JP3856781B2 - 可変コード型シリンダ錠 - Google Patents
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この改善策として、必要に応じてキーコードを変更でき、変更後は、元のキーが使用できないように構成した可変コード型シリンダ錠が提供されている(例えば特許文献1)。
前記鍵孔に挿入されたときに前記コードピンとドライバピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させる深さに形成された第1ピン操作部を有する第1及び第2の常用キーと、
上記鍵孔に挿入されたときに前記コードピンとチェンジピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させる深さに形成された第2ピン操作部を少なくとも一つ有するチェンジ用キーとの組み合わせから成る。
前記チェンジピンとドライバピンの接触面又はコードピンとドライバピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させるピン操作部を有する第1キーと、
前記コードピンとチェンジピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させるピン操作部を少なくとも一つ有する第2キーと、
上部キープレートと下部キープレートに分割して構成され、レジストピンとチェンジピンの接触面をプラグの外周面に一致させるピン操作部を上部キープレートに形成した第1チェンジキーと、
上部キープレートと下部キープレートに分割して構成され、コードピンとドライバピンの接触面をプラグの外周面に一致させるピン操作部を上部キープレートに形成した第2チェンジキーとの組み合わせであり、
第2キーの挿入により前記チェンジピンが前記コードピン孔から前記ドライバピン孔に送り込まれ、前記プラグのキーチェンジ位置への回転により前記チェンジピンが前記ドライバピン孔から前記ポケット部に送り出され、前記プラグの戻し回転により前記レジストピンの内側端部とコードピンの内側端部が前記鍵孔に突出する一方、
第2チェンジキーの挿入により前記ドライバピンが前記コードピン孔から前記ドライバピン孔に戻され、前記プラグがキーチェンジ位置に回転した状態において、コードピンの内側端部と干渉しないように第2チェンジキーが分解して前記鍵孔から抜取られ、コードピンの内側端部と干渉しないように分解して前記鍵孔に挿入された第1チェンジキーによって、前記チェンジピンが前記ポケット部から前記ドライバピン孔に戻され、前記プラグの戻し回転により前記チェンジピンが前記ドライバピン孔から前記コードピン孔に戻され、第1チェンジキーの抜き取りにより前記レジストピンの内側端部と前記コードピンの内端部が前記鍵孔に突出するように配置してあり、第2キー及び第2チェンジキーには前記レジストピンの内側端部が通過可能な逃げ部を形成してあることである。
そのため、機械加工の誤差や部品の摩耗等がある場合であっても、元の第1キーを不正利用する者を確実に排除できる。
シリンダ錠の適用対象の要請から、変更可能なキーコードの数を最大限に増やしたい場合には、すべてのコードピン孔にコードピンとチェンジピンを挿入する。この場合には、第2キーはコードピンとチェンジピンの接触面をプラグの外周面に一致させるためのピン操作部だけを有する。各構成部品は、機械的強度の高い金属材料で作製されている。
図2は第1キーKA向けに設定されているキーコードを第2キーKB向けのキーコードに設定変更する場合の操作手順を段階的に示している。
図3Aと図3Bは、上記操作によって第2キー向けに設定されたキーコードを元の第1キーKA向けに逆変更する場合の操作手順を段階的に示している。
実際の製作に当たっては、シリンダ錠の適用対象に対応してピン配列位置の数が増加されることは言うまでもない。
レジストピン13は大径な頭部と小径な内側端部15とで構成されており、ポケット部14の深さは、チェンジピン6の長さとレジストピン13の頭部の長さの合計に等しくなっている。レジストピン13の内側端部15は、レジストピン13の頭部がポケット部14の底面に当接したとき、鍵孔3内に一部が突出する寸法に設定されている。
図1の状態から第1キーKAを鍵孔3に所定深さまで挿入すると、図2の過程(I)の左側の錠断面図に示したように、ピン配列位置(1)では、コードピン5の内側端部19が第1キーKAのピン操作部7に押されるため、コードピン5とチェンジピン6が遠心方向に移動し、バネ10の付勢に抗してドライバピン9がドライバピン孔16内に押し戻され、チェンジピン6とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面に一致する。
そのため、シリンダケース1に対するプラグ2の回転拘束は解かれる。通常の施錠作動時には、プラグ2は第1キーKAによって図2において時計回り方向に回される。
シリンダ錠が設置された扉を開け、人の出入りや物品の搬出入を終えた後、扉を閉めて第1キーKAを逆回転させると、扉は再び施錠され、第1キーKAが鍵孔3から抜き取られる。シリンダ錠としての通常の施解錠作動は、一般のシリンダ錠と何ら変わりはない。
第2キーKBの上面エッジ部の逃げ部17をレジストピン13の内側端部15に位置合わせして、鍵孔3に第2キーKBを所定深さまで挿入すると、ピン配列位置(1)では、図2の過程(II)の左側の錠断面図に示したように、ピン操作部8に押されたコードピン5とチェンジピン6及びドライバピン9はバネ10の付勢に抗して遠心方向に移動し、ドライバピン9とチェンジピン6がコードピン孔4からドライバピン孔11に押し入れられ、コードピン5とチェンジピン6の接触面がプラグ2の外周面と一致する。
他方、ピン配列位置(2)においては、図2の過程(II)の右側の錠断面図に示したように、ピン操作部7に押されたコードピン5とドライバピン9はバネ10の付勢に抗して遠心方向に移動し、ドライバピン9がコードピン孔4からドライバピン孔11に押し入れられ、コードピン5とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面と一致する。これらの結果、シリンダケース1に対するプラグ2の回転拘束が解かれる。
ピン配列位置(2)においては図2の過程(III)の右側の錠断面図に示したように、ドライバピン9の内側端面がプラグ2の外周面に当接し、コードピン5の外側端面がプラグ2の外周面と一致している。
ピン配列位置(2)においては、図2の過程(IV)の右側の錠断面図に示したように、コードピン孔4がドライバピン孔11に対面している。
ドライバピン9は元の第1キーKAのときよりも、チェンジピン6の長さ分だけ深くコードピン孔4に入り込み、コードピン5の内側端部19はチェンジピン6の長さ分だけ長く鍵孔3内に突き出る。
第2キーKBの上面エッジ部には、レジストピン13の内側端部15が通過できる逃げ部17長さ方向に連続して形成してあるため、第2キーKBは鍵孔3に支障なく挿入することができる。
なお、レジストピンの内側端部が通過可能な逃げ部の形成箇所は、板状キー本体の上面エッジ部には限定されず、キー本体の腹部面にも形成することができ、該逃げ部の個数と形状及び配置角度も特に限定されない。
先ず最初に、図3Aの右端のキー側面図に示したように、第2チェンジキーCKB‘の上部キープレート20と下部キープレート21を左右腹面が同一面上に揃うように整然と組み立て、上部キープレート20の上面エッジ部の逃げ部17をレジストピン13の内側端部15と位置合わせして、第2チェンジキーCKB’を鍵孔3に所定深さまで挿入する。
この挿入によって、ピン配列位置(1)においては、図3Aの過程(I)の左側の錠断面図に示すように、ピン操作部8の押し上げによってコードピン5とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面に一致する。ピン配列位置(2)においては、図3Aの過程(I)の右側の錠断面図に示すように、ピン操作部7の押し上げによってコードピン5とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面に一致する。チェンジピン6はシリンダケース1の内周面に当接した状態にある。
このコードピン5の内側端部19との干渉を無くすために、図3Aの過程(III)の左右各側の錠断面図及び右端のキー側面図に示すように、下部キープレート21の引き抜きを先行させる。この下部キープレート21の抜取りによって生まれた空所を利用して、上部キープレート20を鍵孔3の底面に向かって平行に引き下げると、ピン配列位置(2)においては、コードピン5の内側端部19とピン操作部7との係合が解除される。
この係合が解除された後は、上部キープレート20を鍵孔3の底面に沿って真直ぐに引き出す。
このコードピン5の内側端部19との干渉を無くすために、図3Aの過程(IV)の左右各側の錠断面図及び右端のキー側面図に示すように、上部キープレート30を鍵孔3の底面に沿わせて先に挿入する。上部キープレート30を所定深さまで先行挿入した後、上部キープレート30を鍵孔3の底面と平行に引き上げ、ピン配列位置(2)においてコードピン5の内側端部19を上部キープレート30の凹部状のピン操作部7に係合させる。
この上部キープレート30を引き上げるとき、ピン操作部7‘によって内側端部15を押されたレジストピン13は、ポケット部14内を遠心方向に移動し、チェンジピン6がシリンダケース1のドライバピン孔11に押し戻される。
この後、第チェンジキーCKA‘の上部キープレート30と下部キープレート31を一緒に引き抜くと、ピン配列位置(1)においてはチェンジピン6とドライバピンの内側端部がコードピン孔4に入り込み、ピン配列位置(2)においてはドライバピンの内側端部がコードピン孔4に入り込むことによって、プラグ2がシリンダケース1に対して回転拘束される。
ここで第1キーKAを鍵孔3に挿入すると、図3Bの過程(VII)の左側の錠断面図に示されたように、ピン配列位置(1)においては、チェンジピン6とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面に一致し、ピン配列位置(2)においては、コードピン5とドライバピン9の接触面がプラグ2の外周面と一致し、プラグ2はシリンダケース1に対する回転拘束を解かれ、通常の施解錠の作動がなされる。
2 プラグ
3 鍵孔
4 コードピン孔
5 コードピン
6 チェンジピン
7 第1ピン操作部
8 第2ピン操作部
9 ドライバピン
10 バネ
11 ドライバピン孔
12 バネ受け板
13 レジストピン
14 ポケット部
15 レジストピンの内側端部
17 逃げ部
18 連絡孔
19 コードピンの内側端部
20 第2チェンジキーの上部キープレート
21 第2チェンジキーの下部キープレート
30 第1チェンジキーの上部キープレート
31 第1チェンジキーの下部キープレート
KA 第1キー
KB 第2キー
CKA 第1チェンジキー
CKB 第2チェンジキー
Claims (1)
- プラグを回転可能に挿入したシリンダケースに、内周面に連通する複数のドライバピン孔を配設し、該ドライバピン孔にドライバピンと該ドライバピンを内周面の方向に付勢するバネを挿入し、前記プラグに鍵孔よりプラグの外周面に貫通するコードピン孔を前記ドライバピン孔に対応する位置に設け、少なくとも一つの前記コードピン孔には所定のコードピンに加えて前記ドライバピンに対面するチェンジピンを挿入し、前記プラグの外周面にレジストピンとチェンジピンが収容されるポケット部を形成し、該ポケット部の底部に前記鍵孔に貫通する連絡孔を形成してあるシリンダ錠と、
前記チェンジピンとドライバピンの接触面又はコードピンとドライバピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させるピン操作部を有する第1キーと、
前記コードピンとチェンジピンの接触面を前記プラグの外周面に一致させるピン操作部を少なくとも一つ有する第2キーと、
上部キープレートと下部キープレートに分割して構成され、レジストピンとチェンジピンの接触面をプラグの外周面に一致させるピン操作部を上部キープレートに形成した第1チェンジキーと、
上部キープレートと下部キープレートに分割して構成され、コードピンとドライバピンの接触面をプラグの外周面に一致させるピン操作部を上部キープレートに形成した第2チェンジキーとの組み合わせであり、
第2キーの挿入により前記チェンジピンが前記コードピン孔から前記ドライバピン孔に送り込まれ、前記プラグのキーチェンジ位置への回転により前記チェンジピンが前記ドライバピン孔から前記ポケット部に送り出され、前記プラグの戻し回転により前記レジストピンの内側端部とコードピンの内側端部が前記鍵孔に突出する一方、
第2チェンジキーの挿入により前記ドライバピンが前記コードピン孔から前記ドライバピン孔に戻され、前記プラグがキーチェンジ位置に回転した状態において、コードピンの内側端部と干渉しないように第2チェンジキーが分解して前記鍵孔から抜取られ、コードピンの内側端部と干渉しないように分解して前記鍵孔に挿入された第1チェンジキーによって、前記チェンジピンが前記ポケット部から前記ドライバピン孔に戻され、前記プラグの戻し回転により前記チェンジピンが前記ドライバピン孔から前記コードピン孔に戻され、第1チェンジキーの抜き取りにより前記レジストピンの内側端部と前記コードピンの内端部が前記鍵孔に突出するように配置してあり、第2キー及び第2チェンジキーには前記レジストピンの内側端部が通過可能な逃げ部を形成してある可変コード型シリンダ錠。
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