JP3775300B2 - 多孔質弾性舗装体の製造方法及びこれに用いる均し装置 - Google Patents

多孔質弾性舗装体の製造方法及びこれに用いる均し装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は自動車道路等の道路舗装用として用いられる舗装体、詳しくは多数の空隙を有する多孔質の弾性舗装体の製造方法及びこれに用いる均し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種弾性舗装体として、自動車の廃棄タイヤ等ゴム製品を粉砕したゴムチップ等の弾性骨材にウレタン,エポキシ樹脂系等のバインダ、更に必要に応じて砂等の硬質骨材を混合した合材を加圧加熱して固めたものが知られている。
この弾性舗装体は多孔質のものであって多数の空隙を有しており、その弾性と多孔質構造とによって、自動車道路等の舗装用として用いたときに吸音作用が働いてタイヤ音が小さく、交通騒音の低減に寄与する、或いは排水性が良好であるなど様々な特長を有している。
【0003】
この種の弾性舗装体を製造するには、例えば1m角程度の大きさの弾性舗装体の成形体を製造するには、弾性骨材とバインダとを含んだ合材を成形枠内に入れて表面を均等に均し、その上でこれを上下にプレスすることで加圧加熱して合材を固め、所定サイズの成形体としていた。
【0004】
而してこの弾性舗装体を製造するに際しては、合材の表面を均すときに、これを正しく均等に均すことが必要である。
合材の表面が不均等であるまま加圧加熱して固めると、合材の密度及び空隙率が不均等となり、同一の製品内の各部で品質がばらついてしまうからである。
【0005】
この場合において弾性骨材として粒状のものを用いた場合、その流動性が比較的高いことから、これを均等に均すことは比較的容易であり、またその均すための手法にも色々な方法が適用可能である。
【0006】
これに対し、弾性骨材として細長いファイバー状(ひじき状)のものを用いた場合、各弾性骨材同士が絡まり合った状態となることから流動性が低く、その表面を均等に均すことは必ずしも容易ではない。
【0007】
このようなファイバー状の弾性骨材を用いた場合、各弾性骨材同士が絡まり合うことから、かかる弾性骨材として粒状のものを用いた場合に比べて弾性舗装体としての強度が強くなるといった利点が得られるものの、その製造に際しては上記のような困難が伴うのである。
【0008】
従来、この種ファイバー状の弾性骨材を用いて弾性舗装体を製造する場合、上記の均し工程において、合材を成形枠内に入れた後、作業者が熊手状の道具やこて等の道具を用いて人手で均し作業を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの場合、人手作業であるため同一製品内の各部において、更には製品ごとに均し具合が異なってしまい、また作業者ごとの能力差によっても均し具合が異なって来るため、弾性骨材の密度や製品における空隙率がばらつき、品質的に安定しないといった問題が生じていた。
また作業者による人手作業であるため能率が低く、生産性も悪いといった問題が生じていた。
【0010】
そこで本発明者等は、弾性舗装体の製造上ネックとなる上記均し工程を良好に行い得、且つ自動化することのできる方法として様々な方法を実施してみた。
図7,図8は本発明者等が試みた様々な均し方法を示したものである。
この内図7は、ファイバー状(ひじき状)のゴムチップから成る弾性骨材とバインダとを混合した合材200を、箱状の成形枠202内に入れて、板状のへら204を用いて表面を掻き取りながら平らにし均して行く方法(スクレーパ方式)を示したものであるが、この方法の場合(II),(III)に示しているように、へら204に当った部分が掻き取られるだけでなく、へら204前面の合材200との粘着抵抗によりへら204に直接接触していない下部もが共にえぐられてしまい、後に穴が残ってしまって良好に表面を平滑化することができなかった。
【0011】
弾性骨材としてファイバー状のものを用いた場合、各弾性骨材同士が図7(I)の拡大図に示しているように互いに絡まり合った状態となっているため、へら204に当った部分のみが掻き取られずに、その下方に位置する部分までもが掻き取られてしまって、後にえぐれたような穴が残ってしまうのである。
【0012】
次に図8(A)は成形枠202底部にバイブレータを設置して成形枠202全体を振動させるようにしたものであるが、この方法にあっては、成形枠202内部に入れた合材200が塊ごと(山ごと)動いてしまい、表面を平滑に均すことができなかった。
【0013】
これら図7及び図8(A)に示す方法において合材200の表面が上手く均されない理由は、主として弾性骨材がファイバー状のものであって互いに絡まり合った状態にあり、流動性が著しく低いことによるものである。
【0014】
一方図8(B)の方法は、横向き(水平向き)に配したシャフト206の端部に羽根208を取り付け、そして羽根208を回転させながら合材200の表面を掻き取って均して行く方法であるが、この方法の場合、成形枠202における縁と縁との間の中央部分においては比較的良好に均しを行えるものの、成形枠202の縁の部分で羽根208が成形枠202の縁部と干渉してしまい、強度的に最も弱くなり易い弾性舗装体の縁部が良好に均されず、従って同部分の密度が低くなったり空隙率が高くなったりしてしまい、この方法もまた採用し得ないものであった。
【0015】
続いて図8(C)に示す方法は、縦向き(垂直向き)に配したシャフト210の下端部に羽根212を放射状に取り付け、そして羽根212を回転させながら合材200の表面を掻き取って均して行く方法であるが、この方法の場合、羽根212の回転によって合材200が周辺に飛び散ってしまう問題の外、(B)の方法と同様に羽根212が成形枠202の縁部と干渉してしまって、同じく成形枠202の縁の部分において合材200の表面を良好に均すことができないといった問題があった。
【0016】
以上弾性骨材としてファイバー状のものを用いた場合について述べたが、弾性骨材として粒状のものを用いた場合であっても、バインダの粘性等によって流動性は必ずしも十分に高くなく、上記と同様の問題が大なり小なり生じ得る。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の多孔質弾性舗装体の製造方法及びこれに用いる均し装置は、このような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1は多孔質弾性舗装体の製造方法に関するもので、弾性骨材とバインダとを混合した合材の表面を均等に均した上で上下に加圧加熱して固め、多孔質の弾性舗装体を製造する方法であって、前記合材の表面を均等に均す均し工程において、複数の掻均し棒を、それら掻均し棒間に間隙を形成する状態で所定ピッチで列状に並設して成る櫛状の掻均し具と、回転体と、該回転体の回転駆動装置と、該回転体の回転運動を該掻均し具の振動に変換する運動変換機構と、該掻均し具を前記合材に対して前記振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とを用い、該掻均し具を、該掻均し棒の並設方向に振動させながら前記合材に対して該振動方向と異なる方向に相対移動させ、前記合材の表面を均等化することを特徴とする。
【0018】
請求項2の製造方法は、請求項1において、前記櫛状の掻均し具を前記合材に対して相対移動させた後、更に異なる方向に相対移動させて引き続く掻均しを行うことを特徴とする。
【0019】
請求項3の製造方法は、請求項1,2の何れかにおいて、前記合材を箱状の成形枠内に収容した状態で前記均し工程を行い、該合材を成形枠内に充填することを特徴とする。
【0020】
請求項4の製造方法は、請求項1〜3の何れかにおいて、前記弾性骨材の全体若しくは一部が細長いファイバー状の弾性チップであることを特徴とする。
【0021】
請求項5は均し装置に関するもので、弾性骨材とバインダとを混合した合材の表面を均等に均すための均し装置であって、複数の掻均し棒を、それら掻均し棒間に間隙を形成する状態で所定ピッチで列状に並設して成る櫛状の掻均し具と、回転体と、該回転体の回転駆動装置と、該回転体の回転運動を前記掻均し具の振動に変換する運動変換機構と、該掻均し具を前記合材に対して前記振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とを有し、該掻均し具を、該掻均し棒の並設方向に振動させながら前記合材に対して該振動方向と異なる方向に相対移動させ、前記合材の表面を均等化するようになしてあることを特徴とする
【0022】
請求項6のものは、請求項において、前記運動変換機構が、前記回転体の回転中心から偏心した位置に設けられた連結部と、前記振動方向に延びて一端部が該連結部に回転可能に連結され、他端部が前記掻均し具に回転可能に連結された連結ロッドとを有していることを特徴とする。
【0023】
【作用及び発明の効果】
上記のように請求項1の製造方法は、合材の表面の均し工程において、複数の掻均し棒を列状に並設して成る櫛状の掻均し具と、回転体と、回転体の回転駆動装置と、回転体の回転運動を掻均し具の振動に変換する運動変換機構と、掻均し具を合材に対して振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とを用い、そして掻均し具を回転体の回転運動によって掻均し棒の並設方向に振動させながら、移動装置によって合材に対しその振動方向と異なる方向に掻均し具を相対移動させて合材の表面を均等化して行くもので、この方法の場合、掻均し具、具体的には掻均し棒の振動によって合材の表層部にある弾性骨材を解きほぐしながら均して行くことができるため、更にまた掻均し棒と掻均し棒との間に間隙が形成されていて、表層部にある合材を一挙に多量に掻き取ることがないため、図7及び図8に示す均し方法と異なって、合材の表面を円滑且つ均等に均して行くことができる。
【0024】
これにより多孔質の弾性舗装体製造における均し工程を機械化,自動化することが可能となり、従って従来のように作業者による人手作業の場合と異なって、作業者の能力差や人手作業によるばらつき等を生ぜしめることなく、各製品ごとに、更にはまた同一製品内の各部ごとに表面を均等に均し得て、弾性骨材の密度及び製品における空隙率を均等になすことができ、製品を安定した品質で製造できるようになる。
更にまた機械化,自動化することが可能となることによって生産性も高めることができる。
【0025】
本発明においては、櫛状の掻均し具を合材に対し相対移動させた後、更に異なる方向に相対移動させて、引き続く掻均しを行うようになすことができる(請求項2)。
このようにすることで、より均等に合材の表面を均して行くことができる。
【0026】
本発明はまた、合材を箱状の成形枠内に収容した状態でその表面を均す場合に適用して好適である(請求項3)。
この場合において、複数の掻均し棒と成形枠の縁部との干渉を回避して、合材を成形枠の縁部に到るまで均等に均して行くことができる。
【0027】
本発明はまた、弾性骨材として粒状のものを用いた場合においても適用可能なものであるが、特に弾性骨材の全体若しくは一部として細長いファイバー状の弾性チップを用いた場合に適用して特に好適である(請求項4)。
【0028】
請求項5は均し装置に関するもので、この均し装置は、櫛状の掻均し具を掻均し棒の並設方向に振動させながら合材に対し振動方向と異なる方向に相対移動させ、合材の表面を均等化する
この請求項5の均し装置には、回転体と、その回転駆動装置と、回転体の回転運動を掻 均し具の振動に変換する運動変換機構と、掻均し具を合材に対して振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とが備えてあり、かかる請求項5の均し装置を用いることで請求項1の製造方法を好適に実施することができ、回転体の回転運動によって掻均し具を振動させつつ、移動装置によって掻均し具を振動方向と異なる方向に相対移動させるようになすことができる。
【0029】
請求項のものは、回転体の回転中心から偏心した位置の連結部と、その連結部に対し一端部が連結され、他端部が掻均し具に連結された連結ロッドとを含んで上記運動変換機構を構成したもので、このようになすことにより回転体の回転運動を簡単且つ良好に掻均し具の振動に変換することができる。
【0030】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本発明の一実施例方法にて製造される多孔質の弾性舗装体(成形体)で、この弾性舗装体10は、細長いファイバー状(ひじき状)のゴムチップから成る弾性骨材12とバインダ14とを混合した後述の合材22を、平面四角形状の平板状に加圧加熱して固めて成るものである。
【0031】
ここで弾性舗装体10はここでは1m角で、厚みが20〜50mmのものである。
尚バインダ14としてはここではウレタン系且つ熱硬化型のバインダが用いられている。但しウレタン系の他、エポキシ系その他のバインダを用いることも可能である。
【0032】
また必要に応じて硬質骨材を合材22中に混合しておくこともできる。この硬質骨材としては砕石,砂,珪砂,シリカ,ガラス等の無機骨材や、ナイロン,ウレタン等の有機骨材その他を用いることができる。
【0033】
ここで本例では上記ゴムチップから成る弾性骨材12として廃棄タイヤを粉砕したものが用いられている。
尚上記弾性骨材12としてはゴム材料の他、熱可塑性エラストマー,発泡ポリウレタンその他の弾性を有する材料を用いることができる。
【0034】
図6は上記弾性舗装体10の成形固化の工程を示したもので、図中16は成形型であり、18は雌型としての成形枠、20は雄型である。
同図に示しているように、箱状の成形枠18内に収容した合材22を万遍なく且つ表面を均等に均して充填した状態の下で成形型16を型締めし、合材22を加圧するとともに加熱して固めることで、上記弾性舗装体10が得られる。
【0035】
図4は成形枠18内に入れられた合材22の表面を均等に均すための均し装置24の要部を表したもので、図示のようにこの均し装置24は、多数の掻均し棒28を有する掻均し具26を備えている。
ここで掻均し棒28は、それぞれの間に一定の間隙を形成する状態で所定のピッチPで一列に並べられており、それぞれの上端部が保持部30に取り付けられ保持されている。
【0036】
ここで保持部30、即ち櫛状の掻均し具26全体が、突条のレール32とこれに嵌合する凹状の嵌合部34との嵌合の下に、図4(B)中左右方向に移動可能に保持され且つ同方向に移動案内されるようになっている。
【0037】
図4(A)(ア)中36は、掻均し具26を掻均し棒28の並設方向に振動させるための振動源となるモータ(回転駆動装置)であって、このモータ36には図4(B)(ア)の円板(回転体)38が連結されており、かかる円板38がモータ36により回転させられるようになっている。
【0038】
この円板38には、その中心の回転軸40から偏心した位置に連結ピン(連結部)42が設けられており、そこに連結ロッド44の一端部が回転可能に連結されている。
連結ロッド44の他端部は掻均し具26の固定部46に対し回転可能に連結されており、円板38が回転することによって、掻均し具26が図4(B)(ア)中左右方向に振動させられるようになっている。
本例では、円板38の回転運動を掻均し具26の振動に変換する運動変換機構が、連結ピン42と連結ロッド44とを含んで構成されている。
【0039】
これら掻均し具26,モータ36を保持した移動ユニット48にはまた、ロータリアクチュエータ49が設けられており、ロータリアクチュエータ49により掻均し具26全体がその回転角度(向き)を変えられるようになっている。
この例では掻均し具26の向きが90°変更されるようになっている。
【0040】
図2及び図3は均し装置24全体の構成を示している。
図2に示しているようにこの均し装置24は、水平方向に延びる雄ねじ軸50と、これを回転駆動するモータ52とを有しており、その雄ねじ軸50の回転によって掻均し具26を有する移動ユニット48全体が図2中左右方向(掻均し棒28の並設方向)に移動可能とされている。
【0041】
均し装置24はまた、図3に示しているように雄ねじ軸50に対し直交方向に延びる別の雄ねじ軸54と、これを回転駆動するモータ56とを有しており、移動ユニット48全体が図3において左右方向、つまり図2における紙面と直角方向にも移動可能とされている。
この例では雄ねじ軸54,50とモータ56,52とを含んで移動装置が構成されている。
【0042】
上記移動ユニット48には、上下方向の雄ねじ軸58と、これを回転駆動するモータ60とが備えられており、その雄ねじ軸58の回転によって掻均し具26が昇降可能とされている。
【0043】
図5は上記均し装置24を用いて行う本例の弾性舗装体10の製造方法の均し工程の一例を示したもので、この方法ではモータ36の回転によって、即ち円板38の回転によって、図示のように掻均し具26全体を掻均し棒28の並設方向に振動させながら、それと直角方向に前進運動(相対移動)させて行く。
【0044】
このとき、図4に示しているように成形枠18内に入れられた合材22は、多数の掻均し棒28の振動によって、合材22表層部で互いに絡まり合った状態の弾性骨材12が解きほぐされながら、或いは掻均し棒28の振動の勢いによってその振動方向に分散させられながら、掻均し棒28の通過によって表面が平らに掻き均されて行く。
【0045】
前進端まで進んだ掻均し具26は、再び元の位置に戻った上でその位置を掻均し棒28の全幅分掻均し棒28の並設方向にずらせ、引続き同様の動きを行って行く。
そして合材22の全表面を掻き均した後、再び同様の動きを繰り返すか、或いはまた掻均し具26の向きを90°反転させた上で掻均し棒28を合材22に対し前回とは90°異なった方向に振動させながらそれと直角方向に前進運動させ、合材22の表面を掻き均して行く。
そしてこのようにして成形枠18内に入れられた合材22の表面を均等化して行く。
【0046】
尚本例において、掻均し棒28と28との間のピッチPは、用いられるファイバー状の弾性骨材12の長さ等に応じて適当なピッチが定められるが、通常ピッチPは20mmに設定しておくことが望ましい。
【0047】
20mmよりも狭くした場合、掻均し棒28と28との間に合材22が溜まってしまって上手く均せない可能性がある。
逆に20mmよりも広くした場合、振動しながら掻均し棒28が通る部分については合材22の表面を均せるものの、それらの中間に位置する部分がそのまま掻均し棒28と28との間を通過して山となって残ってしまう恐れがある。
ここで掻均し棒28の振動ストロークについては50mm程度が適当である。
【0048】
また掻均し棒28の振動速度については180〜200往復/分程度が良好であり、更にまた掻均し棒28の合材22の表面への挿入深さは5mmが適当である。
これよりも挿入深さが浅い場合、合材22の抵抗が少なく、合材22の表層部が掻均し棒28と28との間をそのまま通り抜けてしまう恐れがある。
一方挿入深さが5mmより深くなると、掻均し棒28によって合材22の表層部が塊状に掻き取られる(えぐられる)状態となり、図7に示すスクレーパ方式と同様の現象を生じてしまう恐れがある。
【0049】
本例によれば、上記のように多数の掻均し棒28の振動によって、合材22の表層部にある弾性骨材12を解きほぐしながら或いはまたその振動方向に分散させながら均して行くことができるため、更にまた掻均し棒28と28との間の隙間によって表層部にある合材22を多量に一挙に掻き取るといったことがないため、図7及び図8に示す均し方法と異なって、合材22の表面を円滑且つ均等に均して行くことができる。
【0050】
これにより多孔質の弾性舗装体10製造における均し工程を機械化,自動化することが可能となり、従来のように作業者による人手作業の場合と異なって、作業者の能力差や人手作業によるばらつき等を生ぜしめることなく、各製品ごとに更にはまた同一製品内の各部ごとに表面を均等に均し得て、弾性骨材12の密度及び製品における空隙率を均等とすることができる。
【0051】
これにより製品を安定した品質で製造できるようになり、更にまた機械化,自動化することが可能となることから生産性を大幅に高めることができる。
また本例によれば、掻均し具26が成形枠18の縁部に干渉する問題を解消することができ、成形枠18の縁部に到るまで合材22を均等に均して行くことができる。
【0052】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は場合によって粒状の弾性骨材を用いて弾性舗装体を製造する際にも適用可能であるなど、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様,形態で実施,構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例方法にて得られる弾性舗装体及びその構成材である弾性骨材を模式的に示す図である。
【図2】 同実施例に用いられる均し装置の正面図である。
【図3】 同じ均し装置の側面図である。
【図4】 図2及び図3における均し装置の要部を示す図である。
【図5】 本発明の実施例方法における均し工程の説明図である。
【図6】 図5の均し工程に続く成形固化の工程を示す図である。
【図7】 本発明者が検討を行った均し方法の一例を示す比較例図である。
【図8】 本発明者が検討を行った均し方法の図7とは異なる例を示す比較例図である。
【符号の説明】
10 弾性舗装体
12 弾性骨材
14 バインダ
18 成形枠
22 合材
24 均し装置
26 掻均し具
28 掻均し棒
36 モータ(回転駆動装置)
38 円板(回転体)
42 連結ピン(連結部)
44 連結ロッド
50,54 雄ねじ軸
52,56 モータ
P ピッチ

Claims (6)

  1. 弾性骨材とバインダとを混合した合材の表面を均等に均した上で上下に加圧加熱して固め、多孔質の弾性舗装体を製造する方法であって、
    前記合材の表面を均等に均す均し工程において、複数の掻均し棒を、それら掻均し棒間に間隙を形成する状態で所定ピッチで列状に並設して成る櫛状の掻均し具と、回転体と、該回転体の回転駆動装置と、該回転体の回転運動を該掻均し具の振動に変換する運動変換機構と、該掻均し具を前記合材に対して前記振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とを用い、該掻均し具を、該掻均し棒の並設方向に振動させながら前記合材に対して該振動方向と異なる方向に相対移動させ、前記合材の表面を均等化することを特徴とする多孔質弾性舗装体の製造方法。
  2. 請求項1において、前記櫛状の掻均し具を前記合材に対して相対移動させた後、更に異なる方向に相対移動させて引き続く掻均しを行うことを特徴とする多孔質弾性舗装体の製造方法。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記合材を箱状の成形枠内に収容した状態で前記均し工程を行い、該合材を成形枠内に充填することを特徴とする多孔質弾性舗装体の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記弾性骨材の全体若しくは一部が細長いファイバー状の弾性チップであることを特徴とする多孔質弾性舗装体の製造方法。
  5. 弾性骨材とバインダとを混合した合材の表面を均等に均すための均し装置であって、
    複数の掻均し棒を、それら掻均し棒間に間隙を形成する状態で所定ピッチで列状に並設して成る櫛状の掻均し具と、回転体と、該回転体の回転駆動装置と、該回転体の回転運動を前記掻均し具の振動に変換する運動変換機構と、該掻均し具を前記合材に対して前記振動方向と異なる方向に相対移動させる移動装置とを有し、該掻均し具を、該掻均し棒の並設方向に振動させながら前記合材に対して該振動方向と異なる方向に相対移動させ、前記合材の表面を均等化するようになしてあることを特徴とする均し装置。
  6. 請求項において、前記運動変換機構が、前記回転体の回転中心から偏心した位置に設けられた連結部と、前記振動方向に延びて一端部が該連結部に回転可能に連結され、他端部が前記掻均し具に回転可能に連結された連結ロッドとを有していることを特徴とする均し装置。
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