JP3776527B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は処置具チャンネルに挿通された処置具の導出方向を制御する処置具起上機構を備えた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
十二指腸の乳頭への処置具(パピロトミーナイフ等)の挿入は、患者のぜん動や脈動の動きや、内視鏡先端部や処置具のフラツキなどによって、狙いが定まらないのと、患者の乳頭位置に個人差があるなどするため、熟練を要する技が必要な手技の一つとなっている。
【0003】
このため、術者は、パピロトミーナイフの先端部近くのシースに曲がり癖をつけたり、患者の体位を変えたり、ベットサイドで患者に対する自分の立ち位置を変えたり、挿入部を捻ったりと様々な工夫を凝らしている。
【0004】
また、内視鏡についても、処置具を術者の所望の位置に移動させるため、処置具の起上機構に関しては、これまでも様々な創意工夫・提案がされている。
【0005】
しかしながら、思い通りの方向に処置具が向かず、挿入できずに、乳頭の周囲を処置具の先端で幾度も突っつき、周囲が腫れて、乳頭を塞ぎ、ますます挿入できなくなってしまったり、挿入できるにはできても、ナイフの向きが、血管の通っている方向に向いて、切開の際、大出血を起こしてしまうなど、上手にできないことがたびたびあった。
【0006】
そこで、処置具起上台にヒンジを設け、起上操作に伴って、視野中心と平行に起上させるのではなく、視野中心方向に斜めに傾けて処置具台を起上させる提案が特開平7−23900号公報にされている。また実公平3−30081号公報では起上台に斜め方向の案内溝を形成し処置具を視野中心に向ける提案がされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記2つの公報は処置具台を起上させることにより処置具の先端側の導出方向を変更できるが、起上量を変えても殆ど1つの平面内に沿って移動するため、導出方向が制限され、目標とする部位への誘導が困難であった。
【0008】
このため、狙いを定めて処置具を進め、もう少しで乳頭に挿入できそうな所まで進めても、処置具の先端が乳頭から僅かに外れてしまい易い。
【0009】
この場合、前記平面内に沿った方向への移動或いは変更しかできないので、乳頭に誘導することが困難で、何度もやり直すことが必要となることがしばしばであった。
【0010】
(発明の目的)
本発明は、この問題点を解決するもので、十二指腸の乳頭等、目的部位への導入或いは誘導を容易にでき、患者に時間的に負担をかけないで、処置具の案内ができる内視鏡を提供する事を目的とする。
【0011】
処置具起上台の上げ下げによる処置具の観察像内での並行移動と、処置具挿入口近傍での押し引き操作による、処置具先端の乳頭への進退の2つの従来の動きに、処置具台の案内溝を起上方向に対してほぼ直角方向に移動させることで、処置具を変形させ、その先端を乳頭に向けて横に振る動きを、もう1つ加えて、乳頭への挿入性を向上するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の内視鏡は、体腔内に挿入可能な挿入部の先端を構成すると共に、体腔内を観察するための視野を有する観察手段を備えた内視鏡先端部と、
前記内視鏡先端部の先端側に配設されて処置具台であって、
内視鏡先端部内に配設された処置具チャンネルに挿通して当該内視鏡先端より突出した処置具を所定の方向に案内可能とする、前記処置具チャンネルの先端に形成された開口に対向する位置に配設された案内溝部と、前記案内溝部に対して先端側に当該案内溝部の先端部と一体的に連設され、前記案内溝部に案内された前記処置具を所定の他の方向に案内可能とする先端側案内溝部と、前記案内溝部と前記先端側案内溝部との間に形成された、当該内視鏡先端部の視野側に開口した切り込み部と、を有する処置台と、
前記内視鏡先端より延設し、先端部が、前記先端側案内溝部の一側面であって前記切り込み部が開口する側面に接続された起上ワイヤと、
具備している。
本発明の第2の内視鏡は、体腔内に挿入可能な細長の挿入部と、
前記挿入部の先端部に配置され、前記挿入部内の処置具チャンネルに挿通された処置具を案内する案内溝を備えた処置具台と、
前記処置具台から延出され、進退動作可能なワイヤと、
前記処置具台を構成する、前記処置具チャンネルの先端に形成された開口に対向する位置に配設された案内溝部であって、前記先端部に対して軸支され、前記ワイヤの進退動作に伴って前記処置具台を所定の方向に回動させる案内溝部と、
前記処置具台を構成し、前記案内溝部に対して先端側に屈曲部を介して配設された先端側案内溝部であって、前記ワイヤの進退動作に伴前記ワイヤの引張により屈曲する屈曲部の屈曲に応じた方向であって前記案内溝部の回動方向に対して略直角方向に回動する先端側案内溝部と、
を具備している。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態の内視鏡先端部の構成を示し、図2は処置具台起上機構を示す。
【0014】
図1に示すように本発明の第1の実施の形態の側視型で十二指腸用の内視鏡1は細長の挿入部2を有し、この挿入部2の先端に先端部3が設けられ、この先端部3の後端には湾曲自在の湾曲部4が設けられ、この湾曲部4は挿入部2の後端に形成さられた操作部67(図11(A)参照)に設けられた湾曲操作ノブ69(図11(A)参照)を操作することによって上下、左右の任意の方向に湾曲することができる。
【0015】
上記先端部2はステンレススチール(SUSと略記)で形成された硬質の先端部本体(或いは硬質部本体)5と、この先端部本体5の先端側に被せるように設けられたプラスチック材からなるキャップ6とにより略直方体形状の収納空間7が形成され、この収納空間7には処置具台起上機構8を形成する処置具台9が収納されている。
【0016】
この処置具台起上機構8は処置具28(例えば図2(B)参照)の導出方向を規制する処置具台9と、この処置具台9をその後端の回りで回転させる(ようにしてその前部側を起上或いは上げ下げする)操作を遠隔的に行う処置具台起上操作機構とを有する。
【0017】
本実施の形態の処置具台9は可撓性と弾性回復力を有する高分子材料としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFEと略記)で形成され、この処置具台9の後端(基端)には側部に突出する回転軸11が設けられ、この回転軸11は対向するキャップ6に形成した凹部により回転自在に支持されている。また、この処置具台9の先端側の一方の側壁(後述する視野側の側壁)にはワイヤ12の先端が回転可能に係止され、このワイヤ12を牽引或いは弛緩(押し引き)することにより、処置具台9を回転軸11の周りで回転できるようにしている。
【0018】
このワイヤ12は先端部本体5に設けられたワイヤ挿通孔13を通り、さらにその奥のワイヤチューブ14を通って挿入部2内を挿通され、操作部67に設けられた図示しない遠隔的な起上操作手段としての起上操作レバーに接続され、この起上操作レバーを操作することによって、このワイヤ12を牽引或いは弛緩(押し引き)して、処置具台9を回転軸11の周りで回転して起上(図1では起上方向は上方向)等できる処置具台起上機構8を形成している。
【0019】
この処置具台9は側面形状が長方形を対角線に沿って切ったような斜面を有し、その斜面の中央部を船底型にした処置具案内溝15(図2(A)参照)が形成されている。この処置具案内溝15の基端側は処置具チャンネル16における先端部本体5の先端面で開口する開口部17に対向している。この処置具チャンネル16は挿入部2を経てその後端側は操作部67の基端付近の処置具挿入口(図示略)と連通し、この処置具挿入口に挿入された処置具はその後端側を繰り出す操作を行うことによりその先端側を開口部17から突出させることができる。
【0020】
図2(A)に示すように収納空間7は先端部3の一方の側に(先端部3の)長手方向に沿って形成され、この収納空間7に隣接する他方の側には照明窓18と観察窓19とが設けられ、それぞれ照明レンズ21及び対物レンズ22が取り付けられている。
【0021】
なお、図2(A)は先端部3を(図1の上方向から、つまり)視野方向から見た平面図を示し、図2(B)は図2(A)のE矢視方向からキャップ6を外して処置具28をガイドした状態での処置具台9を先端部本体5との相対的な位置関係で示し、図2(C)及び図2(D)はワイヤ12を引っ張る操作を行った場合における図2(A)及び図2(B)に相当する図をそれぞれ示す。また、図2(B)及び図2(D)における1点鎖線は視野中心軸29を示す。
【0022】
照明レンズ21の奥にはライトガイド86(図12(A)参照)が配置され、光源装置から供給される照明光を伝送し、先端部3内で屈曲されて挿入部2の側方側に開口する先端面からさらに照明レンズ21を経て出射し、十二指腸の乳頭等の被写体を照明する。
【0023】
照明された被写体は対物レンズ22及びプリズム82(図12(A)参照)等を経てその結像位置に配置されたCCD等の固体撮像素子の撮像面に結像され、光電変換されて撮像信号として出力される。この固体撮像素子から出力される撮像信号は図示しない信号処理装置(或いはビデオプロセッサ)に入力され、標準的な映像信号に変換された後、表示手段としてのカラーモニタに出力され、内視鏡画像が表示される。
【0024】
図1に示すように先端部本体5の後端には湾曲駒23が回動自在に連結されて湾曲部4が形成されている。また、湾曲駒23の外周はゴムチューブ等の可撓性の外皮24で覆われている。
【0025】
本実施の形態では図2(A)に示すように処置具台9の前方(先端)寄りの途中位置にこの処置具台9の視野側の側方から他方の側に薄肉の部分を残すように切り込んで、略楔形状の切り込み空間部25を設け、この切り込み空間部25の前側の処置具台前部9aを薄肉の部分のヒンジ部(屈曲部)26で屈曲できるようにしてヒンジ部26の後側の処置具台後部9bに一体的に連結している。
【0026】
つまり、切り込み空間25は観察窓19等が設けられた視野側の切り込み量が大きく、他方の側の切り込み量は小さくなっており、かつ処置具台前部9aにおける視野側の側部にはワイヤ12の先端が回転自在に取り付けられたワイヤ取付部27が設けてある。
【0027】
そして、このワイヤ12を引っ張る操作を行うと、処置具台9は回転軸11の回りで回転(つまり起上)すると共に、処置具台前部9aはヒンジ部26の長手方向(図2(A)では紙面に垂直方向)の回りで切り込み量が大きい視野側に図2(C)の矢印Fで示すように円弧を描くように屈曲されるようにして移動するようにしている。
【0028】
この屈曲により処置具台前部9aは起上方向(図2(A)或いは図2(C)では紙面に垂直方向)と略直交する視野側の方向に移動する移動部を形成している。このように本実施の形態では、ワイヤ12を引っ張る操作を行うことによって、処置具台9を起上方向に起上させる機構の他に、ヒンジ部26の回りで処置具台前部9aを(起上方向とは略垂直な方向となる)回転的移動する移動部を形成してる。
【0029】
この場合、処置具案内溝15の先端側の一部を横方向にずらすように移動する構造にすると、処置具をS字に曲げることになるので座屈させてしまい易くなるのと、処置具の弾性に逆らって移動する際の力が多く必要となることことがあるので、上記のように屈曲させて横方向に移動させる構造にしてそのようなことを解消している。
【0030】
なお、処置具台前部9aは少なくとも処置具案内溝15の一部(具体的には処置具案内溝15の先端側)を含む。また、処置具案内溝15における視野側と反対側の壁は先端に向かうにつれ、盛り上がった案内壁30を形成し、処置具28が処置具案内溝15から外れるのを防止している。
【0031】
このように本実施の形態では可撓性と弾性回復力を有する高分子材料としてのPTFEからなる処置具台9の前寄りの途中位置に視野側の切り込み量が他方のヒンジ部26より大きい切り込み空間25を設け、弾性回復力を有するヒンジ部26で視野側に屈曲自在に連結し、かつ切り込み空間25の前側の処置具台前部9aにおける視野側の側部にワイヤ12の取付部27を形成していることが特徴となっている。
【0032】
なお、処置具案内溝15を屈曲させるのに、従来の形状のままにした場合には、移動のための力が必要であり、材料が非常に軟らかいゴムなどに限られてしまう。このため、本実施の形態では切り込み空間25を形成すると共に、可撓性と弾性回復力を有する高分子材料で処置具台9を形成し、かつ薄肉のヒンジ部26で屈曲自在にしてそのような制限を解消している。
【0033】
また、処置具台を少なくとも2つ以上の部分に分けて、これらを連結する構成にすると、構造が複雑になり、洗滌性が劣り、高価になるので、本実施の形態では一体的に形成している。
【0034】
また、屈曲部が弾性回復力のない構成であると、屈曲させた後に戻す操作が必要になり煩雑で面倒になることと、いちいち戻さないと、起上を下げたときに、先端が収納空間7に引っかかってスムーズに収納できなくなることが考えられるので、可撓性と弾性回復力を有する高分子材料で(ヒンジ部26を含む)処置具台9を形成し、そのような面倒な操作を不必要とすると共に、収納空間7にスムーズに収納できるようにした。
【0035】
また、本実施の形態では処置具台前部9aを横方向に移動する移動手段を処置具台起上操作装置と別個に設けると、挿入部2が太くなること、及び既存の装置より構造の変更部分が多くなり高価になることから共通の起上操作装置により横方向の操作も行えるようにしている。
【0036】
次に本実施の形態の作用を以下に説明する。
十二指腸乳頭に処置具28を導入する場合で説明する。処置具挿入口から処置具28を挿入し、処置具28を前進させて開口部17から処置具28の先端側を突出させると、この開口部17に対向して配置された処置具台9の処置具案内溝15に規制され、その処置具案内溝15に沿って先端側が突出されるようになる。
【0037】
起上操作レバーを起上させない操作状態に対応する図2(B)ではその処置具28の進行方向(或いは導出方向)は符号31で示すように視野中心軸29と平行な方向となる(但し、図2(A)のE矢視から見た状態)。
【0038】
起上操作レバーを操作してワイヤ12を引っ張る操作を行うことによって、図2(C)或いは図2(D)のように、処置具台9がワイヤ12によって引っ張られて斜め上方向に上がって行き、収納空間7から処置具台9の前方の処置具台前部9aが出始めると、ワイヤ12の引っ張りの力によって処置具台9および処置具台9に形成された処置具案内溝15が、ヒンジ部26の所でくの字の形に曲がり始め、ヒンジ部26を回転の中心軸にして図2(C)の黒の太い矢印Fに沿って、円弧を描いて処置具台前部9aが移動する。
【0039】
従って、処置具案内溝15に案内された処置具28の進行方向31は視野中心方向29と交差する角度方向に向く。処置具28を進める(繰り出す)操作を行うと、案内壁30があるため、処置具28の先端側は処置具案内溝15から外れることなく、処置具案内溝15に沿ってガイドされ、処置具台前部9a側の屈曲した処置具案内溝15によって僅かに変形しつつ、視野側に突出される。この場合、処置具台2は滑り性に優れたPTFEで形成されているので、引っかかりなく処置具28をスムーズに進めることができる。
【0040】
観察画面上では、予め、視野中心近くにとらえていた十二指腸乳頭に処置具28の先端が近づいていくことになる。この際、従来の、起上方向だけに処置具台を起上させるもの、視野中心方向に斜めに傾けて処置具台を配置したもの、或いは処置具台に斜め方向の案内溝を設けたものでは、処置具の動きが観察画面上では、1つの平面内での移動なのに対し、本実施の形態では、起上操作レバーを動かすと処置具先端が1つの平面から外れて斜め方向に変形し動くため、乳頭への挿入の間際での処置具の先端位置の微調整ができ、挿入が容易となる。
【0041】
つまり、起上量或いは起上回転角が小さい状態では回転軸11の軸に垂直な平面内での導出方向31aとなるが、さらに起上量を大きくして処置具台前部9aが収納空間7の上部側に露出する状態になる付近からヒンジ部26を回転中心とするように処置具台前部9aが回動或いは屈曲するので、前記平面から外れてこの平面に垂直な方向(横方向と略記)にずれる導出方向31bとなる。
【0042】
起上量に応じてこの横方向への移動量を可変できるので、十二指腸乳頭への導入のように目的部位への誘導が困難な場合にも、従来例に比べて導出方向の微調整が可能であるので、容易に誘導することができる。
【0043】
従って、十二指腸乳頭に処置具28の先端を導入することを容易かつ短時間にに行うことができる。また、導入した後の処置具28による切開処置等も容易かつ短時間に行うことができる。このため、患者に苦痛を強いる処置時間を大幅に短縮でき、その負担を軽減できると共に、術者の負担も大幅に軽減できる。
【0044】
処置が終了して、起上操作レバーを元に戻すと、ワイヤ12の押す力とヒンジ部26の弾性回復により処置具台前部9aは元の位置に戻り収納空間7に収納され、処置具台9が上がったままになってしまい、患者の体腔壁に当たってしまうようなことはない。
【0045】
本実施の形態によれば、処置具28の乳頭への挿入性の向上、挿入までの時間の短縮による患者の負担軽減、習熟を要さないので新人の術者の場合でも挿入が容易にできる。これまでよりも挿入が楽なのでパピロトミー(切開)の角度も正確になりより的確な処置ができ、安全性の向上にも寄与する。
【0046】
なお、図2(C)及び図2(D)では回転軸11とその軸受け部との係合部分が小さいような場合で示している。つまり、処置具台後部9bも少し横方向に回動されるように示している。
【0047】
これに対し、例えば、回転軸11を処置具台9の両側壁から突出し、軸受けもこれに対応して両側に設けるようにして、処置具台前部9a側のみを横方向に回動するようにしても良い。
【0048】
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態における処置具台起上機構の構成を示す。図3(A)は処置具台起上機構の平面図、図3(B)は図3(A)のG矢視方向からの背面図を示す。
【0049】
第1の実施の形態とは異なり、図3(A)に示すように本実施の形態における処置具台9は、2つの比較的硬質で滑り性に優れ耐摩耗性を有する高分子材料としてのポリエーテルイミド(PEIと略記)製の2部材からなる処置具台前部9cと処置具台後部9dが、切り込み空間部25を挟んで、片端同士を円筒型の回転可動の蝶番33が形成されるように射出成型して嵌合している。そして、スナップフィットになっていて回動自在ではあるが、容易には外れない。
【0050】
更に視野側に移動される移動部を形成する処置具台前部9cと処置具台後部9dの上に、薄く変形可能なPTFE製の熱収縮チューブからなる変形被覆材34を被せて処置具台9を形成している。そして、この変形被覆材34により切り込み空間部分25以外は水密的に密着している。例えば、処置具案内溝15はこの変形被覆材34の外表面の凹部形状により形成されることになる。
【0051】
また、この変形被覆材34は切り込み空間部25に対しては屈曲可能且つ弾性回復可能に、変形時のシワが内側に入り込むよう緩めに被覆している。
本実施の形態では切り込み空間部25に汚れが入ると、不衛生なばかりでなく、使用しているときや経時的に体液などの汚れがついて移動が阻害される等のおそれがあるので、屈曲及び弾性回復可能な(処置具台9とは)別の変形可能な材料で水密的に覆うようにしてそのような不利の面を解消している。
【0052】
なお、処置具台前部9cと処置具台後部9dは、基本的には第1の実施の形態における処置具台前部9aと処置具台後部9bと同様の機能を有し、さらに後述する利点を備えたものとなっている。
【0053】
なお、本実施の形態では図示しない収納空間の横方向の幅は処置具台9の幅より僅かに大きくしてあり、従ってワイヤ12を牽引して処置具台9を起上させた場合、処置具台9が収納空間内にある場合には回転軸11の回りで起上方向に起上する。そして、回転角が大きくなり、蝶番33が収納空間の上部に露出すると、この蝶番33部分から前の処置具台前部9cが視野側に屈曲されるように移動可能となり、一方処置具台後部9dは収納空間を形成する側壁で視野側に屈曲される移動は規制されるようにしている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0054】
次に本実施の形態の作用を説明する。
このように構成しているので、ワイヤ12を引っ張る操作を行うことにより、処置具台9は回転軸11の回りで回転し、起上する。さらにワイヤ12を牽引すると、処置具台9は起上し、蝶番33が収納空間の上部に露出すると、この蝶番33部分から前の処置具台前部9cは起上方向に起上すると共に、視野側に屈曲されるように移動可能となる。一方、処置具台後部9dは収納空間を形成する側壁で視野側に屈曲される移動は規制され、起上方向にのみ回動する。
【0055】
また、第1の実施の形態と異なり、変形被覆材34で処置具台9が被覆されているので体液等の汚れが切り込み空間部25へ侵入しないし、変形被覆材34を形成するPTFEは滑り性に優れているので変形被覆材34の外表面で形成される処置具案内溝15により処置具8の進退の抵抗を小さくでき、処置具28のガイドに適したものとなる。その他は第1の実施の形態と同様の作用となる。
【0056】
本実施の形態によれば、汚れが蝶番33に入り込まないので作動がいつまでもスムーズとなり、第1の実施の形態によるヒンジ部26が疲労によって折れるようなことを解消でき、かつ長持ちする。変形被覆材34を形成するPTFEは撥水性に優れるので洗滌性が向上する。
【0057】
さらに蝶番33が万一壊れても、変形被覆材34によって被覆されているので、形状が大きく変化してしまうことがなく、収納空間部7に入らなくなることがない。その他は第1の実施の形態で述べたように目的部位への導入、或いは誘導を容易に行うことができる等の効果を有する。
【0058】
また、処置具台9と一体に形成される蝶番33は、PEI製なので、滑り性に優れるため、蝶番33の回転抵抗が少なく、回転力が少なくて済む。また、耐磨耗性に優れるので、寿命が長い。同様に、処置具台9と一体に、回転軸11を成形しているので、同じ効果がある。
なお、例えば第1の実施の形態に対して、その処置具台9を変形被覆材34で覆うようにして切り込み空間部25に汚れが入らないようにしていも良い。
【0059】
(第3の実施の形態)
図4は本発明の第3の実施の形態における処置具台起上機構の先端側の構成を示す。
第1,第2の実施の形態とは異なり、本実施の形態における処置具台9は、高分子材料としてポリプロピレン(以下、PPと略記)製で2つの切り込み空間25a,25bがこの処置具台92の視野側及びその反対側の側壁からに一つずつ設けてあり、各切り込み空間25a,25bには処置具台9を形成している材質(具体的にはPP)より軟らかく弾性回復力のあるシリコンゴム系の接着剤(例えば信越シリコーン社製KE−45)からなる充填材35が充填してある。この充填剤35は処置具案内溝15の面より僅かに低く、充填されている。
【0060】
第2の実施の形態では少なくとも切り込み空間部25を変形被覆材34で覆ったのに対し、本実施の形態では各切り込み空間25a,25bを変形及び弾性回復可能な充填材料で覆うことにより、各切り込み空間25a,25bに汚れが入らないようにして洗滌性を向上している。また、被覆の場合には、長い間用いている間に、屈曲疲労で被覆が破けてしまうようなことが考えられので、充填によりそのようなことが発生しないようにしている。
【0061】
一方の切り込み空間25aの頂部に隣接する薄肉の部分でヒンジ部26が形成されている。その他は第1の実施の形態と同様の構成である。
次に本実施の形態の作用を説明する。
【0062】
充填剤35によって妨げられる屈曲性は、両側の切り込み空間25を設けることにより、処置具台9の屈曲性を上げることで相殺して、全体としての屈曲性を第1,第2の実施の形態レベルにしている。
【0063】
換言すると、切り込み空間25aに充填された充填剤35が屈曲移動を妨げるが、両側面に切り込み空間25a,25bを形成してあるため、他方の切り込み空間25bに充填された充填剤35側が伸張して屈曲を促進させる働きをするので変形し易くなっており、トータルでの屈曲性が確保されている。
【0064】
また、第2の実施の形態と同様、汚れが切り込み空間25a,25bに入らない。
また、切り込み空間25aを形成した際の切り込みの残部となるヒンジ部26のみの弾性回復力に充填剤35による弾性体の回復力が加わるので、移動後の元に戻る力が強い。また、充填剤35の充填面は処置具案内溝15より低いため、移動により圧縮され膨らんでも、処置具案内溝15の表面には出てこない、このため処置具28の進退を妨げない、また、処置具案内溝15より僅かに低くなっているだけなので汚れは殆ど残らない。
【0065】
本実施の形態は以下の効果を有する。
ワイヤ12を引っ張る操作を行うことによって、第1の実施の形態と同様に処置具台9の前寄りの部分を視野側に屈曲移動することができる。
構造が簡単で、ヒンジ部26が仮に疲労によって破壊しても、充填剤35で接着されていて、処置具台9の一部が体腔内に脱落する危険性を回避できる。また収納空間7に収納できるため内視鏡を引き抜くときに体腔壁を傷つけない。
【0066】
PPは繰り返し屈曲耐性つまりヒンジ性に優れている材料なので、長く使用できる。但し、接着性は劣るので、シリコン系の接着剤を充填する前にプライマーによる表面処理は必要になる。
【0067】
なお、図4ではワイヤ12の取付部27が設けられた視野側(図4では紙面の上側)からの切り込み空間25aは他方の切り込み空間25bより大きい切り込み量で形成されているが、同じにするなどしても良い。
また、視野側から切り込み量の大きい切り込み空間25aを1つ設け、充填剤35で充填したものにしても良い。
【0068】
(第4の実施の形態)
図5は本発明の第4の実施の形態における処置具台起上機構の先端側の構成を示す。図5(A)は処置具台起上機構の先端側の平面図、図5(B)は図5(A)の背面図を示す。
【0069】
本実施の形態における処置具台9はその先端側における視野側の側壁にワイヤ取付部27で回転自在に取り付けられたワイヤ12の他に、視野側と反対側の側壁にも第2のワイヤ12′がワイヤ取付部27′で回転自在に取り付けられている。
【0070】
また、本実施の形態では処置具案内溝15の裏側に三角形を2つ並べ一部を重ね合わせたような断面形状を持つ切り込み空間25を設けている。この場合、三角形を2つ並べ一部を重ね合わせた薄肉になった底面部分が変形或いは屈曲可能な変形部(或いは屈曲部)41を形成し、この底面部分は視野側に形成され、この部分に対向する2つの三角形の頂点側が視野の反対側に形成されている。
【0071】
また、処置具台9の材料は比較的軟らかく耐薬品性に優れるウレタン系の熱可塑性エラストマからなる。
【0072】
そして、視野側のワイヤ12を引っ張る操作を行うことにより、切り込み空間25に隣接し、薄肉になった視野側の変形部41を収縮させるように屈曲変形させて処置具台9の前側部分の移動部42を視野側に屈曲移動させることができるようにしている。
【0073】
また、ワイヤ12′を引っ張る操作を行うことにより、このワイヤの取付部27′側には薄肉の部分は少ないので、この処置具台9を回転軸11の回りで回動、つまり起上させることができるようにしている。
【0074】
本実施の形態はこれまでの実施の形態と大きく異なる点は、ワイヤ12、12′が処置具台9の前側の部分、つまり移動部42の両側面に2本、回転自在に接続されている点で、それぞれ、処置具案内溝15の先端側移動用(より具体的には処置具案内溝15の先端側を視野側に移動する横方向変形移動用)と起上作動用の機能を有するものである。
【0075】
これらは、それぞれ別個の遠隔操作手段となる操作部に配置された第1の操作レバー及び第2の操作レバーに接続されており、独立して作動可能である。
第1の実施の形態等では共通の起上操作装置により、起上と(横方向の)移動とを操作するので、起上を最大近くまで上げてから、更にワイヤ12を引っ張ることで、移動に移行することになる。本実施の形態ではそれぞれを専用の、つまりの別の操作レバーを設けることによって、それぞれの操作を独立して行うことができるようにして微調整をより容易にできるようにした。
なお、処置具案内溝15の表面には親水加工のコート43が施されている。
【0076】
次に本実施の形態の作用を説明する。
起上操作用の第2の操作レバーを操作して処置具28の先端を乳頭近くに誘導したら、第2の操作レバーの操作に加え、横方向変形移動用となる第1の操作レバーを操作して、横方向への誘導との双方向の動きを微調整をして挿入及び処置をスムーズに行うことができる。
【0077】
変形部41は側面にあり変形時にシワになるが、処置具案内溝15の部分は厚めに形成してあるので、変形時に横方向には、縮んで変形するが処置具案内溝15の面はシワにはならず、処置具28の進退を妨げない。また処置具台9の材料そのものが滑り性が悪いが、処置具案内溝15の表面に滑り性の良い親水加工のコート43が施されているので、処置具28の進退の抵抗は少ないものになっている。
【0078】
本実施の形態によれば、微調整がより高度にできる効果がある。また、処置具台9の材料そのものが軟らかく変形力量を低くできる。その他は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0079】
処置具案内溝15を切断する形で、切り込み空間25を設けた第1、第3の実施の形態に比べて処置具台9を柔軟な材料で形成し、処置具案内溝15の裏側に切り込み空間25を設けているので、第2の実施の形態と同様、処置具案内溝15表面に段差がなく、処置具28は、スムーズに進退でき、また、汚れも洗い易い。
【0080】
(第5の実施の形態)
図6及び図7は本発明の第5の実施の形態に係り、図6(A)は処置具台起上機構の先端側の平面図、図6(B)はその概略斜視図を示し、図7は先端部の断面図を示す。
【0081】
本実施の形態は、処置具台9を取り外し自在にすることにより、移動部42の洗滌性の向上と、耐久性の劣化の問題を解消している。
【0082】
本実施の形態における処置具台9は、材料をテフロンの中のパーフロロアルコキシ樹脂(以下、PFAと略記)とし、両側面からU字形の切り込み空間25が、ほぼ中央に薄肉のヒンジ部26を形成するように設けられている。また、処置具案内溝15の裏側と後端は四角に空間が彫り込まれていて、処置具台9は図7に示すように略コの字形の断面形状で、下側に延出された足部45が設けられ、この足部45の後端には外側に突出する回転軸11が形成されている。
【0083】
また、本実施の形態では、図7に示すように、キャップ6と先端部本体5の一部に着脱ガイド溝46が回転軸11の先端間の幅より僅かに狭く、足部45が変形できる幅で収納空間7の上面から回転軸穴47まで連通するように各側壁に設けられている。
【0084】
ワイヤ12は回転可能且つ着脱自在にスナップフィット方式で処置具台9の移動部42の部分に係止可能に設けられている。その他は第1の実施の形態と同様の構成である。
【0085】
次に本実施の形態の作用を説明する。
このように構成したので、例えば第1の実施の形態の場合とほぼ同様に処置具のガイドを行うことができる。
【0086】
さらに本実施の形態では内視鏡検査後に起上を一杯にかけて、切り込み空間25に親指と人差し指の爪を掛けて引っ張ると処置具台9は変形して、洗滌担当者により容易に取り外し可能である。
【0087】
また、収納空間7に処置具台9を取り付けるときは図7の白抜き矢印で示すように、収納空間7上面の着脱ガイド溝46の位置に回転軸11を合わせて、指先で押し込むと足部45が内側に挟まって変形し、着脱ガイド溝46に填まる、そのまま押し込んで行くと、回転軸穴47に回転軸11が入り、外側に足部45は広がって、元の形に戻り回転可能に収納される。
【0088】
本実施の形態は以下の効果を有する。
処置具台9を収納空間7より、外に引っ張り出して洗滌する事ができる、このため収納空間7内も洗滌し易くなる。また使用していくうちにヒンジ部26に曲がり癖がついたり、戻りが悪くなって収納空間7に収納するとき引っかかったり、回転軸11が摩耗してガタツクようになったら、ワイヤ12を取り外して新しいものに容易に交換できる。
【0089】
処置具台9はプラスチックモールド成形による一体品であるので、射出成形等により大量に安価に作れるので、ディスポ(使い捨て)にもでき、その場合には毎症例ごとに交換することも可能である。
【0090】
ワイヤ12を付けたまま再使用のために洗滌する際も、切り込み空間25はU字形なので洗滌し易いし、処置具台9の裏側は彫り込まれて空間になっているが、裏返して歯ブラシ等で洗えるので洗滌し易い。
【0091】
また、この空間があるため少々処置具台9が汚れても空間に汚れが流れてしまうため、切り込み空間25に残らず屈曲の支障にならない。また、足部45は変形し易く装着及び取り外しが容易であるし、処置具台9の材料はPFAなので動摩擦係数が小さく処置具28の進退が容易にできる。
【0092】
(第6の実施の形態)
図8は本発明の第6の実施の形態における処置具台起上機構の先端側の構成を示す。図8(A)は処置具台起上機構の先端側の平面図、図8(B)は図8(A)の背面図を示す。
【0093】
本実施の形態は図2に示す第1の実施の形態において、処置具台9をPFで形成し、切り込み空間25に隣接して屈曲される(ヒンジ部26として機能する)部分を処置具台9とは異なるSUS製の板バネ51をインサート成型によって、埋め込むようにして形成している。
【0094】
また、処置具案内溝15の表面には、PFAより滑り性で若干優れるPTFEの案内溝コート材52を溶融により接着して設けている。
その他は第1の実施の形態と同様の構成である。
【0095】
本実施の形態は、処置具案内溝15に要求される特性(処置具がスムーズに挿通できるよう滑り性がよい、キズ・汚れがつきにくい)を持つ材料、例えば、SUS、テフロン(PTFE)、と、屈曲部に適した特性(可撓性、弾性回復力、繰り返し曲げの耐久性とか)を持つ材料たとえばポリプロピレン、板バネ材が必ずしも一致しないため、処置具台9と一体に形成すると、どちらかの性能を犠牲にせざる負えないので、処置具案内溝15及び屈曲部に対しそれぞれの特性に合致した別の材料で形成することにより、どちらかの性能も犠牲にしないようにしたものである。
【0096】
本実施の形態の作用として、ヒンジ部26として機能する板バネ51のバネ弾性によって、変形後、元の形に戻る機能を大きい。その他は第1の実施の形態と同様の作用である。
【0097】
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果の他に、ヒンジ部26を板バネ51で形成しているので、その寿命を向上できるし、ヒンジ部26が疲労破壊しにくいので処置具台9の破損、脱落の防止、接合部への汚れの侵入のない等の効果を有する。
【0098】
なお、ヒンジ部26を上記のように板バネ51で形成する代わりに、屈曲耐性に優れるPPにし、処置具台9をSUS材で形成し、互いを熱熔着するようにしても良い。
【0099】
(第7の実施の形態)
図9は本発明の第7の実施の形態における処置具台起上機構の先端側の構成を示す。図9(A)は処置具台の一部を切り欠いた側面図、図9(B)は図9(A)のI矢視図を示す。
【0100】
処置具台9におけるワイヤ12が取り付けられる取付部27には、処置具台9のPTFE材と一体に、その周囲にR面取り部54が形成してあり、しかも処置具台9の側壁からdだけ突出している。さらに、ワイヤ12の外径より僅かに大きい内径を有するワイヤ挿通孔55によりワイヤ取付穴58と連通している。 このワイヤ挿通孔55の周囲には、図9(B)に示すように3箇所に切り込み57が形成してある。
【0101】
また、ワイヤ12の先端はL字に曲げられていて、この先端には砲弾形状でワイヤ挿通孔55の内径より大きく、切り込み57の頂部を外挿する円より小さい外形を有するSUS材の差し込み体56がろう付けされている。勿論、この差し込み体56の外径はワイヤ取付穴58より小さく、その内部に収納される。
【0102】
このワイヤ取付部27より少し後方側に切り込み空間25が形成されている。
次に作用を説明する。
上記の構成によれば、処置具台9に対して差し込み体56を押し込むと、切り込み57が広がって差し込み体56はワイヤ挿通孔55を通過してワイヤ取付穴58内に挿通される。
【0103】
また、逆に引けば取れる。しかもワイヤ取付穴58の内径より差し込み体56の外径は小さく回転可能である。取付部27が処置具台9の側壁から突出しているため、ワイヤ3と処置具台9の側壁との間にはdのクリアランスが確保できる。
【0104】
本実施の形態は以下の効果を有する。
術者によって、処置具台9とワイヤ12の着脱が容易にできるので、処置具台9をディスポ(使い捨て)にできる。また、リユース(再利用)の場合にも外して洗滌ができる。
【0105】
R面取り部54とdのクリアランスがあるためワイヤ12と処置具台9の当接面が小さく、しかも処置具台9はPTFEで形成されているので、滑り性に優れるので抵抗力が小さく、引っかかり・飛びなどの作動不良が生じにくい。
【0106】
(参考例1)
図10は参考例1に係り、図10(A)は先端部本体に設けられた撮像手段及び照明光学系の構成を示す断面図、図10(B)は図10(A)J−J断面図を示す。
従来例では、内視鏡先端に設けられる撮像装置或いは撮像ユニットを、先端部本体に撮像装置用取り付け孔を貫通するネジ孔に固定ネジを螺合係止し、先端部本体壁面に押しつけて固定していたので、水密を保持するために、シリコンゴム系の接着剤を塗布するなどしなけらばならず、作業が面倒なのと、水密を維持するためには、それなりの長さのネジが必要であり、先端部本体を大きくせざるを得ないので、先端部が大形化してしまう問題があった。本参考例1はこの問題を解決するものである。
【0107】
SUS材からなる先端部本体5には撮像手段と照明光学系が設けてある。
つまり、側方に開口する観察窓19には対物レンズ22(より厳密には対物第1レンズ或いは対物前群レンズ)が取付けられ、その奥に挿入部2の長手方向に沿って設けられた正方形の断面形状の取付穴81(図10(B)参照)にプリズム82が配置され、対物レンズ22を経た光線を90度曲げてこのプリズム82の後方に配置される撮像ユニット83に導く。
【0108】
この撮像ユニット83はその先端側の図示しない対物後群レンズと、光学フィルタと、結像位置に配置されたCCD等の固体撮像素子と、その裏面側に配置された電子回路等からなる。そして、この撮像ユニット83の後端から電子回路等に接続されたケーブル84が延出され、このケーブル84は挿入部2内を挿通されている。
【0109】
また、この取付穴81の下側の先端部本体5の底面にはその前方側で屈曲して照明窓18に連通するライトガイドファイバ取付溝85が設けられ、挿入部2内を挿通されたライトガイドファイバ86の屈曲された先端側がこのライトガイドファイバ取付溝85内に収納される。
【0110】
先端部本体5におけるライトガイドファイバ取付溝85からその上方の取付穴81に向けてネジ穴が設けてあり、取付穴81に収納された撮像ユニット83はネジ穴に螺合する固定用ビス87によって固定される。
【0111】
また、ライトガイドファイバ86の先端には、L字に曲がった超弾性合金または形状記憶合金からなるライトガイド口金88が取り付けてあり、このライトガイドファイバ86の先端側は照明窓18に固定される照明レンズ21に先端面が接触する状態で先端部本体5の先端面に設けたネジ穴に螺合する固定用ビス89によって固定される。
【0112】
ライトガイド口金88はライトガイドファイバ86を先端部本体5に固定用ビス89で締め付け固定する際にライトガイドファイバ86が折れないように保護している。
【0113】
また、図10(B)から分かるようにライトガイドファイバ86の断面形状は略正方形となっており、台形の断面形状のものでは鋭角な部分が折れ易かったが略正方形にすることによりそれ(鋭角な部分が折れ易かったこと)が無いようにしている。もちろん略長方形の断面形状にしても良い。
【0114】
また、ライトガイドファイバ取付溝85には蓋部材90が嵌合し、接着により先端部本体5に固定出来るようにしている。
【0115】
次に本参考例1の作用を説明する。
まず、撮像ユニット83の取付構造に対する作用を説明する。
撮像ユニット83とプリズム82を予め接合し、先端部本体5の後方より取付穴81へと挿入する。次に、ライトガイドファイバ取付溝85から固定用ビス87とドライバ先端を入れて、この固定用ビス87をライトガイドファイバ取付溝85内のねじ穴にねじ込み、撮像ユニット83に当接させると、固定用ビス87は撮像ユニット83を先端部本体5へ押しつけるので、撮像ユニット83は先端部本体5に固定される。
【0116】
このようにして固定することにより以下の効果を有する。
外側に固定用ビス87を設けると、撮像ユニット83は僅かな水や湿気の侵入でも故障してしまうにも関わらず、固定用ビス87による固定部は水密的に固定することが必要になり、シリコンゴム系の接着剤を用いて水密を保つには、少なくとも、3山程度のネジ山が必要で、そのために薄肉にするのが難しいし、接着剤を塗る必要もあり、固定の作業が面倒になる。
【0117】
これに対して本参考例1では、水密にされた内側部分で固定するので簡単になり、ネジ山は2つもあれば十分で撮像ユニット83とライトガイドファイバ86との間の壁という元々あった薄いデットスペースを有効利用できる。このため、取付穴81と外面との壁を薄肉にできるため、先端部3を細径化できる。
【0118】
次にライトガイドファイバ86の取り付け構造の作用を説明する。ライトガイド口金88は変形性に優れる材料からなるので、真直なパイプ形状の状態で接着剤を塗布したライトガイドファイバ86を挿入し、その後にL字形状に曲げたり断面を4角に加工して硬化させることができる。そして、固定用ビス89によって固定し、さらに蓋部材90を接着する。この場合には水密的に固定する。
【0119】
このようにしてライトガイドファイバ86をL字形状にするため、従来のように接着剤で硬化したライトガイドファイバ86に弾性部材の保護板を接着後、保護板を介してトルクを管理して慎重にビス固定するのに比べ、全面を保護しているので、誤って力を込めて締め付けてしまっても折れにくい。
【0120】
なお、より安全を見込むには、緩衝材として弾性体例えばゴム板や、剛体例えばSUS材の保護板を介しても良い。
【0121】
なお、撮像ユニット83を外すときは、ライトガイドファイバ取付溝85とライトガイドファイバ86を取り外す必要がある。
【0122】
(参考例2)
図11(A)は参考例2の内視鏡を示し、本参考例2の内視鏡が既存の内視鏡と異なる部分を明確にするために図11(B)に従来例の内視鏡を示す。
【0123】
本参考例2は、処置具台9に横方向の移動機構を設けることにより従来例に比べ視野方向に処置具を誘導し易くなったものの、患者を横に寝かせ、術者が、内視鏡の操作をし易い患者の正面に立って、観察像の中心に乳頭を捉えるには、右手で挿入部を少し捻る必要があり、長時間だと右手が疲れるのと、うっかり捻る力を緩めると、挿入部が元に戻る力によって、せっかく捉えた乳頭が観察像の中心位置から外れてしまうので、この不都合を解消するものである。
【0124】
このためにまず、図11(B)に示すように従来例の内視鏡61を説明する。この内視鏡61は挿入部62の先端に設けられた先端部63にはほぼ側視方向(より詳しく述べると、側視方向より少し後方側を向く斜視方向)を視野方向の中心軸Sとする観察窓64と照明窓65とが隣接して設けられ、さらにこれらに隣接して処置具台66が設けられている。
【0125】
また、挿入部62の基端には操作部67の把持部68が設けられ、その後方側に湾曲操作ノブ69が設けてあり、この湾曲操作ノブ69を操作することによって、先端部63の後端に隣接して形成された湾曲部70を湾曲することができる。
【0126】
従来例では挿入部62の中心軸Oを紙面内に配置した状態で、側方から内視鏡61を見ると、図11(B)に示すようになる。つまり、把持部68を掌で把持した把持面Pが側方の正面に位置し、湾曲操作ノブ69の回転軸は紙面内で側方を向く。
【0127】
これに対して、本参考例2の内視鏡1には、上記内視鏡61の挿入部62を操作部67に対して挿入部62の中心軸0の回りに(操作部67側から見て、)時計回り方向約10度から45度回転(この回転角をαと記す)した位置にして固定してある。
【0128】
換言すると、この内視鏡1は、従来例の内視鏡61と同様に挿入部2の挿入方向に対し後方側となる斜め方向の視野方向Sを有し、さらにこの従来例の内視鏡61に対し、その挿入方向の中心軸Oと視野方向の中心軸Sを含む面を、術者が操作部67を把持したときに親指と親指を除く、人差し指などの4指とを結ぶ方向の面(つまり把持面P)に対して操作部側から見て時計回り方向に、回転して設けた構造にしている。
【0129】
このため、図11(B)と同じ方向となるように操作部67の方位を設定してこの内視鏡1を見ると図11(A)に示すように視野方向Sは中心軸Oの回りで回転角αだけ回転した方向を向くようになる。なお、図11(A)の内視鏡1での構成要素は図1等で図示したものと同じ符号で示し、まだ図示していない構成要素に対しては図11(B)と同じ符号で示し、その説明を省略している。
【0130】
このように設定された本参考例2の内視鏡1の作用を説明する。
このように構成したので図12に示すように術者71は、左側臥位の患者72の正面に立った場合、予め、湾曲方向が回転して設けてあるので、従来のように挿入部2を右手で10度から45度、捻って保持しなくとも、挿入・湾曲操作をして、観察像の中央に乳頭を捉えるだけで、観察・処置が出来る。
【0131】
本参考例2によれば、捻って保持しなくて良いので、疲れない、従来例であると少し手を緩めると、観察画像の中心に捉えた十二指腸乳頭が、挿入部62が元に戻ろうとして、自然に回転してしまうので、観察像から消えてしまうか、中心からずれるようことがあったが、そのようなことを解消できる。
【0132】
また、患者72の正面に立つことができるで、挿入部2の進退がやり易くなる。
なお、図11(A)に示すように斜め後方側を視野方向の中心軸Sとする斜視型の内視鏡1の光学系の構造は、例えば図10(A)において、対物レンズ22の前に台形状のプリズムを(プリズムの厚みが後方側が厚くなるように)配置した構成にすれば良い。これに伴って、照明レンズ21の前にも同様のプリズムを配置して、その方向に有効に照明光を出射できるようにすると良い。
【0133】
(参考例3)
図13は参考例3に係り、図13(A)は参考例3における挿入部の先端側の処置具台起上機構の構成を示し、図13(B)は図13(A)のK−K線断面を示す。
【0134】
本参考例3の内視鏡1では先端部本体5により収納空間7が形成され、この先端部本体5の開口する先端を含む周囲をキャップ6で覆っている。また、収納空間7に収納される処置具台9の基端には図13(B)に示すように横方向に貫通する孔を設けてスプリング91によりその両端が連結されたボール92が収納されている。
【0135】
孔の両端はボール92の直径より僅かに小さくされ、かつスプリング91は両ボール92を離間する方向に付勢している。従って、ボール92は孔からほぼ半分近くが突出する状態となり、突出する両ボール92は回転軸11の機能を有する。また、各ボール92により孔の端部は閉塞されるので、孔の内部には汚れが入りにくいようにしている。
【0136】
また、収納空間7を形成する視野側の側壁(つまりワイヤ12の先端が取り付けられ側の側壁)には、ワイヤ12が側壁に当たって擦れる等の支障がないように、例えば円弧状に切り欠いた切り欠きが形成されている。本実施の形態では他方の側壁も切り欠かれている。
【0137】
また、先端部本体5における収納空間7を形成する側壁の後端よりで底部側の位置には、各ボール92を収納する半球状の凹部93が形成され、かつ、凹部93の上部側の側壁にはガイド溝94が形成されている。各ガイド溝94はその上端付近ではボール92の半径近くの深さで凹部93側に近づくにつれ浅くなるテーパ状に設けられ、凹部93付近で殆ど0の深さになっている。
【0138】
従って、図13(B)に示すように各ボール92をガイド溝94の上端に対向する位置に合わせて上方から下方に処置具台9を押す操作を行うことにより、各ボール92をガイド溝94に沿って下方に移動させることができ、さらにクリック感が発生する状態になるまで押し込むと、各ボール92をそれぞれ凹部93に収納した装着状態に設定することができる。
【0139】
また、処置具台9の上端付近には爪等を引っかけるための溝95が設けてあり、この溝95に爪を引っかける等して収納空間7の所定位置に装着された処置具台9を取り外し易いようにしている。
【0140】
取り外す場合には、ワイヤ12を引っ張り、処置具台9を回転させて起上させ、収納空間7の切り欠き部分より上部側に溝95が露呈する状態になったら、溝95に爪を引っかける等して上方に引っ張る操作を行うことによって装着状態の処置具台9を取り外すことができる。
【0141】
また、処置具台9には第1の実施の形態と同様に楔状の切り込み空間25とヒンジ部26が設けてある。
なお、スプリング91の代わりに弾性を有するゴムとかスポンジ状にした弾性部材を用いても良い。
なお、上述した各実施の形態等を部分的等で組み合わせる等して形成される実施の形態等も本発明に属する。
【0142】
[付記]
1.処置具を挿通する処置具チャンネルと、この処置具チャンネルに挿通して、内視鏡先端より突き出した処置具を、所定の位置に案内する案内溝を設けた処置具台と、この処置具台を遠隔的に起上する処置具台起上操作装置とを有する内視鏡において、
前記の案内溝の少なくとも一部を含み、起上方向に対し略直角方向への移動部と、この移動部の移動手段を設けてなることを特徴とする内視鏡。
(付記1の目的)挿入し易く、患者に時間的に負担をかけない、ひいては処置の安全性を向上する、処置具の案内および変形手段を提供する事にある。
【0143】
2.前記移動部は、処置具台の少なくとも一部に設けた、屈曲して移動する屈曲移動部であることを特徴とする付記1記載の内視鏡。
(付記2の目的)移動による処置具の座屈と移動力量大の問題を解消することにある。
【0144】
3.前記屈曲移動部は、この後方に設けられた、処置具台に形成された少なくとも一つの切り込み空間部と、可撓性と弾性回復力を有する材料からなる処置具台と一体に形成された少なくとも一つの薄肉の屈曲部とからなることを特徴とする付記2記載の内視鏡。
(付記3,4の目的)屈曲し易くするのと、構造を簡単にして、洗滌性を良好にし、安価にすることにある。
【0145】
4.前記処置具台の材料は、合成高分子材料であることを特徴とする付記3記載の内視鏡。
(付記4の目的)合成高分子材料のプラスチックやエラストマが少ない力で変形可能なことと、内視鏡の厳しい消毒・滅菌条件下にあっても劣化しにくい材料が豊富な点にあり。また屈曲部や切り込み空間部、処置具案内溝などの複雑な形状が射出成形によって容易に形成でき安価なので、ディスポにできるようにすることにある。
【0146】
5.前記屈曲移動部は、その後方に設けられた、処置具台に形成された少なくとも一つの切り込み空間部と、処置具台と別体、別材料の屈曲および弾性回復可能な材料からなる屈曲部からなることを特徴とする付記2記載の内視鏡。
(付記5の目的)例えば、繰り返し屈曲耐性に優れた材料のヒンジ材を埋設して、付記3,4の耐性面などの問題点を解消することにある。
【0147】
6.前記切り込み空間部を、屈曲および弾性回復可能な別の変形可能材料で水密に覆ってなることを特徴とする付記3又は5記載の内視鏡。
(付記6,7の目的)付記3,5の洗滌性などの問題点を解消することにある。7.前記切り込み空間部を、変形および弾性回復可能な充填材料を埋めてなることを特徴とする付記3又は5記載の内視鏡。
【0148】
8.前記案内溝の移動手段は、案内溝の移動部と、内視鏡操作部に設けられた遠隔操作手段を接続する長尺の押し引き手段からなる処置具台起上操作装置によることを特徴とする付記1記載の内視鏡。
(付記8の目的)煩雑な操作を容易にすることにある。
【0149】
9.前記案内溝の移動手段は、処置具台起上操作装置とは別個に設けられ、案内溝の移動部と、内視鏡操作部に設けられた遠隔操作手段を接続する長尺の押し引き手段からなる案内溝移動装置によることを特徴とする付記1記載の内視鏡。 (付記9の目的)微調整をより高度にすることにある。
【0150】
10.前記処置具台は、取り外し可能に設けられていることを特徴とする付記1〜9記載の内視鏡。
(付記10の目的)処置具台を症例毎の使い捨てにしてしまうことによって、付記1〜9の洗滌性と耐性面の問題点を解消することにある。また使い捨てにせずリユースで用いる場合、万一、使用の途中で屈曲部が疲労により破断して分離してしまうと、処置具台が収納空間部に戻せなくなって、体腔壁を傷つけてしまう危険を回避することにある。また取り外しが出来ることにより洗滌が楽にできるようにすることにある。
【0151】
11.前記内視鏡は、内視鏡の挿入部の挿入方向に対し後方且つ斜め方向の視野方向を有し、この挿入方向の中心軸と視野方向の中心軸を含む面を、術者が内視鏡の操作部を把持したときに親指と親指を除く、人差し指などの4指とを結ぶ方向の面に対して操作部側から見て時計回り方向に、回転して設けたことを特徴とする付記1〜10記載の内視鏡。
(付記11,12の目的)付記1〜10に比べ、TVモニタを正面視できるので、内視鏡の手技をやり易いようにすることにある。
12.前記回転の角度は、10°から45°であることを特徴とする付記11記載の内視鏡。
【0152】
13.撮像装置の先端硬質部本体への固定ビスを、撮像装置以外の接続孔を介して固定することを特徴とする付記1〜12記載の内視鏡。
(付記13の目的)付記1〜12に比べ内視鏡先端径を細くして、挿入性能を向上し、患者の苦痛を低減することにある。
【0153】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、処置具台の起上方向とは異なる方向へ、案内溝を移動出来き、乳頭への処置具挿入時等に、処置具を横方向に僅かに曲げて、先端位置の微調整が可能になり、乳頭等目標部位への処置具の先端を確実に導くことが可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の内視鏡の先端側の構成を示す断面図。
【図2】処置具台起上機構を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態における処置具台起上機構を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態における処置具台起上機構を示す平面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態における処置具台起上機構を示す図。
【図6】本発明の第5の実施の形態における処置具台起上機構を示す図。
【図7】処置具台の収納部の構造を示す断面図。
【図8】本発明の第6の実施の形態における処置具台起上機構を示す図。
【図9】本発明の第7の実施の形態におけるワイヤ取付部の構成を示す図。
【図10】参考例1の内視鏡の先端側の構成を示す断面図。
【図11】参考例2の内視鏡等を示す図。
【図12】参考例2の内視鏡の使用例を示す図。
【図13】参考例3の内視鏡の先端側の構成を示す断面図。

Claims (2)

  1. 体腔内に挿入可能な挿入部の先端を構成すると共に、体腔内を観察するための視野を有する観察手段を備えた内視鏡先端部と、
    前記内視鏡先端部の先端側に配設されて処置具台であって、
    内視鏡先端部内に配設された処置具チャンネルに挿通して当該内視鏡先端より突出した処置具を所定の方向に案内可能とする、前記処置具チャンネルの先端に形成された開口に対向する位置に配設された案内溝部と、
    前記案内溝部に対して先端側に当該案内溝部の先端部と一体的に連設され、前記案内溝部に案内された前記処置具を所定の他の方向に案内可能とする先端側案内溝部と、
    前記案内溝部と前記先端側案内溝部との間に形成された、当該内視鏡先端部の視野側に開口した切り込み部と、
    を有する処置台と、
    前記内視鏡先端より延設し、先端部が、前記先端側案内溝部の一側面であって前記切り込み部が開口する側面に接続された起上ワイヤと、
    具備したことを特徴とする内視鏡。
  2. 体腔内に挿入可能な細長の挿入部と、
    前記挿入部の先端部に配置され、前記挿入部内の処置具チャンネルに挿通された処置具を案内する案内溝を備えた処置具台と、
    前記処置具台から延出され、進退動作可能なワイヤと、
    前記処置具台を構成する、前記処置具チャンネルの先端に形成された開口に対向する位置に配設された案内溝部であって、前記先端部に対して軸支され、前記ワイヤの進退動作に伴って前記処置具台を所定の方向に回動させる案内溝部と、
    前記処置具台を構成し、前記案内溝部に対して先端側に屈曲部を介して配設された先端側案内溝部であって、前記ワイヤの進退動作に伴前記ワイヤの引張により屈曲する屈曲部の屈曲に応じた方向であって前記案内溝部の回動方向に対して略直角方向に回動する先端側案内溝部と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡。
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