JP3784305B2 - 減圧乾燥装置及び減圧乾燥方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばレジスト等の塗布液が表面に塗布された基板を減圧乾燥処理し、この塗布液を乾燥させる基板減圧乾燥装置及び基板減圧乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスやLCDの製造プロセスにおいては、フォトリソグラフィと呼ばれる技術により被処理基板へのレジスト処理が行われている。この処理では、表面に所定のマスクパターンが形成されたレチクル基板を用いて露光処理が行われており、このレチクル基板表面へのマスクパターンの形成は、先ずガラス製の基板の表面に所定の塗布液の塗布を行って液膜を形成し、しかる後当該液膜を露光した後、現像処理を行って所望のパターンを得る、一連の工程により行われる。
【0003】
前記塗布液の塗布手法の一つとして、液膜を形成するレジスト成分と溶剤とを混ぜ合わせて成る塗布液(レジスト液)を、レチクル基板の上方に設けたノズルを一方向に往復させると共に、それに交差する方向にレチクル基板を間欠送りしながら、ノズルから塗布液をレチクル基板表面に吐出し、塗布液をいわゆる一筆書きの要領で塗布して行く方法がある。
【0004】
前記塗布液に含まれる溶剤としては、揮発性の低いものが使用されることや、速やかに溶剤を基板表面から除去して塗布膜の膜厚均一性を確保するなどの理由から、上述の方法を実施するにあたっては、基板上に塗布液を塗布した後、直ぐに減圧乾燥ユニットに搬入して減圧乾燥を行うことが好ましいと考えられる。図13は従来の減圧乾燥ユニットを示す図である。図中11は蓋体12及び載置部13にて構成される密閉容器11であり、蓋体12の天井部には開口部12aが形成されている。この開口部12aは排気管12bを介して真空ポンプ14と連通し、密閉容器11の内部を減圧することができるようになっている。このような装置において、レチクル基板Rを載置部13に載置し、図示しない温度調節手段にてレチクル基板Rの温度を調整すると共に真空ポンプ14を作動させ、密閉容器11内を減圧することで、レチクル基板R表面の塗布液中の溶剤が蒸発(乾燥)し、残ったレジスト成分によりパターンが形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで減圧乾燥ユニットに搬送されたときのレチクル基板R表面にある塗布液15の状態は、例えば図14(a)に示すように、例えば基板の周縁領域(周縁から例えば20mm程度内側の領域)において、塗布液15自体の表面張力により角が丸くなっている。このため図14(b)に示すように、載置部13に載置されているレチクル基板Rの上方側に、レチクル基板Rと対向するように整流板16を設けた状態で密閉容器11内部を減圧し、整流板16とレチクル基板Rとの間で外に広がる気流により塗布液15がレチクル基板R周縁側に向かって広がり、前記周縁領域の塗布液15が丸くなるのを抑える手法が検討されている。
【0006】
この場合、正方形あるいは長方形の角型基板であるレチクル基板Rにおいては、図15に示すように、基板の対角線であるa方向に向かう気流と、辺方向であるb方向に向かう気流とでは、基板周縁部における気流の強さが異なってしまい、基板の対角線方向においては、図14(c)に示すように、上述の塗布液を外に広げる気流が弱く、周縁部にある塗布液15が減圧排気により引張られたような状態となり周縁部の膜厚が極端に高くなってしまう場合がある。このようにレチクル基板Rの周縁領域において部位によって膜厚が異なると、当該周縁領域は回路形成領域として使用できなくなる懸念がある。
【0007】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は角型の基板表面に形成された塗布膜を乾燥させるための減圧乾燥装置において、面内均一性の高い処理を行うことができる技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の減圧乾燥装置は、塗布液が表面に塗布された角型の基板を減圧乾燥するための減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられた気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように設けられた整流板と、
整流板の基板側の面および基板載置部の表面のうち少なくとも一方における基板の周縁の外側に設けられ、互いに横方向に分かれて対をなし、これらの間にて、塗布液から蒸発した溶剤成分で形成される気流を規制するための気流規制部材と、
前記気密容器内を減圧し、塗布液に含まれる溶剤成分を蒸発させるための減圧排気手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
前記気流規制部材は、例えば気流が基板の一辺とそれに向い合う他の一辺に沿って伸びるように設けられる構成である。また気流規制部材は、例えば基板の周縁に沿って設けられると共に、当該気流規制部材に規制された気流が基板の対角線の延長方向に向かうように、基板の隅部に対応する位置には設けられていない構成であっても良く、例えば基板の対角線の延長線に沿ってかつ当該延長線を挟んで互いに対向する第1の部材を備え、一の対角線に沿って設けられた第1の部材の基板寄りの端部と、当該一の対角線に隣接する対角線に沿って設けられた第1の部材の基板寄りの端部と、の間は互いに繋がれた構成としても良い。更に基板載置部は、基板の温度を調整する温調プレートと、この温調プレートに基板が収まるように設けられた凹部と、を備えた構成としても良い。
【0010】
本発明によれば、角型の基板表面に整流板を対向させた状態で塗布膜を減圧乾燥するにあたって気流規制部材により気流が所定の方向に流れるように規制しているので基板全体にムラのないあるいはムラの少ない気流を形成することができ、均一性の高い処理を行うことができる。
【0011】
本発明の減圧乾燥方法は、塗布液が表面に塗布された角型の基板を気密容器内の基板載置部に載置する工程と、
次いで基板表面に隙間を介して整流板を対向させた状態で気密容器内を減圧する工程と、
整流板の基板側の面および基板載置部の表面のうち少なくとも一方における基板の周縁の外側に設けられ、互いに横方向に分かれて対をなす気流規制部材の間にて、基板に塗布された塗布液から蒸発した溶剤成分で形成される気流を規制する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法において、前記気密容器内を減圧する工程は、整流板を、減圧の開始から前記気流が形成される第1の高さ位置に設定する工程と、その後前記整流板を第1の高さ位置よりも高い第2の高さ位置に設定して前記気流を弱める工程と、を有していてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
先ず本発明の減圧乾燥装置を説明する前に、当該減圧乾燥装置が組み込まれた塗布装置の一例について図1を参照しながら説明する。図1中、21は例えば複数枚のレチクル基板Rが収納されたカセットCを搬入出するためのカセットステーションであり、このカセットステーション21には前記カセットCを載置する載置部21aが設けられている。またカセットステーション21の奥側には、例えばカセットステーション21から奥を見て左側から順に塗布ユニット22、加熱・冷却系および減圧乾燥等のユニットを多段に積み重ねた棚ユニット23,24,25が夫々配置されている。更にカセットステーション21、塗布ユニット22及び棚ユニット23,24,25の間でレチクル基板Rの受け渡しを行うためのアーム26aを備えた搬送機構26が設けられている。
【0013】
前記塗布ユニット22においては、後述する塗布手法が可能な塗布装置が設けられており、棚ユニット23,24,25においては、加熱ユニット201、冷却ユニット202のほか、本発明の減圧乾燥装置である減圧乾燥ユニット203、疎水化処理ユニット204等が上下に割り当てされている。なお、201〜204は一例として指示してある。
【0014】
この装置のレチクル基板Rの流れについて説明すると、先ず外部からレチクル基板Rが収納されたカセットCが載置部21aに載置され、搬送機構26によりカセットC内からレチクル基板Rが取り出され、棚ユニット25内の疎水化処理ユニット204の一の棚の処理部内にて疎水化処理が行われた後、冷却ユニット202で所定の温度に冷却され、塗布ユニット22にて塗布液であるレジスト液が塗布される。続いてレチクル基板Rは減圧乾燥ユニット203に搬送され、減圧乾燥処理によりレジスト膜が形成される。レジスト膜が形成されたレチクル基板は加熱ユニット201で所定の温度に加熱された後、冷却ユニット202で所定の温度に冷却され、載置部21a上のカセットC内に戻される。しかる後、当該カセットCに収納されたレチクル基板Rは図示しない露光装置に搬送され、前記レジスト膜に露光がされた後、現像装置にて現像処理が行われ、所望のマスクパターンが形成される。
【0015】
ここで本発明に係る減圧乾燥手法の前段にある上述の塗布ユニットにおいて、液膜を形成するレジスト成分と溶剤とを混ぜ合わせて成る塗布液(レジスト液RE)をレチクル基板R表面に塗布する手法について図2、図3を用いて簡単に説明する。塗布ユニットの基板処理空間内において、図示しない基板保持部により水平に保持されたレチクル基板Rの表面側に対向するように設定された塗布液の供給ノズル30を一方向(図中X方向)に往復させながら塗布液をレチクル基板Rに供給する。この場合予定とする塗布領域外に供給されないようにスリット形状の開口部を有するプレート31が設けられている。また供給ノズル30が基板の一縁から他縁に移動すると、そのタイミングに合わせて図示しない移動機構によりレチクル基板Rがそれに交差する方向に間欠送りされる。このような動作を繰り返すことにより、いわゆる一筆書きの要領で塗布液がレチクル基板Rに塗布される。
【0016】
続いて本発明に係る減圧乾燥装置の実施の形態について説明する。図4に示すようにこの減圧乾燥装置は塗布液が塗布されたレチクル基板Rを載置するための基板載置部である載置台4を備えている。この載置台4には載置したレチクル基板Rの温度を調節するための温度調節手段41例えばペルチェ素子からなる冷却部が埋設されており、この例では載置台4と温度調節手段41とにより温調プレートが構成されている。なお載置台4について、より詳しくは図5、図6に示すように、比較的熱容量の大きいレチクル基板Rに対して速やかに温度調節が可能なように、載置台4の基板載置領域はレチクル基板Rよりも僅かに大きい相似形の凹部42(基板収容部)により形成され、このように構成すれば基板の裏面側及び側面にて速やかに熱交換が行われる。また溶剤揮発(蒸発)時の基板温度変化を最小限にできる。この凹部42の底面には、当該凹部42内に収まったレチクル基板Rが載置台4の表面から僅かな隙間、例えば0.1mm程度浮いた状態で載置されるようにレチクル基板Rの四隅に対応する位置に基板保持用の突起部43が設けられている。また載置台4にはレチクル基板Rを搬入出する際、レチクル基板R周縁の面取り部44を下方向から支持して昇降するように、この面取り部と同じように傾斜した基板支持面45を備えた基板支持ピン46が、載置台4を上下方向に貫通し、図示しない昇降機構により突没自在に設けられている。
【0017】
載置台4の上方側には、蓋体5が図示しない蓋体昇降機構により昇降自在に設けられている。この蓋体5はレチクル基板Rの搬入出時には上昇し、減圧乾燥を行う時には下降して、蓋体5と載置台4とにより気密容器40を形成する構成となっている。また蓋体5の天井部には中心付近に排気口51が設けられ、この排気口51にはバルブ52、排気流量を調整して圧力を制御する圧力調整部53および減圧排気手段である真空ポンプ54が配管55を介して接続されている。
【0018】
また載置台4の上方側には、レチクル基板Rの表面と対向するように整流板6が設けられている。この整流板6は、図7に示すように、例えばレチクル基板R表面積よりも大きい円形状の板で構成され、レチクル基板Rの表面と対向する面(裏面側)には、レチクル基板Rの周縁に対して僅かに外側において、基板の一辺R1とそれに向かう合う他の一辺R2に対応する位置に両辺R1、R2に沿って夫々伸びるように、例えば200mm(長さ)×10mm(幅)×0.8mm(厚み)の四角形状の気流規制部材61が夫々設けられる。また整流板6はその周縁部を例えば3ヵ所で支持部材62により支持されており、これら支持部材62は載置台4を貫通し、昇降ベース63を介して接続された昇降手段64により高さ調整ができるように構成されている。
【0019】
前記昇降手段64は、昇降ベース63の下方側において、ガイド部65が螺合されたボールネジ部66が配置され、モータM及びプーリ67を含む駆動部によりボールネジ部66を回転させることにより、ガイド部65及び昇降ベース63に両端が枢支された連結体68が回転して整流板6が昇降する構成となっている。なお69は支持部材62の貫通孔を介して気密容器40内の減圧状態が破られないようにするためのベローズである。またモータM、温度調節手段41及び圧力調整部53は制御部7に接続されており、レチクル基板Rの減圧乾燥処理を行う際、その動作は制御部7により制御される。
【0020】
このような減圧乾燥装置においては、先ず蓋体5が上昇した状態において、既述の手法にて塗布液が塗布されたレチクル基板Rが図示しない搬送アームと基板支持ピン46との協働作用により載置台4の凹部42に収まるように載置される。次いで昇降手段64により整流板6が待機位置まで下降し、蓋体5が下降してレチクル基板Rの周囲を囲む気密容器40が形成される。続いて整流板6が下降して第1の高さ位置L1、例えば整流板6下面がレチクル基板R表面から1mm離れた高さ位置(気流規制部材下面がレチクル基板R表面から0.2mm離れた高さ位置)に設定され、温度調節手段41によりレチクル基板Rの温度が所定の温度、例えば18℃に設定される。
【0021】
しかる後バルブ52が開き、真空ポンプ54により気密容器40の減圧が開始され、図8(a)に示す減圧時間tと気密容器40内の圧力pとの関係を示すグラフの実線のように、先ず気密容器40内の空気が排出される減圧時間t1までは急速に圧力pが低下する。次いでレチクル基板R表面の塗布液(レジスト液RE)に含まれる溶剤の蒸発が始まり、レチクル基板Rと整流板6との隙間を流れる気流が形成される。このとき溶剤は前記隙間において蒸発(液体から気体への状態変化)により容積が大きくなるので前記気流はレチクル基板R表面のレジスト膜を外方向に向かって押し広げるようにして流れる。また溶剤が沸騰して塗布液膜の表面を粗くするのを抑えるため、圧力調整部53により排気量が調節され、図8(b)に示すように気密容器40内の圧力pは溶剤の蒸気圧手前付近にて緩やかに低下する。
【0022】
このとき図9(a)示すように整流板6及び気流規制部材61によりその流れ方向が規制されながら整流板6とレチクル基板Rとの僅かな隙間を外側方向に向かって流れる気流が形成される。つまり気流規制部材61の下面とレチクル基板Rとの隙間は極めて小さいので、レチクル基板Rの上方空間はレチクル基板Rの両側に伸びる一対の気流規制部材61、61と整流板6とにより囲まれると共に前後が開口している状態となり、このためレチクル基板Rの塗布膜から蒸発した溶剤蒸気を含む気流は、図9(b)に模式的に矢印の大きさで気流の強さを示すように、その殆どが前側あるいは後側の開口部に向かって流れ、レチクル基板Rの全面に亘って均一な気流が形成される。
【0023】
このまま減圧乾燥を続けると、レチクル基板Rの周縁の膜厚が高くなった状態で乾燥してしまう場合があるので、気密容器40内の圧力pが所定の圧力に達した時点(図中t2)で図8(c)に示すように整流板6が第2の高さ位置L2、例えば整流板6下面がレチクル基板R表面から5mm離れた高さ位置まで上昇して、整流板6とレチクル基板Rとの隙間を広げることにより、前記気流が塗布液膜を押し広げる力が弱められる。その後、溶剤の殆どが蒸発し、基板表面にレジスト成分からなるレジスト膜が形成されると、気密容器40内に残存する蒸発した溶剤雰囲気が排気されて再度気密容器40内の圧力pが急速に低下し、所定の圧力になった時点(図中t3)で減圧排気を停止する。しかる後気密容器40が大気雰囲気まで復帰され減圧乾燥処理が終了する。
【0024】
上述の実施の形態によれば、減圧乾燥時に塗布膜からの溶剤成分(蒸発成分)で形成される気流を、一対の気流規制部材61、61によりレチクル基板Rの両側縁に沿った流れとすることにより、レチクル基板Rの周縁に対してムラのない気流を形成することができる。更に気流の一部がレチクル基板Rの両側縁から気流規制部材61、61の下を潜って流れるため両側縁(X方向に沿った周縁)においても塗布液が表面張力により丸まることが抑えられる。その結果レチクル基板Rの全周に亘って周縁部の塗布膜の盛り上がりの状態が予定している範囲に収まり、レチクル基板Rの隅部の流量が少ないことによる局所的な異常な盛り上がりを抑えることができ、周縁部における有効領域を広くすることができる。即ちこの実施の形態によればレチクル基板Rに対して面内均一性の高い減圧乾燥処理を行うことができる。
【0025】
また他の実施の形態として、気流規制部材61は、気流がレチクル基板Rの対角線の延長方向に向かうように規制する構成としても良い。例えば図10(a)に示すように基板の四隅に対応する領域には気流規制部材61を設けずにこの領域がいわば開口するように構成し、基板の各々の辺に対応する位置には気流規制部材61を設けた構成としても良い。あるいは図10(b)又は図10(c)に示すようにレチクル基板Rの対角線の延長線d1に沿ってかつこの延長線d1を挟んで互いに対向するように設けられた一対の第1の部材61aの端部と、前記対角線に隣接する対角線の延長線d2に沿って設けられた第1の部材61aの端部とが繋がれた構成としても良い。この例において、図10(b)では基板の周縁方向に沿って設けられた第2の部材61bを介して前記第1の部材61aの基板寄りの端部が繋がれた構成となっている。また図10(c)では、レチクル基板Rの各辺の中心付近から各対角線の延長線d1、d2と平行に伸びるように外方に向けて第1の部材61aが伸び出し、各辺において2本の第1の部材61a、61aにより、くの字形の気流規制部材61が4組形成された構成である。
【0026】
この様な構成においては、レチクル基板Rの対角線方向の気流を強くでき、反対に辺方向の気流を弱められる。つまりレチクル基板Rの全周縁に対して気流の強さを均一の高いものにすることができ、上述の場合と同様の効果が得られる。更に整流板6は円形状に限られず四角形状であっても良い。この場合においても上述の場合と同様の効果が得られる。なお本発明は、被処理基板にレチクル基板以外の基板、例えばLCD用のガラス基板の減圧乾燥処理にも適用できる。
【0027】
また本発明の減圧乾燥装置は、気密容器40の減圧状態を開放するための手段として図11に示すように、バルブ81、圧力調整部82、フィルタ83を備えた気体供給手段が三方弁84を介して接続された構成としても良い。この場合、レチクル基板R表面に塗布された塗布液の乾燥が終了した後、バルブ81が開き、三方弁84が切り換えられて、圧力調整手段82により所定の給気量に設定されたパージ用の気体、例えば窒素ガス等の不活性ガスを減圧状態の気密容器40内に供給し、気密容器40内の圧力を大気雰囲気に復帰させる。このような構成においては、フィルタ83で浮遊粒子等の不純物が取り除かれた気体を供給することができ、また仮に気密容器40内に不純物が付着していたとしても、この不純物が気体の流れに乗って気密容器40内で巻き上がらないような給気量に設定されて供給されるので、基板に不純物が付着するのを抑えることができる。
【0028】
なお気流規制部材61は、上述の整流板6に設ける構成に限られず、図12に示すように、例えば図7、図10に示したような気流規制部材61が載置台4表面に設けられる構成としても良く、あるいは整流板6と載置台4に分割して設けられる構成としても良い。この様な構成においても気流が所定の方向に規制することができ、上述の場合と同様の効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、角型の基板表面に形成された塗布膜を乾燥させるための減圧乾燥装置において、減圧乾燥時に塗布膜からの溶剤成分(蒸発成分)で形成される気流の方向を規制してムラのない気流を形成することにより均一性の高い減圧乾燥処理を行うことができ、この結果、塗布膜の面内均一性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧乾燥装置を組み込んだ塗布装置の一例を示す斜視図である。
【図2】減圧乾燥処理の対象となる塗布膜を形成するための塗布装置を略解的に示す斜視図である。
【図3】減圧乾燥処理の対象となる塗布膜を形成する様子を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る減圧乾燥装置を示す縦断面図である。
【図5】上記の実施の形態に係る減圧乾燥装置の載置台を示す斜視図である。
【図6】上記載置台における基板の支持の様子を示す断面図である。
【図7】上記の実施の形態に係る減圧乾燥装置に用いられる整流板を示す説明図である。
【図8】上記の実施の形態に係る減圧乾燥装置の減圧乾燥工程を示す工程図である。
【図9】減圧乾燥時の気流の流れを説明する説明図である。
【図10】本発明に用いられる整流板の他の例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る減圧乾燥装置に用いられる好ましいパージガスの供給系を示す縦断面図である。
【図12】本発明に用いられる気流規制部材の他の構成例を示す説明図である。
【図13】従来の減圧乾燥装置を示す説明図である。
【図14】従来の減圧乾燥装置を用いたときの基板の周縁部の塗布膜の状態を示す説明図である。
【図15】従来の減圧乾燥装置を用いたときの気流の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
R レチクル基板
4 載置台
40 気密容器
41 温度調節手段
42 凹部
5 蓋体
51 圧力調整部
54 真空ポンプ
6 整流板
61 気流規制部材
61a 気流規制部材の第1の部材
61b 気流規制部材の第2の部材
73 フィルタ
Claims (7)
- 塗布液が表面に塗布された角型の基板を減圧乾燥するための減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられた気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように設けられた整流板と、
整流板の基板側の面および基板載置部の表面のうち少なくとも一方における基板の周縁の外側に設けられ、互いに横方向に分かれて対をなし、これらの間にて、塗布液から蒸発した溶剤成分で形成される気流を規制するための気流規制部材と、
前記気密容器内を減圧し、塗布液に含まれる溶剤成分を蒸発させるための減圧排気手段と、を備えたことを特徴とする減圧乾燥装置。 - 気流規制部材は、気流が基板の一辺とそれに向い合う他の一辺に沿って伸びるように設けられることを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥装置。
- 気流規制部材は、基板の周縁に沿って設けられると共に、当該気流規制部材に規制された気流が基板の対角線の延長方向に向かうように、基板の隅部に対応する位置には設けられていないことを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥装置。
- 気流規制部材は、基板の対角線の延長線に沿ってかつ当該延長線を挟んで互いに対向する第1の部材を備え、一の対角線に沿って設けられた第1の部材の基板寄りの端部と、当該一の対角線に隣接する対角線に沿って設けられた第1の部材の基板寄りの端部と、の間は互いに繋がれていることを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥装置。
- 基板載置部は、基板の温度を調整する温調プレートと、この温調プレートに基板が収まるように設けられた凹部と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
- 塗布液が表面に塗布された角型の基板を気密容器内の基板載置部に載置する工程と、
次いで基板表面に隙間を介して整流板を対向させた状態で気密容器内を減圧する工程と、
整流板の基板側の面および基板載置部の表面のうち少なくとも一方における基板の周縁の外側に設けられ、互いに横方向に分かれて対をなす気流規制部材の間にて、基板に塗布された塗布液から蒸発した溶剤成分で形成される気流を規制する工程と、を備えたことを特徴とする減圧乾燥方法。 - 前記気密容器内を減圧する工程は、整流板を、減圧の開始から前記気流が形成される第1の高さ位置に設定する工程と、その後前記整流板を第1の高さ位置よりも高い第2の高さ位置に設定して前記気流を弱める工程と、を有していることを特徴とする請求項6記載の減圧乾燥方法。
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