JP3785466B2 - シリンダ錠と平鍵を備えた鎖錠装置 - Google Patents

シリンダ錠と平鍵を備えた鎖錠装置 Download PDF

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Description

本発明は、シリンダ錠と平鍵を備え、シリンダ錠がステータ内で回転可能なロータを備え、このロータが鍵通路と、ロータの長手軸線に対して実質的に直角にかつ鍵通路の幅広側面に対して平行に配置された、タンブラを有するガイドとを備え、このタンブラが連行体を備え、この連行体が鍵通路内に達し、平鍵が各々の幅広側面に、少なくとも一つの案内溝を備え、鍵が鍵通路に挿入されたときに、タンブラの連行体が案内溝に係合し、平鍵と少なくとも1個のタンブラが磁気要素を備えている、鎖錠装置に関する。
シリンダ錠と平鍵を備えたこのような鎖錠装置は米国特許第3264852号明細書またはヨーロッパ特許第0008310号公報によって知られている。その際、錠に差し込まれる可逆平鍵の部分の両幅広側面には、案内溝が設けられている。この案内溝はカーブ状に延び、連行体のためのガイドと位置決め範囲を形成している。この連行体は錠のロックタンブラの一部である。ロックタンブラは錠内のロータのガイドに支承されている。このガイドは錠中心軸線に対してほぼ直角にかつ鍵通路の幅広側面に対して平行に延びている。ロックタンブラはガイド内で自由に移動可能であり、ばねで付勢されていない。錠のロック時にロックタンブラの端部はステータの穴に係合し、それによって錠のロータとステータの間の分離面または剪断面を貫通する。鍵通路内に達するロックタンブラの連行体は、鍵の案内溝と同じ寸法を有する。従って、連行体は両方向に強制案内され、それによって解錠位置において案内溝によってロックタンブラの正確な位置決めが可能である。鍵通路への鍵の差込み時に、連行体は案内溝のカーブ軌道に追従し、タンブラは、鍵を完全に挿入し解錠位置に達するまで、そのガイド内を摺動する。可逆平鍵の場合には、鍵の各々の幅広側面に、2個の案内溝が設けられている。この場合、通常は、各々の幅広側面の一方の溝だけが錠の連行体と協働する。鍵を180度だけ回転させて鍵通路に差し込むときには、第2の溝が使用される。この公知の鎖錠装置の場合に使用される鍵は、小型の工作機械によって、正確な寸法に複製可能であり、幅広側面の案内溝も正確に複製することができる。このような工作機械は特殊機械としてサービスセンターに多数普及している。従って、鍵を比較的に簡単に複製することができる。許可されていない人が原本の鍵を手に入れ、この原本の鍵から複製を製作し、そして原本の鍵の所有者が鍵の複製の存在を知らないことがあり得る。そして、大きな力を加えたり、他の手段を用いることなく、この鍵の複製によって鎖錠装置を開放することができる。多数の錠と鍵を備えた鎖錠装置の場合には、原本の鍵の複製によって、必要な精度を有していない副鍵を製作することができる。それによって、錠が損傷し、鎖錠機能が悪化することになり得る。このようにして複製された鍵は所有者には知られていないのでシステムから排除されない。
フランス国特許出願公開第2572117号公報により、冒頭に述べた種類の鎖錠装置が知られている。この鎖錠装置は少なくとも1個のタンブラを備え、このタンブラの連行体は鍵の溝幅の方向の寸法が、溝の幅よりも狭くなっている。更に、鍵の案内溝は全長にわたって同じ幅を有する。寸法の小さなタンブラを解錠位置にもたらすために、鍵に磁石が設けられ、連行体またはタンブラの一部が磁気的な材料によって形成されている。鍵の磁石の力により、連行体は鍵の案内溝の一方の側面の方へ引っ張られるかまたは押され、それによってタンブラが解錠位置に固定される。複製された鍵によるこのような鎖錠装置の操作は困難であるが、それにもかかわらず、多くの場合可能である。外部から磁力を加えることにより、磁気的な連行体を備えたタンブラはいかなる場合でも正しく位置決め可能であり、錠はロック解除可能である。従って、この鎖錠装置も、高まってきた鍵の複製防止に対する要求や、このような鎖錠装置の安全性に対する要求を満足することができない。
本発明の課題は、米国特許第3264852号明細書に記載された、ばね付勢されていないロックタンブラのシステムを維持して、解錠位置でのタンブラの位置決めを、鍵の案内溝の形から切り離すことができるようにすることである。更に、複製された鍵によって錠を開放するのに、溝の直接的な同一複製が不十分であるようにすることである。鍵の複製ひいては複製された鍵による鎖錠装置の開放が困難になるようにすべきである。
本発明の課題は、請求項1の特徴部分に記載された特徴によって解決される。本発明の有利な実施形は従属請求項の特徴によって生じる。
本発明による鎖錠装置の場合には、平鍵が鍵通路に完全に挿入されたときに、少なくとも1個のタンブラが案内位置によって解錠位置に保持されない。付加的な位置決め要素が設けられている。この付加的な位置決め要素はこのタンブラを解錠位置に位置決めし、保持する。この付加的な位置決め要素は、ロックタンブラに連結された連行体をもはやいかなる場合でも鍵の案内溝によって強制的に案内しなくてもよいという利点がある。従って、鍵の溝は広がった範囲を有する。この範囲において溝の側壁と連行体の間には中間空間がある。鍵を完全に差し込むと、少なくとも1個の連行体が溝のこの広がった範囲に位置し、従ってロックタンブラはこの範囲において付加的な位置決め要素によって位置決めしなければならない。この場合、連行体は鍵溝の側壁によって案内されない。この位置決め要素がないと、タンブラを解錠位置にもたらすことができない。すなわち、錠を開放できない。これは、鍵が正確に複製された案内溝を備え、錠または鍵が付加的な位置決め要素を備えていないときにも当てはまる。それによって、幅広側面に案内溝を有する複製された鍵の使用が非常に困難になる。付加的な位置決め要素が鍵先に設けられた永久磁石と、タンブラに設けられた磁気要素とからなっていると、対応する磁性体を鍵に模造形成しなければならない。しかし、この模造は普通の複製機械では困難である。他の利点は、付加的な位置決め要素が、タンブラの背面に設けた付加的なコーディング部(符号化部)と、それに関連する二つの部分からなるロック要素とによって形成可能である。この構造はロックタンブラの開放位置を付加的に被覆し、本発明による鍵とシリンダ錠の間の機能を見抜くことを困難にする。磁石連結装置を備えた少なくとも1個の付加的な位置決め要素と、タンブラの背面に設けたコーディング部を備えた少なくとも1個の付加的な位置決め要素を配置する場合、組み合わせが生じ、この組み合わせの場合、付加的な磁力を加えてもあるいは錠をこじ開けるための他の手段を講じても、シリンダ錠は複製された鍵によって解錠不可能である。それによって、本発明による鎖錠装置の安全性が改善される。
次に、添付の図を参照して実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
図1は技術水準による錠と、鍵の概略断面図、
図2は付加的な位置決め要素を備えた本発明による錠装置の横断面図、
図3は本発明に従って形成された溝と、嵌め込まれた永久磁石を備えた鍵の側面図である。
図1に示した錠装置は、シリンダ錠1と、平鍵2、図示例では平らな可逆鍵とからなっている。錠装置は米国特許第3264852号明細書による技術水準にほぼ一致している。このシリンダ錠1は簡略して示され、ステータ4内で回転可能なロータ3と、外周壁としてシリンダ錠1全体を取り囲むスリーブ5を備えている。ロータ3内には、長方形の横断面を有する鍵通路6が加工されている。この鍵通路6には鍵2の鍵先21が挿入可能である。平らな可逆鍵2の幅広側面13,14には、溝の形をした案内軌道15,16ががフライス加工されている。この案内軌道はシリンダ錠1内での鎖錠要素の位置決めのために役立つ。鍵2が可逆鍵であるので、見えない幅広側面14では溝15が下側にあり、溝16が上側にある。従って、両幅広側面13,14の同一に形成された溝15または16が、鍵2の中心軸線56に関して斜めに対向している。図示例では、ロータ3内において鍵通路6の各々の幅広側面8,9に、5個のタンブラ10が設けられているので、10個の鎖錠要素が生じる。このタンブラ10はロータ3のガイド11に支承され、錠1の長手軸線7に対して横方向に摺動可能である。ロータ3の後端54には、図示していない公知の連結要素が設けられている。この連結要素は同様に図示していない鎖錠要素、例えばドア錠と協働する。
図2はシリンダ錠1の横断面、しかも鍵通路6の両側に設けられた2個のガイド11の範囲の横断面を示している。しかし、この両ガイド11には、図1の標準タンブラ10は設けられておらず、本発明に従って変形されたタンブラ17,18が設けられている。ステータ4内でのロータ3の図示位置では、ガイド11はステータ4の穴42,43と協働するので、図示したタンブラ17,18と場合によっては他のタンブラ10を軸線57,58の方向に摺動させることができる。従って、ロータのこの位置では、鍵2を鍵通路6から引き抜くことができるかあるいは鍵をこの鍵通路に挿入することができる。タンブラ17,18または10に連結された連行体12,12′,12″は鍵2の幅広側面13,14の案内溝15,16の延長状態に追従する。この場合、タンブラ17,18または10の端部は穴42,43の範囲内に延びることができる。鍵が引き抜かれたときには、タンブラ17,18または19の端部はステータ4の穴42,43に係合し、ロータ3を回転しないようにロックする。図2に示したタンブラ17,18の位置の場合、ロータ3はステータ4内で回転可能である。すなわち、タンブラ17,18はその解錠位置にある。というのは、ロータ3とステータ4の間の剪断線を越えて端部が突出しないからである。錠1内に設けた他のタンブラ10は同様に、その解錠位置にある。図2に示していないこの複数のタンブラ10の場合、連行体12が鍵2の両側で案内溝15,16によって案内され、案内溝範囲によって位置決めされる。その際、タンブラ10の連行体12は、連行体12′,12″と異なり、溝15の側壁22,23または溝16の側壁24,25に接触しない。
鍵先21の幅広側面13,14の溝15,16はいろいろな機能範囲を備えている。図2に示した鍵先21の切断範囲において、溝15,16の幅が拡大され、いわゆる空き範囲51を形成している。溝15,16の広がったこの空き範囲において、溝15,16の幅は連行体12′または12″の寸法よりも大きい。溝15,16に係合する連行体12′または12″と、溝15の両側壁22,23あるいは溝16の両側壁24,25との間には、中間室47または48が形成されている。従って、連行体12′,12″はこの広がった溝15,16の空き範囲において、溝によって案内されないで、タンブラ17,18を解錠位置に固定するために付加的な位置決め要素26,27が必要である。
付加的な位置決め要素を形成する第1の例が、タンブラ18に基づいて図2の右側に示してある。連行体12′のそばにおいてタンブラ18には、磁気要素46が設けられている。この磁気要素は鍵先21に組み込まれた永久磁石44と協働する。図示例では、磁石44,46の中心軸線が同じ平面内に位置するまで、鍵先21上の永久磁石44はタンブラ18内の磁気要素46を上方へ引っ張る。永久磁石44と磁気要素46は次のように協働する。すなわち、連行体12″が案内溝15の側壁22,23に接触することなく、永久磁石44が磁気要素46を介してタンブラ18を予め定めた位置に保持するように協働する。そのために、案内溝15には予位置決め範囲が設けられている。この予位置決め範囲は、鍵2を鍵通路6に挿入する際に、タンブラを解錠位置にもたらし、そして溝15の次の空き範囲51に移行する際に永久磁石がこの解錠位置にタンブラ18を保持および固定する。この位置で、タンブラ18は解錠位置に正確に固定される。鍵先21に永久磁石44が設けられていないと、タンブラ18は、連行体12″が溝15の側壁22に接触するまで下方へ落下する。この位置で、タンブラ18の下端は穴43に係合し、ロータ3は回転しないようにステータ4内でロックされる。この実施態様の場合、鍵先21上に永久磁石44が正しく位置決めされていないときにも、タンブラ18はステータ4に対してロータ3をロックする。
付加的な第2の位置決め要素を形成する例が、図2の左側半部においてタンブラ17上に示してある。錠1の本発明による実施形の場合には、第1の位置決め要素27に補足して、タンブラ17とステータ4の間に、ロック要素29を備えた付加的な第2の位置決め要素26が設けられている。このロック要素は二分割され、ステータ4の穴34に支承された第1の部分30と、ロータ3の穴35に支承された第2の部分31とからなっている。錠1の図示した開放位置または鍵2を引抜き可能なステータ4内のロータ3の位置では、両穴34,35の中心軸線32が一致している。この位置では、両穴34,35は共通の1つの案内穴を形成している。この案内穴内で、ロック要素30,31がステータ4とロータ3の間で往復摺動可能である。第1のロック要素部分30はコップ状に形成され、圧縮ばね60によってタンブラ17の方へ押されている。第2のロック要素部分31は肩を備えている。この肩は段付き穴35の段差部と協働する。両ロック要素部分30,31の間には、分離面33が形成されている。この分離面に沿って、両部分30,31が互いに摺動可能である。錠1の長手軸線7の方に向いた第2のロック要素部分31の段差付き端部36は、タンブラ17の背面19に接触している。その際、鍵通路6と反対のタンブラ17の側を、タンブラ17の背面19と呼ぶ。この背面19は位置決め面37を備えている。この位置決め面には、凹部39と頂部38の形をしたコーディング部28が設けられている。端部36は凹部39の側面形状に対応して形成され、図示例では尖っている。タンブラ17がその長手軸線57の方へあるいは鍵通路6の幅広側面8,9に対して平行に摺動すると、第2のロック要素部分31の端部36はその都度凹部39に係合するかあるいは頂部38の間に係合する。その際、タンブラ17の位置決め面37の最も外側の頂部38のそばの凹部は、錠1からの鍵2の引抜きの後でタンブラ17をロック位置に保持する。このロック位置では、タンブラ17の一端はステータ4の穴42に係合する。図2に示したタンブラ17は開放位置が示してある。すなわち、このタンブラは両端部がステータ4の穴42に係合していない。タンブラ17はこの位置で穴41または凹部39を介して第2のロック要素31によって保持される。両ロック要素部分30,31の間の分離面33はロータ3とステータ4の間の剪断線40上にある。他のタンブラ10,18がステータ4の穴42,43に係合しないと、ロータ3は回転可能である。タンブラ17の図示した解錠位置では、連行体12′は同様に、溝16の幅が広がっている空き範囲51内にある。タンブラ17は溝16の空き範囲51の直前に設けた予位置決め範囲によって図示し解錠位置にもたらされ、ロック要素29を備えた付加的な位置決め要素26によってこの位置に保持される。それによって、解錠位置にタンブラ17を固定するために、永久磁石が不要であり、この固定は付加的な第2の位置決め要素26によってタンブラ17の背面19で行われる。付加的な位置決め要素26のこの配置は特に、図2の右側に示すような磁気位置決めする位置決め要素27に追加して行われる。それによって、錠がどのようにコード化されているかあるいはどのタンブラが付加的な磁気位置決めによって解錠位置に保持されるかが、鍵に基づいて見抜くことがきわめて困難である。これは鍵2の溝15,16の広がった空き範囲51で見抜くことはできない。なぜなら、鍵2を完全に差し込んだときに、タンブラ17の連行体12′もこの空き範囲に係合し得るからである。このタンブラは図2の左側に示すように、付加的な位置決め要素26を備えることができる。
図3は本発明に従って形成された平鍵2の鍵先21を示している。この平鍵が可逆平鍵であるので、鍵2の見えない幅広側面14の下側に案内溝15があり、上側に案内溝16がある。従って、両案内溝15,16の詳細は見える幅広側面13に基づいて説明する。というのは、案内溝は前側と後側の幅広側面13または14で全く同一に形成されているからである。案内溝15,16は鍵2の尖端61の始端52からその終端53まで、いろいろな機能範囲を有している。図示連結は位置決め範囲49、予位置決め範囲50,55および空き範囲51,59である。位置決め範囲49と予位置決め範囲50の場合、溝15,16の幅はこの溝15,16に係合する連行体12,12′,12″の寸法に一致している。空き範囲51,59の場合には、溝15,16の幅は広がっている。すなわち、溝の幅は連行体12,12′,12″の寸法よりも大きい。溝16の空き範囲51の場合には、連行体12′は一点鎖線で示してあり、この空き範囲51では連行体12′は側壁24にも側壁25にも接触しない。連行体12′と少なくとも一方の側壁24,25の間には中間空間がある。案内溝15,16の始端52から見て、案内溝16の広がった空き範囲51または溝15の広がった空き範囲59の手前に、予位置決め範囲50または55が配置されている。この予位置決め範囲50または55において連行体12,12′,12″が解錠位置にもたらされ、そして図2に関連して説明した付加的な位置決め要素26または27によって固定される。図3に示した鍵では、2個の永久磁石44,45が案内溝15,16の間に配置されている。この場合、後側の永久磁石44だけが磁気要素46を備えたタンブラ18を位置決めする。その際、タンブラ18は鍵2の幅広側面14に対して平行である。永久磁石44,45が被覆されていると有利であり、それによって鍵先21内での永久磁石の位置は見えない。鍵2の材料は公知のごとく、非磁性である。この場合、硬質真鍮が使用される。本発明による鍵は、この種の鍵の今まで用いられてきた溝形状と異なる溝15,16の特有の形状を有する。磁石44,45が見えるように配置されると、付加的な識別特徴が生じる。しかし、溝15,16を正確に複製しても、付加的な位置決め要素26,27を備えた本発明による錠2の開放を可能にする鍵2が得られない。それによって、この種の鍵の無断複製が非常に困難になる。なぜなら、磁石を付加的に、正しい場所に正しく配置しなければならないからである。これは今日入手可能な工作機械では不可能であり、非常に多くの追加コストを必要とする。それによって、鎖錠装置の安全性が高まる。というのは、許可なく複製するためには、多大のコストが必要であるからである。同時に、本発明による種類の錠/鍵装置は改良されたタンブラ17を備えることができる。このタンブラは背面19に付加的なコーディング部28を備えている。これは錠と鍵の付加的な鎖錠を可能にし、複製を一層困難にする。

Claims (7)

  1. シリンダ錠(1)と平鍵(2)を備え、シリンダ錠(1)がステータ(4)内で回転可能なロータ(3)を備え、このロータが鍵通路(6)と、ロータ(3)の長手軸線(7)に対して実質的に直角にかつ鍵通路(6)の幅広側面(8,9)に対して平行に配置された、タンブラ(10)を有するガイド(11)とを備え、このタンブラ(10)が連行体(12)を備え、この連行体が鍵通路(6)内に達し、平鍵(2)が各々の幅広側面(13,14)に、少なくとも一つの案内溝(15,16)を備え、鍵(2)が鍵通路(6)に挿入されたときに、タンブラ(10)の連行体(12)が案内溝に係合し、平鍵(2)と少なくとも1個のタンブラ(10)が磁気要素(44,45,46)を備えている、鎖錠装置において、鍵(2)の一方の幅広側面(13,14)の案内溝(15,16)が、溝の幅が広がった少なくとも一つの範囲を有し、鍵(2)が鍵通路(6)に完全に挿入されたときに、少なくとも1個の連行体(12′,12″)が広がった溝(15,16)の範囲(51)に配置され、この連行体(12′,12″)と溝(15,16)の両側壁(22,23,24,25)との間に、中間空間(47,48)が設けられ、鍵先(21)に設けられた各々1個の永久磁石(44,45)と、タンブラ(18)に設けられ永久磁石(44,45)と協働する各々1個の磁気的な要素(46)が、付加的な位置決め要素(27)を形成し、この付加的な位置決め要素によって、それに所属するタンブラ(17,18)が解錠位置に固定され、この解錠位置でタンブラ(18)の連行体(12″)が溝(48)の側壁(22,23)に対して接触しないで位置決めされ、その他の連行体(12)が溝(15,16)の側面(22,23,24,25)に接触し、溝(15,16)の位置決め範囲(49)によって残りの連行体(12)とそれに所属するタンブラ(10)が解錠位置に固定されていることを特徴とする鎖錠装置。
  2. 少なくとも1個の第2のタンブラ(14)が付加的な第2の位置決め要素(26)を備え、付加的な第2の位置決め要素(26)がタンブラ(17)の背面(19)に設けたコーディング部(28)と、二つの部分かなるロック要素(29)とからなり、このロック要素(29)がタンブラ(17)の背面(19)とステータ(4)の間に配置され、ロータ(3)の長手軸線(7)に対してほぼ直角に中心軸線(32)に沿って摺動可能であることを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠を備えた鎖錠装置。
  3. 付加的な第2のロック要素(29)の両部分(30,31)の間に分離面(33)設けられ、ロック要素(29)の第1の部分(30)がステータ(4)の穴(34)内に摺動可能に支承され、第2の部分(31)がロータ(3)の穴(35)内に摺動可能に支承され、この両穴(34,35)の中心軸線(32)が錠(1)のロック位置で重なり、ロック要素(29)の第2の部分(31)の、ロータ(3)の長手軸線(7)に向いた端部(36)が、所属のタンブラ(17)の背面(19)に接触し、タンブラ(17)の背面(19)のコーディング部(28)が、付加的な第2の位置決め要素(26)のロック位置および開放位置のための複数の付加的なコーディング部(38,39)を有する位置決め面(37)からなり、位置決め要素(26)の第2の部分(31)の端部(36)がそれに所属する各々のタンブラ(17)の背面(19)に設けたコーディング部(28)に正しく位置決めされるときに、位置決め要素(26)の第1と第2の部分(30,31)の間の分離面(33)が、ロータ(3)とステータ(4)の間の剪断線(40)に重なっていることを特徴とする請求項2記載のシリンダ錠を備えた鎖錠装置。
  4. タンブラ(17)の背面(19)に設けた位置決め面(37)の付加的なコーディング部が、凹部(39)または頂部(38)あるいはこの凹部(39)と頂部(38)との組み合わせからなっていることを特徴とする請求項3記載のシリンダ錠を備えた鎖錠装置。
  5. タンブラ(17)の位置決め面(37)に複数の穴(41)が設けられ、この穴(41)が付加的なロック要素(29)の第2の部分(31)のためのコーディング部を形成していることを特徴とする請求項3記載のシリンダ錠を備えた鎖錠装置。
  6. 鍵先(21)の各々の幅広側面(13,14)に少なくとも一つの案内溝(15,16)を備え、鍵(2)を鍵通路(6)に挿入したときに、錠(1)のタンブラ(10)の連行体(12)が案内溝に係合し、この場合鍵先(21)が少なくとも1個の磁性体(44,45)を備えている、請求項1記載の鎖錠装置のための平鍵(2)において、鍵(2)の幅広側面(13,14)に設けた溝(15,16)の少なくとも一つが異なる機能範囲を有し、この機能範囲が位置決め範囲(49)と、予め定めた溝幅を有する予位置決め範囲(50,55)と、広がった溝幅を有する少なくとも一つの空き範囲(51)であり、溝(15,16)の始端(52)から終端(53)の方向において、各々の空き範囲(51)の手前に、予位置決め範囲(50,55)が配置され、磁性体(44,45)が溝(15,16)の空き範囲(51)のそばに、従って鍵先(13)の広がった溝幅の範囲に設けられていることを特徴とする平鍵。
  7. 磁性体(44,45)が永久磁石(44,45)によって形成され、残りの全体の鍵(2)の材料が非磁性であることを特徴とする請求項6記載の平鍵。
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