JP3776197B2 - 残像補間式スクロール表示と電飾表示とを時系列に切り換えながら行う表示装置 - Google Patents

残像補間式スクロール表示と電飾表示とを時系列に切り換えながら行う表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高輝度LED(発光ダイオード)などの発光素子を2次元的に配列した画面にいろいろな表示を行う技術に関し、とくに、行方向と列方向とでドット密度に極端な差のある飛び飛びドット列の画面にコンピュータ制御によりスクロール表示および電飾表示を行う方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
さきに本出願人らは、特開平8−179717号公報に詳しく開示されている、つぎのようなスクロール表示方法および装置を開発して実用化した。これは、少ない数の発光素子により大サイズで精細な画像を視認できるスクロール表示技術であり、人間の目の網膜および視覚中枢の働きによる残像効果を利用している。
【0003】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る表示装置は、つぎの事項(1)〜(11)により特定されるものである。
(1)スクリーンと、転送バッファと、データ転送回路と、記憶手段と、制御手段と、画像メモリを備えた表示装置であること
(2)スクリーンは、粗な間隔で配列されたn本の棒状表示器により形成されること
(3)棒状表示器は、密な間隔で直線状に配列された複数の発光素子と、これら発光素子を個別に発光させる駆動回路を含むこと
(4)転送バッファは、n本の棒状表示器に対応するn列分の表示データを記憶可能であること
(5)データ転送回路は、転送バッファに記憶されたn列分の表示データをn本の棒状表示器に繰り返し分配し、それら表示データに従って各発光素子を駆動させること
(6)記憶手段は、複数の画像データと、複数の制御関数と、スケジュールを格納すること
(7)制御手段は、スケジュールに従ってスクロールモードと電飾モードとを時系列に切り換えながら実行すること
(8)スクロールモードは、スケジュールにより指定された画像データを記憶手段から読み出して画像メモリにビットマップ展開して第1処理と第2処理を所定周期で繰り返すこと
(9)第1処理は、画像メモリ上のビットマップ画像データの中からn列分の表示データを飛び飛びに選択抽出して転送バッファにコピーすること
(10)第2処理は、ビットマップ画像データから飛び飛びに選択抽出する列データの位置を1列分ずらすこと
(11)電飾モードは、スケジュールにより指定された制御関数に従ってn列分の表示データを逐次生成して転送バッファに書き込む処理を繰り返すこと
【0004】
このスクロール表示方式は、換言すると、つぎの各要件(1)〜(5)を備えたものと表現することもできる。
(1)多数の発光素子(m個)を密な間隔で直線状に配列して1本の発光素子列を構成する。多数の発光素子列(n本)を疎な間隔でほぼ平行に配列し、これらの飛び飛びの列が帯状に連なって密なmドットの並びと疎なnドットの並びによる(m×n)ドット構成の飛び飛びドット列の物理的画面を形成する。
(2)前記飛び飛び列の物理的画面について、疎なnドットの配列の列間隔部分にもドットを仮想的に配置して密なmドットの並びとほぼ同等なドット密度とした(m×w)ドット構成の均一的ドット分布の仮想的画面を想定する。ここでwはnの数倍以上の整数である。
(3)前記(m×w)ドット構成の均一的ドット分布の仮想的画面にそのドット密度で表示するつもりで作成したビットマップ画像データをメモリに用意する。
(4)1列がmドットで1行がwドットの前記ビットマップ画像データを前記仮想的画面に展開して表示するときに、w列の画像データの中から飛び飛びに選択したn列分の画像データをn本の発光素子列に分配して、各列mドットのデータに従って各列m個の発光素子を制御駆動する。
(5)前記仮想的画面に展開する前記ビットマップ画像データを行方向に移動させながら、前記飛び飛びに選択した画像データに従って各発光素子列を制御駆動することで、前記画面を観察する人の目の残像効果により(m×w)の均一的ドット密度のスクロールする画像を視認させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人らは、前記技術の1つの応用例として、具体的につぎのような表示システムを実施した。
1つの発光素子列を1本の棒状表示器の形態で構成する。多数本の棒状表示器を設け、建物の窓ガラスの内側にこれら棒状表示器を大きな間隔をおいて平行に設置する。各棒状表示器の発光素子列からの光が前記建物の外部の所定範囲にいる人々にはっきり視認できるように、発光指向性や設置方向性を設定する。各棒状表示器の配列により建物の窓ガラス面に沿った帯状の飛び飛びドット列の物理的画面を形成する。この物理的画面に重ねて均一的ドット分布の仮想的画面を想定し、その仮想的画面のドット密度で表示するつもりで画像データを作成する。その画像データを前述のように飛び飛びに選択するアルゴリズムに従って各棒状表示器に分配してスクロール表示を行う。
【0006】
この応用例によれば、以下のように、きわめて実用的で割安な大画面ディスプレイシステムを実現できる。
建物の窓ガラスの内側に多数本の前記棒状表示器を大きな間隔をおいて設置することで、大きな帯状画面を簡単に形成できる。各棒状表示器の設置間隔が大きくても、表示する画像データの密度は充分に高くしておき、前述した飛び飛びの列データを選択しながらスクロール表示制御を行うので、人間の目の網膜および視覚中枢の働きによって飛び飛びに表示されるデータ列の間を補う認識作用(残像効果)が生じ、窓の外の街路などにいる人々にスクロールする画像を意図通りに(画像データのドット密度通りに)視認してもらえる。
文字列や図形などを含んだ画像データはパソコンやワープロなどで簡単に作成できる。大きな帯状画面に自由に作成した画像をスクロール表示できるので、プレゼンテーション効果の高い多彩な情報表示をごく割安の経費で簡単に実施できる。商店の広告宣伝用のディスプレイとして利用することで、注目度が高くて情報伝達力に優れたスクロール表示を行うことができる。
【0007】
ところが、この飛び飛び式のスクロール表示システムでは、文字列や図形などを静止した状態で観察者に見せることができないという決定的な欠点がある。高速でスクロールすることで見る人の残像効果を引き出し、高ドット密度の文字列や図形を視認してもらうという原理だからである。そのため通常の利用形態としては、文字列のメッセージに適当な図形などを加えて高速のスクロール表示を繰り返すことになる。この利用形態では文字によるメッセージ伝達は良好にできるものの、ネオンサインのような華やかなイルミネーション効果を演出することが困難であった。
【0008】
この発明の目的は、行方向と列方向とでドット密度に極端な差のある飛び飛びドット列の画面にコンピュータ制御により残像効果を利用したスクロール表示を行う方法および装置において、簡単なデータ処理機能を付け加えることによって非スクロールのさまざまな電飾表示を行えるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、行方向と列方向とでドット密度に極端な差のある飛び飛びドット列の画面にコンピュータ制御によりスクロール表示および電飾表示を行う方法であって、つぎの要件(1)〜(5)を備えることを特徴とする。
【0015】
前記の表示方法において、ある種類の前記制御関数では、1本の発光素子列についてはその列のm個の発光素子をすべて同じ状態に同時に発光させたり発光色を変えたり消光させることを規定するとともに、n本の発光素子列の発光・消光状態を適宜に組み合わせ変遷させることにより装飾表示を行う。
【0016】
また前記の表示方法において、ある種類の前記制御関数では、1本の発光素子列についてはその列のm個の発光素子をあるパターンで順次発光させたり発光色を変えたり消光させることを規定するとともに、n本の発光素子列をすべて同じパターンで同期して駆動制御することにより装飾表示を行う。
【0017】
また前記の表示方法において、ある種類の前記制御関数では、1本の発光素子列についてはその列のm個の発光素子をあるパターンで順次発光させたり発光色を変えたり消光させることを規定するとともに、n本の発光素子列の前記パターンを適宜に組み合わせ変遷させることにより装飾表示を行う。
【0018】
また前記の表示方法において、ある種類の前記制御関数では、1本の発光素子列についてはその列のm個の発光素子をランダムに発光させたり発光色を変えたり消光させることを規定するとともに、n本の発光素子列の発光・消光パターンをランダムに組み合わせ変遷させることにより装飾表示を行う。
【0019】
以上のいずれかに記載の方法に従ってスクロール表示および電飾表示を行うこの発明の装置は、多数の前記発光素子列と、これら各発光素子列に分配されたデータをラッチして各列の各発光素子を駆動する駆動手段と、スクロール表示しようとするビットマップ画像データが格納される画像メモリと、前記スクロール表示モードでは前記画像メモリから前記飛び飛びに選択するアルゴリズムに従ってデータ読み出して前記各発光素子列に分配するスクロール表示制御手段と、前記電飾表示モードでは指定された前記制御関数を実行することで前記各発光素子列に与えるべきデータを時系列的に生成しながら分配する電飾表示制御手段と、表示制御の実行シーケンスを規定するプログラムに従って前記スクロール表示制御手段と前記電飾表示制御手段を適宜に動作させる統一的制御手段とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
===物理的画面と仮想的画面===
図1(a)に示すように、16個の高輝度LEDランプL1〜L16を密な間隔で直線状に配列して1本の棒状表示器Biを構成する。32本の棒状表示器B1〜B32を用意し、これらを疎な間隔でほぼ平行に配設する。32本の棒状表示器B1〜B32からなる飛び飛びの縦列が横に帯状に連なり、密な16ドットの縦の並びと、疎な32ドットの横の並びによる(16×32)ドット構成の飛び飛びドット列の物理的画面を構成する。この実施例での32本の棒状表示器B1〜B32の配列間隔は、1本の棒状表示器Biにおける各LEDランプの縦の間隔の約4倍としている。
【0021】
図1(a)に示した飛び飛びドット列の物理的画面について、図1(b)に示すように、疎な32列の並びの列間隔部分にも各3本のドット列を仮想的に配置して、密な16ドットの縦方向の並びとほぼ同等なドット密度とした(16×125)ドット構成の均一的ドット分布の仮想的画面を想定する。つまり、隣り合う2本の棒状表示器の間隔部分に3本の棒状表示器が等間隔で並んでいるように仮定した画面のことを仮想的画面と称する。
【0022】
===スクロール表示の原理的動作===
(16×32)ドット構成の飛び飛びドット列の物理的画面と、(16×125)ドット構成の均一的ドット分布の仮想的画面と、この画面にスクロール表示しようとするビットマップ画像データの関係を図2に示している。図2の例では、「あいうえお」という5文字の画像を適当なスペースをあけて横方向にスクロール表示しようとしている。この例の文字フォントは(16×16)ドット構成である。
【0023】
表示しようとする5文字分の画像データが文字間のスペースも含めて、1列が16ドットで1行が125ドットのビットマップデータであるとする。この(16×125)ドットの画像データを、図2に示すように、(16×125)ドット構成の均一的ドット分布の仮想的画面に展開して表示するものとする。実際の表示制御としては、125列分の画像データの中から飛び飛びに選択した32列分の画像データを32本の棒状表示器B1〜B32に分配して、各列16ドットのデータに従って各棒状表示器Biにおける16個のランプL1〜L16を制御駆動する。
【0024】
125列分の画像データの中から32列分の画像データを飛び飛びに選択して32本の棒状表示器B1〜B32に分配する制御において、飛び飛び選択の列間隔は、前記仮想的が面に分散配列されている各棒状表示器B1〜B32の配列間隔に対応して決まる。つまり図1および図2の例では、画像データ中の4列ごとに1列を抽出して各棒状表示器B1〜B32に分配する。
【0025】
そして仮想的画面に展開するビットマップ画像データを行方向に移動させながら、前記のように飛び飛びに選択した画像データに従って各棒状表示器B1〜B32の各ランプL1〜L16を制御駆動するデータ処理を繰り返すことで、図2(a)(b)(c)に例示するように、仮想的画面を観察する人の視覚残像効果により1列が16ドットで1行が125ドットの密度のスクロールする画像を視認させる。
【0026】
===表示装置の回路システム===
図1および図2の説明に対応した表示装置の回路システムを図3に示している。1本の棒状表示器Biに含まれる16個のLEDランプL1〜L16はそれぞれRGBの集合ランプからなる多色発光可能なものである。この例では、RGB各1ビットの合計3ビットのデータで1つのランプを駆動するものとする。各棒状表示器Biには、16個のランプL1〜L16を駆動するために、RGB各1個の合計3個の16ビットシフトレジスタ1と、各シフトレジスタ1の並列出力を保持する合計3個の16ビットラッチ回路2と、各ラッチ回路2の出力で各ランプL1〜L16のRGBの各LEDを駆動するドライバ3と、データ読み込み制御回路4が付属している。
【0027】
この表示装置の中枢はパソコン5であり、これの拡張バスに専用のデータ転送回路6を結合している。このデータ転送回路6から引き出された伝送ケーブル7に32本の棒状表示器B1〜B32が回路接続されている。伝送ケーブル7には、表示画面の1ドット分のRGB合計3ビットの表示データを順次送出するデータ線と、1ドット分の表示データに同期したクロック信号を送出するクロック線と、シフトレジスタ1の並列出力をラッチ回路2に読み込ませるためのラッチ信号を出力するラッチ信号線と、前記クロック信号の16倍の周期の列同期信号を送出する信号線と、列同期信号の32倍の周期のフレーム同期信号を送出する信号線と、各棒状表示器B1〜B32のデータ読み込み回路4を直列的に接続する制御線などが含まれる。
【0028】
データ転送回路6から伝送ケーブル7に送出する各信号のタイミング関係を図4に示している。フレーム同期信号が出力されてから第1発目の列同期信号が出力されると、第1列目の棒状表示器B1のデータ読み込み制御回路4にデータ取得権が与えられ、このあとの16発のクロック信号に同期して出力される16ドット分の表示データが棒状表示器B1におけるシフトレジスタ1に入力されてラッチ回路2に保持される。つぎに第2発目の列同期信号が出力されると、第2列目の棒状表示器B2のデータ読み込み制御回路4にデータ取得権が与えられ、このあとの16発のクロック信号に同期して出力される16ドット分の表示データが棒状表示器B2におけるシフトレジスタ1に入力されてラッチ回路2に保持される。このようにして32本の各棒状表示器B1〜B32に順番に各16ドット分の表示データが分配される。
【0029】
===スクロール表示の制御手順===
パソコン6のメインメモリ上にスクロール表示処理のための画像メモリ61と転送バッファ62が設定される。また、パソコン6のハードディスク装置63にはスクロール表示の対象となる多数の種類の画像データが蓄積されている。パソコン6が実行するスクロール表示処理の概要を図5のフローチャートに示している。まず、どの画像をスクロール表示するのかを画像IDで指定して実行指令を与える。すると図5のフローチャートに示す処理が開始される。
【0030】
最初のステップ501では、指定された画像データをハードディスク装置63から読み出して画像メモリ61にビットマップ展開する。このビットマップ画像データは、縦が16ドット(1ドットはRGBの合計3ビット)で横は自由な大きさである。この縦16ドット分のデータを列データと称し、各列データに順番にD1、D2、D3、…という番号をつける(一般項をDjと表記する)。また画像メモリ61は1ワードが(16×3)ビットの構成で、アドレスjに列データDjが格納されているものとする。
【0031】
ステップ502ではスタートポインタPを1にし、つぎのステップ503ではアドレスポインタjにスタートポインタPの値を移す(この説明の段階ではj=P=1となる)。またステップ504で列カウンタCを1にする。
【0032】
つぎのステップ505で、アドレスポインタjが示すアドレスjで画像メモリ61をリードアクセスし、読み出した列データDjを転送バッファ62における列カウンタCが示すアドレスCに書き込む。つぎのステップ506ではアドレスポインタjに4を加算する。ここでアドレスポインタjに1を加算するのではなくて「jに4を加算する」ことがこの発明の飛び飛びスクロール表示方式の特徴を端的に表わしている。
【0033】
つぎのステップ507で列カウンタCの値が最終値n=32に達したか否かをチェックする。C=32になるまではステップ508で列カウンタCに1を加算してからステップ505に戻り、ステップ506で更新したアドレスポインタjに従って画像メモリ8をリードアクセスし、その列データDjを転送バッファ62における更新されたアドレスCに書き込む。C=32になれば、32本の棒状表示器B1〜B32に転送すべき32列分の表示データが転送バッファ62に揃ったことになる。このときステップ509に進み、転送バッファ62上の32列分の列データD1〜D32をデータ転送回路5を介して各棒状表示器B1〜B32に前述したように分配し、それら列データにしたがって各列のランプL1〜L16を表示駆動する。
【0034】
つぎのステップ510ではスタートポインタPに1を加算し、表示しようとする画像をスクロール方向に1単位だけ進めるための準備をする。つぎのステップ511では、スタートポインタPの値が表示しようとする画像の端を示す値MAXに達したか否かをチェックする。P=MAXになるまではステップ503に戻り画像のスクロールを進め、P=MAXになるとステップ502に戻って画像のスクロールを最初からやり直す。以上の一連の処理により、さきに詳しく説明した図2(a)(b)(c)の例のように、仮想的画面を観察する人の視覚残像効果により1列が16ドットで1行が125ドットの密度のスクロールする画像を視認させることができる。
【0035】
===電飾表示モードの一例と制御関数===
図6に電飾表示の一例を示している。図6の(a)(b)(c)…は32本の棒状表示器B1〜B32の発光状態の時間的変化を示している。この例では、説明を簡単にするために、1本の棒状表示器Biの16個のランプL1〜L16が全部点灯した状態と全部消灯した状態との2状態しかとらないものとする。この2状態を点灯と消灯といい、図では点灯列を黒く塗りつぶしており、消灯列を白抜きで示している。まず図6(a)のように、32本の棒状表示器のうちの中央の2本(B16とB17)が点灯し、つぎのタイミングで図6(b)のようにB16が消えて隣のB15が点灯するとともにB17が消えて隣のB18が点灯し、つぎのタイミングで図6(c)のようにB15が消えて隣のB14が点灯するとともにB18が消えて隣のB19が点灯する。このように中央から左右にそれぞれ1本の点灯列が移動していき、その点灯列が左右の端に達したならば、その端の列は点灯したままとする(それを連続点灯列とする)。
【0036】
そして図6(g)(h)(i)に示しているように、移動する点灯列が左右両側の連続点灯列の隣にまで達したら、その列も連続点灯とする。そしてつぎのタイミングで、中央の2本の列B16とB17から左右へ点灯列が移動し始め、その点灯列が左右の連続点灯列に届くと、連続点灯列が増える。つまり中央から光の列が沸き出して左右に移動し、左右に光の列が溜まってバーグラフのように中央に向けて伸びてくる。ついには32本がすべて連続点灯となる。
【0037】
この例のような電飾表示を前述したスクロール表示の制御では実現できない。パソコン6が実行するプログラムとして、電飾表示モード用の多数の種類の制御関数を作成してあり、指定した制御関数をパソコン6が実行することで32本の各棒状表示器B1〜B32を表示駆動する。
【0038】
図6で説明した形態の電飾表示を実現するための制御関数の概要を図7のフローチャートに示している。まずポインタjを16に、ポインタiを0にそれぞれ初期化する(ステップ701、702)。そしてステップ703では、ポインタjとiに従って転送バッファ62中に各棒状表示器B1〜B32に分配する表示データを生成して書き込んでいく。スクロール表示モードで説明したように、転送バッファ62は32本の棒状表示器B1〜B32の与えるための32列分の列データを格納でき、この転送バッファ62に格納されたデータが転送回路5により各棒状表示器B1〜B32に分配される。この例の電飾表示では、列データとしては16個のランプL1〜L16を全点灯させるONデータか、全消灯させるOFFデータの2種類しかない。
【0039】
ステップ703ではつぎのように表示データを生成して転送バッファ62に書き込む。▲1▼列番号(16−i)のエリアにONデータを書き込む。▲2▼列番号(17+i)のエリアにONデータを書き込む。▲3▼16−j=0でない場合には、列番号(1)から列番号(16−j)までのエリアにONデータを書き込む。▲4▼17+j≦32の場合は、列番号(17+j)から列番号(32)までのエリアにONデータを書き込む。▲5▼その他のエリアはすべてOFFデータとする。
【0040】
そして既定の転送タイミングが来るのを待って、転送バッファ62の32列分の列データを転送回路5から各棒状表示器B1〜B32に分配する(ステップ704、705)。これでONデータが与えられた列は全点灯し、OFFデータが与えられた列は全消灯する。
【0041】
このあとステップ706でポインタiに1を加算し、ステップ707では増えたiがjと等しいか否かを比較し、i=jになるまではステップ703に戻って光の列を左右に移動させる。i=jになるとステップ707から708に進み、ポインタjから1を減算し、ステップ709では減ったjが最終値1になったか否かをチェックする。j=1になるまではステップ702に戻り、中央からの光の列の移動を再開する。以上のようにして、図6で説明した形態の電飾表示が行われる。
【0042】
===スクロール表示と電飾表示の統一的制御===
このシステムを実際に運用するにあたっては、図9に例示するような表示番組のスケジュールをあらかじめ作成しておく。この例の番組スケジュールは、どんなモードで何をどれだけ(繰り返し回数または時間)表示し、つぎにどんなモードで何をどれだけ表示するのかということを、シーン番号をつけて順番に記述した表形式のプログラムである。多数の種類の番組スケジュールがある場合は、それらに番組IDをつけて区別する。このようなスケジュールをたとえばパソコン6のハードディスク63などに格納しておく。
【0043】
図8のフローチャートは番組スケジュールに従ってスクロール表示と電飾表示とを統一的に制御するメインプログラムの制御手順の概要を示している。まず、指定された番組のスケジュールを読み込み、シーン番号Sを1に初期化する(ステップ801、802)。つぎのステップ803で当該番組スケジュール中のシーン番号Sのシナリオを取得し、その指示内容に従ってステップ804から805または806に分岐して、スクロール表示または電飾表示を前述のように実行する。スクロール表示の場合は、画像IDで指定された画像データをメモリ61にビットマップ展開し、その中から飛び飛び選択した列データを転送バッファ62に書き込んで棒状表示器B1〜B32に転送する動作を繰り返す。電飾表示の場合は、指定された制御関数を指定回数だけ実行することで、転送バッファ62に列データを生成し、それを棒状表示器B1〜B32に転送する。1つのシーンの制御を終了したならば、シーン番号Sに1を加算し、そのシーン番号が終了番号に達したかをチェックする(ステップ807、808)。終了番号になるまではステップ803に戻り、シーン番号Sを1づつ更新して番組スケジュールに従って各シーンのシナリオを順番に実行していく。番組スケジュールの最後まで実行終了したならば、つぎの番組が指定されている場合は、番組IDを更新して以上の動作を繰り返す(ステップ809→801)。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、行方向と列方向とでドット密度に極端な差のある飛び飛びドット列の画面にコンピュータ制御により残像効果を利用したスクロール表示を行う方法および装置において、簡単なデータ処理機能を付け加えることによって非スクロールのさまざまな電飾表示を行える。スクロール表示と電飾表示とを多彩に組み合わせて実行することで、残像効果を利用したスクロール表示システムのさまざまな実用的な効果に加えて、ネオンサインのような華やかなイルミネーション効果を演出することができ、表現力が格段に向上し、多彩な表現による遡及力および宣伝力に優れたディスプレイを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における物理的画面(a)と仮想的画面(b)の模式図である。
【図2】同上物理的画面と仮想的画面とスクロール表示の画像データの関係を示す模式図である。
【図3】この発明の一実施例による表示装置の回路システムの概略図である。
【図4】同上回路システムにおける主要な信号のタイミングチャートである。
【図5】同上実施例におけるスクロール表示モードの制御手順を示すフローチャートである。
【図6】同上実施例における電飾表示モードの表示形態を説明するための模式図である。
【図7】同上電飾表示モードの制御関数のフローチャートである。
【図8】スクロール表示と電飾表示とを統一的に制御するメインプログラムの一実施例のフローチャートである。
【図9】スクロール表示と電飾表示の組み合せからなる番組スケジュールの概念図である。
【符号の説明】
L1〜L16 LEDランプ
B1〜B32 棒状表示器
5 データ転送回路
6 パソコン
7 伝送ケーブル

Claims (1)

  1. つぎの事項(1)〜(11)により特定される表示装置。
    (1)スクリーンと、転送バッファと、データ転送回路と、記憶手段と、制御手段と、画像メモリを備えた表示装置であること
    (2)スクリーンは、粗な間隔で配列されたn本の棒状表示器により形成されること
    (3)棒状表示器は、密な間隔で直線状に配列された複数の発光素子と、これら発光素子を個別に発光させる駆動回路を含むこと
    (4)転送バッファは、n本の棒状表示器に対応するn列分の表示データを記憶可能であること
    (5)データ転送回路は、転送バッファに記憶されたn列分の表示データをn本の棒状表示器に繰り返し分配し、それら表示データに従って各発光素子を駆動させること
    (6)記憶手段は、複数の画像データと、複数の制御関数と、スケジュールを格納すること
    (7)制御手段は、スケジュールに従ってスクロールモードと電飾モードとを時系列に切り換えながら実行すること
    (8)スクロールモードは、スケジュールにより指定された画像データを記憶手段から読み出して画像メモリにビットマップ展開して第1処理と第2処理を所定周期で繰り返すこと
    (9)第1処理は、画像メモリ上のビットマップ画像データの中からn列分の表示データを飛び飛びに選択抽出して転送バッファにコピーすること
    (10)第2処理は、ビットマップ画像データから飛び飛びに選択抽出する列データの位置を1列分ずらすこと
    (11)電飾モードは、スケジュールにより指定された制御関数に従ってn列分の表示データを逐次生成して転送バッファに書き込む処理を繰り返すこと
JP06845897A 1997-03-21 1997-03-21 残像補間式スクロール表示と電飾表示とを時系列に切り換えながら行う表示装置 Expired - Lifetime JP3776197B2 (ja)

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