JP3786867B2 - インキ供給装置 - Google Patents

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忠雄 久保
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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、フレキソインキ等の速乾性インキの供給装置及び該インキ供給装置を具えた段ボール印刷機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の速乾性インキを用いる段ボール印刷機は、インキの粘度上昇を防止するためにインキを長い管路で循環させており、インキの色替えの際に循環系に付着残留するインキを廃棄するために多量にインキの無駄及び、該インキを洗い流すために多量の洗浄廃液が生じる問題があった。
そこで出願人は、以前に、周面に微細な凹凸を形成したインキ供給ロールと該ロールに接触配備した周面弾性体の絞りロールと、両ロールの端面間に跨って配備された堰部材とによって囲まれる範囲をインキ溜まり部とし、該インキ溜まり部に速乾性インキを溜め、インキ溜まり部内のインキに流れを生じさせたり、インキ溜まり部周辺を水の噴霧によってミスト状態に保つこと等により、インキの粘度上昇を防止できる段ボール印刷機を提案した(特願2001−51303号)。
【0003】
上記段ボール印刷機は、インキ溜まり部でのインキの粘度上昇を防止するという当初の目的を達したが、下記の問題が残っていることが分かった。
インキ供給ロール及び絞りロールの両端面と堰部材との摺接面間に染み出して該ロール端面に薄膜状に付着したインキは、インキ供給ロールの高速回転による堰部材との摩擦熱によって乾燥固化する。そして該乾燥固化するインキ膜厚は印刷機の稼働時間に比例して大きくなる。このインキの乾燥固化した膜がロール端面から細かく剥離して滓が発生し、これが堰部材とロール端面との間に噛み込んで、堰部材を急激に且つ不均一に摩耗させる。
堰部材のインキ供給ロール端面との摺接面が不均一に摩耗すると、該ロール端面との間に隙間が生じてインキ漏れが生じる。
絞りロール側でも上記と同様の事態が生じるが、絞りロールの表面はインキに対して濡れ性の良い弾性体であるから、絞りロール端面と堰部材との摺接面間に染み出すインキの量は、インキ供給ロール側に較べても少なく、インキ供給ロール側ほどには大きな問題とはならない。
【0004】
出願人は、上記問題解決のために、堰部材の表面に、ロール端面に付着したインキをインキ溜まり部に戻すためのインキ戻し溝(本発明でも採用し、詳細は実施例で説明する)を開設したり、堰部材を良摺接性金属材料で製作することを試みたが、芳しい結果は得られなかった。
本発明は、試行錯誤を繰り返し鋭意努力の結果、ロール端面のインキ戻し溝と、ロール端面に潤滑剤を供給して堰部材との摺接による発熱を抑えることを組み合わせることにより、上記問題を解決できるインキ供給装置及び段ボール印刷機を明らかにするものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明は、表面に微細な凹凸を形成したインキ供給ロール(2)と、該ロールに接触離間可能に配備された絞り部材(3a)と、インキ供給ロール(2)と絞り部材(3a)の両端面に跨って押し当てられる堰部材(4)(4)とによってインキ溜まり部(13)を形成し、該インキ溜まり部(13)にインキを溜め、インキ供給ロール(2)を回転させることにより該ロール表面の余分のインキを絞り部材(3a)によって絞り取り、インキ供給ロール(2)の表面に付着したインキを直接或いは間接的に、版胴(9)に取り付けられた印版へ供給するインキ供給装置に於いて、堰部材(4)のインキ供給ロール(2)との摺接面にはインキ供給ロール(2)の端面外周縁との対応位置にインキ戻し溝(41)を開設しており、該インキ戻し溝(41)のインキ溜まり部(13)側端部はインキ溜まり部(13)上で閉じ、反対側端部は堰部材(4)の端面に開口しており、インキ供給ロール(2)の堰部材(4)との摺接面に潤滑剤を供給するための潤滑剤供給部(7)を具えており、該潤滑剤供給部 ( ) は、インキ供給ロール ( ) の端面に接近して対向配備され該端面側が開口した潤滑剤ポット (70) であり、潤滑剤ポット (70) にはポット内へ潤滑剤を供給するための潤滑剤供給孔 (73) が開設されている
【0006】
本発明の段ボール印刷機は、上記インキ供給装置を具えている。
【0007】
【作用及び効果】
インキポット (70) の開口からインキ供給ロール(2)の端面に供給された潤滑剤は、堰部材(4)に掻き落とされてロール端面に潤滑剤の薄膜を形成する。インキ溜まり部(13)内のインキは、堰部材(4)とインキ供給ロール(2)との間に染み込んで外部に洩れ出ようとする。しかし、堰部材(4)はインキ供給ロール(2)の端面に押圧されており、且つインキ供給ロール(2)の端面には潤滑剤の薄膜が形成されているから、インキが染み出る余地は殆どない。但し、インキの染み出しを零とすることは出来ず、微量ではあるがインキはインキ供給ロール(2)の端面に付着して外部へ持ち出される。
【0008】
インキ供給ロール(2)の端面に薄膜状に付着して持ち出されたインキは、該ロールの回転によって生じる遠心力でロールの外周縁側へ移動する。これはインキとの濡れ性の悪い潤滑剤の薄膜上で行われるから、インキの移動はスムーズである。
又、潤滑剤の薄膜によってロール端面と堰部材(4)との摩擦は軽減され、摩擦による発熱を抑えると共に、堰部材(4)摩耗を最小限に抑えることができる。インキ供給ロール(2)の外周縁に集まったインキは、堰部材(4)のインキ戻し溝(41)からインキ溜まり部(13)に戻される。
【0009】
インキ供給ロール(2)の回転中は、上記動作が繰り返され、従来の様に、ロール端面で乾燥固化したインキ滓が、堰部材(4)とロール端面に噛み込んで堰部材(4)を不均一に摩耗させることを防止し、ロール端面と堰部材(4)からのインキの漏れ出しを防止できる。
【0010】
絞り部材(3a)として外周が弾性体である絞りロール(3)を用いた場合、堰部材(4)の絞りロール(3)との摺接面にも、上記同様のインキ戻し溝(42)を開設し、絞りロール(3)の端面に潤滑剤を供給する滑剤供給部(7)を設けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図8は、段ボール印刷機の概略を示しており、公知の如く、1又は複数基並べた印刷ユニットUの上流側に給紙装置(200)、下流側に罫線や不要部の打抜きを行う装置(300)が接続されている。
図6は、印刷ユニットを示している。インキ供給装置(1)のインキ供給ロール(2)表面に付着したインキを中間ローラ(92)を介して間接的に版胴(9)に取り付けられた印版へ供給し、版胴(9)と受けローラ(91)との間を通過する段ボールシートに印刷を施す。
中間ローラ(92)を省略し、インキ供給ロール(2)と版胴(9)上の印版を直接に接触させて印版にインキ供給する構成を採用することもできる。
1基の印刷ユニットで1色の印刷が出来、多色刷りの場合、色数に応じて印刷ユニットを増やして、全印刷ユニットを同期運転させる。
【0012】
( 全体構成 )
図1、図2に示す如く、インキ供給装置(1)は、金属又はセラミック表面に微細な凹凸を形成したインキ供給ロール(2)と、該ロールの全長に亘って摺接する絞り部材(3a)と、インキ供給ロール(2)と絞り部材(3a)の端面に跨って配備された2つの堰部材(4)(インキ供給ロール(2)の両端に夫々配備されている)で囲まれた部分にインキ溜まり部(13)を形成している。
実施例の絞り部材(3a)は、外周面がゴム等の弾性体で形成された絞りロール(3)である。
【0013】
インキ供給ロール(2)の直径は絞りロール(3)の直径よりも大きく、インキ供給ロール(2)の回転中心の高さ位置は、絞りロール(3)の回転中心よりも少し低い。インキ供給ロール(2)の端面には、外周寄りに該ロールの回転中心と同心に周溝(21)が開設されている。
インキ供給ロール(2)及び絞りロール(3)は、回転駆動装置(図示せず)に連繋され、インキ溜まり部(13)内のインキを下方に絞り出す方向に互いに逆向きに回転する。
絞りロール(3)は、必要に応じてインキ供給ロール(2)から離間可能である。
【0014】
インキ供給装置(1)には、インキ溜まり部(13)にインキを供給するためのインキ供給ノズル、インキ溜まり部(13)のインキに流れを生じさせるためるの制御装置、インキ溜まり部(13)周辺を水の噴霧によってミスト状態に保つ装置、ロール洗浄用洗浄液供給装置等が配備されるが、本発明の要部ではないので、説明は省略する。
【0015】
( 堰部材 ( ))
堰部材(4)は、フッ素樹脂等、摩擦係数が小さく耐熱性に優れた合成樹脂にて縦長の略矩形体に形成され、両ロール(2)(3)の接触位置を覆う様に配備される。
堰部材(4)のインキ供給ロール(2)及び絞りロール(3)との摺接面には、両ロールの外周縁に対応してインキ戻し溝(41)(42)が開設されている。
【0016】
インキ供給ロール(2)側のインキ戻し溝(41)は、上部側面からインキ溜まり部(13)の底側へ向かって斜め下向きに傾斜しており、該ロールの回転側(下向き傾斜端)の溝先端はインキ溜まり部(13)上で閉じ、該ロールの反回転側(上向き端部)の溝他端は堰部材(4)の端面で開口している。
絞りロール(3)のインキ戻し溝(42)も、インキ溜まり部(13)の底側へ斜め下向きに傾斜しており、該ロールの回転側(下向き傾斜端)の溝先端は閉じ、該ロールの反回転側(上向き端部)の溝他端は堰部材(4)の端面で開口している。
インキ溜まり部(13)に入れるインキ量により、液面より上位置となることもあれば、液面より下位置となることもある。
上記インキ戻し溝(41)(42)は、該溝の全長に亘って溝幅中にロール外周縁を含む様に形成され、インキ戻し溝(41)(42)の閉塞側端部の一部は、ロール(2)(3)の周面の外周縁より外側に延びている。
絞りロール(3)側のインキ戻し溝(42)は、絞りロール(3)の表面弾性体層の厚みより少し広幅に形成されている。
【0017】
堰部材(4)のロール(2)(3)との摺接面には、上記インキ戻し溝(41)(42)の下方に凹み段部(43)(43)が形成され、堰部材(4)とロール(2)(3)との摺接面積を小さくしている。
【0018】
堰部材(4)には、インキと洗浄液を選択的に回収する回収孔(44)がインキ溜まり部(13)の底位置に対応して開設され、該回収孔(44)は堰部材(4)の上端に開口している。
回収孔(44)には、回収ノズル(100)がその上端開口(44a)から挿入され、回収ノズル(100)に作用する吸引力でインキ溜まり部(13)のインキ又は洗浄液の回収が行われる。
【0019】
堰部材(4)の上端にハンドル(45)が突設される。
【0020】
( 堰支持台 ( ))
上記堰部材(4)は、印刷機のフレームに配備した堰支持台(5)と両ロール(2)(3)との間に上方から嵌め込み、上方へ引き抜き可能にセットされる。
縦長の厚板矩形の堰支持台(5)は、その上端が取付けプレート(12)によってフレーム上のベース部(11)にネジ止め固定される。
【0021】
堰支持台(5)の両側端面に堰部材(4)側に突出す様に縦長のガイド板(47)(47)がネジ止め固定され、ガイド板(47)(47)間に堰部材(4)がガタつきなく上下にスライド可能に嵌まっている。堰支持台(5)の下端に、堰部材(4)の下方への脱落防止及び高さ方向の位置決めを行なう受けブロック(52)が突設されている。堰支持台(5)には、堰部材(4)側の表面の両側に縦溝(51)(51)が開設され、該縦溝(51)(51)に、堰部材(4)をロール端面側へ押圧する板バネ(63)(63)がネジ止め固定される。板バネ(63)は上下2カ所に円弧状に膨らんだ湾曲部(63a)を形成しており、該湾曲部(63a)が堰部材(4)の背面を押圧する。
【0022】
図4に示す如く、堰支持台(5)の背面にエアーシリンダ装置(6)を取り付け、ピストンロッド(61)を堰支持台(5)の幅中心を貫通した孔(46)を貫通させ、図4に示す如く、該ピストンロッド(61)の先端に押し板(62)を固定する。
シリンダ装置(6)の押圧力は前記板バネ(63)の押圧力よりも強く設定されている。
【0023】
( 潤滑剤供給部 ( ))
前記堰支持台(5)上のガイド板(47)(47)には、インキ供給ロール(2)と絞りロール(3)の端面外周寄りにグリース等の高粘性潤滑剤を供給する潤滑剤供給部(7)(7)が取り付けられる。
潤滑剤供給部(7)(7)は、相手ロール側の対向面に開口(72)を形成した潤滑剤ポット(70)(71)であって、インキ供給ロール(2)側の潤滑剤供給部(7)は、アーム(74)を介してガイド板(47)に固定され、インキ供給ロール(2)の回転中心のほぼ真上に位置している。
絞りロール(3)側の潤滑剤ポット(71)は、絞りロール(3)の回転中心の真上位置より少しインキ供給ロール(2)側に寄っている。
潤滑剤ポット(70)(71)の開口(72)は、図1に示す如く、インキ供給ロール(2)と絞りロール(3)の夫々の端面が堰部材(4)に接する環状の摺接領域(3b)(斜線部分)の環状幅をほぼカバーする大きさを有している。
両潤滑剤ポット(70)(71)の開口面は、ロール(2)(3)端面に対して、0.5mm程度離れている。
潤滑剤ポット(70)(71)の上面に潤滑剤供給孔(73)が開設され、前記潤滑剤が手動又は自動供給される。
【0024】
( スクレーパ ( ))
インキ供給ロール(2)側の潤滑剤ポット(70)の開口(72)を挟む左右両面にスクレーパ(8)(8)をネジ止め固定する。
両スクレーパ(8)(8)は、インキ供給ロール(2)の前記周溝(21)に嵌まる突片(82)を有しており、スクレーパ(8)に設けられたロール軸方向の長孔(83)によって、スクレーパ(8)とインキ供給ロール(2)の間が、インキ供給ロール(2)の周溝(21)を含めて、全体に0.1mm程度の隙間が存する様に調整される。
後記の如く、インキ供給ロール(2)の端面に膜状に付着したインキを遠心力でインキ供給ロール(2)の外周縁側に移動させ、これをインキ戻し溝(41)(42)からインキ溜まり部(13)に戻すために、スクレーパ(8)の上端は、インキ供給ロール(2)の外周縁より少し内側に位置していることが望ましい。
【0025】
絞りロール(3)側の潤滑剤ポット(71)の該ロールの反回転側の側面にスクレーパ(81)がネジ止めされ、該スクレーパ(81)も長孔(83)によって、絞りロール(3)の端面に対して全体に0.1mm程度の隙間が存する様に調整される。
スクレーパ(81)の上端は絞りロール(3)の外周縁より突出しない。
【0026】
然して、潤滑剤ポット(70)(71)からロール(2)(3)の端面に供給された潤滑剤は、ロール(2)(3)が回転すると堰部材(4)の側縁に掻き落とされて該端面に潤滑剤の薄膜を形成する。
潤滑剤ポット(70)(71)のロール側開口(72)(72)は、ロール(2)(3)の堰部材(4)に対する環状摺接領域(3b)の環状幅をほぼ覆うため、該環状摺接領域(3b)に潤滑剤の薄膜を施すことができる。
【0027】
インキ溜まり部(13)内のインキは、堰部材(4)とロール(2)(3)の摺接面間に染み込んで外部に洩れ出そうとするが、堰部材(4)はシリンダ装置(6)によってロール(2)(3)に押圧されており、且つロール(2)(3)の端面に潤滑剤の薄膜が形成されているから、インキが染み出る余地は殆どない。しかし、インキの染み出を零とすることは出来ず、微量であるがインキはロール(2)(3)の端面に付着して外部へ持ち出される。
絞りロール(3)は周面がインキとの濡れ性のよい弾性体で形成されているため、インキが堰部材(4)との摺接面に染み出す量は、インキ供給ロール(2)側に較べても微量である。
【0028】
ロール(2)(3)の回転で、該ロール端面に薄膜状に付着して持ち出されたインキは、ロール回転による遠心力でロールの外周縁側へ移動する。これは潤滑剤の薄膜上で行われるから、インキの移動はスムーズである。
又、潤滑剤によってロール端面と堰部材(4)との摩擦は軽減され、摩擦による発熱を抑えると共に、堰部材(4)の摩耗を最小限に抑えることできる。
ロール(2)(3)の外周縁に集まったインキは、ロール(2)(3)の回転により、インキ戻し溝(41)(42)に侵入し、インキ戻し溝(41)(42)の閉塞端部側の溝縁で溝内へ掻き落とされ、溝の下端露出部から滴下してインキ溜まり部(13)に戻される。
【0029】
インキ供給ロール(2)側の潤滑剤ポット(70)上の2つのスクレーパ(8)(8)の内、該ロールの反回転側のスクレーパ(8)と、絞りロール(3)側の潤滑剤ポット(71)のスクレーパ(81)は、ロールの回転停止中等において、ロールの外周縁から端面にインキが垂れ落ちて固化した場合、これを掻き落とす役割を成す。
インキ供給ロール(2)側の潤滑剤ポット(70)上の2つのスクレーパ(8)(8)は、周溝(21)の潤滑剤ポット(70)との対応位置に潤滑剤を溜める塞ぎ板(80)を兼用している。
【0030】
上記の如く、絞りロール(3)側に較べてインキの漏れ出し量が多いインキ供給ロール(2)側は、該インキ供給ロール(2)の端面外周寄りに周溝(21)を形成して、前記の如く、該周溝(21)に侵入する突片(82)を有するスクレーパ(8)(8)によって潤滑剤溜まりを形成するため、インキ供給ロール(2)の堰部材(4)との環状摺接領域(3b)に対する潤滑剤の補給は十分になされ、該環状摺接領域への潤滑剤の薄膜形成が途切れることは防止される。
【0031】
インキ供給ロール(2)の回転中は上記動作が繰り返され、従来の様に、ロール端面で乾燥固化したインキ滓が堰部材(4)とロール端面との間に噛み込んで、堰部材(4)を不均一に摩耗させることを防止して、ロール端面と堰部材(4)からのインキの漏れ出しを防止できる。
【0032】
インキの色替えの際は、回収孔(44)の上端開口(44a)に挿入した回収ノズル(100)の吸引力でインキ溜まり部(13)内のインキを回収する。次に、ロール(2)(3)を回転させつつ洗浄水でロールを洗浄し、インキ溜まり部(13)に溜まった洗浄廃液を回収する。
ロール(2)(3)を洗浄後、インキ溜まり部(13)に新たなインキを供給する。
【0033】
メンテナンス等で堰部材(4)を外す必要が生じた場合、インキ溜まり部(13)のインキを回収し、ロールを洗浄した後、シリンダ装置(6)による堰部材(4)の押圧を解除し、ハンドル(45)を持って堰部材(4)を上方へ引き出す。
再び堰部材(4)を上方から堰支持台(5)に嵌め込む際、堰部材(4)は板バネ(63)(63)によってロール端面に押しつけられるから、安定した嵌め込みができる。
【0034】
尚、本発明の実施に際して、インキ供給ロール(2)側に較べてインキの漏れ出し量の少ない絞りロール(3)側では、上記の堰部材(4)のインキ戻し溝(42)や潤滑剤供給部(7)の配備を採用することは、必ずしも必要ではない。
【0035】
図7は、インキ供給ロール(2)に対する絞り部材(3a)の他の実施例を示しており、絞り部材(3a)はインキ供給ロール(2)の全長に亘って先端縁が摺接する絞り板(31)である。
上記実施例の場合、堰部材(4)にはインキ供給ロール(2)との対応位置に前記同様にしてインキ戻し溝(41)が開設され、インキ供給ロール(2)に対する高粘性潤滑剤供給部(7)も配備されている。
【0036】
上記実施例の説明は本発明を説明するめためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは該範囲を減縮する様に解すべきではない。本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で、種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】堰部材と高粘性潤滑剤供給部の正面図である。
【図2】堰部材近傍の斜面図である。
【図3】同上の分解斜面図である。
【図4】堰部材がロール端面を押圧している状態の断面図である。
【図5】インキ供給ロールに対する潤滑剤ポットとスクレーパの関係を示す断面図である。
【図6】印刷ユニットの概略説明図である。
【図7】インキ供給装置の他の実施例の断面図である。
【図8】段ボール印刷機の概略説明図である。
【符号の説明】
(1) インキ供給装置
(2) インキ供給ロール
(3) 絞りロール
(4) 堰部材
(5) 堰支持台
(7) 潤滑剤供給部
(70) 潤滑剤ポット
(8) スクレーパ

Claims (6)

  1. 表面に微細な凹凸を形成したインキ供給ロール(2)と、該ロールに接触離間可能に配備された絞り部材(3a)と、インキ供給ロール(2)と絞り部材(3a)の両端面に跨って押し当てられる堰部材(4)(4)とによってインキ溜まり部(13)を形成し、該インキ溜まり部(13)にインキを溜め、インキ供給ロール(2)を回転させることにより該ロール表面の余分のインキを絞り部材(3a)によって絞り取り、インキ供給ロール(2)の表面に付着したインキを直接或いは間接的に、版胴(9)に取り付けられた印版へ供給するインキ供給装置に於いて、堰部材(4)のインキ供給ロール(2)との摺接面にはインキ供給ロール(2)の端面外周縁との対応位置にインキ戻し溝(41)を開設しており、該インキ戻し溝(41)のインキ溜まり部(13)側端部はインキ溜まり部(13)上で閉じ、反対側端部は堰部材(4)の端面に開口しており、インキ供給ロール(2)の堰部材(4)との摺接面に潤滑剤を供給するための潤滑剤供給部(7)を具えており、該潤滑剤供給部 ( ) は、インキ供給ロール ( ) の端面に接近して対向配備され該端面側が開口した潤滑剤ポット (70) であり、潤滑剤ポット (70) にはポット内へ潤滑剤を供給するための潤滑剤供給孔 (73) が開設されているインキ供給装置。
  2. インキ供給ロール ( ) 端面の堰部材 ( ) に対する環状の摺接領域 (3b) に、該インキ供給ロール ( ) の回転中心と同心に、インキポット (70) からの潤滑剤供給位置を通過する周溝 (21) が開設され、該潤滑剤供給位置を挟んで該周溝 (21) に侵入して潤滑剤供給部 ( ) から潤滑剤の流出を調節する突片 (82)(82) を設け、突片 (82)(82) 間に潤滑剤溜まりを形成している請求項1に記載のインキ供給装置。
  3. 絞り部材 (3a) は表面が弾性体であるロール ( ) であり、堰部材 ( ) の該絞りロール ( ) との摺接面には絞りロール ( ) の端面外周縁との対応位置にインキ戻し溝 (42) を開設しており、該インキ戻し溝 (42) のインキ溜まり部 (13) 側端部はインキ溜まり部 (13) 上で閉じ、反対側端部は堰部材 ( ) の端面に開口している請求項1又は2に記載のインキ供給装置。
  4. 潤滑剤ポット (70) のインキ供給ロール ( ) 端面に向く開口は、インキ供給ロール ( ) 端面の堰部材 ( ) に対する環状の摺接領域 (3b) の領域幅をほぼカバーしている請求項1乃至3の何れかに記載のインキ供給装置。
  5. 堰支持台 ( ) に堰部材 ( ) が上方に抜き出し可能に配備され、堰支持台 ( ) には堰部材 ( ) をロール端面に押圧するエアーシリンダ装置 ( ) 及び、エアーシリンダ装置 ( ) の押圧を解除しても、堰部材 ( ) を抜き出し可能に該エアーシリンダ装置 ( ) よりも弱い力でロール端面に付勢する板バネ (63) が配備されている請求項1乃至4の何れかに記載のインキ供給装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかのインキ供給装置 ( ) を具えた段ボール印刷機。
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