JP3777916B2 - 記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルVTR等の映像信号および音声信号等のデータを記録または再生する記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新しい放送方式として、HDTV(High Definition Television:高精細TV)方式が開発されており、米国においては既にDTV(Digital Television)放送として放送が開始されている。
【0003】
DTV放送は、映像信号をISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission)13818規格として開示されているMPEG(Moving Picture Experts Group)2方式で符号化して、例えばDolby Digital方式等の多チャンネルの音声信号とともにディジタル放送として放送するものである。ディジタル放送では、映像信号を高能率符号化しており、少ない周波数帯域で多くのチャンネルを伝送することができ、多チャンネル化が可能となった。 日本においても、近い将来BS(Broadcasting Satellite)ディジタル放送が開始される予定となっている。
【0004】
このように、世界中で、家庭において、多チャンネルのTV信号を高画質、高音質で受信できる状況が整いつつある。
【0005】
このような状況のなかで、HDTV方式に対応した取材用機器やスタジオ用機器等も多数開発されている。しかしながら、HDTV方式に対応した取材用機器やスタジオ用機器等は、非常に高価であるため、新たに放送用素材を一から作り直すことは、コストや時間の面からも極めて困難である。そこで、映画のフィルムをTV用に変換し放送用素材を制作することが行われている。例えば、米国のDTV放送においては、映画素材から、テレシネ変換して作成した素材を放送することが一般的となっている。
【0006】
また、次世代TV方式だけではなく、オーディオ機器においては、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)に、現行方式よりもさらに高音質の音声、例えば96kHzでサンプリングされた音声信号等を記録再生するDVD−AUDIO規格等も制定され、ディジタル化によってさらに高音質の音声信号が家庭内で楽しめるような状況が生まれつつある。
【0007】
以上説明したような、高画質、高音質、多チャンネル、マルチフォーマットの次世代放送方式に対応した、高品質な映像や音声などの素材データを記録再生する記録再生装置(例えば、VTR)が求められている。
【0008】
以上説明したHDTV信号を記録再生するVTRの一例としては、映像信号を圧縮符号化し、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)279M規格で開示されているD5・VTRに記録再生する、いわゆるHD−D5・VTRがある。
【0009】
以下、図8を用いて従来のHDTV信号および4チャンネルの音声信号の記録再生を行うHD−D5・VTRについて説明する。
【0010】
図8は、HD−D5・VTRの信号処理部の構成を示したブロック図である。
【0011】
図8において、入力端子1030には、AES/EBU(Audio Engineering Society/European Broadcast Union)で規定されたディジタル音声信号のチャンネル1とチャンネル2の音声信号が入力される。また、入力端子1031には、チャンネル3およびチャンネル4のディジタル音声信号が入力される。音声信号のサンプリング周波数は48kHzとする。
【0012】
一方、入力端子1040には、走査線数1125本、有効走査線数1080本、フィールド周波数59.94HzのHDTV方式の映像信号が入力される。
【0013】
入力処理手段1004で、入力から映像データが取り出され、圧縮符号化手段1005において、DCT(Discrete Cosine Transform)を用いた高能率符号化が行われて、データ量が約1/4に圧縮された映像符号化データを得る。映像符号化データは、外符号付加手段1006において、誤り訂正のために外符号パリティが付加されて映像データ1033となり、多重化手段1007に送られる。外符号は、リードソロモン符号、RS(128,120)符号であり、120バイトの映像信号につき8バイトの外符号パリティが付加される。
【0014】
一方、入力処理手段1000,1001において、記録すべき音声データが取り出される。次に、音声データは、シャフリング手段1002において、それぞれのチャンネル毎で、フィールド内でサンプルの順番を入れ替える、いわゆるシャフリング処理が行われる。シャフリングされた音声データには、外符号付加手段1003において外符号パリティが付加されて音声データ1032となり、多重化手段1007に送られる。外符号はリードソロモン符号、RS(16,8)であり、図9に示すように音声データ8バイト分につき8バイトの外符号パリティが付加される。
【0015】
次に、記録信号を記録媒体である磁気テープに記録するヘッド(磁気ヘッド)を搭載し、これを回転させて磁気テープに記録させるためのドラム構成を図10に示す。図10に示すように、8A,8B,8C,8Dの4個の記録ヘッドを一組として、180度対向した位置に同様に8E,8F,8G,8Hの4個のペア記録ヘッドが取り付けられている。隣り合うヘッド同士には、クロストーク低減のためトラックに対するヘッドギャップの角度を異ならせるアジマス角が付けられており、例えば、8Aと8Cおよび8Bと8Dに同一アジマス角、8Aと8Bおよび8Cと8Dに異なるアジマス角が付けられている。また、記録ヘッドと90度ずれた位置に、同じく4個を一組とした再生ヘッドが2組180度対向する位置に取り付けられている。図10のヘッド構成で、4個の記録ヘッドを用いて同時にテープ上に記録を行う。ドラムが180度回転すると4本のトラックがテープ上に形成され、ドラムが180度回転して記録された4本のトラックをセグメントと呼ぶ。1フィールド期間(1/59.94秒)に、ドラムが540度回転するため、1フィールド期間は3セグメントに分割される。図11にテープ上のトラックパターンを示す。トラックA,B,C,Dは、それぞれ、図10のヘッド8A,8B,8C,8Dによって記録されたものである。また、記録ヘッド毎にヘッドのチャンネル番号を付加し、図11に示すCH0のトラックは、図10のヘッド8A,8Eで記録されたものとなる。同様に、CH1は8B,8F、CH2は8C,8G、CH3は8D,8Hのヘッドで記録され、図11に示すように1個のセグメントは、CH0からCH3の4チャンネルに分割され、1フィールド期間は4チャンネル3セグメント、合計12トラックに分割されてテープ上に記録される。
【0016】
次に、多重化手段1007では、音声データ1032と映像データ1033を多重化する。多重化された映像データと音声データは、それぞれ記録されるヘッドのチャンネル毎に分割され、ID付加手段1008においてID番号を付加される。
【0017】
次に、ID番号について説明する。ID番号は、同期信号を付加した再生時の最小単位である同期ブロック毎に付加され、同期ブロックの種類や順番を識別するために付加されている。テープ上のトラック内のフォーマットを図12に示す。1本のトラックは、2個のビデオセクタ(ビデオセクタ1,2)と、4個のオーディオセクタ(オーディオセクタ1〜4)に分割され、CH0からCH3の4個のヘッドで4トラック分が同時に記録再生される。ビデオセクタは、それぞれ256個の同期ブロックで構成され、また、オーディオセクタは、それぞれ4個の同期ブロックで構成される。ビデオセクタとオーディオセクタの間、および各オーディオセクタ間には、セクタ単位で記録を行う場合、隣のセクタを消去することのないようエディットギャップが設けられている。また、図12のオーディオセクタに示したA1,A2,A3,A4の記号は、それぞれ、チャンネル1、チャンネル2、チャンネル3、チャンネル4の音声データの記録領域を示しており、例えば、A1で示されたオーディオセクタには、チャンネル1の音声だけが記録される。つまり、音声信号はそれぞれのチャンネル毎に独立して、テープ上のオーディオセクタに記録される。
【0018】
ID番号のフォーマットを図13に示す。図13に示すように、ID番号は、ID0、ID1の2バイトで構成される。ID0は、9ビットのブロック番号(B0〜B8)のうち、下位8ビット(B0〜B7)で構成される。ブロック番号は同期ブロック毎に付加されており、図14に詳細なブロック番号を示す。ブロック番号は、同期を確立するために設けられたプリアンブル部(Pre0,Pre1)、ポストアンブル部(Post)を除いて、ビデオセクタでは、000hから0FFh、オーディオセクタでは、180hから183hまたは1C0hから1C3hである。上記の数値に続く記号hは、その数値が16進数であることを示し、以下の文章においても同じ表現を用いる。図13に示すID1はビデオセクタとオーディオセクタで定義が一部異なる。ビデオセクタでは、ID1は、LSB側から、ブロック番号のMSB(B8)、セグメント番号(S0,S1)、トラック番号のMSB(C)、フィールド番号(F0〜F2)、セクタ番号(SC)となる。
【0019】
セグメント番号は、セグメントを判別するためのもので、0から2の値をとる。トラック番号のMSBは、トラックのチャンネルを判別するためのもので、CH0,CH1のトラックでは0、CH2,CH3のトラックで1となる。フィールド番号は、入力信号のフィールド番号を表しており、0から3までの値となる。セクタ番号は、セクタ同士を判別するためのもので、0または1の値となる。
【0020】
一方、オーディオセクタでは、ID1は、LSB側から、ブロック番号のMSB(B8)、セグメント番号(S0,S1)、トラック番号のMSB(C)、フィールド番号(F0,F1)、サンプル数フラグ(F2)、セクタ番号(SC)となる。サンプル数フラグは音声信号の5フィールドシーケンスを識別するために設けており、1フィールド期間の音声サンプル数が、801サンプルであるか800サンプルであるかを示している。ブロック番号のMSB、セグメント番号、トラック番号のMSB、フィールド番号、セクタ番号の定義は、ビデオセクタと同じである。
【0021】
また、図14において、同一のブロック番号が付加された同期ブロックは、セクタ番号で識別する。
【0022】
ID付加手段1008の出力には、内符号付加手段1009において、内符号パリティが付加される。
【0023】
図15は、同期ブロックの構成を示しており、同期ブロックは同期信号(SYNC)と内符号ブロックから構成される。内符号はリードソロモン符号RS(95,87)であり、2バイトのID部と85バイトのデータ部に対し、8バイトの内符号パリティが付加される。内符号パリティを付加した後、同期信号付加手段1010において、2バイトの同期信号を先頭に付加し、図15に示すような、同期ブロックを構成する。同期ブロックは、同期信号であるSYNC2バイト、ID2バイト、データ85バイト、内符号パリティであるPARITY8バイトの合計97バイトで構成される。同期信号付加手段1010の出力は、変調手段1011において8-14変調され、変調された信号1034がテープ上に記録される。
【0024】
一方、テープから再生された再生信号1035は、復調手段1012において変調手段1011とは逆の処理、すなわち8-14変調された信号の復号が行われ、同期信号検出手段1013において同期信号を検出し、同期確立が図られる。
【0025】
そして、内符号誤り訂正手段1014において、内符号ブロック単位で誤り訂正が行われ、ID検出手段1015において、ID番号が検出される。そして、分離手段1016において、映像データ1037と音声データ1036に分離される。分離された映像データ1037は、外符号誤り訂正手段1021において誤り訂正が行われる。誤り訂正された映像データは、圧縮復号化手段1022において圧縮符号化データが復号され、もとのHDTV信号データが復元される。そして、出力処理手段1023において映像同期信号の付加等が行われてHDTV信号となり、出力端子1041より出力される。圧縮復号化手段1022においては、IDCT(Inverse DCT)等の圧縮符号化手段1005と逆の処理が行われる。
【0026】
一方、分離された音声データ1036は、それぞれの音声チャンネル毎に、外符号誤り訂正手段1017において誤り訂正が行われる。誤り訂正後の音声データは、デシャフリング手段1018において、チャンネル毎に、シャフリングされたデータをもとの順番に戻すデシャフリング処理が行われる。デシャフリングされた音声データは、2チャンネルずつにまとめて、出力処理手段1019,1020において、シリアルディジタル信号に変換され、出力端子1038,1039より出力される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の方法では、音声信号を4チャンネル分しか記録再生できないという問題点があった。HDTV信号の番組素材を映画のフィルムから制作する場合、もともとの映画素材では、音声信号は、Dolby Digital方式に代表されるように多チャンネルであり、例えば、Dolby Digital方式では6チャンネル分のデータを使用するのに対して、映画素材を記録再生するVTRが、4チャンネル分の音声しか記録再生できないという問題点があった。映画素材の音声信号をそのまま記録再生するためには、最低で6チャンネル分、できれば8チャンネル分の音声信号を記録再生できるVTRが望まれていた。
【0028】
また、上記従来の方法では、48kHzでサンプリングされた音声信号を記録再生することしかできず、さらに高音質な、例えば96kHzでサンプリングされた音声信号を記録再生することができないという問題点があった。
【0029】
音声チャンネル数を増加させる方法として、一般的には次の2つの方法が考えられる。
【0030】
第1の方法は、4チャンネル以上の音声信号を圧縮して4チャンネルとし、従来のVTRに記録する方法である。しかしながら、音声信号を圧縮する場合、圧縮により音質が若干劣化するため、番組制作用のVTRとしては受け入れ難いという問題があった。また、音声を圧縮処理するために遅延が発生し、全体のシステム構成を複雑にしてしまうという問題や、圧縮することによって、VTRで生じる誤りによる影響が増大するという問題があった。
【0031】
次に、第2の方法として、多チャンネルの音声信号に対応した完全に新規なテープフォーマットを開発する方法が考えられる。しかしながら、完全に新規なテープフォーマットを開発することは、設計の自由度は大きいが、機器の開発に時間とコストがかかり、また、従来フォーマットとの互換を取ることが難しいといった問題点があった。すなわち、従来の4チャンネル分しか記録再生できないVTRにおいても、新しい4チャンネル以上の音声が記録再生可能なVTRで作成されたテープを再生して、4チャンネル分の音声を再生すること(下位互換)ができ、また従来のVTRで記録されたテープを新しいVTRで再生し、4チャンネル分の音声を再生すること(上位互換)ができなければ、テープが混在した場合に混乱を招くため、従来フォーマットとの互換性を確保することは非常に重要となる。
【0032】
本発明は、上記これらの問題点を解決するもので、4チャンネルより多くのチャンネル数の音声信号を非圧縮で記録再生できるVTRを提供するとともに、従来の4チャンネル分の音声データを記録再生できるVTRとの上位互換および下位互換を確保することのできるVTRを提供することを目的とする。
【0033】
また、記録再生可能な音声チャンネル数を増やすだけでなく、例えば96kHzでサンプリングされたより高音質な音声信号を記録再生することが可能なVTRを提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置は、第1データと第2データとを記録する第1記録フォーマットをもとに、記録ビットレートを増加させた第2の記録フォーマットで、第3データも記録する装置であって、第1〜第3データを各々入力し、第1〜第3記録データを得る第1〜3データ処理手段と、第1〜第3記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、多重化記録データを記録媒体に記録する記録処理手段とを備え、第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも記録処理手段を動作させ、記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第3記録データを配置する領域を設けて記録するものである。
【0035】
これにより、第1記録フォーマットとの互換性を保った第2記録フォーマットで、第3データをも記録することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明は、第1データと第2データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第3データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、前記第1データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1記録データを得る第1データ処理手段と、前記第2データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第2記録データを得る第2データ処理手段と、前記第3データを入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第3記録データを得る第3データ処理手段と、前記第1記録データ、前記第2記録データ、前記第3記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第3記録データを配置する領域を設けて記録するものである。
【0037】
また、本発明の第2の発明は、映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、前記第1音声データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、前記第2音声データを入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録するものである。
【0038】
また、本発明の第3の発明は、映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、第3音声データを入力とし、これを前記第1音声データと同一形式の第4音声データと前記第2音声データと同一形式の第5音声データとに変換するものであって、1チャンネルまたは複数チャンネルの前記第3音声データをサンプル時系列毎に所定の規則で前記第4音声データと前記第5音声データの2系列に変換する変換手段と、前記変換手段の出力する第4音声データを入力とし、第1音声データとして前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、前記変換手段の出力する第5音声データを入力とし、第2音声データとして前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録するものである。
【0039】
また、本発明の第4の発明は、映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、第3音声データを入力とし、これを前記第1音声データと同一形式の第4音声データと前記第2音声データと同一形式の第5音声データとに変換するものであって、1チャンネルまたは複数チャンネルの前記第3音声データをサンプル時系列毎に所定の規則で前記第4音声データと前記第5音声データの2系列に変換する変換手段と、前記第4音声データと前記第1音声データから一方を選択する第1選択手段と、前記第5音声データと前記第2音声データから一方を選択する第2選択手段と、前記第1選択手段の出力を入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、前記第2選択手段の出力を入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録するものである。
【0040】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0041】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による記録再生装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、第1データを映像データ、第2データ(または第1音声データ)をチャンネル1からチャンネル4までの4チャンネルの音声データ、第3データ(または第2音声データ)をチャンネル5からチャンネル8までの4チャンネルの音声データとしたものである。
【0042】
図1は、記録再生装置として、走査線数1125本、有効走査線数1080本、フィールド周波数59.94HzのHDTV方式の映像信号(以下、HDTV信号と称す)を、8チャンネル分の音声信号とともに記録再生を行うディジタルVTRの構成を示したブロック図である。
【0043】
図1において、図8で示す従来例と同一の符号を付加したブロックは、従来例と同一の動作を行うものである。また、ドラム上のヘッド配置は図10と同一、テープ上のトラックパターンも図11と同一で、1フィールド期間は4チャンネル3セグメント、合計12トラックで構成される。
【0044】
本実施の形態においては、従来例とほぼ同じブロック構成を用いながら、従来フォーマットにおけるエディットギャップ部を拡大し、そこに追加した音声チャンネルのデータを記録するものである。図2に、従来のテープフォーマット(本発明における第1記録フォーマット)と本発明によるテープフォーマット(本発明における第2記録フォーマット)の違いを示す。図2において、記号Gを記した部分はエディットギャップ部を示す。本発明においては、テープ上に記録する記録信号のビットレートを上げて記録し、記録ビットレートを上げる、すなわちトラック方向の記録密度を上げることによって、各データ領域の面積を、データ量などはそのままで縮小することによって拡大したオーディオセクタ4とビデオセクタ2の間のエディットギャップ部に、新たに追加した4チャンネル分の音声データ(本発明における第3データまたは第2音声データ)のセクタを配置している。
【0045】
以下、図1を用いて詳しく説明する。
【0046】
図1において、入力端子1030には、AES/EBUで規定されたディジタル音声信号のチャンネル1とチャンネル2の音声信号が入力され、入力端子1031には、チャンネル3およびチャンネル4のディジタル音声信号が入力される。また、同様に、入力端子10には、チャンネル5とチャンネル6のディジタル音声信号が入力され、入力端子11には、チャンネル7およびチャンネル8のディジタル音声信号が入力される。ここで、音声信号のサンプリング周波数は48kHzであるとする。
【0047】
一方、入力端子1040には、HDTV信号が入力され、入力処理手段1004で、入力から映像信号が取り出され、圧縮符号化手段1005において、少なくともDCTを用いた高能率符号化が行われて、データ量が約1/4に圧縮された映像符号化データを得る。映像符号化データは、外符号付加手段7において、誤り訂正のために外符号パリティが付加されて映像データ13となり、多重化手段5に送られる。
【0048】
また、フォーマット識別信号付加手段6において、オーディオセクタ数、音声チャンネル数等を識別するためのフォーマット識別信号を付加する。フォーマット識別信号は、映像信号として扱うが圧縮処理を行わずに、映像符号化データ中に挿入される。
【0049】
一方、入力処理手段1000,1001においては、記録すべき音声データが取り出され、シャフリング手段1002において、それぞれのチャンネル毎でシャフリング処理が行われる。シャフリングされた音声データには、外符号付加手段1003において外符号が付加されて音声データ1032となる。シャフリング手段1002におけるシャフリング方法および外符号付加手段1003の動作は従来例と同一である。外符号パリティが付加された音声データ1032は、多重化手段5に送られる。
【0050】
次に、入力処理手段1,2においては、チャンネル5からチャンネル8の記録すべき音声データが取り出され、シャフリング手段3において、それぞれのチャンネル毎でシャフリング処理が行われる。シャフリングされた音声データには、外符号付加手段4において外符号パリティが付加される。入力処理手段1,2、外符号付加手段4の動作は、それぞれ、入力処理手段1000,1001、外符号付加手段1003と同一とする。シャフリング手段3のシャフリング方法は、簡単のためシャフリング手段1002と同一としても良いし、異なるシャフリング方法を用いても良い。
【0051】
次に、多重化手段5では、音声データ1032と映像データ13と音声データ12とを時間軸上で多重化する。多重化された映像データと音声データは、それぞれ記録されるヘッドに対応するチャンネル毎に分割され、ID付加手段8においてID番号が付加される。付加されるID番号の定義は、従来例の図13において説明したものと同一とする。
【0052】
次に、ID付加手段8においてオーディオセクタに付加するID番号について説明する。図4に付加するID番号のうちのブロック番号の値を示す。図4に示すように、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4については、従来例の図14で示したID番号と同一の番号を付ける。つまり、ID番号のうちブロック番号は、180hから183hまたは1C0hから1C3hとなる。一方、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8については、従来例の図14で示したID番号と異なる番号を付ける。つまり、ID番号のうちブロック番号は、1A0hから1A3hまたは1E0hから1E3hとなる。同一ブロック番号を付加したブロックは、セクタ番号で区別する。
【0053】
次に、ID付加手段8の出力には、内符号付加手段1009において内符号パリティが付加される。内符号ブロックの構成は図15に示したものと同一であり、2バイトのID部と85バイトのデータ部に対し、8バイトの内符号パリティが付加される。内符号パリティを付加した後、同期信号付加手段1010において、2バイトの同期信号を先頭に付加し、図15に示すような、同期ブロックを構成する。同期信号付加手段1010の出力は、変調手段1011において8-14変調され、変調された記録信号14がテープ上に記録される。記録する音声データ量を増加させたため、記録信号のビットレートは増加するが、音声データのデータ量は映像データに比べて大幅に少ないため、記録信号のビットレートは従来フォーマットに比べて数パーセント程度増加するのみとなる。また、ビットレートが増加した分だけ、多重化手段5、ID付加手段8、内符号付加手段1009、同期信号付加手段1010、変調手段1011の動作周波数が、従来例に比べて増加する。
【0054】
テープ上には、図3に示すようなフォーマットで、2個のビデオセクタ(ビデオセクタ1,2)と、8個のオーディオセクタ(オーディオセクタ1〜8)が構成される。図3で、A1と示した部分にはチャンネル1の音声データが独立して記録され、同様に、A2にチャンネル2、A3にチャンネル3、A4にチャンネル4、A5にチャンネル5、A6にチャンネル6、A7にチャンネル7、A8にチャンネル8が記録される。
【0055】
ビデオセクタとオーディオセクタの間および各オーディオセクタ間には、エディットギャップが設けられている。8個のオーディオセクタのうちの、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4までの前半の4個は、従来例で示した図12のフォーマットと同一のチャンネル配置となり、チャンネル1からチャンネル4までの音声データが記録される。また、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8までの後半の4個のオーディオセクタには、チャンネル5からチャンネル8までの音声データが記録される。図3に示すように、セグメント単位で、音声チャンネルの各オーディオセクタへの配置を変えることで、テープ上の長手方向に欠陥が発生した場合に特定のチャンネルにエラーが集中することを防止している。各オーディオセクタには、4個の同期ブロックが配置され、各ビデオセクタには256個の同期ブロックが配置される。また、既に説明を行ったように、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4までの同期ブロックに付加されたID番号は、従来例と全く同一となる。また、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8までの同期ブロックは新たなものであるので、これに付加されるID番号は、従来例と異なる番号となる。
【0056】
なお、本発明における映像処理手段は、入力処理手段1004、圧縮符号化手段1005、フォーマット識別信号付加手段6、外符号付加手段7によって構成される。また、本発明における第1音声処理手段は、入力処理手段1000、入力処理手段1001、シャフリング手段1002、外符号付加手段1003で構成され、第2音声処理手段は、入力処理手段1、入力処理手段2、シャフリング手段3、外符号付加手段4で構成される。また、記録手段は、ID付加手段8、内符号付加手段1009、同期信号付加手段1010、変調手段1011で構成される。
【0057】
以上のような構成で図3に示すテープフォーマットで記録されたテープを、図8に示すような従来の構成のVTRで再生した場合、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4に記録されているチャンネル1からチャンネル4までの音声データは、同期ブロックに付加されたID番号が同一であるため、そのまま再生することが可能である。一方、ID番号が異なるチャンネル5からチャンネル8の音声データは、ID番号が異なるためエラーとして扱われ無視される。以上の理由により、8チャンネル分の音声データが記録されているテープのうち、4チャンネル分の音声データを再生することができ、フォーマットの下位互換が保たれる。図3のテープフォーマットは、図12のテープフォーマットに比べてデータ量が数パーセント程度増加しているため、図3のテープフォーマットで記録されたテープを従来のVTRで再生した場合、テープから再生される再生信号の周波数が数パーセント増加するが、±50倍速程度までの高速再生やテープ再生速度を15%程度変えて再生するプログラム再生のために、予め余裕を持っているので、この程度の増加であれば下位互換再生上の問題は生じない。
【0058】
また、逆に、図12に示すテープフォーマットで記録されたテープを、図1に示すような本発明におけるVTRで再生した場合、オーディオセクタ1から、オーディオセクタ4に記録されているチャンネル1からチャンネル4までの音声データは、ID番号が同一であるためそのまま再生することが可能であり、フォーマットの上位互換が保たれる。
【0059】
なお、多重化手段5の位置は、本実施の形態のブロック構成に限定されるものではなく、外符号付加手段4、外符号付加手段1003、外符号付加手段7等と共用化する構成も可能である。
【0060】
また、本実施の形態において第1記録フォーマットの第1音声データ、すなわちチャンネル1からチャンネル4の音声データの形式と、第2記録フォーマットの第2音声データ、すなわちチャンネル5からチャンネル8の音声データの形式とを同一とすることにより、ほとんどのハードウエア構成を共用化でき、コストダウンや設計期間の短縮化が可能となる。また、実際のハードウエア構成において、各ブロックの動作周波数を上げて、時分割で第1音声データと第2音声データを共通のブロックで処理してもよいことはいうまでもなく、シャフリング手段3とシャフリング手段1002、外符号付加手段4と外符号付加手段1003を共用化することができる。
【0061】
また、本発明におけるエディットギャップの記録余裕は、映像、音声データの多チャンネル間の編集余裕であるエディットギャップのみならず、トラックの端を含むものである。また、本実施の形態においては、オーディオセクタ4とビデオセクタ2の間のエディットギャップ部に増加した音声データを挿入したが、この部分に限らず、例えば、ビデオセクタ1とオーディオセクタ1の間に挿入してもよい。また、増加した4セクタ分を連続して挿入するのではなく、各オーディオセクタ間のエディットギャップ部に1セクタずつ増加した音声セクタを挿入してもよい。また、ビデオセクタ1の手前やビデオセクタ2の後ろに配置してもよい。
【0062】
また、本実施の形態においては、テープフォーマットを識別するために映像符号化データ中にフォーマット識別信号を挿入したが、これ以外にも各種の多重化方法が考えられ、例えば音声データ中に挿入しても良い。また、フォーマット識別信号が無い場合でも、ID番号を検出することでテープフォーマットの識別が可能となる。
【0063】
また、本実施の形態においては、8チャンネルの音声データを記録するとしたが、8チャンネルに限定するものではなく、6チャンネルや10チャンネルや12チャンネル等、4チャンネルよりも多くのチャンネルの音声を記録するものであればよい。
【0064】
また、本実施の形態においては、第1データを映像信号データ、第2データをチャンネル1からチャンネル4までの音声データ、第3データをチャンネル5からチャンネル8までの音声データとしたものであるとしたが、これらに限定するものではない。すなわち第2データ、第3データを音声以外のデータ、例えば記録されている信号の属性等を表すメタデータ(meta data)としてもよいし、第2データを音声データ、第3データをメタデータとしてもよいことはいうまでもない。
【0065】
また、本実施の形態において、第1記録フォーマットは、第1データと第2データを記録媒体にディジタル記録するとしたが、更に多くのデータを記録するものであってもよく、この場合、第2記録フォーマットは第1記録フォーマットのビットレートを上げてさらにデータを追加して記録するものとなる。
【0066】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2による記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態においては、96kHzでサンプリングされた4チャンネルの音声信号を記録再生可能な記録再生装置の構成の一例を示している。
【0067】
図5において、図1で示す実施の形態1と同一の符号を付加したブロックは実施の形態1と同一の動作を行うものであり、また、図8で示す従来例と同一の符号を付加したブロックは、従来例と同一の動作を行うものであり、そのブロックの説明を省略する。
【0068】
本実施の形態では、実施の形態1に対して、96kHz、20ビットの1チャンネルの音声信号を48kHz、20ビットの2チャンネルの音声信号に変換する変換手段を4個追加した構成となっている。
【0069】
本実施の形態においては、従来例とほぼ同じブロック構成を用いながら、従来フォーマットにおけるエディットギャップ部を拡大し、そこに増加した音声データを記録するものである。本実施の形態におけるテープフォーマットは、実施の形態1で説明したテープフォーマットとデータ形式は同じであるため、実施の形態1で説明したものと同一の図2を用いて、従来のテープフォーマットと本実施の形態におけるテープフォーマットの違いを示す。本発明においては、テープ上に記録する記録信号のビットレートを上げて記録し、記録ビットレートを上げる、すなわちトラック方向の記録密度を上げることによって、各データ領域の面積を、データ量などはそのままで縮小することによって拡大したオーディオセクタ4とビデオセクタ2の間のエディットギャップ部に、音声データのセクタを4個配置し、96kHzの周波数でサンプリングされた音声データを2分割して、従来フォーマットによるオーディオセクタと新しく追加したオーディオセクタに記録するものである。
【0070】
本実施の形態においても、ドラム上のヘッド配置は図10と同一、テープ上のトラックパターンも図11と同一で、1フィールド期間は4チャンネル3セグメント、合計12トラックで構成される。
【0071】
図5において、入力端子40には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル1のディジタル音声信号が入力される。入力端子41には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル2のディジタル音声信号が入力される。同様に、入力端子42には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル3のディジタル音声信号が入力される。入力端子43には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル4のディジタル音声信号が入力される。入力される音声信号のビット数は20ビットとする。
【0072】
入力処理手段32、入力処理手段33、入力処理手段34、入力処理手段35において、それぞれのチャンネルの記録すべき音声データが取り出される。取り出されたチャンネル1の音声データは、変換手段24において時系列順に2系列に分割される。すなわち、入力順に偶数番目のサンプルの系列と奇数番目のサンプルの系列の2系列に分割される。そして、偶数番目のサンプルをシャフリング手段1002へ、奇数番目のサンプルをシャフリング手段28へ出力する。同様に、変換手段25は、チャンネル2の音声データを2系列に分割し、変換手段26は、チャンネル3の音声データを2系列に分割し、変換手段27は、チャンネル4の音声データを2系列に分割し、それぞれシャフリング手段1002およびシャフリング手段28に送る。
【0073】
一方、入力端子1040には、HDTV信号が入力される。映像信号の処理は、実施の形態1で説明したものと同一であるが、フォーマット識別信号付加手段32において付加するフォーマット識別信号は、オーディオセクタ数、音声チャンネル数、音声サンプリング周波数等の情報を含むものとする。符号化映像データには外符号が付加され映像データ47となり、多重化手段30に送られる。
【0074】
次に、音声データは、シャフリング手段1002において、それぞれのチャンネル毎でシャフリング処理が行われ、外符号付加手段1003において外符号が付加され、音声データ45となる。シャフリング手段1002におけるシャフリング方法および外符号付加手段1003の動作は従来例と同一である。外符号パリティが付加された音声データ45は、多重化手段30に送られる。
【0075】
音声データ45は、サンプリング周波数96kHzでサンプリングされている音声信号を、周波数48kHzのクロックでサブサンプリングしたものと同一で、シャフリング手段1002でのシャフリング方法を同一としておくことで、あたかも48kHzでサンプリングされた音声信号として扱うことができる。
【0076】
一方、2系列に分割されたチャンネル1からチャンネル4の音声データのうち、奇数番目の系列の音声信号は、シャフリング手段28において、それぞれのチャンネル毎でシャフリング処理が行われ、外符号付加手段29において外符号が付加され、音声データ44となる。外符号付加手段29の動作は、外符号付加手段1003と同一の動作とする。また、シャフリング手段28のシャフリング方法は、シャフリング手段1002と同一とすればハードウエア構成が簡単となるが、シャフリング手段1002と異なるシャフリング方法を用いても良い。
【0077】
次に、多重化手段30では、音声データ45と映像データ47と音声データ44を多重化する。
【0078】
多重化された映像データと音声データは、それぞれ記録されるヘッドに対応するチャンネル毎に分割され、ID付加手段31においてID番号を付加される。付加されるID番号の定義は、従来例の図13において説明したものと同一とする。
【0079】
次に、ID付加手段31においてオーディオセクタに付加するID番号について説明する。付加するID番号のうちのブロック番号の値は、実施の形態1で示した図4と同一とする。図4に示すように、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4については、従来例の図14で示したID番号と同一の番号を付ける。つまり、ID番号のうちブロック番号は、180hから183h、1C0hから1C3hとなる。一方、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8については、従来例の図14で示したID番号と異なる番号を付ける。つまり、ID番号のうちブロック番号は、1A0hから1A3h、1E0hから1E3hとなる。同一ブロック番号を付加したブロックは、セクタ番号で区別する。なお、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8までのID番号は、実施の形態1で説明した値と同一としたが上記に限定するものではなく、別の番号にしてもよい。
【0080】
内符号付加手段1009以降の動作は実施の形態1と同一なのでここでは省略するが、変調された記録信号46がテープに記録される。
【0081】
テープ上には、図6に示すようなフォーマットで、2個のビデオセクタと、8個のオーディオセクタが構成され、8個のオーディオセクタのうちの、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4までの前半の4個は、チャンネル1からチャンネル4までの音声データのうち偶数番目の音声データが記録される。また、オーディオセクタ5からオーディオセクタ8までの後半の4個のオーディオセクタには、チャンネル1からチャンネル4までの音声データのうち奇数番目の音声データが記録される。また、図6に示すように、セグメント単位で音声チャンネルの各オーディオセクタへの配置を変えている。
【0082】
なお、本発明における映像処理手段は、入力処理手段1004、圧縮符号化手段1005、フォーマット識別信号付加手段32、外符号付加手段7によって構成され、第1音声処理手段は、シャフリング手段1002、外符号付加手段1003で構成され、第2音声処理手段は、シャフリング手段28、外符号付加手段29で構成される。また、記録手段は、ID付加手段31、内符号付加手段1009、同期信号付加手段1010、変調手段1011で構成される。記録手段の動作周波数は、従来例とくらべて、記録ビットレートが上昇した分だけ増加する。
【0083】
以上のような構成で図6に示すテープフォーマットで記録されたテープを図8に示すような従来の構成のVTRで再生した場合、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4に記録されているチャンネル1からチャンネル4までの音声データは、ID番号が同一であるため、そのまま再生することが可能であり、あたかも48kHzでサンプリングされた音声データとして、48kHzのクロック周波数で再生される。
【0084】
実際に、テープ上に記録されているデータは、96kHzでサンプリングされたものであるが、あたかも48kHzでサンプリングされた2チャンネルの音声データとして扱うことで、若干の音質劣化を生ずる可能性はあるものの音声を再生することが可能となる。すなわち、テープ上に記録されている音声データの周波数が、24kHz以上の成分を持っていれば、折り返しとなり再生音声の音質は劣化するが、24kHz以上の成分を持っていない場合は、音質の劣化は生じないため、ある程度のフォーマットの下位互換が保たれる。図6のテープフォーマットは、図12のテープフォーマットに比べてデータ量が数パーセント程度増加しているため、図6のテープフォーマットで記録されたテープを従来のVTRで再生した場合、テープから再生される再生信号の周波数が数パーセント増加するが、±50倍速程度までの高速再生やテープ再生速度を15%程度変えて再生するプログラム再生のために、予め余裕を持っているので、この程度の増加であれば下位互換再生上の問題は生じない。
【0085】
また、逆の場合、図12に示すテープフォーマットで記録されたテープを図5に示すような本実施の形態によるVTRで再生した場合、フォーマット識別信号が記録されているかどうかにより、オーディオセクタの数が判定できる。オーディオセクタの数が4個の場合、テープ上に記録されている音声のサンプリング周波数は48kHzのみであり、オーディオセクタ1からオーディオセクタ4に記録されているチャンネル1からチャンネル4までの音声データは、ID番号が同一であるためそのまま再生することが可能であり、48kHzでサンプリングされた音声信号(サブサンプルされた音声信号)として再生でき、フォーマットの上位互換が保たれる。
【0086】
また、本実施の形態におけるVTRで記録されたテープで、テープ上に記録されている音声のサンプリング周波数を判別するためには、フォーマット識別信号を検出することで簡単に判別できる。本実施の形態においては、フォーマット識別信号は、映像符号化データに非圧縮データとして挿入するとしたが、音声データの中には、補助データ用の領域が確保されているため、補助データとして音声データにフォーマット識別信号を挿入することで、さらに確実なフォーマット判定が可能となる。
【0087】
また、多重化手段30の位置は、本実施の形態のブロック構成に限定されるものではなく、外符号付加手段29、外符号付加手段1003、外符号付加手段7等と共用化する構成も可能である。
【0088】
また、本実施の形態において第1記録フォーマットの第1音声データ形式と第2記録フォーマットの第2音声データ形式を同一とすることにより、ほとんどのハードウエア構成を共用化でき、コストダウンや設計期間の短縮化が可能となる。また、実際のハードウエア構成において、各ブロックの動作周波数を上げて、時分割で第1音声データと第2音声データを共通のブロックで処理してもよいことはいうまでもなく、シャフリング手段28とシャフリング手段1002、外符号付加手段29と外符号付加手段1003を共用化することができる。
【0089】
また、本実施の形態において、オーディオセクタ4とビデオセクタ2の間のエディットギャップ部に増加した音声データを挿入したが、この部分に限らず、例えば、ビデオセクタ1とオーディオセクタ1の間に挿入してもよい。また、増加した4セクタ分を連続して挿入するのではなく、各オーディオセクタ間のエディットギャップ部に1セクタずつ増加した音声セクタを挿入してもよい。また、ビデオセクタ1の手前やビデオセクタ2の後ろに配置してもよい。
【0090】
また、本実施の形態においては、テープフォーマットを識別するためにフォーマット識別信号を挿入したが、フォーマット識別信号が無い場合でも、ID番号を検出することでテープフォーマットの識別が可能となる。
【0091】
また、本実施の形態においては、第1音声データのビット数A=20、第1音声データのサンプリング周波数F1=48kHz、第1音声データのチャンネル数L=4、第2音声データのビット数B=20、第2音声データのサンプリング周波数F2=48kHz、第2音声データのチャンネル数M=4、第3音声データのビット数C=20、第3音声データのサンプリング周波数F3=96kHz、第3音声データのチャンネル数N=4の場合について述べたが、これに限定されるものではない。すなわち、F1×L×A+F2×M×B=F3×N×C(以下、式(1))を概略満たすようにサンプリング周波数とチャンネル数を選択すれば、記録媒体上に、データ量の過不足なく音声セクタを構成することができ、記録媒体を有効に利用できる。
【0092】
また、さらに、本実施の形態においては、L=M=N=4チャンネル、A=B=C=20ビットの場合について説明したがこれに限定されるものではない。すなわち、式(1)において、L=M=N、A=B=C(以下、式(2))を満たす値とすれば、第3音声データの各チャンネルが記録媒体上の各オーディオセクタに独立して記録され、音声セクタ内でチャンネルが混ざることがなく、記録媒体上で、音声チャンネル毎の独立編集が可能となる。
【0093】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3による記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0094】
図7は、HDTV信号を、48kHzのサンプリング周波数でサンプリングされた8チャンネル分の音声信号あるいは96kHzのサンプリング周波数でサンプリングされた4チャンネルの音声データとともに記録再生を行うディジタルVTRの構成を示したブロック図である。
【0095】
本実施の形態においては、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせ、第1音声処理手段と第2音声処理手段の前段にそれぞれ選択手段を設けた構成となっている。
【0096】
本実施の形態においても、実施の形態1および実施の形態2で説明したように、従来例とほぼ同じブロック構成を用いながら、従来フォーマットにおけるエディットギャップ部を拡大し、そこに増加した音声データを記録するものであり、テープフォーマットは図2で説明したものと同等である。
【0097】
図7において、図1で示す実施の形態1あるいは図5で示す実施の形態2と同一の符号を付加したブロックは実施の形態1あるいは実施の形態2と同一の動作を行うものであり、また、図8で示す従来例と同一の符号を付加したブロックは、従来例と同一の動作を行うものであるので詳しい説明は省略する。
【0098】
また、ドラム上のヘッド配置は図10と同一、テープ上のトラックパターンも図11と同一で、1フィールド期間は4チャンネル3セグメント、合計12トラックで構成される。
【0099】
入力端子1040には、HDTV信号が入力される。映像信号の処理は、実施の形態1および実施の形態2で説明したものと同一であるが、フォーマット識別信号付加手段54において付加するフォーマット識別信号は、オーディオセクタ数、音声チャンネル数、音声サンプリング周波数等の情報を含む。具体的には音声サンプリング周波数が48kHzか96kHzかの情報および音声チャンネル数が4チャンネルか8チャンネルかの情報を必ず含むものとする。
【0100】
一方、図7において、入力端子1030には、チャンネル1とチャンネル2のディジタル音声信号が入力され、入力端子1031には、チャンネル3およびチャンネル4のディジタル音声信号が入力され、入力端子10には、チャンネル5とチャンネル6のディジタル音声信号が入力され、入力端子11には、チャンネル7およびチャンネル8のディジタル音声信号が入力される。
【0101】
入力端子1030,1031、入力端子10,11に入力される音声信号のサンプリング周波数は48kHz、ビット数は20ビットとする。
【0102】
次に入力処理手段1000,1001、入力処理手段1,2において記録すべき音声データが取り出される。
【0103】
次に、図7において、入力端子40には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル1のディジタル音声信号が入力され、入力処理手段32で記録すべき音声データが取り出される。同様に、入力端子41には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル2のディジタル音声信号が入力され、入力処理手段33で記録すべき音声データが取り出される。同様に、入力端子42には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル3のディジタル音声信号が入力され、入力処理手段34で記録すべき音声データが取り出される。同様に、入力端子43には、サンプリング周波数96kHzのクロックでサンプリングされたチャンネル4のディジタル音声信号が入力され、入力処理手段35で記録すべき音声データが取り出される。
【0104】
入力処理手段32から出力されるチャンネル1の音声データは、変換手段24において時系列順に2系列に分割される。すなわち、入力順に偶数番目のサンプルの系列と奇数番目のサンプルの系列の2系列に分割される。そして、偶数番目のサンプルを選択手段51へ、奇数番目のサンプルを変換手段50へ出力する。同様に、変換手段25は、入力処理手段33から出力されるチャンネル2の音声データを2系列に分割し、変換手段26は、入力処理手段34から出力されるチャンネル3の音声データを2系列に分割し、変換手段27は、入力処理手段35から出力されるチャンネル4の音声データを2系列に分割し、分割された音声データはそれぞれ、選択手段50または選択手段51へ送られる。選択手段50では、入力処理手段1、入力処理手段2の出力と変換手段24、変換手段25、変換手段26、変換手段27の出力の一方を選択し、シャフリング手段52へ出力する。選択手段51では、入力処理手段1000、入力処理手段1001の出力と変換手段24、変換手段25、変換手段26、変換手段27の出力の一方を選択し、シャフリング手段1002へ出力する。
【0105】
選択手段50、選択手段51で、入力処理手段1、入力処理手段2、入力処理手段1000、入力処理手段1001の出力が選択された場合、テープ上には、48kHzサンプリングで8チャンネルの音声データが記録される。一方、選択手段50、選択手段51で、変換手段24、変換手段25、変換手段26、変換手段27の出力が選択された場合、テープ上には、96kHzサンプリングで4チャンネルの音声データが記録される。
【0106】
シャフリング手段52の出力する音声データには外符号付加手段53で外符号パリティが付加されて音声データ60となり、多重化手段55へ送られる。同様に、シャフリング手段1002の出力する音声データには外符号付加手段1003で外符号パリティが付加されて音声データ61となり、多重化手段55へ送られる。
【0107】
シャフリング手段52のシャフリング方法は、選択手段50の選択結果にかかわらず同一シャフリング方法とすればハードウエア構成が簡単となる。
【0108】
一方、圧縮符号化手段1005が出力する映像符号化データは、外符号付加手段7において、誤り訂正のために外符号パリティが付加されて映像データ62となり、多重化手段55に送られる。
【0109】
次に、多重化手段55では、音声データ61と映像データ62と音声データ60を多重化する。多重化された映像データと音声データには、ID付加手段56においてID番号が付加される。ID番号は、実施の形態1および実施の形態2で説明したものと同一の値を付加する。
【0110】
内符号付加手段1009以降の処理は、実施の形態1および実施の形態2で説明したものと同一であるため、説明を省略する。
【0111】
なお、本発明における映像処理手段は、入力処理手段1004、圧縮符号化手段1005、フォーマット識別信号付加手段54、外符号付加手段7によって構成され、第1音声処理手段は、シャフリング手段1002、外符号付加手段1003で構成され、第2音声処理手段は、シャフリング手段52、外符号付加手段53で構成される。また、記録手段は、ID付加手段56、内符号付加手段1009、同期信号付加手段1010、変調手段1011で構成される。
【0112】
なお、本実施の形態においても多重化手段55の位置は、本実施の形態のブロック構成に限定されるものではなく、外符号付加手段53、外符号付加手段1003、外符号付加手段7等と共用化する構成も可能である。
【0113】
また、本実施の形態においても第1記録フォーマットの第1音声データ形式と第2記録フォーマットの第2音声データ形式を同一とすることにより、ほとんどのハードウエア構成を共用化でき、コストダウンや設計期間の短縮化が可能となる。また、実際のハードウエア構成において、各ブロックの動作周波数を上げて、時分割で第1音声データと第2音声データを共通のブロックで処理してもよいことはいうまでもなく、シャフリング手段52とシャフリング手段1002、外符号付加手段53と外符号付加手段1003を共用化することができる。
【0114】
本発明においては、サンプリング周波数やチャンネル数が異なる音声データが入力された場合でも、テープ上のチャンネル毎に独立した音声セクタに音声データが記録される。このため、チャンネル毎に独立して編集作業を行うことが可能となり、番組制作上での利便性を向上させることができる。
【0115】
また、フォーマット識別信号をテープ上に記録しているため、テープ再生時に記録されている音声データフォーマットを識別することが可能となり、テープ上で、音声フォーマットが混在した場合でも問題は生じない。
【0116】
また、上記各実施の形態においては、入力映像信号フォーマットは、走査線数1125本、有効走査線数1080本、フィールド周波数59.94HzのHDTV方式の映像信号であるとしたが、走査線数750本、有効走査線数720本、フィールド周波数59.94Hzのプログレッシブ信号や、現行TV方式である走査線数525本のTV信号であってもよい。現行TV方式の映像信号が入力された場合、圧縮符号化手段をそのまま通過させればよい。
【0117】
なお、上記各実施の形態の説明では、ディジタルVTRにおける一例を示したが、本発明はディジタルVTRに限定せず、例えば光ディスクやハードデスク等にも適応されることはいうまでもない。
【0118】
また、映像、音声、データの各処理手段の構成は本実施の形態に限定されるものではない。
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の記録再生装置と互換性を保ちながら、より多チャンネルの音声信号やより高音質な音声信号を記録再生できる記録再生装置を実現することが可能となった。
【0120】
従来の記録再生装置との互換性を保っているため、市場において混乱を招くことがなく、より高音質な音声信号を記録再生できる記録再生装置を実現でき、特に、映画素材からテレシネ変換してHDTV放送用番組制作を行う場合でも、元の素材の画質、音質を損なうことのない高性能な記録再生装置を提供することが可能となった。
【0121】
また、記録再生装置として、従来のVTRと全く同一のドラム、ヘッド構成を用いて、ハードウエアの大部分を共用しながら若干の変更を加えるだけで、より多チャンネルの音声信号やより高音質な音声信号を記録再生できるVTRを実現することができ、開発期間や開発コストを減少させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】同記録再生装置におけるテープフォーマットを説明するための概念図
【図3】同記録再生装置におけるテープ上の記録パターンの一例を示す図
【図4】同記録再生装置における同期ブロック毎のID番号の値を示す図
【図5】本発明の実施の形態2による記録再生装置の構成を示すブロック図
【図6】同記録再生装置におけるテープ上の記録パターンの一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態3による記録再生装置の構成を示すブロック図
【図8】従来の記録再生装置の構成の一例を示すブロック図
【図9】同記録再生装置の音声信号の外符号ブロックの構成図
【図10】同記録再生装置のドラム上でのヘッド配置図
【図11】同記録再生装置のテープ上でのトラック配置を示した図
【図12】同記録再生装置におけるテープ上での記録パターンを示す図
【図13】同記録再生装置の同期ブロック毎に割り当てられたID番号の定義を説明した図
【図14】同記録再生装置の同期ブロック毎のID番号の値を示す図
【図15】同記録再生装置の同期ブロックおよび内符号ブロックの構成図
【符号の説明】
1、2、1000、1001 入力処理手段
3、1002 シャフリング手段
4、1003 外符号付加手段
5 多重化手段
6 フォーマット識別信号付加手段
7 外符号付加手段
8 ID付加手段
1004 入力処理手段
1005 圧縮符号化手段
1009 内符号付加手段
1010 同期信号付加手段
1011 変調手段
Claims (9)
- 第1データと第2データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第3データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、
前記第1データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1記録データを得る第1データ処理手段と、
前記第2データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第2記録データを得る第2データ処理手段と、
前記第3データを入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第3記録データを得る第3データ処理手段と、
前記第1記録データ、前記第2記録データ、前記第3記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、
前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、
第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第3記録データを配置する領域を設けて記録することを特徴とする記録再生装置。 - 映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、
前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、
前記第1音声データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、
前記第2音声データを入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、
前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、
前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、
第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録することを特徴とする記録再生装置。 - 映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、
前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、
第3音声データを入力とし、これを前記第1音声データと同一形式の第4音声データと前記第2音声データと同一形式の第5音声データとに変換するものであって、1チャンネルまたは複数チャンネルの前記第3音声データをサンプル時系列毎に所定の規則で前記第4音声データと前記第5音声データの2系列に変換する変換手段と、
前記変換手段の出力する第4音声データを入力とし、第1音声データとして前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、
前記変換手段の出力する第5音声データを入力とし、第2音声データとして前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、
前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、
前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、
第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録することを特徴とする記録再生装置。 - 映像データと第1音声データを記録媒体にディジタル記録する第1記録フォーマットをもとにビットレートを増加させて第2音声データをも記録可能とした第2記録フォーマットで記録する記録再生装置であって、
前記映像データを入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である映像記録データを得る映像処理手段と、
第3音声データを入力とし、これを前記第1音声データと同一形式の第4音声データと前記第2音声データと同一形式の第5音声データとに変換するものであって、1チャンネルまたは複数チャンネルの前記第3音声データをサンプル時系列毎に所定の規則で前記第4音声データと前記第5音声データの2系列に変換する変換手段と、
前記第4音声データと前記第1音声データから一方を選択する第1選択手段と、
前記第5音声データと前記第2音声データから一方を選択する第2選択手段と、
前記第1選択手段の出力を入力とし前記第1記録フォーマットのデータ形式である第1音声記録データを得る第1音声処理手段と、
前記第2選択手段の出力を入力とし前記第2記録フォーマットのデータ形式である第2音声記録データを得る第2音声処理手段と、
前記映像記録データ、前記第1音声記録データ、前記第2音声記録データを多重化して多重化記録データを得る多重化手段と、
前記多重化記録データを前記記録媒体にディジタル記録するための処理を行う記録処理手段とを備え、
第2記録フォーマットと第1記録フォーマットのビットレートの比に相当する値をN(N>1)とするとき、第1記録フォーマットでの記録処理速度のN倍で少なくとも前記記録処理手段を動作させ、前記記録媒体の記録トラックにおいて第1記録フォーマットの所定のエディットギャップ相当位置に第2音声記録データを配置する領域を設けて記録することを特徴とする記録再生装置。 - 第1記録フォーマットの第2データ形式と第2記録フォーマットの第3データ形式とが同一形式であることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
- 第1記録フォーマットの第1音声データ形式と第2記録フォーマットの第2音声データ形式とが同一形式であることを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
- 第1記録フォーマットの第1音声データ形式と第2記録フォーマットの第2音声データ形式とが同一形式であることを特徴とする請求項3または4記載の記録再生装置。
- 第1音声データのビット数をA(Aは自然数)、第2音声データのビット数をB(Bは自然数)、第3音声データのビット数をC(Cは自然数)、第1音声データのサンプリング周波数をF1、第1音声データのチャンネル数をL(Lは自然数)、第2音声データのサンプリング周波数をF2、第2音声データのチャンネル数をM(Mは自然数)、第3音声データのサンプリング周波数をF3、第3音声データのチャンネル数をN(Nは自然数)とするとき、F1×L×A+F2×M×B=F3×N×Cであることを特徴とする請求項3または4記載の記録再生装置。
- L=M=N、A=B=Cであることを特徴とする請求項8記載の記録再生装置。
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