JP3779591B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板の製造方法に関し、特に、筒状のスルーホール導体を有し、このスルーホール導体内の貫通孔に樹脂充填体を充填した配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、筒状のスルーホール導体を有し、このスルーホール導体内の貫通孔に樹脂充填体を有する配線基板の製造方法では、スルーホール形成工程、メッキ工程、スルーホール導体内の貫通孔に樹脂充填体を形成する樹脂充填体形成工程、この樹脂充填体のうちスルーホール導体の貫通孔から膨出した部分や導体層に被着した樹脂を除去する除去工程、の工程順に配線基板を製造していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、樹脂充填体形成工程の際に、樹脂充填体をスルーホール導体の貫通孔から膨出させると共に、樹脂が導体層表面に被着してしまう場合や、意図的に樹脂を導体層表面に被着させることがある。これは、最初から樹脂充填体の端面が導体層の表面と面一になるように樹脂充填体を形成することが困難であるため、樹脂充填体の一部が導体層表面から膨出するように樹脂充填体を大きめに形成しておく必要があるからである。しかるに、樹脂と導体層との接着強度が、導体層と基層との接着強度よりも大きい場合、特に、導体層表面に被着した樹脂と導体層表面との接着面積が大きくなった場合には、除去工程において、導体層表面に被着した樹脂をすべて除去しきれずに、導体層表面に樹脂の一部が残る樹脂残りが発生したり、また逆に、樹脂と共に導体層の一部が削りとられて基層がむき出しとなる導体剥がれが発生することもあった。
【0004】
この現象は、隣り合うスルーホールの間隙が小さい配線基板ほど、顕著に現れる傾向にある。これは、導体層の面積が小さくなる一方、近くにスルーホールが存在するので、導体層の表面に被着する樹脂が多くなる傾向にあるからである。加えて、近年のICの高速化及び高密度化に伴い、スルーホールを高密度化にする必要に迫られている。このため、隣り合うスルーホールの間隙を小さくしなければならず、すると、樹脂残り及び導体剥がれが発生し易くなるという問題が生じている。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、樹脂残り及び導体剥がれを防止することができ、さらに、ICの高速化及び高密度化に伴うスルーホールの高密度化に対応することも可能な配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、基層の表面上に導体層を有し、上記基層の厚さ方向に貫通するスルーホールの内壁面に、内部に貫通孔を有する筒状のスルーホール導体を有する板状体のうち、上記導体層の表面に、仮設層を形成する仮設層形成工程と、上記スルーホール導体内の上記貫通孔に樹脂を充填して、樹脂充填体を形成する樹脂充填体形成工程と、上記仮設層、上記樹脂充填体のうち上記スルーホール導体の上記貫通孔から膨出した膨出部、及び上記仮設層に被着した被着樹脂を除去する除去工程と、を備え、上記除去工程は、機械的研磨によって、上記仮設層と共に上記膨出部及び上記被着樹脂を除去する機械的除去工程を含む配線基板の製造方法である。
【0007】
本発明では、スルーホール導体内の貫通孔に樹脂充填体を形成する樹脂充填体形成工程の前に、導体層の表面に仮設層を形成する仮設層形成工程を設けている。このため、スルーホール導体の貫通孔に樹脂を充填したときに、導体層の表面に樹脂が直接接着することがなく、樹脂は仮設層の表面に被着する。さらに、次の除去工程では、仮設層、樹脂充填体のうちスルーホール導体の貫通孔から膨出した膨出部、及び仮設層に被着した被着樹脂を除去するようにしている。従って、本発明の配線基板の製造方法では、樹脂残りを確実に防止することができる。
【0008】
本明細書において、基層とは、表面に形成した導体層の基礎となる基板であって、その厚さ方向に貫通するスルーホール内にスルーホール導体を有する基板をいう。例えば、1層の樹脂絶縁層からなるコア基板が挙げられる。また、積層された複数の樹脂絶縁層の層間内に配線層が形成された積層基板なども挙げられる。
【0009】
また、仮設層としては、導体層の表面に形成でき、後の除去工程で除去可能であれば、いずれの材質でも良い。この仮設層は、スルーホール導体の貫通孔に樹脂を充填したときに、導体層の表面に樹脂が直接接着することを一時的に防ぐためのものであり、その後に除去してしまうものであるからである。仮設層の材質としては、例えば、ポリビニルシンナメート、環化ゴム系樹脂、ノボラック系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール−メラシン系樹脂等の樹脂等が挙げられる。また、これらは、ペースト状のものを塗布しても、フィルム状のものを貼り付けても良い。
【0010】
樹脂充填体形成工程では、スルーホール導体の貫通孔に樹脂充填体を形成することができれば、どのような方法を利用しても良い。例えば、スルーホール導体の貫通孔に対応した位置に透孔を有する所定パターンのマスクを用いて、スルーホール導体の貫通孔に樹脂ペーストを印刷充填し、その後、樹脂ペーストを熱硬化させるなどして、樹脂充填体を形成する方法が挙げられる。また、シリンジを用いて、各貫通孔内に樹脂ペーストを注入充填することもできる。
【0011】
本発明の除去工程としては、例えば、以下のものが挙げられる。
【0012】
a.ベルトサンダやバフ研磨等の機械的研磨によって、仮設層、樹脂充填体のうちスルーホール導体の貫通孔から膨出した膨出部、及び仮設層に被着した被着樹脂を除去する機械的除去工程と、その後に除去されずに残った仮設層(残存仮設層)を溶解又は剥離によって除去する化学的除去工程とを備える除去工程。
b.ベルトサンダやバフ研磨等の機械的研磨によって仮設層と共に、樹脂充填体のうちスルーホール導体の貫通孔から膨出した膨出部と、仮設層に被着した被着樹脂とを除去する除去工程。
【0013】
さらに、上記の配線基板の製造方法であって、前記仮設層は、上記仮設層と前記導体層との接着強度が、上記導体層と前記基層との接着強度よりも低い、配線基板の製造方法とすると良い。
【0014】
本発明では、仮設層と導体層との接着強度が、導体層と基層との接着強度よりも低い。このため、ベルトサンダやバフ研磨等の機械的な除去工程の際、各層間に応力がかかると、導体層と基層との間よりも接着強度の低い仮設層と導体層との間を境界にして破壊する。従って、本発明の配線基板の製造方法では、樹脂残りのほか、樹脂と共に導体層の一部が削りとられて基層がむき出しとなる導体剥がれの発生を確実に防ぐことができる。
【0015】
さらに、上記いずれかの配線基板の製造方法であって、前記仮設層形成工程は、前記導体層の表面に、前記除去工程で除去可能なフィルムを貼り付けるフィルム貼付工程と、上記フィルムのうち、前記スルーホール導体の前記貫通孔に対応する部分を穿孔する穿孔工程と、を含む配線基板の製造方法とすると良い。
【0016】
本発明では、導体層の表面に除去工程で除去可能なフィルムを貼り付けることによって、仮設層を形成する。フィルムを貼り付ける作業は容易であるため、本発明の配線基板の製造方法は、実施が容易である。フィルムとしては、例えば、樹脂フィルム等が挙げられる。
【0017】
さらに、上記の配線基板の製造方法であって、前記フィルム貼付工程は、感光性の樹脂フィルムを貼り付ける工程であり、前記穿孔工程は、上記感光性の樹脂フィルムを露光、現像により穿孔する工程である配線基板の製造方法とすると良い。
【0018】
本発明の配線基板の製造方法では、樹脂残り及びメッキ剥がれを防止するための仮設層を形成するフィルムとして、感光性の樹脂フィルムを使用する。この感光性の樹脂フィルムとしては、例えば、ネガ形のポリビニルシンナメートフィルム、環化ゴム系樹脂フィルム、ポジ形のノボラック系樹脂フィルム等の、従来の製造方法で導体パターンを形成する際にエッチングレジストとして使用されているものが挙げられる。この場合、本発明のフィルム貼付工程及び穿孔工程は、従来の製造方法で導体パターンを形成するための写真法によるエッチングレジスト形成工程と同様で良い。
このため、本発明の配線基板の製造方法は実施が容易であり、さらに、従来の製造方法に対して新たな材料・新たな設備等が必要でないため、コスト面でも有利である。
【0019】
さらに、上記いずれかの配線基板の製造方法であって、前記除去工程は、前記機械的除去工程の後、前記仮設層のうち上記機械的除去工程において除去されずに残った残存仮設層を、化学的方法によって除去する化学的除去工程を含む配線基板の製造方法とすると良い。
【0020】
本発明の除去工程では、機械的除去工程で除去できなかった部分(残存仮設層)を、化学的除去工程で除去することができる。つまり、スルーホール導体の貫通孔に樹脂充填体を形成した後も、樹脂残り及び導体剥がれのない、きれいな導体層表面を提供することができる。従って、本発明の配線基板の製造方法では、信頼性の高い配線基板を提供することができる。
なお、化学的除去工程の具体例としては、薬品等を利用した残存仮設層の剥離、溶解が挙げられる。
【0021】
さらに、上記いずれかの配線基板の製造方法であって、上記配線基板は、前記スルーホールを複数備え、上記複数のスルーホールから選択した互いに隣り合う複数のスルーホールであって、隣り合うスルーホール同士の間隙が150μm以下である近接スルーホール群を備える配線基板の製造方法とすると良い。
【0022】
前述したように、樹脂残り及び導体剥がれは、隣り合うスルーホールの間隙が小さい配線基板ほど、顕著に現れる傾向にある。特に、その間隙が150μm以下で隣り合う近接スルーホール群では、樹脂残り及び導体剥がれが発生し易い。
これに対し、本発明の配線基板の製造方法は、このような近接スルーホール群が存在する配線基板でありながら、仮設層を形成した後に樹脂充填体を形成し、除去工程を行う。このため、樹脂残り及び導体剥がれを確実に防止して、配線基板を形成することができる。従って、ICの高速化及び高密度化に伴うスルーホールの高密度化に対応することも可能になる。
【0023】
さらに、上記配線基板の製造方法であって、上記近接スルーホール群を形成する各々のスルーホールの直径が300μm以上の配線基板の製造方法とすると好ましい。
【0024】
スルーホールの直径が大きいほど、スルーホール導体内の貫通孔に樹脂充填体を形成したときに、この樹脂充填体のうちスルーホール導体の貫通孔から膨出する部分が大きくなったり、樹脂と導体層表面との接着面積が大きくなる。このため、特に、隣り合うスルーホール同士の間隙が150μm以下で、さらに各々のスルーホールの直径が300μm以上である近接スルーホール群では、さらに、樹脂残り及び導体剥がれが発生し易い。これに対し、本発明の配線基板の製造方法は、このような近接スルーホール群が存在する配線基板でありながら、仮設層を形成した後に樹脂充填体を形成し、除去工程を行う。このため、樹脂残り及び導体剥がれを確実に防止して、配線基板を形成することができるので好ましい。従って、ICの高速化及び高密度化に伴うスルーホールの高密度化に対応することも可能になるので好ましい。
【0025】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の配線基板10について、図1に主面11側の部分拡大断面図を示す。この配線基板10は、主面11と図示しない裏面とを有する略長方形の略板形状である。その中心には、ガラス繊維布にエポキシ樹脂を含浸させた複合材からなる略板形状のコア基板12(基層)を備える。
コア基板12には、これを貫通する直径約300μmのスルーホール14が所定の位置に複数形成され、それらの内壁面には、略筒状で厚さ約20μmのスルーホール導体15がそれぞれ形成されている。そして、各スルーホール導体15内の貫通孔16には、エポキシ樹脂等からなる略円柱形状の樹脂充填体17がそれぞれ充填されている。
【0026】
コア基板12上には、配線やパッド等の所定パターンの配線層19(厚さ約30μm)が形成されている。配線層19の一部は、コア基板12に形成されたスルーホール導体15と接続している。さらに、コア基板12、樹脂充填体17、及び配線層19上には、エポキシ樹脂等からなるソルダーレジスト層13が積層され、これを貫通するパッド用開口部18が所定の位置に複数形成されている。
また、配線層19のうちパッド19pは、配線基板10にICチップなどの電子部品を搭載するため、ソルダーレジスト層13のパッド用開口部18内に露出している。なお、このパッド19pの表面には、酸化防止のため、Niメッキ層が形成され、さらにその表面にはAuメッキ層が形成されている(図示しない)。
【0027】
このような配線基板10は、次のようにして製造する。
即ち、まず、コア基板12の両面に厚さ10μmのCu箔21が張られた略板形状の両面銅張基板20を用意し、スルーホール形成工程において、図2に示すように、ドリルによりスルーホール14を所定の位置に複数穿孔する。このとき、両面銅張基板20(コア基板12)に形成された隣り合う複数のスルーホール14には、各々の直径が共に300μmで、且つその間隙が150μm以下であるスルーホール14の群が存在する。
【0028】
次に、メッキ工程において、両面銅張基板20に無電解Cuメッキ及び電解Cuメッキを順次施し、図3に示すように、Cu箔21上に厚さ約20μmのCuメッキ層23を加え、Cu箔21とCuメッキ層23とからなる導体層25を形成する。また、これと共に、スルーホール14の内壁面に、導通に十分な厚さ約20μmの略筒状のスルーホール導体15を形成して、板状体30とする。
【0029】
次に、仮設層形成工程において、図4に示すように、まず、感光性樹脂フィルム27を導体層25の表面25mに貼付する。次いで、感光性樹脂フィルム27のうちスルーホール導体15の貫通孔16に対応する部分を露光、現像により穿孔し、図5に示すように、導体層25の表面25mに仮設層28を形成する。
このとき、感光性樹脂フィルム27とCuメッキ層23との接着強度は、コア基板12と導体層25(Cu箔21)との接着強度よりも低くしている。
【0030】
また、本実施形態では、感光性樹脂フィルム27として、後に配線層19を形成する工程でエッチングレジスト層として使用するものと同一の、ポジ形のノボラック系樹脂フィルムを使用する。このため、本実施形態の仮設層形成工程は、後に配線層19を形成する際のエッチングレジストを形成する工程と同様となり、実施が容易である。さらに、従来の製造方法に対して新たな材料・新たな設備等が必要でないため、コスト面でも有利である。
【0031】
次に、樹脂充填体形成工程において、図6に示すように、スルーホール導体15の貫通孔16にエポキシ樹脂等からなる樹脂充填体17を充填形成する。具体的には、ステンレス製で、スルーホール導体15の貫通孔16の位置に対応した透孔を有する所定パターンの印刷マスク(図示しない)を用いて、スルーホール導体15の貫通孔16に樹脂ペーストを印刷充填し、その後、樹脂ペーストを熱硬化させて、樹脂充填体17を形成する。その際、前述のように、樹脂充填体17の一部がスルーホール導体15の貫通孔16から膨出するように樹脂充填体17を大きめに形成する。
【0032】
このとき、樹脂充填体17の膨出部17b及び被着樹脂17cが形成されるが、被着樹脂17cは導体層25の表面25mに直接被着することなく、仮設層28の表面28mに被着する。また、被着樹脂17cは、樹脂ペーストを熱硬化させるとき、その加熱によって樹脂ペーストが一時的に液状となるため、周囲にぬれ広がる。特に、隣り合うスルーホールの間隙が小さい部分(特に150μm以下で隣り合うスルーホール14の群)では、図6の中央に示すように仮設層28の表面28m全体に広がって被着することもある。
【0033】
次の除去工程では、まず、機械的除去工程としてベルトサンダによって研磨を行い、仮設層28、樹脂充填体17の膨出部17b、及び仮設層に被着した被着樹脂17cを除去する。この研磨の際、各層間に過大な応力がかかったとしても、最も接着強度の低い仮設層28と導体層25との間を境界にして仮設層28が剥がれる。これは、感光性樹脂フィルム27と導体層25(Cuメッキ層23)との接着強度が、コア基板12と導体層25(Cu箔21)との接着強度よりも低くしてあるからである。
【0034】
ところで、従来の配線基板の製造方法では、樹脂充填体形成工程の前に仮設層形成工程を設けていないため、次の表1に示すように、除去工程の際に、各々の直径が共に300μmで、且つその間隙が150μmで隣り合う近接スルーホール14の群で、樹脂残り及び導体剥がれが発生していた。しかし、本実施形態の除去工程では、仮設層28と導体層25との間を境界にして仮設層28が剥がれるため、間隙が150μm以下で隣り合うスルーホール14の群でも、導体層25の一部が剥がれる導体剥がれを確実に防止することができる。さらに、各々の直径が300μmであるスルーホール14の群でも、導体層25の一部が剥がれる導体剥がれを確実に防止することができる。
【0035】
【表1】
Figure 0003779591
【0036】
このベルトサンダによる研磨により、図7に示すように、導体層25の表面25mと樹脂充填体17の端面17mとが面一になる。しかし、このベルトサンダによる研磨だけでは仮設層28を完全に除去できないことがある。即ち、図7に示すように、導体層25の表面25mに残存仮設層28bが発生することがある。
これに対し、本実施形態の除去工程では、ベルトサンダによる研磨後さらに、化学的除去工程として、残存仮設層28bを専用の剥離液によって除去する。これにより、導体層25の表面25mに被着樹脂17cも仮設層28も残ることがない。このため、各々の直径が共に300μmで、且つその間隙が150μm以下で隣り合うスルーホール14の群でも、樹脂残りを確実に防止することができる。
従って、図8に示すように、スルーホール導体15の貫通孔16に樹脂充填体17を形成した後も、本実施形態の除去工程により、樹脂残り及び導体剥がれのない、きれいな導体層25の表面25mを提供することができる。
【0037】
その後、導体層25をパターニングして、図1に示すような配線層19(厚さ30μm)を形成する。具体的には、導体層25上にエッチングレジスト層を形成し、これを露光、現像して、配線層19のパターンと対応する所定パターンに形成する。なお、本実施形態では、エッチングレジスト層として、前述の仮設層形成工程で使用した、感光性樹脂フィルム27と同一のものを使用する。次いで、このレジスト層から露出する導体層25をエッチング除去する。エッチング後、エッチングレジスト層を剥離すれば、所定パターンの配線層19が形成される。
【0038】
次に、パッド用開口部18を有するソルダーレジスト層13を、コア基板12、樹脂充填体17、及び配線層19上に形成する。具体的には、コア基板12、樹脂充填体17、及び配線層19上全体に半硬化のソルダーレジスト層を形成し、パッド用開口部18に対応した所定パターンのマスクを用いて露光、現像する。その後、さらに加熱処理し硬化させて、所定パターンのソルダーレジスト層13を形成する。その後、ソルダーレジスト層13から露出するパッド19pの表面に、酸化防止のため、Niメッキ層を形成し、さらにその表面にAuメッキ層を形成する。
このようにして、図1に示した配線基板10が完成する。
【0039】
上述のように、本実施形態の配線基板の製造方法によれば、従来の製造方法で問題となっていた樹脂残り及び導体剥がれの発生を防止することができる。特に、各々の直径が共に300μmで且つその間隙が150μm以下で隣り合う近接スルーホール群でも、樹脂残り及び導体剥がれの発生を確実に防止することができる。従って、本実施形態の配線基板の製造方法によって、信頼性の高い配線基板を提供することができ、さらに、ICの高速化及び高密度化に伴うスルーホールの高密度化に対応することもできる。
【0040】
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、仮設層形成工程において、感光性樹脂フィルム27を導体層25の表面25mに貼付し、感光性樹脂フィルム27のうちスルーホール導体15の貫通孔16に対応する部分を露光、現像により穿孔して仮設層28を形成していた。しかし、樹脂ペーストを導体層25の表面25mに塗布し、硬化させて仮設層を形成しても良い。
また、仮設層28は、貫通孔16に対応する部分の周囲の近傍部まで穿孔しても良い。即ち、貫通孔16に対応する部分以外の部分を露光・現像により、穿孔しても良い。
【0041】
また、本実施形態では、コア基板12の表裏面にソルダーレジスト層13を形成したが、コア基板12の両面又は片面に、公知のビルドアップ配線基板の形成手法により、樹脂絶縁層及び配線層を交互に複数層形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係る配線基板の部分拡大断面図である。
【図2】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、基層20にスルーホール14を穿孔した様子を示す説明図である。
【図3】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、基層20に導体層25及びスルーホール導体15を形成した、板状体30の部分拡大断面図である。
【図4】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、導体層25の表面に感光性樹脂フィルム27を貼付した様子を示す説明図である。
【図5】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、感光性樹脂フィルム27のうちスルーホール導体15の貫通孔16に対応する部分を露光、現像により穿孔し、仮設層28を形成した様子を示す説明図である。
【図6】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、スルーホール導体15内の貫通孔16に樹脂充填体17を形成した様子を示す説明図である。
【図7】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、仮設層28、樹脂充填体17の膨出部17b、及び被着樹脂17cを研磨除去した様子を示す説明図である。
【図8】 実施形態1の配線基板の製造方法に関し、研磨除去後の残存仮設層28bを剥離除去した様子を示す説明図である。
【符号の説明】
10 配線基板
12 コア基板(基層)
14 スルーホール
15 スルーホール導体
16 (スルーホール導体の)貫通孔
17 樹脂充填体
17b (樹脂充填体の)膨出部
17c 被着樹脂
17m 樹脂充填体の端面
20 両面銅張基板
25 導体層
25m 導体層の表面
27 感光性樹脂フィルム
28 仮設層
30 板状体

Claims (6)

  1. 基層の表面上に導体層を有し、上記基層の厚さ方向に貫通するスルーホールの内壁面に、内部に貫通孔を有する筒状のスルーホール導体を有する板状体のうち、上記導体層の表面に、仮設層を形成する仮設層形成工程と、
    上記スルーホール導体内の上記貫通孔に樹脂を充填して、樹脂充填体を形成する樹脂充填体形成工程と、
    上記仮設層、上記樹脂充填体のうち上記スルーホール導体の上記貫通孔から膨出した膨出部、及び上記仮設層に被着した被着樹脂を除去する除去工程と、を備え、
    上記除去工程は、
    機械的研磨によって、上記仮設層と共に上記膨出部及び上記被着樹脂を除去する機械的除去工程を含む
    配線基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の配線基板の製造方法であって、
    前記仮設層は、上記仮設層と前記導体層との接着強度が、上記導体層と前記基層との接着強度よりも低い、
    配線基板の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の配線基板の製造方法であって、
    前記仮設層形成工程は、
    前記導体層の表面に、前記除去工程で除去可能なフィルムを貼り付けるフィルム貼付工程と、
    上記フィルムのうち、少なくとも前記スルーホール導体の前記貫通孔に対応する部分を穿孔する穿孔工程と、
    を含む
    配線基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の配線基板の製造方法であって、
    前記フィルム貼付工程は、感光性の樹脂フィルムを貼り付ける工程であり、
    前記穿孔工程は、上記感光性の樹脂フィルムを露光、現像により穿孔する工程である
    配線基板の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法であって、
    前記除去工程は、
    前記機械的除去工程の後、前記仮設層のうち上記機械的除去工程において除去されずに残った残存仮設層があったとしても、これを化学的方法によって除去する化学的除去工程を含む
    配線基板の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法であって、
    上記配線基板は、
    前記スルーホールを複数備え、
    上記複数のスルーホールから選択した互いに隣り合う複数のスルーホールであって、隣り合うスルーホール同士の間隙が150μm以下である近接スルーホール群を備える
    配線基板の製造方法。
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