JP3779175B2 - 建物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜熱蓄熱材が備えられた建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、類似の技術としては、例えば特公平5−7628号公報において、暖房期間に窓(開口部)から入射した太陽光で蓄熱体(蓄熱材)となされた内壁を照射し、蓄熱する建物が記載されている。この技術では、内壁は、蓄熱体とするために重量が大きく、多くの熱を蓄熱できるレンガ又は石を積み上げて形成してある。
【0003】
また、特開平5−322318号公報において、床に蓄熱体を配置し、太陽光で温められた空気でその蓄熱体を温める建物が記載されている。この技術では、蓄熱体は板状コンクリートで構成してある。
【0004】
また、特公平2−29824号公報において、夏季の冷房温度以下冬季の暖房温度以上の相変化温度を有する潜熱蓄熱材を備えた建物が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公平5−7628号公報における建物の場合以下の問題点があった。
蓄熱体である内壁はレンガ又は石を積み上げて形成するために、建物の建設現場での施工工数が大きくなり、建設工期の長いものであった。また、蓄熱容量を大きくしようとすると、蓄熱体の重量が非常に重くなり、建物の構造を補強する必要があった。特に二階以上の階に蓄熱体である内壁を設けるためには、蓄熱体の重量を支えるために、下の階の補強が必要であった。
また、蓄熱体から放熱した熱量に比例して蓄熱体の温度が低下するため、室内温度を所定の温度以上に保つことは困難であった。
【0006】
また、上記特開平5−322318号公報における建物の場合以下の問題点があった。
一階の床に配する蓄熱体である板状コンクリートは床スラブとして建物の一部として形成することができる。しかし、板状コンクリートは重いため、建物の建設現場での施工工数が大きくなり、建設工期間が長いものとなっていた。また、二階以上の床には軽量気泡コンクリート板を配置した例が記されている。軽量気泡コンクリート板を使用すれば、重量が軽いこともあり、建物の補強の必要は小さく、建設現場での施工工数は小さくできる。しかし、蓄熱容量が小さいという欠点を有している。
また、蓄熱体から放熱した熱量に比例して蓄熱体の温度が低下するため、室内温度を所定の温度以上に保つことが困難であるのは、上述の技術と同様であった。
【0007】
また、特公平2−29824号公報における建物の場合、蓄熱体は潜熱蓄熱材であるので、軽量化でき、建物の施工は簡単にできる。しかも、潜熱蓄熱材は相変化温度近辺で多くの熱量を蓄熱できるので、建物の室内温度を所定の温度以上に保つことが容易である。しかし、潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度より高いため、暖房期間において、曇天の日には日射による蓄熱は相変化によって行われることがなく、潜熱蓄熱材は有効ではなかった。また、暖房温度より温度の高い熱源を利用して潜熱蓄熱材に蓄熱することは、必ずしもエネルギーの有効利用とはならなかった。
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであって、冬季の就寝時間中に暖房を停止しても、夜間における室内温度の低下が小さく、明け方の冷え込みが緩和できる潜熱蓄熱材をそなえた建物を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、室内に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以下14℃以上となされていることを特徴とする建物である。
【0010】
本発明における潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度より高いと暖房時に室温による相変化での蓄熱ができない、また、14℃より低いと夜明けの冷え込みの緩和効果が小さい。ここで、暖房温度とは、習慣や体質や地域等によって異なるが、25℃が好ましい。また、省エネルギーの観点からは22℃、さらに、20℃が好ましい。
【0011】
本発明における潜熱蓄熱材は、床や壁や天井に備えられると室内のスペースを有効利用できるので好ましい。
また、潜熱蓄熱材としては、特に限定されないが、塩化カルシウム6水塩,硫酸ナトリウム10水塩,酢酸ナトリウム3水和塩,パラフィン類,脂肪酸エステル,脂肪族アルコール等を採用することができる。これらの潜熱蓄熱材は、融解温度以上の温度で液状になる。そのため、密閉容器の中に封じて使用するのが好ましい。密閉容器の材料としては、耐熱性や耐久性の点からポリオレフィン樹脂を挙げることができる。さらに好ましくは架橋ポリオレフィン樹脂を挙げることができる。ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン等が使用できる。
【0012】
また、本発明における建物としては、戸建住宅,集合住宅等の住宅や寮,ホテル,旅館等の宿泊設備等を挙げることができる。また、建物は、木造,鉄骨造,コンクリート造等の一般的な構造でもよいし、ユニット建物であってもよい。ここで、ユニット建物とは、工場で製造された建物ユニットの複数をトラックで建設現場に輸送し、基礎の上に隣接配置して形成するものである。
特に限定はされないが、代表的な建物ユニットには、鉄骨系建物ユニットと木質系建物ユニットとがある。
鉄骨系建物ユニットとは、四隅の鋼柱の上下端がそれぞれ形鋼からなる天井大梁及び床大梁で剛に結ばれて組み立てられた、箱型の鉄骨骨組を有する構成となされたものである。
また、木質系建物ユニットとは、木質の床枠組及び壁枠組に構造用の面材が取着されてなる床パネル及び壁パネルを、箱型に組み上げた構成となされたものである。
【0013】
また、前記潜熱蓄熱材が床に備えられていることを特徴とする建物である。
【0014】
また、室内の床に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記床の日射の当たる部分には相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材が備えられており、前記床の日射の当たらない部分には暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材が備えられていることを特徴とする建物である。日射の当たる部分の潜熱蓄熱材の相変化温度が20℃より低いと暖房の効果が小さく、35℃より高いと床の温度が相変化温度より高くなることが必要となり、居住性能が悪くなる。
【0015】
ここで、壁や天井においても、同様に日射の当たる部分には相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材を備え、日射の当たらない部分には暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材を備えてもよい。
【0016】
また、請求項2記載の発明は、潜熱蓄熱材が床に備えられた建物であって、前記床が和室の外縁部に設けられた広縁の床であることを特徴とする建物である。
【0017】
また、請求項3記載の発明は、室内の天井と床とに潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記天井に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以上冷房温度以下となされており、前記床に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以下14℃以上となされていることを特徴とする建物である。
【0018】
ここで、壁においても、天井と同様な潜熱蓄熱材を備えてもよい。
また、冷房温度とは、習慣や体質や地域等によって異なるが、24℃が好ましい。省エネルギーの観点からは26℃、さらに、28℃が好ましい。
【0019】
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2の発明において、前記潜熱蓄熱材の上に厚さ5mm以上13mm以下の木質系床材が載置されていることを特徴とする建物である。
ここで、木質系床材としては、特に限定されるものではないが、表面が仕上げられているものが好ましく、無垢の木板や合板,パーチクルボード等の表面に仕上げ材を積層したもの等が好適に採用できる。
【0020】
潜熱蓄熱材は所定の平面寸法の板状の密閉容器に収納するとすると、使用が容易で、生産効率がよいので好ましい。また、建物の床面に等間隔でスペーサーを固定し、それらのスペーサー間に潜熱蓄熱材を配置し、それらのスペーサーに木質系床材を固定すると、木質系床材の固定が簡単にでき、潜熱蓄熱材に木質系床材を介して加わる荷重から保護できるので好ましい。さらに、板状の密閉容器の厚さは、前記スペーサーの厚さより0.1mm以上1.0mm以下の範囲で厚くなされているのが好ましい。この理由は、密閉容器の厚さがスペーサーより薄いと、木質系床材と密閉容器との間に隙間が生じて、歩行時に木質系床材と密閉容器とが当たって床鳴りを生じる。また、スペーサーより密閉容器の厚さが0.1mm以上厚くないと、木質系床材と密閉容器との密着性が悪く、潜熱蓄熱材から木質系床材への熱の伝達の効率が悪い。また、スペーサーより密閉容器の厚さが1mm以上厚いと、木質系床材の表面が波打つことがある。
【0021】
また、以上の発明は、室内に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記建物の熱損失係数が2.7W/m2 以下であり、前記潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m2 〜300kcal/m2 となされていることを特徴とする建物である。
建物の熱損失係数が2.7W/m2 より大きいと、建物からの熱損失が大きく効果が小さい。また、潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が150kcal/m2 より小さいと夜明けの冷え込みの緩和効果が小さく、300kcal/m2 より大きいと潜熱蓄熱材を多く必要とし、コストが高くなる。
また、本発明における潜熱蓄熱材の相変化温度は、冷房温度以下暖房温度以上に設定してもよいが、暖房温度以下14℃以上とすると夜明けの冷え込みの緩和効果が大きいので好ましい。
【0022】
【作用】
請求項1記載の発明の建物においては、潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以下14℃以上となされている。従って、暖房期間において、日射が得られない場合でも、室内で暖房温度以上で暖房されておれば、潜熱蓄熱材により相変化温度近辺で大量の蓄熱が行われるので、暖房停止後も長時間潜熱蓄熱材からの相変化温度近辺での放熱が可能となる。
【0023】
また、潜熱蓄熱材が床に備えられているので、潜熱蓄熱材の施工が簡単で、室内を有効に利用することができる。また、潜熱蓄熱材からの放熱が床面から行われるので、熱が有効に利用できる。
【0024】
さらに、床の日射の当たる部分には相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材が備えられており、床の日射の当たらない部分には暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材が備えられている。従って、日射による熱を相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材に効果的に蓄熱することができる。また、暖房による熱は暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材に蓄熱することができる。
【0025】
請求項2記載の発明は、和室の外縁部に設けられた広縁の床に潜熱蓄熱材が備えられている。つまり、暖房期の晴天日の日中に日射により広縁の潜熱蓄熱材に蓄熱することができ、夜間に広縁の床面を介して行われる潜熱蓄熱材からの放熱を和室で有効に利用できる。
【0026】
請求項3記載の発明の建物においては、天井に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以上冷房温度以下となされており、床に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以下14℃以上となされている。従って、冬季の暖房時や日中に室温が向上した時の熱を床に効果的に蓄熱でき、室温を一定の温度以上に保つのに有効である。また、天井の潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以上となされているので、暖房時の室温上昇を妨げることがない。
一方、夏季の日中に室温が上昇した時には空気の熱を天井に効果的に吸収蓄熱することができる。また、床の潜熱蓄熱材の相変化温度が冷房温度以下となされているので、冷房温度以上の温度では多量の熱を蓄熱することがない。
【0027】
請求項4記載の発明の建物においては、潜熱蓄熱材の上に厚さ5mm以上13mm以下の木質系床材が載置されている。つまり、木質系床材の熱抵抗が小さいので、潜熱蓄熱材の熱を効果的に室内に伝えることができる。
【0028】
以上の発明においては、建物の熱損失係数が2.7W/m2 以下であり、潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m2 〜300kcal/m2 となされている。従って、建物からの熱損失が少なく、潜熱蓄熱材が相変化により適度の蓄熱が行われるので、長時間潜熱蓄熱材からの相変化温度近辺での放熱が可能となる。また、過大な潜熱蓄熱材を備える必要がない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は本発明の建物の部分縦断面図、図2は図1の一階部分の平面図、図3は図1の建物に使用する建物ユニットの部分縦断面図、図4は図3の平面図、図5は図1の詳細な部分縦断面図である。
【0030】
(実施例1)
図1において、基礎5の上に建物ユニットU1,Uaが載置され、それらの上に建物ユニットU2,U2が載置され、さらにそれらの上に屋根ユニットU3,U3が載置され、それぞれアンカーボルトやボルトで締結され、ユニット建物(建物)Uが形成されている。このユニット建物Uの熱損失係数は1.6W/m2 である。
また、建物ユニットU2の南側床には、バルコニーB1が取り付けられている。また、建物ユニットUaの南側外壁には大きな窓2bが設けられている。
このバルコニーB1により、夏季の南中時の太陽S1からの日射は破線の矢印で示すように窓2bから建物ユニットUaに入射しないように遮蔽されている。また、冬季の南中時の太陽S2からの日射は破線の矢印で示すように窓2bから建物ユニットUaの奥まで入射するようになされている。
【0031】
図2に示すように、ユニット建物Uの一階部分は、建物ユニットU1,Uaから形成されるリビングル─ムと建物ユニットUKから形成されるキッチンと建物ユニットUW,UWから形成される和室と建物ユニットUSから形成されるユ─ティリティを有している。潜熱蓄熱材は建物ユニットU1,Uaから形成されるリビングルームの床に備えられている。
【0032】
上記建物ユニットUaの構造は、図3,図4に示すように、床構面3に壁2,2A,2Bが立設され箱型に組み上げて形成されている。
床構面3は、木質の床枠組3aに構造用面材である厚さ20mmの合板34を取着して形成してある。ここで、床枠組3aは、互いに平行に配設させた複数の根太31の両端を端根太32で固着し、端根太32の下面につなぎ下枠33を取り付けて形成してある。
また、壁2,2Bは、木質の壁枠組2aの外面に硬質木片セメント板24、内面に石膏ボード25を取着して形成してある。ここで、壁枠組2aは、互いに平行に配設した複数の縦枠22と、これら複数の縦枠22の上端部を連結した上枠23と、縦枠22の下端部を連結した下枠21とから形成してある。
壁2Aは、上記壁枠組2aの両面に石膏ボードを取着して形成してある。
【0033】
また、上述の床構面3の上には、長方形の板状である複数の蓄熱材1a,1a,・・・を配置してある。この蓄熱材1a,1a,・・・は、壁2,2A,2Bに接する辺、及び、蓄熱材1aどうしの長辺側間に、蓄熱材1aと略同じ厚さの合板11をスペーサーとして設けることにより規則的に配置してある。なお、建物ユニットU1にも同様に蓄熱材1a,1a,・・・が配置してある。
【0034】
蓄熱材1aは、外形の厚さ9.2mmで長方形の架橋ポリプロピレン製の密閉容器に融解温度18℃の硫酸ナトリウム10水塩(潜熱蓄熱材)を封入して形成してある。また、上記密閉容器には、規則的に表面から裏面に向けてボス部が設けてあり、必要に応じて釘やビスを用いて合板等に固定することができるようになされている。
潜熱蓄熱材の相変化温度は18℃であり、相変化温度近辺(15℃〜20℃)での蓄熱容量は210Kcal/m2 である。また、リビングルームの平面積の70%に敷設してある。
【0035】
建物ユニットUa,U1は、建物ユニットU2,UK,UW,USや屋根ユニットU3と共に工場で製造され、建設現場にトラックで輸送され、クレーンを使って図1,図2のように隣接配置され、互いに締結される。
その後、図5に示すように、建物ユニットU1と建物ユニットUaの床構面3の上に配置した蓄熱材1a,1a,・・と合板11,11,・・の上に木質系床材12を取着し、建物ユニットU2の床枠組3aの下面に天井木桟41,41,・・と天井木桟42,42,・・とを格子状に組んだ天井枠組4を取着し、石膏ボード43をその天井枠組4の下面に取着し、壁や天井等の内面の仕上げを行うことによりユニット建物Uが建設される。
【0036】
上述のように、蓄熱材1aが潜熱蓄熱材を利用したものなので蓄熱材1aの重量を小さくでき、補強の必要がないので、建物ユニットUa,U1の工場での製造が容易となる。また、蓄熱材1aを配置された建物ユニットUa,U1の重量が小さいので、建物ユニットUa,U1の輸送や建設現場での施工が容易である。
また、蓄熱材1a,1a,・・・は、合板11,11,・・・を介して規則的に配置されているので、建設現場で、木質系床材12を化粧釘を使って合板11に固定することが簡単にできる。また、化粧釘で蓄熱材1aを打ち抜く危険が小さい。つまり、木質系床材12を合板11を介して床構面3に強固に確実に固着することができる。
【0037】
次に、本発明の蓄熱材の取付構造を詳細に説明する。図6は図1の建物における潜熱蓄熱材の取付構造を示す一部断面斜視図である。
図6において、床構面3には、互いに平行に配設させた複数の床根太31の上に構造面材である厚さ20mmの合板34が取着されている。また、根太31と根太31との間には厚さ100mmの断熱材35が取り付けられている。
合板34の上には、一定の間隔で複数の幅30mm,厚さ9mmの合板(スペーサー)11がクギで取着されている。また、合板11と合板11との間には、複数の厚さ9.2mmの蓄熱材1a,1a,1a,・・・が配置されている。この蓄熱材1aは、潜熱蓄熱材が厚さ9.2mmの板状の密閉容器に密封されたものである。
合板11と蓄熱材1aの上には厚さ9mmの木質系床材12が載置され、合板11にクギと接着により固着されている。
【0038】
本実施例の蓄熱材の取付構造は、上述のように、厚さ9mmの合板11,11間に、厚さ9.2mmの蓄熱材1aが配置されているので、木質系床材12を合板11に固着したときに、蓄熱材1aが木質系床材12に密着する。従って、床鳴りがなく、蓄熱材1aと木質系床材12間の熱の伝達も効率的に行われる。また、木質系床材12が合板11と蓄熱材1aとの段差により波打つことがない。つまり、蓄熱材1aの性能を十分に利用でき、良好な床性能を確保することができる。
【0039】
また、蓄熱材1aは、床構面3の合板34の上に配置されていおり、蓄熱材1aとユニット建物Ua,U1の室内との間には厚さ9mmの木質系床材12が介在しているだけである。つまり、木質系床材12の熱貫流抵抗が小さいので、室内側から蓄熱材1aへの熱伝達や蓄熱材1aから室内への放熱を効率的に行うことができる。
【0040】
次に、図1,図2,図5を使って、本発明のユニット建物Uの効果を説明する。ユニット建物Uの南面の2階床にはバルコニーB1が設けてあるので、夏季の南中時の太陽S1からの日射は破線の矢印で示すように、建物ユニットUaには入射しない。つまり、夏季には有害な太陽熱を直接蓄熱材1aに蓄熱しないようにできる。また、冬季の南中時の太陽S2からの日射は破線の矢印で示すように、建物ユニットUaの奥まで窓2bを通して入射し、木質系床材12を温め、その熱で蓄熱材1aが温められ蓄熱される。蓄熱材1aが18℃にまで温められると、潜熱蓄熱材が溶解し始め、潜熱の形で蓄熱される。潜熱蓄熱材の溶解熱が大きいため、潜熱蓄熱材の量を適度に設定することにより、潜熱蓄熱材の温度を略18℃に保つことができる。つまり、室内の温度を略18℃の一定温度の放熱体からの放熱で保温することができる。また、日射が得らなくても、潜熱蓄熱材の相変化温度を18℃(暖房温度以下)にしてあるので、暖房すれば建物ユニットUa,U1の潜熱蓄熱材を相変化温度以上に温めて潜熱の形で蓄熱することができる。つまり、就寝前に暖房をしておけば、夜間の室温の低下を潜熱蓄熱材の放熱で小さくすることができ、明け方の冷え込みを緩和することができる。
【0041】
また、夏季に室温が18℃を越えると、蓄熱材1aが溶解して潜熱の形で蓄熱されるが、溶解した後の潜熱蓄熱材の熱容量は小さい。つまり、18℃を越える温度での蓄熱量は小さく、夜間の冷気や冷房によって容易に快適な室温まで低下することができる。夏季の快適な室温は、省エネルギー的観点から28℃が推奨されることからもわかるように、夏季に不利に作用することがない。
【0042】
本発明の効果を図7,図8,図9を用いて定量的に説明する。図7は、木質系床材の効果を説明するためのもので、図1の建物の温度変化を示すグラフ、図8は図1の建物の室温変化を示すグラフ、図9は図1の建物の木質床材の表面温度の変化を示すグラフであり、これらは東京の冬季の代表日3日間におけるシミュレーションにより得た。代表日は2日間の晴天に続いて1日の曇天を想定してある。
図7において、「表面温度(木質系床材)」は図6の構成の木質床材12の表面温度を示し、「表面温度(カーペット)」は比較例であって、木質床材12に替えて厚さ5.5mmの合板の上に毛足が5mmのカーペットを敷設したときのカーペットの表面温度を示したものである。表面にカーペットが敷設してあると、カーペットの熱貫流抵抗が大きいため、暖房により略22℃に保たれた室内から蓄熱材1aへの熱伝達量が少なく、蓄熱材1aの温度は16℃までしか上昇しない。それに対して、木質系床材の場合には、蓄熱材1aの温度は18℃まで上昇し、その結果、暖房停止後の床材表面の温度も高く保たれている。
【0043】
図8は室温の変化を示してあり、「蓄熱材あり」の床の構成は図6のとおりであり、「蓄熱材なし」は、比較例であり、図6から蓄熱材1aを除いた構成としてある。暖房を運転している間の室温は「蓄熱材あり」,「蓄熱材なし」で大きな変化はないが、暖房運転を停止した後は「蓄熱材なし」の方が著しく室温低下が大きい。再び暖房の運転を開始する直前の室温は「蓄熱材なし」が10℃〜11℃なのに対し、「蓄熱材あり」が13℃〜14℃と明け方の冷え込みが大幅に緩和されている。
【0044】
次に、木質系床材表面の温度を図9で説明する。日中には「蓄熱材なし」の表面温度が日射の影響で30℃を越えている。しかし、夜間には急激に表面温度が低下し、明け方には11℃〜12℃まで低下する。それに対し、「蓄熱材あり」の場合は、日中の表面温度は26℃〜28℃まで上昇する。また、夜間の表面温度は16℃以上を保っており、明け方の床面の温度も不快感を感じない程度に保たれている。
これらの効果により、リビングルームの灯油による年間暖房費を比較すると、「蓄熱材なし」が5000円なのに対し、「蓄熱材あり」が3800円と24%の省エネルギー効果が確認できた。
【0045】
次に、比較のために、ユニット建物Uの熱損失係数を3.4W/m2 とすると、
再び暖房の運転を開始する直前の室温は「蓄熱材なし」が7℃なのに対し、「蓄熱材あり」が8℃と明け方の冷え込みはほとんど緩和されていない。
【0046】
(実施例2)
実施例1において、建物ユニットUaの床の潜熱蓄熱材1aの相変化温度を23℃、相変化における熱容量210Kcal/m2 とし、建物ユニットU1の床の潜熱蓄熱材1aの相変化温度を18℃、相変化における熱容量210Kcal/m2 として室温変化を東京における11月の晴天日を想定してシュミレーションしたところ、室温の最低値は17℃であった。
比較として、潜熱蓄熱材を備えない場合の室温の最低値14℃であった。建物ユニットUa,U1の床の潜熱蓄熱材1aの相変化温度をともに18℃とした場合の室温の最低値16℃であった。建物ユニットUa,U1の床の潜熱蓄熱材1aの相変化温度をともに23℃とした場合の室温の最低値15℃であった。
【0047】
図10は本発明の他の建物を示す部分平面図、図11は図10のA−A断面図である。
(実施例3)
建物Tは、南側(外縁部)と西側(外縁部)とにL字形状の広縁W1を備えた和室Wを有している。和室Wの東側には押入れW2,W2が設けられており、西側には広縁W1に連続して床の間W3が設けられている。また、広縁W1の南側には掃出し窓2a,2bが設けられており、西側には掃出し窓2bが設けられている。それらの掃出し窓2a,2b,2bには複層ガラスが備えられており、室内から屋外への熱の流出を少なくしてある。また、和室Wと広縁W1との間には断熱障子3b,3bが設けられている。さらに、和室Wの北側にはリビングルームLが設けられており、和室Wとの間には襖W4が設けられている。
【0048】
図11に示すように、和室Wと広縁W1との床の構成は、互いに平行に配設指せた複数の床根太31の上に構造面材である厚さ20mmの合板34が取着されている。また、床根太31と床根太31との間には厚さ100mmの断熱材35が取り付けられている。
和室Wにおいては、合板34の上に厚さ18mmの畳37が敷いてあり、広縁W1においては、合板34の上に一定の間隔で複数の幅30mm,厚さ9mmの合板(スペーサー)11がクギで取着されている。また、合板11と合板11との間には、複数の厚さ9.2mmの蓄熱材1aが配置されている。この蓄熱材1aっは、潜熱蓄熱材が厚さ9.2mmの板状の密閉容器に密封されたものである。合板11と蓄熱材1aの上には厚さ9mmの木質系床材12が載置され、合板11にクギと接着により固着されている。
また、和室Wと広縁W1との間には、厚さ18mmの敷居36が設けられており、断熱障子3bが慴動により開閉できるようになされている。
【0049】
和室Wと広縁W1とが以上のように形成されているので、冬季(暖房期)の日射により広縁W1の木質系床材12が温められ、木質系床材12を通して蓄熱材1aに蓄熱される。夜間、断熱障子3bを開けることにより、蓄熱材1aに蓄熱された熱で温められた空気を和室Wに導入することができる。つまり、畳が敷いてあるため、床に設けられた蓄熱材に蓄熱することの難しい和室Wを蓄熱材1aに蓄熱された熱で間接的に温めることができる。また、掃出し窓2bには複層ガラスが備えられているので、和室Wからの熱損失を少なくすることができる。さらに、和室Wと広縁W1との間には断熱障子3b,3bが設けられているので、蓄熱材1aに蓄熱された熱が利用できないときには、断熱障子3b,3bを閉めることにより、和室Wからの熱損失をさらに少なくすることができる。
また、畳37と敷居36と木質系床材12の表面を略面一にしてあるので、和室Wと広縁W1との間を人が通過するのに際して、足を引っ掛けることがなく、安心して通行することができる。
【0050】
図12は本発明の他の建物の模式的断面図、図13は図12の建物室内の夏季の温度変化を示すグラフ、図14は図13の温度変化をシュミレーションした際の外気温のグラフ、図15は図12の建物室内の冬季の温度変化と外気温を示すグラフである。
(実施例4)
建物Sは内側に断熱材51が設けられた布基礎5の上に建設されている。建物Sには、床3の上に壁2が立設されており、壁2の上に二階の床3が載置されている。二階の床3の下には天井4が設けられており、壁2には窓2cが設けられている。建物Sの熱損失係数は1.6W/m2 である。
床3の上には潜熱蓄熱材1bが、壁2の内側には潜熱蓄熱材1cが、天井4の下には潜熱蓄熱材1cが備えられている。
潜熱蓄熱材1bの相変化温度は20℃であり、相変化における熱容量210Kcal/m2 とした。潜熱蓄熱材1cの相変化温度は28℃であり、相変化における熱容量210Kcal/m2 とした。
【0051】
図14に示す、東京の8月の代表日の外気温を使い、温度変化をシミュレーションすると、本実施例では、図13のa線で示す温度変化となり、最高温度は31℃、最低温度は25℃であった。
比較のために、潜熱蓄熱材1b,1cの相変化温度をともに28℃としたところ、図13のb線で示す温度変化となり、最高温度は29℃、最低温度は27℃であった。また、潜熱蓄熱材1b,1cの相変化温度をともに20℃としたところ、図13のc線で示す温度変化となり、最高温度は32℃、最低温度は24℃であった。また、潜熱蓄熱材を備えない場合は、図13のd線で示す温度変化となり、最高温度は33℃、最低温度は23℃であった。
【0052】
東京の1月の代表日の外気温を使い、暖房温度を22℃と設定して温度変化をシミュレーションしたものが、実施例では、図15のa線で示す温度変化となり、最低温度は16℃であった。
比較のために、潜熱蓄熱材1b,1cの相変化温度をともに28℃としたところ、図15のb線で示す温度変化となり、最低温度は12℃であった。また、潜熱蓄熱材1b,1cの相変化温度をともに20℃としたところ、図15のc線で示す温度変化となり、最低温度は17℃であった。また、潜熱蓄熱材を備えない場合は、図15のd線で示す温度変化となり、最低温度は11℃であった。
【0053】
以上のように、本実施例によれば、冬季の明け方の冷え込みを緩和でき、夏季の最高温度をや最低温度を低く保つことができ、年間に渡って快適に過ごすことのできる建物とすることが可能である。
【0054】
以上、本発明の実施例を図面により説明したが、本発明の具体的構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0055】
例えば、潜熱蓄熱材を床構面の上に配置した建物ユニットと壁部に配置した建物ユニットと天井部に配置した建物ユニットとを混在させて隣接配置してユニット建物を形成してもよい。また、一つの建物ユニットの床構面の上と壁部と天井部とに蓄熱材を配置してもよい。また、潜熱蓄熱材は上階の部屋に備えられてもよい。
また、建物ユニットは、鉄骨系建物ユニットでもよいし、軸組を利用した建物ユニットでもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明の建物においては、潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以下14℃以上となされている。従って、暖房期間において、日射が得られない場合でも、室内で暖房温度以上で暖房されておれば、潜熱蓄熱材により相変化温度近辺で大量の蓄熱が行われるので、暖房停止後も長時間潜熱蓄熱材からの相変化温度近辺での放熱が可能となる。つまり、夜間に暖房を停止しても、明け方の冷え込みを緩和でき、快適な建物とすることができる。
【0057】
また、潜熱蓄熱材が床に備えられているので、潜熱蓄熱材の施工が簡単で、室内を有効に利用することができる。また、潜熱蓄熱材からの放熱が床面から行われるので、熱が有効に利用できる。
【0058】
また、床の日射の当たる部分には相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材が備えられており、床の日射の当たらない部分には冬季暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材が備えられている。従って、日射による熱を相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材に蓄熱することができる。また、暖房による熱は冬季暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材に蓄熱することができる。つまり、夜間に暖房を停止しても、明け方の冷え込みを緩和でき、かつ、日射による熱を暖房に利用することのできる快適でエネルギー消費の少ない建物とすることができる。
【0059】
また、暖房期の晴天日の日中に日射により広縁の潜熱蓄熱材に蓄熱することができ、夜間に広縁の床面を介して行われる潜熱蓄熱材からの放熱を和室で有効に利用できる。つまり、畳を敷いてあってその下に潜熱蓄熱材を備えても効果の少ない和室を、広縁の床の潜熱蓄熱材の放熱で温めることができる。
【0060】
また、天井に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が冬季の暖房温度以上夏季の冷房温度以下となされており、床に備えられた潜熱蓄熱材の相変化温度が冬季の暖房温度以下14℃以上となされている。従って、冬季の暖房時や日中の室温が向上したときの熱を床に効果的に蓄熱でき、室温を一定の温度以上に保つのに有効である。また、天井の潜熱蓄熱材の相変化温度が暖房温度以上となされているので、暖房時の室温上昇を妨げることがない。つまり、夜間に暖房を停止しても、明け方の冷え込みを緩和でき、かつ、暖房効率よい建物とすることができる。
一方、夏季の日中に室温が上昇した時には空気の熱を天井に効果的に吸収蓄熱することができるので、室温を冷房温度以下に保つことができる。また、床の潜熱蓄熱材の相変化温度が冷房温度以下となされているので、冷房温度以上の温度では多量の熱を蓄熱することがない。
【0061】
また、潜熱蓄熱材の上に厚さ5mm以上13mm以下の木質系床材が載置されている。つまり、木質系床材の熱抵抗が小さいので、潜熱蓄熱材の熱を効果的に室内に伝えることができる。その結果、熱効率のよい、快適な建物とすることができる。
【0062】
また、建物の熱損失係数が2.7W/m2 以下であり、潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m2〜300kcal/m2 となされている。従って、建物からの熱損失が少なく、潜熱蓄熱材が相変化により適度の蓄熱が行われるので、長時間潜熱蓄熱材からの相変化温度近辺での放熱が可能となる。また、過大な潜熱蓄熱材を備える必要がない。つまり、コストを低減した快適な建物とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建物の部分縦断面図である。
【図2】図1の一階部分の平面図である。
【図3】図1の建物に使用する建物ユニットの部分縦断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図1の詳細な部分縦断面図である。
【図6】図1の建物における潜熱蓄熱材の取付構造を示す一部断面斜視図である。
【図7】図1の建物の温度変化を示すグラフである。
【図8】図1の建物の室温変化を示すグラフである。
【図9】図1の建物の木質床材の表面温度の変化を示すグラフである。
【図10】本発明の他の建物を示す部分平面図である。
【図11】図10のA−A断面図である。
【図12】本発明の他の建物の模式的断面図である。
【図13】図10の建物室内の夏季の温度変化を示すグラフである。
【図14】図11の温度変化をシュミレーションした際の外気温のグラフである。
【図15】図10の建物室内の冬季の温度変化と外気温を示すグラフである。
【符号の説明】
U ユニット建物(建物)
T,S 建物
1a 蓄熱材(密閉容器に収納された潜熱蓄熱材)
1b,1c 潜熱蓄熱材
11 合板(スペーサー)
12 木質系床材
2 壁
2b 窓(開口部)
3 床構面(床)
4 天井
Claims (4)
- 室内に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記建物の熱損失係数が2.7W/m 2 以下であり、前記潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m 2 〜300kcal/m 2 となされていると共に、前記室内の床の日射の当たる 部分には相変化温度が20℃以上35℃以下の潜熱蓄熱材が備えられており、前記室内の床の日射の当たらない部分には暖房温度以下14℃以上の相変化温度の潜熱蓄熱材が備えられていることを特徴とする建物。
- 室内に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記建物の熱損失係数が2.7W/m 2 以下であり、前記潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m 2 〜300kcal/m 2 となされていると共に、前記室内の和室の外縁部に設 けられた広縁の床に前記潜熱蓄熱材が備えられていることを特徴とする建物。
- 室内に潜熱蓄熱材が備えられた建物であって、前記建物の熱損失係数が2.7W/m 2 以下であり、前記潜熱蓄熱材の相変化温度近辺での蓄熱容量が放熱面積当たり150kcal/m 2 〜300kcal/m 2 となされていると共に、前記室内の天井に相変化温度 が暖房温度以上冷房温度以下の潜熱蓄熱材が備えられており、前記室内の床に相変化温度が暖房温度以下14℃以上の潜熱蓄熱材が備えられていることを特徴とする建物。
- 前記潜熱蓄熱材の上に厚さ5mm以上13mm以下の木質系床材が載置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物。
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