JP3784475B2 - Ledアレイ及びledプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LEDプリンタに用いられるLEDアレイ、特にLEDアレイの配線構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のLEDアレイ12の一部であるLED10を示す概略平面図である。図9は、図8の9ー9の断面図である。
従来のLEDアレイの製造方法は、以下の工程からなる。
先ず、拡散防止層として働くAl2O3層14が、N-GaAs基板16に形成される。
【0003】
次に、Si3N4ような絶縁層18が、Al2O3層14上に形成される。
【0004】
次に、亜鉛(Zn)のようなP型の不純物が気相拡散方法により、Al2O3層14と絶縁層18で覆われていないN-GaAs基板16の表面に拡散される。その結果、発光領域として働くp-GaAsP領域20がN-GaAs基板16に形成される。
【0005】
次に、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、配線層22が選択的にN-GaAs基板16上に形成される。配線層22はp-GaAsP領域20とオーミック接続されており、かつ段差部24上方で、p-GaAsP領域20から絶縁層18の上面へ延在している。
上記の工程を経て、従来のLEDアレイは完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
LEDアレイの配線層がファインピッチになってくると、上述の従来のLEDアレイの製造工程の内の配線層のパターニング工程中に配線層下の段差部に集まるエッチャントによって配線層自体が段切れが起こるといった問題が生じていた。また、LEDアレイを低コスト化したいという課題があった。本発明は、上述の問題を解決したLEDアレイ及びLEDプリンタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本発明の第1の発明のLEDアレイは、半導体基板と、前記半導体基板上に形成した発光領域と、前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、前記発光領域上から前記絶縁層上に延在し前記絶縁層上で屈折するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の幅で形成され、前記拡散防止層と前記絶縁層との間の段差部において前記第1の幅より広い第2の幅で形成され、前記絶縁層上において前記第2の幅より狭い第3の幅で形成され、前記配線層の端部が丸められることを特徴とする。
【0008】
次に、本発明の第2の発明の LED アレイは、半導体基板と、前記半導体基板上に形成した発光領域と、前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、前記発光領域上から前記絶縁層上に延在するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の幅で形成され、前記拡散防止層上から前記絶縁層上において前記第1の幅より広い第2の幅で形成され、前記第1の幅が前記第2の幅に延びる方向は前記半導体基板の端部から離れる方向のみであることを特徴とする。
【0009】
次に、本発明の第3の発明の LED アレイは、半導体基板と、前記半導体基板上に形成した発光領域と、前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、前記発光領域上から前記絶縁層上に延在するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の層厚で形成され、前記拡散防止層上から前記絶縁層上において前記第1の層厚より厚い第2の層厚で形成されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
本発明の LED アレイの第1の実施の形態
図1は本発明の第1の実施の形態であるLEDアレイ26の概略平面図である。LEDアレイ26は複数のLED28を有し、半導体基板表面上で一列に設けられている。図5(f)は、LED28の断面図である。
【0013】
本発明の第1の実施の形態であるLEDアレイ26は、発光領域として働く複数のp-GaAsP領域32を有しているN-GaAs基板30(図5(f)参照)からなる。拡散防止層として働くAl2O3層34が、N-GaAs基板30に形成され、かつ発光領域32の表面を露出する開口を有する。Si3N4ような絶縁層36が、Al2O3層34上に形成される。複数の配線層38は、夫々複数のp-GaAsP領域32と電気的に接続されており、LEDアレイ26の複数のパッド(図は省略)へ延在している。
【0014】
配線層38は幅狭部を有していて、この幅狭部40はp-GaAsP領域32とオーミック接続され、かつp-GaAsP領域32の表面から露出されたAl2O3層34の表面へ延在する。配線層38はまた幅広部44を有していて、この幅広部44は露出されたAl2O3層34の表面から絶縁層36の表面へ延在する。
【0015】
一般的に、段差部46上に配置された配線層38は、この配線層38のパターニング工程中に配線層38と段差部46との間に集まるエッチャントによってエッチングされる。その結果、段差部46上に配置された配線層38の膜厚は、絶縁層36の上に配置された配線層38より薄くなった場合、段差部46上に配置された配線層38の膜厚は、電流集中によって簡単に破壊される。しかしながら、本発明の配線層38は段差部46上に幅広部を有しているので、段差部46上に配置された配線層38は、電流集中のための段切れがし難くなる。また、本発明の配線層38はまたp-GaAsP領域32の表面上を幅狭部としているため、発光領域32の広い光取り出し面積を確保することができる。
【0016】
したがって、本発明のLEDアレイの第1の実施の形態では、LEDアレイ26の光出力効率を妨げることなしに、電流集中のための段切れを防止することができる。
【0017】
本発明の LED アレイの第2の実施の形態
図2は本発明の第2の実施の形態であるLEDアレイ50の概略平面図である。
本発明の第1の実施の形態であるLEDアレイのように、本発明の第2の実施の形態であるLEDアレイ50は、拡散防止層として働くAl2O3層34と、Si3N4ような絶縁層36と、N-GaAs基板に形成され、かつ発光領域として働く複数のp-GaAsP領域32とからなる。第2の実施の形態の複数の配線層63は、複数のp-GaAsP領域32をLEDアレイ50の複数のパッド(図は省略)と電気的に接続する。複数の配線層63は、夫々複数のp-GaAsP領域32とオーミック接続され、かつ段差部42、46を介してp-GaAsP領域32の表面から絶縁層36の上面へ延在する。
【0018】
配線層38は第1の幅狭部を有していて、この第1の幅狭部はp-GaAsP領域32とオーミック接続され、かつp-GaAsP領域32の表面から露出されたAl2O3層34の表面へ延在する。配線層38はまた第2の幅狭部を有していて、この幅広部は絶縁層36上に延在する。配線層38はまた幅広部を有していて、この幅広部は露出されたAl2O3層34の表面から絶縁層36の表面へ延在する。
【0019】
一般的に、段差部46上に配置された配線層63は、この配線層63のパターニング工程中に配線層63と段差部46との間に集まるエッチャントによってエッチングされる。その結果、段差部46上に配置された配線層63の膜厚は、絶縁層36の上に配置された配線層63より薄くなった場合、段差部46上に配置された配線層63の膜厚は、電流集中によって簡単に破壊される。しかしながら、本発明の配線層63は段差部46上に幅広部44を有しているので、段差部46上に配置された配線層63は、電流集中のための段切れがし難くなる。
【0020】
また、本発明の配線層63はp-GaAsP領域32の表面上を第1の幅狭部60としているため、LEDアレイ50は、発光領域32の広い光取り出し面積を確保することができる。
【0021】
さらに、本発明の配線層63は、絶縁層36上を第2の幅狭部62としているため、発光領域32とパッド(図示省略)との間の距離は、縮小化できる。すなわち、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。
【0022】
したがって、本発明のLEDアレイの第2の実施の形態では、LEDアレイ50の光出力効率を妨げることなしに、電流集中のための段切れを防止することができる。また、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。つまり、LEDアレイの低コスト化が図れる。
【0023】
本発明の LED アレイの第3の実施の形態
図3は本発明の第3の実施の形態であるLEDアレイ80の概略平面図である。
本発明の第3の実施の形態であるLEDアレイ80は、拡散防止層として働くAl2O3層34と、Si3N4ような絶縁層36と、N-GaAs基板に形成され、かつ発光領域として働く複数のp-GaAsP領域32とからなる。
【0024】
図面左側の複数の配線層72Lと図面右側の複数の配線層72Rとは、複数のp-GaAsP領域32とLEDアレイ50の複数のパッド(図は省略)と電気的に接続する。複数の配線層72L、72Rは、夫々複数のp-GaAsP領域32とオーミック接続され、かつ段差部74を介してp-GaAsP領域32の表面から露出されたAl2O3層34へ延在する。
【0025】
複数の配線層72Lは夫々幅広部76Lを有していて、この幅広部76Lは露出されたAl2O3層34の表面から絶縁層36の表面へ延在する。同様に、複数の配線層72Rは夫々幅広部76Rを有していて、この幅広部76Rは露出されたAl2O3層34の表面から絶縁層36の表面へ延在する。幅広部76Lはダイの左端部68から離れる方向に延在し、幅広部76Rはダイの右端部70から離れる方向に延在する。その結果、ダイシングの時のマージンが大きくなったとしても、複数の配線層72L、72Rは、ダイの端部68、70に近づけて配置することができる。
【0026】
一般的に、段差部78上に配置された配線層72L、72Rは、この配線層72L、72Rのパターニング工程中に配線層72L、72Rと段差部78との間に集まるエッチャントによってエッチングされる。その結果、段差部78上に配置された配線層72L、72Rの膜厚は、絶縁層36の上に配置された配線層72L、72Rより薄くなった場合、段差部78上に配置された配線層72L、72Rの膜厚は、電流集中によって簡単に破壊される。しかしながら、本発明の配線層72L、72Rは段差部78上に幅広部76L、76Rを有しているので、段差部78上に配置された配線層72L、72Rは、電流集中のための段切れがし難くなる。
【0027】
また、本発明の配線層72L、72Rはp-GaAsP領域32の表面上を第1の幅狭部80としているため、LEDアレイは、発光領域32の広い光取り出し面積を確保することができる。
【0028】
さらに、本発明の配線層72L、72Rは、絶縁層36上を第2の幅狭部82としているため、発光領域32とパッド(図示省略)との間の距離は、縮小化できる。すなわち、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。
【0029】
したがって、本発明のLEDアレイの第3の実施の形態では、LEDアレイの光出力効率を妨げることなしに、電流集中のための段切れを防止することができる。また、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。つまり、LEDアレイの低コスト化が図れる。さらに、ダイシングの時のマージンが大きくなったとしても、複数の配線層72L、72Rは、ダイの端部68、70に近づけて配置することができる。
【0030】
本発明の LED アレイの第 4 の実施の形態
図4は本発明の第4の実施の形態であるLEDアレイ84の概略平面図である。
本発明の第4の実施の形態であるLEDアレイ84は、拡散防止層として働くAl2O3層34と、Si3N4ような絶縁層36と、N-GaAs基板に形成され、かつ発光領域として働く複数のp-GaAsP領域32とからなる。複数の配線層86は、複数のp-GaAsP領域32をLEDアレイ84の複数のパッド(図は省略)と電気的に接続する。複数の配線層86は、第1の幅狭部88を有していて、この第1の幅狭部88はp-GaAsP領域32とオーミック接続され、かつ段差部90を介して、p-GaAsP領域32の表面から絶縁層36の表面へ延在する。配線層86は、また段差部92を介して、p-GaAsP領域32の表面から露出されたAl2O3層34へ延在する。段差部92は、配線層86の幅広部94の下に配置されている。さらに、第2の幅狭部96は幅広部94からパッド(図は省略)へ延在する。
【0031】
さらに、第1の幅狭部88と幅広部94との境界、及び幅広部94から第2の幅狭部96との境界に当たる配線層86の端部は、湾曲部98を有している。
【0032】
一般的に、段差部92上に配置された配線層86は、この配線層86のパターニング工程中に配線層86と段差部92との間に集まるエッチャントによってエッチングされる。その結果、段差部92上に配置された配線層86の膜厚は、絶縁層36の上に配置された配線層86より薄くなった場合、段差部92上に配置された配線層86の膜厚は、電流集中によって簡単に破壊される。しかしながら、本発明の配線層86は段差部92上に幅広部94を有しているので、段差部92上に配置された配線層86は、電流集中のための段切れがし難くなる。また、本発明の配線層86はp-GaAsP領域32の表面上を第1の幅狭部88としているため、LEDアレイ84は、発光領域32の広い光取り出し面積を確保することができる。さらに、本発明の配線層86は、絶縁層36上を第2の幅狭部96としているため、発光領域32とパッド(図示省略)との間の距離は、縮小化できる。すなわち、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。さらに、第1の幅狭部88と幅広部94との境界、及び幅広部94から第2の幅狭部96との境界に当たる本発明の配線層86の端部は、湾曲部98となっているので、電界集中の直接的影響を防ぐことができる。
【0033】
したがって、本発明のLEDアレイの第4の実施の形態では、LEDアレイ84の光出力効率を妨げることなしに、電流集中のための段切れを防止することができる。また、LEDアレイのアレイ方向に垂直な方向にLEDアレイのチップサイズが、縮小化できる。つまり、LEDアレイの低コスト化が図れる。さらに、電界集中の直接的影響を防ぐことができる。
【0034】
本発明の LED アレイの製造方法の第1の実施の形態
図5(a)〜図5(f)は本発明の第1の実施の形態であるLEDアレイの製造方法を説明するための断面工程図である。
先ず、拡散防止層として働くAl2O3層34が、N-GaAs基板30上に形成される。(図5(a)参照)
次に、発光領域の形成予定領域となるN-GaAs基板30表面を露出するため、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、Al2O3層34に開口部を形成する。(図5(b)参照)
次に、亜鉛(Zn)のようなP型の不純物が気相拡散方法により、Al2O3層34と絶縁層36で覆われていないN-GaAs基板30の表面に拡散される。その結果、発光領域として働くp-GaAsP領域32がN-GaAs基板30に形成される。(図5(c)参照)
次に、Si3N4ような絶縁層36が、Al2O3層34上に形成される。(図5(d)参照)
次に、Al膜102が絶縁層36とp-GaAsP領域32とを覆うように形成される。(図5(e)参照)
次に、フォトレジストのようなマスク層(図示省略)が、公知のフォトリソグラフィ・プロセスを用いて、Al膜102の所望部上に形成される。このマスク層(図示省略)は、図1に示された幅広部44に対応する幅広部を有し、かつ幅狭部40に対応する幅狭部を有する。
【0035】
次に、マスク層(図示省略)を用いて、Al膜102がエッチングされる。その結果、図1に示された配線層38が形成される。(図5(f)参照)
公知のアニーリング・プロセスが、p-GaAsP領域32と配線層38との間の良好なオーミック接続を確保することができる。
【0036】
上述した本発明のLEDアレイの製造方法の第1の実施の形態によれば、段差部46上に配置された配線層38が、この配線層38のパターニング工程中に配線層38と段差部46との間に集まるエッチャントによってエッチングされるために配線層38が段切れするリスクを防止することができる。(図1参照)
本発明の LED アレイの製造方法の第 2 の実施の形態
図6(a)〜図6(f)は本発明の第2の実施の形態であるLEDアレイの製造方法を説明するための断面工程図である。
先ず、拡散防止層として働くAl2O3層34が、N-GaAs基板30上に形成される。(図6(a)参照)
次に、発光領域の形成予定領域となるN-GaAs基板30表面を露出するため、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、Al2O3層34に開口部を形成する。(図6(b)参照)
次に、亜鉛(Zn)のようなP型の不純物が気相拡散方法により、Al2O3層34と絶縁層36で覆われていないN-GaAs基板30の表面に拡散される。その結果、発光領域として働くp-GaAsP領域32がN-GaAs基板30に形成される。(図6(c)参照)
次に、Si3N4ような絶縁層36が、Al2O3層34上に形成される。(図6(d)参照)
次に、Al膜104が絶縁層36とp-GaAsP領域32とを覆うように形成される。(図6(e)参照)ここで、Al膜104の膜厚は図5(e)で示されるAl膜102より厚く形成される。
【0037】
次に、フォトレジストのような第1のマスク層106が、公知のフォトリソグラフィ・プロセスを用いて、Al膜104の所望部上に形成される。この所望部は、図1に示される段差部42に対応する部分になる。(図6(f)参照)
次に、第1のマスク層106を用いて、Al膜104がエッチングされる。(図6(g)参照)
次に、第1のマスク層106を除去した後、第2のマスク層108が絶縁層36の上面を介して、p-GaAsP領域32からパッド(図示省略)へ延在するようにAl膜104上に形成される。(図6(h)参照)
次に、第2のマスク層108を用いて、Al膜104がエッチングされる。その結果、配線層110が形成される。(図6(i)参照)
公知のアニーリング・プロセスが、p-GaAsP領域32と配線層110との間の良好なオーミック接続を確保することができる。
【0038】
上述した本発明のLEDアレイの製造方法の第2の実施の形態によれば、段差部114上に配置された配線層110が、この配線層110のパターニング工程中に配線層110と段差部114との間に集まるエッチャントによってエッチングされるために配線層110が段切れするリスクを防止することができる。また、配線層110には、幅広部を設ける必要がなくなるため、LEDアレイのチップサイズを縮小化することができ、これによって、低コスト化が図れる。
【0039】
本発明の LED アレイの製造方法の第 3 の実施の形態
図7(a)〜図7(f)は本発明の第2の実施の形態であるLEDアレイの製造方法を説明するための断面工程図である。
先ず、拡散防止層として働くAl2O3層34が、N-GaAs基板30上に形成される。(図7(a)参照)
次に、発光領域の形成予定領域となるN-GaAs基板30表面を露出するため、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、Al2O3層34に開口部を形成する。(図7(b)参照)
次に、亜鉛(Zn)のようなP型の不純物が気相拡散方法により、Al2O3層34と絶縁層36で覆われていないN-GaAs基板30の表面に拡散される。その結果、発光領域として働くp-GaAsP領域32がN-GaAs基板30に形成される。(図7(c)参照)
次に、Si3N4ような絶縁層36が、Al2O3層34上に形成される。(図7(d)参照)
次に、フォトレジストのような第1のマスク層116が、公知のフォトリソグラフィ・プロセスを用いて、p-GaAsP領域32と絶縁層36との間に形成される段差部を除くp-GaAsP領域32上、及び絶縁層36上に形成される。(図7(e)参照)
次に、配線層に用いられる材料に対しエッチングの選択比の大きい材料からなる金属層120が、p-GaAsP領域32と絶縁層36との間に形成される段差部上と、第1のマスク層116上に形成される。ここで、配線層としてAlを用いる場合、金属層120として例えば、AuBe又は、AuZnを用いると良い。(図7(f)参照)
次に、金属層122は、第1のマスク層116を除去することによって、選択的にp-GaAsP領域32と絶縁層36との間に形成される段差部上に形成することができる。(図7(g)参照)
次に、Al膜124が、p-GaAsP領域32と絶縁層36と金属層122とを覆うように形成される。(図7(h)参照)
次に、フォトレジストのような第2のマスク層(図示省略)が絶縁層36の上面を介して、p-GaAsP領域32からパッド(図示省略)へ延在するようにAl膜124上に形成される。
【0040】
次に、第2のマスク層(図示省略)を用いて、Al膜124がエッチングされる。その結果、配線層126が形成される。(図7(i)参照)
次に、公知のアニーリング・プロセスが、p-GaAsP領域32と配線層126との間の良好なオーミック接続を確保することができる。
【0041】
上述した本発明のLEDアレイの製造方法の第3の実施の形態によれば、配線層に用いられる材料に対しエッチングの選択比の大きい材料からなる金属層122を用いるようにしたため、段差部128上に配置された配線層126が、この配線層126のパターニング工程中に配線層126と段差部128との間に集まるエッチャントによってエッチングされるために配線層126が段切れするリスクを防止することができる。また、配線層126には、幅広部を設ける必要がなくなるため、LEDアレイのチップサイズを縮小化することができ、これによって、低コスト化が図れる。さらに、配線層に用いられる材料に対しエッチングの選択比の大きい材料からなる金属層122として、AuBe又は、AuZnを用いるようにしたため、p-GaAsP領域32と配線層126との間の低コンタクト抵抗化が図れる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形をすることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のLEDアレイ及びLEDプリンタによれば、以下のような効果を奏することができる。LEDアレイの配線層がファインピッチになってくると、LEDアレイの製造工程の内の配線層のパターニング工程中に配線層下の段差部に集まるエッチャントによって配線層自体が段切れが起こるといった問題が生じることを防止できる。さらに、LEDアレイのチップサイズの縮小化を可能とし、LEDアレイの低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のLEDアレイを説明するための図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のLEDアレイを説明するための図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のLEDアレイを説明するための図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態のLEDアレイを説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のLEDアレイの製造方法を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態のLEDアレイの製造方法を説明するための図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態のLEDアレイの製造方法を説明するための図である。
【図8】従来のLEDアレイを説明するための図である。(その1)
【図9】従来のLEDアレイを説明するための図である。(その2)
【符号の説明】
26:LEDアレイ26
28:LED
30:N-GaAs基板
32:p-GaAsP領域
34:Al2O3層
36:Si3N4
38:配線層
44:幅広部
46:段差部
Claims (4)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成した発光領域と、
前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、
前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、
前記発光領域上から前記絶縁層上に延在し前記絶縁層上で屈折するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、
前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の幅で形成され、前記拡散防止層と前記絶縁層との間の段差部において前記第1の幅より広い第2の幅で形成され、前記絶縁層上において前記第2の幅より狭い第3の幅で形成され、
前記配線層の端部が丸められることを特徴とするLEDアレイ。 - 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成した発光領域と、
前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、
前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、
前記発光領域上から前記絶縁層上に延在するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、
前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の幅で形成され、前記拡散防止層上から前記絶縁層上において前記第1の幅より広い第2の幅で形成され、
前記第1の幅が前記第2の幅に延びる方向は前記半導体基板の端部から離れる方向のみであることを特徴とするLEDアレイ。 - 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成した発光領域と、
前記半導体基板上に形成し、かつ前記発光領域を露出する開口を有する拡散防止層と、
前記拡散防止層上に形成し、かつ前記発光領域と前記拡散防止層を露出するように形成した絶縁層と、
前記発光領域上から前記絶縁層上に延在するように形成され、かつ前記発光領域とオーミック接続された配線層とを有し、
前記配線層は前記発光領域から前記拡散防止層において第1の層厚で形成され、前記拡散防止層上から前記絶縁層上において前記第1の層厚より厚い第2の層厚で形成されることを特徴とするLEDアレイ。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のLEDアレイを用いたことを特徴とするLEDプリンタ。
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