JP3785912B2 - 電子部品用パッケージの封止装置及び電子部品用パッケージの封止方法 - Google Patents

電子部品用パッケージの封止装置及び電子部品用パッケージの封止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品用パッケージを封止するための電子部品用パッケージの封止装置及び電子部品用パッケージの封止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、モバイルコンピュータ、ハードディスク装置、或いはICカード等の情報機器や、携帯電話、自動車電話或いはペーシングシステム等の移動通信機器においては、小型薄型化がめざましく、それらに用いられる圧電振動素子、圧電発振器、SAWデバイス等の圧電デバイス(圧電装置)も小型薄型化が要求されている。また、それとともに、各機器の回路基板に表面実装が可能な表面実装型の圧電装置が求められている。このため、圧電振動素子を電子部品用パッケージに格納した構成の圧電装置が開発されている。
【0003】
この電子部品を格納するための電子部品用パッケージとしては、例えば図5に示すようなものがある。
【0004】
図5において、電子部品用パッケージ10は、電子部品である例えば圧電振動片(図示せず)を格納するための凹部である空間部11aを有するベース部11を備えている。そして、このベース部11の空間部11aを覆うように蓋部12が載置されている。
【0005】
また、この蓋部12とベース部11との間には、この蓋部12でベース部13の空間部11aを封止するためのシームリング13が配置されている。
【0006】
前記蓋部12は、コバール合金により形成され、その表面には封止材として例えばニッケルメッキ膜が成膜されている。また、前記ベース部11は、アルミナ等のセラミック体でなり、このベース部11の蓋部12との接合面には、タングステン(W)メタライズ膜とニッケル(Ni)メッキ膜で成る金属被覆層が積層成膜されている。
【0007】
さらに、前記シームリング13は、例えばコバールや42アロイの金属枠であって、銀(Ag)等のロー材で金属被覆層に接合されている。
【0008】
このような、電子部品用パッケージ10の蓋部12をベース部11に封止するには、図6に示すようなシーム溶接機が用いられる。図6は、シーム溶接機の要部を示す概略図である。
【0009】
先ず、図6に示すように、シーム溶接機20中に、圧電振動片がその空間部11aに格納されている電子部品用パッケージ10のベース部11を配置する。そして、前記シームリング13を介して蓋部12をベース部11上に載置する。
【0010】
この状態で、このシーム溶接機20を、窒素雰囲気とする。その後、前記電子部品用パッケージ10の蓋部12とシームリング13を、ベース部11に仮止めする。
【0011】
そして、図6に示すように、シーム溶接機20のローラ21、21の斜面21a、21aを、前記電子部品用パッケージ10の蓋部12に当接させる。このローラ21、21は、電極が配置されているため、電流が流れると、蓋部12のニッケルメッキ膜がジュール熱により溶融され、蓋部12とシームリング13とが接合、すなわち、シーム溶接されることになる。
【0012】
具体的には、この接合状態は、電子部品用パッケージ10を載置している治具を、図7に示すように、▲1▼及び▲2▼の方向に動かすことにより行われ、このとき、ローラ21、21は、回転することになる。
【0013】
このように、電子部品用パッケージ10を載置している治具を動かすことで、蓋部12によって、電子部品用パッケージ10の空間部11aは、封止されることになる。
【0014】
一方、上述のシーム溶接機20ではなく、電子ビーム溶接機で、電子部品用パッケージ10の空間部11aを封止する方法もある。
【0015】
具体的には、図8に示すような、電子ビーム溶接機30を用いて行う。図8は、電子ビーム溶接機30の要部を示す図である。
【0016】
この電子ビーム溶接機30で封止される電子部品用パッケージは、上述の電子部品用パッケージ10とその構成が異なる。
【0017】
すなわち、この電子ビーム溶接機30で封止される電子部品用パッケージ40には、シームリング13が、蓋部42とベース部41との間に配置されていない。そのため、ベース部41のうち、蓋部42と接合される面には、銀(Ag)等のロー材が印刷されており、上述のロー材と同様の役割を果たすことになる。
【0018】
このような、電子部品用パッケージ40の中に圧電振動片等を設置して、電子ビーム溶接機30内に配置する。そして、蓋部42をこのベース部41の上に載置する。
【0019】
ところで、この電子ビーム溶接機30には、電子部品用パッケージ40の蓋部42をベース部41に対して固定するための固定用ツメ31が4個、設けられている。そこで、これら4個の固定用ツメ31を図9に示すように、配置して、前記蓋部42を固定する。
【0020】
この状態で、電子ビーム溶接機30内を真空雰囲気とし、図8に示すように、電子ビームを蓋部42に照射する。このように電子ビームを照射することで、蓋部42のニッケルメッキ膜と、ベース部41のメッキ膜やロー材が溶融して、電子部品用パッケージ40の蓋部42がベース部41の空間部を封止することになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようにして、電子部品用パッケージ10、40は、シーム溶接機20や電子ビーム溶接機30で封止されていたが、以下のような問題があった。
【0022】
すなわち、シーム溶接機20では、ローラ21に電極が設けられ、このローラ21が蓋部12等に接触するため、ローラ21、21が汚れてしまい洗浄等をするコストがかかってしまうという問題があった。また、蓋部12を、上述のように仮止めする必要がありコストアップの要因になっていた。また、放電するため、真空雰囲気中では、作業できないという問題もあった。また、真空雰囲気とするためには装置が大掛かりとなり、装置自体が高価になってしまうという問題もあった。
【0023】
一方、電子ビーム溶接機30では、電子ビームを用いるため、真空雰囲気中でしか作業ができないという問題があった。また、電子部品用パッケージ40の蓋部42を押さえるための固定用のツメ31が必要となるため、高価な治具を要し、装置自体も高価で製品のコストアップの要因となるという問題もあった。
【0024】
本発明は、以上の点に鑑み、低コストで、且つ、雰囲気を選ばず、容易に作業することができる電子部品用パッケージの封止装置及び電子部品用パッケージの封止方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、請求項1の発明によれば、電子部品を格納するためのパッケージ本体と、このパッケージ本体に蓋をするためのパッケージ蓋と、を有する電子部品用パッケージを収容するための収容部と、この収容部内に収容された前記パッケージ蓋を前記パッケージ本体側に押圧するための透明基板と、この透明基板を透過して前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分にレーザ光を照射するためのレーザ部とを、備えることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置により、達成される。
【0026】
この構成によれば、前記収容部内に収容された前記パッケージ蓋を前記パッケージ本体側に押圧するための透明基板と、この透明基板を透過して前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分にレーザ光を照射するためのレーザ部とを、備えるので、前記パッケージ蓋を押圧する治具等が不用であり、且つレーザ光なので雰囲気を選ばないで封止することができる。このため、高価な機器を用いる必要がない。
【0027】
好ましくは、請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記透明基板がガラス板で形成されていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0028】
この構成によれば、前記透明基板がガラス板で形成されているので、このガラス板が前記パッケージ蓋を前記パッケージ本体側に押圧すると共に、前記レーザ部のレーザ光を透過させる役割を果たすことになる。
【0029】
更に好ましくは、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の構成において、前記透明基板の上面と下面の少なくとも一方には、レーザ光の反射防止膜が形成されていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0030】
この構成によれば、前記透明基板の上面と下面の少なくとも一方には、レーザ光の反射防止膜が形成されているので、レーザ光を透過させる効率を高めることができる。
【0031】
好ましくは、請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の構成において、前記透明基板には、前記パッケージ蓋を押圧するための突起部が設けられていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0032】
この構成によれば、前記透明基板には、前記パッケージ蓋を押圧するための突起部が設けられているので、より効果的に前記パッケージ蓋を前記パッケージ本体側に押圧することができる。
【0033】
好ましくは、請求項5の発明によれば、請求項3の構成において、前記突起部が前記パッケージ蓋の一部を押圧するようになっていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0034】
この構成によれば、前記突起部が前記パッケージ蓋の一部を押圧するようになっているので、前記レーザ光の熱がこの突起部を伝わって放熱され難くなる。また、前記レーザ光が前記パッケージ蓋等に照射されることにより発生するゴミが、前記透明基板に付着し難くなる。
【0035】
更に好ましくは、請求項6の発明によれば、請求項5の構成において、前記突起部の形状は前記パッケージ蓋の形状よりも小さく、前記突起部が前記パッケージ蓋の範囲内で前記パッケージ蓋を押圧するようになっていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0036】
この構成によれば、前記突起部の形状は前記パッケージ蓋の形状よりも小さく、前記突起部が前記パッケージ蓋の範囲内で前記パッケージ蓋を押圧するようになっているので、前記突起部の全周に渡り前記レーザ光の熱がこの突起部を伝わって放熱され難くなる。また、前記レーザ光が前記パッケージ蓋等に照射されることにより発生するゴミが、前記突起部の全周に渡り前記透明基板に付着し難くなる。
【0037】
好ましくは、請求項7の発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかの構成において、前記収容部には、前記パッケージ本体を前記透明基板に向かって押圧するための付勢手段が設けられていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0038】
この構成によれば、前記収容部には、前記パッケージ本体を前記透明基板に向かって押圧するための付勢手段が設けられているので、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とがズレることなく固定状態となる。
【0039】
好ましくは、請求項8の発明によれば、請求項1乃至請求項7のいずれかの構成において、前記レーザ部が、前記透明基板に対して複数に分岐して配置されていることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0040】
この構成によれば、前記レーザ部が、前記透明基板に対して複数に分岐して配置されているので、同時に複数箇所にレーザ光を照射でき、作業時間が著しく短縮することができる。
【0041】
好ましくは、請求項9の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれかの構成において、前記電子部品が圧電振動素子及びIC(Integrated Circuit)であることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置である。
【0042】
この構成によれば、前記電子部品が圧電振動素子及びIC(Integrated Circuit)であるので、これらの電子部品をより効率的に封止することができる。
【0043】
また、上述の目的は、請求項10によれば、電子部品を格納するためのパッケージ本体に、パッケージ蓋が載置された状態の電子部品用パッケージを、収容部に収容し、このパッケージ蓋に当接させると共に、このパッケージ蓋が前記パッケージ本体に押圧されるように透明基板を配置し、レーザ部から発振されるレーザ光が、前記透明基板を透過して、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分に照射されることにより前記パッケージ蓋が前記パッケージ本体に固定されることを特徴とする電子部品用パッケージの封止方法により、達成される。
【0044】
この方法によれば、前記パッケージ蓋が前記パッケージ本体に押圧されるように透明基板を配置し、レーザ部から発振されるレーザ光が、前記透明基板を透過して、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分に照射されることにより前記パッケージ蓋が前記パッケージ本体に固定されるので、前記パッケージ蓋を押圧する治具等が不用であり、且つレーザ光なので雰囲気を選ばないで封止することができる。このため、高価な機器を用いる必要がない。
【0045】
好ましくは、請求項11の発明によれば、請求項10の方法において、前記パッケージ蓋と、このパッケージ蓋と当接する前記パッケージ本体にメッキ部が設けられており、前記レーザ光により、これらメッキ部が溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されることを特徴とする電子部品用パッケージの封止方法である。
【0046】
この方法によれば、前記パッケージ蓋と、このパッケージ蓋と当接する前記パッケージ本体にメッキ部が設けられており、前記レーザ光により、これらメッキ部が溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されるので、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との間に溶融金属を配置しない場合でも前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とを固定することができる。
【0047】
好ましくは、請求項12の発明によれば、請求項10の方法において、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との間に溶融金属を配置し、前記レーザ光で、この溶融金属を溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されることを特徴とする電子部品用パッケージの封止方法である。
【0048】
この方法によれば、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との間に溶融金属を配置し、前記レーザ光で、この溶融金属を溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されるので、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との間に前記溶融金属を配置した場合でも、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とを固定することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図1乃至図4を参照しながら、詳細に説明する。
【0050】
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。(第1の実施の形態)
図1は、本発明の電子部品用パッケージの封止装置である第1の実施の形態に係るレーザ封止装置100で封止される電子部品用パッケージである圧電発振器用パッケージ200を示す概略平面図である。
【0051】
図1に示すように、圧電発振器用パッケージ200は、その内部に空間部220aを有するパッケージ本体である箱状のベース部220を備えている。そして、この空間部220aには、図1に示すように圧電振動片210及びこの圧電振動片210の下にICが格納されている。このベース部220は、セラミックのシートを積層等することにより形成されている。また、このベース部220の後述するパッケージ蓋である蓋部230との接合面には、銀(Ag)ローが印刷によって配置されている。
【0052】
このベース部220の上には、一部破断で示されている蓋部230が載置されるようになっている。この蓋部230は、全表面にニッケルメッキ膜が成膜された鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)の合金であるコバール金属板を所定の矩形に打ち抜くことによって形成されている。
【0053】
このように形成される圧電発振器用パッケージ200を、図2に示すレーザ封止装置100内に載置することになる。
【0054】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るレーザ封止装置100の要部を示す概略図である。このレーザ封止装置100は、その内部の雰囲気を、外部から遮断することができる例えば箱状の収容部(図示せず)を有している。そして、この箱状の収容部の内部に、図2に示すような前記圧電発振器用パッケージ200が、その蓋部230を封止せず、単にベース部220上に載置した状態で、レーザ封止装置100の載置台110に載置されることになる。
【0055】
そして、このように圧電発振器用パッケージ200が、載置台110上に載置されると、この蓋部230の上方からレーザ封止装置100のガラス板120が図において上部より、前記圧電発振器用パッケージ200の蓋部230の上面に当接するように、配置されることになる。
【0056】
このガラス板120は、その図において下面に突起部121を有しており、この突起部121が前記蓋部230に当接するようになっている。そして、この突起部121の蓋部230に当接する面積は、蓋部230より小さくなるように形成されている。蓋部230に当接する面積を、蓋部230より小さくなるようにするために、突起部121の形状は蓋部230の形状よりも小さく、突起部121が蓋部230の範囲内で蓋部230を押圧するようになっている。
また、レーザ光の透過効率を高めるために、このガラス板120の上面122と下面123の少なくとも一方には、例えば、MgF,ZnS等によって反射防止コートがなされている。
【0057】
このガラス板120の図において上部にはレーザ部である例えばYAG(Yttrium Alminium Garnet)レーザヘッド130が配置されている。
【0058】
一方、前記載置台110の近傍には、付勢手段であるバネ140が設けられており、このバネ140は、その上端部が前記圧電発振器用パッケージ200のベース220に当接し、このベース部220をガラス基板120方向に押し上げるようになっている。
【0059】
したがって、前記圧電発振器用パッケージ200のベース部220と蓋部230は、ガラス板120の突起部121とバネ140により上下方向より挟まれて、確実に位置決めされることになる。このため、従来のように電子部品用パッケージの蓋部を押さえる治具を特に設ける必要がないため、コストダウンを図ることができる。
【0060】
レーザ封止装置100は、以上のように構成され、以下のように使用される。先ず、上述のように圧電発振器用パッケージ200をレーザ封止装置100に載置し、ガラス板120の突起部121と、バネ140により、圧電発振器用パッケージ200を位置決めした後、YAGレーザヘッド130を移動させ、レーザ光を照射させたい部分、すなわち、圧電発振器用パッケージ200の蓋部230とベース部220の接合部分の真上にYAGレーザヘッド130を配置する。この接合部分は、図2におけるAの部分である。そして、この接合部分は、図1にAで示すように蓋部230とベース部220の境界部分となっている。
【0061】
したがって、YAGレーザヘッド130は、図1のAの部分に沿って順次、移動しながらレーザ光を照射することになる。
【0062】
このようにYAGレーザヘッド130から照射されたレーザ光は、例えば図2のAの部分に向かって照射され、先ず、ガラス板120に達する。このガラス板120はレーザ光を透過するため、ガラス板120を透過したレーザ光は、図2の蓋部230とベース部220の接合部分Aに達することになる。
【0063】
このとき、ガラス板120の上面122及び下面123には、反射防止コートが施されているため、ガラス板120に対して照射されたレーザ光が、ガラス板の上面122等で反射されることが少ないため、より効率良くレーザ光を前記接合部分に照射することができる。
【0064】
また、レーザ光が前記接合部分Aに照射されると、後述のように溶融した金属カスが発生するが、図2に示すように接合部分Aとガラス板120とは、一定の距離が保たれているため、この金属カスがガラス板120に付着するのを未然に防止することができる。
【0065】
次に、前記YAGレーザヘッド130のレーザ光が接合部分Aに照射されると以下のようになる。すなわち、圧電発振器用パッケージ200の蓋部230に設けられているニッケルメッキ膜と、ベース部220に設けられている銀(Ag)ロー等がレーザ光の熱で溶融し、この蓋部230とベース部220が接合されることになる。前述したように、接合部分Aとガラス板120とは、一定の距離が保たれているため、レーザ光の熱がこの突起部121を伝わって放熱され難くなるので、レーザ光の熱を効率よく活用できる。
【0066】
このとき、レーザ封止装置100の雰囲気は、大気、窒素等の不活性ガス又は真空の何れでもよく、雰囲気を選ばないため、従来の電子部品用パッケージの封止装置と比べて、利用範囲が著しく広がることになる。また、このように利用範囲が広がるため、低コストで様々な電子部品用パッケージを封止することができる。
【0067】
以上のようにして、圧電発振器用パッケージ200の蓋部230とベース部220の接合部分Aをすべて接合すると、圧電発振器用パッケージ200の封止は終了する。
【0068】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るレーザ封止装置300の要部を示す概略図である。本実施の形態に係るレーザ封止装置300は、上述の第1の実施の形態に係るレーザ封止装置100と略同様の構成であるため同一部分は同一の符号を記して説明を省略し、相違点についてのみ以下、説明する。
【0069】
本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、YAGレーザに分岐用のYAGレーザヘッド330が複数本、例えば2本配置されている。
【0070】
したがって、、圧電発振器用パッケージ200の蓋部230とベース部220の接合部分Aに対して、同時に複数箇所、例えば2カ所、レーザ光を照射させることができるため、より短時間で封止を行うことができる。
【0071】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態に係るレーザ封止装置400の要部を示す概略図である。本実施の形態に係るレーザ封止装置400は、上述の第1の実施の形態に係るレーザ封止装置100と略同様の構成であるため同一部分は説明を省略し、相違点についてのみ以下、説明する。
【0072】
本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、レーザ封止装置400内に複数個、例えば3個の圧電発振器用パッケージ200、200、200は載置できるようになっており、この圧電発振器用パッケージ200、200、200の数に対応した数のYAGレーザヘッド130が、例えば3個配置されている。
【0073】
したがって、同時に複数個の圧電発振器用パッケージ200、200、200の封止作業を行うことができるため、多数の圧電発振器用パッケージ200等を短時間で封止することが可能となる。
【0074】
なお、上述の各実施の形態では、YAGレーザヘッド130、330を、ガラス板120の垂直方法に配置したが、これに限らずガラス板120に対して斜めにYAGレーザヘッド130、330を配置することもできる。
【0075】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、低コストで、且つ、雰囲気を選ばず、容易に作業することができる電子部品用パッケージの封止装置及び電子部品用パッケージの封止方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ封止装置で封止される圧電発振器用パッケージを示す概略平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るレーザ封止装置の要部を示す概略図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るレーザ封止装置の要部を示す概略図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係るレーザ封止装置の要部を示す概略図である。
【図5】従来の電子部品用パッケージを示す概略斜視図である。
【図6】従来のシーム溶接機の要部を示す概略図である。
【図7】図6のシーム溶接機の動きを示す概略図である。
【図8】従来の電子ビーム溶接機の要部を示す概略図である。
【図9】図8に示す電子ビーム溶接機の固定用ツメを示す概略平面図である。
【符号の説明】
100、300、400・・・レーザ封止装置
110・・・載置台
120・・・ガラス板
121・・・突起部
122・・・上面
123・・・下面
130・・・YAGレーザヘッド
330・・・YAGレーザヘッド
140・・・バネ
200・・・圧電発振器用パッケージ
210・・・圧電振動片
220・・・ベース部
220a・・・空間部
230・・・蓋部

Claims (12)

  1. 電子部品を格納するためのパッケージ本体と、
    このパッケージ本体に蓋をするためのパッケージ蓋と、を有する電子部品用パッケージを収容するための収容部と、
    この収容部内に収容された前記パッケージ蓋を前記パッケージ本体側に押圧するための透明基板と、
    この透明基板を透過して前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分にレーザ光を照射するためのレーザ部とを、備えることを特徴とする電子部品用パッケージの封止装置。
  2. 前記透明基板がガラス板で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  3. 前記透明基板の上面と下面の少なくとも一方には、レーザ光の反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  4. 前記透明基板には、前記パッケージ蓋を押圧するための突起部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  5. 前記突起部が前記パッケージ蓋の一部を押圧するようになっていることを特徴とする請求項4に記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  6. 前記突起部の形状は前記パッケージ蓋の形状よりも小さく、前記突起部が前記パッケージ蓋の範囲内で前記パッケージ蓋を押圧するようになっていることを特徴とする請求項5に記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  7. 前記収容部には、前記パッケージ本体を前記透明基板に向かって押圧するための付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  8. 前記レーザ部が、前記透明基板に対して複数に分岐して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  9. 前記電子部品が圧電振動素子及びIC(Integrated Circuit)であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の電子部品用パッケージの封止装置。
  10. 電子部品を格納するためのパッケージ本体に、パッケージ蓋が載置された状態の電子部品用パッケージを、収容部に収容し、
    このパッケージ蓋に当接させると共に、このパッケージ蓋が前記パッケージ本体に押圧されるように透明基板を配置し、
    レーザ部から発振されるレーザ光が、前記透明基板を透過して、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との接合部分に照射されることにより前記パッケージ蓋が前記パッケージ本体に固定されることを特徴とする電子部品用パッケージの封止方法。
  11. 前記パッケージ蓋と、このパッケージ蓋と当接する前記パッケージ本体にメッキ部が設けられており、前記レーザ光により、これらメッキ部が溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されることを特徴とする請求項10に記載の電子部品用パッケージの封止方法。
  12. 前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体との間に溶融金属を配置し、前記レーザ光で、この溶融金属を溶融することにより、前記パッケージ蓋と前記パッケージ本体とが固定されることを特徴とする請求項10に記載の電子部品用パッケージの封止方法。
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