JP3790008B2 - 建築物の蓄熱基礎構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築物の蓄熱基礎構造に関し、ダイレクトゲイン方式のソーラ住宅の床面内装仕上げの制限をなくすようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
石油危機以来、石油やガスに代わる自然エネルギを有効利用しようとする機運の高まりや最近の地球環境への関心の高まりにより、建築の分野でも地球温暖化の原因となる石油やガスをエネルギ源とする建築物の暖房や冷房に代えて太陽からの照射エネルギを利用することが考えられ、ソーラ住宅として実用化されつつある。
【0003】
従来のソーラ住宅の構造は、例えば図6−1〜5に(財)省エネルギ機構(IBEC)認定のものを示すように、大きく次の5つの方式に分類することができる。
【0004】
−1:ダイレクトゲイン方式
−2:空気集熱と蓄熱併用方式
−3:空気集熱と温室と蓄熱併用方式
−4:壁集熱と空気循環併用方式
−5:太陽光発電方式
これらのソーラ住宅の方式のうち、比較的構造が簡単で安価に施工できることから一般に普及している方式が、図6−1のダイレクトゲイン方式である。
【0005】
このダイレクトゲイン方式では、冬期に太陽光の熱を建物の開口部である窓などから室内に取入れ、床の蓄熱体に集めて暖房用の熱源として利用する一方、夏期の場合には建物の開口部である窓などをあけて夜間の冷気を室内に取込み、この冷気を床の蓄熱体に集めて昼間に放出させて建物内を冷却させようとするもので、暖房と冷房の両方に太陽光等の自然のエネルギを利用できるメリットがある。
【0006】
このダイレクトゲイン方式の住宅では、図7に概略構造を示すように、割り栗石1上の捨てコンクリート2を介して布基礎コンクリート3が立設され、その室外側Aの表面が基礎断熱材4で覆われている。
【0007】
そして、ダイレクトゲイン方式の蓄熱を行うため、布基礎コンクリート3の室内側Bには、割り栗石1を介して土間コンクリート5が布基礎コンクリート3の上端に一体に接続されて設けられており、この土間コンクリート5が床下の蓄熱体の機能をなすようにしてある。
【0008】
また、この布基礎コンクリート3上には、土台6を介して軸組7が取付けられており、窓部分8を除く軸組7の室外側Aに外壁断熱材9が配置されて通気胴縁10を介して固定され、この通気胴縁10の外側に外壁材11が取付けられ、外壁材11の下端面と通気胴縁10との間に水切り12が設けられる一方、軸組7の室内側Bには、内装下地材13を介して内装仕上げ材14が取付けられ、下端隅部に幅木15が取付けてある。
【0009】
さらに、蓄熱体を兼ねる土間コンクリート5の室内側Bの上面に床面内装材16が取付けられる。
【0010】
また、布基礎コンクリート3の基礎断熱材4の室外側Aの地盤面C上には、割り栗石1を介して犬走りコンクリート17が打設してある。
【0011】
このようなダイレクトゲイン方式の場合、土間コンクリート5で構成される蓄熱体が窓8からの太陽の熱エネエルギを吸収し易くするためには、蓄熱体である土間コンクリート5を室内に露出させるか、土間コンクリート5の室内面を覆う床面内装材16を薄く、熱伝導率の大きな材料にする必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、蓄熱体が建築物の床面にあり、材質としてコンクリートや石が使われるため、居住者にとっては床面の内装材や仕上げが極端に制限されてしまい、例えば和室の畳敷きや洋室のフローリングやカーペットのような通常の床面内装材を使用すると熱伝導率が比較的小さいために蓄熱体への蓄熱効率が低下してダイレクトゲイン方式として使用することが出来ず、ダイレクトゲイン方式の床面内装材として使用できるのはリノリウムなどの床シート材などに限られるとともに、床面仕上げとしてコンクリートペイント仕上げや石磨き仕上げを施工できるに過ぎず、居住者に床面が冷たく硬いという印象を与えるという問題がある。
【0013】
また、夏期において冷気を蓄熱しようとする場合には、夜間に窓を開放して直接外気を室内に取り入れる必要があるため、防犯上の問題が生じる。
【0014】
この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、建築物内に蓄熱体を設けるダイレクトゲイン方式の場合でも床面内装材や床面仕上げを自由に選択することができ、防犯上の問題もない建築物の蓄熱基礎構造を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するこの発明の請求項1記載の建築物の蓄熱基礎構造は、建築物の布基礎の室内側に当該布基礎と接触させて蓄熱体を設ける一方、前記布基礎の室外側に少なくとも前記布基礎と一部が接触する受熱部となる犬走りコンクリートを設けるとともに、この受熱部となる犬走りコンクリートの接触部以外の前記布基礎の室外側表面に断熱材を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
この建築物の蓄熱基礎構造によれば、布基礎の室内側に接触させて蓄熱体を設け、布基礎の室外側に少なくとも一部が接触する受熱部となる犬走りコンクリートを設けて他の室外側表面を断熱材で覆うようにしており、受熱部となる犬走りコンクリートの一部を直接布基礎に接触するように断熱材を取り除いた状態にするだけで、蓄熱体への熱(熱および冷熱)を布基礎の室外側の受熱部となる犬走りコンクリートから行うことができ、床面の蓄熱体の表面から蓄熱する必要がなく、床面内装材などの選択が自由になるとともに、防犯上の問題もなくなる。
【0017】
また、この発明の請求項2記載の建築物の蓄熱基礎構造は、請求項1記載の構成に加え、前記蓄熱を土間コンクリートと兼用させたことを特徴とするものである。
【0018】
この建築物の蓄熱基礎構造によれば、蓄熱体を土間コンクリートと兼用するようにしており、土間コンクリートを蓄熱体とすることで、一層簡単な構造で床面内装材などの選択に制限を加えることなくダイレクトゲイン方式の蓄熱を実現することができるようになる。
【0019】
さらに、この発明の請求項3記載の建築物の蓄熱基礎構造は、請求項1または2記載の構成に加え、前記蓄熱の下側と、前記受熱部の下側と、前記布基礎の前記蓄熱の接触部以外の室内側表面とのうち少なくともいずれかに断熱材を設けたことを特徴とするものである。
【0020】
この建築物の蓄熱基礎構造によれば、蓄熱の下側、受熱部の下側、布基礎の蓄熱の接触部以外の室内側表面に断熱材を設けるようにしており、一層断熱性能を高めて効率的にダイレクトゲイン方式の蓄熱ができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a),(b)はこの発明の建築物の蓄熱基礎構造の一実施の形態にかかる部分斜視図および部分断面図であり、既に説明した図7と同一部分には同一番号を記し、説明は省略する。
【0022】
この建築物の蓄熱基礎構造20では、割り栗石1上の捨てコンクリート2を介して立設された布基礎コンクリート3の室内側Bに、割り栗石1を介して土間コンクリート5が布基礎コンクリート3の上端に一体に接続されて設けられており、この床下の土間コンクリート5が布基礎コンクリート3と接触する蓄熱体21の機能をなすようにしてある。
【0023】
この蓄熱体21の機能をなす土間コンクリート5への蓄熱を行うため、布基礎コンクリート3の室外側Aにこの布基礎コンクリート3と一部が接触する熱(熱および冷熱、以下、単に熱とする。)の受熱部22が犬走りコンクリート17と兼用して、割り栗石1上にコンクリートを打設して形成してある。
【0024】
この受熱部22の機能をなす犬走りコンクリート17は、例えば図1(a)に示すように、布基礎コンクリート3の室外側Aの表面に取付けられる基礎断熱材4を部分的に取り除くことで犬走りコンクリート17を布基礎コンクリート3に部分的に接触させるようにして設けられ、犬走りコンクリート17と接触する部分以外の室外側の表面は基礎断熱材4で覆われている。
【0025】
この基礎断熱材4は、基礎構築に際して型枠板として機能する断熱ボードであっても良く、この場合には施工が容易となる。
【0026】
このような布基礎コンクリート3の室内側Bに接触させて蓄熱体21となる土間コンクリート5を設けるとともに、布基礎コンクリート3の室外側Aに一部が接触する受熱部22となる犬走りコンクリート17を設けたので、受熱部22の熱が布基礎コンクリート3を介して土間コンクリート5に伝達され、冬期の昼間の太陽熱エネルギや夏期の夜間の外気の冷熱を蓄熱体21に蓄熱することができ、室内側Bの床面側から蓄熱する必要がない。
【0027】
そして、蓄熱体21である土間コンクリート5に蓄熱された熱は、土間コンクリート5の表面等を介してこれまでのダイレクトゲイン方式の場合と同様にして放熱が行われ、暖房や冷房に利用される。
【0028】
このような蓄熱体21への熱の蓄熱は、受熱部22から布基礎コンクリート3を介して行われることから、受熱部22の熱容量や蓄熱体21の熱容量のほか、受熱部22と布基礎コンクリート3との接触部の面積によって異なるため、外気温度や日射量の日変化や年変化によって熱の授受が起こることを考慮し、冬期には昼間の太陽熱が蓄積され、夏期には夜間の外気の冷熱が蓄熱されるように各部の寸法や接触面積などを定めるようにする。この場合、例えばコンクリートの熱伝導率を1.4kcal/mh℃、空気の熱伝達率を密閉静止状態で0.02kcal/m2h ℃,対流や輻射、熱伝導を考慮した状態で0.04〜0.06kcal/m2h ℃を用い、蓄熱体の熱容量を受熱体の熱容量より大きくなるように定める。
【0029】
以上のように、この建築物の蓄熱基礎構造20によれば、従来のダイレクトゲイン方式のように床面内装材を介して床下の蓄熱材に太陽熱や外気の冷熱を蓄熱する必要がなく、床面内装材や床仕上げを自由に選択することが可能となる。
【0030】
そこで、この実施の形態では、床面仕上げとして土間コンクリート5上に転ばし根太23が配置されて押えモルタル24で固定され、これら転ばし根太23上に合板25を下地材としてフローリング26が敷設してある。
【0031】
なお、布基礎コンクリート3上に土台6を介して取付けられる軸組や外装材および内装材の取付構造および断熱工法は既に説明した構造と同一である。
【0032】
このような床面仕上げとしてフローリング26を施工した場合でも、蓄熱体21である土間コンクリート5への蓄熱が受熱部22である犬走りコンクリート17を介して行われて何等問題がなく、蓄熱された熱の放熱もこれまでと同様にフローリング26側になされ、暖房や冷房に利用されることになる。
【0033】
また、室内側Bから蓄熱する必要がなく、外気の冷熱を蓄熱するため夜間に窓を開放する必要がないので、防犯上の問題がなく安全である。
【0034】
次に、この発明の建築物の基礎蓄熱構造の他の一実施の形態について図2により説明する。
【0035】
この建築物の蓄熱基礎構造30では、蓄熱体21となる土間コンクリート5および受熱部22となる犬走りコンクリート17の構造は既に説明した上記実施の形態と同一であるが、さらに、布基礎コンクリート3に接触させて室内側Bに設けられる土間コンクリート5の下側の割り栗石1との間に断熱材として土間断熱ボード31が取付けられるとともに、布基礎コンクリート3の室内側の表面にも基礎断熱材32が取付けられて土間コンクリート5の下側の割り栗石1と布基礎コンクリート3とが非接触状態とされ、また、布基礎コンクリート3に一部を接触させて室外側Aに設けられる犬走りコンクリート17の下側の割り栗石1との間にも断熱材として基礎断熱材33が取付けてある。
【0036】
布基礎コンクリート3の室内側の基礎断熱材32は、上記基礎断熱材4と同様、基礎構築に際して型枠板として機能する型枠兼用断熱ボードとすることができ、これにより、コンクリートの硬化に伴って断熱ボードが接着されるので、施工性が向上する。
【0037】
また、土間コンクリート5の下側の断熱材、犬走りコンクリート17の下側の断熱材は、板状の断熱材に限らず、現場施工による断熱材であっても良く、中でも現場吹付施工により断熱層を形成する硬質ポリウレタンフォームが好ましい。
【0038】
このように蓄熱体21の下側および受熱体22の下側と布基礎コンクリート3の室内側Bの表面にそれぞれ断熱材31〜33を取付けたので、受熱部22を介して吸収される熱が外部に放熱されること無く布基礎コンクリート3を介して蓄熱体21に伝達され、不要な放熱を防止して蓄熱効率を向上することができるとともに、蓄熱された熱の利用効率が増大する。
【0039】
また、この実施の形態では、和室が構成されて床面内装材として畳を用いた畳仕上げとされ、土間コンクリート5上に転ばし根太23が配置されて押えモルタル24で固定され、転ばし根太23上に荒板34が敷設されて周囲に畳寄せ35が取付けられ、その内側に畳36が敷設されている。
【0040】
さらに、和室とするため、軸組7の室内側Bには、下地材としてラスボード37が取付けられ、その上に聚楽塗り仕上げ38が施してある。
【0041】
なお、布基礎コンクリート3上に土台6を介して取付けられる軸組7の外側の外装材などの取付構造および断熱工法は既に説明した構造と同一である。
【0042】
このような和室として畳仕上げとした場合でも、室内側の床面仕上げに関係なくダイレクトゲイン方式の蓄熱ができ、蓄熱体21である土間コンクリート5への蓄熱が受熱部22である犬走りコンクリート17を介して一層効率良く行われるとともに、蓄熱された熱の放熱も一層効率的に畳36側になされ、暖房や冷房に一層寄与することになる。
【0043】
さらに、この建築物の蓄熱基礎構造30では、土間コンクリート5と割り栗石1との間に土間断熱ボード31が設けられるとともに、布基礎コンクリート3の室内側Bの表面に基礎断熱材32が設けてあるので、土間コンクリート5の下側の割り栗石1に放熱されずに割り栗石1が支持体として機能する一方、犬走りコンクリート17の下側の割り栗石1との間にも基礎断熱材33が設けてあるので、この割り栗石1にも放熱されずに割り栗石1が支持体として機能するようになっている。
【0044】
次に、この発明の建築物の蓄熱基礎構造のさらに他の一実施の形態について、図3により説明するが、既に説明した構成と同一部分には同一番号を記し、説明は省略する。
【0045】
この建築物の蓄熱基礎構造40では、割り栗石1上の捨てコンクリート2を介して立設された布基礎コンクリート3の室内側Bに、割り栗石1を介して土間コンクリート5が布基礎コンクリート3の中間部に一体に接続されて設けられ、布基礎コンクリート5の上端との間に床下空間41が形成されるとともに、この床下空間41の下方の土間コンクリート5が布基礎コンクリート3と接触する蓄熱体21の機能をなすようにしてある。
【0046】
この蓄熱体21の機能をなす布基礎コンクリート3の中間部に接触する土間コンクリート5への蓄熱を行うための受熱部22の構成は、既に説明した図1の場合と同様である。
【0047】
このような蓄熱体21の機能をなす土間コンクリート5の上方に床下空間41を形成した場合でも、布基礎コンクリート3の室外側Aに一部が接触する受熱部22である犬走りコンクリート17で受けた熱(熱および冷熱)が布基礎コンクリート3を介して土間コンクリート5に伝達され、冬期の昼間の太陽熱エネルギや夏期の夜間の外気の冷熱を蓄熱体21に蓄熱することができ、室内側Bの床面側から蓄熱する必要がない。
【0048】
そして、蓄熱体21である土間コンクリート5に蓄熱された熱は、土間コンクリート5の上方の床下空間41を介してこれまでのダイレクトゲイン方式の場合と同様にして放熱が行われ、暖房や冷房に利用される。
【0049】
このような建築物の蓄熱基礎構造40によれば、従来のダイレクトゲイン方式のように床面内装材を介して床下の蓄熱材に太陽熱や外気の冷熱を蓄熱する必要がなく、床面内装材や床仕上げを自由に選択することが可能となることから、この実施の形態では、床面仕上げとして土間コンクリート5上の床下空間41にくつ石42を介して束43が設けられて大引き44が支持され、この大引き44上に根太45が設けられて合板25を下地材としてフローリング26が敷設してある。
【0050】
なお、布基礎コンクリート3上に土台6を介して取付けられる軸組や外装材および内装材の取付構造および断熱工法は既に説明した図1の場合の構造と同一である。
【0051】
このような床面仕上げとして床下空間41を介してフローリング26を施工した場合でも、蓄熱体21である土間コンクリート5への蓄熱が受熱部22である犬走りコンクリート17を介して行われて何等問題がなく、蓄熱された熱の放熱もこれまでと同様に床下空間41を介してフローリング26側になされ、暖房や冷房に利用されることになる。
【0052】
また、室内側Bから蓄熱する必要がなく、外気の冷熱を蓄熱するため夜間に窓を開放する必要がないので、防犯上の問題がなく安全である。
【0053】
次に、この発明の建築物の基礎蓄熱構造の他の一実施の形態について図4により説明するが、既に説明した構成と同一部分には同一番号を記し、説明は省略する。
【0054】
この建築物の蓄熱基礎構造50では、割り栗石1上の捨てコンクリート2を介して立設された布基礎コンクリート3の室内側Bに、この布基礎コンクリート3に接触させて割り栗石51が敷き詰められ、この割り栗石51がこれまでに説明した土間コンクリート5に代わり布基礎コンクリート3と接触する蓄熱体21の機能をなすようにしてあり、この割り栗石51上に床下空間41が形成されるようになっている。
【0055】
この蓄熱体21の機能をなす布基礎コンクリート3に接触する割り栗石51への蓄熱を行うための受熱部22の構成は、既に説明した図1の場合と同様である。
【0056】
このように蓄熱体21として割り栗石51を敷設するとともに、この割り栗石51の上方に床下空間41を形成した場合でも、布基礎コンクリート3の室外側Aに一部が接触する受熱部22である犬走りコンクリート17で受けた熱(熱および冷熱)が布基礎コンクリート3を介して割り栗石51に伝達され、冬期の昼間の太陽熱エネルギや夏期の夜間の外気の冷熱を蓄熱体21である割り栗石51に蓄熱することができ、室内側Bの床面側から蓄熱する必要がない。
【0057】
そして、蓄熱体21である割り栗石51に蓄熱された熱は、割り栗石51の上方の床下空間41を介してこれまでのダイレクトゲイン方式の場合と同様にして放熱が行われ、暖房や冷房に利用される。
【0058】
このような建築物の蓄熱基礎構造50によれば、従来のダイレクトゲイン方式のように床面内装材を介して床下の蓄熱材に太陽熱や外気の冷熱を蓄熱する必要がなく、床面内装材や床仕上げを自由に選択することが可能となることから、この実施の形態では、図3で説明した構成と同一のフローリング仕上げとされ、割り栗石51上の床下空間41内にくつ石42を介して束43が設けられて大引き44が支持され、この大引き44上に根太45が設けられて合板25を下地材としてフローリング26が敷設してある。
【0059】
なお、布基礎コンクリート3上に土台6を介して取付けられる軸組や外装材および内装材の取付構造および断熱工法は既に説明した図1の場合の構造と同一である。
【0060】
このような床面仕上げとして割り栗石51の上方の床下空間41内にフローリング26を施工した場合でも、蓄熱体21である割り栗石51への蓄熱が受熱部22である犬走りコンクリート17を介して行われて床面上方の室内側Bから行う必要がなく、割り栗石51に蓄熱された熱の放熱もこれまでと同様に床下空間41を介してフローリング26側になされ、暖房や冷房に利用できる。
【0061】
また、室内側Bから蓄熱する必要がなく、外気の冷熱を蓄熱するため夜間に窓を開放する必要がないので、防犯上の問題がなく安全である。
【0062】
次に、この発明の建築物の基礎蓄熱構造のさらに他の一実施の形態について図5により説明するが、既に説明した構成と同一部分には同一番号を記し、説明は省略する。
【0063】
この建築物の蓄熱基礎構造60では、割り栗石1上の捨てコンクリート2を介して立設された布基礎コンクリート3の室内側Bに、割り栗石1を介して土間コンクリート5が布基礎コンクリート3の中間部に一体に接続されて設けられ、布基礎コンクリート5の上方に床下空間41が形成され、この床下空間41内に布基礎コンクリート3と接触するとともに、土間コンクリート5と接触させて石61が敷き詰めてあり、土間コンクリート5および石61が布基礎コンクリート3と接触する蓄熱体21の機能をなすようにしてある。
【0064】
この蓄熱体21の機能をなす布基礎コンクリート3の中間部に接触する土間コンクリート5および石61への蓄熱を行うための受熱部22の構成は、既に説明した図1の場合と同様である。
【0065】
このような蓄熱体21の機能をなす土間コンクリート5および土間コンクリート5の上方の床下空間41の石61を用いる場合でも、布基礎コンクリート3の室外側Aに一部が接触する受熱部22である犬走りコンクリート17で受けた熱(熱および冷熱)が布基礎コンクリート3を介して土間コンクリート5および石61に伝達され、冬期の昼間の太陽熱エネルギや夏期の夜間の外気の冷熱を蓄熱体21に蓄熱することができ、室内側Bの床面側から蓄熱する必要がない。
【0066】
そして、蓄熱体21である土間コンクリート5および石61に蓄熱された熱は、土間コンクリート5の上方の床下空間41を介してこれまでのダイレクトゲイン方式の場合と同様にして放熱が行われ、暖房や冷房に利用される。
【0067】
このような建築物の蓄熱基礎構造60によれば、従来のダイレクトゲイン方式のように床面内装材を介して床下の蓄熱材に太陽熱や外気の冷熱を蓄熱する必要がなく、床面内装材や床仕上げを自由に選択することが可能となることから、この実施の形態では、既に図3および図4のフローリングによる床面仕上げと同様にして土間コンクリート5上の床下空間41にくつ石42を介して束43が設けられて大引き44が支持され、この大引き44上に根太45が設けられて合板25を下地材としてフローリング26が敷設してある。
【0068】
なお、布基礎コンクリート3上に土台6を介して取付けられる軸組や外装材および内装材の取付構造および断熱工法は既に説明した図1の場合の構造と同一である。
【0069】
このような床面仕上げとして床下空間41を介してフローリング26を施工した場合でも、蓄熱体21である土間コンクリート5および石61への蓄熱が受熱部22である犬走りコンクリート17を介して行われて何等問題がなく、蓄熱された熱の放熱もこれまでと同様に床下空間41を介してフローリング26側になされ、暖房や冷房に利用される。
【0070】
また、室内側Bから蓄熱する必要がなく、外気の冷熱を蓄熱するため夜間に窓を開放する必要がないので、防犯上の問題がなく安全である。
【0071】
以上のように、5つの実施の形態をあげて具体的に説明したように、この発明の建築物の蓄熱基礎構造20,30,40,50,60によれば、蓄熱体21および受熱体22によって窓などから取り入れた太陽熱エネルギを室内側Bから蓄熱する必要がないので、床面内装材や床面仕上げを自由に選択することができ、あらゆる床構造と床仕上げの組合わせが可能となる。
【0072】
また、第2の実施の形態の建築物の蓄熱基礎構造30の蓄熱体21や受熱部22、布基礎コンクリート3部分に設けた断熱材31〜33を他の実施の形態の場合に設けるようにしても良く、これら3つの断熱材31〜33の全てでなく、1〜2のいずれの組み合わせでも良い。
【0073】
なお、上記各実施の形態では、蓄熱体としてコンクリートや割り栗石、あるいは石を用いる場合で説明したが、これらに限らず熱容量の大きいものであれば良く、例えば、土、砂、砂利、岩、レンガ、ALC、石綿セメント板、セラミックなどの無機材、鉄、ステンレス、銅、アルミニウムなどの金属などをあげることができる。
【0074】
また、蓄熱体に少なくとも一部を接触させて設ける受熱部は、上記各実施の形態では、布基礎には不連続に一部を接触させ、受熱部自体は連続するように設けたが、これに限らず、布基礎に連続的に接触するように設けたり、断続した受熱部として布基礎に不連続に接触させるようにしても良く、建築物の外周の一部だけや連続して設けても良い。
【0075】
さらに、布基礎や蓄熱体、あるいは受熱部等を断熱する断熱材としては、熱伝導率が0.5kcal/mh℃以下、より好ましくは0.2kcal/mh℃以下の断熱性があるものが好ましく、例えばポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、発泡ゴム、グラスウール、ロックウール、セルローズファイバー、羊毛、コルクなどをあげることができ、天然、合成、有機、無機は問わず、種々のものが使用できる。
【0076】
また、この建築物の蓄熱基礎構造が適用される軸組としては、建築物に採用されている軸組が対象となり、例えば在来工法、2×4工法、パネル工法などをあげることができ、木造に限らず鉄骨造であっても良い。
【0077】
さらに、この建築物の蓄熱基礎構造が適用される断熱工法としては、上記各実施の形態で説明した軸組の室外側のみに断熱材を取付ける外断熱工法に限らず、軸組の外側および軸組の間または軸組の内側に断熱材を取付ける内外併用外断熱工法や軸組の間に断熱材を取付ける内断熱工法等にも適用することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の建築物の蓄熱基礎構造によれば、布基礎の室内側に接触させて蓄熱体を設け、布基礎の室外側に少なくとも一部が接触する受熱部となる犬走りコンクリートを設けて他の室外側表面を断熱材で覆うようにしたので、受熱部となる犬走りコンクリートの一部を直接布基礎に接触するように断熱材を取り除いた状態にするだけで、蓄熱体への熱(熱および冷熱)を布基礎の室外側の受熱部となる犬走りコンクリートから行うことができ、床面の蓄熱体の表面から蓄熱する必要がなく、床面内装材などの選択が自由になるとともに、防犯上の問題もなくなる。
【0079】
さらに、この発明の請求項2記載の建築物の蓄熱基礎構造によれば、蓄熱部を土間コンクリートと兼用するようにしたので、土間コンクリートを蓄熱体とすることで、一層簡単な構造で床面内装材などの選択に制限を加えることなくダイレクトゲイン方式の蓄熱を実現することができるとともに、防犯上の問題もなくなる。
【0080】
さらに、この発明の請求項3記載の建築物の蓄熱基礎構造によれば、蓄熱の下側、受熱部の下側、布基礎の蓄熱の接触部以外の室内側表面に断熱材を設けたので、一層断熱性能を高めて効率的にダイレクトゲイン方式の蓄熱ができるとともに、防犯上の問題もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の建築物の蓄熱基礎構造の一実施の形態にかかる部分斜視図および部分断面図である。
【図2】この発明の建築物の蓄熱基礎構造の他の一実施の形態にかかる部分断面図である。
【図3】この発明の建築物の蓄熱基礎構造のさらに他の一実施の形態にかかる部分断面図である。
【図4】この発明の建築物の蓄熱基礎構造の他の一実施の形態にかかる部分断面図である。
【図5】この発明の建築物の蓄熱基礎構造のさらに他の一実施の形態にかかる部分断面図である。
【図6】(財)省エネルギ機構(IBEC)認定のソーラ住宅の構造例にかかる説明図である。
【図7】従来のダイレンクトゲイン方式のソーラ住宅の部分断面図である。
【符号の説明】
3 布基礎コンクリート(布基礎)
5 土間コンクリート(蓄熱体)
16 床面内装材
17 犬走りコンクリート(受熱部)
20 建築物の蓄熱基礎構造
21 蓄熱体
22 受熱部
26 フローリング
30 建築物の蓄熱基礎構造
31 土間断熱ボード(断熱材)
32 基礎断熱材(断熱材)
33 基礎断熱材(断熱材)
36 畳
40 建築物の蓄熱基礎構造
41 床下空間
50 建築物の蓄熱基礎構造
51 割り栗石(蓄熱体)
60 建築物の蓄熱基礎構造
61 石(蓄熱体)
A 室外側
B 室内側

Claims (3)

  1. 建築物の布基礎の室内側に当該布基礎と接触させて蓄熱体を設ける一方、前記布基礎の室外側に少なくとも前記布基礎と一部が接触する受熱部となる犬走りコンクリートを設けるとともに、この受熱部となる犬走りコンクリートの接触部以外の前記布基礎の室外側表面に断熱材を設けたことを特徴とする建築物の蓄熱基礎構造。
  2. 前記蓄熱を土間コンクリートと兼用させたことを特徴とする請求項1記載の建築物の蓄熱基礎構造。
  3. 前記蓄熱の下側と、前記受熱部の下側と、前記布基礎の前記蓄熱の接触部以外の室内側表面とのうち少なくともいずれかに断熱材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の建築物の蓄熱基礎構造。
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