JP3780387B2 - 包装材料および包装方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の材料で製造した自己粘着性をもつ気泡シートである包装材料と、その包装材料を使用した物品の包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンとくにポリエチレンを材料とし、基本構造としては多数の突出部を有するキャップフィルムと平坦なフラットフィルムとを熱融着により貼り合わせて多数の密閉室を形成してなる気泡シートが、緩衝能力をもった包装材料として使用されている。 この種の気泡シートの変更態様としては、キャップフィルムの突出部の上にさらにフラットフィルムを重ねたもの、基本構造の気泡シートを2枚重ねたものがあるほか、キャップフィルム2枚を突出部を外側にして貼り合わせたものなどがある。 これらとクラフト紙、段ボール紙などを積層した材料もある。
【0003】
一方、メタロセン錯化合物を、いわゆる「シングルサイト触媒」として使用してオレフィンの重合を行なうことにより、長鎖の分岐を有するポリオレフィンが得られることがわかった。 このポリオレフィンは、その構造に由来して超低比重であること、分子量分布が狭いこと、強靭性、透明性、あるいはヒートシールの容易さなどの利点を有するので、各方面で急速に使用が増大しつつある。
【0004】
発明者は、前記気泡シートの材料としてこのシングルサイト触媒重合ポリオレフィンを使用してみたところ、常用のポリエチレンなどを材料とするときにくらべて押出機の負荷が増大するなどの問題に遭遇したが、それらを克服して、常用の材料を使用した場合と同様に、気泡シートを形成する技術を確立することに成功した。 そして製品気泡シートの特性として、在来のものにくらべて軟らかく腰がないこと、および著しい自己粘着性を示すことを見出した。
【0005】
「自己粘着性」とは、同じ材料の気泡シートを2枚重ね合わせ、軽く押圧することによって、2枚が粘着したような外見を呈し、少々の引き剥し力や剪断的な力では離れなくなる現象である。 これは、本来この種のポリオレフィンフィルムが有していた自己粘着的な性質が、腰のない気泡シートの示す変形の容易さのために保存されるために生じる現象と考えられる。 在来のポリエチレンなどで製造した気泡シートには、ポリエチレンフィルム自体に自己粘着性がなく、一方で多かれ少なかれ腰があるので、自己粘着現象は認められなかった。
【0006】
気泡シートを包装材料として使用するとき、それが粘着性をもっていれば包装作業に好都合であるから、気泡シートの一部または全部に、たとえばアクリル樹脂系の粘着剤を塗布することが試みられた。 粘着剤を特定の部分に塗布することは、いうまでもなく面倒である。 全面に塗布することは容易であるが、そうすると、包装材料と被包装物品との間や、周囲の物品との間で粘着が生じたり、粘着剤が被包装物品や周囲の物品に移行したりして好ましくないなど、別の問題が生じてくる。
【0007】
ポリオレフィンフィルムに粘着性をもたせることを意図して、ポリブテンのような粘着性付与剤を若干添加することも試みられた。 しかし、粘着性はフィルムどうしに限らず他の物に対しても生じるので、気泡シート間の自己粘着性が十分になる程度まで粘着性付与剤を加えると、包装材料が被包装物や周囲の物に対しても粘着性をもつに至り、好ましくない。 この手法は、フィルム製造上の困難もあって、成功をみていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、シングルサイト触媒によるポリオレフィンを材料とする気泡シートからなる自己粘着性をもった包装材料を提供すること、およびこの包装材料がもつ自己粘着性を利用して有利に物品の包装を行ない、気泡シートのもつ緩衝力および保温力の少なくとも一方を活用しやすくした包装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の包装材料は、ポリオレフィンを材料とする、多数の突出部を有するキャップフィルムの1枚と平坦なフラットフィルムの1枚とを貼り合わせるか、または多数の突出部を有するキャップフィルム2枚を突出部を外側にして貼り合わせることにより多数の密閉室を形成した気泡シートであって、ポリオレフィンとしてシングルサイト触媒を用いて製造した長鎖分岐を有するポリオレフィンを使用したことを特徴とする、自己粘着性を有する包装材料である。
【0010】
本発明の包装方法は、上記した包装材料で物品を包み、包装材料の重なり合った部分を押圧することにより、この包装材料が有する自己粘着性により包装状態を維持することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の様態】
シングルサイト触媒によるポリオレフィンは、すでにいくつかのグレードが市販されている。 それらの中で本発明に好適な例は、ダウケミカル社の「アフィニティーPOPs」PL1880(インフレーション用)である。 代表的な物性として公表されている値は、つぎのようなものである。
【0012】
メルトインデクス:1.0 密度:0.902 融点:100℃
フィルム(厚さ50μm)特性
引張破断強度 kg/cm2(MPa): MD 480(47) CD 450(44)
引 張 弾 性 kg/cm2(MPa): MD 700(69) CD 660(95)
引張破断伸び(%) : MD 520 CD 630
エルメンドルフ引裂強度(g):MD 300 CD470
突刺ダート強度(DOW法,kg・cm):730
光沢度:130 ヘイズ:2.1%。
【0013】
このようなポリオレフィンに、前記したポリブテンのような粘着性付与剤を添加して粘着性を高めることも可能である。 添加量が適切であれば、被包装物や周囲の物に対する気泡シートの粘着性を目立つほどに生じさせることなく、気泡シートどうしの自己粘着性を有利に向上させることができる。
【0014】
図1ないし図3に、扁平な小型の段ボール製の箱を、本発明に従って気泡シートで包装するところを示す。 まず図1にみるように、被包装物(7)より十分に大きく、それを包んだときに重なり合う部分ができる広がりをもった気泡シート(1)を用意し、その上に被包装物(7)をのせる。 次に、図2にみるように気泡シートの上側片(2)および下側片(3)を順次被包装物(2)に沿わせて重ね、重なり合った部分を押圧する。 左側余剰片(4)および右側余剰片(5)の全体をそれぞれ上下から押圧すると、全体として図3に断面を示した形で気泡シート(1)が自己粘着し、別に粘着テープで固定するなどの処理を施さなくても、包装体はそのままの状態を保つことができる。
【0015】
これら包装体を複数個、大箱へ充填したりすることも、もちろん可能である。左右に余剰片(4,5)が出ることが好ましくなければ、上側片と下側片を重ねるのに先立って折り重ねておくこともでき、そのようにしても包装体は気泡シートの自己粘着性により、その形を保つことができる。
【0016】
本発明は、牧草のサイレージに使用したとき、とくにその意義を発揮する。 よく知られているように、牧草は苅り取ったあとサイロに貯えて、その間に乳酸菌による自然発酵をさせ、食べやすくしてから動物に与えるが、サイロの建設やその出し入れが費用と労力を要するため、近年ではストレッチ性をもったプラスチックフィルムで牧草を巻き、ブロック状のロールベイルにしてサイレージを行なうことが多い。 これを本発明に従って行なえば、気泡シートのもつ自己粘着性により、従来のストレッチフィルムを使用するよりもはるかに短いシート長さで、ロールベイルをつくることができる。 前記のデータが示すように、シングルサイト触媒によるポリオレフィンのフィルムは突き刺しによく耐えるので、突出部の多い牧草の束を巻いても、気泡シートは破れることなくロールを形成できる。 気泡シートのもつ保温性は、形成したロールベイの内部で発酵が起ったとき、その熱をよく保つから、発酵を促進させるはたらきがある。 それとともに、ロールの場所による温度差を小さくするから、ロール全体で発酵が均一に進行する。
【0017】
【実施例】
前記のポリオレフィン「アフィニティーPOPs」PL1880を使用して、下記の寸法の気泡シートを製造した:
キャップ高さ4mm キャップ径:10mm
キャップ数:8000個/m2 重量:57.8g/m2
【0018】
この気泡シートを使用して、図1〜図3に示した包装を、縦18cm×横12cm×厚さ5cmの段ボール製小函を対象に行なった。 上下片の重なり合い、左右余剰片の重なり合いとも、少なくとも幅3cmあれば、粘着テープによる固定を要することなく、包装体は通常の取扱いに耐えてその形を保っていた。
【0019】
牧草のサイレージに使用したときは、ロールベイの円周方向に少なくとも2巻き(2重)すればロール形状を保つことができ、側面部分は2重にする必要がなかった。 従って、従来のストレッチフィルムにくらべて、フィルムの使用量は数分の1で足りた。
【0020】
【発明の効果】
本発明に従って、シングルサイト触媒によるポリオレフィンで製造した気泡シートで包装を行なえば、包装材料のもつ柔軟さと自己粘着性とを利用して、粘着テープなどの別段の固定手段を要することなく、包装体を形成し、維持することができる。 この包装体が、気泡シートのもつ緩衝能力や保温能力を享受できることはいうまでもない。 このようにして、従来より低減された労力および資材をもって、物品の包装を行なうことができる。
【0021】
在来のポリエチレンで製造した気泡シートは、これを用いて包装したまま置くなどして長期間他の物品に触れさせておくと、その物品に接触していた気泡部分に対応する水玉様の跡を残すが、本発明の包装材料を使用すれば、そのような問題は起らない。 (水玉様跡の発生は、ポリエチレン中の低分子量成分のブリーディングによるものと考えられ、シングルサイト触媒で重合させたポリオレフィンにおいては、分子量分布が狭いため、ブリーディングは起らないようである。)
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う包装方法を説明する図であって、気泡シート上に被包装体の小函をのせた段階を示す平面図。
【図2】 図1に続いて、包装を行なった段階を示す平面図。
【図3】 図2のA−A方向の断面図。
【符号の説明】
1 気泡シート
2 上側片
3 下側片
4 左側余剰片
5 右側余剰片
7 被包装物

Claims (1)

  1. シングルサイト触媒を用いて製造した長鎖分岐を有するポリオレフィンを材料として使用し、多数の突出部を有するキャップフィルムの1枚と平坦なフラットフィルムの1枚とを貼り合わせるか、または多数の突出部を有するキャップフィルム2枚を突出部を外側にして貼り合わせることにより多数の密閉室を形成した気泡シートであって、自己粘着性を有するものを使用して、刈り取った牧草を包装することにより、牧草のサイレージを促進するとともに均一に行なうことを特徴とする包装方法。
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