JP3784716B2 - 車両フロントピラー部構造及びフィニッシャ - Google Patents

車両フロントピラー部構造及びフィニッシャ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両フロントピラー部構造に係わり、更に詳しくはフェンダーパネルやボディサイドアウターパネル等の材料取りに無駄を生ずることなく、フロントピラー部のデザイン設計を容易にした車両フロントピラー部構造及びそれに用いられるフィニッシャに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両フロントピラー部構造としては、例えば、特開平11−245661号公報に開示されているように、フロントピラーの後方にモール部材を周縁部に取付けた三角形状のフロントコーナウインドガラスを設けたものや、モール部材を介在させて樹脂モールディングを取付けたものが知られている。
【0003】
このようなフロントピラーのフィニッシャは、車種により異なり、コーナウインドガラスにしたり、樹脂モールディングにしたものであるが、その取付け構造は複雑である。特に、本発明図1で示すようにフロントピラー部Aにおいてフロントピラー部前部Afがフロントフェンダー5に潜り込み、フロントドア2のフロントピラー外表面と連続な装飾品とする車種の場合には、樹脂製のフィニッシャ17は、デザイン上フロンドドア2と同一色にする必要があり、異色の材料で構成した場合にはフロントピラー部前部Afで車体色のデザインが途切れてしまい、装飾品として好ましくない。
また、このようなフロントピラー部前部Afの製造を容易にし、またコストの低減を図るために、フロントフェンダー5やフロンドドア2等と一体的に成形することも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フロントフェンダー5とフロントピラー部前部Afとを一体的に成形すると、フロントフェンダー5にフロントピラー部Aが潜入する形態となり、フロントピラー部前部前端Atは3つの面が鋭角状に収束するので、プレス加工時にしわが発生するという問題がある。またフロントフェンダー加工前の展開形状の材料に取り込むので、フロントピラー部前部Afは、材料取り展開形状における突出した部分となり材料取りに無駄が生ずることになると言う問題があった。
【0005】
また、フロントドア2のパネルで一体的に成形した場合には、フロントドア2の開扉時に室内に食い込むことになり、フロントドア2が食い込んだ場合にはボディサイドアウターパネル1と干渉するため、実質的に無理である。仮にフロンドドア2が食い込む量に対応して車体を凹ませて形成した場合、袋の体積が減り、断面2次モーメントも小さくなり、車体剛性が低下する等の問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、フロントピラー部のフィニッシャをフロントフェンダーやフロントドアとは別に成形することで、フロントフェンダーやフロントドアの材料取りに無駄を無くし、またフィニッシャの取付け、取外しを容易に行うことができ、更にフロントピラーやフロンドドアと同一色にデザインして車両の外観を向上させ、フロントピラー部のデザイン設計に自由度を持たせることができる車両フロントピラー部構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車体のフロントピラー部を構成するボディサイドアウターパネルと、該ボディサイドアウターパネルにブラケットを介して取り付けられるウインドシールドモールディングと、該ウインドシールドモールディングの下側端末部近傍に取り付けられるフィニッシャとを含む車両フロントピラー部構造であって、前記フィニッシャの取付け面側に、前記ウインドシールドモールディングを前記ボディサイドアウターパネルに固定する固定部材に設けられた第2の係合部に係合する第1の係合部を設けたことを特徴とする車両フロントピラー部構造を提供する。
本発明の車両フロントピラー部構造において、前記フィニッシャが、フェンダーパネルの上縁部に形成したフランジに係合する少なくとも1つの係合爪を有する構成としてよい。
また、前記フランジと係合爪との間に振動防止材を介在させた構成としてよい。
さらに、前記フィニッシャは、その後端側縁辺に、ボディサイドアウターパネルに係合および/または固定される延出部を有する構成としてよい。
また本発明は、本発明に係る車両フロントピラー部構造に用いられる合成樹脂製のフィニッシャを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明に係る車両フロントピラー部構造を採用した自動車の要部を示す図であり、この図中符号Aはフロントピラー部である。また図2及び図3は、このフロントピラー部構造に用いられたフィニッシャ17を示す図であり、図2は取付状態にあるフィニッシャ17の正面図、図3はフィニッシャ17の裏面図である。また図4はフロントピラー部Aの構造を示す図である。図5は図4中A−A矢視断面図、図6は図4中のB−B矢視断面図、図7は図4中のC−C矢視断面図、図8は図4中のD−D矢視断面図、図9は図4中のE−E矢視断面図、図10はフロントフェンダー5端部の斜視図、図11は図4中のF−F断面図である。
【0009】
これらの図中符号1はボディサイドアウターパネル(図5〜8参照)であり、このボディサイドアウターパネル1は車体側面のパネルである。
符号2はフロントドア(図1参照)であり、このフロントドア2はドアヒンジ(図示略)を中心に回転軌跡を伴い開閉する。
符号3はフロントドアアウターパネル、4はフロントドアインナーパネルである(図7,8参照)。フロントドアアウターパネル3はフロントドア2の車外側のパネルであり、またフロントドアインナーパネル4はフロントドア2の車内側のパネルであり、ドリップウェザーストリップ15との接触によって水、風及び音の進入を防止する。符号5はフロントフェンダー(図1参照)である。
符号6はフロントフェンダー前フランジ(以下、前フランジという)、7はフロントフェンダー後フランジ(以下、後フランジという)である(図2参照)。これらの前後フランジ6,7はフィニッシャ17の自重を支えることができ、フィニッシャ17の取付け作業性がよい。
符号8はウインドシールドガラスである(図5、図9参照)。
符号9はウインドシールドモールディングであり、車両のウインドシールドガラス周縁部と車体パネルとの間隙に取り付けられ、その間隙をシールすると共に車体の外装面を装飾するためのものである。またウインドシールドモールディング9は、前方へ走行中、ウインドシールドガラス面を流れる雨水が側面のガラスへ流れるのを防止する堰9aを有し、車両側面の視界が低下するのを防止する機能を有する。このウインドシールドモールディング9は一般に、ステンレス鋼などの長尺の金属板材を折り曲げ成形し、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂を押出成形により一体的に形成することにより作製される。
符号10はエンドラバーであり(図4、図5参照)、このエンドラバー10はウインドシールドモールディング9に設けられ、フィニッシャ17との間隙を埋め、風切り音を防ぐ。
符号11はダムラバー、12は接着剤である(図4、図9参照)。接着剤12はウインドシールドガラス8の端部を車体側に接着固定している。またダムラバー11は余分な接着剤12の流出防止のために設けられゴムやスポンジなどからなるものである。
符号13はドアミラーベースである(図1参照)。ドアミラーベース13は、ドアミラー13aを支える構造物でダイキャスト品が多く、雄ネジを有するボスを有し、室内側からボルトでフロントドア2に固定される。
符号14はカバーであり(図1参照)、フロントフェンダー5の造形面をドアミラー13aまでつなげる装飾品である。
符号15はドリップウェザーストリップである(図1、図4等参照)。このドリップウェザーストリップ15は、水、風及び音を室内に進入しないようにフロントドア2と車体との間に設けられている。
符号16はウエストモールディングである(図1参照)。このウエストモールディング16は、ドアガラスに接触するリップを有するモールディングであり、フロントドア2とドアガラスの間に水やほこりが入るのを防止し、またドア閉め時のびびり音を防止するためのものである。
【0010】
符号17は、本発明に係る車両フロントピラー部構造に用いられているフィニッシャ17を示す。本実施形態においてフィニッシャ17は、図1に示すようにフロントフェンダー5とウインドシールドモールディング9とフロントドア2の境界部に、フロントフェンダー5に潜り込むように見えるようにして設けられている。このフィニッシャ17は、車両における造形Aピラーの先端をユーザーに見せるための装飾的な部品である。このフィニッシャ17は、硬質の合成樹脂で作製され、外表面(意匠面)側にはフロントフェンダー5、フロントドア2及びカバー14の意匠面と同色にされている。同色でないと、Aピラー付け根が途切れてしまい美観が低下する。この部分はフロントフェンダー5の成形時に作ることが困難なために、それとは別体の樹脂製成形品を用いている。なぜならフロントフェンダー5にAピラーが潜り込む造形であり、フロントピラー部前部前端Atは3つの面が鋭角状に収束するので、プレス加工時にしわが発生するからである。また、このような形状の部分をフロントフェンダー5と一体的に行おうとすると材料の無駄が生じることから、別体のフィニッシャ17を用いることで、フロントフェンダー加工前の展開形状の材料取りが有利である。一方、この部分をフロントドア2で一体的に作ると、ドア開時に室内側に食い込むので、ドアと一体成型することができない。すなわちドアが食い込むとボディサイドアウターパネル1と干渉し、またドアが食い込む分だけ車体をへこませると、袋部分の体積が減り、断面2次モーメントも小さくなり車体剛性が減少する。従って、本例示の如く、車体側とは別体の合成樹脂製のフィニッシャ17を設けたことによって、これらの不具合を解消でき、車体製造上有利となる。
【0011】
符号18はブラケットであり(図5参照)、フィニッシャ17を固定すると同時にウインドシールドモールディング9を共締めするための連結材である。このブラケット18は、ウインドシールドモールディング9と一体構造とした場合には展開時の材料の無駄が多い不具合があるが、本例示ではウインドシールドモールディング9と別体としたことで、その無駄をなくせるとともに、所望の剛性や材質及び形状のブラケット18を用いることが可能となり、適当なブラケット18を用いて安定なフィニッシャ17支持構造を構築できる。このブラケット18は、図15に示すようにリベット22によってウインドシールドモールディング9に固定されている。
符号19は固定部材としての第1のグロメット(図6参照)であり、この第1のグロメット19はブラケット18と共に第1のねじ20によってボディサイドアウターパネル1に固定されている。第1のグロメット19は合成樹脂で作製されており、その先端部には係止爪19a(第2の係合部)が設けられている。
符号21はクリップ(第1の係合部)である(図3、図6参照)。このクリップ21は、フィニッシャ17に固定した状態で上記係止爪19aに係合することによって、ボディサイドアウターパネル1側にフィニッシャ17を固定するためのものである。このクリップ21は、フィニッシャ17裏面側に形成された取付け構造座面30に装着されている。
符号23はフィニッシャ17の下方側に設けられた第1の係合爪(図2、図3参照)である。この第1の係合爪23は、フロントフェンダー5の前フランジ6に係止される。また符号24は第1の係合爪23と対をなすように設けられた第2の係合爪であり、この第2の係合爪24は後フランジ7に係止される。これらの係止によってフィニッシャ17が前後方向に振動するのを抑制する。
符号25は振動防止材であり、この振動防止材25は第1の係合爪23と前フランジ6との間および第2の係合爪24と後フランジ7との間に介在させるように、フィニッシャ17側に固定されている。この振動防止材25は、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、ポリオレフィン、ポリウレタンなどを基剤とした多孔材料などからなり、走行時等の振動やびびり音等を消音させるようにしたものである。
符号27は第2のグロメットである(図7参照)。この第2のグロメット27はボディサイドアウターパネル1に穿設された穴に筒状部分を挿入した状態でボディサイドアウターパネル1に固定されている。また符号26は第2のねじであり、この第2のねじ26はフィニッシャ17の取付時後方側に延出した延出部分17a(図4参照)に穿設された穴17bを通して上記第2のグロメット27に螺着嵌合されている。この第2のねじ26の締結によってフィニッシャ17の取付時後方側はボディサイドアウターパネル1側に固定されている。
符号28はドリップウエザーストリップ押えリブであり(図9参照)、このリブによってドリップウエザーストリップ15の端部リップ形状を支え、そのリップ端部に形成される樋29を支持している。樋29は、雨水等の水を流すためのものである。
【0012】
さらに、これらの図面を参照して本構造を説明する。
本構造は、車体のフロントピラー部Aを構成するボディサイドアウターパネル1と、ボディサイドアウターパネル1にブラケット18を介して取り付けられるウインドシールドモールディング9と、ウインドシールドモールディング9の下側端末部近傍に取り付けられるフィニッシャ17とを含むフロントピラー部Aの構造であり、フィニッシャ17の取付け面側に、ウインドシールドモールディング9をボディサイドアウターパネル1に固定する第1のグロメット19(固定部材)に設けられた係止爪19a(第2の係合部)に係合するクリップ21(第1の係合部)を設けたことを特徴とする。
【0013】
フィニッシャ17は、ポリエステル系樹脂など硬質の合成樹脂で作製され、その表面側は車体意匠面と同色になっている。フィニッシャ17の下側は、図2に示すようにフロントフェンダー5の前フランジ6に係合する第1の係合爪23と、後フランジ7に係合する第2の係合爪24が設けられている。またフィニッシャ17の取付時後方側には、2つの穴17b、17cを有する延出部分17aが設けられている。これらの穴17b、17cのうち、図4中で上方側の穴17bには、図7に示すように第2のねじ26が挿入され、この第2のねじ26はボディサイドアウターパネル1に固着された第2のグロメット27に螺着嵌合されている。また、延出部分17aの他方の穴17cには、図8に示すようにドリップウエザーストリップ15に設けられた突起が挿入されている。この延出部分17aと第2のねじ26は、ドリップウエザーストリップ15によって隠されている。
【0014】
また、フィニッシャ17の取付け面側(裏面側)には、図3に示すように、箱状に突出し、その天面にクリップ21取付け用の切欠部30aが設けられた取付け座面30が設けられ、この取付け座面30にはクリップ21が挿脱可能に取付けられている。このクリップ21には、取付け座面30の切欠部30aに挿入される突起が設けられ、この突起を切欠部30aの入口からスライド挿入することによって、クリップ21が取付け座面30上に固定された状態でセットされる。このクリップ21の両側には、第1のグロメット19の係止爪19aと係合し、フィニッシャ17を第1のグロメット19側に固定する係合構造が形成されている。この係合構造は、本例示では図3に示すように、クリップ21の長手方向両側に、一対の爪付き突片を設け、図6に示すように第1のグロメット19の係止爪19aと噛み合わせて両者を係合するようになっているが、クリップ21と第1のグロメット19とを簡単に係合可能であれば他の係合構造を採用してもよい。
【0015】
このフィニッシャ17の中央部分は、図5に示すように、ボディサイドアウターパネル1にウインドシールドモールディング9を固定するブラケット18を覆っている。フィニッシャ17の上縁は、ウインドシールドモールディング9のエンドラバー10の下縁と接触している。またウインドシールドモールディグ9の一端はフロントウインドシールドガラス8に当接している。またフィニッシャ17の中央部分において、図6に示すように上記取付け座面30が設けられ、係合状態にあるクリップ21と第1のグロメット19を介して、このフィニッシャ17がボディサイドアウターパネル1側に固定されている。
【0016】
フィニッシャ17の延出部分17aは、図7に示すように第2のねじ26と第2のグロメット27を介してボディサイドアウターパネル1に固定されているとともに、図8に示すようにドリップウエザーストリップ15が固定されている。この延出部分17aはドリップウエザーストリップ15で覆われている。
またフィニッシャ17の上縁は、図9に示すようにドリップウエザーストリップ15に接している。
さらにフィニッシャ17の前縁部は、図11に示すように、フィニッシャ17の前方側下縁から下方に突出形成した第1の係合爪23を、振動音防止材25を介してフロントフェンダー5の前フランジ6に係合させている。
フロントフェンダー5の端部には、図10に示すように、フィニッシャ17の下縁を支持するための前フランジ6と後フランジ7とが設けられている。
【0017】
また図15は、第1のグロメット19とブラケット18との固定構造を示す斜視図である。なお、図6に示すように、第1のグロメット19は第1のねじ20によってボディサイドアウターパネル1にブラケット18と共締めされている。またブラケット18の一端は、リベット22によってウインドシールドモールディング9に固定されている。このブラケット22とウインドシールドモールディング9とを固定する手段はリベット22に限定されることなく、例えばスポット溶接、プロジェクション溶接で代用可能である。この第1のグロメット19は、長手方向両側が上方に向けて延出し、その先端部に第2の係合部である係止爪19aが設けられている。この係止爪19aの形状、個数は本例示に限定されることなく、第1の係合部であるクリップ21との係合が得られれば他の形状としてもよい。
【0018】
このように構成されたフロントピラー部構造において、フィニッシャ17を車体のボディサイドアウターパネル1に取付けるには、図3に示すように、フィニッシャ17の取付け構造座面30の切欠部30aにクリップ21の突起を挿入することでフィニッシャ17にクリップ21を取付ける。車体側は、図6に示すように第1のねじ20によって、第1のグロメット19をブラケット18とともにボディサイドアウターパネル1に固定してある。フィニッシャ17をウインドシールドモールディング9のブラケット18に押し付ける直前に、フィニッシャ17前方下縁から突出する第1の係合爪23を、ドアアウターパネル5に形成された前フランジ6と係合させると共に、フィニッシャ17の後方下縁から突出する第2の係合爪24が、ドアパネル5に形成された後フランジ7に当接もしくは近接対向配置される。これにより、フィニッシャ17は車両の前後方向の移動が規制され、ガタツキが防止される。そしてフィニッシャ17の略中央部を押圧することにより、クリップ21に第1のグロメット19の係止爪19aが係合し、簡単にフィニッシャ17が車体に取付けられる。その後、フィニッシャ17の車体後方側の延出部分17aの穴17bに第2のねじ26を挿入し、同位置の下面側でボディサイドアウターパネル1に固定されている第2のグロメット27に第2のねじ26を螺着嵌合することによって、フィニッシャ17の延出部分17aをボディサイドアウターパネル1に直接締結する。その後、延出部分17aの他方の穴17cにドリップウエザーストリップ15に埋設されたクリップ等の突起を強制嵌入してドリップウエザーストリップ15を配置する。フィニッシャ17から突出する係合爪は本実施態様のように必ずしも2つ設ける必要はなく、第1の係合爪23もしくは第2の係合爪24のどちらか1つであっても良い。
【0019】
図12〜図14は、フィニッシャ17の取付け構造座面30とクリップ21を示す図である。図12は取付け構造座面30にクリップ21を取付けた状態を示す斜視図、図13は取付け構造座面30の斜視図、図14はクリップ21の斜視図である。この取付け構造座面30は、長手方向側の一方の面が開口して内部が中空の箱状に形成されている。またこれらの図中下側の面には、開口側からクリップ21の突起を挿入し保持するための切欠部30aが設けられている。
【0020】
クリップ21は、本例では図14及び図16に示すように、略箱状をなす本体の長手方向両側壁部に、該側壁部中央に外方に向けて突出する爪状の係合部21aが形成され、かつ該係合部21aの両側に切込みを設けてそれぞれの係合部21aが接近する方向に曲げられた際に元に戻る方向に付勢するような弾性を生じさせており、さらに係合部21aの内側近傍にはリブが設けられている。またクリップ21の中央部には、取付け構造座面30の切欠部30aに挿入可能な突起21bが突出形成されている。このクリップ21は、突起21bを取付け構造座面30の切欠部30aに挿入して取付け、フィニッシャ17の車体への取付け時、第1のグロメット19の係止爪19aと係合部21aが係合し、フィニッシャ17を車体側に取付けることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明による車両フロントピラー部構造は、フィニッシャの取付け面側に、ウインドシールドモールディングをボディサイドアウターパネルに固定する固定部材に設けられた第2の係合部に係合する第1の係合部を設けた構成としたことによって、次のような効果を得ることができる。
請求項1の発明によれば、フロントフェンダーなどの車体構成部材とは別体の合成樹脂製のフィニッシャを用いることで、材料取りに無駄が無く、コストダウンを図ることができる。又、ウインドシールドモールディング取付構造用のグロメットの数を減らすことができる。つまり、フィニッシャー組み付け用グロメットを付けることが、ウインドシールドモールディング組み付け用グロメットを付けたことになる。車体成形上又は取付面積確保の難しい部位において、多数の取付固定が行える効率的な構造ができる。又、第1の係合部と第2の係合部は、車両側面視でAピラー方向の垂線方向に可動でき、その可動分、組み立て時に部品の寸法バラツキがあっても組立てできるようになる。
請求項2の発明によれば、フィニッシャの自重をフェンダーパネルの上縁部に形成したフランジが支えるので、フィニッシャ組み立て作業者は、フィニッシャの自重より少ない重量を手で支えながら組み付け作業が行えるので、長時間の繰り返し作業が楽になる。
請求項3の発明によれば、フィニッシャとフェンダー接点から発するビビリ音を抑えることができる。
請求項4の発明によれば、ドアを開ければフィニッシャははずせるが、ドアが閉まった状態では、指を入れる程の間隙はない(通常5〜7mmの隙であるため)ので、防盗性に優れる。
請求項5の発明によれば、金属製に比べ軽量となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両フロントピラー部構造を用いた車両を例示する要部斜視図である。
【図2】 本発明のフィニッシャの一実施形態を示す外観図である。
【図3】 同じフィニッシャの取付け面(裏面)側の外観図である。
【図4】 本発明の車両フロントピラー部構造を例示する側面図である。
【図5】 図4中A−A矢視断面図である。
【図6】 図4中B−B矢視断面図である。
【図7】 図4中C−C矢視断面図である。
【図8】 図4中D−D矢視断面図である。
【図9】 図4中E−E矢視断面図である。
【図10】 車両フロントピラー部構造に用いられるフロントフェンダーの要部斜視図である。
【図11】 図4中F−F矢視断面図である。
【図12】 本発明のフィニッシャに用いるクリップと取付け構造座面を示す斜視図である。
【図13】 同じ取付け構造座面の斜視図である。
【図14】 同じクリップの斜視図である。
【図15】 ブラケットと第1のグロメットの取付け構造を示す斜視図である。
【図16】 クリップの取付け構造座面と接する側の斜視図である。
【符号の説明】
1 ボディサイドアウターパネル
2 フロントドア
5 フロントフェンダー
6 前フランジ
7 後フランジ
9 ウインドシールドモールディング
15 ドリップウェザーストリップ
16 ウエストモールディング
17 フィニッシャ
18 ブラケット
19 第1のグロメット(固定部材)
19a 係止爪(第2の係合部)
21 クリップ(第1の係合部)
30 取付け構造座面
30a 切欠部

Claims (5)

  1. 車体のフロントピラー部を構成するボディサイドアウターパネルと、該ボディサイドアウターパネルにブラケットを介して取り付けられるウインドシールドモールディングと、該ウインドシールドモールディングの下側端末部近傍に取り付けられるフィニッシャとを含む車両フロントピラー部構造であって、
    前記フィニッシャの取付け面側に、前記ウインドシールドモールディングを前記ボディサイドアウターパネルに固定する固定部材に設けられた第2の係合部に係合する第1の係合部を設けたことを特徴とする車両フロントピラー部構造。
  2. 前記フィニッシャが、フェンダーパネルの上縁部に形成したフランジに係合する少なくとも1つの係合爪を有する請求項1に記載の車両フロントピラー部構造。
  3. 前記フランジと係合爪との間に振動防止材を介在させた請求項2に記載の車両フロントピラー部構造。
  4. 前記フィニッシャは、その後端側縁辺に、ボディサイドアウターパネルに係合および/または固定される延出部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両フロントピラー部構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両フロントピラー部構造に用いられる合成樹脂製のフィニッシャ。
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