JP3779025B2 - 軒樋集水器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軒樋集水器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軒樋集水器と軒樋との接続部からの水漏れを防止出来るよう、軒樋集水器の底壁の略中央に、軒樋との接続部より一段低くして形成された段差部に排水孔が穿設され、段差部の上面に段差部の高さ以内に上方へ突出する平板状のリブが配設された軒樋集水器は実公平6-38976号公報等に示されているように、公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような軒樋集水器に於いては、何れか一方の軒樋から不均衡に多量の雨水が流入する場合には、雨水が他方の軒樋側に流れ込み、排水性が損なわれるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の問題点を解消し、常時良好な排水性を維持することが出来る軒樋集水器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の軒樋集水器は、排水孔が穿設された底壁の端部から屋外側側壁と屋内側側壁とが立設されており、両側壁の左右両端には軒樋接続部が設けられ、屋外側側壁の内面中央に立設された略垂直な止水突起の両側に、略垂直な止水突起が左右対称に並設されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の軒樋集水器の材質は、特に限定されず、例えば、硬質ポリ塩化ビニル等の硬質合成樹脂、硝子繊維等の繊維や金属板等の補強材で補強された硬質合成樹脂、硝子繊維強化不飽和ポリエステル樹脂(FRP)等が挙げられる。
【0007】
本発明の軒樋集水器に於いて、底壁に穿設される排水孔の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、隅丸矩形、三味胴形等の何れでもよく、下方に接続される竪樋の形状等に応じて決めればよい。
【0008】
排水孔の穿設位置は、特に限定されないが、下方に接続される竪樋と建物外壁との距離を小さく出来るよう、軒樋集水器の屋内側側壁側に偏心して配設されるのが好ましい。
【0009】
排水孔の周囲の底壁には、雨水の流れ特性を向上出来るよう、排水孔より一回り大きい略浅箱状の凹陥部を設け、該凹陥部の上面には水勾配を設けるのが好ましい。凹陥部の平面形状は、下方に接続される竪樋の形状と略同一とされるのが一般的であるが、必ずしも、これに限られない。
【0010】
本発明の軒樋集水器に於いて、軒樋集水器の屋外側側壁の内面に立設される略垂直な止水突起の形状は、特に限定されないが、一体成形等の成形条件(例えば、金型構造や脱型方法)を考慮すれば、平板状とされるのが好ましく、その厚みは、外面にひけを生じないよう、例えば、1〜3mm程度とするのが好ましい。
【0011】
内面中央の止水突起の両側に、左右対称に並設される略垂直な止水突起は、協働して雨水の排水口への流下をスムースに導けるように、中央の止水突起よりも、高位置に配設されるのが好ましく、2組以上並設される場合には、外方に行くに連れて順次高位置となるように配設されるのが好ましい。
【0012】
尚、最外側の1組の止水突起は、接続された軒樋の先端が底壁に穿設された排水孔の上部を覆って、排水能力を減少させることのないよう、排水孔の内径より外側に配設されるのが好ましい。
【0013】
止水突起が屋外側側壁の屈曲部を跨いで設けられている場合には、軒樋に嵌合する際、軒樋集水器の両端の軒樋接続部の上部開口部を容易に拡げられるよう、止水突起の屈曲部に対応する位置に切欠が設けられていてもよい。
【0014】
本発明の軒樋集水器に於いて、前後の側壁上端に形成される耳部嵌合爪の幅は、射出成形法により成形する際に、内金型の脱型を容易に行えるよう、軒樋接続部の長さに略等しくされるのが好ましい。
【0015】
又、軒樋接続部の水密性を向上させる為、軒樋接続部の内周面に所定幅の合成樹脂もしくは合成ゴム発泡体、合成ゴムの何れかからなるシール材を固着してもよく、シール材は、軒樋集水器の成形時に一体成形されても、軒樋集水器の成形後、接着もしくは熱融着されてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の軒樋集水器の実施例を図面に基いて説明する。
図1は本発明の軒樋集水器の1実施例を示す斜視図、図2は図1に示されている実施例の使用状態を示す断面図である。
【0017】
図1に於いて、1は射出成形法により一体成形された硬質ポリ塩化ビニル製の軒樋集水器であって、底壁2の中央には、円形の排水孔3が穿設されており、底壁2の端部からは、屋外側側壁4と屋内側側壁5とが立設されている。
【0018】
両側壁4、5の左右両端には軒樋接続部6が設けられており、軒樋接続部6の内面形状は、図示しない軒樋の外面形状に符合した形状となされており、上端には、軒樋の耳部に嵌合される耳部嵌合爪41、51が形成されている。
【0019】
屋外側側壁4及び屋内側側壁5の内面中央には、略垂直な止水突起7が立設されており、屋外側側壁4の止水突起7の両側には、略垂直な2組の止水突起8が左右対称に並設されている。外側の止水突起8Bは、接続された軒樋の先端が底壁2に穿設された排水孔3の上部を覆うのを防止出来るよう、排水孔3の内径より外側に配設されている。
【0020】
内側の止水突起8Aは、図2に示されているように、中央の止水突起7よりも高位置に、外側の止水突起8Bは、内側の止水突起8Aよりも更に高位置に配設されており、軒樋接続部6に接続された軒樋9から流入した雨水は、外側の止水突起8B、内側の止水突起8A、中央の止水突起7に順次接触して、排水口3へスムースに流下するようなされている。
【0021】
【発明の効果】
本発明の軒樋集水器は、叙上の通り構成されているので、大型の止水突起を屋外側側壁内面中央に立設した場合のように、割れや外面のひけ等の問題を生ずることなく、軒樋から流入した雨水が複数の止水突起に順次ぶつかって流れ方向を排水孔に向けて変更し、常時良好な排水性を維持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軒樋集水器の1例を示す斜視図。
【図2】図1に示されている実施例の使用状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 軒樋集水器
2 底壁
3 排水孔
4 屋外側側壁
5 屋内側側壁
6 軒樋接続部
7 (中央の)止水突起
8 (両側の)止水突起
Claims (1)
- 排水孔が穿設された底壁の端部から屋外側側壁と屋内側側壁とが立設されており、両側壁の左右両端には軒樋接続部が設けられ、屋外側側壁の内面中央に立設された略垂直な止水突起の両側に、略垂直な止水突起が左右対称に並設されていることを特徴とする軒樋集水器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05039497A JP3779025B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 軒樋集水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05039497A JP3779025B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 軒樋集水器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245947A JPH10245947A (ja) | 1998-09-14 |
JP3779025B2 true JP3779025B2 (ja) | 2006-05-24 |
Family
ID=12857667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05039497A Expired - Lifetime JP3779025B2 (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 軒樋集水器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3779025B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-05 JP JP05039497A patent/JP3779025B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10245947A (ja) | 1998-09-14 |
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