JP3776961B2 - 液式筆記具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、弾発部材によって弁座に圧接された弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキがペン体に供給される様に構成されているサインペン或いは塗布具(通称、修正具と称されている)等の液式筆記具に係り、特にペン体に対するインキの供給構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られているこの種の液式筆記具は、筆記時にペン体を用紙面に筆記圧程度で押し付けることで、ペン体の後端面に当接連設した状態で弾発部材によって弁座に圧接されている弁体がペン体に押されて弁座から離脱後退し、軸筒内に直液式で収容されているインキが開弁した弁座と弁体との隙間から一旦弁座内に流入してペン体の外周面から該ペン体の内部に供給され、該ペン体が有する毛細管作用により同先部(筆記部)へとインキが誘導される様になっている(実開昭60−41284 号、特開昭62−1594号公報が知られている)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の液式筆記具に使用されているペン体は主にアクリル繊維等を用いて棒状に束ねた繊維収束体からなり、この繊維収束体の外周面は形が崩れない様に接着剤によって接着されている。従って、上記した様にペン体に対するインキの供給をその外周面から行う従来の液式筆記具のインキ供給構造においてはペン体内部へのインキの供給(浸透)が接着剤により妨げられることから、ペン体の内部がインキで満たされる筆記可能な状態になるにはかなり時間が掛かり、結果として筆記中にインキ切れを引き起こす等の筆記具としての致命的な欠陥を有していた。
【0004】
本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、軸筒内のインキをペン体まで迅速に案内導くことができ、そして該インキのペン体内部への供給(浸透)がインキ切れを引き起こすことがない供給量にて確実に行うことができ、更にはインキの物理的性質に応じた供給を可能にした画期的なインキ供給構造を備えた液式筆記具を提供することにある。
【0005】
【課題を達成するための手段】
課題を達成するために請求項1に係わる発明では、弾発部材によって弁座の後端面に圧接させた弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、筒状の弁座に圧接させる弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端面に当接させるペン当接部を、該ペン体の後端側と略同径とする太さにて同軸状に突設し、該ペン当接部に、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けたインキ流動部を設け、前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする
斯る請求項1の技術的手段によれば、筆記時にペン体に押されて弁体が弁座から離脱し、開弁した弁体と弁座との隙間から軸筒内のインキが流入すると、該インキは弁体のペン当接部のインキ流動部を流動してペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給(浸透)される。
【0006】
又、請求項2に係わる発明では、上記インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けた該ペン当接部の外周面に形成したインキ流動溝である。
斯る請求項2の技術的手段によれば、上記した請求項1の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部のインキ流動溝を流動してペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給される。
【0007】
又、請求項3に係わる発明では、上記インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けて該ペン当接部の軸芯に開口したインキ流動路と、このインキ流動路に向けてペン当接部の外周面から開口したインキ流入口とからなることである。
斯る請求項3の技術的手段によれば、上記した請求項1の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキはペン当接部の外周面に開口するインキ流入口から同内部のインキ流動路へと流れ込んで該インキ流動路を流動せしめてペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給される。
【0008】
更に、請求項4に係わる発明では、弾発部材によって弁座の後端面に圧接された弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、筒状の弁座に圧接する弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端に当接させるペン当接部を同軸状に突設し、該ペン当接部の外周面を、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けて平坦に切削せしめて少なくとも前記弁座との間にインキ流動間隙を設け、前記弁体は、前方に向けてリング状に 弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする
斯る請求項4の技術的手段によれば、上記した請求項1の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部と弁座との間のインキ流動間隙を通ってペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給される。
【0009】
更に、請求項5に係わる発明では、弾発部材によって弁座の後端面に圧接された弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、筒状の弁座に圧接する弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端に当接させるペン当接部を同軸状に突設し、該ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接する突端に至るその内部に、軸芯から外周面に向けて放射状に連通開口させたインキ流動スリットを設け、前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする
斯る請求項5の技術的手段によれば、上記した請求項1の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部のインキ流動スリットを流動してペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給される。
また、請求項6に係わる発明では、弾発部材によって弁座の後端面に圧接させた弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、筒状の弁座に圧接させる弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端面に当接させるペン当接部を、該ペン体の後端側と略同径とする太さにて同軸状に突設し、該ペン当接部に、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けたインキ流動部を設け、インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けて該ペン当接部の軸芯に開口したインキ流動路と、このインキ流動路に向けてペン当接部の外周面から開口したインキ流入口とからなり、該インキ流入口は、開弁した際の弁座と弁部との隙間と一致するように開口された孔状に形成され、前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の具体例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図2は請求項1及び2に係る本発明筆記具の第1実施例を示し、1はペン体、2はインキMを収容する軸筒、3は軸筒2の先端開口に接続され、ペン体1を進退自在に保持する先端口、4は先端口3と軸筒2とにより挾着された状態で該軸筒2内に配置される弁本体、5は弁本体4の前端内部に、該弁本体4と弁保持具6とにより挾着された状態で配置される弁座、7はコイルスプリングからなる弾発部材8によって弁座5方向に弾発された状態で弁本体4内に進退自在に内装される弁体、9はスポンジやウレタン等からなるインキ保持体であり、弾発部材8によって弁座5に圧接された弁体7を、弾発部材8に抗して弁座5から離脱後退させることで、開弁した弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から軸筒2内のインキMが流入してペン体1に供給される様になっている。そして、筒状の弁座5と弁保持具6との内部を貫通状に遊挿する弁体7の後述するペン当接部7-2 の外周面に軸方向のインキ流動溝10を設けて、弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から流入したインキMがペン体1の後端面に流動せしめて、該後端面からペン体1の内部に供給(浸透)される様にしてなる。
【0011】
ペン体1は、インキMを毛細管作用により内部に導くと共に先部(筆記部)へと誘導するアクリル繊維等からなる繊維結束体からなり、先部側より一回り程度細くした小径後部1-1 をインキ保持体9内に嵌挿せしめてその後端面をインキ保持体9内に位置させた弁体7のペン当接部7-2 に当接連繋させた状態で先端口3に進退自在に組み込み保持させる。
【0012】
軸筒2は、先端口3を接続すると共にインキMを収容するインナーパイプ2-1 と、このインナーパイプ2-1 の先端側を除くその外側に被嵌するアウターパイプ2-2 とから二重筒構造を成し、前記インナーパイプ2-1 の先端側内部に、弁座5、弁体7を組み込み内装させた弁本体4を弁保持具6を介して先端口3とにより前後から挾着せしめた状態で配置するようにしてなる。
【0013】
弁本体4、弁座5は周知の形状(構造)を成す一体成型品である。
即ち弁本体4は、外径を軸筒2のインナーパイプ2-1 の内径と略同径とする筒状を成し、その外周面に軸方向に開口させたインキ導入口11を放射状に有し、後端には弁体7の後部を摺動自在に貫通支持させる弁支持部4-1 を有し、先部の段付開口縁4-2 がインナーパイプ2-1 の内面段部と先端口3の接続部3-1 後端とにより前後から挾着された状態で該インナーパイプ2-1 内に配置され、弁座5、弁体7を支持する。
【0014】
弁座5は、ペン体1の小径後部1-1 よりも僅かに大きい内径を有する筒状を成し、その前端開口縁の鍔部12を弁本体4の内面段部と弁体7を挟持する弁保持6とにより前後から挾着された状態で弁本体4の前端内部に同軸状に配置され、弁体7が弾発部材8によって圧接する様になっている。つまり、閉弁状態を保つようになっている。
【0015】
弁体7は、先部に弁本体4の内径と略同径する形状にて前方に向けてリング状に突設させた弁部7-1 を備え、そして該弁部7-1 内側の凹部13底からペン当接部7-2 を同軸状に突設備えると共に、後部には弁本体4の弁支持部4-1 に摺動自在に貫通支持させる小径後部7-3 を備えた段付棒状に成形され、弾発部材8により弁座5方向(閉弁方向)に弾発された状態で弁本体4内に同軸状に配置されて弁部7-1 が弁座5に圧接せしめて閉弁状態を保つようになっている。
【0016】
ペン当接部7-2 は、弁部7-1 の凹部13底から弁座5内、弁保持具6内を貫通状に遊挿させてその突端をペン体1の後端面に当接させる長さにて弁体7に同軸状に突設備え、その外周面にその突出基端からペン体1の後端面に当接する突端に向けてインキ流動溝10を設ける。
【0017】
インキ流動溝10は、筆記時に開弁した弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から流入されてくる軸筒2内のインキMをペン体1の後端面に向けて案内導く役目を成すもので、弁体7のペン当接部7-2 の突出基端(弁部7-1 内側の凹部13底)からその突端に向けた外周面数カ所(図では 180゜離れて相対する2カ所)に適宜の深さと幅にて軸方向に直線的に設けて、弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から流入したインキMがペン体1の後端面に向けて速かに流動せしめて該後端面からペン体1内部に供給される様にしてなる。
【0018】
而して、以上の如く構成した第1実施例詳述の液式筆記具によれば、筆記時にペン体1に押されて弁体7が弾発部材8に抗して後退し、弁部7-1 が弁座5から離脱せしめて該弁座5と弁部7-1 との隙間から軸筒2内のインキMが流入すると、該インキMはインキ流動溝10を流動せしめてペン体1の後端面に至り、接着処理がなされている外周面に比べて毛細管作用による浸透性が高い該後端面からペン体1の内部に供給される。従って、ペン体1内部へのインキMの供給が従来の液式筆記具に比べて確実且つ速かに行われることから、筆記中にインキ切れを引き起こす虞れがない常に安定した筆記が期待できる。
【0019】
図3は請求項3に係る本発明液式筆記具の第2実施例を示し、斯る第2実施例は上記したインキ流動溝10に変えて、弁体7のペン当接部7-2 にインキ流動路14と、このインキ流動路14に向けてペン当接部7-2 の外周面から開口したインキ流入口15とを設けて、軸筒2内のインキMをペン体1の後端面に向けて速かに案内導く様に形成したものである。斯様の様に第2実施例ではペン体1へのインキMの供給構造を変えた以外の構成においては上記した第1実施例詳述と基本的に同じ事から、同じ構成部分に同じ符号を用いる事でそれらの説明は省略する。
【0020】
インキ流動路14は、適宜の口径にてペン当接部7-2 の突端からその突出基端に向けて開口して、筆記時にインキ流入口15から入り込んできた軸筒2内インキMをペン体1の後端面に向けて案内導く様にしてなる。
【0021】
インキ流入口15は、インキ流動路14からペン当接部7-2 の外周面に向けて数カ所(図では 180゜離れて相対する2カ所)に適宜の開口幅にて軸方向全長に亘りスリット状に開口して、筆記時に弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から流入したインキMをインキ流動路14へと流入せしめるものである。
【0022】
而して、以上の如く構成した第2実施例詳述の液式筆記具によれば、上記した第1実施例詳述の如く、筆記時に弁座5と弁部7-1 との隙間から軸筒2内のインキMが流入すると、該インキMはインキ流入口15からインキ流動路14へと入り込んで同インキ流動路14を流動せしめてペン体1の後端面に至り、該後端面からペン体1の内部に供給される。そして、斯る第2実施例詳述の液式筆記具によれば、第1実施例詳述のインキ流動溝10に比べてインキMの流動開口断面積を大きく確保することができることから、第1実施例詳述に比べて粘度や表面張力等の物理的性質の高いインキMをもペン体1の後端面に向けて速かに案内導くことができる。つまり、粘度や表面張力等の物理的性質が比較的に高いインキMの使用が可能になる。
【0023】
図4乃至図6は上記した第2実施例詳述の他の実施例であって、請求項6に係る実施例を示し、斯る実施例は孔状のインキ流入口16をペン当接部7-2 にインキ流動路14に通じるように開口して、筆記時に弁座5と弁部7-1 との隙間から流入してきた軸筒2内のインキMを、弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間範囲内の開口面積にてインキ流動路14に流入せしめる様に形成したものである。ペン当接部7-2 に対する孔状のインキ流入口16の開口位置は図6に示した様に、筆記時に開弁する弁座5と弁部7-1 との隙間と一致する同一位置((ロ)参照)に周面数カ所(図では 180゜離れて相対する2カ所)に開口して、開弁と略同時にインキ流動路14内へのインキMの流入が開始する様にしてなる。
【0024】
図7は請求項4に係る本発明液式筆記具の第3実施例を示し、斯る第3実施例は上記した第1実施例詳述のペン当接部7-2 の外周面を、その突出基端からペン体1の後端面に当接する突端に向けて平坦に切削せしめて弁座5、そしてペン保持具6との間にペン体1の後端面に至るインキ流動間隙17を設けて、筆記時に流入したインキMがこのインキ流動間隙17を通ってペン体1の後端面へと速かに流動せしめて、該後端面からペン体1の内部に供給される様にしたものである。尚、斯る第3実施例においても上記した第1実施例詳述と基本的に同じ構成部分に同じ符号を用いる事でそれらの説明は省略する。
【0025】
図8は請求項5に係る本発明液式筆記具の第4実施例を示し、斯る第4実施例は上記した第1実施例詳述のペン当接部7-2 の突出基端からペン体1の後端面に当接する突端に至るその内部に、軸芯から外周面に向けて放射状に連通開口させたインキ流動スリット18を設けて、筆記時に流入したインキMがこのインキ流動スリット18を通ってペン体1の後端面へと速かに流動せしめて、該後端面からペン体1の内部に供給される様にしたものである。尚、斯る第4実施例においても上記した第1実施例詳述と基本的に同じ構成部分に同じ符号を用いる事でそれらの説明は省略する。
【0026】
インキ流動スリット18は、適宜の開口幅にてペン当接部7-2 の突端からその突出基端に向けて放射状(図では十字状)に連通する様に設けて、筆記時に弁座5と弁体7の弁部7-1 との隙間から流入してきた軸筒2内のインキMをペン体1の後端面に向けて案内導く様にしてなる。
【0027】
而して、以上の如く構成した第4実施例詳述の液式筆記具のおいても上記した第2実施例詳述の如く、インキMの流動開口断面積を大きく確保することができることから、粘度や表面張力等の物理的性質の高いインキMをもペン体1の後端面に向けて速かに案内導くことができると言う効果が期待できる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の液式筆記具は叙上の如く構成してなるから、下記の作用効果を奏する。
求項1によれば、筆記時にペン体に押されて弁体が弁座から離脱し、開弁した弁体と弁座との隙間から軸筒内のインキが流入すると、該インキを弁体のペン当接部のインキ流動部を通してペン体の後端面へと流動させることができる。従って、従来の液式筆記具(特開昭62−1594号公報)の様にペン体に対するインキの供給を抑止する供給構造に比べてペン体に対するインキの速かな供給が期待できる。そして、ペン体の後端面から同内部にインキが供給(浸透)される様にしてなるから、時間を掛けずにペン体は即座に筆記し得る状態にインキで満たされると共に、インキ切れを引き起こす事もない。
【0029】
求項2によれば、上記した請求項1による作用効果の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部のインキ流動溝を流動してペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給されることから、上記した請求項1による作用効果と同等の作用効果が得られる。
【0030】
求項3によれば、上記した請求項1による作用効果の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキはペン当接部の外周面に開口するインキ流入口から同内部のインキ流動路へと流れ込んで該インキ流動路を流動せしめてペン体の後端面に至る。この時、インキは上記した請求項2の流動構造に比べて流動断面積が大きいインキ流動路を通ってペン体の後端面に至ることから、粘度や表面張力等の物理的性質の高いインキをもペン体の後端面に向けて速かに案内導くことができる。
【0031】
求項4によれば、上記した請求項1による作用効果の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部と弁座との間のインキ流動間隙を通ってペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給されることから、上記した請求項1による作用効果と同等の作用効果が得られる。
【0032】
求項5によれば、上記した請求項1による作用効果の如く、軸筒内のインキが開弁した弁体と弁座との隙間から流入すると、該インキは弁体のペン当接部のインキ流動スリットを流動してペン体の後端面に至り、該後端面からペン体の内部に供給されることから、上記した請求項1による作用効果と同等の作用効果が得られると同時に請求項3による作用効果と同様に粘度や表面張力等の物理的性質の高いインキをもペン体の後端面に向けて速かに案内導くことができると言う効果も期待できる。
また、請求項6によれば、筆記時に弁座と弁部との隙間から流入してきた軸筒内のインキを、弁座と弁体の弁部との隙間範囲内の開口面積にてインキ流動路に流入せしめる。
【0033】
従って、本発明の液式筆記具によれば、軸筒内のインキのペン体への迅速な供給が期待できると共に、接着処理がなされている外周面に比べて毛細管作用による浸透性が高いペン体の後端面から同体内部にインキが供給(浸透)される様にしてなることから、筆記中にインキ切れを引き起こすことはなく、常に安定した筆記が期待できる。更にはインキの流動断面積によりペン体への流動(供給)を任意に可変することができることから、インキの物理的性質に応じた供給が可能とする画期的なインキ供給構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1又は2に係る本発明液式筆記具の第1実施例を示した要部の縦断面図
【図2】 キャップを省略して示す図1のII−II線横断拡大図
【図3】 請求項3に係る本発明液式筆記具の第2実施例を示した同横断拡大図
【図4】 請求項3及び請求項6に係る本発明液式筆記具の他の実施例を示した要部の縦断面図
【図5】 キャップを省略して示す図4のV−V線横断拡大図
【図6】 同要部の縦断拡大図で、(イ)は閉弁状態を示す、(ロ)は開弁状態を示す
【図7】 請求項4に係る本発明液式筆記具の第3実施例を示したキャップを省略して示す横断拡大図
【図8】 請求項5に係る本発明液式筆記具の第4実施例を示したキャップを省略して示す横断拡大図
【符号の説明】
1…ペン体 2…軸筒
3…先端口 4…弁本体
5…弁座 7…弁体
7-1 …弁部 7-2 …ペン当接部
8…弾発部材 10…インキ流動溝
14…インキ流動路 15,16…インキ流入口
17…インキ流動間隙 18…インキ流動スリット

Claims (6)

  1. 弾発部材によって弁座の後端面に圧接させた弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、
    筒状の弁座に圧接させる弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端面に当接させるペン当接部を、該ペン体の後端側と略同径とする太さにて同軸状に突設し、該ペン当接部に、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けたインキ流動部を設け
    前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、
    前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、
    前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする液式筆記具。
  2. 請求項1記載の液式筆記具において、
    インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けた該ペン当接部の外周面に形成したインキ流動溝であることを特徴とする液式筆記具。
  3. 請求項1記載の液式筆記具において、
    インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けて該ペン当接部の軸芯に開口したインキ流動路と、このインキ流動路に向けてペン当接部の外周面から開口したインキ流入口とからなることを特徴とする液式筆記具。
  4. 弾発部材によって弁座の後端面に圧接された弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、
    筒状の弁座に圧接する弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端に当接させるペン当接部を同軸状に突設し、該ペン当接部の外周面を、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けて平坦に切削せしめて少なくとも前記弁座との間にインキ流動間隙を設け
    前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、
    前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、
    前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする液式筆記具。
  5. 弾発部材によって弁座の後端面に圧接された弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、
    筒状の弁座に圧接する弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端に当接させるペン当接部を同軸状に突設し、該ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接する突端に至るその内部に、軸芯から外周面に向けて放射状に連通開口させたインキ流動スリットを設け、
    前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、
    前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の 内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、
    前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする液式筆記具。
  6. 弾発部材によって弁座の後端面に圧接させた弁体を、該弁座から離脱後退させて軸筒内に収容されているインキをペン体に供給する構成の液式筆記具に於いて、
    筒状の弁座に圧接させる弁体の弁部から、前記弁座内を貫通状に遊挿させ且つ突端をペン体の後端面に当接させるペン当接部を、該ペン体の後端側と略同径とする太さにて同軸状に突設し、該ペン当接部に、その突出基端からペン体の後端面に当接する突端に向けたインキ流動部を設け、
    インキ流動部が、ペン当接部の突出基端からペン体の後端面に当接するその突端に向けて該ペン当接部の軸芯に開口したインキ流動路と、このインキ流動路に向けてペン当接部の外周面から開口したインキ流入口とからなり、
    該インキ流入口は、開弁した際の弁座と弁部との隙間と一致するように開口された孔状に形成され、
    前記弁体は、前方に向けてリング状に弁部を突設するとともに、該弁部の内側に凹部を形成し、
    前記弁座は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁体の前記凹部の内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間と略同等になるように形成されるとともに、前記弁体を摺動自在に貫通支持する弁本体と該弁本体よりも前方側に固定された略筒状の弁保持具とによって前後から挟着され、
    前記弁保持具は、その内周面と前記ペン当接部の外周面との隙間が、前記弁座の内周面と前記当接部の外周面との前記隙間よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする液式筆記具。
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