JP3783635B2 - シャントスイッチ素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波回路に組み込まれるシャントスイッチ素子に関するものである。
【0002】
【背景技術】
図4(a)にはシャントスイッチ素子の一例が断面図により簡略化されて示されている。このシャントスイッチ素子30は誘電体から成る基板31を有し、この基板31上にはコプレーナー線路32が形成されている。このコプレーナー線路32は高周波信号を通電する線路であり、3本の線路33g1,33s,33g2が基板31上に間隔を介し並設されて構成されている。その真ん中の線路33sは信号線路と成し、信号線路33sの両側の線路33g1,33g2はグランド線路と成している。
【0003】
コプレーナー線路32上には、電極ブリッジ34が、その両端をそれぞれグランド線路33g1,33g2に接合させ信号線路33sの上方側を跨ぐ形態で配置されている。図4(b)にはコプレーナー線路32と電極ブリッジ34を図4(a)の上方側から見た図が模式的に示されている。
【0004】
このシャントスイッチ素子30を構成する信号線路33sと電極ブリッジ34間に直流電圧を印加すると、信号線路33sと電極ブリッジ34間に静電引力が発生する。この結果、発生した静電引力により、電極ブリッジ34が信号線路33sに引き寄せられ、電極ブリッジ34と、コプレーナー線路32の信号線路33sとの間の静電容量が変化する。
【0005】
ところで、コプレーナー線路32と電極ブリッジ34の等価回路は図4(c)の如く表すことができる。この図4(c)において、符号Cは信号線路33sと電極ブリッジ34間の静電容量を示し、符号Lは電極ブリッジ34が持つインダクタンス成分を示し、符号Rは電極ブリッジ34が持つ抵抗成分を示している。
【0006】
信号線路33sと電極ブリッジ34間の間隔が狭くて当該信号線路33sと電極ブリッジ34間の静電容量Cが大きくなると、図4(c)のLC直列回路の自己共振周波数が低下する。LC直列回路の自己共振周波数において、そのLC直列回路のインピーダンスは最低となる。これにより、信号線路33sから電極ブリッジ34を介してグランド線路33g1,33g2側を見たときにLC直列回路の自己共振周波数において高周波的に短絡した状態となって、コプレーナー線路32(信号線路33s)の高周波信号の導通がオフする。
【0007】
また、信号線路33sと電極ブリッジ34間の間隔が広くて当該信号線路33sと電極ブリッジ34間の静電容量Cが小さくなると、図4(c)のLC直列回路の自己共振周波数が上昇する。この結果、信号線路33sから電極ブリッジ34を介してグランド線路33g1,33g2側を見たときに高周波的にオープンとなって、コプレーナー線路32の高周波信号の導通がオンする。
【0008】
このシャントスイッチ素子30では、前述したように、電極ブリッジ34を変位させて当該電極ブリッジ34と信号線路33s間の静電容量Cを可変することにより、コプレーナー線路32の高周波信号の導通オン・オフを制御することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このシャントスイッチ素子30の構成では、電極ブリッジ34は、駆動用固定電極と対を成して静電引力を発生させるための駆動電極としての機能と、信号線路33sと対を成して図4(c)に示すLC直列回路の自己共振周波数を決定するための静電容量用の電極としての機能とを兼用している。
【0010】
しかしながら、コプレーナー線路32を導通する信号が例えばミリ波帯などの高周波信号の場合、前述の如く静電容量変化を利用したLC直列回路の自己共振周波数の変化によってコプレーナー線路32の高周波信号の導通オン・オフを精度良く行うためには、電極ブリッジ34の電極面を小さく形成する必要がある。一方、そのように電極ブリッジ34を小さく形成すると、当該電極ブリッジ34を変位させるための静電引力を発生させるためには、電極ブリッジ34と駆動用固定電極間に大きな直流電圧を印加しなければならない。しかし、低い直流電圧で電極ブリッジ34を変位させることが望ましいので、変位駆動の面から見ると、電極ブリッジ34は大きく形成することが好ましい。
【0011】
このように、高周波信号の導通オン・オフ制御に適した電極ブリッジ34の大きさと、電極ブリッジ34自体の変位に適した電極ブリッジ34の大きさとにずれがあることから、電極ブリッジ34の設計が難しいという問題がある。
【0012】
この発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、電極設計の自由度を向上させることができるシャントスイッチ素子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、基板と、この基板上に形成される高周波信号導通部と、基板の上方側に基板と間隔を介して配置され高周波信号導通部の少なくとも一部分に対向する可動体と、この可動体に形成され高周波信号導通部に対向する可動電極とを有し、前記可動体は、高周波信号に対して絶縁性を有する半導体又は絶縁体により構成され、この可動体には前記可動電極とは分離された位置に可動体変位用可動側電極が形成され、前記可動体と間隔を介して対向する位置には前記可動体変位用可動側電極に間隔を介して対向する位置に固定配置された可動体変位用固定側電極が設けられており、前記高周波信号導通部は信号線を中央にしてその両側に間隔を介してグランド線を形成した線路と成し、前記高周波信号導通部と前記可動電極との間には該高周波信号導通部と可動電極間の静電容量をC成分としたLC直列回路の等価回路が形成されており、前記可動体変位用可動側電極と可動体変位用固定側電極間の直流電圧印加による静電引力によって可動体を基板側に変位させて前記LC直列回路のC成分を可変して前記高周波信号導通部の信号線を導通する高周波信号の導通オン・オフを制御することを特徴としている。
【0015】
の発明は、第1の発明の構成を備え、高周波信号導通部は、コプレーナー線路あるいはマイクロストリップ線路を構成する導体部としたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1(a)にはシャントスイッチ素子の第1実施形態例が模式的な断面図により示されている。
【0018】
第1実施形態例のシャントスイッチ素子1は、誘電体から成る基板2を有し、この基板2上にはコプレーナー線路3が形成されている。コプレーナー線路3は、前述したと同様に、例えば5GHz以上の高周波信号が導通する高周波信号通電部として機能する線路であり、3本の線路4g1,4s,4g2が基板2上に間隔を介し並設されている。真ん中の線路4sは信号線路であり、この信号線路4sの両側の線路4g1,4g2はグランド線路である。
【0019】
また、基板2上には、例えばガラスから成る上部部材5が、コプレーナー線路3の上方側を間隔を介して覆うように配置されている。この上部部材5と基板2は基板2の端縁部において接合している。この上部部材5と基板2との間の間隙には、可動体6が、コプレーナー線路3の一部分に間隔を介し対向して設けられている。この可動体6は支持部7を介して上部部材5に支持されている。可動体6は、絶縁体、又は、高周波信号に対しては絶縁性を示すSiやGaAs等の高抵抗(例えば抵抗率が1000Ωcm以上、かつ、10000Ωcmの範囲内)の半導体により構成されている。
【0020】
可動体6の基板対向面6aには、可動電極8が、コプレーナー線路3の一方側のグランド電極4g1から信号線路4sを介し他方側のグランド電極4g2にかけて当該線路4g1,4s,4g2の一部分に対向して形成されている。また、可動体6の上部部材対向面6bには可動体変位用可動側電極10が形成されている。図1(b)には、それらコプレーナー線路3と可動電極8と可動体変位用可動側電極10を図1(a)の上方側から見た配置関係例が模式図により示されている。
【0021】
さらに、上部部材5には、可動体変位用固定側電極11が、可動体変位用可動側電極10と対向して形成されている。さらにまた、上部部材5にはスルーホール12が形成されており、このスルーホール12を介して可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11は、それぞれ、外部と導通することが可能となっている。
【0022】
外部からスルーホール12を利用して可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11間に直流電圧(例えば5V程度の直流電圧)が印加されると、当該可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11間に静電引力が発生し、当該静電引力によって可動体6が上部部材5側に引き寄せられる。これにより、コプレーナー線路3の信号線路4sと可動電極8間の間隔が広がって当該信号線路4sと可動電極8間の静電容量Cが小さくなる。すなわち、この第1実施形態例では、可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11は、可動体6を変位させてコプレーナー線路3の信号線路4sと可動電極8との間の静電容量Cを可変する容量可変手段を構成している。
【0023】
この第1実施形態例のシャントスイッチ素子1では、可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11から成る容量可変手段によって、可動体6が上部部材5側に変位してコプレーナー線路3と可動電極8間の静電容量Cが小さくなると、この静電容量Cの変化によって信号線路4sから可動電極8を介してグランド線路4g1,4g2を見たときのインピーダンスが大きくなり、信号線路4sから可動電極8を介してグランド側を見たときに高周波的にオープンとなる。これにより、コプレーナー線路3(信号線路4s)の信号導通がオンする。
【0024】
反対に、可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11間の静電引力が無くなると、可動体6は図1(a)のような位置に配置されてコプレーナー線路3と可動電極8間の静電容量Cが大きくなって、信号線路4sは可動電極8を介してグランド側と高周波的にショートする。これにより、コプレーナー線路3(信号線路4s)の信号導通がオフする。
【0025】
この第1実施形態例では、可動電極8は、コプレーナー線路3を流れる高周波信号の周波数を考慮して、可動電極8と信号線路4s間の静電容量変化により精度良くコプレーナー線路3の信号導通のオン・オフを行うことができるための電極面の大きさを有している。また、可動体変位用可動側電極10は、可動電極8よりも大きな電極面を有し、低い直流電圧でもって可動体6を上部部材5側に静電引力によって変位させることができるようになっている。
【0026】
この第1実施形態例によれば、コプレーナー線路3の信号導通のオン・オフを制御するための可動電極8と、可動体6を変位させるための可動体変位用可動側電極10とを別々に形成したので、可動電極8と可動体変位用可動側電極10をそれぞれ独立に設計することができる。これにより、図4に示されるシャントスイッチ素子30の如く可動電極8の機能と可動体変位用可動側電極10の機能とを兼用する電極ブリッジ34が設けられる場合と比べて、電極設計の自由度を格段に向上させることができる。
【0027】
よって、可動電極8は、コプレーナー線路3の信号の周波数を考慮して当該高周波信号の導通オン・オフを精度良く行うことができる適切な大きさを持つことができる。また、可動体変位用可動側電極10は、低い直流電圧でもって可動体6を静電引力により変位させることができる適切な大きさを持つことができる。すなわち、少ない消費電力でコプレーナー線路3の信号導通のオン・オフを精度良く制御することができるシャントスイッチ素子1を提供することが容易となる。
【0028】
また、図4に示すシャントスイッチ素子30では、電極ブリッジ34自体が撓み変位するので、電極ブリッジ34は金属疲労を起こし易かったが、この第1実施形態例では、可動電極8や可動体変位用可動側電極10とは別に可動体6が設けられており、この可動体6の変位に伴って可動電極8と可動体変位用可動側電極10が変位する構成であるので、可動電極8や可動体変位用可動側電極10の金属疲労を抑制することができる。また、可動体6を柔軟性を持つ材料により構成することによって、可動体6の変位による劣化を抑制することができる。これにより、この第1実施形態例の構成では、シャントスイッチ素子1の耐久性を向上させることができる。
【0029】
以下に、第2実施形態例を説明する。なお、この第2実施形態例の説明では、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0030】
この第2実施形態例では、図2に示されるように、可動体6の上面に可動体変位用可動側電極10を設けるのに代えて、可動体変位用可動側電極10(10a,10b)が可動体6の基板対向面に可動電極8と間隔を介して形成されている。また、基板2上には、可動体変位用固定側電極11(11a,11b)が可動体変位用可動側電極10(10a,10b)に対向させ、かつ、コプレーナー線路3と間隔を介して形成されている。さらに、基板2には固定部13(13a,13b)が可動体6を挟み込むようにして配設されており、可動体6は梁14(14a,14b)を介し固定部13に支持されている。
【0031】
第1実施形態例では、可動体変位用固定側電極11を可動体6の上方側に配置するために、上部部材5を可動体6の上方側に配設していたが、この第2実施形態例では、可動体変位用固定側電極11は基板2上に形成する構成であるために、上部部材5を設けなくとも済む。このことから、この第2実施形態例では、上部部材5が省略されている。これにより、シャントスイッチ素子1の構造および製造工程の簡略化を図ることができる。
【0032】
また、上部部材5を省略することができ、さらに、可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11から成る容量可変手段の静電引力によって可動体6は上方側には変位しない構成であるので、シャントスイッチ素子1の低背化を図ることができる。
【0033】
上記以外の構成は、第1実施形態例と同様である。
【0034】
この第2実施形態例においても、第1実施形態例と同様に、可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11間に直流電圧を印加すると、当該直流電圧に起因した静電引力が可動体変位用可動側電極10と可動体変位用固定側電極11間に発生する。この静電引力によって可動体6が基板2側に引き寄せられる。この可動体6の変位によって、可動電極8とコプレーナー線路3間の間隔が狭くなって当該可動電極8とコプレーナー線路3間の静電容量Cが大きくなる。これにより、可動電極8とコプレーナー線路3間が高周波的にショートしてコプレーナー線路3の信号導通がオフする。このように可動体6の変位による可動電極8とコプレーナー線路3間の静電容量Cの変化によって、コプレーナー線路3の高周波信号の導通オン・オフが制御される。
【0035】
なお、この発明は第1や第2の実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1や第2の実施形態例では、高周波信号導通部としてコプレーナー線路3を例にして説明したが、コプレーナー線路3に代えて、マイクロストリップ線路を設けてもよい。
【0036】
また、第1や第2の実施形態例の構成に加えて、対向し合うコプレーナー線路3の表面と可動電極8の表面のうちの少なくとも一方側に保護用の例えばSiN等の絶縁膜を形成してもよい。
【0037】
さらに、第2実施形態例に示した図2の構成では、上部部材5が省略されていたが、低背化を気にしない場合などの場合には、可動体6やコプレーナー線路3等の保護を図る観点から、第1実施形態例に示すように、基板2の上方側に上部部材5を設けてもよい。
【0038】
さらに、第1や第2の実施形態例では、シャントスイッチ素子1はいわゆる並列スイッチであったが、図3に示すような直列スイッチを構成してもよい。つまり、図3において、コプレーナー線路3の信号線路4sには分断部15が形成されており、この分断部15の両端の線路部分に共通に対向するように可動電極8が配置されている。なお、この場合、可動電極8は、グランド線路4g1,4g2には対向していない。
【0039】
この構成では、可動電極8と、分断部15の両端の線路部分との間隔が狭くなり、当該可動電極8と、分断部15の両端の線路部分との間の静電容量が大きくなって、可動電極8と、分断部15の両端の線路部分とが高周波的にショートすると、高周波信号は可動電極8を介して信号線路4sを流れ当該信号線路4sの信号導通がオンする。また反対に、可動電極8と、分断部15の両端の線路部分との間の間隔が広くなり、当該可動電極8と、分断部15の両端の線路部分との間の静電容量が小さなって、可動電極8と、分断部15の両端の線路部分とが高周波的にオープンになると、信号線路4sの高周波信号の導通はオフする。
【0041】
【発明の効果】
この発明によれば、高周波信号導通部と対を成して当該高周波信号導通部との間に静電容量を発生させる可動電極と、この可動電極が設けられている可動体を静電引力を利用して変位させるための可動体変位用可動側電極とを別々に設ける構成とした。
【0042】
従来では、高周波信号導通部との間に静電容量を生じさせるための電極(つまり、可動電極)としての機能と、当該電極を変位させるための電極(つまり、可動体変位用可動側電極)としての機能とを兼用する電極(電極ブリッジ)が設けられる構成であった。この電極ブリッジの設計には、それら両方の機能を果たすための制約が多く、電極設計の自由度が低いものであった。
【0043】
これに対して、この発明では、それら機能をそれぞれ別々の可動電極、可動体変位用可動側電極に持たせる構成としたので、それら可動電極と可動体変位用可動側電極とをそれぞれ独立に設計することができることとなり、電極設計の自由度を高めることができる。
【0044】
また、従来の電極ブリッジは、当該電極ブリッジ自体を撓み変形させることで、高周波信号導通部と電極ブリッジ間の静電容量を可変する構成であったために、電極ブリッジの金属疲労が発生し易かった。これに対して、この発明では、可動電極および可動体変位用可動側電極は可動体に形成され、また、その可動体は金属以外の例えば柔軟性と絶縁性を持つ材料により構成することが可能である。このことから、可動体の変位による劣化や、可動電極や可動体変位用可動側電極の金属疲労が起こりにくく、これにより、可変容量素子の耐久性を高めることができる。
【0047】
高周波信号導通部がコプレーナー線路又はマイクロストリップ線路であシャントスイッチ素子にあっては、高周波信号導通部の信号導通オン・オフを精度良く制御するためには、可動電極は、高周波信号導通部を流れる高周波信号の高い周波数に応じて電極面を小さく形成することが好ましい。一方、可動体を低い電圧で変位させるためには、可動体変位用可動側電極と可動体変位用固定側電極の対向し合う電極面を大きく形成することが好ましい。
【0048】
この発明では、可動電極と、可動体変位用可動側電極とを独立して設計することができるので、高周波信号導通部の信号導通のオン・オフ制御に適した大きさに可動電極を適切に設計でき、かつ、この可動電極とは別に、可動体の変位駆動に適した大きさに可動体変位用可動側電極を適切に設計することができる。これにより、低い電圧供給で精度良く高周波信号の導通オン・オフを制御できる性能の高いシャントスイッチ素子を提供することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態例のシャントスイッチ素子を説明するための図である。
【図2】第2実施形態例を説明するための模式的な断面図である。
【図3】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図4】従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 シャントスイッチ素子
2 基板
3 コプレーナー線路
5 上部部材
6 可動体
8 可動電極
10 可動体変位用可動側電極
11 可動体変位用固定側電極

Claims (2)

  1. 基板と、この基板上に形成される高周波信号導通部と、基板の上方側に基板と間隔を介して配置され高周波信号導通部の少なくとも一部分に対向する可動体と、この可動体に形成され高周波信号導通部に対向する可動電極とを有し、前記可動体は、高周波信号に対して絶縁性を有する半導体又は絶縁体により構成され、この可動体には前記可動電極とは分離された位置に可動体変位用可動側電極が形成され、前記可動体と間隔を介して対向する位置には前記可動体変位用可動側電極に間隔を介して対向する位置に固定配置された可動体変位用固定側電極が設けられており、前記高周波信号導通部は信号線を中央にしてその両側に間隔を介してグランド線を形成した線路と成し、前記高周波信号導通部と前記可動電極との間には該高周波信号導通部と可動電極間の静電容量をC成分としたLC直列回路の等価回路が形成されており、前記可動体変位用可動側電極と可動体変位用固定側電極間の直流電圧印加による静電引力によって可動体を基板側に変位させて前記LC直列回路のC成分を可変して前記高周波信号導通部の信号線を導通する高周波信号の導通オン・オフを制御することを特徴とするシャントスイッチ素子。
  2. 高周波信号導通部は、コプレーナー線路あるいはマイクロストリップ線路を構成する導体部としたことを特徴とする請求項1記載のシャントスイッチ素子。
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