JP3782964B2 - 板材用吊り具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板材用吊り具に関し、詳しくは、土木工事などにおける路面に敷設される覆工板などの板材を吊り上げるための板材用吊り具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地下工事などの土木工事においては、覆工板を路面に敷設することがよく知られている。このような覆工板は、滑り止めなどの加工がなされている略矩形状の鋼製板からなる頂板を備える箱形板状の構造物であって、吊り上げて運搬できるように、通常、頂板の四隅に円形の引掛孔が形成されている。
【0003】
そして、土木工事などにおいては、このような覆工板の四隅の引掛孔にそれぞれ吊り具を引っ掛けて、この吊り具にフックを係止させてワイヤーロープなどを介してクレーンに連結することにより、このクレーンによって覆工板を吊り上げて、適宜、所定の配置に敷設するようにしている。
【0004】
このような覆工板の吊り具としては、従来から、略J字状のフックが用いられているが、吊り上げ時にバランスを崩すと、覆工板の引掛孔からフックの先端部が容易に外れてしまうおそれがあることから、たとえば、特開平7−69575号公報には、覆工板の頂板と略平行な鉤状の先端部と、フック本体の背面に設けられるロック機構とを備える覆工板の吊り上げ専用フックが提案されている。
【0005】
この専用フックでは、鉤状の先端部が頂板と平行しているため、先端部を引掛孔からその周縁部の頂板に確実に挿入することができ、しかも、フックを引っ掛ける時にロック機構が自動的に作動するので、吊り下げ中のフックの引掛孔からの外れを確実に防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、実際の作業においては、通常、作業者が頂板の四隅の引掛孔のそれぞれに、吊り具を1つずつ順次引っ掛けて、これら4つの吊り具にフックを係止させてワイヤーロープなどを介してクレーンに連結しているため、各吊り具が頂板の引掛孔に引っ掛けられた状態で不安定であると、たとえば、最初の吊り具を引掛孔に引っ掛けた後、次の吊り具を引掛孔に引っ掛けている間に、最初に引っ掛けた吊り具が倒れてしまい、何度も引掛作業をやり直さなければならず、作業が非常に煩雑となる。
【0007】
一方、特開平7−69575号公報に記載される専用フックでは、吊り上げ中におけるフックの引掛孔からの抜け外れを防止することはできるが、吊り上げ前において、各フックが頂板の引掛孔に引っ掛けられた状態では、たとえば、フックの左右方向の倒れを防止することはできず、そのため、上記したように作業が非常に煩雑となる場合がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成によって、吊り上げ前の板材の引掛孔に引っ掛けた状態においても、安定して自立することのできる、板材用吊り具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、吊り上げ装置により吊り上げるための係止部と、板材の引掛孔に引っ掛ける引掛部とが形成される吊り具本体と、前記吊り具本体における前記引掛部の反対側に設けられ、前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態で、前記吊り具本体の倒れを防止するために、前記板材の上面に当接する転倒防止脚と、前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態において、前記吊り具本体に対して上下方向にスライド自在に設けられ、前記板材の引掛孔に挿入される抜け止め防止部材とを備え、前記吊り具本体と転倒防止脚とは、一体的に形成されており、前記吊り具本体における前記引掛部の反対側には、前記抜け止め防止部材をスライド自在に支持する支持部が形成されており、前記転倒防止脚は、前記支持部から連続して形成されており、前記抜け止め防止部材は、前記支持部にスライド自在に支持されていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によると、引掛部を板材の引掛孔に引っ掛けると、その引掛部の反対側に設けられる転倒防止脚が板材の上面に当接することにより、吊り具本体の倒れが防止される。そのため、たとえば、覆工板などを吊り上げる時に、覆工板の頂板の四隅の引掛孔のそれぞれに、この板材用吊り具を、1つずつ順次引っ掛けても、引掛孔に引っ掛けられた各板材用吊り具は、それぞれ安定して自立するので、たとえば、最初の板材用吊り具を引掛孔に引っ掛けた後、順次、板材用吊り具を引掛孔に引っ掛けている間に、それ以前に引っ掛けた板材用吊り具が倒れてしまうことを防止でき、効率的な引掛作業を達成することができる。
また、このような構成によると、引掛部を板材の引掛孔に引っ掛けた状態において、引掛部と引掛孔との間の隙間に抜け止め防止部材を挿入すれば、引掛部を引掛孔に対して隙間なく引っ掛けることができるので、引掛部の引掛孔に対する抜け外れが確実に阻止される。そのため、より一層安定して吊り具本体を自立させることができ、より一層、効率的な引掛作業を達成することができるとともに、吊り上げ中における引掛部の引掛孔に対する抜け外れをも確実に阻止することができ、作業の安全性の向上を図ることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記引掛部は、前記板材を上下方向から挟む上側挟持部および下側挟持部を備え、前記転倒防止脚は、前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態において、上下方向に延び、前記板材と当接する当接面が前記上側挟持部における前記板材の上面との当接面と上下方向において実質的に同じ位置となるように形成されていることを特徴としている。
【0012】
このような構成によると、引掛部を板材の引掛孔に引っ掛けた状態では、転倒防止脚における板材の上面に対する当接面が、上側挟持部の板材の上面に対する当接面と同じ位置で、板材の上面に当接されるので、より一層安定して、吊り具本体を自立させることができる。そのため、より一層、効率的な引掛作業を達成することができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記抜け止め防止部材を常には下方向に付勢する付勢手段と、前記吊り具本体に対する前記抜け止め防止部材の上下方向位置を固定するための固定手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
このような構成によると、抜け止め防止部材が、付勢手段によって常に下方向に付勢される。そのため、引掛部を引掛孔に挿入する時には、抜け止め防止部材を付勢手段の付勢力に抗して固定手段によって上方向位置で固定しておき、引掛部を引掛孔に挿入した後に、固定手段による位置固定を解除すれば、抜け止め防止部材は、付勢手段の付勢力によって下方向に付勢され、引掛部と引掛孔との間の隙間に挿入される。そのため、簡易な構成および作業によって、引掛部の引掛孔に対する抜け外れを確実に阻止することができる。一方、引掛部を引掛孔に挿入する時に、固定手段が位置固定を解除していると、付勢手段の付勢力によって、抜け止め防止部材が下方向位置に位置されるため、引掛部を引掛孔に挿入しにくくなる。その結果、引掛部を引掛孔に挿入する時には、必ず上記の作業が必要となるので、抜け止め防止部材の挿入のし忘れを防止することができ、より確実な作業を達成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の板材用吊り具の一実施形態としての覆工板用吊り具の斜視図、図2は、その分解斜視図、図3ないし図7は、覆工板用吊り具の使用状態を示す側面図、図8は、覆工板の吊り上げ状態を示す斜視図である。
【0018】
図8に示すように、この覆工板用吊り具1は、板材としての覆工板2を吊り上げるための吊り具として形成されている。覆工板2は、滑り止めなどの加工がなされている略矩形状の鋼製板からなる頂板3を備える箱形板状の構造物であって、吊り上げて運搬できるように、頂板3の四隅に円形の引掛孔4が形成されており、地下工事などの土木工事において路面に敷設できるように形成されている。
【0019】
図1および図2に示すように、この覆工板用吊り具1は、一体的に形成される吊り具本体5および転倒防止脚6と、抜け止め防止機構部7とを備えている。
【0020】
吊り具本体5は、丸みのある略三角形状の厚板状をなし、係止部としての係止孔8と、把持用開口部9と、引掛部10とが形成されている。また、この吊り具本体5は、その前側端部には、係止孔8から引掛部10に向かって下側後方に向かって傾斜する傾斜面11が形成されるとともに、その後側端部には、抜け止め防止機構部7を支持するための側面視略矩形状の支持部12が形成されている。なお、支持部12には、下端面が開口され上下方向に延び、後述するばね21が受け入れられる長孔状のばね収容凹部29が形成されている。
【0021】
係止孔8は、吊り上げ装置としてのクレーンやチェーンブロックなどによって吊り上げるためのフック13(図8参照)を挿通および係止させるために、吊り具本体5の前側上部において、略円形状に厚さ方向を貫通するように開口形成されている。
【0022】
また、把持用開口部9は、この覆工板用吊り具1を作業者が把持できるように、係止孔8の後側において、後端下部が矩形状に一部突出するような略矩形状に開口形成されている。
【0023】
また、引掛部10は、頂板3の引掛孔4に引っ掛けるために、吊り具本体5の下部において、前側が開口され、その前側から後側に向かって側面視略コ字状の溝状に形成されており、頂板3を上下方向から挟持可能なように、頂板3の上面に当接可能な上側挟持部14と、引掛孔4に挿入され頂板3の下面に当接可能な下側挟持部15とを備えている。
【0024】
上側挟持部14は、吊り具本体5における丸みのある前端部から下側後方に向かって傾斜する傾斜面11から屈曲形成される部分からなり、頂板3の上面に当接可能な実質的に平坦な上側当接面16を有している。
【0025】
また、下側挟持部15は、吊り具本体5における丸みのある下部からなり、丸みのある下部から屈曲形成され、頂板3の下面に当接可能な実質的に平坦な下側当接面17を有している。
【0026】
そして、この引掛部10では、これら上側当接面16および下側当接面17が、頂板3のほぼ厚さ分を隔てて平行状に対向配置され、後述する引掛作業においては、これら上側当接面16および下側当接面17が頂板3の上下方向においてほぼ隙間なく挿入される。なお、上側当接面16は、傾斜面11と連続しているため、前側端部が下側当接面17より短く形成されている。
【0027】
また、転倒防止脚6は、吊り具本体5における引掛部10の反対側に設けられ、引掛部10が頂板3の引掛孔4に引っ掛けられた状態において上下方向に延びるように、吊り具本体5の後側端部に形成される支持部12から連続して、一段下方向に下がる側面視矩形状に形成されている。
【0028】
そして、この転倒防止脚6における支持部12よりも下方に突出する下端部18には、頂板3の上面に当接される実質的に平坦な当接面19が形成されている。この当接面19は、頂板3の上面と当接する上側当接面16と、引掛部10が頂板3の引掛孔4に引っ掛けられた状態において、上下方向において実質的に同じ位置となるように形成されている。
【0029】
また、抜け止め防止機構部7は、吊り具本体5と転倒防止脚6との間における支持部12に設けられており、抜け止め防止部材としてのストッパ部材20と、付勢手段としてのばね21と、固定手段としての蝶ねじ22と、ガイドピン23とを備えている。
【0030】
ストッパ部材20は、側面視略矩形状であって、所定の間隔を隔てて平行状に配置される両側部24および25、両側部24および25の上端側を連結する上端部26、および、両側部24および25の下端側を連結する下端部27が連続して一体に形成される背面視略矩形環状をなし、その両端部24および25の下部の後側面には、側面視において下方に向かって徐々に幅が狭くなる挿入傾斜面26が形成されている。そして、このストッパ部材20は、転倒防止脚6側から支持部12を囲む(両側部24および25の内側面で挟む)ように組み付けられて、吊り具本体5に対して上下方向にスライド自在に支持部12に支持されている。
【0031】
ばね21は、支持部12のばね収容凹部29に収容され、その一端がばね収容凹部25の底面に当接されるとともに、その他端がストッパ部材20の下端部の内側面に当接され、常には、ストッパ部材20を下方向に付勢している。
【0032】
蝶ねじ22は、ストッパ部材20の一方の側部24の上部において貫通形成されるねじ孔に螺着されている。
【0033】
ガイドピン23は、ストッパ部材20が支持部12に組み付けられた状態で、ストッパ部材20の両側部24および25の前後方向移動を規制するために、両側部24および25の後側面に当接するような配置で、上下方向に互いに所定の間隔を隔てて2つ、支持部12を貫通する貫通孔に圧入固定されている。
【0034】
そのため、この抜け止め防止機構部7では、蝶ねじ22を締め込んでいない状態では、ストッパ部材20がばね21によって下方向に付勢され、ストッパ部材20の上端部26の内側面が支持部12の上面に当接される下方向位置(図5参照)に位置されており、ばね21の付勢力に抗してストッパ部材20を引き上げて、蝶ねじ22を締め込めば、蝶ねじ22の先端部が支持板12の側面を押圧するので、これによって、たとえば、ストッパ部材20の下端部27の内側面が支持部12の下面に当接される上方向位置(図3参照)において固定することができる。
【0035】
次に、この覆工板用吊り具1を用いて、覆工板2を吊り上げる方法について説明する。
【0036】
覆工板用吊り具1を用いて覆工板2を吊り上げるには、まず、蝶ねじ22によりストッパ部材20を上方向位置で固定しておき、図3に示すように、頂板3に形成される最初の引掛孔4に、上方から引掛部10の下側挟持部15を挿入して、図4に示すように、上側当接面16および下側当接面17を、頂板3の上面および下面にそれぞれほぼ隙間なく当接させる(なお、頂板3の厚さによっては、上側当接面16のみが当接する場合がある。)。下側挟持部の挿入においては、吊り具本体5に傾斜面11が形成されていることから、吊り具本体5をやや傾斜させた角度で挿入した後に時計回転させて水平方向に戻すことにより、引掛部10を頂板3の引掛板4に容易に引っ掛けることができる。
【0037】
そして、引掛部10の頂板3の引掛板4に引っ掛けた状態では、引掛部10の反対側に設けられる転倒防止脚6の当接面19が、上側挟持部14の上側当接面16と同じ位置で頂板3の上面に当接されるので、吊り具本体5は、これによって、前後方向および左右方向への転倒が防止され自立するようになる。
【0038】
次いで、図5に示すように、蝶ねじ22を弛めると、ばね21の付勢力によって、ストッパ部材20が、下方向に向かって進出し引掛部10と引掛孔3との間の隙間に挿入される。このようなストッパ部材20の挿入においては、ストッパ部材20に形成されている挿入傾斜面28が、引掛孔3の周縁部に支えるまで挿入さるので、これによって、ストッパ部材20は、引掛部10と引掛孔3との間に確実に隙間なく挿入される。これにより、簡易な構成および作業によって、引掛部10の引掛孔4に対する抜け外れを確実に阻止することができるとともに、より一層安定して吊り具本体5を自立させることができる。
【0039】
そして、覆工板用吊り具1の引掛作業を、頂板3の2番目の引掛孔4、頂板3の3番目の引掛孔4、および、頂板3の最後の引掛孔4に対して同様に行なった後、図8に示すように、各覆工板用吊り具1にフック13をそれぞれ挿通および係止させて、ワイヤーロープ30およびリング部材31を介して図示しないクレーンやチェーンブロックなどの吊り上げ装置(図8には、吊り上げ装置のフック32のみが現れている。)によって吊り上げて、適宜、所定の配置に敷設する。
【0040】
このような吊り上げ作業においては、各覆工板用吊り具1の引掛部10を頂板3の各引掛孔4に引っ掛けると、その引掛部10の反対側に設けられる転倒防止脚6が頂板3の上面に当接することにより、吊り具本体5の倒れが防止されるので、上記したように、覆工板2の頂板3の四隅の引掛孔4のそれぞれに、各覆工板用吊り具1を、1つずつ順次引っ掛けても、引掛孔4に引っ掛けられた各覆工板用吊り具1は、それぞれ安定して自立する。そのため、たとえば、最初の覆工板用吊り具1を引掛孔4に引っ掛けた後、順次、覆工板用吊り具1を引掛孔4に引っ掛けている間に、それ以前に引っ掛けた覆工板用吊り具1が倒れてしまうことを防止でき、効率的な引掛作業を達成することができる。
【0041】
また、各引掛孔4においては、ストッパ部材20によって、引掛部10の引掛孔4に対する抜け外れが確実に阻止されるので、より一層、効率的な引掛作業を達成することができとともに、吊り上げ装置による吊り上げ中における引掛部10の引掛孔4に対する抜け外れをも確実に阻止することができ、作業の安全性の向上を図ることができる。
【0042】
なお、このような方法において、蝶ねじ22が弛められたままの状態で、ストッパ部材20が下方向位置に位置されている場合には、最初に、引掛孔4に下側挟持部15を挿入しようとしても、ストッパ部材20が頂板3の上面と干渉してしまうため挿入することができない。そのため、引掛部10を引掛孔4に挿入する時には、必ず、蝶ねじ22によってストッパ部材20を上方向位置で固定しておく必要があるため、ストッパ部材20の挿入のし忘れをも有効に防止することができ、より確実な作業を達成することができる。
【0043】
そして、覆工板2を所定の配置に敷設した後は、たとえば、まず、図6に示すように、吊り具本体5を反時計方向に回転させて、下側挟持部15の下側当接面17を頂板3の下面から取り外すとともに、そのまま後方側に引き抜いて、ストッパ部材20の下端部27を頂板3の上面に当接させた後、図7に示すように、その状態から、吊り具本体5を再び時計方向に回転させて、ストッパ部材20の下端部27を頂板3の上面に押圧する。そうすると、ストッパ部材20は、頂板3からの反力により支持部12に対して上方向に退避するので、ストッパ部材20が上方向位置に到達した時に、蝶ねじ22によりストッパ部材20を固定すれば、次の作業において、そのまま使用することができる。
【0044】
なお、図8においては、4つの覆工板用吊り具1を、1枚の覆工板2の四隅に形成される各引掛部10にそれぞれ引っ掛けて、4つの覆工板用吊り具1を用いて1枚の覆工板2を吊り上げる態様として示されているが、覆工板2の吊り上げ方法は、特に制限されず、たとえば、2枚の覆工板2を並列に配置して、前方において、互いに内側に配置される一方の覆工板2の引掛孔4および他方の覆工板2の引掛孔4に、2つの覆工板用吊り具1をそれぞれ引っ掛けるとともに、後方において、互いに外側に配置される一方の覆工板2の引掛孔4および他方の覆工板2の引掛孔4に、2つの覆工板用吊り具1をそれぞれ引っ掛けて、4つの覆工板用吊り具1を用いて、2枚の覆工板2を同時に吊り上げるようにしてもよく、さらに、そのような場合には、適宜、バランスプレートなどの連結吊り具を介して、吊り上げてもよい。
【0045】
また、以上においては、本発明の板材用吊り具の一実施形態として覆工板用吊り具1を説明したが、本発明の板材用吊り具は、これに限定されることなく、他の板材を吊り上げるためにも使用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、最初の板材用吊り具を引掛孔に引っ掛けた後、順次、板材用吊り具を引掛孔に引っ掛けている間に、それ以前に引っ掛けた板材用吊り具が倒れてしまうことを防止でき、効率的な引掛作業を達成することができる。また、吊り上げ中における引掛部の引掛孔に対する抜け外れをも確実に阻止することができ、作業の安全性の向上を図ることができる。
【0047】
請求項2に記載の発明によれば、より一層安定して、吊り具本体を自立させることができ、より一層、効率的な引掛作業を達成することができる。
【0049】
請求項3に記載の発明によれば、簡易な構成および作業によって、引掛部の引掛孔に対する抜け外れを確実に阻止することができる。また、引掛部を引掛孔に挿入する時に、抜け止め防止部材の挿入のし忘れを防止することができ、より確実な作業を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板材用吊り具の一実施形態としての覆工板用吊り具の斜視図である。
【図2】図1に示す覆工板用吊り具の分解斜視図である。
【図3】図1に示す覆工板用吊り具の使用状態(下側挟持部を頂板の引掛孔に挿入する状態)を示す側面図である。
【図4】図1に示す覆工板用吊り具の使用状態(吊り具本体が引っ掛けられた状態で自立している状態)を示す側面図である。
【図5】図1に示す覆工板用吊り具の使用状態(ストッパ部材が挿入される状態)を示す側面図である。
【図6】図1に示す覆工板用吊り具の使用状態(下側挟持部を頂板の引掛孔から引き抜く状態)を示す側面図である。
【図7】図1に示す覆工板用吊り具の使用状態(ストッパ部材の下端部を頂板の上面に押圧している状態)を示す側面図である。
【図8】覆工板の吊り上げ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 覆工板用吊り具
2 覆工板
3 頂板
4 引掛孔
5 吊り具本体
6 転倒防止脚
8 係止孔
10 引掛部
14 上側挟持部
15 下側挟持部
16 上側当接面
17 下側当接面
19 当接面
20 ストッパ部材
21 ばね
22 蝶ねじ
Claims (3)
- 吊り上げ装置により吊り上げるための係止部と、板材の引掛孔に引っ掛ける引掛部とが形成される吊り具本体と、
前記吊り具本体における前記引掛部の反対側に設けられ、前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態で、前記吊り具本体の倒れを防止するために、前記板材の上面に当接する転倒防止脚と、
前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態において、前記吊り具本体に対して上下方向にスライド自在に設けられ、前記板材の引掛孔に挿入される抜け止め防止部材とを備え、
前記吊り具本体と転倒防止脚とは、一体的に形成されており、
前記吊り具本体における前記引掛部の反対側には、前記抜け止め防止部材をスライド自在に支持する支持部が形成されており、
前記転倒防止脚は、前記支持部から連続して形成されており、
前記抜け止め防止部材は、前記支持部にスライド自在に支持されていることを特徴とする、板材用吊り具。 - 前記引掛部は、前記板材を上下方向から挟む上側挟持部および下側挟持部を備え、
前記転倒防止脚は、前記引掛部が前記板材の引掛孔に引っ掛けられた状態において、上下方向に延び、前記板材と当接する当接面が前記上側挟持部における前記板材の上面との当接面と上下方向において実質的に同じ位置となるように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の板材用吊り具。 - 前記抜け止め防止部材を常には下方向に付勢する付勢手段と、前記吊り具本体に対する前記抜け止め防止部材の上下方向位置を固定するための固定手段とを備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の板材用吊り具。
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