JPH0531252Y2 - - Google Patents

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JPH0531252Y2
JPH0531252Y2 JP1987133304U JP13330487U JPH0531252Y2 JP H0531252 Y2 JPH0531252 Y2 JP H0531252Y2 JP 1987133304 U JP1987133304 U JP 1987133304U JP 13330487 U JP13330487 U JP 13330487U JP H0531252 Y2 JPH0531252 Y2 JP H0531252Y2
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、機関の所定クランク角位置で発生す
る基準信号の周期に基づき基準信号から制御信号
を発すべきクランク角位置までの時間を演算し、
基準信号より計時してこの時間の経過時に制御信
号を発して内燃機関の点火あるいは燃料噴射等を
制御する時間制御方式の制御装置に関する。
〈従来の技術〉 従来、内燃機関の電子制御式の点火制御装置で
は、機関運転状態に基づいてクランク角位置とし
て点火時期(点火進角)を設定し、このタイミン
グにて点火信号を出力することにより点火を行わ
せるのであるが、このために、各気筒の所定行程
における所定クランク角位置で基準信号を発生す
ると共にクランク角1°又は2°毎の単位信号を発生
するクランク角センサを用い、各気筒の基準信号
の発生後の単位信号の発生数を計測してクランク
角位置を知ることにより、設定された点火時期に
て点火を行わせるのが一般的である。
しかし、単位信号発生機能を有するクランク角
センサは高精度が要求されコストが高くつく。
そこで、基準信号発生機能のみを有するクラン
ク角センサを用い、基準信号の発生時に基準信号
の周期(前回の基準信号からの時間)を知り、こ
の周期に基づいて基準信号から点火時期までの時
間を演算し、この時間の経過時に点火信号を出力
して点火を行わせる時間制御方式のものが考えら
れている。尚、特開昭61−286584号公報にフエイ
ルセーフを目的とするものではあるが時間制御方
式のものが開示されている。
また、電子制御式の燃料噴射装置にあつても、
時間制御方式により、燃料噴射時期を制御するよ
うにしたものがある(特開昭59−29733号公報参
照)。
〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、かかる時間制御方式の制御装置
では、加速などにより機関回転の上昇があると、
点火時期や噴射時期が遅れ側にズレ、アフターバ
ーン、パワー不足、失火(点火時期のズレ)、
CO,HCの排出量の増大、燃費の悪化、燃料吸入
不能ゾーンとなることでの失火(噴射時期のズ
レ)が発生し、また、減速などにより機関回転の
下降があると、点火時期や噴射時期が進み側にズ
レ、失火、ノツキング(点火時期のズレ)、最新
の吸入空気流量のデータが使えないことによる噴
射量の不適正化(噴射時期のズレ)が発生すると
いう問題点があつた。
本考案は、このような従来の問題点に鑑み、機
関回転の上昇や下降による制御タイミングのズレ
を予測して正しいタイミングで制御することので
きる時間制御方式の制御装置を提供することを目
的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 このため、本考案は、第1図に示すように、機
関各気筒の第1及び第2の所定クランク角位置で
それぞれクランク角720°/n(nは気筒数)毎に
第1及び第2の基準信号を発生する基準信号発生
手段と、第2の基準信号から第1の基準信号まで
の時間及び第1の基準信号から第2の基準信号ま
での時間を計測する基準時間計測手段と、前記基
準時間計測手段により計測された時間から算出さ
れる第2の基準信号の周期に基づき第2の基準信
号から制御信号を発生すべきクランク角位置まで
の時間を演算する時間演算手段と、前記基準時間
計測手段により計測された時間に基づき同一周期
における機関回転の変化状態を検知する変化状態
検知手段と、検知された機関回転の変化状態に基
づき前記時間演算手段により演算された時間を補
正する時間補正手段と、第2の基準信号の発生時
より計時して前記時間補正手段により補正された
時間の経過時に機関制御用の制御信号を発する制
御信号出力手段と、を設けて、時間制御方式の制
御装置を構成したものである。
〈作用〉 上記の構成においては、例えば4気筒の場合、
クランク角180°内に発生する第1の基準信号と第
2の基準信号とを用いて、第2の基準信号から第
1の基準信号までの時間Bと、第1の基準信号か
ら第2の基準信号までの時間Aとを計測する。そ
して、第2の基準信号の発生時に、当該第2の基
準信号から制御信号を発生すべきクランク角位置
までの時間Tを演算する際は、先ず、時間演算手
段により、時間B,Aを用いて、第2の基準信号
の周期に基づく時間Tの基礎計算を行う。次に、
時間補正手段により、時間B,Aを用いて、同一
周期における機関回転の変化状態に基づく時間T
の補正計算を行う。このように、機関回転の変化
状態に基づいて回転変動を予測し、時間を補正す
ることで、点火あるいは燃料噴射等の制御信号の
出力タイミングのズレを低減することが可能とな
る。
〈実施例〉 以下に本考案を内燃機関の点火制御装置に適用
した一実施例を説明する。
第2図を参照し、機関1には、エアクリーナ
2、吸気ダクト3、スロツトル弁4及び吸気マニ
ホールド5を介して空気が吸入される。吸気マニ
ホールド5には各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁6
が設けられていて、図示しない燃料ポンプから圧
送されプレツシヤレギユレータにより所定の圧力
に制御された燃料を機関1に噴射供給する。
燃料噴射量の制御は、コントロールユニツト7
に内蔵されたマイクロコンピユータにおいて、エ
アフローメータ8により検出される吸入空気流量
Qと、クランク角センサ9からの基準信号の周期
に基づいて算出される機関回転数Nとから、基本
燃料噴射量Tp=K・Q/N(Kは定数)を演算
し、これを適宜補正して最終的な燃料噴射量Ti
=Tp・COEF+Ts(COEFは各種補正係数、Tsは
電圧補正分)を定め、このTiのパルス巾をもつ
駆動パルス信号をクランク角センサ9からの基準
信号に基づき機関回転に同期した所定のタイミン
グで出力することによつて行う。
機関1の各気筒には点火栓10が設けられてい
て、これらには点火コイル11にて発生する高電
圧がデイストリビユータ12を介して順次印加さ
れ、これにより火花点火して混合気を着火燃焼さ
せる。ここで、点火コイル11はそれに付設され
たパワートランジスタ13を介して高電圧の発生
時期を制御される。従つて、点火時期の制御は、
パワートランジスタ13のオン・オフ時期をコン
トロールユニツト7からの点火信号で制御するこ
とによつて行う。
コントロールユニツト7内のマイクロコンピユ
ータにおいては、クランク角センサ9からの基準
信号に同期して実行される第3図に示す第1ルー
チン及び第4図に示す第2ルーチンにより点火信
号の出力を制御する。
ここで、基準信号発生手段としてのクランク角
センサ9は、第5図に示すように、各気筒の圧縮
行程において圧縮TDC前100°で第1の基準信号
(以下100°信号という)を出力し、また圧縮TDC
前68°で第2の基準信号(以下68°信号という)を
出力するようになつている。従つて、4気筒の場
合を例にとると、100°信号及び68°信号はそれぞ
れクランク角180°毎に出力される。
第3図に示す第1ルーチンは100°信号により起
動され、そのステツプ1では第1タイマをリセツ
トし、ステツプ2では第2タイマの値を読込んで
これをBmsとして、このルーチンを終了する。
この第2タイマは後述の如く68°信号でリセツト
されて計時を開始するもので、前回の点火気筒の
68°信号から今回の点火気筒の100°信号までの時
間がBmsとなる。
第4図に示す第2ルーチンは68°信号により起
動され、そのステツプ11では第2タイマをリセツ
トし、ステツプ12では第1タイマの値を読込んで
これをAmsとする。この第1タイマは前述の如
く100°信号でリセツトされて計時を開始するもの
で、今回の点火気筒の100°信号から今回の点火気
筒の68°信号までの時間がAmsとなる。
ここで、第3図のステツプ1,2と第4図のス
テツプ11,12の部分が基準時間計測手段に相当す
る。
次にステツプ13では、機関運転状態のパラメー
タである機関回転数Nと基本燃料噴射量Tpとか
ら、マツプを参照して点火時期(点火進角)
ADV°を検索する。
次にステツプ14では、バツテリ電圧VBに基づ
き、マツプを参照してドエル時間DWLmsを検索
する。
次にステツプ15では、BmsとAmsとの和に基
づいて、現時点(68°信号発生時点)から点火時
期までの時間TADVmsを次式に従つて演算す
る。
TADV=68°−ADV°/180°×(A+B)ms 次にステツプ16では、現時点(68°信号発生時
点)からドエル開始時期までの時間TDWLmsを
次式に従つて演算する。
TDWL=TADV−DWL ここで、ステツプ14〜16の部分が時間演算手段
に相当する。
次にステツプ17,18では、BmsとAmsとの比
として表わすことができる機関回転の変化状態に
基づいて時間TDWL及び時間TADVを次式に従
つて補正する。
TDWL←148°/32°×Ams/Bms×TDWLms TADV←148°/32°×Ams/Bms×TADVms こうして、回転上昇時は時間TDWL,TADV
が減少側に補正され、回転下降時は時間TDWL,
TADVが増大側に補正される。
ここで、ステツプ17,18の部分が変化状態検知
手段を含む時間補正手段に相当する。
次にステツプ19では、時間TDWL,TADVを
コンペアレジスタにセツトし、68°信号から時間
TDWLの経過時にパワートランジスタ13を介
して点火コイル11への通電を開始し、68°信号
から時間TADVの経過時に点火コイル11への
通電を遮断して、点火コイル11の2次側に高電
圧を発生させて点火動作を行わせる。
ここで、ステツプ19の部分が制御信号出力手段
に相当する。
尚、以上では点火制御について説明したが、燃
料噴射制御、特に噴射終了時期を吸気弁開時期近
傍の所定クランク角に制御すべく噴射開始時期を
可変制御するものにも適用できることはいうまで
もない。
〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、回転変動
による制御タイミングのズレを予測して時間制御
でき、制御タイミングを適正化して不具合の発生
を未然に防止できるという効果が得られる。しか
も、時間の基礎計算に用いた周期と同一周期内に
おける機関回転の変化状態をとらえることによ
り、最新の情報に基づいて、より一層正確な制御
が可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の構成を示すブロツク図、第2
図は本考案の一実施例を示すシステム図、第3図
及び第4図は制御内容を示すフローチヤート、第
5図はタイミングチヤートである。 1……機関、6……燃料噴射弁、7……コント
ロールユニツト、8……エアフローメータ、9…
…クランク角センサ、10……点火栓、11……
点火コイル、12……デイストリビユータ、13
……パワートランジスタ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 機関各気筒の第1及び第2の所定クランク角位
    置でそれぞれクランク角720°/n(nは気筒数)
    毎に第1及び第2の基準信号を発生する基準信号
    発生手段と、 第2の基準信号から第1の基準信号までの時間
    及び第1の基準信号から第2の基準信号までの時
    間を計測する基準時間計測手段と、 前記基準時間計測手段により計測された時間か
    ら算出される第2の基準信号の周期に基づき第2
    の基準信号から制御信号を発生すべきクランク角
    位置までの時間を演算する時間演算手段と、 前記基準時間計測手段により計測された時間に
    基づき同一周期における機関回転の変化状態を検
    知する変化状態検知手段と、 検知された機関回転の変化状態に基づき前記時
    間演算手段により演算された時間を補正する時間
    補正手段と、 第2の基準信号の発生時より計時して前記時間
    補正手段により補正された時間の経過時に機関制
    御用の制御信号を発する制御信号出力手段と、 を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
JP1987133304U 1987-09-02 1987-09-02 Expired - Lifetime JPH0531252Y2 (ja)

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JP1987133304U JPH0531252Y2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02

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JP1987133304U JPH0531252Y2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02

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JPS6439450U JPS6439450U (ja) 1989-03-09
JPH0531252Y2 true JPH0531252Y2 (ja) 1993-08-11

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JP1987133304U Expired - Lifetime JPH0531252Y2 (ja) 1987-09-02 1987-09-02

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5979856A (ja) * 1982-10-30 1984-05-09 Diesel Kiki Co Ltd 内燃機関の回転速度変化量検出装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5979856A (ja) * 1982-10-30 1984-05-09 Diesel Kiki Co Ltd 内燃機関の回転速度変化量検出装置

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JPS6439450U (ja) 1989-03-09

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