JP3779392B2 - ライトバルブ用の改善された紫外線安定性光変調フィルム - Google Patents

ライトバルブ用の改善された紫外線安定性光変調フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ライトバルブに関し、特にライトバルブ中の光透過率を調節する為に使用されるライトバルブ懸濁液を、プラスチックフィルム中に導入する為の改良に関する。
【従来の技術】
ライトバルブは、光変調用として、60年以上にもわたって使用されて来ている。ライトバルブとは、僅かな距離を置いて設けられた2つの壁で形成されるセルであって、少なくとも一つの壁は透明であり、壁上に、通常透明な導電性被膜の形態の電極を有するものと言える。セルは、液体懸濁媒体に懸濁した小粒子の「ライトバルブ懸濁液」を含む。懸濁粒子の使用を基本とするライトバルブは、SPDライトバルブと称される。
印加される電場が存在しない場合(「OFF」の状態)では、液体懸濁液中の粒子はランダムなブラウン運動を示し、従ってセルを通過する光線は、粒子の性質及び濃度並びに光のエネルギー量によって、反射、透過又は吸収される。電場が、ライトバルブ中のライトバルブ懸濁液を通して印加される時(「ON」の状態)には、粒子は一列になり、多数の懸濁液に対して、光の大部分はセルを通過出来る。ライトバルブは、例えば英数字表示、テレビジョン表示、窓、鏡、眼鏡等の多くの目的に対して、それらを通過する光の量を調節する為に提案されてきている。
【0002】
国際出願PCT/US92/09034(国際公開番号WO93/09460)及び国際出願PCT/US93/10495(国際公開番号WO94/11772)は、参考の為、ここに引用される。これらの出願は、SPDライトバルブに使用するのに適したフィルムを開示し、フィルムは、架橋重合体マトリックス中に分散したライトバルブ懸濁液の小滴を有する架橋重合体マトリックスを含み、ライトバルブ懸濁液は、液体懸濁媒体に懸濁した粒子を含んでいる。粒子は、ライトバルブ懸濁液に印加される電場が存在しない場合はランダムなブラウン運動を示し、ライトバルブ懸濁液に印加される電場が存在する場合は一列になる。
又、ここに参考の為に引用されるものとしては、共に係属中の米国特許出願07/972,826及び07/972,830があり、共に1992年11月6日に出願されている。これらの米国特許出願は、同様に、光変調フィルムを使用するSPDライトバルブを開示する。
上記の国際出願によれば、SPDライトバルブフィルムは、液体架橋性重合体中の液体ライトバルブ懸濁液のエマルジョンを用意する事によって形成される。架橋剤は、またエマルジョン中に用意される。フィルム形成エマルジョンは基体上にキャストされ、架橋剤と架橋性重合体との間の反応によって硬化させられる。
上記の国際出願の実施例には、SPDライトバルブフィルムを形成する為の2つの方法が開示されている。1つの方法では、フィルム形成エマルジョンが基体上にキャストされ、硬化され、液体で膨潤され、次いで膨潤硬化フィルムを電極担持基体間にサンドイッチにして、SPDライトバルブフィルムを形成する。2番目の方法では、フィルム形成エマルジョンは第1の電極担持基体上にキャストされ、そのキャスト液体が第2の電極担持基体で被覆され、得られたサンドイッチを85℃で硬化する。WO93/09460の実施例7及びWO94/11772の実施例27を参照のこと。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の国際出願の第1の方法には、例えばフィルムの引き裂き、と言った、膨潤硬化フィルムの取扱に関する問題点がある。更に、上記国際出願で開示された、液体で膨潤される硬化フィルムは、明らかに長さ及び幅寸法を増大し、従って、非膨潤フィルムに比べて明らかに薄くなる。薄いSPDライトバルブフィルムは、単位面積当たりの粒子が少なく、従って、ON状態に対する十分なコントラストを用意する為のOFF状態において、多量の光を透過させてしまう。更に、上記国際出願に開示の膨潤用液体は、揮発性であり、膨潤フィルムを含むライトバルブセルは、経時の膨潤液体の損失を防ぐ為に、周縁を密閉しなければならない。
上記国際出願に開示の第2の方法は、硬化フィルムが膨潤されないので、これら加工上の問題点は避けられる。むしろ、フィルム形成液体エマルジョンは基体間にサンドイッチされ、85℃に加熱されて硬化される。所が、この方法で得られるSPDライトバルブフィルムは、紫外線安定性に欠ける事が分かり、従って紫外線吸収剤の添加が必要である事が分かった。然しながら、紫外線吸収剤の使用は、SPDライトバルブフィルムに紫外線安定性を与える一方で、光散乱又はフィルムの「曇り」を増加させる。
硬化フィルムが液体で膨潤されず、然もフィルムカバー中での紫外線吸収剤の使用及び/又はフィルムカバーの使用無しに、十分な紫外線安定性を有するSPDライトバルブフィルムを製造する方法を提供する事が望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、SPDライトバルブの製造法を提供するものであって、この方法は
(a)架橋性重合体、架橋剤、触媒及び液体ライトバルブ懸濁液を含むフィルム形成液体又は半固体エマルジョン層を第1基体上にキャスティングする工程であって、該液体ライトバルブ懸濁液が、液体懸濁媒体に懸濁した粒子を含み、該層が第1基体に接触する第1表面と未被覆の対面第2表面とを有する工程、
(b)該触媒の存在下で、該架橋剤との反応によって該層の該架橋性重合体を架橋し、硬化する工程であって、該層の該第2表面を、未被覆のままにして、架橋重合体マトリックス全体に分散した液体ライトバルブ懸濁液の小滴を有する架橋重合体マトリックスを含む硬化SPDライトバルブフィルムを形成し、該硬化SPDフィルムが、該第1基体と接触する1つの表面と、未被覆の対面第2表面とを有し、かつ膨潤用液体によって膨潤しない工程、
(c)該硬化しかつ非膨潤したSPDライトバルブフィルムの未被覆表面を、第2基体で被覆する工程、
(d)該基体を、該SPDライトバルブフィルムにラミネートする工程、及び
(e)該ラミネート工程の前後で、該基体のそれぞれに、電極を設ける工程、
を含む方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
理論に拘泥される積りはないが、フィルム形成液体又は半固体エマルジョンの層が、2つの基体間にサンドイッチにされて硬化される場合は、硬化SPDライトバルブフィルムは、架橋反応から誘導される物質及び/又は架橋反応を引き起こす物質であって、硬化フィルム中に残留するとフィルムの紫外線安定性にとって有害な物質、例えば架橋触媒及び/又は未反応架橋剤、及び/又は架橋反応の副生成物を含むと考えられる。フィルム形成エマルジョンの層が未被覆のままでの架橋性重合体の硬化は、揮発性物質を、硬化フィルムから逃がす事が出来、従って、それらが、硬化フィルムで作製されたSPDライトバルブに、逆に影響を及ぼすことが出来なくなる。
本発明により調製される対面基体間の硬化、非膨潤SPDライトバルブフィルムのラミネートは、フィルム形成エマルジョンが2つの基体間にサンドイッチされたままでSPDライトバルブフィルムを硬化する事によって調製されるラミネートと比較して、顕著に改善された紫外線安定性を有する。
この事は、図2の示す所であり、図2は、紫外線放射に曝露する前のライトバルブを通過する光透過率の比較として、紫外線放射に長期曝露後の、OFF状態でのSPDライトバルブA及びBを通過する光透過率の増加率を示す。SPDライトバルブA及びBは、SPDライトバルブAが、2つの基体間にサンドイッチにされたまま、85℃で、1時間硬化されたSPDライトバルブフィルムを使用したのに対して、ライトバルブBのSPDフィルムは、基体上にフィルム形成液体エマルジョンの層をキャストして硬化し、層を室温で4日間未被覆のままにしながら硬化反応を進め、その後、硬化した非膨潤SPDライトバルブフィルムを、第2の基体でカバーしてラミネートとしたものである以外は、同じフィルム形成液体エマルジョンから形成された。図2から分かる通り、本発明により調製されたSPDライトバルブBは、紫外線放射に長期間曝露後、試験されたスペクトル全体にわたって、OFF状態で、光透過率に殆ど変化を示さなかったが、SPDライトバルブAは、紫外線放射によるSPDライトバルブフィルムのライトバルブ懸濁液の劣化により、紫外線放射に長期間曝露後、OFF状態で、光透過率の実質的増加を示した。図2の元の実験データは、以下の比較例、実施例1及び2で報告される。
【0006】
SPDライトバルブの製造
本発明では、架橋性重合体又はオリゴマー、架橋剤及び、任意に、架橋触媒を含む液体又は半固体エマルジョンが、基体上にキャストされる。基体は、SPDライトバルブでの使用に適するものであれば、如何なる光透過性基体であってもよく、例えばガラス又はプラスチック、例えばポリカーボネート又はポリエステルであってもよい。基体は、液体エマルジョンが基体上にキャストされる前に、以下に記述する様な適当な電極を担持してもよく、或いは電極を、SPDライトバルブが硬化された後に設けてもよい。電極は、硬化SPDフィルムと接触していてもよく、或いは硬化SPDフィルムとの接触なしに、基体の表面上にあってもよい。
【0007】
液体又は半固体エマルジョンの未被覆層は、数日までの間、大気中に曝しながら、室温(例えば、約18℃〜22℃)で硬化してもよい。所望ならば、エマルジョンの未被覆層は、真空下又は層流フード(laminar flow hood) 中で、室温で硬化してもよく、これにより揮発性物質の揮発が促進される。更に、エマルジョンの未被覆層は、硬化SPDフィルムを或る程度変色させるけれども、昇温、例えば約60℃〜95℃、好ましくは約85℃の温度で硬化してもよい。
フィルムの硬化が完結した後に、硬化SPDライトバルブフィルムの未被覆表面は、第2の基体で被覆され、ラミネートとされる。好ましくは、第2の基体は、基体に予め取付けられる電極を担持する。硬化した、非膨潤SPDライトバルブフィルムは、接着剤なしに、対面基体にラミネートされるのに十分に接着性である。必要ならば、又所望であれば、公知の光学透明接着剤が、SPDライトバルブフィルムを基体にラミネートする為に使用出来る。
本発明においては、如何なる液体ライトバルブ懸濁液を使用してもよい。同様に、液体又は半固体ライトバルブ懸濁液とエマルジョンを形成する、如何なる液体架橋性重合体又はオリゴマーを使用してもよい。液体ライトバルブ懸濁液を含む適当な液体又は半固体エマルジョン、及び架橋性重合体又はオリゴマーは、上記国際出願に開示されている。同様に、乳化剤、架橋剤及びSPDフィルム形成に適する触媒が、上記国際出願に開示される。
【0008】
本発明によるSPDフィルム及びSPDライトバルブ形成の為に使用される材料は、以下において詳細に記述される。
液体ライトバルブ懸濁液
本発明のフィルムの架橋重合体マトリックス中に分散した液体ライトバルブ懸濁液は、当該技術分野において周知の如何なる液体ライトバルブ懸濁液であってもよく、通常の方法で形成されてもよい。ここで使用される「液体ライトバルブ懸濁液」という言葉は、その中に多数の小粒子が分散している「液体懸濁媒体」を意味する。「液体懸濁媒体」は、粒子の凝集傾向を減少させ、それらを分散状態に保つ様に作用する、少なくとも1種の重合性安定剤を溶解した、1種以上の非水性の、電気抵抗性液体を含む。
周知の通り、例えば、雲母、金属、黒鉛、金属ハロゲン化物、アルカロイド酸塩のポリハライド(従来技術では、時にパーハライドと称される)等の無機及び有機粒子をライトバルブ懸濁液で使用してもよい。液体懸濁液中の粒子は、ハロゲン含有偏光物質、例えばアルカロイド酸塩のポリハライドの様な偏光粒子であってもよい。(「アルカロイド」という言葉は、Hackh's Chemical Dictionary, Fourth Edition, McGraw-Hill Book Company, New York, 1969.で定義されている有機窒素塩基を意味するものとして、ここでは使用される)。アルカロイド酸塩のポリハライドが使用される場合は、アルカロイド部は、上記のHackh's Chemical Dictionary で定義されているキニンアルカロイドであってもよい。米国特許第2、178、996号及び第2、289、712号は、キニンアルカロイド酸塩のポリハライドの使用について詳しく触れている。粒子は、光吸収又は光反射であってもよい。
【0009】
又、粒子は、キニンアルカロイド酸塩の水素化ポリハライド、例えば、米国特許第4、131、334号に開示のジヒドロシンコニジンスルフェートポリヨージド、或いは、例えば米国特許第1、956、867号に開示の臭化第二銅又はパープルコバルトクロライドスルフェートポリヨージドの様な偏光金属ハライド又はポリハライドであってもよい。好ましくは、粒子は、米国特許第4、877、313号及び第5、002、701号に開示されている様な偏光ポリハライド粒子であり、従来のポリハライドよりも一層環境的に安定である。
理論上は、可視光線の望ましい波長を反射、吸収及び/又は透過する事の出来る如何なる粒子も、液体ライトバルブ懸濁液で使用出来る。然しながら、本発明の目的の為には、可視光線の実質的な量を反射する粒子は、好ましくない光散乱の原因となるので、通常は望ましいものではない。
ライトバルブ懸濁液で使用される粒子の形状は、不等性、即ち、一方向において、粒子が他方向よりも多くの光を遮断する様な粒子の形状又は構造でなければならない。針状形状、棒状形状、ラス形状又は薄いフレーク形状の粒子が適当である。偏光結晶は、それらが好ましい視覚的外観を呈するので特に有用であるが、光吸収粒子、好ましくは光散乱が極僅かな光吸収粒子であれば如何なる粒子でも使用出来る。
【0010】
粒子は、コロイドサイズであることが好ましく、これは、粒子が約1ミクロン以下の平均の大きさの寸法を有する粒子であると言う事である。大部分の粒子は、光散乱を極端に低く保つ為に、青色光の波長の半分より短い大きさの寸法、即ち、2000Å以下の大きさの寸法を有する事が好ましい。
又、粒子は、光吸収である事、即ち粒子が、粒子に衝突する光の主な部分、好ましくは大部分を吸収し、粒子に衝突する光を殆ど散乱しない事が好ましい。光吸収粒子は、着色配向性顔料及び染料、例えばガーネットレッド、導電性ブラック又は黒鉛又はカーボンブラックの様な灰色物質、ゲスト−ホスト液晶装置で広く使用される二色染料、例えば臭化第二銅の様な偏光物質、及びポリハライド、及び特に、例えば従来のライトバルブ装置との関連で記述されているポリヨージドを含む多種類の物質を含む。
【0011】
ここで使用される「ポリヨージド」という言葉は、通常の意味で使用され、又「パーヨージド」と云う言葉は、多数の従来技術のライトバルブ特許、例えば、ヨードを伴う異節環窒素塩基の硫酸塩(又は、米国特許第4、270、841号に開示のその他の塩)であってもよい前駆化合物とヨージドの反応生成物である物質を開示する米国特許第1、951、664号(ランド)「コロイド懸濁液及びその製造方法」の第1欄参照、で使用されているのと同じ意味で使用される。その様な反応生成物は、しばしば、ポリヨージド化合物と呼ばれる。この種の粒子については、“The Optical Properties and Structure of Polyiodides" by D. A. Godina and G. P. Faerman published in The Journal of General Chemistry, U. S. S. R. Vol. 20, pp. 1005-1016 (1950) で詳細に議論されている。例えば、ヘラパタイト(Herapathite) は、キニンビスルフェートポリヨージドであり、その化学式は、メルクインデックスの第10版(Merck & Co., Inc., Rathway, N. J.) の「キニンヨードスルフェート」の項で、4C20H24N2O2.3H2SO4.2HI.I4.6H2Oと与えられる。極最近の、好ましい種類のポリヨージドでは、前駆化合物は塩である必要はない(例えば米国特許第4、877、313号及び第5、002、701号参照)。このポリヨージド化合物では、ヨードは鎖を形成する為と考えられ、この化合物は強力な偏光子である。「ポリハライド」という言葉は、ここでは、ポリヨージドの様な化合物を意味するのに使用されるが、ヨージド中のヨードの少なくとも幾つかは他のハロゲン元素で置き替えられる。
【0012】
本発明のフィルム中に分散したライトバルブ懸濁液は、粒子を懸濁する為に、ライトバルブに使用する目的で予め提案された如何なる液体懸濁媒体を含んでもよい。一般に、液体懸濁媒体は、一種以上の電気抵抗性の、化学的不活性液体であって、粒子を懸濁し、粒子の凝集傾向を減少させて粒子を懸濁液中に保つ為に使用される重合性安定剤を溶解する液体を含んでもよい。従来公知の液体懸濁媒体、例えば米国特許第4、247、175号に開示される液体懸濁媒体がここでは有用である。一般に、液体懸濁媒体又はそれに溶解した重合性安定剤のいずれか又は両方が、重量平衡で懸濁した粒子を維持する為に選択される。
本発明で有用なライトバルブ懸濁液は、米国特許第4、407、565号に開示されており、室温で、少なくとも約1.5の比重を有し、その原子の約50%がハロゲン原子で構成されており、ハロゲン原子の少なくとも60%がフッ素であり残りが塩素及び/又は臭素である、電気抵抗性の、化学的不活性な、低分子量液体フルオロカーボン重合体の液体懸濁媒体としての使用を基本としている。又、好ましくは、液体懸濁媒体は、懸濁粒子を重力平衡に保ち、液体懸濁媒体中での粒子の分散を助ける為に、例えばトリアルキルトリメリテートの様な相溶性の電気抵抗性有機液体を含む。相溶性の電気抵抗性有機液体として有用なその他の物質は、米国特許第4、772、103号に開示されているものであり、液体懸濁媒体に関する詳細については、米国特許第4、407、565号に詳しく述べられている。
【0013】
その様なハロゲン化液体を混入していないその他の懸濁液も使用でき、十分な量の安定化重合体がそこに使用されれば、粒子を重力平衡に維持する事が出来る。
その他の有用なライトバルブ懸濁液は、普通可塑剤として分類される非揮発性又は最少の揮発性の有機液体の液体懸濁媒体としての使用を基本とする。その様な「可塑剤」液体懸濁媒体は、粒子を懸濁し、重合性安定剤を溶解するがマトリックス重合体を溶解しない、1種以上の電気抵抗性の、化学的不活性な、比較的非揮発性(高沸点)有機液体を含んでもよい。例えば、重合性安定剤が固体ポリ(メタ)アクリレートを含む場合は、有用な液体懸濁媒体は、ポリ(メタ)アクリレートの液体可塑剤として、アジペート、ベンゾエート、グリセロールトリアセテート、イソフタレート、メリテート、オレエート、塩素化パラフィン、フタレート、セバケート等が挙げられる。その他の固体重合性安定剤の為の液体懸濁媒体は、その様な重合体の可塑剤として有用な液体から同様に選んでもよい。好ましくは、トリ−n−プロピル又はトリ−n−ブチルトリメリテートの様なトリアルキルトリメリテート及び/又は、ジ−2−エチルヘキシルアジペートの様なジアルキルアジペートが、ネオペンチル(メタ)アクリレートの共重合体を基体とした固体重合性安定剤用の液体懸濁媒体として使用されてもよい。
【0014】
重合性安定剤は、使用される場合は、粒子の表面に結合するが、又非水溶性液体或いは液体懸濁媒体の液体に溶解する、単一種の固体重合体であることが出来る。或いは又、重合性安定剤系として役立つ2種以上の固体重合性安定剤であってもよい。例えば、粒子は、粒子に平らな表面塗膜を与えるニトロセルロースの様な第1のタイプの固体重合性安定剤及び、第1のタイプの固体重合性安定剤と結合又は会合し、粒子の分散と立体的保護を与える為に、液体懸濁媒体に溶解する1種以上の追加タイプの固体安定剤で被覆出来る。
好ましくは、粒子を懸濁液中に保持する為に、液体懸濁媒体は、又固体重合性安定剤として、米国特許第5、279、773号(参考の為に、ここに引用される)及びヨーロッパ特許公開第350354号に開示のA−B型ブロックポリマーを含んでもよい。ニトロセルロース及び/又はその他の固体重合性安定剤は、又ブロックポリマーに付加する形で、液体懸濁媒体に添加されてもよい。懸濁液中で粒子を維持する為には、十分なA−Bブロックポリマーを使用する事が好ましく、所与のライトバルブ懸濁液に使用されるべき量は、周知の通り実験的に決められる。普通、固体重合性安定剤の量は、液体ライトバルブ懸濁液の全重量当り、約1重量%〜約30重量%、例えば5重量%〜約25重量%である。然しながら、固体重合性安定剤の使用は好ましいものではあるが、全ての場合に使用する必要はない。実際、液体重合性安定剤は、以下に詳細に記述される様な利点の為に使用されてもよい。
【0015】
液体重合性安定剤
液体ライトバルブ懸濁液に使用する為に、以前に提案されている重合性安定剤は、一般にガラス状固体であった。重合性安定剤としてガラス状固体ポリマーを使用して作られた液体ライトバルブ懸濁液の濃縮物は、使用可能なフィルムに加工されるべき濃縮物とする為に、上述の様な溶媒を含む液体懸濁媒体をまた使用しなければならないが、この溶媒は、濃縮物中に含む事の出来る粒子の量を制限する。然しながら、重合性安定剤が液体ポリマーである場合は、液体重合性安定剤は、液体懸濁媒体の一部又は好ましくは全部を構成する事が出来るので、濃縮物は、粒子を大量に含む事ができ、そうでないものよりも薄くて暗いフィルムの製造を可能とする。
【0016】
又、マトリックス重合体及び重合性安定剤が、フェニル及びフッ素それぞれの置換によって共に変性されている場合は、一方を溶解し他方を溶解しない溶媒を見出す事が非常に困難である。固体重合性安定剤の為の溶媒の使用に伴い生じる更なる問題は、溶媒の屈折率が、マトリックス重合体及び固体重合性安定剤の屈折率よりも極めて高くなると言う事であり、これはフィルムの曇りの量を増加する。これらの問題は、米国特許出願第07/972、830(WO94/11772)に開示の様な液体重合性安定剤の使用によって避けられる。
液体重合性安定剤は、重合性安定剤が室温(約20℃)で液体であるのに十分に低いガラス転移点を持つ重合性安定剤を用意するモノマーを使用して、通常の方法で調製される。例えば、当該技術分野において周知の如く、炭素数及び分岐の存在又は不存在に関連して、ペンダントアルキル基を適当に選択する事によって、予め決められたガラス転移温度(−70℃程度の低さであってもよい)を持つポリマーの製造が可能である。ポリマーの分子量は、重合性安定剤の粘度を決定し、周知の通り、分子量が大きければ粘度もそれだけ大きい。液体重合性安定剤に適した分子量範囲は、約Mw1000〜Mw2、000、000である。
液体重合性安定剤用のモノマーは、固体重合性安定剤に対して、上で記述された様に選択され、それによって、得られる液体重合性安定剤はマトリックス重合体を溶解せずに、粒子の表面に結合し、液体懸濁媒体を含むその他の液体と相溶性となる。粒子が、ニトロセルロースで被覆される場合は、液体重合性安定剤は、重合性安定剤をニトロセルロースと会合させることのできる官能基であって、例えば不飽和有機酸、それらのエステル又は無水物、例えば無水マレイン酸、から誘導される基、又はメチロールアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の様なその他の適当な官能基を少量含むことが好ましい。有用な液体重合性安定剤は、n−ブチルアクリレートの様なアルキル(メタ)アクリレート、及び/又はヘプタフルオロブチルアクリレート等の様なフッ化アルキルアクリレートの重合単位を、通常、少量の不飽和酸、そのエステル又は無水物、メチロールアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等と共に含む。以下の実施例では、モノマーの割合は、投入されたモノマーの重量%で与えられる。いくつかの場合は、その重量%は、100%と僅かに相違する。
【0017】
液体重合性安定剤の分子量は調節できるので、その粘度は、低粘度液体重合性安定剤と粒子のみから成るライトバルブ懸濁液を製造するのに合わせることができる。単独の液体懸濁媒体及び重合性安定剤は必要ではない。このライトバルブ懸濁液は、次に、膨潤しない低曇り度のフィルムを形成する為に、その屈折率が液体重合性安定剤の屈折率に合わされるマトリックス重合体中にカプセル化される。これは、更なる加工なしに、硬質又は可撓性ガラス又はプラスチックの導電性被覆基体間にフィルムを形成する事が望ましい場合(サンドイッチセル)には理想的である。これは、素早い減衰時間が必要とされない場合、例えば建築のガラス化において特に有用である。
【0018】
フィルム形成エマルジョンの調製
液体架橋性オリゴマー又はポリマー及びライトバルブ懸濁液は、一方の成分が他方の成分と相溶性である様に選択される。即ち、一方にたいして有害な影響を与えないという事である。更に、架橋重合体マトリックスを形成する為に使用される架橋剤、若し在れば架橋反応の副生成物、そして、例えば温度、圧力等の架橋条件は、架橋性オリゴマー又はポリマー、架橋重合体マトリックス及び/又はライトバルブ懸濁液と相溶性であって、逆に影響を及ぼすものであってはならない。例えば、粒子が感熱性である場合は、架橋反応は、粒子が安定でありうる温度で行われなければならない。粒子が水によって逆に影響を受ける様な場合は、架橋反応の副生成物は非水溶性でなければならない。
有用な液体架橋性オリゴマー及びポリマーとしては、液体架橋性ポリオルガノシロキサン、ポリブタジエン、ポリオレフィン、シリコーンガム、ポリアクリルアミド等が挙げられる。液体架橋性オリゴマー又はポリマーは、ポリアクリルアミドの様に、それを架橋出来る様な官能基を元々有していてもよく、或いは、ジヒドロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの様な官能基を含ませる為に変性されたポリマーであってもよい。架橋性官能基は、当該技術分野においては周知のもので、ヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミド、シラン等が挙げられる。架橋されるべきオリゴマー又はポリマーは、1分子当たり2つ以上の架橋性官能基を有してもよく、ここで前に述べた溶解性要件に見合う多数の基を含んでもよい。その様な架橋性官能基は、オリゴマー又はポリマー鎖の末端又はその付近に配置されてもよいし、鎖に沿って配置されてもよく、直接鎖に対して置換してもよく、或いはオリゴマー又はポリマー鎖からのペンダント基に置換してもよい。
【0019】
適当な架橋剤は、アルコキシシラン、アルキルオルソチタネート等の周知の架橋性官能基と反応するものである。架橋性オリゴマー又はポリマーの一方又は両方と架橋剤は、周知の通り、2より大きい架橋官能性を持たなければならない。又、架橋反応は、架橋重合体を与える多価官能性モノマー間の縮合であってもよい。
架橋性オリゴマー又はポリマーとしては、架橋性ポリオルガノシロキサンを使用する事が好ましい。本発明で有用な架橋性ポリオルガノシロキサンは公知であり、或いは当該技術分野において公知の方法で調製出来る。その様な液体架橋性ポリオルガノシロキサンは、酸素原子に結合した珪素原子の繰り返し単位を含み、珪素原子は1つ又は通常2つの置換又は非置換有機基で置換され、そして勿論それらは又架橋性官能基を含む。有用な有機基としては、脂肪族、環状脂肪族、芳香族、異節環、脂肪芳香族、芳香脂肪族等が挙げられる。有機基は、飽和脂肪族又は芳香族が好ましい。最も好ましいのは、有機基がアルキル、アリール、アラルキル又はアルカリルである。
架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーとしては、次の様なホモポリマー、
【0020】
【化1】
Figure 0003779392
(ここで、R1 及びR2 は同じか異なる有機基である)、又は次の様な共重合体単位の共重合体:
【0021】
【化2】
Figure 0003779392
(ここで、R1 〜R4 の少なくとも1つは、他とは異なる有機基である)が挙げられる。例えば、R1 、R2 及びR3 はアルキル、好ましくはメチルであってもよく、一方R4 はアリール又はアラルキル、好ましくはフェニルである。
架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーは、本発明では、多くの理由で、架橋重合体マトリックスを用意する為に使用することが好ましい。架橋ポリオルガノシロキサンは、優れた酸化及び紫外線安定性を有し、広い温度範囲にわたって安定である。実際、有機基の幾つかがフェニルの様なアリールである場合は、温度安定性は増加する。ポリオルガノシロキサンの広範囲の利用性及びそれらの架橋容易性の故に、このポリマーは、その製造及び使用に、比較的費用が掛からない。
【0022】
更に、架橋ポリオルガノシロキサン重合体マトリックスは、ライトバルブ懸濁液で使用される広範囲の粒子、液体及び重合性安定剤と相溶性である。等しく重要なことは、架橋ポリオルガノシロキサン重合体マトリックスは、高い絶縁耐力を持ち、アーク無しにライトバルブセルを横断する大電圧の使用を可能とするフィルムを用意することである。
主にその利便性および経済性の理由で、液体架橋性ポリジメチルシロキサンオリゴマー又はポリマーと多官能性アルコキシシラン架橋剤を使用することが好ましい。
架橋ポリオルガノシロキサン重合体は、高い重量平均分子量(約Mw110,000〜約150,000)の液体ジヒドロキシ末端化線状ポリジメチルシロキサン及びトリ−又はテトラアルコキシシランの間の架橋反応によって調製される。以下に述べられるオルガノシロキサン共重合体乳化剤が使用される場合は、約Mw13、000以上の低重量平均分子量のポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーが使用出来る。架橋反応は、室温で、有機酸の金属塩(例えば錫オクトエート、第二鉄オクトエート、ジブチル錫ジラウレート等)によって触媒されてもよい。触媒及び/又は架橋剤の量及び種類は、重合体マトリックスの架橋速度及び得られる架橋重合体マトリックスの性質の両方を変更する為に変えることが出来る。
本発明のフィルムは、液体架橋性オリゴマー又はポリマー、架橋剤、触媒及び乳化剤(若しあれば)、及び液体ライトバルブ懸濁液を一緒に混合し、液体架橋性重合体中にライトバルブ懸濁液の多数の小滴を形成する事により調製してもよい。次いでエマルジョンを、フィルムとしてキャストし、上述の様に硬化させ、液体ライトバルブ懸濁液のカプセル化小滴を含むフィルムを生成する。或いは又、架橋性ポリマー又はオリゴマー及び架橋剤及び触媒を含む半固体エマルジョンを液体ライトバルブ懸濁液と混合し、次いでフィルムとしてキャストし、上述の様に硬化することも出来る。
【0023】
フィルム作製の為に使用される共重合体乳化剤
機械的手段により、架橋性オリゴマー又はポリマーとライトバルブ懸濁液のエマルジョンを形成する事は可能であるが、一層安定なエマルジョンを得る為には、乳化剤を使用することが好ましい。液体架橋性オリゴマー又はポリマーが、架橋性ポリオルガノシロキサンである場合は、乳化剤は、米国特許出願第07/972、830号(WO94/11772)に開示される、オルガノシロキサン及び共重合性有機モノマーの共重合体が好ましい。ポリオルガノシロキサンの部分は、重合体マトリックスを形成する為に使用される液体架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーに可溶であるが、重合した有機モノマーは液体ライトバルブ懸濁液に可溶である。ABAブロック共重合体も使用できるが、最も好ましくは、オルガノシロキサン/有機モノマーの共重合体は、ABブロック共重合体である。ランダム共重合体又はA−B−A−B共重合体は、多分有効ではない。重量平均分子量が約20,000〜約2,000,000、最も好ましくは約30,000〜約80,000のオルガノシロキサン/有機モノマー共重合体を用意する事が好ましい。
【0024】
架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーと一緒の共重合体乳化剤の使用は、機械的手段による乳化より幾つかの利点を用意する。この様に、共重合体乳化剤は、低Mw架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーを使用して、安定性の改善されたエマルジョンを提供し、改善されたフィルム及び容易な加工性をもたらす。更に、共重合体乳化剤は、ライトバルブ懸濁液の各小滴がポリオルガノシロキサン重合体マトリックスで周りを囲まれ、その結果不完全に封入された小滴からのライトバルブ懸濁液のブリージングを避ける事を確実にする。又、共重合体乳化剤は、小滴の凝結を防ぎ、一層小さなカプセルの製造とカプセルの一層小さなサイズ分布を可能とする。更に、ポリオルガノシロキサンマトリックス重合体に対する液体ライトバルブ懸濁液の高い比は、転相(即ち、懸濁液マトリックス中のポリオルガノシロキサンのカプセル化)無しに得る事が出来、暗く、一層均質なフィルムの製造を可能とする。
共重合体乳化剤として有用なオルガノシロキサンポリマーは公知であり、或いは当該技術分野で公知の方法で調製出来る。一般的なブロック共重合体としては、オルガノシロキサン及びポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエーテル、ポリメチルスチレン、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等との共重合体が挙げられる。一般的な製造方法としては、一端又は両端を、重合性ビニル基で末端化したポリオルガノシロキサンと共重合性有機モノマーとを共重合させるか、反応性基を有するポリオルガノシロキサンプレポリマーと相補的反応性基等を有する有機ポリマーとを縮合させる事が挙げられる。ブロック共重合体の製造促進の為には、共重合性ポリオルガノシロキサンプレポリマーを、コモノマーとの反応前に、重合開始剤で処理する事が出来、或いは基移動方法又は他の適当な共重合方法が使用出来る。
製造の容易さ及び/又は入手し易さから、メタクリロキシプロピル−、又はアクリロキシプロピル−末端化ポリジメチルシロキサンプレポリマーから共重合体乳化剤を形成する事が好ましい。実際には、モノマーとしてアクリレート又はメタクリレートを使用する事が好ましいが、フマレート、マレエート等の他の有機コモノマーも使用出来る。一般に、重合する有機コモノマー部分は、液体ライトバルブ懸濁液と相溶性であり、それに可溶である様に選択される。
【0025】
架橋性共重合体乳化剤を使用するフィルムの製造
本発明によれば、ライトバルブの光変調剤として有用なフィルムは、液体架橋性共重合体乳化剤中で、液体ライトバルブ懸濁液のエマルジョンを形成する事によって調製してもよい。架橋性共重合体乳化剤は、架橋マトリックス重合体及び乳化剤を用意する為に二重機能として働く。架橋性共重合体は、各末端に架橋性基を含み、好ましくは架橋性基で末端化される主鎖を有し、主鎖は液体ライトバルブ懸濁液に不溶である。又、架橋性共重合体乳化剤は、主鎖から垂れ下がるペンダント重合性基を有し、この重合性基は液体ライトバルブ懸濁液に可溶である。重合体マトリックスを形成するのに必要な架橋剤はエマルジョンに含まれる。液体エマルジョンは、次いで、基体上にキャストされ、上述の様に未被覆のままで硬化される。
【0026】
液体架橋性共重合体乳化剤及び液体ライトバルブ懸濁液は、一方の成分が他方の成分に有害な影響を及ぼさない様に選択される。更に、架橋重合体マトリックスを形成する為に使用される架橋剤、若し在れば架橋反応の副生成物、そして、例えば温度、圧力等の架橋条件は、架橋性共重合体乳化剤、架橋重合体マトリックス及び/又はライトバルブ懸濁液と相溶性であって、逆に影響を及ぼすものであってはならない。例えば、粒子が感熱性である場合は、架橋反応は、粒子が安定でありうる温度で行われなければならない。粒子が水によって逆に影響を受ける様な場合は、架橋反応の副生成物は非水溶性でなければならない。
液体架橋性共重合体乳化剤の主鎖は、ポリオルガノシロキサン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ(シクロプロペン)、ポリアミド、ポリオレフィン、シリコーンガム、ポリアクリルアミド、ポリウレタン等であってもよい。液体架橋性共重合体乳化剤は、ポリアクリルアミドの様に、それを架橋出来る様な官能基を元々有していてもよく、或いは、ジヒドロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの様な官能基を含ませる為に変性された重合性鎖を含んでもよい。架橋性官能基は、当該技術分野においては周知のもので、ヒドロキシ、カルボキシ、アミン、アミド、シラン等が挙げられる。架橋性共重合体乳化剤は、1分子当たり2つ以上の架橋性官能基を有してもよく、ここで前に述べた溶解性要件に見合う多数の基を含んでもよい。その様な架橋性官能基は、主鎖の末端又はその付近に配置されてもよいし、主鎖に沿って配置されてもよく、主鎖に対して直接置換してもよく、或いは主鎖からのペンダント基に置換してもよい。
【0027】
適当な架橋剤は、アルコキシシラン、アルキルオルソチタネート等の周知の架橋性官能基と反応するものである。架橋性共重合体乳化剤及び架橋剤の一方又は両方とも、周知の通り、2より大きい架橋官能性を持たなければならない。又、架橋反応は、架橋重合体を与える、多価官能性モノマー間の縮合であってもよい。
液体架橋性共重合体乳化剤は、通常の共重合方法で調製してもよい。例えば、官能基としてYを持つ様なプレポリマー、
【0028】
【化3】
Y−〔A〕m ─Y (I)
を、官能基Xを有する様な第二のプレポリマー、
【0029】
【化4】
Figure 0003779392
と結合させ、架橋性基で末端化された主鎖及びペンダント重合性基を有する、次の様な液体架橋性共重合体乳化剤、
【0030】
【化5】
Figure 0003779392
を形成してもよい。上記例示において、m、n及びoは整数であり、A及びBは、液体ライトバルブ懸濁液にそれぞれ不溶性及び可溶性の重合体の残基であり、Lは結合基である。
或いは又、プレポリマー、Y−[ A] m −Y、を架橋剤(IV)、
【0031】
【化6】
L−CH=CH2 (IV)
と反応させ、ビニル基で末端化されたペンダント基を有する次の様なプレポリマー(V) 、
【0032】
【化7】
Figure 0003779392
を形成してもよい。
【0033】
プレポリマー(V)は、次いで、ビニルモノマーと共重合させて、共重合体乳化剤のペンダント重合性乳化剤基(III)を用意する事が出来る。
架橋剤が三官能である場合は、主鎖に、ペンダント重合性乳化剤基及びペンダント官能基Xを持たせることが可能である。この場合、三官能架橋剤は、次の様な二つの重合性主鎖、
【0034】
【化8】
Figure 0003779392
と結合出来る。
架橋性共重合体乳化剤の主鎖として、ポリオルガノシロキサンを使用する事が好ましい。ポリオルガノシロキサンは、酸素原子に結合した珪素原子の繰り返し単位を含み、珪素原子は、1つ又は通常2つの置換又は非置換有機基で置換され、そして勿論、それらは、又架橋性官能基を含む。有用な官能基としては、脂肪族、環状脂肪族、芳香族、異節環、脂肪芳香族、芳香脂肪族等が挙げられる。有機基は飽和脂肪族又は芳香族が好ましい。最も好ましくは、有機基は、アルキル、アリール、アラルキル又はアルカリルである。
ポリオルガノシロキサン主鎖としては、次の様なホモポリマー単位、
【0035】
【化9】
Figure 0003779392
のホモポリマー(ここで、R1 及びR2 は同じか異なる有機基である。)か又は次の様な共重合体単位、
【0036】
【化10】
Figure 0003779392
の共重合体(ここで、R3 〜R6 の少なくとも1つは他と異なる有機基であり、m及びnは整数である)とすることができる。例えば、R3 、R4 及びR5 は、アルキル、好ましくはメチルであってもよく、R6 はアリール又はアラルキル、好ましくはフェニルであってもよい。
又、ポリオルガノシロキサン主鎖は、次の様な共重合体単位、
【0037】
【化11】
Figure 0003779392
のシルアリーレン−シロキサン共重合体であってもよい。ここで、R7 〜R12は、同じか異なる有機基であり、Arはアリーレンである。例えば、R7 〜R12は、アルキル、例えばメチル、及びArはフェニレン、ナフチレン、キシレン等であってもよく、p−フェニレンが好ましい。
【0038】
ポリオルガノシロキサンから誘導される架橋重合体マトリックスは、多くの理由で、本発明での使用に好ましい。架橋ポリオルガノシロキサンは、優れた酸化安定性を有し、広い温度範囲にわたって安定である。実際、ポリオルガノシロキサンが幾つかの芳香族基を含む場合、例えば主鎖中の珪素原子の幾つかがアリール(例えば、R6 がフェニル) で置換されるか、又はアリーレン(例えば、Arがフェニレン)と一緒に結合されている場合は、温度安定性は増加する。広範囲の利便性及び架橋の容易さから、これらのポリマーは、製造及び使用に際して、比較的費用が掛からない。
更に、架橋ポリオルガノシロキサン重合体マトリックスは、広範囲の粒子、液体、ライトバルブ懸濁液に使用される重合性安定剤と相溶性である。等しく重要なことは、架橋ポリオルガノシロキサン重合体マトリックスは、高い絶縁耐力を持ち、アーク無しにライトバルブセルを横断する大電圧の使用を可能とするフィルムを用意することである。
架橋性共重合体乳化剤の主鎖がポリオルガノシロキサンである場合は、ペンダント基は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエーテル、ポリメチルスチレン、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等で用意される。本発明の好ましい実施態様では、ペンダント基はアクリレート又はメタクリレートである。
【0039】
ポリオルガノシロキサン主鎖及びペンダント(メタ)アクリレート基を有する液体架橋性共重合体乳化剤を調製するのに適した方法は、(メタ)アクリロキシプロピル−ジアルコキシアルキルシラン、−トリアルコキシシラン、−ジアリーロキシアルキルシラン、又は−トリアリーロキシシランを持つ末端ヒドロキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、(メタ)アクリレートモノマーとを共重合することである。例えば、(メタ)アクリロキシプロピル−ジメトキシメチルシラン、又は−トリメトキシシランが使用される場合は、得られる架橋性乳化剤は、次の様な繰り返し単位を有する。
【0040】
【化12】
Figure 0003779392
ここで、Raは、メチル又はメトキシ(−ジメトキシメチルシラン又は−トリメトキシシランのいずれが使用されたかによる)、Rbは、プロピレン基を介して珪素原子に結合したポリ(メタ)アクリレートである。Raがメトキシであれば、他のポリオルガノシロキサン主鎖は、メトキシ基とジヒドロキシ末端化ポリオルガノシロキサンの末端ヒドロキシ基との反応によって、記述の珪素原子に結合してもよい。適当な触媒が使用されることが好ましい。
【0041】
或いは又、(メタ)アクリレートプレポリマーは、(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリロキシプロピル−ジアルコキシアルキルシラン、−トリアルコキシシラン、−ジアリーロキシアルキルシラン、−トリアリーロキシシラン等とを共重合し、次いで、(メタ)アクリレートプレポリマーを、ジヒドロキシ−末端化ポリオルガノシロキサンと縮合させる事により調製出来る。
適宜に、液体架橋性共重合体乳化剤のポリオルガノシロキサン部分は、約Mw10,000〜約Mw3,000,000、好ましくは約Mw30,000〜約Mw450,000の分子量を有してもよい。更に、ポリオルガノシロキサン主鎖は、架橋性共重合体乳化剤の重量の約50%より多く、好ましくは約90%より多くを構成するものと考える。
ペンダントポリ(メタ)アクリレート基を使用することが好ましいが、他の不飽和酸又はエステル、例えばフマレート、マレエート等も使用出来る。
主として利便性及び経済性の理由で、ポリオルガノシロキサン共重合体乳化剤を、多官能性アルコキシシラン架橋剤で架橋する事が好ましい。
架橋反応は、室温で、有機酸の金属塩(例えば、錫オクトエート、第二鉄オクトエート、ジブチルチンジラウレート等)によって触媒されてもよい。触媒及び/又は架橋剤の量及び種類は、重合体マトリックスの架橋速度及び得られる架橋重合体マトリックスの性質の両方を変更する為に変えることが出来る。
【0042】
液体架橋性共重合体乳化剤の使用は、幾つかの利点を有する。つまり、架橋性共重合体乳化剤は、単独の乳化剤の使用を必要としない。又、架橋性共重合体乳化剤は、ライトバルブ懸濁液の各小滴がポリオルガノシロキサン重合体マトリックスで周りを囲まれ、その結果不完全に封入された小滴からのライトバルブ懸濁液のブリージングを避ける事を確実にする。又、架橋性共重合体乳化剤は、小滴の凝結を防ぎ、一層小さなカプセルの製造とカプセルの一層小さなサイズ分布を可能とする。更に、ポリオルガノシロキサンマトリックス重合体に対する液体ライトバルブ懸濁液の高い比は、転相(即ち、懸濁液マトリックス中のポリオルガノシロキサンのカプセル化)無しに得る事が出来、暗く、薄い、そして一層均質なフィルムの製造を可能とする。
【0043】
フィルムの曇りの減少
上述の多数の特許に開示の従来のライトバルブ、例えば米国特許第4、407、565号の光吸収粒子を使用するライトバルブは、その液体ライトバルブ懸濁液の液体懸濁媒体の屈折率nD が、電極材料の屈折率より遙に小さいにも拘わらず、優れた光学的透明度及び極めて少ない散乱を示す。例えば、一般に使用される電極材料、インジウム錫オキサイドの屈折率は、約2.0(層の厚さによって大きくも小さくもなり得る)であるが、液体懸濁媒体の屈折率nD は、1.33〜1.68の範囲にあり、通常は約1.38〜1.56の範囲である。同様に、液体懸濁媒体のnD は、ライトバルブの壁として通常使用されるガラス板の屈折率より実質的に小さくも大きくも出来る。ガラスの屈折率は、ガラスの成分によって変化するが、通常約1.52である。
幾らかの光は、電極及び壁中での吸収又は反射によってライトバルブ中で失われるが、問題の光の散乱は、それらの屈折率が、普通、液体懸濁媒体の屈折率と実質的に相違すると言う事実にもかかわらず、それらによって、普通には引き起こされない。従って、ライトバルブの壁と電極の屈折率は、無視出来る。
その中に混入された液体ライトバルブ懸濁液を有する架橋マトリックス重合体を含むフィルムの曇り度或いは光散乱は、マトリックス重合体及び/又は重合性安定剤を含むか、重合性安定剤そのものである液体ライトバルブ懸濁液の液体部分を変性し、それに依って、それらの屈折率をより一層近い値に合わせる事によって減少できる事が分かった。
【0044】
架橋マトリックス重合体としてポリオルガノシロキサンを採用する好ましい系では、これは、重合性安定剤の屈折率を小さくする為に、液体ライトバルブ懸濁液に、液体フッ化重合性安定剤を使用する事によって達成出来る。ポリオルガノシロキサンが、マトリックス重合体の屈折率を上げる為に、芳香族基を含む場合は、更なる改善が可能である。
特に、ポリオルガノシロキサンマトリックス重合体がポリジメチルシロキサンの様なポリオルガノシロキサンである場合は、フィルムの曇りの減少は、重合性安定剤として、フッ素原子を含むポリ(メタ)アクリレートを使用する事によって得られる。芳香族基をポリアルキルシロキサンの中に導入する事によって、更に曇りの減少を得る事が出来る。これは、アルキルシロキサン及びアリールシロキサンの共重合体を用意する事によって、或いは上述の様なシルアリーレン−シロキサン共重合体の使用によって達成される。
ポリオルガノシロキサンマトリックス重合体に導入される芳香族基の量が多すぎると、液体ライトバルブ懸濁液中の重合性安定剤は、液体ポリオルガノシロキサンマトリックス重合体に可溶となり、電場の存在での粒子の配向を妨げる。重合性安定剤のフッ素含有量が多すぎると、液体ライトバルブ懸濁液に使用されるニトロセルロースと非相溶性になる。最適溶液は、芳香族基の一定量を、架橋性共重合体乳化剤に導入する事及び、フッ素原子を、その乳化剤部分に導入する一方で、液体重合性安定剤中で、フッ素置換を用意する事である事が分かった。
【0045】
アリーレン、例えばフェニレン基が、重合体の主鎖中の2つの珪素原子と結合するポリオルガノシロキサン主鎖を用意する為のシルアリーレン−シロキサン共重合体の使用は、幾つかの利点を有し、その内で最も重要なものは、重合体の、環−鎖平衡反応を介しての解重合傾向が減少する事である。然しながら、マトリックス重合体の屈折率を決定する観点から、曇りの減少での同様の改善は、分子量が本質的に同じであれば、一方のマトリックス重合体中で、フェニル基が1つの珪素原子に結合し、他方のマトリックス重合体中で、フェニレン基が2つの珪素原子に結合されていても、同じモル%のフェニル又はフェニレン基で得られる。
又、曇り度減少のこの概念は、乳化剤基を持たない液体架橋性ポリオルガノシロキサンがマトリックス重合体の形成に使用されるフィルムにも適用出来る。その場合、架橋性ポリオルガノシロキサンは、液体重合性安定剤をフッ素を含有させる為に変性させながら、芳香族基を含ませる為に変性されてもよい。好ましくは、又この系は、オルガノシロキサンと、(非架橋性)共重合体乳化剤としての共重合性有機モノマーの共重合体を含む。その様な(非架橋性)共重合体乳化剤を使用する場合は、有機基の限定量が共重合体乳化剤の有機オルガノシロキサン部及び架橋性ポリオルガノシロキサンオリゴマー又はポリマーに導入され、一方フッ素置換は共重合体乳化剤の有機ポリマー部及び液体重合性安定剤中に用意される。
【0046】
置換の程度は、逆効果をもたらす事なく、フィルムの曇り度を減少する為に、実験的に決定するのが必要である。更に、マトリックス重合体及び共重合体乳化剤のオルガノシロキサン部の大量の芳香族基は、逆に、重合性安定剤中のフッ化モノマーの少量の使用で相殺出来る。
【0047】
その他の添加剤
本発明の液体ライトバルブ懸濁液及び/又はフィルム又はライトバルブは、又、熱安定剤及び非重合性表面活性剤及び分散剤等のその他の相溶性物質を、任意に有してもよい。
図1Aに於いて、光線31は、本発明のSPDライトバルブ27上に衝突する。SPDライトバルブ27は、液体ライトバルブ懸濁液26の小滴を含むSPDフィルム24を含み、SPDフィルム24に接触して電極28を有する。保護層29は、各電極28に接触している。電位差、即ち電場は、電極28間には存在しないと考える。従って、液体ライトバルブ懸濁液の微小小滴26内に分散した粒子33は、ブラウン運動によってランダムな位置にある。粒子は光を吸収するので、SPDフィルム上に衝突する光線31は、微小小滴26内の粒子33によって吸収される。図1Bは、電場(図示せず)が、電極28間に存在する場合である。その結果、粒子33は、微小小滴26内で一列となり、光線31の主な部分が、矢印32で示される様に、フィルムを通過する。
ライトバルブに使用される電極及びガラス及びプラスチック基体上に電極を沈着させる方法は、当該技術分野においては公知である。例えば、ライトバルブの電極の使用を開示する米国特許第3、512、876号及び第3、708、219号を参照、及びガラス及びプラスチック基体上の導電性及び特に導電性透明塗膜を有する製品及びその塗膜を形成又は沈着させる方法を開示する米国特許第2、628、927号、第2、740、732号、第3、001、901号及び第3、020、376号を参照。インジウム錫オキサイド(ITO)又は他の導電性金属が使用出来る。
【0048】
電極28及び保護層29は、予め組み立てられた組立品の形態である事が好ましい。この様に、電極28及び保護層29は、組立品をフィルム24に取り付ける前に、電極28で塗布された、プラスチックフィルムの様なフィルム29によって用意される。ここで使用される「電極」という言葉は、電気的に導電性の金属酸化物及びその目的の為に、当該技術分野で使用されるその他の塗膜のみならず、酸化珪素又は二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、五酸化タンタル、フッ化マグネシウム等の上に誘電性オーバーコートを有する様な塗膜をも意味するものと理解されるべきである。電極は、電極が配置される基体の全部又は一部をカバーしてもよく、又パターンで適用されてもよい。例えば、可変光透過性窓又はフィルターとして機能するライトバルブでは、装置全体の活性領域を通過する光の量を普通変更しようとする。一方、ライトバルブをディスプレー装置として使用する積もりであれば、電極は、普通には基体の個々の領域に、パターンで沈着される。又、ここで使用される「電極」という言葉は、半導体フィルム及び複数フィルム層の使用を含み、両者とも、ディスプレー装置向けの活性マトリックスで使用される様な透明且つ着色されたものを含む。本発明のフィルムがライトバルブ装置で使用される全ての場合において、装置を操作するのに適当な電力供給の為の適当な電気的接続の存在が考えられる。
【0049】
ライトバルブで使用される液体ライトバルブ懸濁液の通常のタイプは、電圧を掛けると光透過率を増加するが、本発明は、又、ライトバルブ、フィルム及び、米国特許第4、078、856号に開示の様に、電圧が印加される時は、光透過率を減少し、又は米国特許第3、743、382号に開示の様に、活性化した時に、電磁スペクトルの一部で電磁線の透過率を増加し、スペクトルの他の部分で透過率を減少する液体ライトバルブ懸濁液を含む事が理解されるべきである。
本発明のフィルムは、その表面又は保護層の上に電極を備えたライトバルブとしてそれ自身機能することが出来る。然しながら、フィルムそれ自身がライトバルブとして機能する場合は、電極は、引っ掻きを避け、フィルムを活性化するのに必要とされる電圧を最少にする為に、フィルムの内部に面した各保護層の内側表面にあるのが好ましい。又、保護プラスチック層の外部表面は、その上に、E. M. Chemical of Hawthorne 、N. Y. で販売されているタイプの様な、紫外線吸収ラッカーフィルターを有してもよい。その他多数の透明な表面塗膜は、摩擦及び、特にプラスチックへの環境的攻撃を減少させるのに市販されている。その様な系の一つは、Silocone Products Division of General Electric CO., Waterford, N. Y.によって製造されており、SHP 200 + SHC 1200 Silocone Hard Coating Resinと呼ばれるハードコーティングプライマーを含んでいる。摩擦及び紫外線劣化に抵抗する放射線硬化透明塗膜は、Sherwin Williams Company of Chicago, Illinois から、Permaclear UV と言う名前で販売されている。
同じタイプの表面塗膜は、本発明の他の実施態様で有用とされ、特にフィルムが、ポリカーボネートの様な硬質プラスチック基体間にサンドイッチされる場合に有用である。
本発明は、次の実施例で例示される。特に断らない限り、全ての部及びパーセントは、重量である。
【0050】
【実施例】
〔比較例〕
約9.5重量%のフェニル基を含み、重量平均分子量約24,000のジヒドロキシ末端化シルフェニレン−シロキサン共重合体乳化剤を、米国特許出願第07/972、830号の実施例24(WO94/11772の実施例24)の方法に従って調製した。この共重合性乳化剤を「共重合体A」とした。
SPDライトバルブAを、共重合体A2.0g、液体懸濁重合体(「SPA」)として、重量平均分子量約94,600を有する、n−ブチルアクリレート、ヘプタフルオロアクリレート及びヒドロキシエチルアクリレート(64%、34%、2%)の液体ランダム共重合体1.5g、25重量%のピラジン−2,5−ジカルボン酸カルシウムポリヨージド結晶及び75重量%の液体懸濁重合体SPAから成る濃縮物0.13g、触媒として、ジブチルチンジラウレート0.11g及び架橋剤として、テトラ−n−ブチルオルソシリケート(テトラ−n−ブトキシシラン)0.11gを組合せて調製した。
成分を一緒にした後、混合物を、高速ホモジナイザー(Omni 2000, manufactured by Omni international, Waterbury, CT, USA)で徹底的に攪拌した。得られた液体エマルジョン(「エマルジョンA」)を、透明な導電性酸化物を塗布した2つのガラス基体上に、それぞれ厚さ約50ミクロン(2ミル)で、ドローバー(drawbar) を使用して、塗布し、次いでこの塗布基体を、真空下で一緒に合わせて、約100ミクロン(4ミル)厚のフィルムを形成した。周囲圧に戻した後、このフィルムを、85℃で、少なくとも1時間硬化した。冷却後、形成されたSPDライトバルブAを、UV試験の為に用意した。
【0051】
〔実施例1〕
本発明によるSPDライトバルブBを、濃縮物を0.20g、架橋剤を0.10g使用した以外は、比較例のエマルジョンAを形成するのに使用したのと同じ成分及び同じ方法を使用してエマルジョンを形成する事によって調製した。
得られたエマルジョンを、透明な導電性酸化物を塗布したガラス基体上に、厚さ約50ミクロン(2ミル)で、ドローバーを使用して塗布し、層流(クリーンエアー)フード中で、周囲条件(約21℃)下で4日間硬化させた。フィルムを硬化後、第2の透明な塗布酸化物を塗布したガラス基体を、曝露されたフィルム表面に合わせて、SPDライトバルブBを形成した。
【0052】
〔実施例2〕
比較例及び実施例1で調製されたSPDライトバルブA及びBを、270〜400nmの波長を有する紫外線放射に、262.15時間、それぞれ曝露した。この促進老化試験は、長期の太陽光線に対する曝露効果を模擬するものである。OFF状態での各SPDライトバルブを通過する光の透過率は、380〜720nmの波長で、10nm間隔で、紫外線放射への曝露前及び後で測定し、紫外線放射への曝露後の、OFF状態での光透過率の増加率を計算した。データは、図2にプロットした。図2から見て分かる通り、本発明により調製されたSPDライトバルブBの光透過率の増加率は、紫外線放射への長期間曝露後で、0〜約12%の範囲であり、測定された殆ど全ての波長に対して約5%未満であった。反対に、SPDライトバルブAは、紫外線放射への長期間曝露後で、約40〜約80%の光透過率の増加を示し、液体ライトバルブ懸濁液中の粒子が紫外線放射によって劣化した事を示した。
【0053】
〔実施例3〕
フィルム形成エマルジョンの未被覆液体層を、室温(約21℃)で、層流フード中で3日間硬化した以外は、実施例1を繰り返した。電極担持基体を、硬化(及び非膨潤)SPDライトバルブフィルムにラミネートとして調製したSPDライトバルブは、紫外線放射前で、SPDライトバルブB同様、OFF及びON状態で、略同じ光透過率を有し、有害物質が硬化中に揮発されているので、SPDライトバルブBと、少なくとも同じ紫外線安定性を有する。
【0054】
〔実施例4〕
フィルム形成エマルジョンの未被覆液体層を、真空下で、室温(約21℃)で、3日間硬化した以外は、実施例1を繰り返した。電極担持基体を、硬化(及び非膨潤)SPDライトバルブフィルムにラミネートとして調製したSPDライトバルブは、紫外線放射前で、SPDライトバルブB同様、OFF及びON状態で、略同じ光透過率を有し、有害物質が硬化中に揮発されているので、SPDライトバルブBと、少なくとも同じ紫外線安定性を有する。
【0055】
〔実施例5〕
フィルム形成エマルジョンの未被覆液体層を、大気に曝露しながら、85℃で、3日間硬化した以外は、実施例1を繰り返した。電極担持基体を、硬化(及び非膨潤)SPDライトバルブフィルムにラミネートとして調製したSPDライトバルブは、紫外線放射前で、SPDライトバルブB同様、OFF及びON状態で、略同じ光透過率を有し、有害物質が硬化中に揮発されているので、SPDライトバルブBと、少なくとも同じ紫外線安定性を有する。この硬化SPDライトバルブフィルムは、比較例及び実施例1〜4のフィルムに比べて僅かに変色していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1A及び1Bは、本発明のSPDライトバルブフィルムの実施態様の開閉状態(ON−OFF状態)を示す。
【図2】図2は、従来技術のSPDライトバルブフィルムと本発明のSPDライトバルブフィルムの、紫外線放射の長期曝露後の、OFF状態での光透過率の増加率を示す。

Claims (20)

  1. 対面セル壁と、該セル壁間にSPDライトバルブフィルムとを有し、かつ架橋重合体マトリックス中に分散した液体ライトバルブ懸濁液の小滴を有するSPDライトバルブの製造法であって、以下の工程を含むことを特徴とする方法。
    (a)架橋性重合体、架橋剤、触媒及び液体ライトバルブ懸濁液を含むフィルム形成液体又は半固体エマルジョン層を第1基体上にキャスティングする工程であって、該液体ライトバルブ懸濁液が、液体懸濁媒体に懸濁した粒子を含み、該層が第1基体に接触する第1表面と未被覆の対面第2表面とを有する工程、
    (b)該触媒の存在下で、該架橋剤との反応によって該層の該架橋性重合体を架橋し、硬化する工程であって、該層の該第2表面を、未被覆のままにして、架橋重合体マトリックス全体に分散した液体ライトバルブ懸濁液の小滴を有する架橋重合体マトリックスを含む硬化SPDライトバルブフィルムを形成し、該硬化SPDフィルムが、該第1基体と接触する1つの表面と、未被覆の対面第2表面とを有し、かつ膨潤用液体によって膨潤しない工程、
    (c)該硬化し、かつ非膨潤のSPDライトバルブフィルムの未被覆表面を、第2基体で被覆する工程、
    (d)該基体を、該SPDライトバルブフィルムにラミネートする工程、及び
    (e)該ラミネート工程の前後で、該基体のそれぞれに、電極を設ける工程。
  2. 該未被覆エマルジョン層が、該架橋性重合体が架橋及び硬化するまで、室温で、未被覆のままに置かれる、請求項1記載の方法。
  3. 該未被覆エマルジョン層が、該架橋及び硬化工程で、大気に曝露されるか、真空下に置かれるか、層流フード中に存在する、請求項2記載の方法。
  4. 該未被覆エマルジョン層が、該架橋性重合体が架橋及び硬化するまで、昇温下で、未被覆のままに置かれる、請求項1記載の方法。
  5. 該未被覆エマルジョン層が、該架橋及び硬化工程で、大気に曝露されるか、真空下に置かれるか、層流フード中に存在する、請求項4記載の方法。
  6. 該架橋性重合体が、架橋性ポリオルガノシロキサンである、請求項1記載の方法。
  7. 該架橋性重合体が、架橋性のポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ(シクロプロペン)、ポリアミド、ポリオレフィン、シリコーンガム、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリエーテル又はポリウレタンである、請求項1記載の方法。
  8. 該架橋性重合体が、該液体懸濁媒体に不溶性の主鎖と、該液体懸濁媒体に可溶性のペンダント重合性基を有する、請求項1記載の方法。
  9. 該主鎖が、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ(シクロプロペン)、ポリアミド、ポリオレフィン、シリコーンガム、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリエーテル又はポリウレタンを含む、請求項8記載の方法。
  10. 該ペンダント重合性基が、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエーテル、ポリメチルスチレン、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート及びエポキシ樹脂からなる群から選ばれる、請求項8記載の方法。
  11. 該主鎖が、ポリオルガノシロキサンを含む、請求項8記載の方法。
  12. 該ペンダント重合性基が、ポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートである、請求項11記載の方法。
  13. 該架橋性ポリオルガノシロキサン重合体が、芳香族基を含む、請求項6記載の方法。
  14. 該架橋性ポリオルガノシロキサン重合体が、アルキルシロキサン及びジフェニルシロキサン及び/又はフェニルアルキルシロキサンから誘導される架橋性重合体であるか、架橋性シルフェニレン−アルキルシロキサン架橋性共重合体である、請求項13記載の方法。
  15. 該液体ライトバルブ懸濁液が、粒子の凝集を防ぐのに有効な液体重合性安定剤を、全体として又は一部として含む液体懸濁媒体に分散した粒子を含む、請求項1記載の方法。
  16. 該液体重合性安定剤が、アルキル(メタ)アクリレート及び/又はフッ化アルキル(メタ)アクリレートの重合単位を含む、請求項15記載の方法。
  17. 該液体重合性安定剤が、不飽和酸、エステル又は無水物の重合単位を含む、請求項16記載の方法。
  18. 該液体重合性安定剤が、アルキル(メタ)アクリレート、フッ化アルキル(メタ)アクリレート及び不飽和酸、それらのエステル又は無水物から誘導される共重合体を含む、請求項17記載の方法。
  19. 該架橋性重合体が、ジメチルシロキサン−フェニルメチルシロキサン共重合体又はジメチルシロキサン−シルフェニレン共重合体を含む主鎖を有する架橋性ポリオルガノシロキサン重合体であり、該主鎖が、ペンダント(垂下する)ポリ(フッ化アルキル(メタ)アクリレート)基を有し、該液体重合性安定剤がアルキル(メタ)アクリレート、フッ化アルキル(メタ)アクリレート及び不飽和酸、それらのエステル又は無水物から誘導される共重合体を含む、請求項15記載の方法。
  20. 該粒子が、有機偏光粒子である、請求項1記載の方法。
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