JP3727671B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料噴射時期制御,点火時期制御等の制御を行うエンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの制御では、例えば燃料噴射時期制御の場合に、特開昭59−29733号公報に記載されているように、燃料噴射終了時期が所定のクランク角度となるよう要求燃料噴射時間から逆算して燃料噴射開始時期を演算するといった制御が行われている。この制御は、具体的には、例えば回転信号を基準として設定した演算時期において要求噴射量に相当する噴射時間(パルス幅)を演算し、演算した噴射時間が例えば吸気行程中に終了するよう噴射開始時期を演算して、演算時期から噴射開始時期までの時間に基づいた制御カウンター値を設定し、カウントを開始して、カウンター値が設定値に達したら噴射を実行するというものである。また、それとは別に、燃料噴射時期制御において、要求噴射量が大きくて吸気行程中に噴射を終了しない場合に、燃料噴射をリーディング噴射とトレーリング噴射に2分割することが従来から行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
燃料噴射時期制御は、噴射時期を制御することによって所謂リーンリミットを高めることを目的とするものであって、実噴射時期を演算した要求時期に正確に一致させることが要求される。ところが、従来の制御では、燃料噴射時期を決定する制御カウンター値の演算中にAT(自動変速機)のタービンセンサの検出処理やEGR(排気ガス再循環),蒸発燃料パージ等のデューティー出力処理などの優先度の高い割り込み処理が入ると、CPUの演算に遅れが生じ、そのために、カウンター値の設定が遅れることになって、実噴射時期が要求時期よりも後ろにずれてしまい、実質燃料の供給不足が生じて失火とかの不具合が発生し所期のリーンリミットを確保できなくなるという問題があった。
【0004】
また、分割噴射は、インジェクタによる正確な調量を確保するためにはリーディング噴射とトレーリング噴射との間に所定の休止時間を確保しなければならないので、休止可能時間を予測して、規定時間を確保できない場合にはリーディング噴射だけで要求噴射量を噴くという制御を行い、また、分割噴射はトレーリング側のタイミングで噴いただけでは吸気行程中に燃料を噴き終えることができない場合に実行するものであって、その実行判定のために吸気行程中の噴射可能時間というものを予測するが、その場合に、CPUの演算遅れが生ずると、休止可能時間および噴射可能時間の実際値が予測値よりも小さくなってしまい、そのために、インジェクタの調量にずれが生じ、あるいは燃料の実質供給量にずれが生じて、空燃比が要求値からずれることがあり、そのためにエミッション悪化等の問題が生じていた。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためのものであって、燃料噴射時期制御等のエンジン制御の制御カウンター値を演算する処理の途中に他の優先処理の割り込みがあって演算遅れが生じた場合でも、実際の制御開始時期が要求時期からずれないようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によるエンジンの制御装置は、図1に示すように、所定の演算時期において所定の制御対象の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間から制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に前記制御対象の制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算開始から演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段を設けたものである。
【0007】
また、請求項2によるエンジンの制御装置は、所定の演算時期において所定の制御対象の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間と予め設定した制御終了時間とから制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に前記制御対象の制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算開始から 演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段を設けたものである。
【0008】
また、請求項3によるエンジンの制御装置は、図2に示すように、所定の演算時期において燃料噴射時期制御の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間と予め設定した制御終了時期とから制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に燃料噴射時期制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算中に割り込まれた他の優先処理の時間を含む演算開始から演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段と、前記演算時期において該演算時期とその時期以降の予め設定された分割噴射に関する制御時期との間の時間を推定する時間推定手段と、前記時間推定手段による推定時間に基づいて2分割噴射を実行するか否かの決定を行う2分割噴射決定手段、前記演算時間に応じて前記推定時間を補正する推定時間補正手段を設けたものである。
【0009】
上記構成の制御装置において、制御対象は、例えば燃料噴射時期制御であり、また、点火時期制御であり得る。
【0010】
【作用】
本発明のエンジンの制御装置によれば、回転信号等を割り込み信号として、所定の演算時期に、燃料噴射時期制御における要求噴射パルス(噴射時間)とか、点火時期制御におけるドウエル時間(コイル通電時間)といった、制御対象の制御実行時間が演算され、演算された制御実行時間から、あるいは、この演算された制御実行時間と予め設定した制御終了時期とから、噴射開始時期とか通電開始時期といった制御開始時期が演算される。そして、演算時期から制御開始時期までの時間に基づいたカウンター値が設定され、そのカウンター値が減算または加算によって設定値に達した時をもって制御開始時期とされ、噴射時期制御とか点火時期制御といった制御対象の制御が実行される。また、その際、制御実行時間の演算に要した時間が計測されて、その計測された時間に応じてカウンター値が補正され、それにより、CPUの演算遅れによる制御開始時期のずれが防止される。
【0011】
また、本発明の請求項3によるエンジンに制御装置によれば、所定の演算時期に、燃料噴射時期制御の制御実行時間(要求噴射パルス)が演算され、演算された制御実行時間と予め設定した制御終了時期(要求噴射終了時期)とから設定開始時期(噴射開始時期)が演算される。そして、演算時期から制御開始時期までの時間に基づいてカウンター値が設定され、そのカウンター値が減算または加算によって設定値に達した時をもって制御開始時期とされ、燃料噴射時期制御が実行される。その際、制御実行時間の演算に要した時間が計測されて、その計測された時間に応じてカウンター値が補正され、それにより、CPUの演算遅れによる制御開始時期のずれが防止される。また、前記演算時期と要求噴射終了時期等の分割噴射に関する制御時期との間の時間の推定が行われ、その推定時間に基づいて2分割噴射を実行するか否かが決定される。そして、その際に、制御実行時間の演算に要した時間の計測値に応じて前記推定時間が補正される。その結果、CPUの演算遅れによる推定時間のずれによってインジェクタ休止時間が不足して調量ずれが生じたり、トレーリング側で実際には燃料が入り切らないで空燃比がずれるといった不具合の発生が防止される。
【0012】
【実施例】
実施例1.
は本発明の実施例1の全体システム図である。この実施例において、エンジン1は例えば4気筒であって、吸気通路2にはサージタンク2aの上流部に上流側にから順に、吸入空気量を検出するエアフローセンサ3と、吸気量を調整するスロットル弁4が設けられ、サージタンク2aの下流の独立吸気通路部には気筒毎に燃料噴射用のインジェクタ5が配設されている。また、吸気通路2にはスロットル弁4をバイパスするバイパス通路6が形成され、該バイパス通路6には電磁弁で構成されたISC(アイドルスピードコントロール)バルブ7が配設されている。また、エンジン1の排気通路8には排気ガス浄化のための触媒装置9が設けられ、該触媒装置9の上流側には、空燃比フィードバック制御のため排気ガス中の酸素濃度からエンジンの空燃比を検出するO2センサ10が配設されている。そして、エンジンの燃焼室11には点火プラグ12が配設され、点火プラグ12はディストリビュータ13を介してイグナイタ14に接続されている。
【0013】
上記エンジン1では、マイクロコンピュータで構成されたコントロールユニット15により、空燃比,点火時期,アイドル回転数等の制御が行われる。そのため、コントロールユニット15には、エアフローセンサ3から吸入空気量信号が、ディストリビュータ13に付設されたクランク角センサおよび回転センサからクランク角信号および回転信号が情報として入力され、エンジン1に付設された水温センサ16からエンジン水温信号が入力され、スロットル弁4に付設されたスロットルセンサからスロットル開度信号が入力され、O2センサ10から空燃比信号が入力され、その他、車速信号等、各種信号が入力される。
【0014】
コントロールユニット15はこれら入力情報に基づいて燃料噴射量,点火時期,ISC制御量等の演算を行い、インジェクタ5,イグナイタ14およびISCバルブ7にそれぞれの制御信号を出力する。そして、空燃比の制御では、エンジン水温が所定値以上のときにマップに基づいた目標空燃比に収束するよう燃料噴射量による空燃比のフィードバック制御が行われる。また、点火時期制御では、エンジン回転数と吸気充填量をパラメータとするマップによって点火時期が設定され、点火信号がイグナイタ14に出力される。また、ISCの制御では、エンジン水温をパラメータとするマップによってバイパスエア量が設定されISCバルブ7が制御される。
【0015】
また、燃料噴射時期は燃料噴射終了時期が所定のクランク角度となるよう燃料噴射開始時期が制御される。この制御は、トレーリング側のタイミングで回転信号の立ち下がりエッジを基準(演算時期)として要求噴射量に相当する噴射時間(パルス幅)を演算し、演算した噴射時間が例えば吸気行程中に終了するよう噴射開始時期を演算して、演算時期から噴射開始時期までの時間に基づいた制御カウンター値を設定し、カウントを開始して、カウンター値が設定値に達したら噴射を実行するというものである。また、要求噴射時間がトレーリング側における吸気行程中の噴射可能時間よりも大きいときには分割噴射制御となり、1サイクルにつきリーディング側とトレーリング側の2回に分けて所定タイミングで各インジェクタ5から噴射される。
【0016】
また、燃料噴射時期制御では、制御カウンター値の演算中に他の優先度の高い割り込み処理が入ることによってCPUの演算に遅れが生じた場合でも、実噴射時期が要求時期からずれることがなくて所期のリーンリミットを確保できるよう、CPUの演算遅れに応じて制御カウンター値を補正している。
【0017】
また、リーディング噴射とトレーリング噴射との間に所定の休止時間を確保できるよう、休止可能時間を予測して、規定時間を確保できない場合には分割噴射を行わず、リーディング噴射だけで要求噴射量を噴くという制御を行っている。そして、その休止可能時間の予測に際しても上記CPUの演算遅れに応じた補正を行うことで、インジェクタの休止時間が足りないことによる調量ずれの発生を防止している。
【0018】
また、分割噴射実行の判定のため上記のように吸気行程中の噴射可能時間というものを予測するが、その際に、CPUの演算遅れに応じて予測値を補正することで、実噴射時間が噴射可能時間からずれるのを防止している。
【0019】
は上記燃料噴射時期制御を実行するCPUのハード構成を示している。図において、21は、CPUの動作クロックに応じた値でカウントを実行するFRC(フリー・ランニング・カウンター)であり、22は、割り込み信号が入ってきたときにFRCの値を読み込んで記憶保持するICR(インプット・キャプチャ・レジスタ)であり、23は、噴射開始時期の演算値を記憶保持するOCR(アウトプット・コンペア・レジスタ)であり、24はFRC21の出力(FRC)とOCR23の出力(OCR)を比較し、FRCとOCRが一致したときに0(ゼロ)のOLVL(アウトプットレベル)25をインジェクタ5に出力する比較器である。
【0020】
つぎに、図および図のタイムチャートと、図〜図に示すフローチャートを参照して上記燃料噴射時期制御を具体的に説明する。
【0021】
燃料噴射時期制御は、図に示すSGT(回転信号)の立ち下がりエッジを割り込み信号としてスタートする。すなわち、この割り込み信号がくると、割り込み要因1が発生し、図〜図のフローチャートにおいて、まず、S(ステップ)101で現在(演算時期)の時刻t1をICRに保持する。
【0022】
つぎに、気筒判別のステップに移り、まず、S102で気筒判別用カウント値Cをカウトアップする。そして、S103でCが所定値ηより大かどうかを見て、C≦ηならそのままで、C>ηになったらS104でCを0に戻し、S105へ進む。そして、S105でCの値に応じて気筒判別を行う。
【0023】
つぎに、燃料噴射量演算のステップに入り、まず、S106で吸入空気量をエンジン回転数で割って吸気充填効率Ceを求める。そして、S107でCeに予測係数rvefを掛けて予測充填効率Cefを求め、S108でCefに定数K1を掛けて要求噴射量taを求め、S109へ進む。
【0024】
S109では、S108で求めた要求噴射量taから、その気筒X(X=1〜4)の同じサイクルでリーディング噴射した量tel[XT]を引いて、その値ないしは0(ゼロ)の大きい方をトレーリング噴射量(要求量)tet[XT]する。そして、S110でtet[XT]にインジェクタの無効噴射時間tvを加えたものをトレーリング噴射パルスtitとする。但し、tet[XT]=0のときはtit=0とする。そして、S111に進む。
【0025】
S111では、演算時期t1から吸気行程中に噴射を終了するための要求噴射終了角thedまでの時間Ttを求める。具体的には、クランク角180度に相当する時間をtsgtとして、Tt=(thed/180)×tsgtとする。そして、S112で、演算が終了した時点のFRCを見て、その値を現在時刻t2とし、S113へ進んで、現在時刻t2からトレーリング噴射開始時期までの時間tmを設定する。ここで、tmは、上記Ttからまずトレーリング噴射パルスの要求値titを引き、さらに、処理に入った時刻t1と現在時刻t2との差を引く形でCPUの遅れ時間による補正を加えた値を所定値αを上限として設定する。そして、S114でトレーリング噴射を実行するためのアウトプットレベルOLVL[XT]を、インジェクタをオンするための値0(ゼロ)とする処理を行う。そして、S115で、トレーリング噴射開始時期設定の制御カウンター値OCR[XT]=0をOCR23に入れる。
【0026】
以上でトレーリング噴射のためのカウンター値設定までの処理が完了する。
【0027】
つぎに、S116では、分割噴射を実行した場合のインジェクタ休止可能時間τRSTを推定する。ここで、τRSTは、リーディング側の処置開始時期から要求噴射終了角thedまでの時間を(180+thed)×tsgt/180で求めて、この時間から要求噴射量(時間)taを引き、さらに、インジェクタの無効噴射時間tvと、CPUの遅れ時間(t2−t1)に調整係数β1を加えたものをリーディング側とトレーリング側について1回ずつで計2回引いた値とする。
【0028】
つぎに、S117でこの推定した休止可能時間τRSTがインジェクタの規格から決まる設定値τRST0より大きいか否かを判定する。そしてτRST>τRST0のときはS118へ進む。
【0029】
S118では、トレーリング側での吸気行程噴射可能時間tapostを推定する。ここで、tapostは、上記Ttから、CPUの遅れ時間(t2−t1)に調整係数β2を加えたものを引いた値とする。
【0030】
つぎに、S119で推定した上記tapostよりも要求噴射量taが大きいか否かを判定する。そして、tapost<taのときは、分割噴射を実行するということで、S120へ進み、トレーリング側で噴き切れない分(ta−tapost)をリーディング噴射要求量tel[XL]とする。そして、S121でtel[XL]に無効噴射時間tvを加えてリーディング噴射パルスtilを設定し、S122でリーディング噴射を実行するためのアウトプットレベルOLVL[XL]を、インジェクタをオンとするための値0(ゼロ)とする処理を行い、また、S123で、リーディング噴射開始時期設定の制御カウンター値OCR[XL]=αをOCR23に入れる。ここで、OCR[XL]=αは、即噴射実行を意味する。
【0031】
また、S119でtapost≧taというときは、トレーリング噴射だけで十分であるので、S124でリーディング噴射要求量tel[XL]を0(ゼロ)とし、S125でリーディング噴射パルスtilを0(ゼロ)とする。
【0032】
また、S117でτRST≦τRST0というときは、休止時間が足りないということで、リーディング噴射だけで全要求量を噴射するため、S126でリーディング噴射要求量tel[XL]=taとし、S121〜S123と進む。
【0033】
割り込み要因1による処理が進み、時間が経過して各気筒X(X=1〜4)についてのOCR23およびFRC[X]の値であるOCR[X]とFRC[X]とが一致するタイミングになると、ハードとしてはOLVL=0がインジェクタ5に出力されて噴射が実行され、同時に割り込み要因2が発生して、図のフローチャートによる処理が行われる。
【0034】
割り込み要因2の処理では、まず、ステップS201で各気筒のアウトプットレベルOLVL[X]を見て、OLVL[X]が0でなければなにもしないが、OLVL[X]が0(ゼロ)であれば、インジェクタがオンしているということであるから、今度はインジェクタ5をオフする処理をする。そのため、まず、S202でトレーリング噴射パルスtitがでているかどうかを見て、titがでていなければ、S203でリーディング噴射パルスtilがでているかどうかを見る。
【0035】
tilがでていればリーディング噴射について、また、titがでていればトレーリング噴射についてS204でOLVL=1(噴射停止)を入れ、S205でその気筒のOCR23の値OCR[X]をセットする。ここでは、tilとtitの大きい方に現在のFRCを加えた値と所定値αとを比較して小さい方の値をOCR[X]とする。そして、この処理が終わったらS206でtilとtitをいずれも0(ゼロ)に戻しておく。
【0036】
に上記実施例1におけるリーディング噴射パルス,演算時間カウンタ(計測値),噴射開始タイマー(制御カウンター値)およびトレーリング噴射パルスの一例をタイムチャートで示す。
【0037】
実施例2.
つぎに、点火時期制御に適用した実施例2を図10〜図13によって説明する。この実施例2も全体システムは先の実施例1と同様である。また、この場合のCPUのハード構成は図10に示す通りで、実施例1の場合と同様にFRC21とICR22とOCR23と比較器24とからなり、比較器24においてFRC21の出力(FRC)をOCR23の出力(OCR)を比較し、FRCとOCRが一致したときに0(ゼロ)のOLVL(アウトプットレベル)25をイグナイタ14に出力するよう構成されている。
【0038】
11はこの実施例2の点火時期制御を示すタイムチャートであり、図12および図13はその制御を実行するフローチャートである。
【0039】
点火時期制御は、図11に示すSGTの立ち上がりエッジを割り込み信号としてスタートする。すなわち、この割り込み信号がくると、割り込み要因1が発生したとして、図12のフローチャートにおいてS(ステップ)301で現在(演算時期)の時刻t1をICRに保持する。
【0040】
つぎに、S302でエンジン回転数Neと吸気充填効率Ceを入力し、次いで、S303でエンジン回転数Neとバッテリ電圧Vbのマップからドウエル時間(コイル通電時間)tdwlを求め、また、S304でエンジン回転数Neと充填効率CeのマップからTDC(上死点)基準の目標点火時期thtigを求める。
【0041】
つぎに、S305で、上記演算が終了した時点のFRCを見て、その値を現在時刻t2とする。そして、S306へ進んで、現在時刻t2から目標点火時期thtigまでの時間を制御カウンター値tiglとして設定する。ここで、tiglは、SGTの信号巾がクランク角70度でその立ち下がりエッジがBTDC7度である場合に、クランク角180度に相当する時間をtsgtとして、{(77−thtig)/180}×tsgtからドウエル時間tdwlおよびCPUの遅れ時間(t2−t1)を引いた値とし、所定値αを上限として設定する。そして、S307で、アウトプットレベルOLVLを点火を実行するための値0(ゼロ)とする処理を行い、S308で、制御カウンター値tiglに現在のFRCを加えた値をOCR23に入れる。
【0042】
割り込み要因1による処理が進み、時間が経過して各気筒のOCR23およびFRC[X]の値であるOCR[X]とFRC[X]とが一致するタイミングになると、ハードとしてはOLVL=0がイグナイタ14に出力され、同時に割り込み要因2が発生して、図13のフローチャートによる処理が行われる。
【0043】
割り込み要因2の処理では、まず、ステップS401でアウトプットレベルOLVLを見て、OLVLが0でなければなにもしないが、OLVLが0(ゼロ)であれば、イグナイタ14がオンしているということであるから、今度はイグナイタ14をオフする処理ということで、S402でOLVL=1(通電停止)を入れ、S403でOCRをセットする。ここでは、FRCにtdwlを加えた値を所定値αを上限としてOCRとする。
【0044】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、また、燃料噴射時期制御,点火時期制御以外の他のエンジン制御にも適用できることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】
本発明のエンジンの制御装置は以上のように構成されているので、エンジンの各種制御において、制御実行時間の演算に要した時間に応じて制御カウンター値を補正することにより、他の優先処理の割り込みによる演算遅れによって制御開始時期がずれるを防止するようにできる。
【0046】
また、本発明のエンジンに制御装置によれば、燃料噴射時期制御において、他の優先処理の割り込みによる制御開始時期のずれを防止してリーンリミットの低下を防止するとともに、分割噴射実行の判定条件となる推定時間についても、制御実行時間の演算に要した時間に応じてこれを補正することにより、演算遅れによるずれによってトレーリング側で実燃料供給量が少なくなり空燃比がずれるといった不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の請求項1,2,4および5に係るエンジンの制御装置の全体構成図
【図2】 本発明の請求項3に係るエンジンの制御装置の全体構成図
【図3】 本発明の実施例1の全体システム図
【図4】 本発明の実施例1におけるCPUのハード構成図
【図5】 本発明の実施例1における燃料噴射時期制御を説明するタイムチャート
【図6】 本発明の実施例1における分割噴射の一例を示すタイムチャート
【図7】 本発明の実施例1における燃料噴射時期制御の割り込み要因1によるフローチャート(前段)
【図8】 本発明の実施例1における燃料噴射時期制御の割り込み要因1によるフローチャート(後段)
【図9】 本発明の実施例1における燃料噴射時期制御の割り込み要因2によるフローチャート
【図10】 本発明の実施例2におけるCPUのハード構成図
【図11】 本発明の実施例2における点火時期制御を説明するタイムチャート
【図12】 本発明の実施例2における点火時期制御の割り込み要因1によるフローチャート
【図13】 本発明の実施例2における点火時期制御の割り込み要因2によるフローチャート
【符号の説明】
1 エンジン
5 インジェクタ
12 点火プラグ
14 イグナイタ
15 コントロールユニット
21 FRC(フリー・ランニング・カウンター)
22 ICR(インプット・キャプチャ・レジスタ)
23 OCR(アウトプット・コンペア・レジスタ)
24 比較器
25 OLVL(アウトプットレベル)

Claims (5)

  1. 所定の演算時期において所定の制御対象の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間から制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に前記制御対象の制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算開始から演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段を設けたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 所定の演算時期において所定の制御対象の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間と予め設定した制御終了時期とから制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に前記制御対象の制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算開始から演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段を設けたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  3. 所定の演算時期において燃料噴射時期制御の制御実行時間を演算する制御実行時間演算手段と、演算した前記制御実行時間と予め設定した制御終了時間とから制御開始時期を演算し、該制御開始時期と前記演算時期との間の時間に基づいて制御カウンターのカウンター値を設定する制御カウンター値設定手段と、前記カウンター値を設定値まで減算または加算するカウント実行手段と、前記カウンター値が前記設定値に達した時に燃料噴射時期制御を実行する制御実行手段を備えたエンジンの制御装置であって、前記制御実行時間演算手段による前記制御時間の演算中に割り込まれた他の優先処理の時間を含む演算開始から演算終了までに要した時間を計測する演算時間計測手段と、計測された前記時間に応じて前記カウンター値を補正するカウンター値補正手段と、前記演算時期において該演算時期とその時期以降の予め設定された分割噴射に関する制御時期との間の時間を推定する時間推定手段と、前記時間推定手段による推定時間に基づいて2分割噴射を実行するか否かの決定を行う2分割噴射決定手段、前記演算時間に応じて前記推定時間を補正する推定時間補正手段を設けた請求項2記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記制御対象が燃料噴射時期制御である請求項1または2記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記制御対象が点火時期制御である請求項1または2記載のエンジンの制御装置。
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