JPH06335318A - 牧草包装用ストレッチフィルム - Google Patents
牧草包装用ストレッチフィルムInfo
- Publication number
- JPH06335318A JPH06335318A JP12605493A JP12605493A JPH06335318A JP H06335318 A JPH06335318 A JP H06335318A JP 12605493 A JP12605493 A JP 12605493A JP 12605493 A JP12605493 A JP 12605493A JP H06335318 A JPH06335318 A JP H06335318A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- layer
- stretch film
- packaging
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Storage Of Harvested Produce (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】強靱でよく伸び、結束力と弾力性に優れ、且
つ、粘着力の強い牧草包装用ストレッチフィルムを提供
する。 【構成】 共押出し3層Tダイ法にて、中心層の両面に
外層を積層した総厚さ15μmの3層構造の牧草包装用
ストレッチフィルムを得る。中心層を形成するPP系樹
脂として、重量平均分子量32.2万、クロス分別法に
より測定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜
10℃で39.1%、10〜65℃で6.8%、65〜
130℃で54.1%であるものを用いる。外層を形成
するL−LDPEとして、密度0.910gr/c
m3 、MI3.6のものを用いる。
つ、粘着力の強い牧草包装用ストレッチフィルムを提供
する。 【構成】 共押出し3層Tダイ法にて、中心層の両面に
外層を積層した総厚さ15μmの3層構造の牧草包装用
ストレッチフィルムを得る。中心層を形成するPP系樹
脂として、重量平均分子量32.2万、クロス分別法に
より測定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜
10℃で39.1%、10〜65℃で6.8%、65〜
130℃で54.1%であるものを用いる。外層を形成
するL−LDPEとして、密度0.910gr/c
m3 、MI3.6のものを用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強靱でよく伸び、結束
力と弾力性に優れ、且つ、粘着力の強い牧草包装用スト
レッチフィルムに関するものである。
力と弾力性に優れ、且つ、粘着力の強い牧草包装用スト
レッチフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロール状に押固められた(ロール
ベール)牧草をパレットに乗せたまま、ストレッチフィ
ルムで包装し、醗酵させて飼料を調整することが、北海
道を中心にして行われている。
ベール)牧草をパレットに乗せたまま、ストレッチフィ
ルムで包装し、醗酵させて飼料を調整することが、北海
道を中心にして行われている。
【0003】牧草包装用ストレッチフィルムは、屋外で
長期にわたって高い気密性を保持する必要があり、従っ
て、牧草表面の凹凸により破断されない強靱性(縦方向
の破断強度が280kg/cm2 以上)、充分な延伸性
(縦方向の破断伸度が400%以上)、強力な結束力
(フィルムを縦方向に2倍の長さに伸ばすのに必要な引
張応力が130kg/cm2 以上)、弾力性(縦方向に
2倍の長さに伸ばしたまま5分間保持後の引張応力、即
ち伸長回復力が90kg/cm2 以上、伸長回復率が6
0%以上)、自己粘着性(30g/200mm幅以
上)、紫外線遮断性、伸びむらがないことが要求され
る。
長期にわたって高い気密性を保持する必要があり、従っ
て、牧草表面の凹凸により破断されない強靱性(縦方向
の破断強度が280kg/cm2 以上)、充分な延伸性
(縦方向の破断伸度が400%以上)、強力な結束力
(フィルムを縦方向に2倍の長さに伸ばすのに必要な引
張応力が130kg/cm2 以上)、弾力性(縦方向に
2倍の長さに伸ばしたまま5分間保持後の引張応力、即
ち伸長回復力が90kg/cm2 以上、伸長回復率が6
0%以上)、自己粘着性(30g/200mm幅以
上)、紫外線遮断性、伸びむらがないことが要求され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
物流包装用ストレッチフィルムは、牧草包装機(ベール
ラッパー)の巻付張力を大きくするとフィルム伸長時に
伸びむらが生じて、巻付け時もしくは放置中に厚みの薄
い部分から破断したり、結束応力に耐えられず弛緩して
間隙から外気や雨水が入り込んでしまうという問題があ
った。
物流包装用ストレッチフィルムは、牧草包装機(ベール
ラッパー)の巻付張力を大きくするとフィルム伸長時に
伸びむらが生じて、巻付け時もしくは放置中に厚みの薄
い部分から破断したり、結束応力に耐えられず弛緩して
間隙から外気や雨水が入り込んでしまうという問題があ
った。
【0005】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、強靱でよく伸び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘
着力の強い牧草包装用ストレッチフィルムを提供するこ
とを目的としてなされたものである。
し、強靱でよく伸び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘
着力の強い牧草包装用ストレッチフィルムを提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量平均分子
量が8〜50万であり、クロス分別法により測定したポ
リプロピレン系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜10
℃で30〜65重量%であり、10〜65℃で3〜25
重量%であり、65〜130℃で15〜65重量%であ
るポリプロピレン系樹脂からなる中心層の外方に、密度
0.910gr/cm3 以下、メルトインデックス4.
0以下の直鎖状低密度ポリエチレン、もしくは、酢酸ビ
ニル含有量10〜20重量%、メルトインデックス4.
0以下のエチレン─酢酸ビニル共重合体からなる外層が
積層されている牧草包装用ストレッチフィルムである。
量が8〜50万であり、クロス分別法により測定したポ
リプロピレン系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜10
℃で30〜65重量%であり、10〜65℃で3〜25
重量%であり、65〜130℃で15〜65重量%であ
るポリプロピレン系樹脂からなる中心層の外方に、密度
0.910gr/cm3 以下、メルトインデックス4.
0以下の直鎖状低密度ポリエチレン、もしくは、酢酸ビ
ニル含有量10〜20重量%、メルトインデックス4.
0以下のエチレン─酢酸ビニル共重合体からなる外層が
積層されている牧草包装用ストレッチフィルムである。
【0007】本発明において、クロス分別法によるポリ
プロピレン系樹脂(以下、PP系樹脂という)の溶出量
の測定は以下のようにして行った。まず、PP系樹脂を
140℃又はPP系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジ
クロロベンゼンに溶解する。次にこの溶液を一定速度で
冷却して、予め用意しておいた不活性単体表面に薄いポ
リマー層を生成させる。この時、PP系樹脂成分は、結
晶性の高い順、及び分子量の大きい順にポリマー層とし
て生成する。
プロピレン系樹脂(以下、PP系樹脂という)の溶出量
の測定は以下のようにして行った。まず、PP系樹脂を
140℃又はPP系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジ
クロロベンゼンに溶解する。次にこの溶液を一定速度で
冷却して、予め用意しておいた不活性単体表面に薄いポ
リマー層を生成させる。この時、PP系樹脂成分は、結
晶性の高い順、及び分子量の大きい順にポリマー層とし
て生成する。
【0008】その後、温度を連続的に又は段階的に昇温
し、順次溶出するPP系樹脂成分の濃度を検出し、組成
分布(結晶性分布)を測定する(温度上昇溶離分別)。
それと同時に、高温型GPC(gas phase c
hromatgraph)により溶出した成分の分子量
及び分子量分布を測定する。上記温度上昇溶離分別(T
REP=Temperature Rising El
ution Practionation)部分と、上
記高温GPC(例えば、SEC=Sise Exclu
tion Chromatgraph)部分とをシステ
ムとして備えたクロス分別クロマトグラフ装置(CFC
=T150A型:三菱油化社製)を用いてPP系樹脂の
溶出量の測定を行った。
し、順次溶出するPP系樹脂成分の濃度を検出し、組成
分布(結晶性分布)を測定する(温度上昇溶離分別)。
それと同時に、高温型GPC(gas phase c
hromatgraph)により溶出した成分の分子量
及び分子量分布を測定する。上記温度上昇溶離分別(T
REP=Temperature Rising El
ution Practionation)部分と、上
記高温GPC(例えば、SEC=Sise Exclu
tion Chromatgraph)部分とをシステ
ムとして備えたクロス分別クロマトグラフ装置(CFC
=T150A型:三菱油化社製)を用いてPP系樹脂の
溶出量の測定を行った。
【0009】本発明において、PP系樹脂は、重量平均
分子量が8〜50万である必要がある。重量平均分子量
が8万未満の場合には、得られる牧草包装用ストレッチ
フィルムの延伸性や強度が充分でなく、逆に、50万を
超える場合には、得られるストレッチ包装用フィルムの
柔軟性が不充分である。
分子量が8〜50万である必要がある。重量平均分子量
が8万未満の場合には、得られる牧草包装用ストレッチ
フィルムの延伸性や強度が充分でなく、逆に、50万を
超える場合には、得られるストレッチ包装用フィルムの
柔軟性が不充分である。
【0010】本発明において、中心層を成形するPP系
樹脂は、クロス分別法により測定したPP系樹脂の全量
に対する溶出量が、0〜10℃で30〜65重量%であ
る必要がある。この溶出量が、30重量%未満の場合に
は、得られる牧草包装用ストレッチフィルムに柔軟性が
なく、逆に、65重量%を超える場合には、得られる牧
草包装用ストレッチフィルムの強度が劣る。
樹脂は、クロス分別法により測定したPP系樹脂の全量
に対する溶出量が、0〜10℃で30〜65重量%であ
る必要がある。この溶出量が、30重量%未満の場合に
は、得られる牧草包装用ストレッチフィルムに柔軟性が
なく、逆に、65重量%を超える場合には、得られる牧
草包装用ストレッチフィルムの強度が劣る。
【0011】又、PP系樹脂は、クロス分別法により測
定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、10〜65
℃で3〜25重量%である必要がある。この溶出量が、
3重量%未満の場合には、得られる牧草包装用ストレッ
チフィルムに柔軟性がなく、逆に、25重量%を超える
場合には、得られる牧草包装用ストレッチフィルムの強
度が劣る。
定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、10〜65
℃で3〜25重量%である必要がある。この溶出量が、
3重量%未満の場合には、得られる牧草包装用ストレッ
チフィルムに柔軟性がなく、逆に、25重量%を超える
場合には、得られる牧草包装用ストレッチフィルムの強
度が劣る。
【0012】更に、PP系樹脂は、クロス分別法により
測定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、65〜1
30℃で15〜65重量%である必要がある。この溶出
量が、15重量%未満の場合には、得られる牧草包装用
ストレッチフィルムの強度が劣り、逆に、65重量%を
超える場合には、得られる牧草包装用ストレッチフィル
ムの柔軟性がない。
測定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、65〜1
30℃で15〜65重量%である必要がある。この溶出
量が、15重量%未満の場合には、得られる牧草包装用
ストレッチフィルムの強度が劣り、逆に、65重量%を
超える場合には、得られる牧草包装用ストレッチフィル
ムの柔軟性がない。
【0013】上記のPP系樹脂は、例えば、以下のよう
にして製造することができる。まず、第1段階の重合に
おいて、チタン系化合物及びアルミニウム化合物の存在
下、チタン含有ポリオレフィンを生成する。ここで得ら
れるチタン含有ポリオレフィンは、プロピレン単独重合
体、プロピレン─エチレン共重合体、あるいはプロピレ
ン─α─オレフィン共重合体である。上記α─オレフィ
ントシテは、1─ブテンが好適に用いられる。
にして製造することができる。まず、第1段階の重合に
おいて、チタン系化合物及びアルミニウム化合物の存在
下、チタン含有ポリオレフィンを生成する。ここで得ら
れるチタン含有ポリオレフィンは、プロピレン単独重合
体、プロピレン─エチレン共重合体、あるいはプロピレ
ン─α─オレフィン共重合体である。上記α─オレフィ
ントシテは、1─ブテンが好適に用いられる。
【0014】次に、第2段階以降の重合において、上記
チタン化合物及びアルミニウム化合物の存在下、プロピ
レンとエチレンを上記チタン含有ポリオレフィンと共に
重合させる。これにより、プロピレン─エチレン共重合
体、又はプロピレン─α─オレフィン共重合体が得られ
る。これらの共重合体は、本発明におけるPP系樹脂と
して用いることができる。
チタン化合物及びアルミニウム化合物の存在下、プロピ
レンとエチレンを上記チタン含有ポリオレフィンと共に
重合させる。これにより、プロピレン─エチレン共重合
体、又はプロピレン─α─オレフィン共重合体が得られ
る。これらの共重合体は、本発明におけるPP系樹脂と
して用いることができる。
【0015】本発明において、PP系樹脂からなる中心
層の曲げ弾性率は4000kg/cm2 以下であるのが
好ましい。中心層の弾性率が4000kg/cm2 を超
える場合には、フィルムの柔軟性が少なくなる傾向があ
る。
層の曲げ弾性率は4000kg/cm2 以下であるのが
好ましい。中心層の弾性率が4000kg/cm2 を超
える場合には、フィルムの柔軟性が少なくなる傾向があ
る。
【0016】本発明において、外層を形成する直鎖状低
密度ポリエチレン(以下、L−LDPEという)は、密
度0.910gr/cm3 以下、メルトインデックス
(以下、MIという)4.0以下のものである必要があ
る。密度が0.910gr/cm3 を超えるか、MIが
4.0を超えると、強度があっても、延伸性、弾力性の
乏しいものになる。
密度ポリエチレン(以下、L−LDPEという)は、密
度0.910gr/cm3 以下、メルトインデックス
(以下、MIという)4.0以下のものである必要があ
る。密度が0.910gr/cm3 を超えるか、MIが
4.0を超えると、強度があっても、延伸性、弾力性の
乏しいものになる。
【0017】本発明において、外層を形成するエチレン
─酢酸ビニル共重合体(以下、EVAという)は、酢酸
ビニル含有量10〜20重量%、MIが4.0以下のも
のである必要がある。酢酸ビニル含有量が20重量%を
超えるか、MIが4.0を超えると、強度が弱くなり、
伸長回復性が低下し、逆に、酢酸含有量が10重量%未
満の場合には、強度が上がっても伸長回復力が低下す
る。
─酢酸ビニル共重合体(以下、EVAという)は、酢酸
ビニル含有量10〜20重量%、MIが4.0以下のも
のである必要がある。酢酸ビニル含有量が20重量%を
超えるか、MIが4.0を超えると、強度が弱くなり、
伸長回復性が低下し、逆に、酢酸含有量が10重量%未
満の場合には、強度が上がっても伸長回復力が低下す
る。
【0018】本発明においては、中心層の外方の一方
に、密度0.910gr/cm3 以下、メルトインデッ
クス4.0以下のL−LDPEからなる外層が積層さ
れ、他方に、酢酸ビニル含有量10〜20重量%、メル
トインデックス4.0以下のエチレン─酢酸ビニル共重
合体からなる外層が積層されていてもよい。
に、密度0.910gr/cm3 以下、メルトインデッ
クス4.0以下のL−LDPEからなる外層が積層さ
れ、他方に、酢酸ビニル含有量10〜20重量%、メル
トインデックス4.0以下のエチレン─酢酸ビニル共重
合体からなる外層が積層されていてもよい。
【0019】本発明において、一方の外層を形成するL
−LDPEもしくはEVAに、粘着剤として、ポリブテ
ン等の液状ゴムを3〜6重量%添加すると、その外層に
強い粘着性を付与することができるので好適である。
又、他方の外層を形成するL−LDPEもしくはEVA
に、着色剤として、カーボンブラックやチタン白等を3
〜9重量%添加すると、その外層に隠蔽力を付与するこ
とができるので好適である。
−LDPEもしくはEVAに、粘着剤として、ポリブテ
ン等の液状ゴムを3〜6重量%添加すると、その外層に
強い粘着性を付与することができるので好適である。
又、他方の外層を形成するL−LDPEもしくはEVA
に、着色剤として、カーボンブラックやチタン白等を3
〜9重量%添加すると、その外層に隠蔽力を付与するこ
とができるので好適である。
【0020】本発明において、外層/中心層/外層の肉
厚比は、1/2/1〜1/4/1が好ましい。中心層の
層厚比が1/2/1未満の場合には、伸長回復力が低下
し、包装後しわが発生し易くなり、逆に、1/4/1を
超える場合には、このような肉厚比を有する三層フィル
ムの製膜が難しくなる傾向がある。
厚比は、1/2/1〜1/4/1が好ましい。中心層の
層厚比が1/2/1未満の場合には、伸長回復力が低下
し、包装後しわが発生し易くなり、逆に、1/4/1を
超える場合には、このような肉厚比を有する三層フィル
ムの製膜が難しくなる傾向がある。
【0021】本発明の牧草包装用ストレッチフィルム
は、従来公知の製膜法、例えば、単数あるいは複数の押
出機を用いて、インフレーション成形又はTダイ成形に
よる単独押出し、あるいは押出しラミネート等により製
造することができる。
は、従来公知の製膜法、例えば、単数あるいは複数の押
出機を用いて、インフレーション成形又はTダイ成形に
よる単独押出し、あるいは押出しラミネート等により製
造することができる。
【0022】
【作用】本発明の牧草包装用ストレッチフィルムは、重
量平均分子量が8〜50万であり、クロス分別法により
測定したポリプロピレン系樹脂の全量に対する溶出量
が、0〜10℃で30〜65重量%であり、10〜65
℃で3〜25重量%であり、65〜130℃で15〜6
5重量%であるポリプロピレン系樹脂からなる中心層の
外方に、密度0.910gr/cm3 以下、メルトイン
デックス4.0以下の直鎖状低密度ポリエチレン、もし
くは、酢酸ビニル含有量10〜20重量%、メルトイン
デックス4.0以下のエチレン─酢酸ビニル共重合体か
らなる外層が積層されていることにより、強靱でよく伸
び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘着力が強く、パレ
ット上に牧草を乗せたものの上に被せてパレット包装す
る際に、牧草包装機(ベールラッパー)の巻付張力を大
きくしても、フィルム伸長時に伸びむらが生することが
なく、又、巻付け時もしくは放置中に破断したり、結束
応力に耐えられず弛緩して間隙から外気や雨水が入り込
んでしまうようなことがない。
量平均分子量が8〜50万であり、クロス分別法により
測定したポリプロピレン系樹脂の全量に対する溶出量
が、0〜10℃で30〜65重量%であり、10〜65
℃で3〜25重量%であり、65〜130℃で15〜6
5重量%であるポリプロピレン系樹脂からなる中心層の
外方に、密度0.910gr/cm3 以下、メルトイン
デックス4.0以下の直鎖状低密度ポリエチレン、もし
くは、酢酸ビニル含有量10〜20重量%、メルトイン
デックス4.0以下のエチレン─酢酸ビニル共重合体か
らなる外層が積層されていることにより、強靱でよく伸
び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘着力が強く、パレ
ット上に牧草を乗せたものの上に被せてパレット包装す
る際に、牧草包装機(ベールラッパー)の巻付張力を大
きくしても、フィルム伸長時に伸びむらが生することが
なく、又、巻付け時もしくは放置中に破断したり、結束
応力に耐えられず弛緩して間隙から外気や雨水が入り込
んでしまうようなことがない。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1 共押出し3層Tダイ法にて、重量平均分子量32.2
万、クロス分別法により測定したPP系樹脂の全量に対
する溶出量が、0〜10℃で39.1%、10〜65℃
で6.8%、65〜130℃で54.1%であるPP系
樹脂〔ハイモンド社製、商品名「キャタロイKS─O6
3P」、密度0.900gr/cm3 、メルトフローレ
ート(以下、MFRという)3.6〕からなる中心層の
一面に、L−LDPE(三井石油化学社製、商品名「ウ
ルトラゼックス1030F」、密度0.910、MI
3.6)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社製、商
品名「サンタック22─164」、ポリブテン濃度52
%)を10重量%添加したものからなる層を、他面に、
同じL−LDPEに着色剤マスターバッチ(住友カラー
社製、商品名「ブラックSPEM−8H390」、顔料
濃度30%)を20重量%添加したものからなる層を積
層した総厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッ
チフィルムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心
層/外層)を1/3/1とした。
万、クロス分別法により測定したPP系樹脂の全量に対
する溶出量が、0〜10℃で39.1%、10〜65℃
で6.8%、65〜130℃で54.1%であるPP系
樹脂〔ハイモンド社製、商品名「キャタロイKS─O6
3P」、密度0.900gr/cm3 、メルトフローレ
ート(以下、MFRという)3.6〕からなる中心層の
一面に、L−LDPE(三井石油化学社製、商品名「ウ
ルトラゼックス1030F」、密度0.910、MI
3.6)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社製、商
品名「サンタック22─164」、ポリブテン濃度52
%)を10重量%添加したものからなる層を、他面に、
同じL−LDPEに着色剤マスターバッチ(住友カラー
社製、商品名「ブラックSPEM−8H390」、顔料
濃度30%)を20重量%添加したものからなる層を積
層した総厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッ
チフィルムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心
層/外層)を1/3/1とした。
【0024】実施例2 共押出し3層Tダイ法にて、実施例1と同様のPP系樹
脂からなる中心層の一面に、EVA(三井デュポンケミ
カル社製、商品名「エバフレックス1905」、酢酸ビ
ニル含有率19%、MI2.5)に、粘着剤マスターバ
ッチ(平泉洋行社製、商品名「サンタック22─16
4」、ポリブテン濃度52%)を10重量%添加したも
のからなる層を、他面に、同じL−LDPEに着色剤マ
スターバッチ(住友カラー社製、商品名「ブラックSP
EM−8H390」、顔料濃度30%)を20重量%添
加したものからなる層を積層した総厚み25μmの3層
構造の牧草包装用ストレッチフィルムを作製した。その
ときの層圧比(外層/中心層/外層)を1/3/1とし
た。
脂からなる中心層の一面に、EVA(三井デュポンケミ
カル社製、商品名「エバフレックス1905」、酢酸ビ
ニル含有率19%、MI2.5)に、粘着剤マスターバ
ッチ(平泉洋行社製、商品名「サンタック22─16
4」、ポリブテン濃度52%)を10重量%添加したも
のからなる層を、他面に、同じL−LDPEに着色剤マ
スターバッチ(住友カラー社製、商品名「ブラックSP
EM−8H390」、顔料濃度30%)を20重量%添
加したものからなる層を積層した総厚み25μmの3層
構造の牧草包装用ストレッチフィルムを作製した。その
ときの層圧比(外層/中心層/外層)を1/3/1とし
た。
【0025】実施例3 共押出し3層Tダイ法にて、実施例1と同様のPP系樹
脂からなる中心層の一面に、L−LDPE(三井石油化
学社製、商品名「ウルトラゼックス1030F」、密度
0.910gr/cm3 、MI3.6)に、粘着剤マス
ターバッチ(平泉洋行社製、商品名「サンタック22─
164」、ポリブテン濃度52%)を10重量%添加し
たものからなる層を、他面に、EVA(三井デュポンケ
ミカル社製、商品名「エバフレックス1905」、酢酸
ビニル含有率19%、MI2.5)に、着色剤マスター
バッチ(住友カラー社製、商品名「ブラックSPEM−
8H390」、顔料濃度30%)を20重量%添加した
ものからなる層を積層した総厚み25μmの3層構造の
牧草包装用ストレッチフィルムを作製した。そのときの
層圧比(外層/中心層/外層)を1/3/1とした。
脂からなる中心層の一面に、L−LDPE(三井石油化
学社製、商品名「ウルトラゼックス1030F」、密度
0.910gr/cm3 、MI3.6)に、粘着剤マス
ターバッチ(平泉洋行社製、商品名「サンタック22─
164」、ポリブテン濃度52%)を10重量%添加し
たものからなる層を、他面に、EVA(三井デュポンケ
ミカル社製、商品名「エバフレックス1905」、酢酸
ビニル含有率19%、MI2.5)に、着色剤マスター
バッチ(住友カラー社製、商品名「ブラックSPEM−
8H390」、顔料濃度30%)を20重量%添加した
ものからなる層を積層した総厚み25μmの3層構造の
牧草包装用ストレッチフィルムを作製した。そのときの
層圧比(外層/中心層/外層)を1/3/1とした。
【0026】比較例1 共押出し3層Tダイ法にて、低密度ポリエチレン(旭化
成社製、商品名「サンテックF1920」、密度0.9
19gr/cm3 、MI2.0)を中心層として、その
一面に、EVA(日本石油化学社製、商品名「レクスロ
ンエバV152」、酢酸ビニル含有率5%、MI0.
3)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社製、商品名
「サンタック22─164」、ポリブテン濃度52%)
を10重量%添加したものからなる層を、他面に、同じ
EVAに着色剤マスターバッチ(住友カラー社製、商品
名「ブラックSPEM−8H390」、顔料濃度30
%)を20重量%添加したものからなる層を積層した総
厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッチフィル
ムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心層/外
層)を1/3/1とした。
成社製、商品名「サンテックF1920」、密度0.9
19gr/cm3 、MI2.0)を中心層として、その
一面に、EVA(日本石油化学社製、商品名「レクスロ
ンエバV152」、酢酸ビニル含有率5%、MI0.
3)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社製、商品名
「サンタック22─164」、ポリブテン濃度52%)
を10重量%添加したものからなる層を、他面に、同じ
EVAに着色剤マスターバッチ(住友カラー社製、商品
名「ブラックSPEM−8H390」、顔料濃度30
%)を20重量%添加したものからなる層を積層した総
厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッチフィル
ムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心層/外
層)を1/3/1とした。
【0027】比較例2 共押出し3層Tダイ法にて、L−LDPE(三井石油化
学製、商品名「ウルトラゼックス2023L」、密度
0.920gr/cm3 、MI2.3)を中心層とし
て、その一面に、EVA(日本石油化学社製、商品名
「レクスロンエバV152」、酢酸ビニル含有率5%、
MI0.3)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社
製、商品名「サンタック22─164」、ポリブテン濃
度52%)を10重量%添加したものからなる層を、他
面に、同じEVAに着色剤マスターバッチ(住友カラー
社製、商品名「ブラックSPEM−8H390」、顔料
濃度30%)を20重量%添加したものからなる層を積
層した総厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッ
チフィルムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心
層/外層)を1/3/1とした。
学製、商品名「ウルトラゼックス2023L」、密度
0.920gr/cm3 、MI2.3)を中心層とし
て、その一面に、EVA(日本石油化学社製、商品名
「レクスロンエバV152」、酢酸ビニル含有率5%、
MI0.3)に、粘着剤マスターバッチ(平泉洋行社
製、商品名「サンタック22─164」、ポリブテン濃
度52%)を10重量%添加したものからなる層を、他
面に、同じEVAに着色剤マスターバッチ(住友カラー
社製、商品名「ブラックSPEM−8H390」、顔料
濃度30%)を20重量%添加したものからなる層を積
層した総厚み25μmの3層構造の牧草包装用ストレッ
チフィルムを作製した。そのときの層圧比(外層/中心
層/外層)を1/3/1とした。
【0028】実施例1〜3及び比較例1,2で得られた
ストレッチフィルムについて、牧草包装用ストレッチフ
ィルムとして必要な特性としての下記の物性評価を行っ
た。引張りテスト JIS K6758に準じて、島津製作所製オートグラ
フを用いて、室温にてフィルムの破断強度、破断伸度を
測定した。伸長回復性 フィルムを常温で2倍延伸したとのの応力、5分間放置
後の回復力、その寸法回復率(%)を測定した。粘着力 フィルムから幅20mm、長さ150mmに切り取った
ものを2枚貼り合わせ、その上に40kgの重りを乗せ
て24時間放置した後、これを180°展開するときの
剥離応力を測定した。伸びむら 伸長後のフィルムを目視して、ネッキングの有無により
判断した。
ストレッチフィルムについて、牧草包装用ストレッチフ
ィルムとして必要な特性としての下記の物性評価を行っ
た。引張りテスト JIS K6758に準じて、島津製作所製オートグラ
フを用いて、室温にてフィルムの破断強度、破断伸度を
測定した。伸長回復性 フィルムを常温で2倍延伸したとのの応力、5分間放置
後の回復力、その寸法回復率(%)を測定した。粘着力 フィルムから幅20mm、長さ150mmに切り取った
ものを2枚貼り合わせ、その上に40kgの重りを乗せ
て24時間放置した後、これを180°展開するときの
剥離応力を測定した。伸びむら 伸長後のフィルムを目視して、ネッキングの有無により
判断した。
【0029】
【表1】
【0030】表1からも明らかな如く、実施例1〜3の
場合には、いずれも、破断強度、破断伸度、伸長回復
性、粘着力に優れ、伸びムラがないのに対して、比較例
1,2の場合には、いずれも、破断強度、伸長回復性が
劣り、伸びムラがある。
場合には、いずれも、破断強度、破断伸度、伸長回復
性、粘着力に優れ、伸びムラがないのに対して、比較例
1,2の場合には、いずれも、破断強度、伸長回復性が
劣り、伸びムラがある。
【0031】
【発明の効果】本発明の牧草包装用ストレッチフィルム
は、上記の如き構成とされているので、強靱でよく伸
び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘着力の強い特性を
備えている。
は、上記の如き構成とされているので、強靱でよく伸
び、結束力と弾力性に優れ、且つ、粘着力の強い特性を
備えている。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量平均分子量が8〜50万であり、ク
ロス分別法により測定したポリプロピレン系樹脂の全量
に対する溶出量が、0〜10℃で30〜65重量%であ
り、10〜65℃で3〜25重量%であり、65〜13
0℃で15〜65重量%であるポリプロピレン系樹脂か
らなる中心層の外方に、密度0.910gr/cm3 以
下、メルトインデックス4.0以下の直鎖状低密度ポリ
エチレン、もしくは、酢酸ビニル含有量10〜20重量
%、メルトインデックス4.0以下のエチレン─酢酸ビ
ニル共重合体からなる外層が積層されていることを特徴
とする牧草包装用ストレッチフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12605493A JPH06335318A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 牧草包装用ストレッチフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12605493A JPH06335318A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 牧草包装用ストレッチフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06335318A true JPH06335318A (ja) | 1994-12-06 |
Family
ID=14925503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12605493A Pending JPH06335318A (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 牧草包装用ストレッチフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06335318A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0785065A2 (en) * | 1996-01-16 | 1997-07-23 | AEP Industries Inc. | Industrial stretch film |
JPH09323753A (ja) * | 1996-05-30 | 1997-12-16 | Kawakami Sangyo Kk | 包装材料および包装方法 |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP12605493A patent/JPH06335318A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0785065A2 (en) * | 1996-01-16 | 1997-07-23 | AEP Industries Inc. | Industrial stretch film |
EP0785065A3 (en) * | 1996-01-16 | 1999-04-28 | AEP Industries Inc. | Industrial stretch film |
JPH09323753A (ja) * | 1996-05-30 | 1997-12-16 | Kawakami Sangyo Kk | 包装材料および包装方法 |
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