JP3774751B2 - 半導体レーザデジタル振動計測装置 - Google Patents

半導体レーザデジタル振動計測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体レーザを用いて振動する物体の変位を測定する半導体レーザデジタル振動計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザドップラー速度計(LDV)を用いた振動解析装置は、ヘリウムネオンレーザを用いた装置に比べて光学系が簡単である。
最近、自己混合型半導体レーザと速度方向判別回路などを用いて、光学系のみならず信号処理系をもさらに簡単化した半導体レーザデジタル振動変位計測装置が発明され、出願されている(特願平5−83374号)。
【0003】
前記出願にかかる半導体レーザデジタル振動計測装置では、任意の非周期振動を測定する場合には測定可能な振動周波数範囲が制限される。前記装置の構成と動作を簡単に説明する。
図13は従来技術の半導体レーザデジタル振動変位計測装置のブロック図、図14は図13に示した振動変位計測装置の動作を説明するための波形図である。
図13において、半導体レーザダイオード(LD)1は、レーザ発振周波数が固定され、半導体レーザダイオード駆動回路10からの注入電流でレーザ発光するものであり、注入電流は一定の直流電流である。
半導体レーザダイオード(LD)1の射出光は、前方へ光学素子(LE)2を通して対象物(Ob)3に照射され、そこからのドップラー周波数偏移した反射光の一部が半導体レーザダイオード(LD)1に戻り光として帰還し、自己混合効果を発生させる。
そして、半導体レーザダイオード(LD)1の後方への出射光は、ドップラービート信号による出力変動として、受光素子(PD)4で電気信号に変換され、増幅回路5により増幅される。このドップラービート信号は、図14の(a)に示すような波形となる。自己混合効果により変位の方向に応じてビート波の傾きが逆転している。
そのビート波の傾きより方向を判断する方向判断回路(DDC:Direct−ion Discrimination Circuit)A1により判断されその出力電圧は、図14の(b)に示すように矩形波となる。
この方向判断信号によりドップラービート波のカウンタA2のモードを増加または減少と切り換えることによって、図14の(n)に示すような増減する計数値信号を得ている。
【0004】
前記計数値nと変位xとの関係式は、λをレーザの発振波長とすると、
x=(λ/2)・n
と表される。
この計数値信号(n)は、それを取り込んだ演算処理回路9でフィルタ処理することにより図14(x)に示す変位情報が得られる。
また、計数値信号を高速フーリエ変換FFT処理することで振動スペクトル解析を行うことができる。
なお、図14は理解を容易にするために、振動変位が正弦波の場合を例に取って示してある。
図13に示されている方向判別回路A1の出力電圧は時刻t0 ,t1 ,t2 の時点に変化し、カウンタA2のモードを加算,減算,加算へと切り換えている。
速度零時刻の検出には低域ろ波器(LPF)を用いるので、実際には時間遅れを生じ、図14のt0',t1',t2'の時刻にカウンタA2のモードを切り換えることになる。この遅れ時間が、速度零時刻の直後に最初の鋸歯状波が発生するまでの時間よりも小さい場合にはカウンタ回路A2は正しく動作し、変位のデジタル信号を得ることができる。
ところが、正弦波振動変位にその周期よりもかなり短い時間内に変化する振動成分が重畳しているような一般的な非周期振動の場合には、従来のデジタル振動変位計では測定できない場合がある。
この問題を図15を参照して説明する。図15はその1例として、正弦波振動変位に単発的な速い変化分が重畳している場合を示す。理想的な場合には方向判別回路A1の出力電圧は時刻t0 ,t1 ,t2 の他にt3 ,t4 で速度零時刻に対応して変化する。しかし、実際には、速度零時刻検出の時間遅れのため、方向判別電圧は時刻t0',t1',t2',t3',t4'に変化する。時刻t3'は最初の鋸歯状波の立ち上がりの時刻t5 よりも遅れるので、カウンタモードは変化せず、減算のままである。
したがって、カウンタA2はt5 の時刻に1カウント加算すべきであるのに誤って1カウント減算する。時刻t3'からt4'の期間は加算モードであるがカウンタ出力は変化しない。時刻t4'は、速度零時刻の直後に現れる最初の鋸歯状波の立ち上がり時刻t6 よりも早いので、方向判別回路A1の出力電圧は変化して減算モードとなっている。従って、時刻t6 の時に、1カウント減算される。同様にして、時刻t7 ,t8 ,t9 で1カウントずつ減算される。
したがって、カウンタ出力値は図15のnに示す破線の曲線のようになり、正しい値を示さない。
一方、方向判別回路A1が正しく動作した場合のカウンタ出力値は図15のnに示す実線となり、変位出力値はxに示す実線の曲線となる。xに示す破線の曲線は誤動作した時の変位出力値を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、前記の従来の半導体レーザデジタル振動計測装置は、ドップラービート波の波数を計数するカウンタ回路と、カウンタのモードを変える方向判別回路の機能が分離していたため、速い変化をする振動変位が低周波振動変化に重畳している場合には、正確な測定ができないという問題がある。
本発明の主たる目的は、前記問題を解決し、周波数範囲の広い高周波非周期振動を測定することのできる半導体レーザデジタル振動計測装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記半導体レーザデジタル振動計測装置を複数用いて複数の振動情報を同時に取得して解析することができる半導体レーザデジタル振動計測装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置は、
半導体レーザを用いて振動する物体の変位を測定する半導体レーザデジタル振動計測装置であって、レーザ発振周波数が固定された半導体レーザと、
前記半導体レーザに電流を供給する駆動回路と、
前記半導体レーザの射出光を対象物の表面に照射し、その反射光の一部が戻り光として前記半導体レーザに結合するように配置された光学装置と、
前記対象物の振動変位に関係して生ずる半導体レーザの出力の変化を検出する受光素子と、前記受光素子出力から信号成分を増幅する増幅回路と、
前記増幅回路の出力の振幅を一定に保つ自動振幅制御回路と、
前記自動振幅制御回路出力のドップラービート波の1波ごとに正または負の振動変位に応じてアップまたはダウンカウント用信号を発生するカウント用信号発生回路と、
前記カウント用信号発生回路からのパルスを計数するバイナリーカウンタと、前記バイナリーカウンタ回路の計数値を記憶し前記振動変位を演算する演算処理回路とから構成されている。
前記カウント用信号発生回路を、対象物の移動方向により前記自動振幅制御回路出力のドップラービート波の傾きの大きさが異なることを利用して正または負の振動変位に応じてアップまたはダウンカウント用信号を発生するように構成することができる。
また、前述の半導体レーザデジタル振動計測装置複数組を利用して2以上の振動情報を同時に取得する半導体レーザデジタル振動計測装置を構成することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本発明を図面等を参照してさらに詳しく説明する。
図1は本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置の実施例を示すブロック図、図2は図1に示す実施例の動作を説明するための波形図である。
図1において、半導体レーザダイオード(LD)1は、レーザ発振周波数が固定され、半導体レーザダイオード駆動回路10からの注入電流でレーザ発光するものであり、注入電流は、一定の直流電流である。
光学装置を形成する光学素子(LE)2は、半導体レーザダイオード(LD)1の射出光を対象物(Ob)3の表面に照射し、その反射光の一部が戻り光として半導体レーザダイオード(LD)1に結合するように配置されている。
受光素子(PD)4は、対象物(Ob)3の振動変位に関係して生ずる半導体レーザの出力の変化を検出するものである。増幅回路5は、受光素子(PD)4の出力から信号成分を増幅するものである。
自動振幅制御回路6は、対象物(Ob)3の異なる表面を照射した場合に戻り光の電力が変化して受光素子4の出力が変化した場合にも一定の振幅のビート波出力が得られるように、自動制御する回路である。
カウント用信号発生回路7は、自動振幅制御回路6の出力のドップラービート波の1つの波数ごとに計数用のパルス1個を出力する回路である。
マイナスの変位、すなわち物体3の表面が半導体レーザ1から遠ざかる場合には、カウント用信号発生回路7のダウンカウント用信号出力端子bから鋸歯状波1波ごとに1個のパルスが出力される。同様に、プラスの変位の場合にはカウント用信号発生回路7のアップカウント用信号出力端子Cから鋸歯状波1波ごとに1個のパルスが出力される。バイナリーカウンタ8は、上記のアップカウント信号パルスを加算し、ダウンカウントパルスを減算して計数値信号を出力する。
演算処理回路9はバイナリーカウンタ回路8の計数値を記憶し対象物(Ob)3の振動変位を演算するものである。
【0008】
次に、前記半導体レーザデジタル振動計測装置のカウント用信号発生回路7の詳細な構成を図3、図4を参照して説明する。図4は図3に示す実施例の動作を説明するための波形図である。
図4において、自動振幅制御回路6の出力波形(a)は振幅が一定に保持されており、振動変位が正の場合には鋸歯状波の立ち上がりが急であり、立ち下がりは緩やかである。一方、振動変位が負の場合には鋸歯状波の立ち下がりが急であり、立ち上がりが緩やかである。
図3に示すカウント用信号発生回路7の3個のコンパレータ71,72,73の基準レベルVref をそれぞれVh ,Vg ,Vl と設定する。
まず、プラス変位の場合にのみ、1個の鋸歯状波に対して加算用の1カウントパルスが得られることを説明する。自動振幅制御回路6は振幅検出器61と利得制御増幅器62から構成されている。この自動振幅制御回路6の出力波形(a)のレベルがVref =Vl に達するとコンパレータ73がオンする。
このときのポジティブエッジでポジティブシングルショット77が幅Tw1の単発パルス(e)をその出力端子に発生する。
続いて、(a)のレベルがVref =Vg に達すると、同様にコンパレータ72がオンし、このときのポジティブエッジでポジティブシングルショット76のみが幅Tw1の単発パルス(d)をその出力端子に発生する。
この2つの単発パルス(d)と(e)の論理積をアンド回路(AND1)79で発生させると、幅の狭い単発パルス(C)が出力端子に得られる。
したがって、信号(a)がVref =Vl とVref =Vg を横切る時間差がほとんどないようなとき、プラスの1カウントパルスがC端子で得られる。
一方、信号(a)が緩やかに立ち下がるときには、Vref =Vh でネガティブシングルショット74が幅Tw2の単発パルス(f)をその出力端子に発生し、
ref =Vg でネガティブシングルショット75が幅Tw2の単発パルス(g)をその端子に発生する。
この2つの単発パルス(f)と(g)は信号(a)が緩やかに立ち下がるときには、重なる時間帯がないので、アンド回路(AND2)78でその積をとっても零になり、出力端子に出力は生じない。すなわち、この場合にはダウンカウントパルスを発生しない。
【0009】
次に、マイナス変位の場合にのみ、減算用の1カウントパルスが得られることを説明する。立ち下がりが急の場合には、まず、Vref =Vh になった時、ネガティブエッジが第1のコンパレータ71で発生し、第1のネガティブシングルショット74の出力端子において幅Tw2の単発パルス(f)が発生する。
続いてVref =Vg になったとき、コンパレータ72がネガティブエッジを発生し、第2のネガティブシングルショット75の出力端子に幅Tw2の単発パルス(g)が発生する。この2つのパルス(f)と(g)は時間帯が重なっているので、アンド回路(AND2)78の出力端子に細いパルス(b)すなわちダウンカウントパルス1個が発生する。なお、緩やかな立ち上がり部分では図4に示すように、ポジティブシングルショット76の出力端子とポジティブシングルショット77の出力端子にそれぞれ幅Tw1の単発パルス(d)と(e)を発生するが、(d)と(e)は離れているのでその積は零となり、アップカウントパルスは現れない。
すなわち、カウント用信号発生回路7は、振幅を一定に保持されたビート信号に含まれる鋸歯状波の1波ごとに、正負の変位に応じて加算または減算用の1カウントパルスを発生することができる。
【0010】
図5に、前記半導体レーザデジタル振動計測装置の実施例装置で非定常信号でラウドスピーカを駆動してその振動面に光ビートをスポット照射して得られたときのドップラービート波形(a)と駆動信号波形(P)を示す。
図6にドップラービート波形(a)の計数結果(n)を示す。
ラウドスピーカ表面の変位振動波形(x)は、駆動信号波形(P)に比例しているはずである。
図6の計数結果(n)は駆動信号波形(P)の特徴をよく表しており、計数結果(n)は変位振動波形(x)を再現しているものと言える。
図6の計数結果を微分すれば速度波形が、さらにもう一回微分すれば加速度波形が得られる。さらに高速フーリエ変換(FFT)処理すれば、変位波形、速度波形、加速度波形の周波数スペクトルが得られる。
【0011】
本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置を利用して振動物体表面の2点の変位振動波形を同時に測定するシステムを構成することができる。
図7に2点の変位振動波形の同時測定のための実施例のブロック図を示す。
この装置は、前述した実施例の主要部を(CH1,CH2)の2チャンネル構成で使用し、2点の変位振動波形同時測定システムを構成したものである。
被測定振動物体(Ob)は、ラウドスピーカ表面に取り付けたアルミニウム箔である。このラウドスピーカはスピーカドライバの駆動信号により駆動される。
SMLはセルフォックマイクロレンズでそれぞれ各チャンネルの光学装置を形成している。
自己混合型の半導体レーザ(LD)2個を用い、それぞれに対応させられているホトダイオード(PD)の出力を増幅器(AMP)を通してそれぞれのカウンタ回路に入力する。
このカウンタ回路は図1、および図3に示した自動振幅制御回路6、カウント用信号発生回路7およびバイナリーカウンタ8と同様の構成を備えるものである。各チャンネルから得られたカウント値(n1 ),(n2 )はバッファメモリに取り込んでから、インターフェースボードを通してコンピュータ(演算処理回路)に取り込み、演算を行う。
【0012】
図8に、2点同時刻のドップラービート波の(a1 , (a2 )とスピーカ駆動電圧(p)を示す。波形(a1 )はビート周波数が高いので、変位振幅が大きいことを示している。
図9に、同時刻に測定した2点のドップラービート波の計数値(n1 )と(n2 )の波形図を示す。
図10に(n1 )と(n2 )から求めた2点の変位波形を示す。
変位のピークツーピークの振幅は(x1 )と(x2 )でそれぞれ11.3μmと6.6μmである。ただし、移動平均法を用いて平滑化点数9個で平均化を行った結果である。なお、変位の時系列データを平滑化微分することで加速度波形を得ることができる。また、各変位波形、速度波形、加速度波形に(FFT)演算処理することで各波形の周波数スペクトルを求めることができる。
図11に、図10の変位波形(x1 ),(x2 )から求めた周波数スペクトルを示す。基本波周波数は490Hzであり周波数分解能の誤差の範囲で駆動電圧Pの周波数465Hzと一致する。第2、第3高調波の存在も正確に測定していることが判る。
図12にチャンネル2の変位波形(x2 )の各周波数成分がチャンネル1の変位波形(x1 )の各周波数成分に対して有する位相の差を周波数の関数として示す。チャンネル2の基本波はπラジアン、第2,第3高調波は約−0.9πラジアンの位相差をチャンネル1の対応した周波数成分に対して有する。
【0013】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置は、レーザ発振周波数が固定された半導体レーザと、
前記半導体レーザに電流を供給する駆動回路と、
前記半導体レーザの射出光を対象物の表面に照射し、その反射光の一部が戻り光として前記半導体レーザに結合するように配置された光学装置と、
前記対象物の振動変位に関係して生ずる半導体レーザの出力の変化を検出する受光素子で構成したので、光学系の部分で周波数シフタと光分岐路および鏡を用いずに構成することができ、光学系の構成を簡素化することができる。
また、前記受光素子出力から信号成分を増幅する増幅回路と、
前記増幅回路の出力のドップラービート波の振幅を一定に保つ自動振幅制御回路と、
前記自動振幅制御回路出力のドップラービート波の1波ごとに正または負の振動変位に応じてアップまたはダウンカウント用信号を発生するカウント用信号発生回路と、
前記カウント用信号発生回路からのパルスを計数するバイナリーカウンタと、
前記バイナリーカウンタ回路の計数値を記憶し、前記振動変位を演算する演算処理回路とから構成したので、周波数範囲の広い高周波非同期振動を測定することができる。
また本発明のデジタル振動計測装置を多数用いれば、多数点の変位振動波形を同時に計測できる。
すなわち本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置は振動面の振動モードの解析やその周波数特性の測定などに広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置の実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した実施例の動作を説明するための波形図である。
【図3】図1に示した実施例のカウント用信号発生回路の実施例を示すブロック図である。
【図4】図3に示したカウント用信号発生回路の実施例の動作を説明するための波形図である。
【図5】非定常信号でスピーカを駆動したときのドップラ−ビート波形と駆動信号を示すグラフである。
【図6】図5に示したドップラ−ビート波形(a)の計数結果(n)を示すグラフである。
【図7】本発明による半導体レーザデジタル振動計測装置の他の応用的な実施例である。2点の変位振動波形同時測定システムの実施例を示すブロック図である。
【図8】図7に示した実施例の動作を説明するための波形図である。
【図9】図7に示した2点の変位振動波形同時測定システムの各点のドップラ−ビート波の計数値(n1),(n2)を示すグラフである。
【図10】図7に示した2点の変位振動波形同時測定システムによる2点の変位(x1 ),(x2 )を示すグラフである。
【図11】図10に示した各点の変位(x1 ),(x2 )の周波数スペクトルをハンニング窓関数を使用して計算し、示したグラフである。
【図12】チャンネル2の変位波形(x2 )に対するチャンネル1の位相差を示すグラフである。
【図13】先の提案に係る半導体レーザデジタル振動計測装置の基本構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示した半導体レーザデジタル振動計測装置の基本動作を説明するための波形図である。
【図15】図13に示した半導体レーザデジタル振動計測装置の問題となる動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ(LD)
2 光学装置
3 対象物
4 受光素子
5 増幅回路
6 自動振幅制御回路
7 カウント用信号発生回路
8 バイナリーカウンタ
9 演算処理回路
10 駆動回路

Claims (1)

  1. レーザ発振周波数が固定された半導体レーザと、前記半導体レーザに電流を供給する駆動回路と、前記半導体レーザの射出光を対象物に照射し、その反射光の一部が戻り光として前記半導体レーザに結合するように配置された光学装置と、前記対象物の振動変位に関係して生ずる半導体レーザの出力の変化を検出する受光素子と、前記受光素子出力から信号成分を増幅する回路と、前記増幅回路の出力の振幅を一定に保つ自動振幅制御回路と、前記自動振幅制御回路の出力からカウント用信号を発生するカウント用信号発生回路と、前記カウント用信号発生回路からのパルスを計数するバイナリーカウンタと、前記バイナリーカウンタ回路の計数値を記憶し前記振動変位を演算する演算処理回路とから構成されている振動物体の変位を測定する半導体レーザデジタル振動計測装置において、前記のカウント用信号発生回路が、ドップラービート波の1波ごとに正または負の振動変位に応じてアップまたはダウンカウント用信号を発生するために、基準レベル(Vh>Vg>Vl)の異なる3個のコンパレータを備え、コンパレータ1は基準レベルVh、コンパレータ2は基準レベルVg、コンパレータ3は基準レベルVlを持ち、コンパレータ1の出力はネガティブシングルショット1に入力され、コンパレータ2の出力はネガティブシングルショット2とポジティブシングルショット1に入力され、コンパレータ3の出力はポジティブシングルショット2に入力され、ネガティブシングルショット1とネガティブシングルショット2の出力はアンド回路2の入力となり、ポジティブシングルショット1、ポジティブシングルショット2の出力はアンド回路1の入力となり、前記アンド回路1の出力は、アップダウンカウント信号入力を有するバイナリーカウンタ回路のアップカウント信号となり、アンド回路2の出力は前記バイナリーカウンタ回路のダウンカウント信号となるよう接続されていることを特徴とする半導体レーザデジタル振動変位計測装置。
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