ラバーヒータ等が好適に例示される。なお、両ヒータ共に、主走査方向(搬送方向と直交する方向)には、均一な温度分布を有する、あるいは有するように出力を制御されるのが好ましいのは当然である。
【0043】
前述のように、加熱ドラム68による熱現像を終了して、剥離爪72によって加熱ドラム68から剥離された記録材料Aは、装置外に搬送されて、画像が再生されたハードコピーとしてトレイ80に排出される。
【0044】
以上、本発明の加熱装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0045】
例えば、図示例の熱現像装置は、無端ベルトを用いて記録材料Aを挟持搬送するものであるが、これ以外にも、加熱ドラムと軸線を一致して側面に当接するニップローラを配列して、加熱ドラムと、このニップローラとで記録材料Aを挟持搬送してもよい。
また、以上の例は、本発明の加熱装置を感光性熱現像記録材料を用いる画像形成装置の熱現像部に利用した例であるが、本発明の加熱装置は、これ以外にも、電子写真式の複写機やプリンタ等の熱定着部、ヒートシール用のドラム等、感熱記録材料を用いた画像形成の前加熱や後加熱等、各種のシート状物の加熱手段に好適に利用可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、加熱媒体温度の時間的な変動を大幅に低減あるいは安定化し、所定の熱量をシート状物の全面に均一に与えることができるので、例えば、感光性熱現像記録材料を用いる画像形成装置の熱現像部に利用した際には、熱現像温度の変動に起因する濃度変動のない、高画質な画像を安定して出力することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の加熱装置の一例を利用する画像形成装置の概略図である。
【図2】 図1に示される画像形成装置の画像露光部の概略図である。
【図3】 図1に示される画像形成装置の加熱ドラム内部を説明するための概略図である。
【図4】 本発明の加熱装置の別の例の加熱ドラム内部を説明するための概略図である。
【符号の説明】
10 (画像)形成装置
12 (記録材料)供給部
14 幅寄せ部
16 (画像)露光部
18 熱現像部
20 マガジン
22,24 装填部
26,28 吸盤
30,32 供給ローラ対
34,36,44,60,62,64,66 搬送ローラ対
38,40,42 搬送ガイド
46 露光ユニット
48 副走査搬送手段
50 光源
52 露光制御装置
53 データ処理部
54 ポリゴンミラー
56 fθレンズ
58 立ち下げミラー
68 加熱ドラム
70 無端ベルト
72 剥離爪
74a,74b,74c,74d 支持ローラ
76 導入ローラ対
80 トレイ
82 加熱媒体
84 内ドラム
86 第1ヒータ
88 第2ヒータ
A 記録材料

Claims (4)

  1. 円周面を有する、中空で回転自在な加熱媒体と、前記加熱媒体の円周面の少なくとも一部と共にシート材を挟持搬送する搬送手段と、前記加熱媒体の内部で、前記搬送手段と加熱媒体とによるシート材の挟持搬送開始位置に対応して固定され、シート材の加熱時には一定出力制御され、非加熱時には一定温度制御される、低熱容量の第1ヒータと、前記加熱媒体の内部で、前記挟持搬送方向に対して第1ヒータよりも下流に固定され、一定温度制御される、高熱容量の第2ヒータとを有することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記加熱媒体の内部に配置され、回転を固定された内部ドラムと、前記加熱媒体と内部ドラムとの間に配される伝熱性の流体とを有し、前記第1ヒータおよび第2ヒータは、この内部ドラム内に固定される請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記第2ヒータが、前記シート材の挟持搬送領域より下流まで延在する請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 前記第2ヒータが、前記シート材の挟持搬送領域に対応する上流部と、挟持搬送領域よりも下流の下流部とに分けられており、前記下流部は、環境温度および加熱前のシート材の温度の少なくとも一方に応じて温度を調整される請求項3に記載の加熱装置。
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