JP3782873B2 - 内燃機関のクランク角検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のクランク角検出装置に関し、例えば点火コイルへの通電制御や、燃料噴射弁の噴射時期制御のために、計測基準位置からのクランク角を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、計測基準位置から、点火コイルへの通電開始時期,通電遮断時期(点火時期)や燃料噴射の開始時期までのクランク角を、クランク角センサから単位クランク角毎に出力されるポジション信号をカウントすることによって検出することが行われている。
【0003】
前記ポジション信号は通常1°毎に出力されるよう構成され、更に、基準クランク角位置でリファレンス信号を出力させるようにし、前記リファレンス信号を計測基準とするポジション信号のカウントによって通電制御時期や噴射開始時期までのクランク角を検出するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように1°毎のポジション信号と共に、リファレンス信号をセンサから出力させる構成であると、1°毎にセンサの被検出部を形成する必要があると共に、ポジション信号とリファレンス信号とを独立して出力させるためにセンサの検出部を2系統要し、クランク角センサがコスト高になるという問題がある。
【0005】
そこで、本出願人は、ポジション信号を例えば10°CA毎に出力させる構成として被検出部の数を減少させると共に、前記10°CA毎のポジション信号が所定の角度位置で歯抜けとなるように構成し、前記歯抜け部分に基づいて疑似的に前記リファレンス信号を生成させる構成とし、クランク角センサのコスト低減を図ることを勘案した。
【0006】
ところが、ポジション信号の発生数をカウントさせてクランク角を計測させるときに、例えば要求点火時期は比較的広い範囲において変化するために、クランク角の計測区間内に前記歯抜け部分が含まれることがあり、単純にポジション信号をカウントさせたのでは、クランク角の計測に誤差を生じてしまうという課題が生じた。
【0007】
そこで、本発明は、歯抜けを有するポジション信号のカウントによって、クランク角を精度良く検出できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、単位クランク角毎の被検出部が所定の角度位置で歯抜けとなるよう構成され、前記被検出部を検出することで前記所定の角度位置で歯抜けを生じる単位クランク角毎のポジション信号を出力するクランク角センサを備えてなり、固定の計測基準位置からの前記ポジション信号のカウント結果を用いてクランク角の計測を行うと共に、クランク角の計測区間内に歯抜けがないとした場合にカウントされることになる前記ポジション信号のカウント数に基づいて前記計測区間内に対する前記歯抜け部分の相対位置を予め検知し、該検知結果に基づいて前記クランク角の計測処理を変更する構成とした。
【0010】
かかる構成によると、計測基準位置が固定であれば、計測基準位置から歯抜け部分までの角度も固定されることになり、計測角度は、前記単位クランク角の倍数+αとして特定できるから、クランク角の計測区間内に歯抜けがないとした場合にカウントされることになるポジション信号のカウント数と比較すれば、計測区間内に対する歯抜け部分の相対位置を求めることが可能である。そして、これらの情報を元にポジション信号をカウントしてクランク角を検出するときの処理方法を変更して、歯抜けによる影響を排除する。
請求項2記載の発明では、前記計測角度を前記単位クランク角で除算した結果に基づいてクランク角の計測区間内に対する前記歯抜け部分の相対位置を予め検知する構成とした。
かかる構成によると、前記計測角度を前記単位クランク角で除算した結果は、クランク角の計測区間内に歯抜けがないとした場合にカウントされることになるポジション信号のカウント数であり、該カウント数に基づいて計測区間内に対する歯抜け部分の相対位置が検知されることになる。
【0011】
請求項3記載の発明では、前記歯抜けの部分を基準とする前記ポジション信号のカウントによってリファレンス信号を疑似的に生成し、該リファレンス信号を計測基準としてクランク角を計測させる構成とした。
かかる構成によると、歯抜け部分を、例えばポジション信号の発生間隔などに基づいて検知すると、歯抜け部分からポジション信号を所定数だけカウントした位置を、リファレンス信号の発生位置として検出して、直接に基準角度位置を検出することなく疑似的にリファレンス信号を発生させて、このリファレンス信号を計測基準として、リファレンス信号から所定クランク角の位置を計測させる。
【0012】
請求項4記載の発明では、前記クランク角の計測区間内に前記歯抜け部分が含まれるときに、前記ポジション信号のカウント値を修正してクランク角を検出させると共に、前記歯抜け部分が、前記計測区間の最後に位置するときには、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号と前記歯抜け部分との間を時間に換算して計測させる構成とした。
また、請求項5記載の発明は、単位クランク角毎の被検出部が所定の角度位置で歯抜けとなるよう構成され、前記被検出部を検出することで前記所定の角度位置で歯抜けを生じる単位クランク角毎のポジション信号を出力するクランク角センサを備えてなり、前記ポジション信号のカウント結果を用いてクランク角を計測する構成であって、クランク角の計測区間内に前記歯抜け部分が含まれるときに、前記ポジション信号のカウント値を修正してクランク角を検出させると共に、前記歯抜け部分が、前記計測区間の最後に位置するときには、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号と前記歯抜け部分との間を時間に換算して計測させる構成とした。
【0013】
かかる構成によると、計測区間内に歯抜け部分が含まれる場合には、本来ポジション信号のカウントアップが歯抜け部分で行われないことで、カウント値と実際の角度との間に、ポジション信号の発生間隔分の誤差を生じることになるので、カウント処理における目標値を減少変更するか、又は、カウント結果を嵩上げして、歯抜け部分でカウントアップされないことに対応する。また、計測区間の最後に歯抜け部分が位置する場合には、ポジション信号のカウントによる角度計測は、歯抜けの直前のポジション信号までしか行えないことになるので、その後の角度については、角度に相当する時間を計測させて角度を検出する。
【0014】
請求項記載の発明では、計測角度の設定における最小単位角度よりも前記単位クランク角が大きく、クランク角の計測を、前記ポジション信号のカウントと、前記単位クランク角未満の端数の角度についての時間計測とによって行う構成とし、前記歯抜け部分が前記計測区間の最後に位置するときには、前記単位クランク角と前記端数の角度との総和を時間に換算して、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号を基準とする前記時間の計測によって計測区間の終点を検出させる構成とした。
【0015】
かかる構成によると、ポジション信号の間に計測区間の終点が位置する場合には、ポジション信号のカウントによる角度の計測は、終点の直前に出力されるポジション信号までしか行えないので、前記直前のポジション信号から終点までの角度を時間に換算して、前記時間の計測によって、前記端数の角度を検出させる。計測区間の最後に歯抜け部分が位置する場合には、前述のように、時間の計測基準を歯抜けの直前に出力されたポジション信号とする必要があるので、時間に換算させて計測させる角度は、歯抜け直前のポジション信号から歯抜け部分までの角度と、歯抜け部分から終点までの端数の角度との合計になる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1,2記載の発明によると、ポジション信号のカウントに基づいてクランク角を計測させるときに、予め前記ポジション信号の歯抜けを生じる位置と、計測区間との相対位置を求めるので、計測区間が変動してもポジション信号の歯抜けによって角度計測の誤差が生じることを未然に防止できると共に、角度計測の基準位置を固定とし、計測区間内に歯抜けがないとした場合のポジション信号のカウント数に基づいて、計測区間と歯抜け部分との相対位置を簡便に検出できるという効果がある。
【0017】
請求項3記載の発明によると、ポジション信号が歯抜けとなる部分に基づいて疑似的にリファレンス信号を発生させることができ、固定の計測基準位置(リファレンス位置)に基づくクランク角の計測を、リファレンス信号を発生させるセンサを用いることなく実現できるという効果がある。
【0018】
請求項4,5記載の発明によると、歯抜けの部分でポジション信号のカウントアップが行われないことに対応して、所期のクランク角を計測させることができ、また、計測区間の最後に歯抜け部分が位置する場合には、歯抜けの直前に出力されるポジション信号を基準とする時間計測に基づいてポジション信号がカウントアップされない歯抜け部分の角度を計測させることができるという効果がある。
【0019】
請求項記載の発明によると、計測角度の最小単位角度よりもポジション信号の発生間隔角度を大きくしてセンサ構成を簡略化した場合であっても、ポジション信号のカウントを基本として充分な精度でクランク角を検出させることができるという効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態における内燃機関を示す図であり、この図に示す機関1は、後述するように、筒内噴射式の火花点火ガソリン機関である。但し、機関を、筒内噴射式のガソリン機関に限定するものではなく、ポート噴射を行わせる機関であっても良い。
【0021】
機関1には、エアクリーナ2を通過した空気が、スロットル弁3で計量され、吸気弁4を介してシリンダ内に吸引される。
電磁式の燃料噴射弁5は燃焼室内に直接燃料(ガソリン)を噴射する構成であり、該燃料噴射弁5から噴射された燃料によってシリンダ内に混合気が形成される。
【0022】
前記混合気は、点火栓6による火花点火によって着火燃焼し、燃焼排気は、排気弁7を介してシリンダ内から排出され、触媒8で浄化された後に大気中に放出される。
マイクロコンピュータを内蔵したコントロールユニット10は、前記燃料噴射弁5による燃料噴射及び点火栓6による点火(図示しない点火コイルへの通電)を制御するものであり、前記コントロールユニット10には各種のセンサからの信号が入力される。
【0023】
前記各種センサとして、機関1の吸入空気流量Qを検出するエアフローメータ11、クランク角10°毎にポジション信号POSを出力するクランク角センサ12、排気中の酸素濃度に感応して燃焼混合気の空燃比を検出する酸素センサ15,前記スロットル弁3の開度TVOを検出するスロットルセンサ16、冷却水温度Twを検出する水温センサ17等が設けられている。
【0024】
前記クランク角センサ12は、TDCを基準としてクランク角10°毎にポジション信号POSを出力するが、図2に示すように、BTDC60°の部分において前記ポジション信号POSが歯抜けになるように構成されている。これは、クランク角の全域に渡って10°刻みにポジション信号POSを出力させる構成とすると、別途ピストン位置(基準角度)を検出するためのセンサが必要になるため、意図的に歯抜けの部分を設けて、この歯抜けの部分に基づいてピストン位置(基準角度)を検出できるようにするものである。
【0025】
前記コントロールユニット10は、ポジション信号POSの発生周期などに基づいて歯抜け部分を検出すると、その後にポジション信号POSをカウントし、カウント値が予め記憶されている値に一致したときに、疑似的にリファレンス信号REFを発生させる。前記疑似リファレンス信号REFは、後述するように点火時期や燃料噴射時期の計測の基準として用いられるものであり、本実施の形態では、BTDC110 °の位置で生成されるようにしてある。
【0026】
尚、上記のように本実施の形態では、リファレンス信号(基準角度信号)REFを疑似的に生成するので、リファレンス信号を出力するセンサは設けられていない。
また、前記機関1において、吸気行程中に燃料を噴射させることでシリンダ内に均質の混合気を形成させて均質燃焼を行わせる均質燃焼方式と、圧縮行程中に燃料噴射を行わせることで点火栓6の周囲に濃い混合気を形成させ、成層燃焼を行わせる成層燃焼方式とが切り換えられるようになっており、前記コントロールユニット10は、運転条件に応じて目標当量比,燃焼方式を決定し、これに応じて前記燃料噴射弁5による燃料噴射量,噴射時期を設定する一方、前記燃焼方式毎に個別に設定された点火時期マップを参照して、前記点火栓6による点火時期(点火進角値)を設定する。
【0027】
ここで、前記コントロールユニット10による点火時期制御、詳しくは、点火コイル(1次側)への通電制御の様子を、図2のタイムチャートを参照しつつ図3のフローチャートに従って説明する。
図3のフローチャートは、前回の点火時期において割り込み実行され、前回の点火時期から点火コイルへの通電を開始させるまで角度(非通電角)を設定・計測するものである。
【0028】
まず、ステップ1(図中にはS1と記してある。以下同様)では、バッテリ電圧等に基づいて要求の通電時間TDWLLを設定する。
次のステップ2では、前記通電時間TDWLLを、そのときの機関回転速度Neに基づいて通電角DWLLに変換する。
ステップ3では、次回点火が行われる気筒が均質燃焼であるか成層燃焼であるかを判別する。
【0029】
ステップ3で、次回の点火気筒で成層燃焼が行われると判別されたときには、ステップ4へ進み、予め成層燃焼時用にマッチングさせてある点火時期マップからそのときの機関負荷,回転に見合う点火時期ADVS(点火進角値)を検索し、これを点火時期ADVにセットする。
一方、ステップ3で、次回の点火気筒で均質燃焼が行われると判別されたときには、ステップ5へ進み、予め均質燃焼時用にマッチングさせてある点火時期マップからそのときの機関負荷,回転に見合う点火時期ADVH(点火進角値)を検索し、これを点火時期ADVにセットする。
【0030】
ステップ6では、次回の点火時期ADVに基づいて点火コイルへの通電を遮断したときに、前記通電角DWLLが得られる非通電角NDWLLを、下式に従って算出する。
NDWLL=720 °/NCYL−DWLL+(ADV-1−ADV)
前記NCYLは気筒数であり、720 °/NCYLによって気筒間の行程位相差が算出され、720 °/NCYL−DWLLにより点火時期に変化がなく行程位相差に一致する間隔で点火が行われる場合の非通電角NDWLL(非通電角の基本値)が算出される。
【0031】
しかし、実際には、燃焼方式の切り換えにより点火時期がステップ変化する場合があるので、前回の点火時期であるADV-1と次回の点火時期ADVとの偏差を前記非通電の基本値に加算し、燃焼方式の切り換えによって点火時期(通電遮断時期)大きく進角変化する場合には、非通電角の基本値を前記点火時期の進角変化分だけ減少補正して通電開始を早めるようにする。逆に、点火時期が遅角変化する場合には、非通電角の基本値を前記点火時期の遅角変化分だけ増大補正して通電開始を遅くするようにする。
【0032】
ステップ7では、前回の点火時期から前記ポジション信号POSが歯抜けとなるまでのポジション信号POSの数を演算する。歯抜け部分は、予めBTDC60°の位置であることが分かっており、また、前回の点火時期に基づいて前回の点火時期の直後に出力されるポジション信号POSの位置が分かるから、これらにより、前回の点火時期から歯抜け位置までの間でカウントされることになるポジション信号POSの数(前回の点火時期から歯抜け直前に出力されるポジション信号までの数)が算出できる。
【0033】
ステップ8では、ステップ7で求めた前回の点火時期から歯抜けまでのポジションPOS数Aと、前回の点火時期から前記非通電角NDWLLの終点までに歯抜けがないとした場合にカウントされることになるポジションPOS数Bとに基づいて、前記非通電角NDWLL内の最後に前記歯抜け部分が位置することになるか否か、即ち、非通電角NDWLLの終点が、BTDC60°を越えかつBTDC50°の前であるか否かを判別する。
【0034】
前記ポジションPOS数Bは、前回の点火時期から直後のポジション信号POSまでの角度CAHとすると、(NDWLL−CAH)/10°なる演算を行ったときの商(このときの余りをαとする)として求められることになる。
そして、前記ポジションPOS数A+1と、前記ポジションPOS数Bとが一致する場合には、非通電角NDWLLの終点が、BTDC60°を越えかつBTDC50°の前であると判断される。
【0035】
このときには、前記BTDC60°でもポジション信号POSが発生することを前提としてポジション信号POSをカウントさせると、実際には終点位置を過ぎたBTDC50°で出力されるポジション信号POSを終点直前の信号として特定することになってしまう。
そこで、非通電角NDWLLの終点が、BTDC60°を越えかつBTDC50°の前であると判断されるときには、ステップ9へ進み、非通電角NDWLL内(計測区間内)で最後に出力されるポジション信号POSとして、BTDC70°で出力されるポジション信号POSが検出されるように、カウント値の目標を(B−1)として定めると共に、このBTDC70°で出力されるポジション信号POSから非通電角NDWLLの終点位置までの角度(=10°+α:α<10°)を時間に換算し、BTDC70°から前記時間が経過した時点を終点位置として検出させるように設定する。
【0036】
一方、前記非通電角NDWLL内の最後に前記歯抜け部分が位置しないと判断されたときには、ステップ10へ進み、前記非通電角NDWLL内において、ポジション信号POSに挟まれて歯抜け部分が位置するか否かを、A+1<Bであるか否かに基づいて判別する。
前記非通電角NDWLL内において、ポジション信号POSに挟まれて歯抜け部分が位置する場合には、終点の直前に出力されるポジション信号POSを基準として10°未満の端数の角度αを時間計測させれば良いが、途中に歯抜け部分があることによってポジション信号POSのカウント値に基づいて計測される角度に誤差を生じ、結果的に、前記端数の角度αについての時間計測を行わせるポジション信号POSが要求よりも1つ後のポジション信号POSになってしまう。
【0037】
そこで、この場合には、ステップ11へ進み、ポジション信号POSのカウント結果を1だけ増大補正するか、目標のカウント値を1だけ減少補正する処理を行い、BTDC60°でポジション信号POSが出力されなくても、ポジション信号POSのカウント値から所期の角度を正しく計測できるようにする。
また、非通電角NDWLL内の計測区間内に歯抜け部分が全く含まれない場合(A≧B)には、ステップ12へ進み、終点位置の直前に出力されるポジション信号POSを、カウント値の修正を行うことなくポジション信号POSのカウント結果に基づいて検出し、前記直前のポジション信号POSから端数の角度に相当する時間を計測して、終点位置を検出させる。
【0038】
上記のようにして非通電角NDWLLが計測されると、点火コイルへの通電を開始させるが、点火コイルへの通電を遮断して点火を行わせるタイミング(点火時期)は、点火進角値として与えられる点火時期を、前記疑似リファレンス信号REFから点火時期までの角度FADVに変換する。そして、前記非通電角NDWLLと同様に、角度FADVの計測区間に対する歯抜け部分の相対位置を判別して、該判別結果に基づいてポジション信号POSのカウント処理及び端数角度の時間計測処理を変更して、疑似リファレンス信号REFから前記角度FADVだけ回転した時点を計測して、点火コイルへの通電を遮断させる。
【0039】
また、図4に示すように、疑似リファレンス信号REFを基準として噴射開始時期を計測させるときにも、疑似リファレンス信号REFから噴射開始時期までの角度ANGTMSを前記非通電角NDWLLと同様にして計測させることができる。
但し、疑似リファレンス信号REFを基準とする角度(FADV,ANGTMS)の計測では、計測基準である疑似リファレンス信号REFと歯抜け部分との相対位置が固定であるから、計測角度をポジション信号POSの発生間隔(単位クランク角)である10°で除算したときの商(POSカウント値)と、予め記憶させておいた疑似リファレンス信号REFから歯抜け位置までのポジション数(図4の場合で4)から、計測区間と歯抜け部分との相対位置を知ることができ、これによって角度計測の方法を切り換える設定を行える。
【0040】
図4に示す例では、疑似リファレンス信号REFがBTDC110 °の位置で生成され、ポジション信号POSの歯抜けは、BTDC60°の位置で発生する構成であるから、前記商(カウント値)が4以下であるときには、計測区間内に歯抜け部分が含まれないことになり、前記商(カウント値)が5のときには、計測区間の最後に歯抜け部分が位置することになり、前記商(カウント値)が6以上のときには、計測区間内にポジション信号POSに挟まれて歯抜け部分が位置することになる。
【0041】
例えば、前記角度ANGTMSが75°であるとき(図4の(1) の場合) には、
ANGTMS=75°=POS×7カウント+5
であり、計測区間内にポジション信号POSに挟まれて歯抜け部分が位置することになるから、疑似リファレンス信号REFからポジション信号を6回カウントし、6回目のポジション信号POSから5°に相当する時間が経過した時点を、噴射時期として検出すれば良い。
【0042】
また、前記前記角度ANGTMSが56°であるとき(図4の(2) の場合) には、
ANGTMS=56°=POS×5カウント+6
であり、計測区間の最後に歯抜け部分が位置することになるから、疑似リファレンス信号REFからポジション信号を4回カウントし、4回目のポジション信号POSから10°+6°=16°に相当する時間が経過した時点を、噴射時期として検出すれば良い。
【0043】
更に、前記前記角度ANGTMSが35°であるとき (図4の(3) の場合) には、
ANGTMS=35°=POS×3カウント+5
であり、計測区間に歯抜け部分が含まれないことになるから、疑似リファレンス信号REFからポジション信号をそのまま3回カウントし、3回目のポジション信号POSから5°に相当する時間が経過した時点を、噴射時期として検出すれば良い。
【0044】
尚、ポジション信号POSの目標カウント値を減少設定させる代わりに、ポジション信号POSのカウント結果を予め嵩上げしておく構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における内燃機関のシステム構成を示す図。
【図2】実施の形態における点火コイルの通電制御の様子を示すタイムチャート。
【図3】実施の形態における非通電角制御の様子を示すフローチャート。
【図4】実施の形態における噴射時期制御の様子を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 内燃機関
3 スロットル弁
4 吸気弁
5 燃料噴射弁
6 点火栓
7 排気弁
10 コントロールユニット
11 エアフローメータ
12 クランク角センサ

Claims (6)

  1. 単位クランク角毎の被検出部が所定の角度位置で歯抜けとなるよう構成され、前記被検出部を検出することで前記所定の角度位置で歯抜けを生じる単位クランク角毎のポジション信号を出力するクランク角センサを備えてなり、
    固定の計測基準位置からの前記ポジション信号のカウント結果を用いてクランク角の計測を行うと共に、クランク角の計測区間内に歯抜けがないとした場合にカウントされることになる前記ポジション信号のカウント数に基づいて前記計測区間内に対する前記歯抜け部分の相対位置を予め検知し、該検知結果に基づいて前記クランク角の計測処理を変更することを特徴とする内燃機関のクランク角検出装置。
  2. 前記計測角度を前記単位クランク角で除算した結果に基づいてクランク角の計測区間内に対する前記歯抜け部分の相対位置を予め検知することを特徴とする請求項1記載の内燃機関のクランク角検出装置。
  3. 前記歯抜けの部分を基準とする前記ポジション信号のカウントによってリファレンス信号を疑似的に生成し、該リファレンス信号を計測基準としてクランク角を計測させることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関のクランク角検出装置。
  4. 前記クランク角の計測区間内に前記歯抜け部分が含まれるときに、前記ポジション信号のカウント値を修正してクランク角を検出させると共に、前記歯抜け部分が、前記計測区間の最後に位置するときには、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号と前記歯抜け部分との間を時間に換算して計測させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関のクランク角検出装置。
  5. 単位クランク角毎の被検出部が所定の角度位置で歯抜けとなるよう構成され、前記被検出部を検出することで前記所定の角度位置で歯抜けを生じる単位クランク角毎のポジション信号を出力するクランク角センサを備えてなり、前記ポジション信号のカウント結果を用いてクランク角を計測する構成であって、
    クランク角の計測区間内に前記歯抜け部分が含まれるときに、前記ポジション信号のカウント値を修正してクランク角を検出させると共に、前記歯抜け部分が、前記計測区間の最後に位置するときには、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号と前記歯抜け部分との間を時間に換算して計測させることを特徴とする内燃機関のクランク角検出装置。
  6. 計測角度の設定における最小単位角度よりも前記単位クランク角が大きく、クランク角の計測を、前記ポジション信号のカウントと、前記単位クランク角未満の端数の角度についての時間計測とによって行う構成とし、前記歯抜け部分が前記計測区間の最後に位置するときには、前記単位クランク角と前記端数の角度との総和を時間に換算して、前記歯抜け部分の直前に出力されるポジション信号を基準とする前記時間の計測によって計測区間の終点を検出させることを特徴とする請求項4又は5記載の内燃機関のクランク角検出装置。
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