JP3773991B2 - 情報記録媒体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体に係り、特に、トラックピッチの狭い高密度タイプの情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックピッチの狭い高密度タイプの情報記録媒体としては、例えば、特開平6−176404号公報に記載されているように、光ディスクの案内溝(以下、「グル−ブ」と称する)と、グルーブに挟まれる凸部(以下、「ランド」と称する)の両方に情報を記録する情報記録媒体が知られている。
【0003】
この情報記録媒体においては、グル−ブとランドを一対とし、この一対のグル−ブとランドの境界部の仮想延長線上にプリピットを配置している。記録領域を示すアドレス情報(ID番号)はこのプリピットに担わせ、かつ、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用することにより、記録情報をランドとグル−ブの両方に記録するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の情報記録媒体においては、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用しているため、再生時にアドレス情報を正しく読めた場合でも、このアドレス情報に対応するランド部のセクタとグル−ブ部のセクタの区別ができないという問題があった。
【0005】
ランド部とグルーブ部の区別ができないと、例えば,情報書込み(WR)中に記録再生装置に衝撃が加わってトラックはずれが発生し、同じプリピットのIDを共有するランドからグル−ブにレ−ザスポットが移動しても、これを検出できないことになる。
【0006】
また、記録再生装置の故障やマイクロプロセッサ−(MPU)のソフトウエアの設計ミス等により、ランドとグル−ブの指示が逆に設定された場合、情報記録媒体上のアドレス情報からは、これらの誤りを検出できないことになる。例えば、ランドの再生時に、誤ってグル−ブに位置づけた場合、このランドと同じアドレス部を共有するグル−ブを再生し、上位装置が要求したものと異なるデ−タを転送することになる。同様に、ランドの記録時に誤ってグル−ブに位置づけた場合、このランドと同じIDを共有するグル−ブにデ−タを記録し、このグル−ブに既にデ−タが記録されていた場合には2重書きとなり、以前に記録されたデ−タは破壊されることになる。
【0007】
以上のような問題は、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用する場合に限らず、トラックピッチを狭くして高密度を図った情報記録媒体において、一対のトラックの境界部の仮想延長線上にプリピットを配置して、一つのプリピットにより一対のトラックのアドレス情報を共用する場合にも生ずるものである。即ち、一つのプリピットにより一対のトラックのアドレス情報を共用する場合においても、再生時にアドレス情報を正しく読めたとしても、このアドレス情報に対応する一対のトラックの区別ができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、トラックピッチの狭い高密度タイプであって、しかも、トラックの区別が可能な情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、複数のセクタをランドトラック及びグルーブトラックに備えた情報記録媒体において、前記複数のセクタは、アドレス情報領域及びデータ領域を有しており、前記アドレス情報領域は、複数のアドレス部を有しており、前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられる第1のアドレス部と、前記アドレス部が設けられている前記左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に対してさらに左右隣合う境界部分に設けられる第2のアドレス部とを有しており、前記複数のアドレス部において、前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部の各々は、前記複数のセクタのうちの自セクタの位置を示す情報が記録されている部分と、同一のアドレス情報領域内に含まれる他のアドレス部から自アドレス部を識別するための情報が記録されている部分とを有しており、第1のランドトラックと、この第1のランドトラックに隣接する第1のグルーブトラックと、この第1のグルーブトラックに隣接する第2のランドトラックと、この第2のランドトラックに隣接する第2のグルーブトラックとにおける前記複数のアドレス部において、前記第1のランドトラックと前記第1のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第1のグルーブトラックと前記第2のランドトラックの境界部分に設けられた前記第2のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第2のランドトラックと前記第2のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報とは、順次1トラック分だけトラックが異なることを示す情報であり、かかる構成により、トラックの区別をし得るものとなる。
【0010】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部は、同一の前記アドレス情報領域内に各々複数個設けられているようにしたものである。
【0011】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記ランドトラック及びグルーブトラックは、自情報記録媒体の半径方向に複数個のトラックに分割されており、前記複数のトラックの各々は、自情報記録媒体の円周方向にN個のセクタに分割されているようにしたものである。
【0012】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記自セクタの位置を示す情報が記録されている部分は、自情報記録媒体の半径方向の位置を示す情報が記録されているトラック情報部と、自情報記録媒体の円周方向の位置を示す情報が記録されているセクタ情報部とを有するようにしたものである。
【0013】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記アドレス情報領域は、複数のプリピットに記録されているようにしたものである。
【0014】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられた複数のプリピットに記録されるようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を用いて、本発明の一実施形態による情報記録媒体及びそれを用いた記録再生装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による情報記録媒体である光ディスクの記録トラックの説明図である。
本実施形態における光ディスクは、2スパイラル方式のランド/グル−ブ記録方式の光ディスクである。光ディスクとしては、相変化型,追記型,或いは光磁気型の光ディスクのいずれであってもよい。
【0018】
円盤状の光ディスク10の表面には、トラッキング制御用の案内溝となる凹部形状のグルーブ4がスパイラル状に形成されている。スパイラル状のグルーブ4の間は、凸部形状のランド5がスパイラル状に形成されている。従って、グルーブ4及びランド5がスパイラル形状に形成されている2スパイラル形式となっている。グルーブ4及びランド5は、それぞれ情報を記録する記録トラックTR−(N−2),TR−(N−1),TR−N,TR−(N+1),TR−(N+2)として用いられるランド/グル−ブ記録方式である。各トラックTRは、円周方向に分割されており、N個のセクタSEC−1,SEC−2,SEC−3,…,SEC−(N−1),SEC−Nによって構成されている。
【0019】
次に、図2を用いて、光ディスクのプリピットの詳細構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態による光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【0020】
光ディスクの上のトラックは、円周方向にデータ部1とID部2に分けられている。ID部2と、このID部2に続くデータ部1により、図1に示した一つのセクタSECを構成している。デ−タ部1には、光ディスクの半径方向に、凸部形状のランド4と凹部形状のグル−ブ5が交互に配置されており、ランド4とグル−ブ5の両方の領域に記録マ−ク6が記録される。すなわち、ランド4,グル−ブ5は、共に記録領域である。
【0021】
ID部2には、溝(凹部)は形成されておらず、ランド4とグル−ブ5の境界部の仮想延長線上に、プリピット7が配置されている。プリピット7は、ランド4とグル−ブ5の境界部の仮想延長線上に、必ず配置されている。ID部2は、ID1部301,ID2部302,及びセクタマ−ク部305とから構成されている。プリピット7は、ID1部301とセクタマ−ク305において、ランド4の中心線に対して図中下側に配置され、ID2部302において、ランド4の中心線に対して図中上側に配置されている。そして、ID1部301とID2部302は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されている。
【0022】
ID1部301とID2部302は、それぞれ、VFO部306,同期マ−ク307,アドレス番号312,及びCRC部311とから構成されている。VFO部306には、記録媒体からの再生信号に同期した再生クロックを生成するための繰り返しパタ−ンが記録されている。同期マ−ク307には、アドレス番号312の開始位置を示す所定のパタ−ンが記録されている。
【0023】
また、アドレス番号312は、トラック番号308,ID識別番号309,及びセクタ番号310とから構成されている。トラック番号308には、光ディスクの半径方向の位置を示す情報が記録されている。ID識別番号309には、ID1部301とID2部302を識別するための情報を記録されている。ID識別番号309は、例えば、ID1部301では”0”が記録され、ID2部302では”1”が記録されている。セクタ番号310には、トラックの円周方向の位置を示す情報が記録されている。
【0024】
ランド4のID1部301とID2部302のトラック番号309には、同じトラック番号を記録してある。即ち、例えば、トラック番号1ランド203のID1部301には、トラック番号”1”が記録され、ID2部302にも、同じトラック番号”1”が記録されている。
【0025】
一方、グル−ブ5のID1部301は、図中上側のランド4とプリピット7を共用し、また、ID2部302は、図中下側のランド4とプリピットを共用している。従って、グル−ブ5のID1部301とID2部302とのトラック番号は、異なっており、1番違うトラック番号となっている。即ち、例えば、トラック番号0グル−ブ202のID1部301には、はトラック番号”0”が記録され、ID2部302には、異なるトラック番号”1”が記録されている。
【0026】
以上説明したように、本実施形態におては、ID1部及びID2部は、それぞれ隣合うトラックとの境界部に配置されているとともに、上記トラック方向の異なる位置に配置されている。即ち、ランドとこれに隣接する左右両隣のグル−ブとの境界の延長線上にID1部を含むプリピットを設け、同様にグル−ブと、その両隣のランドとの境界の延長線上にID2部を含むプリピットを設ける。また、ランド及びグル−ブ共に同一位置の両側にはプリピットが存在しないように配置する。このように、ランドの両側及びグル−ブの両側にプリピット配置して、トラックオフセットを低減すると共に、同一位置にプリピットが存在しないように配置することにより、クロスト−クを低減することができる。
【0027】
本実施形態による情報記録媒体によれば、トラックの区別をできるものとなる。
【0028】
また、トラックオフセットを低減できるとともに、クロストークを低減できるものとなる。
【0029】
次に、図3を用いて、本発明の一実施形態による光ディスク装置について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0030】
ID部2の再生時には、レ−ザ光源57から出射したレ−ザ光を光ディスク10に照射し、その反射光を受光部58で受光する。レ−ザ光源57と受光部58は、光ヘッド部を構成している。受光部58は、光ディスク10上に予め形成されている図2に示したプリピットのパタ−ンを反射光の強弱の変化として検知し、これを信号として検出する。ここでは図示していないが、受光部58の後には、検出した微弱な信号を増幅するプリアンプ部やプリアンプ部の出力を所定の振幅に自動調整するAGC(Auto Gain Control)部や、AGC部の出力信号と同期した再生クロックを生成するPLL部等が設けられる。受光部58の出力信号は、プリアンプ部やAGC部やPLL部で処理されて、再生信号31となる。再生信号31には、ID部2に予め形成されているプリピット7に対応したパルス信号が再生される。
【0031】
再生信号31は、復調回路75,ID1検出回路59,ID2検出回路60及びセクタマ−ク検出回路61に送出される。
セクタマ−ク検出回路61は、各セクタの先頭にあるID部2の先頭のセクタマ−ク305を検出し、セクタマ−ク305の検出タイミングを示すパルス信号であるセクタマ−ク検出信号81をコントロ−ラ部801に送出する。
【0032】
コントロ−ラ部801は、セクタマ−ク検出信号81のタイミングを基準として、再生信号31のID1部301の中のVFO部306でパルスを出力するセクタパルス33を出力する。ID1検出回路59及びID2検出回路60は、コントローラ部801が出力するセクタパルス33でリセットされる。
【0033】
また、コントロ−ラ部801は、ID1部301の内、同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるID1検出ゲ−ト信号77と、ID2部302の内、同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるID2検出ゲ−ト信号78とを出力する。
【0034】
ID1検出回路59は、コントローラ部801が出力するID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルとなる期間において、受光部58から入力する再生信号31の中からID1部301の中のトラック番号308とセクタ番号310を検出し、ID1番号検出値68を比較回路62へ出力する。また、ID2検出回路60は、コントローラ部801が出力するID2検出ゲ−ト78が”H”レベルとなる期間において、受光部58から入力する再生信号31の中からID2部302の中のトラック番号308とセクタ番号310を検出し、トラック番号とセクタ番号とからなるID2番号検出値69を比較回路63へ出力する。
【0035】
コントロ−ラ801は、再生,記録,又は消去等の処理を実行するセクタのトラック番号とセクタ番号を、ID1番号指示値70として比較回路62に出力し、また、ID2番号指示値71として比較回路63に出力する。比較回路62は、ID1番号検出値68とID1番号指示値70をビット毎に一致をとり、全てのビットで一致していた場合に、”H”レベルとなるID1検出信号79を出力する。比較回路63は、ID2番号検出値69とID2番号指示値71をビット毎に一致をとり、全てのビットで一致していた場合に、”H”レベルなるID2検出信号80を出力する。
【0036】
比較回路62が出力するID1検出信号79及び比較回路63が出力するID1検出信号80は、アンドゲート64に入力する。アンドゲ−ト64の出力であるID検出信号72は、ID1検出信号79とID2検出信号80の両方が”H”レベルのとき、”H”レベルとなる。ID検出信号72は、コントロ−ラ801に送出され、再生,記録,又は消去等の処理を実行するセクタのIDを検出できたことを報告する。
【0037】
再生処理の実行時には、復調回路75は、光ディスク10上のデ−タ部1に所定の変調をかけて記録されたユ−ザデ−タの再生信号31を復調し、復調信号76をコントロ−ラ801に送出する。コントローラ801は、ID検出信号72が”H”レベルである期間中に、入力した復調信号76を、再生処理を実行するセクタのユーザデータとして読み込み、外部に出力する。
【0038】
また、記録処理の実行時には、コントロ−ラ801は、光ディスク10に記録するデ−タであるWRデ−タ信号65と、記録または消去処理実行時に再生信号31のデ−タ部で”H”レベルとなり記録するエリアを示すゲ−ト信号であるWRゲ−ト信号66を、それぞれ、アンドゲ−ト54,53に送出する。
【0039】
一方、記録処理を実行するセクタが検出されると、アンドゲート64が出力するID検出信号72は、アンドゲ−ト53,54に送出される。従って、アンドゲート53は、WRゲ−ト信号66が”H”レベルで、しかも、ID検出信号72が”H”レベルの時、”H”レベルの一致信号67を出力し、アンドゲート54は、ID検出信号72が”H”レベルの時、WRデータ信号65に同期したデータ信号55を出力する。
【0040】
レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号55,67により制御され、記録マ−クを記録するタイミングで、レ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、記録を行う。
【0041】
また、消去時には、レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号により制御され、消去を行うタイミングで、レ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、消去を行う。
【0042】
なお、IDまたはデ−タの再生時には、WRデ−タ65には記録するデ−タは出力されず、WRゲ−ト66はオフし、これによって、レ−ザ光源駆動回路56は、記録または消去時と比較して相対的に弱い光をレ−ザ光源57から発光させる。
【0043】
コントロ−ラ801の内部には、ユ−ザデ−タに所定の変調を施す変調回路が設けられており、変調後のデ−タをWRデ−タ65として出力する。変調方式としては、1−7RLL(Run Length Limit)変調や、2−7RLL変調等を用いても良い。但し、コントロ−ラ801内部の変調回路と、復調回路75が、同じ変調方式に対応するように構成する。
【0044】
次に、コントローラ801が出力するID1番号指示値70とID2番号指示値71について説明する。
図2において説明したように、ランド4のID1部301とID2部302のトラック番号309には、同じトラック番号を記録してあるのに対して、グル−ブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309には、異なるトラック番号が記録されている。従って、ランド4に対して、デ−タの記録,再生,や消去の処理を行う場合と、グルーブ5に対して、処理を行う場合では、ID1番号指示値70とID2番号指示値71の設定を異ならせる必要がある。
【0045】
従って、ランド4に対する処理では、ID1番号指示値70とID2番号指示値71に、処理を行うランドに対応する同じトラック番号を設定する。また、グル−ブ5に対する処理では、処理を行うグル−ブに対応する互いに異なるトラック番号をID1番号指示値70とID2番号指示値71に設定する。この場合、図2に示したID部2に対応させて、ID1部301のトラック番号に比べ、ID2部302のトラック番号は1トラック大きな値を設定する。
【0046】
即ち、例えば、図2に示したトラック番号1ランド203に対する処理時には、ID1番号指示値70にトラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71に同じトラック番号”1”を設定する。また、図2に示したトラック番号1グル−ブ204に対する処理時には、ID1番号指示値70にトラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71にトラック番号”2”を設定する。
【0047】
これらの指示値と再生したID1番号検出値68とID2番号検出値69とが、ID1とID2について両方一致したことを、比較回路62,比較回路63,アンドゲ−ト64によって検出して、これを条件として、コントローラ801は、処理を実行する。
【0048】
ID1検出回路59及びID2検出回路60の構成としては、例えば、ID1検出ゲ−ト信号77とID2検出ゲ−ト信号78とが、それぞれ”L”レベルの期間にリセットされ、再生デ−タをビット毎に順次取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力より、パタ−ン一致の方法で同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングを示すパルス信号を出力するマ−ク検出回路と、このパルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるレジスタ回路とより構成することができる。アドレス番号312が、光ディスク上に所定の変調を施された後に記録されている場合には、復調回路を設けて復調後に、上述したレジスタ回路に取り込むようにすればよい。
【0049】
また、ID1検出回路59とID2検出回路60は、図3においては、別々のブロックとして記述したが、これに限らず、一部の回路を共用しても良い。即ち、再生デ−タをビット毎に順次取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力よりパタ−ン一致の方法で同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングを示すパルス信号を出力するマ−ク検出回路と、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの場合に、前記パルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるID1用のレジスタ回路と、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの場合に、前記パルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるID2用のレジスタ回路とより構成しても良い。
【0050】
要するに、ID1部301とID2部302とを、それぞれの検出ゲ−トにより区別して、それぞれのアドレス番号を検出する回路であれば、どのように構成してもよい。
【0051】
次に、図4を用いて、本発明の一実施形態による光ディスク装置の動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【0052】
図4は、図2に示した光ディスクのトラック番号1グル−ブ204のセクタ番号”4”のセクタに記録を行うときのID部のタイミングを拡大して示したものである。
【0053】
図4(A)は、図3に示す受光部58の出力信号が、プリアンプ部やAGC部やPLL部で処理された再生信号31を示している。再生信号31には、ID部2に予め形成されているプリピット7に対応したパルス信号が再生される。即ち、再生信号31は、セクタマーク305と、VFO部341と同期マーク342とアドレス番号343とCRC部344から構成されるID1部301と、VFO部345と同期マーク346とアドレス番号347とCRC部348から構成されるID1部302と、データ部1から構成されている。データ部1に予め情報が記録されている場合には、記録されている情報に対応した信号が出力される。
【0054】
図4(B)は、図3に示すセクタマーク検出回路61が出力するセクタマ−ク検出信号81を示している。セクタマーク検出回路61は、再生信号31の中のセクタマ−ク305を検出し、セクタマ−ク検出信号81にパルス信号が出力する。
【0055】
図4(C)は、図3に示すコントローラ801が出力するセクタパルス33を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、VFO部341付近において、セクタパルス33にパルス信号を出力する。
【0056】
図4(D)は、図3に示すコントローラ801が出力するゲ−ト信号ID1検出ゲ−ト信号77を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク342,アドレス番号343,CRC部344の領域において”H”レベルとなるID1検出ゲ−ト信号77を出力する。
【0057】
図4(E)は、図3に示すコントローラ801が出力するゲ−ト信号ID2検出ゲ−ト信号78を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク346,アドレス番号347,CRC部348の領域において”H”レベルとなるID2検出ゲ−ト信号78を出力する。
【0058】
図4(F)は、図3に示すID1検出回路59が検出するID1番号検出値68を示している。ID1検出回路59は、コントローラ801が出力するセクタパルス33によってリセットされる。セクタパルス33によってリセットされた時のID1番号検出値68としては、例えば、図4のように、トラック番号”0”,セクタ番号”0”と設定してもよいが、光ディスク上のトラック番号”0”,セクタ番号”0”のセクタの処理の実行時にIDを誤検出する恐れがあるため、トラック番号やセクタ番号として光ディスク上に有りえない番号に設定することがより望ましい。
【0059】
ID1番号検出値68は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの期間に、ID1部のアドレス番号343を読み取り、その値である、例えば,トラック番号”1”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0060】
図4(G)は、図3に示すID2検出回路60が検出するID2番号検出値69を示している。ID2検出回路60は、コントローラ801が出力するセクタパルス33によってリセットされた後、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの期間にID2部のアドレス番号347を読み取り、その値である例えばトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0061】
図4(H)は、図3に示すコントローラ801が出力するID1番号指示値70の設定状態を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、処理を行うセクタのアドレスをID1番号指示値70として設定する。1セクタの処理を行う場合には、設定のタイミングは、処理を行うべきセクタのアドレス番号343が再生される前のタイミングとしておく。連続して複数のセクタの処理を行う場合には、処理するセクタの先頭のアドレス番号を最初に設定し、先頭のセクタの処理を行ってから、2セクタ目以降、セクタパルスのタイミングでセクタ番号が1づつ増加するようにする。
【0062】
図4(I)は、図3に示すコントローラ801が出力するID2番号指示値71の設定状態を示しており、ID1番号指示値70と同様に設定される。
【0063】
図4に示す例では、トラック番号1グル−ブ204のセクタ番号”4”のセクタに記録をするため、ID1番号指示値70として、トラック番号”1”,セクタ番号”4”を設定し、ID2番号指示値71として、トラック番号”2”,セクタ番号”4”を設定してある。
【0064】
図4(J)は、図3に示す比較回路62が出力するID1検出信号79を示している。ID1検出信号79は、ID1番号検出値68にトラック番号”1”,セクタ番号”4”がセットされると、ID1番号指示値70と一致して、”H”レベルとなる。
【0065】
図4(K)は、図3に示す比較回路63が出力するID2検出信号80を示している。ID2検出信号80は、ID2番号検出値69にトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされると、ID2番号指示値71と一致して、”H”レベルとなる。
【0066】
図4(L)は、図3に示すアンドゲート64が出力するID検出信号72を示している。処理を行うセクタのID1部301とID2部302の両方のアドレス番号343,347が正しく再生されると、ID1検出信号79とID2検出信号80の両方が後に続くデ−タ部を全て含む領域で”H”レベルとなり、両者の論理積をとって生成されるID検出信号72も”H”レベルとなる。
【0067】
図4(M)は、図3に示すコントローラ801が出力する記録すべき変調後のユーザデータであるWRデータ65を示している。
【0068】
図4(N)は、図3に示すコントローラ801が出力する記録する領域を示すゲ−ト信号66を示している。
【0069】
記録時でかつID検出信号72が”H”レベルの場合には、アンドゲ−ト54と53はオンして、このWRデ−タ65とWRゲ−ト66は、図4(O),(P)に示すように、アンドゲ−ト出力55とアンドゲ−ト出力67に出力し、レ−ザパワ−は記録パワ−に制御され、記録を行う。
【0070】
図4には示していないが、再生処理時は、ID検出信号72が”H”レベルである場合には、WRデ−タ65とWRゲ−ト66は”L”レベルとなり、レ−ザは再生パワ−に制御され、デ−タ部に記録されたデ−タを復調デ−タ76をコントロ−ラ部801からホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する。
【0071】
先に述べたように、図2に示すような光ディスクにおいては、ID1とID2の何れかが正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合、ID検出信号72は”L”レベルとなり、復調デ−タ76の転送を行わず、誤ったセクタのデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0072】
また、消去処理時は、ID検出信号72が”H”レベルである場合には、WRデ−タ65とWRゲ−ト66は”H”レベルとなり、レ−ザは消去用の高いパワ−に制御され、デ−タ部に記録されたデ−タを消去する。
【0073】
先に述べたように、図2に示すような光ディスクにおいては、ID1とID2の何れかが正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合、ID検出信号72は”L”レベルとなり、誤消去を防止する。
【0074】
次に、図2及び図5を用いて、光ディスク上に欠陥が生じた場合の動作について説明する。
図5は、図2に示した本発明の一実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【0075】
図5において、トラック番号0ランド再生信号211は、図2に示したトラック番号0ランド201から再生された信号を模式的に示しており、トラック番号0グルーブ再生信号212は、図2に示したトラック番号0グルーブ202から再生された信号を模式的に示している。他の再生信号213,…,220も、それぞれ、図2に示したランド203,…,209、グルーブ204,…,210に対応した再生信号である。
【0076】
ここで、例えば、図2に示すように、ID部2の一部に欠陥901が生じた場合には、図5に示すように、トラック番号2ランド再生信号215のID1部301に波形異常921が発生して、ID1部301のアドレス番号は正しく再生できないことになる。一方、トラック番号2ランド再生信号215のID2部302からはトラック番号”2”が再生されるが、これはトラック番号1グル−ブ204を再生したトラック番号1グル−ブ再生信号214のID2部302のトラック番号”2”と同じ値であり、区別できないことになる。
【0077】
ID2部302の値が指示したトラック番号と一致することだけを条件として、トラック番号2ランド205のID部2の後に続くデ−タ部1の記録または消去を行うと、誤ってトラック番号1グル−ブ204に光ヘッドを位置付けた場合、これを検出できず、トラック番号1グル−ブ204のID部2の後に続くデ−タ部1に既に記録されているデ−タを破壊することになる。
【0078】
また、デ−タの再生時に同様なことがあると、要求されたものと異なるトラック番号1グル−ブ204のデ−タ部1のデ−タを転送することになる。
【0079】
光ディスク上に形成された欠陥による誤動作を防止するため、本実施形態においては、図3において説明したように、ID1とID2を、それぞれ検出ゲ−トによって個別に検出し、両方のIDがそれぞれの指示値と一致していたことを条件に記録,消去,および再生等の処理を行うようにしている。
【0080】
即ち、本実施形態においては、図2に示した光ディスクのトラック番号2ランド205への記録時には、ID1番号指示値70及びID2番号指示値71のトラック番号として同じトラック番号”2”を設定する。この時、誤ってトラック番号1グル−ブ204に光ヘッドを位置付けた場合、ID2検出回路60ではトラック番号”2”が検出され、ID2検出信号80は”H”レベルとなる。一方ID1検出回路59ではトラック番号”1”が検出されるが、ID1指示値71にはトラック番号”2”が設定されているため、比較回路62において一致せず、ID1検出信号79は”L”レベルとなる。両者の論理積をとるアンドゲ−ト64の出力のID検出信号72も”L”レベルとなり、IDを正常に検出できなかったことをコントロ−ラ801ヘ報告すると共に、アンドゲ−ト54と53において、ゲ−トをオフしてWRデ−タ65とWRゲ−ト66がレ−ザ光源駆動回路56に送られないようにする。このように、記録時に光スポットを誤ったトラックに位置付けた場合に記録処理を中止して、ユ−ザデ−タを保護することができる。
【0081】
また、再生時には、ID検出信号72が”L”レベルの時、コントロ−ラ801は復調デ−タ76をホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する処理を中止する。これにより誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止できる。
【0082】
上述したような処理を行うと高い信頼性を得られるが、媒体上のID部にゴミが付着した場合等にデ−タが読みだせなくなる。ユ−ザによっては、ゴミが付着してIDが読めない場合にも、多少の信頼性を犠牲にしても再生したい場合がある。このような場合は、複数回再生処理を行い、例えば、1回目の再生時にはID1部301とID2部302の両方が正しく再生できたことを条件に上位装置にデ−タを転送し、検出できなかった場合2回目以降の再生時にID1部301とID2部302の何れか片方を再生できた場合に上位装置に復調デ−タ76を転送する処理や、処理を行いたいセクタのID1部301とID2部302の何れも再生できなくとも1セクタまたは複数セクタ前のセクタのID1部301とID2部302の両方が検出できた場合に、検出できたセクタからタイミングを測って、再生処理を実行しても良い。
【0083】
なお、以上の説明では、図2に示したランド4のID1部301とID2部302のトラック番号308には、同じトラック番号を記録してあり、グルーブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309には、異なるトラック番号を記録してあるものとしたが、ランド4若しくはグルーブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309に、それぞれ異なるトラック番号を記録するようにしてもよい。即ち、図2において、トラック番号0ランド201のID2部302のトラック番号を”0”とし、トラック番号0ランド201のID1部301のトラック番号を”1”とし、トラック番号1ランド203のID2部302のトラック番号を”2”とし、トラック番号1ランド203のID1部301のトラック番号を”3”とするように、順次1番づつ繰り上げるトラック番号を記録するようにしてもよい。
【0084】
一方、このようにしてトラック番号の記録された光ディスクに対して、図3に示す光ディスク装置においては、ID1番号指示値70及びID2番号指示値71の設定を変えるのみで対応することができる。即ち、トラック番号0ランド201を再生するときには、ID1番号指示値70として、トラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71として、トラック番号”0”を設定することにより、ランドとグルーブを区別して、同様にして所定のトラックの再生を行うことができる。また、記録,消去の処理も同様に実行することができる。
【0085】
以上説明したように、本実施形態の記録再生装置によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0086】
次に、図6を用いて、本発明の第2の実施形態による記録再生装置について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態による記録再生装置である光ディスクのブロック図である。
【0087】
図6において、図3と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図3において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図6に示した実施形態において、図3の実施形態と相違する主たる点は、ID1CRC演算回路93及びID2CRC演算回路94を追加した点にある。また、この追加に伴い、アンドゲート97,98,99を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図2において説明したような構成を有するものである。
【0088】
ID1CRC演算回路93は、コントローラ801が、セクタの最初に出力するセクタパルス33(図4(C)参照)によりリセットされる。そして、ID1CRC演算回路93は、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの時に、再生信号31の中のID1部301(図4参照)のアドレス番号343とCRC部344をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算を行うものである。
【0089】
ID2CRC演算回路94は、同様に、コントローラ801が、セクタの最初に出力するセクタパルス33(図4(C)参照)によりリセットされる。そして、ID2CRC演算回路94は、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルの時に、再生信号31の中のID2部302(図4参照)のアドレス番号347とCRC部348をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算を行うものである。
【0090】
ID1CRC演算回路93は、例えば,ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの時に、再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部311とを復調する復調回路と、この検出タイミング以降の復調されたアドレス番号312とCRC部311をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタの全ビットの出力を用いて、CRC部311の生成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とより構成されている。
【0091】
ここで、”所定の演算”としては、例えば,アドレス番号312の全ての変調前のビットをモ−ド2で加算した結果の1ビットのデ−タを反転させ、これを変調してCRC部311に記録してある場合には、復調後のアドレス番号312とCRC部311の全ビットをモ−ド2で加算し、加算した結果が奇数の時”H”レベルを出力し、偶数の時”L”レベルを出力する方法を用いる。CRC部311の再生によりエラーチェックを行い、エラーが検出されない場合には、”H”レベルを出力し、エラーが検出された場合には、”L”レベルを出力する。また、これ以外の演算方法を用いてもよい。
【0092】
また、ID1CRC演算回路93としては、例えば、少なくともアドレス番号と、このアドレス番号を再生した値が正しいかどうか判定するためのCRC部311とを備えたID部の再生時に、これらを用いてアドレス番号をチェックし、正しいと判定された場合に”H”レベルとなる信号を出力し、次のセクタの先頭までそのレベルを保持する回路であれば、他の回路構成を用いることもできる。
【0093】
ID2CRC演算回路94は、ID1CRC演算回路93と同様の構成を用い、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルの時に再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部311とを復調する復調回路と、前記検出タイミング以降の復調したアドレス番号312とCRC部311をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力を、CRC部311の生成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とにより構成することができる。
【0094】
アンドゲ−ト97は、ID1検出信号79が”H”レベルで、かつ,ID1CRC検出信号111が”H”レベルの時に、出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト98は、ID2検出信号80が”H”レベルで、かつ,ID2CRC検出信号112が”H”レベルの時に出力が”H”レベルとなる。また、アンドゲ−ト99は、アンドゲ−ト97,98の出力信号がともに”H”レベルの場合に、ID検出信号117を”H”レベルとするものである。
【0095】
次に、本実施形態の動作について説明する。
処理を行うセクタのID部に欠陥のない場合には、ID1検出信号79,ID1検出信号80,ID1CRC検出信号111,ID2CRC検出信号112は何れも”H”レベルとなり、ID検出信号117は”H”レベルとなる。
【0096】
従って、再生時には、コントロ−ラ801は、ID検出信号117が”H”レベルとなることから、IDが正しく検出できたことを認識し、後に続くデ−タ部1のデ−タを復調したユ−ザデ−タ118を上位装置に転送する。
【0097】
また、記録または消去時には、ID検出信号117が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオンして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出して、記録または消去を実行する。
【0098】
処理を行うセクタのアドレス部に欠陥が有る場合には、少なくとも、ID1CRC検出信号111とID2CRC検出信号112の何れかが”L”レベルとなり、ID検出信号117は”L”レベルとなる。
【0099】
従って、再生時には、コントロ−ラ801は、ID検出信号117が”L”レベルとなることから、IDが正しく検出できなかったことを認識し、ユ−ザデ−タは上位装置に転送せず、必要があればリトライを行う。
【0100】
また、記録または消去時には、ID検出信号117が”L”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオフして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66はレ−ザ光線駆動回路に送出せず、記録または消去は行わない。このとき、必要が有れば、リトライを行うか、あるいは記録時であれば媒体上のほかの領域にデ−タを書き込むようにしても良い。
【0101】
一方、処理を行うセクタではないのに、欠陥によりアドレス番号の値が誤って再生され、これが処理を行いたいセクタのアドレス番号と一致した場合、ID1番号検出値68とID2番号検出値69の両方が、それぞれID1番号指示値70及びID2番号指示値71と一致し、ID1番号検出信号79とID2番号検出信号80が”H”レベルとなるが、欠陥によりID1CRC検出信号111及びID2CRC検出信号112の少なくとも何れかは、”L”レベルとなり、ID検出信号117は”L”レベルとなる。これにより、再生時には上位装置へのデ−タの転送を停止し、記録または消去時には処理を行わないので、デ−タが異常となることを防止できる。
【0102】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0103】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0104】
次に、図7を用いて、本発明の第3の実施形態による記録再生装置について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0105】
図7において、図6と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図6において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図7に示した実施形態において、図6の実施形態と相違する主たる点は、演算回路a127,演算回路b128及びセレクト回路130を追加した点にある。また、この追加に伴い、比較回路126,131,アンドゲート132を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図2において説明したような構成を有するものである。
【0106】
比較回路126は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68とID2検出回路60が検出したID2番号検出値69のID識別番号309を除く部分をビット毎に一致をとり、すべて一致していたときに”H”レベルとなり、それ以外の時は”L”レベルとなるセレクト信号142を出力する。
【0107】
演算回路a127は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68から変換後の第一のアドレス番号154を生成する。演算回路a127が行う演算については、後述する。
【0108】
演算回路b128は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68から変換後の第二のアドレス番号155を生成する。
【0109】
セレクト回路130は、比較回路126が出力するセレクト信号142が、”H”レベルの時に演算回路a127の側を選択し、セレクト信号142が”L”レベルの時に演算回路b128の側を選択する。
【0110】
比較回路131は、セレクト回路130の出力とコントロ−ラ803が出力するID番号指示値144とをビット毎に一致をとり、すべて一致したときに”H”レベルとなる信号145を出力する。
【0111】
アンドゲ−ト129は、ID1CRC演算回路93が出力するID1CRC検出信号111とID1CRC演算回路94が出力するID2CRC検出信号112の両方が”H”レベルのときに、”H”レベルとなる信号143を出力する。
【0112】
アンドゲ−ト132は、比較回路131が出力する信号145とアンドゲ−ト129が出力する信号143の両方が”H”レベルの時に、”H”レベルとなるID検出信号117を出力する。
【0113】
次に、演算回路a127と演算回路b128の演算内容について説明する。
図2に示した光ディスクにおいては、同じID1番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタが存在するが、演算回路a127と演算回路b128は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。例えば、再生したID1番号検出値68のうち、トラック番号を”n”としたとき、演算回路a127は変換後のトラック番号”2n”を出力し、演算回路b128は変換後のトラック番号”(2n+1)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0114】
また、別の方式の演算回路a127と演算回路b128にあっては、再生したID1番号検出値68のうち、トラック番号を”n”,媒体上に記録されたトラック番号の最大値を”N”とするとき、演算回路a127は変換後のトラック番号nを出力し、演算回路b128は変換後のトラック番号(N+n)を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0115】
また、さらに別の方式の演算回路a127は、再生したID1番号検出値68の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ピットに”0”を設定して出力し、演算回路b128は、再生したID1番号検出値68の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”1”を設定して出力する。
【0116】
いずれにしても、演算回路a127と演算回路b128は、同じID1番号に対応した2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成するものである。
【0117】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図2に示した光ディスクにおいては、ランド4に対しては、ID1部のトラック番号308とセクタ番号310と、ID2部のトラック番号308とセクタ番号310とは同じ値に設定されており、グル−ブ5に対しては、それらが異なる値に設定されている。従って、比較回路126は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68とID2検出回路60が検出したID2番号検出値69とを比較し、ID1部とID2部のトラック番号とセクタ番号が一致し、そのセクタがランド4と判定された場合、比較回路126の出力信号142は”H”レベルとなり、両者が一致せずグル−ブ5と判定された場合”L”レベルとなる。
【0118】
そこで、比較回路126の出力信号142に基づいて、セレクタ130は、演算回路a127の側と演算回路b128の側を切替え、セレクタ130は、ランドではランドに対応した変換後のID番号を出力し、グル−ブではグル−ブに対応した互いにユニ−クな変換後のID番号を出力する。
【0119】
コントロ−ラ803は、処理を行いたいセクタのID番号をあらかじめ、演算回路a127もしくは演算回路b128の出力に対応する形式でID番号指示値144として設定する。従って、光ヘッドをセクタの存在するトラックに位置付け、トラッキングをかけ、媒体の回転によりレ−ザスポットが処理を行いたいセクタのID部にさしかかると、演算回路a127若しくは演算回路b128によって変換された後のID番号とID番号指示値144が一致することが、比較回路131において検出され、比較回路131の出力信号は”H”レベルとなる。
【0120】
ID1CRC演算回路93とID2CRC演算回路94は、それぞれ図6において説明したように、アドレス番号のエラーチェックを行い、誤りなく再生できた場合”H”レベルとなるID1CRC検出信号111とID2CRC検出信号112を出力する。
【0121】
アンドゲ−ト129,132からなる回路は、ID1とID2がCRCの演算により誤りなく検出され、かつ、再生した変換後のID番号が処理を行いたいセクタのID番号指示値144と一致した場合に、その出力のID検出信号146は”H”レベルとなり、次のセクタの先頭でセクタパルス135でリセットされるまでそのレベルを保持する。
【0122】
記録時または消去時は、ID検出信号117が”H”レベルである場合にのみ、アンドゲ−ト54,53をオンして、WRデ−タ65とWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出する。これにより、再生したID1番号やID2番号に誤りの有る場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合にはアンドゲ−ト53,54をオフして、記録及び消去処理を止め、光ディスク上のユ−ザデ−タを保護する。
【0123】
また、再生時は、ID検出信号146が”H”レベルのときのみ、コントロ−ラ803は復調デ−タ76を上位装置に転送する。これにより、再生したID1番号やID2番号に誤りの有る場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合に誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0124】
また、本実施形態では、ランドとグル−ブを検出して、これにより演算回路a127と演算回路b128を切替て、ランドとグル−ブによらずにユニ−クな変換後のID番号(セレクタ130の出力)を生成している。従って、図3若しくは図6に示した実施形態とは異なり、ID1番号とID2番号を個別に設定する必要はなく、ID番号指示値144だけを設定すればよいため、コントロ−ラ803またはコントロ−ラ803を制御するマイクロプロセッサ(図示せず)の処理が簡単になる。
【0125】
また、一般にコントロ−ラ803は、ここで述べたID番号指示値144によるID番号の指示や、ID1検出ゲ−トの生成等の処理を行うだけでなく、例えば,再生したユ−ザデ−タを一時貯えた後に上位装置へ転送し、記録するユ−ザデ−タを一時貯えた後にレ−ザ光線駆動回路へ転送し、上位装置と光ディスクとのタイミングを調停するメモリ回路とその制御回路や、少なくともレ−ザ光源からのレ−ザ光の媒体上の光スポットの位置を移動する手段を有する光ヘッド部を制御し、光スポットがあるトラックの位置を検出するシ−ク制御回路等を備えて構成される。このようなコントロ−ラ803のID番号の設定方法を、演算回路a127と演算回路b128に対応する変換後のID番号として統一して用いれば、論理回路規模の削減が図れ、また、コントロ−ラ803を制御するマイクロプロセッサのプログラムの削減が図れる。
【0126】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0127】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0128】
また、コントローラの処理が簡単になる。
【0129】
さらに、論理回路の回路規模の削減を図れ、マイクロプロセッサのプログラムの削減を図れる。
【0130】
次に、図8〜図11を用いて、本発明の他の実施形態による情報記録媒体及びそれを用いた記録再生装置について説明する。
図8は、本発明の他の実施形態による情報記録媒体である光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【0131】
本実施形態における光ディスクの記録トラックの構成は、図1において説明した実施形態と同様であり、図2と同一符号は同一部分を示している。
【0132】
ID部2は、ID1部301,ID2部302,ID3部303,ID4部304,及びセクタマ−ク部305とから構成されている。プリピット7は、ID1部301とID3部303とセクタマ−ク305において、ランド4の中心線に対して図中下側に配置され、ID2部302とID4部304において、ランド4の中心線に対して図中上側に配置されている。そして、ID1部301とID2部302は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されており、ID3部303とID4部304は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されている。
【0133】
ID3部303とID4部304は、図2において説明したID1部301とID2部302と同様に、それぞれ、VFO部306,同期マ−ク307,アドレス番号312,及びCRC部311とから構成されている。
【0134】
ランド4のID1部301とID2部302とID3部303とID4部304のトラック番号308には、同じトラック番号を記録してある。即ち、例えば、トラック番号1ランド183のID1部301には、トラック番号”1”が記録され、ID2部302,ID3部303及びID4部304にも、同じトラック番号”1”が記録されている。
【0135】
一方、グル−ブ5のID1部301及びID3部303は、図中上側のランド4とプリピット7を共用し、また、ID2部302及びID4部304は、図中下側のランド4とプリピットを共用している。従って、グル−ブ5のID1部301及びID3部303のトラック番号は、ID2部302及びID4部304とのトラック番号は、異なっており、1番違うトラック番号となっている。即ち、例えば、トラック番号0グル−ブ182のID1部301及びID3部303には、トラック番号”0”が記録され、ID2部302及びID4部304には、トラック番号”1”が記録されている。
【0136】
即ち、本実施形態においては、ランド4若しくはグルーブ5からなる一つのトラックに対して、アドレス番号を4回記録するようにしている。
【0137】
なお、アドレス番号312のうち、ID識別番号309には、ID1部315,ID2部316,ID3部317,及びID4部318を識別するための情報を記録し、例えば、ID1部301では”00”が記録され、ID2部302では”01”が記録され、ID3部303では”10”が記録され、ID2部304では”11”が記録されている。
【0138】
本実施形態による情報記録媒体によれば、トラックオフセットを低減できるとともに、クロストークを低減できるものとなる。
【0139】
また、同一のID部を複数個設けることにより、欠陥に強い情報記録媒体となる。
【0140】
次に、図9を用いて、本発明の第4の実施形態による記録再生装置について説明する。
図9は、本発明の第4の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0141】
図9において、図3と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図3において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図9に示した実施形態において、図3の実施形態と相違する主たる点は、ID3検出回路82,ID4検出回路83,比較回路88及び比較回路89を追加した点にある。また、この追加に伴い、オアゲート410,411を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0142】
コントロ−ラ804は、セクタパルス33と、ID1検出ゲ−ト信号77と、ID2検出ゲ−ト信号78と、ID3検出ゲ−ト信号84と、ID4検出ゲ−ト信号85とを出力する。
【0143】
セクタパルス33は、セクタマ−ク検出信号81のタイミングを基準として、再生信号のID1部301の中のVFO部でパルスを出力する。ID1検出ゲ−ト信号77は、ID1部301の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。また、ID2検出ゲ−ト信号78は、ID2部302の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。
【0144】
さらに、ID3検出ゲ−ト信号84は、ID3部303の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。ID4検出ゲ−ト信号85は、ID4部304の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。
【0145】
ID1検出回路59は、セクタパルス33でリセットされ、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID1番号検出値68を比較回路62に出力する。ID2検出回路60は、セクタパルス33でリセットされ、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID2番号検出値69を比較回路63に出力する。
【0146】
ID3検出回路82は、セクタパルス33でリセットされ、ID3検出ゲ−ト信号84が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID3番号検出値90を比較回路88に出力する。
【0147】
ID4検出回路83は、セクタパルス33でリセットされ、ID4検出ゲ−ト信号85が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID4番号検出値91を比較回路89に出力する。
【0148】
コントロ−ラ804は、再生,記録,または消去等の処理を実行するセクタのトラック番号を、ID1・3指示値86とID2・4指示値87によって指示する。
【0149】
比較回路62,63,88,89は、それぞれ、ID1番号検出値68とID1・3指示値86の一致をとり、ID2番号検出値69とID2・4指示値87の一致をとり、ID3番号検出値90とID1・3指示値86の一致をとり、ID4番号検出値91とID2・4指示値87のビット毎に一致をとって、すべてのビットで一致したとき”H”レベルとなるID1検出信号434,ID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437を出力する。
【0150】
ID1検出信号434とID3検出信号436の何れかが”H”レベルのとき、オアゲ−ト410の出力信号427は”H”レベルとなり、ID2検出信号435とID4検出信号437の何れかが”H”レベルのとき、オアゲ−ト411の出力信号428は”H”レベルとなる。
【0151】
出力信号427と出力信号428の両方が”H”レベルのとき、アンドゲ−ト412の出力であるID検出信号429は”H”レベルとなり、処理を実行するセクタを検出できたことを示している。ID検出信号429は、コントロ−ラ804に送られ、IDの検出状況を報告すると共に、アンドゲ−ト54,53に送られる。
【0152】
一方、コントロ−ラ804は、記録処理実行時に光ディスクに記録するデ−タである書込み(WR)デ−タ65と、記録または消去処理実行時に再生信号31のデ−タ部で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるWRゲ−ト66を、それぞれアンドゲ−ト54,53に送出する。記録または消去時には、レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号により制御され、消去を行うタイミングやマ−クを記録するタイミングでレ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、記録または消去を行う。
【0153】
IDまたはデ−タの再生時には、WRデ−タ65には記録するデ−タは出力されず、WRゲ−ト66はオフし、これによって、レ−ザ光源駆動回路56は記録または消去時と比較して相対的に弱い光をレ−ザ光源57に発光させる。また、復調回路75は光ディスク上のデ−タ部1に所定の変調をかけて記録されたユ−ザデ−タの再生信号31を復調し、コントロ−ラ804に送出する。
【0154】
コントロ−ラ804の内部には光ディスクに記録したいユ−ザデ−タに所定の変調を施す変調回路を設け、変調後のデ−タをWRデ−タ65として出力する。変調方式としては1−7RLL変調や2−7RLL変調等を用いても良い。ただし、コントロ−ラ804内部の変調回路と、復調回路75が同じ変調方式に対応するように構成する。
【0155】
次に、コントローラ804が出力するID1・3指示値86とID2・4指示値87について説明する。
【0156】
図8において説明したように構成された光ディスクの記録,再生,及び,消去を行う場合、ランド4に対しては、ID1・3指示値86とID2・4指示値87に処理を行うランドに対応する同じトラック番号を設定する。また、グル−ブ5に対しては、処理を行うグル−ブに対応する互いに異なるトラック番号をID1・3指示値86とID2・4指示値87に設定する。グル−ブ5では図8のID部2に対応させて、ID1部301,ID3部303のトラック番号に比べ、ID2部302,ID4部304のトラック番号は1トラック大きな値に設定する。このように設定されたID1・3指示値86と、ID1番号検出値68とID3番号検出値90の何れかが一致し、かつ、ID2・4指示値87と、ID2番号検出値69とID4番号検出値91の何れかが一致したことを比較回路62,63,88,89、オアゲ−ト410,411、アンドゲ−ト412を用いて検出して、これを条件に処理を実行する。
【0157】
ID3検出回路82およびID4検出回路83は、例えば、図3において説明したID1検出回路59またはID2検出回路60と同様な回路構成とする。ID1部301,ID2部302,ID3部303,及びID4部304に対応した検出ゲ−トとして、ID1検出ゲ−ト77,ID2検出ゲ−ト78,ID3検出ゲ−ト84,及びID4検出ゲ−ト85の4つのゲ−ト信号を用い、タイミングで区別して、IDの検出を行っている。
【0158】
次に、図10を用いて、本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の動作について説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【0159】
図10は、図8に示した光ディスクのトラック番号2グル−ブ186のセクタ番号”4”のセクタに記録を行うときのID部のタイミングを拡大したものである。
【0160】
図10(A)〜(E)は、それぞれ、図4(A)〜(E)に対応するものであり、図10(H),(I)は、それぞれ、図4(F),(G)に対応するものであり、図10(S)〜(V)は、それぞれ、図4(M)〜(P)に対応するものである。
【0161】
再生信号31のセクタマ−ク314を検出し、セクタマ−ク検出信号81にパルス信号が出力する。検出パルスを基準として、コントロ−ラ804は、VFO部321付近においてセクタパルス33のパルス信号を出力し、一方同期マ−ク322,アドレス番号323,CRC部324の領域を示すゲ−ト信号であるID1検出ゲ−ト信号77と、同期マ−ク326,アドレス番号327,CRC部328の領域を示すゲ−ト信号であるID2検出ゲ−ト信号78と、同期マ−ク330,アドレス番号331,CRC部332の領域を示すゲ−ト信号であるID3検出ゲ−ト信号84と、同期マ−ク334,アドレス番号335,CRC部336の領域を示すゲ−ト信号であるID4検出ゲ−ト信号85とを出力する。
【0162】
図10(F)は、図9に示すコントローラ804が出力するゲ−ト信号ID3検出ゲ−ト信号84を示している。コントローラ804は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク330,アドレス番号331,CRC部332の領域において”H”レベルとなるID3検出ゲ−ト信号84を出力する。
【0163】
図10(G)は、図9に示すコントローラ804が出力するゲ−ト信号ID2検出ゲ−ト信号85を示している。コントローラ804は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク334,アドレス番号335,CRC部336の領域において”H”レベルとなるID4検出ゲ−ト信号85を出力する。
【0164】
また、図10(L),(M)に示すように、コントロ−ラ804は、処理を行うセクタのアドレスをID1・3指示値86とID2・4指示値87に設定する。ID1・3指示値86とID2・4指示値87は、1セクタの処理を行う場合は当該セクタのID部が検出される前のタイミングに設定する。また、連続して複数のセクタの処理を行う場合には処理セクタの先頭のID番号を設定し、先頭セクタの処理を行ってから、2セクタ目以降、セクタパルス33のタイミングでセクタ番号が1づつ増加するようにする。
【0165】
図10(H)に示すように、ID1番号検出値68は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの期間にID1部のアドレス番号323を読み取り、その値である例えばトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされる。
【0166】
図10(I)に示すように、ID2番号検出値69は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの期間にID2部のアドレス番号327を読み取り、その値である例えばトラック番号”3”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0167】
図10(J)に示すように、ID3番号検出値90はセクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID3検出ゲ−ト84が”H”レベルの期間にID3部のアドレス番号331を読み取りその値である例えばトラック番号2、セクタ番号4がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0168】
図10(K)に示すように、ID4番号検出値91はセクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID4検出ゲ−ト85が”H”レベルの期間にID4部のアドレス番号335を読み取り、その値である例えばトラック番号”3”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0169】
セクタパルス33でリセットされた時のID1番号検出値68,ID2番号検出値69,ID3番号検出値90,及びID4番号検出値91としては、例えば,図10(H)〜(L)に示すように、トラック番号”0”,セクタ番号”0”と設定してもよいが、媒体上のトラック番号”0”,セクタ番号”0”のセクタの処理の実行時にIDを誤検出する恐れが有るため、トラック番号やセクタ番号として媒体上に有りえない番号に設定することがより望ましい。
【0170】
図10(N)に示すように、ID1検出信号434は、ID1番号検出値68にトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされると、ID1・3指示値86と一致して、”H”レベルとなる。
【0171】
図10(O)に示すように、ID2検出信号435は、ID2番号検出値69にトラック番号3、セクタ番号4がセットされると、ID2・4指示値87と一致して”H”レベルとなる。
【0172】
図10(P)に示すように、ID3検出信号436は、ID3番号検出値90にトラック番号2、セクタ番号4がセットされると、ID1・3指示値86と一致して、”H”レベルとなる。
【0173】
一方、図10(Q)に示すように、ID4検出信号437は、ID4番号検出値91にトラック番号3、セクタ番号4がセットされると、ID2・4指示値87と一致して”H”レベルとなる。
【0174】
ID1検出信号434とID3検出信号436,及びID2検出信号435とID4検出信号437が、すべて後に続くデ−タ部を全て含む領域で”H”レベルとなり、これらより生成されるID検出信号429も、図10(R)に示すように、”H”レベルとなる。
【0175】
記録または消去時にID検出信号429が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54と53はオンし、コントロ−ラ804の出力のWRデ−タ65とWRゲ−ト66は、アンドゲ−ト54、53を介して、レ−ザ光線駆動回路へ送られ記録、または、消去を行う。
【0176】
再生時はID検出信号429が”H”レベルである場合に、デ−タ部に記録されたデ−タを復調デ−タ81としてコントロ−ラ部804からホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する。
【0177】
次に、図8及び図11を用いて、光ディスク上に欠陥が生じた場合の動作について説明する。
図11は、図8に示した本発明の他の実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【0178】
図11において、トラック番号0ランド再生信号191は、図8に示したトラック番号0ランド181から再生された信号を模式的に示しており、トラック番号0グルーブ再生信号192は、図8に示したトラック番号0グルーブ182から再生された信号を模式的に示している。他の再生信号193,…,200も、それぞれ、図8に示したランド183,…,189、グルーブ184,…,190に対応した再生信号である。
【0179】
ここで、例えば、図8に示すように欠陥904が生じた場合には、図11に示したトラック番号3グル−ブ再生信号198には、ID2部302に欠陥による波形異常924が発生して、ID2部302のアドレス信号は正しく再生できないことになる。一方、ID1部301とID3部303からはトラック番号”3”が再生され、これはトラック番号3ランド197のID1,ID3と同じ値であり、このことから両者を区別することはできない。
【0180】
しかしながら、ID2部には欠陥があるため正しく再生できないが、欠陥のないID4部304からは、トラック番号”4”が再生される。ID1部301またはID3部303の何れかのトラック番号が”3”と再生され、かつ、ID2部302またはID4部304の何れかのトラック番号が”4”のトラックは、図11からわかるように、図8のトラック番号3グル−ブ188に対応する図11のトラック番号3グル−ブ再生信号198だけである。
【0181】
従って、欠陥904のような高々1個の欠陥がID部2に存在してもトラックを識別でき、図9に示した光ディスク装置は、記録,再生,及び消去の処理を実行できる。即ち、欠陥のあるID2部302に対応するID2検出信号435は、”L”レベルとなるが、それ以外のID1検出信号434,ID3検出信号436,及びID4検出信号437は、”H”レベルとなる。その結果、オアゲ−ト410の出力427とオアゲ−ト411の出力428は”H”レベルとなり、アンドゲ−ト412の出力のID検出信号429は”H”レベルとなり、記録,再生,及び消去の処理を実行する。
【0182】
以上述べたように、トラックの境界の片側に複数回アドレス番号が記録され、他方の側の境界に複数回アドレス番号が記録されている光ディスクを用いる本実施形態による光ディスク装置は、トラックの片側に複数回記録されているアドレス番号のうち少なくとも一つが検出でき、かつ、トラックの他方の側の境界に複数回記録されているているアドレス番号のうち少なくとも一つが検出できたことにより、そのセクタを特定して処理を実行するため、複数回記録されたアドレス番号に所定数以下の欠陥があっても、セクタを特定できる欠陥に強いものとなる。
【0183】
なお、例えば、図8に示すように欠陥902,903が生じた場合には、図11に示したトラック番号1グル−ブ再生信号194には、ID2部302とID4部304に欠陥による波形異常922,923が発生して、ID2とID4のアドレス信号は正しく再生できないことになる。ID1部301とID3部303からはトラック番号”1”が再生されるが、これはトラック番号1ランド193のID1,ID3と同じ値であり、両者を区別できないことになる。
【0184】
ID1部301またはID3部303が指示したトラック番号と一致することだけを条件として、トラック番号1グル−ブ184の記録または消去を行うと、誤ってトラック番号1ランド183に光ヘッドを位置づけた場合、これを検出できず、トラック番号1ランド183に既に記録されているデ−タを破壊することになる。
【0185】
また、デ−タの再生時に同様なことがあると、要求されたものと異なるトラック番号1ランド183のデ−タを転送することになる。
【0186】
光ディスク上に形成された欠陥による誤動作を防止するため、本実施形態においては、ID1,ID2,ID3及びID4をそれぞれ検出ゲ−トによって個別に検出し、ID1とID3の何れかがその指示値と一致し、かつ、ID2とID4の何れかがその指示値と一致していたことを条件に記録,消去,及び再生等の処理を行うようにしている。
【0187】
即ち、本実施形態においては、図8に示した光ディスクのトラック番号1グル−ブ184の処理実行時には、ID1・3指示値86にはトラック番号として”1”を設定し、ID2・4指示値87にはトラック番号として”2”を設定する。この時、誤ってトラック番号1ランド183に位置付けた場合、ID1検出回路59とID3検出回路82ではトラック番号”1”が検出され、ID1・3指示値86と一致して、ID1検出信号434とID3検出信号436は”H”レベルとなる。一方、ID2検出回路60とID4検出回路83ではトラック番号”1”が検出されるが、ID2・4指示値87にはトラック番号”2”が設定されているため、比較回路63,89において一致せず、ID2検出信号435とID4検出信号437は”L”レベルとなる。オアゲ−ト410の出力信号427は”H”レベルとなるが、オアゲ−ト411の出力信号428はID2,ID4ともに検出されないため”L”レベルとなる。出力信号427と出力信号428の論理積をとって生成されるID検出信号429は、”L”レベルとなり、IDを正常に検出できなかったことをコントロ−ラ804に報告すると共に、アンドゲ−ト54とアンドゲ−ト53において、ゲ−トをオフしてWRデ−タ65とWRゲ−ト66がレ−ザ光源駆動回路56に送られないようにする。
【0188】
このように記録時に光スポットを誤ったトラックに位置付けた場合に記録処理を中止して、ユ−ザデ−タを保護する。また、再生時にはID検出信号429が”L”レベルのとき、コントロ−ラ804は復調デ−タ81を上位装置に転送する処理を中止する。これにより誤ったデ−タが上位装置に転送されることを防止できる。
【0189】
上述したように、図8に示すような光ディスクにおいては、ID1とID3の両方、または、ID2とID4の両方が正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合ID検出信号429は”L”レベルとなり、復調デ−タ76の転送を行わず、誤ったセクタのデ−タを上位装置に転送することを防止できる。
【0190】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0191】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0192】
次に、図12を用いて、本発明の第5の実施形態による記録再生装置について説明する。
図12は、本発明の第5の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0193】
図12において、図9と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図9において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図12に示した実施形態において、図9の実施形態と相違する主たる点は、ID1CRC演算回路93,ID2CRC演算回路94,ID3CRC演算回路95、及びID4CRC演算回路96を追加した点にある。また、この追加に伴い、アンドゲート453,454,455,456,459及びオアゲート457,458を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0194】
ID1CRC演算回路93は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの時に、再生信号31のID1部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算をするものである。
【0195】
ID2CRC演算回路94は、同様に、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの時に、再生信号31のID2部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0196】
ID3CRC演算回路95は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID3検出ゲ−ト84が”H”レベルの時に再生信号31のID3部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0197】
ID4CRC演算回路96は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID4検出ゲ−ト85が”H”レベルの時に再生信号31のID4部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0198】
ID1CRC演算回路93は、例えば、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの時に、再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部310とを復調する復調回路と、前記検出タイミング以降の復調されたアドレス番号312とCRC部310をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力を、CRC部311の構成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とより構成されている。
【0199】
ここで、”所定の演算”としては、例えば,アドレス番号312のすべての変調前のビットをモ−ド2で加算した結果の1ビットのデ−タを反転させ、これを変調してCRC部311に記録してある場合には、復調後のアドレス番号312とCRC部311の全ビットをモ−ド2で加算して、加算した結果が奇数の時”H”レベルを出力し、偶数の時”L”レベルを出力する方法を用いる。即ち、アドレス番号と、このアドレス番号を再生した値が正しいかどうか判定するためのCRC部311を少なくとも備えたID部の再生時に、これらを用いてアドレス番号をチェックし、正しいと判定された場合に”H”レベルとなる信号を出力し、次のセクタの先頭までそのレベルを保持するものである。
【0200】
ID2CRC演算回路94,ID3CRC演算回路95,及びID4CRC演算回路96は、検出ゲ−トとして、それぞれID2検出ゲ−ト78,ID3検出ゲ−ト84,ID4検出ゲ−ト85を用いて、それぞれのタイミングで区別して演算を行うが、それ以外の点ではID1CRC演算回路93と同一の構成のものである。
【0201】
アンドゲ−ト453は、ID1検出信号434が”H”レベルで、かつ,ID1CRC検出信号513が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト454は、ID2検出信号435が”H”レベルで、かつ,ID2CRC検出信号514が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト455は、ID3検出信号436が”H”レベルでかつID3CRC検出信号515が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト456は、ID4検出信号437が”H”レベルでかつID4CRC検出信号516が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。
【0202】
さらに、オアゲ−ト457は、453と455の出力の何れかが”H”レベルの時、出力が”H”レベルとなる。オアゲ−ト458は、454と456の出力の何れかが”H”レベルの時、出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト459は、オアゲ−ト457とオアゲ−ト458の出力の両方が”H”レベルの時、その出力のID検出信号502が”H”レベルとなる。
【0203】
次に、本実施形態の動作について説明する。
処理を行うセクタのID部に欠陥のない場合には、ID1検出信号434,ID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437,ID1CRC検出信号513,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,ID3CRC検出信号516は、何れも”H”レベルとなる。その結果ID検出信号502は”H”レベルとなる。
【0204】
従って、再生時には、コントロ−ラ804は、ID検出信号502が”H”レベルとなることから、IDが正しく検出できたことを認識し、復調したユ−ザデ−タ76を上位装置に転送する。
【0205】
また、記録または消去時には、ID検出信号502が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオンして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出して、記録または消去を実行する。
【0206】
例えば、処理を行うセクタのID1のアドレス部に欠陥が有る場合には、ID1検出信号434とID1CRC検出信号513がともに”L”レベルとなるが、それ以外のID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,ID4CRC検出信号516が”H”レベルとなるため、ID検出信号502は”H”レベルとなり、これによりデ−タの記録,再生,消去を行える。図8に示した光ディスクにおいて、トラックの中心より図中上側のトラックとの境界に設けたプリピットと、下側のトラックとの境界に設けたプリピットにそれぞれ2回ずつアドレス情報が記録されており、本実施形態による光ディスク装置では、それぞれ少なくとも1回ずつ正しく再生できたことを条件にセクタを特定する。このため、本実施形態においては、ID部に高々1か所の欠陥が有ったとしても、それ以外のIDからセクタを特定して処理を実行できる。
【0207】
一方、例えば、ID部に複数の欠陥があり、処理を行うセクタではないのに、欠陥によりアドレス番号が誤って再生され、例えば、ID1番号検出値68とID2番号検出値69が処理を行うセクタのアドレス番号とたまたま一致した場合でも、ID1検出信号434とID2検出信号435は”H”レベルとなるが、ID1CRC検出信号513とID2CRC検出信号514は欠陥により”L”レベルのままでID1とID2が誤っていることを示す。ID3とID4は正常に再生され、処理を行うセクタではないので、比較回路88と比較回路89において一致せず、ID3CRC検出信号515とID4CRC検出信号516はともに”H”レベルとなるが、ID3検出信号436とID4検出信号437はともに”L”レベルとなる。従って、アンドゲ−ト453,454,455,456の出力はすべて”L”レベルとなり、その結果ID検出信号502は”L”レベルとなる。これにより、再生時には上位装置へのデ−タの転送を停止し、記録または消去時には処理を行わないので、デ−タ異常となることを防止できる。
【0208】
以上述べたように、本実施形態におては、欠陥によってアドレス情報が誤って再生された場合においても、CRC部に記録されたチェックコ−ドを用いて、アドレス情報の妥当性を、トラックの中心より図中上側の隣接トラックとの境界のプリピットと下側のプリピットの両方の再生信号についてチェックすることにより、アドレス情報の誤りを検出しデ−タを保護する。
【0209】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0210】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0211】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0212】
次に、図13及び図14を用いて、本発明の第6の実施形態による記録再生装置について説明する。
図13は、本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0213】
図13において、図12と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図12において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図13に示した実施形態において、図12の実施形態と相違する主たる点は、演算回路a101,演算回路b102,演算回路a103,演算回路b104,セレクト回路130及び切り替え条件設定回路119を追加した点にある。また、この追加に伴い、比較回路121を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0214】
演算回路a101は、ID1番号検出値68から変換後の第一のアドレス番号554を生成する。演算回路a101が行う演算については、後述する。
【0215】
演算回路b102は、ID1番号検出値68から変換後の第二のアドレス番号555を生成する。
【0216】
演算回路a103は、ID3番号検出値90から変換後の第三のアドレス番号566を生成する。
【0217】
演算回路b104は、ID3番号検出値90から変換後の第四のアドレス番号567を生成する。
【0218】
セレクタ回路120は、変換後の第一のアドレス番号554,第二のアドレス番号555,第三のアドレス番号566,第四のアドレス番号567,及びGND556を、切り替え条件設定回路119が出力する切替信号553によって切替る。
【0219】
切り替え条件設定回路119は、ID1番号検出値68,ID2番号検出値69,ID3番号検出値90,ID4番号検出値91,ID1CRC検出信号513,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,及びID4CRC検出信号516の値に基づいて、図14に示す条件に従って、切替信号553を生成する。
【0220】
比較回路121は、セレクト回路120の出力信号557とコントロ−ラ806が出力するID番号指示値558の一致をとって検出し、一致した場合にその出力が”H”レベルとなる。
【0221】
次に、演算回路a101,演算回路b102,演算回路a103及び演算回路b104の演算内容について説明する。
図8に示した光ディスクにおいては、同じID1番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタがあるが、演算回路a101と演算回路b102は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。同様に、同じID3番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタがあるが、演算回路a103と演算回路b104は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。例えば、再生したID1番号検出値68またはID3番号検出値90のうち、トラック番号を”n”としたとき、演算回路a101,103は、変換後のトラック番号”2n”を出力し、演算回路b102,104は、変換後のトラック番号”(2n+1)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0222】
また、別の方式の演算回路にあっては、再生したID1番号検出値68またはID3番号検出値90のうち、トラック番号を”n”,媒体上に記録されたトラック番号の最大値を”N”としたとき、演算回路a101,103は、変換後のトラック番号”n”を出力し、演算回路b102,104は、変換後のトラック番号”(N+n)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0223】
また、さらに別の方式の演算回路にあっては、演算回路a101,103は、再生したID1番号検出値68,ID3番号検出値90の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”0”を設定して出力し、演算回路b102,104は、再生したID1番号検出値68,ID3番号検出値90の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”1”を設定して出力する。
【0224】
次に、図14を用いて、切り替え条件設定回路119が出力するセレクタ回路120の切り替え条件について説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態による記録再生装置におけるセレクタ回路の切り替え条件の説明図である。
【0225】
図8に示した光ディスクにおいては、ランド4においては、ID1部301及びID3部303と、ID2部302及びID4部304のトラック番号が同じ値に設定され、グル−ブ5においては異なる値に設定されている。
【0226】
従って、切り替え条件設定回路119は、ID1部301またはID3部303と、ID2部302またはID4部304のトラック番号が一致していた場合、そのトラックをランドと判定し、一致していない場合、グル−ブと判定する。
【0227】
一方、再生されるID番号は、欠陥等により誤って読み取られる場合が有るので、CRCの演算結果より正常と判定されたID番号検出値を用いて変換後のID番号を生成する。
【0228】
即ち、切り替え条件設定回路119は、少なくとも、ID1とID3の何れか、かつ、ID2とID4の何れかのIDのCRCの演算結果よりIDが正常と判定でき、この正常と判定できた(CRC検出信号が”H”レベルとなった)ところのID1とID3の何れかと、ID2とID4の何れかとが一致していた場合ランド、不一致の場合グル−ブと判定する。
【0229】
切り替え条件設定回路119がランドと判定した場合、セレクタ回路120は、切り替え信号553によって、演算回路a101または103の出力信号を選択し、グル−ブと判定した場合、演算回路b102または104の出力信号を選択する。ID1とID3の両方またはID2とID4の両方が、CRCの演算結果より正常に検出できない場合、セクタのIDの検出は無効と判定し、セレクタ回路120は、GND556を選択する。
【0230】
ランドと判定された場合、セレクタ回路120は、ID1番号検出値68から変換後のID番号を生成する演算回路a101とID3番号検出値90から変換後のID番号を生成する演算回路a103の出力のうち、CRCの演算結果よりIDが正常と判定された方を選択する。両方のIDが正常の場合はどちらを用いても良いが、図14に示す例では、演算回路a101を優先とするように設定している。
【0231】
また、グル−ブと判定された場合、セレクタ回路120は、演算回路b102と104の出力の何れか、CRCの演算結果よりIDが正常と判定された方を選択する。両方のIDが正常の場合はどちらを用いても良いが、図14に示す例では、演算回路b102を優先とするように設定している。
【0232】
このように、セレクタ回路120において演算回路a101,103と、演算回路b102,104とを切り替えて、セレクタ回路120は、ランドではランドに対応した変換後のID番号を出力し、グル−ブではグル−ブに対応した変換後のID番号を出力する。
【0233】
コントロ−ラ806は処理を行いたいセクタのID番号をあらかじめ、演算回路a101及び103、もしくは、演算回路b102及び104の出力に対応する形式でID番号指示値558として比較回路121に設定する。光ヘッドをセクタの存在するトラックに位置付けトラッキングをかけ、光ディスクの回転によりレ−ザスポットが処理を行いたいセクタのID部にさしかかると、セレクタ出力557とID番号指示値558の一致することが比較回路121において検出され、その出力信号のID検出信号559は”H”レベルとなる。
【0234】
記録時または消去時は、ID検出信号559が”H”レベルである場合にのみ、アンドゲ−ト54,53をオンして、WRデ−タ65とWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出する。これにより、再生したID1番号とID3番号の両方、もしくは、ID2番号とID4番号4の両方に欠陥等による誤りがあってランドとグル−ブが識別できない場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合はアンドゲ−ト54,53をオフして、記録及び消去処理を止めて、媒体上のユ−ザデ−タを保護する。
【0235】
また、再生時は、ID検出信号559が”H”レベルのときのみ、コントロ−ラ806は、復調デ−タ560を上位装置に転送する。これにより、再生したID1番号とID3番号の両方、もしくは、ID2番号とID4番号4の両方に欠陥等による誤りがあってランドとグル−ブが識別できない場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合に誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0236】
また、本実施形態では、ランドとグル−ブを検出してこれにより演算回路a101,103と、演算回路b102,104を切り替えて、ランドとグル−ブによらずにユニ−クな変換後のID番号557を生成している。従って、図9若しくは図12に示した実施形態とは異なり、ID1番号及びID3番号と、ID2番号及びID4番号とを個別に設定する必要はなく、ID番号指示値558だけを設定すればよいため、コントロ−ラ806またはコントロ−ラ806を制御するマイクロプロセッサの処理が簡単になる。
【0237】
また、一般にコントロ−ラ806は、ここで述べたID番号指示値558によるID番号の指示や、ID1検出ゲ−トの生成等の処理を行うだけでなく、例えば再生したユ−ザデ−タを一時貯えた後に上位装置に転送し、記録するユ−ザデ−タを一時貯えた後にレ−ザ光線駆動回路へ転送し、上位装置と光ディスクとのタイミングを調停するメモリ回路とその制御回路や、少なくともレ−ザ光源からのレ−ザ光が媒体上に結ぶスポットの位置を移動する手段を有する光ヘッド部を制御し、光ディスク上のトラックの位置を検出するシ−ク制御回路等を備えて構成される。このようなコントロ−ラ806のID番号の設定方法を演算回路a101,103と演算回路b102,104に対応する変換後のID番号として統一して用いれば、論理回路規模の削減が図れ、また、コントロ−ラ806を制御するマイクロプロセッサのプログラムの削減が図れる。
【0238】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0239】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0240】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0241】
また、コントローラの処理が簡単になる。
【0242】
さらに、論理回路の回路規模の削減を図れ、マイクロプロセッサのプログラムの削減を図れる。
【0243】
なお、上述した各実施形態の中で、図2及び図8に示した光ディスクにおいては、ID部2の先頭にセクタ−マ−ク305が設けられている例を示しているが、セクタマ−クが設けられていない場合にも本発明は適用できるものである。セクタマ−クのない光ディスクに本発明を適用する場合には、各実施形態のセクタマ−ク検出回路61の代わりに再生信号のID部2の先頭パルスを検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いる。
【0244】
また、デ−タ部1の終わりとID部2の先頭の間に信号の記録されていない領域がある場合には、セクタマ−ク検出回路61の代わりに、所定時間再生信号が”L”レベルであることを検出することにより、この無信号領域を検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路や、この無信号領域を検出し、かつ、先頭パルスを検出した場合に先頭パルスを検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いることもできる。
【0245】
以上述べた回路は、すべてID部2の先頭を検出する回路であるが、セクタマ−ク検出回路の代わりに用いることのできる回路はこれに限らない。要するに、光ディスクから再生した信号に同期し、ID部2とデ−タ部1からなるセクタに同期してコントロ−ラ801,803,804,806から出力される各ゲ−ト信号の基準となりえる信号を出力する回路であればどのように構成しても良く、例えば、ID部2の同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いることができる。
【0246】
図2及び図8に示した光ディスクにおいて、ランドとグル−ブの境界にもうけるプリピットに担わせる情報は、VFO部306,同期マ−ク307,トラック番号308,ID識別番号309,セクタ番号310,及びCRC部311とから構成されているが、少なくとも、トラック番号とCRC部を含んだプリピットをランドとグル−ブの境界に設けてあれば良く、その他の情報はランドとグル−ブの境界に設けなくとも良い。即ち、VFO部306,同期マ−ク307,ID識別番号309,及びセクタ番号310は、隣接するランドとグル−ブで同じピットパタ−ンに設定することが可能であり、ピットパタ−ンが同じ場合、クロスト−クが無視でき、特に境界に設ける必要は無いものである。少なくとも、トラック番号とCRC部が、図2若しくは図8に示すように、ランドとグル−ブの境界に設けられていれば、このような媒体に対しても本発明は適用することができる。
【0247】
また、図8に示したID部2の内、ランドにおいては、図中下側のグル−ブとの境界にID1部301とID3部303のプリピットを配置し、図中上側のグル−ブとの境界にID2部302とID4部304のプリピットを配置しているが、本発明はこのような記録媒体に限らず、ほかの記録媒体にも用いることができる。例えば、ランドにおいては下側のグル−ブとの境界にID1部とID2部のプリピットを配置し、これに引き続いて上側との境界にID3部とID4部のプリピットを配置した場合にも用いることができる。
【0248】
本発明においては、トラックの境界の片側に設けたプリピットに含まれるアドレス情報と、他方の側に設けたプリピットに含まれるアドレス情報をそれぞれ独立に検出することにより、セクタの位置を特定するものであり、両者の順番や数が変わってもこれに対応する検出回路を設けることにより、本発明を用いることができる。
【0249】
なお、上述した実施形態においては、情報記録媒体の同一のランドの上下に配置されるID1部及びID2部のプリピットに対して同じトラック番号を割り当てているが、これに限られるものではない。即ち、あるトラックの上側の境界と下側の境界のプリピットから再生されるID番号の組合せが、隣接するトラックの上側と下側の境界のプリピットから再生されるID番号の組合せと異なる媒体であれば、どのような媒体でも用いることができる。即ち、記録再生装置におけるID1番号指示値とID2番号指示値を独立に設定可能である場合には、ID番号の組合せは自由に設定することが可能である。
【0250】
上述した各実施形態においては、ID識別番号309を特に用いておらず、ID識別番号のない媒体にも適用できる。また、トラック番号308,ID識別番号309,セクタ番号310,CRC部311の順番は、図示したものに限らずどのように設定しても良い。
【0251】
さらに、図2と図8に示した光ディスクにおいては、セクタを識別するために半径方向のアドレスであるトラック番号308と円周方向のアドレスであるセクタ番号310を設けているが、この区分けに限らない。トラック番号及びセクタ番号の2つの数値により表すのではなく、1つの数値で順次アドレス番号を割り振る構成においても本発明は適用可能である。
【0252】
例えば、溝をスパイラル状に設定し、この溝により作られるランドとグル−ブの両方にデ−タを記録する記録媒体で、かつ、ランドのアドレス番号(ID1とID2)は外周から内周にかけて、スパイラルにそって1セクタにつき1つずつ増加するように設定され、プリピットは図2と同様にランドとグル−ブの境界に設けられている場合には、図3に示した装置を用いる時に、ランドではID1番号指示値70とID2番号指示値71として、アドレス番号の設定方法に対応する同じアドレス番号を設定し、グル−ブではID1番号指示値とID2番号指示値の差は1トラック分のセクタ数に対応するように設定すれば良い。
【0253】
上述した各実施形態においては、説明の便宜上、ID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号のゲート幅を、ID1,ID2,ID3,及びID4の同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311を含む領域というように規定しているがこれに限らない。即ち、ID1,ID2,ID3,及びID4を区別して排他的に検出可能なゲ−ト信号であれば、どのようなタイミングに設定しても良い。
【0254】
例えば、再生したアドレス番号を最後に取り込むレジスタ回路を、ID1,ID2,ID3,及びID4でそれぞれに設け、それぞれを取り込むトリガとなるパルスをID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号によって区別し、それぞれのレジスタに取り込むようにした場合、各検出ゲ−ト信号の幅は、トリガとなるパルスより広ければ、どのように設定しても良い。すなわち、本発明においては、各検出ゲ−トにより、1つのセクタに複数設けられたIDを区別して検出できれば、どのように設定しても良い。
【0255】
また、上述した各実施形態においては、ID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号を用いているが、本発明はこれらを用いなくとも良い。即ち、これらの検出ゲ−ト信号は、再生信号から生成される基準信号に対するID1,ID2,ID3,及び,ID4の相対位置の違いから、これらを再生したアドレス番号を区別する為に用いたものであり、同様にID1,ID2,ID3,及び、ID4が再生信号のなかで位置するタイミングの違いを用いて区別するものであればどのような方法を用いても良い。
【0256】
また、以上述べた方法は、全て、再生信号中のID1,ID2,ID3,及びID4のタイミングの相違を用いて、各IDを区別したが、本発明はこれに限らず、ID識別番号309が設けられている場合にはこれを再生することにより区別しても良い。
【0257】
また、各実施形態において、説明を簡単にするため、ID1検出回路、ID2検出回路、ID3検出回路、及び、ID4検出回路を独立の回路として併記しているが、すべて同様の機能を持つ回路であり一部の回路を共用しても良く、このことにより本発明は制限されない。
【0258】
また、同様に、ID1CRC演算回路、ID2CRC演算回路、ID3CRC演算回路、及び、ID4CRC演算回路の一部の回路は共用しても良く、このことにより本発明は制限されない。
【0259】
その他の回路も図示したものは何れも一例であり、本発明はこれに制限されない。
【0260】
また、各実施形態を示すブロック図は、全てハ−ドウェア構成として記述したが、一部または全ての機能をソフトウェア構成することも可能である
さらに、本発明は、トラックピッチを狭くして高密度記録を行なう記録媒体であって、ID部に相対的に大きなマ−クを記録し、デ−タ部に相対的に小さなマ−クを記録し、ID部のマ−クをトラックの境界または境界延長線上に配置し、かつ、トラックの両側に同時にマ−クが存在しないように設けている記録媒体やその記録再生装置であれば、光ディスク以外でも、あるいはランド/グル−ブ記録以外の方式を用いた光ディスク,1スパイラル方式の光ディスク,トラックが同心円状に配置される光ディスクにおいても用いることができる。例えば、グル−ブのみにユ−ザデ−タを記録し、ランドにはユ−ザデ−タを記録せず、ランドの幅はグル−ブに比べて相対的に狭くして高密度化を図る光ディスクで、かつ、アドレス情報を含んだ相対的に大きなプリピットをランドの中央に配置して隣接する2つのグル−ブで共用する場合に、このプリピットを共有する2つのトラック(グル−ブ)を識別するのに用いることができる。
【0261】
また、例えば磁気ディスク装置や磁気テ−プ装置において、ID部にユ−ザデ−タ領域に比べて相対的に大きなマ−クを記録する場合で、かつ、ID部のマ−クを隣接する2トラックで共用する場合に用いることができる。
【0262】
ここで、1スパイラル方式やトラックが同心円状配置される記録媒体に以上述べた実施形態を適用する場合には、実施形態の図やその説明においてランドとグル−ブという表現を、例えば偶数番目のトラックと奇数番目のトラックといった表現に読み変えることができる。またランド/グル−ブ記録以外の2スパイラル方式に以下の実施形態を適用する場合には、実施形態の図やその説明においてランドとグル−ブという表現を、例えば第一スパイラルと第二スパイラルといった表現に読み変えることができる。
【0263】
また、記録媒体として光ディスクを用いた場合のデ−タの記録マ−クとしては、どのようなものを用いてもよいが、例えば,媒体上に相変化により反射率の異なる2種類の状態を形成する相変化記録方式や、反射光のカ−回転角を検出する光磁気記録方式を用いてもよい。
【0264】
また、ID情報を記録するプリピット部としては、同様にどのような方式を用いてもよいが、媒体上に機械的な穴をあけて穴のある部分と無い部分の反射率の違いを検知する穴あけ方式を用いてもよい。
【0265】
また、記録媒体は、記録単位であるID部とデ−タ部からなるセクタに分割され、記録媒体への記録再生はセクタを単位として行う。
【0266】
さらに、上述した各実施形態は、情報記録媒体として光ディスクの例を示し、情報記録媒体を用いる記録再生装置として、光ディスク装置の例を示して説明したが、情報記録媒体としては、アドレス情報を含むマークをトラックと隣接トラックの間に有するものであれば、光ディスク以外の記録媒体にも適用できるものであり、また、記録再生装置としても、光ディスク装置以外の記録再生装置にも適用できるものである。
【0267】
【発明の効果】
本発明によれば、情報記録媒体をトラックピッチの狭い高密度タイプであって、しかも、トラックの区別の可能なものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による情報記録媒体である光ディスクの記録トラックの説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【図3】本発明の一実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【図5】図2に示した本発明の一実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態による情報記録媒体である光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【図9】本発明の第4の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【図11】図8に示した本発明の他の実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【図12】本発明の第5の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図13】本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図14】本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置におけるセレクタ回路の切り替え条件の説明図である。
【符号の説明】
1…デ−タ部, 2…ID部, 4…ランド
5…グル−ブ, 6…記録マ−ク, 7…プリピット
10…光ディスク, 31…再生信号, 33…セクタパルス
56…レ−ザ光線駆動回路, 57…レ−ザ光源, 58…受光部
59…ID1検出回路, 60…ID2検出回路
61…セクタマ−ク検出回路, 62,63,88,89,121…比較回路
75…復調回路, 82…ID3検出回路, 83…ID4検出回路
93…ID1CRC演算回路, 94…ID2CRC演算回路
95…ID3CRC演算回路, 96…ID4CRC演算回路
101,102,103,104,127,128…演算回路
120,130…セレクタ回路
801,802,804,806…コントロ−ラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体に係り、特に、トラックピッチの狭い高密度タイプの情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックピッチの狭い高密度タイプの情報記録媒体としては、例えば、特開平6−176404号公報に記載されているように、光ディスクの案内溝(以下、「グル−ブ」と称する)と、グルーブに挟まれる凸部(以下、「ランド」と称する)の両方に情報を記録する情報記録媒体が知られている。
【0003】
この情報記録媒体においては、グル−ブとランドを一対とし、この一対のグル−ブとランドの境界部の仮想延長線上にプリピットを配置している。記録領域を示すアドレス情報(ID番号)はこのプリピットに担わせ、かつ、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用することにより、記録情報をランドとグル−ブの両方に記録するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の情報記録媒体においては、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用しているため、再生時にアドレス情報を正しく読めた場合でも、このアドレス情報に対応するランド部のセクタとグル−ブ部のセクタの区別ができないという問題があった。
【0005】
ランド部とグルーブ部の区別ができないと、例えば,情報書込み(WR)中に記録再生装置に衝撃が加わってトラックはずれが発生し、同じプリピットのIDを共有するランドからグル−ブにレ−ザスポットが移動しても、これを検出できないことになる。
【0006】
また、記録再生装置の故障やマイクロプロセッサ−(MPU)のソフトウエアの設計ミス等により、ランドとグル−ブの指示が逆に設定された場合、情報記録媒体上のアドレス情報からは、これらの誤りを検出できないことになる。例えば、ランドの再生時に、誤ってグル−ブに位置づけた場合、このランドと同じアドレス部を共有するグル−ブを再生し、上位装置が要求したものと異なるデ−タを転送することになる。同様に、ランドの記録時に誤ってグル−ブに位置づけた場合、このランドと同じIDを共有するグル−ブにデ−タを記録し、このグル−ブに既にデ−タが記録されていた場合には2重書きとなり、以前に記録されたデ−タは破壊されることになる。
【0007】
以上のような問題は、一つのプリピットで一対のランドとグル−ブに対するアドレス情報を共用する場合に限らず、トラックピッチを狭くして高密度を図った情報記録媒体において、一対のトラックの境界部の仮想延長線上にプリピットを配置して、一つのプリピットにより一対のトラックのアドレス情報を共用する場合にも生ずるものである。即ち、一つのプリピットにより一対のトラックのアドレス情報を共用する場合においても、再生時にアドレス情報を正しく読めたとしても、このアドレス情報に対応する一対のトラックの区別ができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、トラックピッチの狭い高密度タイプであって、しかも、トラックの区別が可能な情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、複数のセクタをランドトラック及びグルーブトラックに備えた情報記録媒体において、前記複数のセクタは、アドレス情報領域及びデータ領域を有しており、前記アドレス情報領域は、複数のアドレス部を有しており、前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられる第1のアドレス部と、前記アドレス部が設けられている前記左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に対してさらに左右隣合う境界部分に設けられる第2のアドレス部とを有しており、前記複数のアドレス部において、前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部の各々は、前記複数のセクタのうちの自セクタの位置を示す情報が記録されている部分と、同一のアドレス情報領域内に含まれる他のアドレス部から自アドレス部を識別するための情報が記録されている部分とを有しており、第1のランドトラックと、この第1のランドトラックに隣接する第1のグルーブトラックと、この第1のグルーブトラックに隣接する第2のランドトラックと、この第2のランドトラックに隣接する第2のグルーブトラックとにおける前記複数のアドレス部において、前記第1のランドトラックと前記第1のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第1のグルーブトラックと前記第2のランドトラックの境界部分に設けられた前記第2のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第2のランドトラックと前記第2のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報とは、順次1トラック分だけトラックが異なることを示す情報であり、かかる構成により、トラックの区別をし得るものとなる。
【0010】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部は、同一の前記アドレス情報領域内に各々複数個設けられているようにしたものである。
【0011】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記ランドトラック及びグルーブトラックは、自情報記録媒体の半径方向に複数個のトラックに分割されており、前記複数のトラックの各々は、自情報記録媒体の円周方向にN個のセクタに分割されているようにしたものである。
【0012】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記自セクタの位置を示す情報が記録されている部分は、自情報記録媒体の半径方向の位置を示す情報が記録されているトラック情報部と、自情報記録媒体の円周方向の位置を示す情報が記録されているセクタ情報部とを有するようにしたものである。
【0013】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記アドレス情報領域は、複数のプリピットに記録されているようにしたものである。
【0014】
上記情報記録媒体において、好ましくは、前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられた複数のプリピットに記録されるようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を用いて、本発明の一実施形態による情報記録媒体及びそれを用いた記録再生装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による情報記録媒体である光ディスクの記録トラックの説明図である。
本実施形態における光ディスクは、2スパイラル方式のランド/グル−ブ記録方式の光ディスクである。光ディスクとしては、相変化型,追記型,或いは光磁気型の光ディスクのいずれであってもよい。
【0018】
円盤状の光ディスク10の表面には、トラッキング制御用の案内溝となる凹部形状のグルーブ4がスパイラル状に形成されている。スパイラル状のグルーブ4の間は、凸部形状のランド5がスパイラル状に形成されている。従って、グルーブ4及びランド5がスパイラル形状に形成されている2スパイラル形式となっている。グルーブ4及びランド5は、それぞれ情報を記録する記録トラックTR−(N−2),TR−(N−1),TR−N,TR−(N+1),TR−(N+2)として用いられるランド/グル−ブ記録方式である。各トラックTRは、円周方向に分割されており、N個のセクタSEC−1,SEC−2,SEC−3,…,SEC−(N−1),SEC−Nによって構成されている。
【0019】
次に、図2を用いて、光ディスクのプリピットの詳細構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態による光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【0020】
光ディスクの上のトラックは、円周方向にデータ部1とID部2に分けられている。ID部2と、このID部2に続くデータ部1により、図1に示した一つのセクタSECを構成している。デ−タ部1には、光ディスクの半径方向に、凸部形状のランド4と凹部形状のグル−ブ5が交互に配置されており、ランド4とグル−ブ5の両方の領域に記録マ−ク6が記録される。すなわち、ランド4,グル−ブ5は、共に記録領域である。
【0021】
ID部2には、溝(凹部)は形成されておらず、ランド4とグル−ブ5の境界部の仮想延長線上に、プリピット7が配置されている。プリピット7は、ランド4とグル−ブ5の境界部の仮想延長線上に、必ず配置されている。ID部2は、ID1部301,ID2部302,及びセクタマ−ク部305とから構成されている。プリピット7は、ID1部301とセクタマ−ク305において、ランド4の中心線に対して図中下側に配置され、ID2部302において、ランド4の中心線に対して図中上側に配置されている。そして、ID1部301とID2部302は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されている。
【0022】
ID1部301とID2部302は、それぞれ、VFO部306,同期マ−ク307,アドレス番号312,及びCRC部311とから構成されている。VFO部306には、記録媒体からの再生信号に同期した再生クロックを生成するための繰り返しパタ−ンが記録されている。同期マ−ク307には、アドレス番号312の開始位置を示す所定のパタ−ンが記録されている。
【0023】
また、アドレス番号312は、トラック番号308,ID識別番号309,及びセクタ番号310とから構成されている。トラック番号308には、光ディスクの半径方向の位置を示す情報が記録されている。ID識別番号309には、ID1部301とID2部302を識別するための情報を記録されている。ID識別番号309は、例えば、ID1部301では”0”が記録され、ID2部302では”1”が記録されている。セクタ番号310には、トラックの円周方向の位置を示す情報が記録されている。
【0024】
ランド4のID1部301とID2部302のトラック番号309には、同じトラック番号を記録してある。即ち、例えば、トラック番号1ランド203のID1部301には、トラック番号”1”が記録され、ID2部302にも、同じトラック番号”1”が記録されている。
【0025】
一方、グル−ブ5のID1部301は、図中上側のランド4とプリピット7を共用し、また、ID2部302は、図中下側のランド4とプリピットを共用している。従って、グル−ブ5のID1部301とID2部302とのトラック番号は、異なっており、1番違うトラック番号となっている。即ち、例えば、トラック番号0グル−ブ202のID1部301には、はトラック番号”0”が記録され、ID2部302には、異なるトラック番号”1”が記録されている。
【0026】
以上説明したように、本実施形態におては、ID1部及びID2部は、それぞれ隣合うトラックとの境界部に配置されているとともに、上記トラック方向の異なる位置に配置されている。即ち、ランドとこれに隣接する左右両隣のグル−ブとの境界の延長線上にID1部を含むプリピットを設け、同様にグル−ブと、その両隣のランドとの境界の延長線上にID2部を含むプリピットを設ける。また、ランド及びグル−ブ共に同一位置の両側にはプリピットが存在しないように配置する。このように、ランドの両側及びグル−ブの両側にプリピット配置して、トラックオフセットを低減すると共に、同一位置にプリピットが存在しないように配置することにより、クロスト−クを低減することができる。
【0027】
本実施形態による情報記録媒体によれば、トラックの区別をできるものとなる。
【0028】
また、トラックオフセットを低減できるとともに、クロストークを低減できるものとなる。
【0029】
次に、図3を用いて、本発明の一実施形態による光ディスク装置について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0030】
ID部2の再生時には、レ−ザ光源57から出射したレ−ザ光を光ディスク10に照射し、その反射光を受光部58で受光する。レ−ザ光源57と受光部58は、光ヘッド部を構成している。受光部58は、光ディスク10上に予め形成されている図2に示したプリピットのパタ−ンを反射光の強弱の変化として検知し、これを信号として検出する。ここでは図示していないが、受光部58の後には、検出した微弱な信号を増幅するプリアンプ部やプリアンプ部の出力を所定の振幅に自動調整するAGC(Auto Gain Control)部や、AGC部の出力信号と同期した再生クロックを生成するPLL部等が設けられる。受光部58の出力信号は、プリアンプ部やAGC部やPLL部で処理されて、再生信号31となる。再生信号31には、ID部2に予め形成されているプリピット7に対応したパルス信号が再生される。
【0031】
再生信号31は、復調回路75,ID1検出回路59,ID2検出回路60及びセクタマ−ク検出回路61に送出される。
セクタマ−ク検出回路61は、各セクタの先頭にあるID部2の先頭のセクタマ−ク305を検出し、セクタマ−ク305の検出タイミングを示すパルス信号であるセクタマ−ク検出信号81をコントロ−ラ部801に送出する。
【0032】
コントロ−ラ部801は、セクタマ−ク検出信号81のタイミングを基準として、再生信号31のID1部301の中のVFO部306でパルスを出力するセクタパルス33を出力する。ID1検出回路59及びID2検出回路60は、コントローラ部801が出力するセクタパルス33でリセットされる。
【0033】
また、コントロ−ラ部801は、ID1部301の内、同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるID1検出ゲ−ト信号77と、ID2部302の内、同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるID2検出ゲ−ト信号78とを出力する。
【0034】
ID1検出回路59は、コントローラ部801が出力するID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルとなる期間において、受光部58から入力する再生信号31の中からID1部301の中のトラック番号308とセクタ番号310を検出し、ID1番号検出値68を比較回路62へ出力する。また、ID2検出回路60は、コントローラ部801が出力するID2検出ゲ−ト78が”H”レベルとなる期間において、受光部58から入力する再生信号31の中からID2部302の中のトラック番号308とセクタ番号310を検出し、トラック番号とセクタ番号とからなるID2番号検出値69を比較回路63へ出力する。
【0035】
コントロ−ラ801は、再生,記録,又は消去等の処理を実行するセクタのトラック番号とセクタ番号を、ID1番号指示値70として比較回路62に出力し、また、ID2番号指示値71として比較回路63に出力する。比較回路62は、ID1番号検出値68とID1番号指示値70をビット毎に一致をとり、全てのビットで一致していた場合に、”H”レベルとなるID1検出信号79を出力する。比較回路63は、ID2番号検出値69とID2番号指示値71をビット毎に一致をとり、全てのビットで一致していた場合に、”H”レベルなるID2検出信号80を出力する。
【0036】
比較回路62が出力するID1検出信号79及び比較回路63が出力するID1検出信号80は、アンドゲート64に入力する。アンドゲ−ト64の出力であるID検出信号72は、ID1検出信号79とID2検出信号80の両方が”H”レベルのとき、”H”レベルとなる。ID検出信号72は、コントロ−ラ801に送出され、再生,記録,又は消去等の処理を実行するセクタのIDを検出できたことを報告する。
【0037】
再生処理の実行時には、復調回路75は、光ディスク10上のデ−タ部1に所定の変調をかけて記録されたユ−ザデ−タの再生信号31を復調し、復調信号76をコントロ−ラ801に送出する。コントローラ801は、ID検出信号72が”H”レベルである期間中に、入力した復調信号76を、再生処理を実行するセクタのユーザデータとして読み込み、外部に出力する。
【0038】
また、記録処理の実行時には、コントロ−ラ801は、光ディスク10に記録するデ−タであるWRデ−タ信号65と、記録または消去処理実行時に再生信号31のデ−タ部で”H”レベルとなり記録するエリアを示すゲ−ト信号であるWRゲ−ト信号66を、それぞれ、アンドゲ−ト54,53に送出する。
【0039】
一方、記録処理を実行するセクタが検出されると、アンドゲート64が出力するID検出信号72は、アンドゲ−ト53,54に送出される。従って、アンドゲート53は、WRゲ−ト信号66が”H”レベルで、しかも、ID検出信号72が”H”レベルの時、”H”レベルの一致信号67を出力し、アンドゲート54は、ID検出信号72が”H”レベルの時、WRデータ信号65に同期したデータ信号55を出力する。
【0040】
レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号55,67により制御され、記録マ−クを記録するタイミングで、レ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、記録を行う。
【0041】
また、消去時には、レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号により制御され、消去を行うタイミングで、レ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、消去を行う。
【0042】
なお、IDまたはデ−タの再生時には、WRデ−タ65には記録するデ−タは出力されず、WRゲ−ト66はオフし、これによって、レ−ザ光源駆動回路56は、記録または消去時と比較して相対的に弱い光をレ−ザ光源57から発光させる。
【0043】
コントロ−ラ801の内部には、ユ−ザデ−タに所定の変調を施す変調回路が設けられており、変調後のデ−タをWRデ−タ65として出力する。変調方式としては、1−7RLL(Run Length Limit)変調や、2−7RLL変調等を用いても良い。但し、コントロ−ラ801内部の変調回路と、復調回路75が、同じ変調方式に対応するように構成する。
【0044】
次に、コントローラ801が出力するID1番号指示値70とID2番号指示値71について説明する。
図2において説明したように、ランド4のID1部301とID2部302のトラック番号309には、同じトラック番号を記録してあるのに対して、グル−ブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309には、異なるトラック番号が記録されている。従って、ランド4に対して、デ−タの記録,再生,や消去の処理を行う場合と、グルーブ5に対して、処理を行う場合では、ID1番号指示値70とID2番号指示値71の設定を異ならせる必要がある。
【0045】
従って、ランド4に対する処理では、ID1番号指示値70とID2番号指示値71に、処理を行うランドに対応する同じトラック番号を設定する。また、グル−ブ5に対する処理では、処理を行うグル−ブに対応する互いに異なるトラック番号をID1番号指示値70とID2番号指示値71に設定する。この場合、図2に示したID部2に対応させて、ID1部301のトラック番号に比べ、ID2部302のトラック番号は1トラック大きな値を設定する。
【0046】
即ち、例えば、図2に示したトラック番号1ランド203に対する処理時には、ID1番号指示値70にトラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71に同じトラック番号”1”を設定する。また、図2に示したトラック番号1グル−ブ204に対する処理時には、ID1番号指示値70にトラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71にトラック番号”2”を設定する。
【0047】
これらの指示値と再生したID1番号検出値68とID2番号検出値69とが、ID1とID2について両方一致したことを、比較回路62,比較回路63,アンドゲ−ト64によって検出して、これを条件として、コントローラ801は、処理を実行する。
【0048】
ID1検出回路59及びID2検出回路60の構成としては、例えば、ID1検出ゲ−ト信号77とID2検出ゲ−ト信号78とが、それぞれ”L”レベルの期間にリセットされ、再生デ−タをビット毎に順次取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力より、パタ−ン一致の方法で同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングを示すパルス信号を出力するマ−ク検出回路と、このパルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるレジスタ回路とより構成することができる。アドレス番号312が、光ディスク上に所定の変調を施された後に記録されている場合には、復調回路を設けて復調後に、上述したレジスタ回路に取り込むようにすればよい。
【0049】
また、ID1検出回路59とID2検出回路60は、図3においては、別々のブロックとして記述したが、これに限らず、一部の回路を共用しても良い。即ち、再生デ−タをビット毎に順次取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力よりパタ−ン一致の方法で同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングを示すパルス信号を出力するマ−ク検出回路と、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの場合に、前記パルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるID1用のレジスタ回路と、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの場合に、前記パルス信号により、あとに続くアドレス番号312の取り込みを開始し、取り込んだ後にこれを保持し、かつ、セクタパルス33によってリセットされるID2用のレジスタ回路とより構成しても良い。
【0050】
要するに、ID1部301とID2部302とを、それぞれの検出ゲ−トにより区別して、それぞれのアドレス番号を検出する回路であれば、どのように構成してもよい。
【0051】
次に、図4を用いて、本発明の一実施形態による光ディスク装置の動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【0052】
図4は、図2に示した光ディスクのトラック番号1グル−ブ204のセクタ番号”4”のセクタに記録を行うときのID部のタイミングを拡大して示したものである。
【0053】
図4(A)は、図3に示す受光部58の出力信号が、プリアンプ部やAGC部やPLL部で処理された再生信号31を示している。再生信号31には、ID部2に予め形成されているプリピット7に対応したパルス信号が再生される。即ち、再生信号31は、セクタマーク305と、VFO部341と同期マーク342とアドレス番号343とCRC部344から構成されるID1部301と、VFO部345と同期マーク346とアドレス番号347とCRC部348から構成されるID1部302と、データ部1から構成されている。データ部1に予め情報が記録されている場合には、記録されている情報に対応した信号が出力される。
【0054】
図4(B)は、図3に示すセクタマーク検出回路61が出力するセクタマ−ク検出信号81を示している。セクタマーク検出回路61は、再生信号31の中のセクタマ−ク305を検出し、セクタマ−ク検出信号81にパルス信号が出力する。
【0055】
図4(C)は、図3に示すコントローラ801が出力するセクタパルス33を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、VFO部341付近において、セクタパルス33にパルス信号を出力する。
【0056】
図4(D)は、図3に示すコントローラ801が出力するゲ−ト信号ID1検出ゲ−ト信号77を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク342,アドレス番号343,CRC部344の領域において”H”レベルとなるID1検出ゲ−ト信号77を出力する。
【0057】
図4(E)は、図3に示すコントローラ801が出力するゲ−ト信号ID2検出ゲ−ト信号78を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク346,アドレス番号347,CRC部348の領域において”H”レベルとなるID2検出ゲ−ト信号78を出力する。
【0058】
図4(F)は、図3に示すID1検出回路59が検出するID1番号検出値68を示している。ID1検出回路59は、コントローラ801が出力するセクタパルス33によってリセットされる。セクタパルス33によってリセットされた時のID1番号検出値68としては、例えば、図4のように、トラック番号”0”,セクタ番号”0”と設定してもよいが、光ディスク上のトラック番号”0”,セクタ番号”0”のセクタの処理の実行時にIDを誤検出する恐れがあるため、トラック番号やセクタ番号として光ディスク上に有りえない番号に設定することがより望ましい。
【0059】
ID1番号検出値68は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの期間に、ID1部のアドレス番号343を読み取り、その値である、例えば,トラック番号”1”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0060】
図4(G)は、図3に示すID2検出回路60が検出するID2番号検出値69を示している。ID2検出回路60は、コントローラ801が出力するセクタパルス33によってリセットされた後、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの期間にID2部のアドレス番号347を読み取り、その値である例えばトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0061】
図4(H)は、図3に示すコントローラ801が出力するID1番号指示値70の設定状態を示している。コントローラ801は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、処理を行うセクタのアドレスをID1番号指示値70として設定する。1セクタの処理を行う場合には、設定のタイミングは、処理を行うべきセクタのアドレス番号343が再生される前のタイミングとしておく。連続して複数のセクタの処理を行う場合には、処理するセクタの先頭のアドレス番号を最初に設定し、先頭のセクタの処理を行ってから、2セクタ目以降、セクタパルスのタイミングでセクタ番号が1づつ増加するようにする。
【0062】
図4(I)は、図3に示すコントローラ801が出力するID2番号指示値71の設定状態を示しており、ID1番号指示値70と同様に設定される。
【0063】
図4に示す例では、トラック番号1グル−ブ204のセクタ番号”4”のセクタに記録をするため、ID1番号指示値70として、トラック番号”1”,セクタ番号”4”を設定し、ID2番号指示値71として、トラック番号”2”,セクタ番号”4”を設定してある。
【0064】
図4(J)は、図3に示す比較回路62が出力するID1検出信号79を示している。ID1検出信号79は、ID1番号検出値68にトラック番号”1”,セクタ番号”4”がセットされると、ID1番号指示値70と一致して、”H”レベルとなる。
【0065】
図4(K)は、図3に示す比較回路63が出力するID2検出信号80を示している。ID2検出信号80は、ID2番号検出値69にトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされると、ID2番号指示値71と一致して、”H”レベルとなる。
【0066】
図4(L)は、図3に示すアンドゲート64が出力するID検出信号72を示している。処理を行うセクタのID1部301とID2部302の両方のアドレス番号343,347が正しく再生されると、ID1検出信号79とID2検出信号80の両方が後に続くデ−タ部を全て含む領域で”H”レベルとなり、両者の論理積をとって生成されるID検出信号72も”H”レベルとなる。
【0067】
図4(M)は、図3に示すコントローラ801が出力する記録すべき変調後のユーザデータであるWRデータ65を示している。
【0068】
図4(N)は、図3に示すコントローラ801が出力する記録する領域を示すゲ−ト信号66を示している。
【0069】
記録時でかつID検出信号72が”H”レベルの場合には、アンドゲ−ト54と53はオンして、このWRデ−タ65とWRゲ−ト66は、図4(O),(P)に示すように、アンドゲ−ト出力55とアンドゲ−ト出力67に出力し、レ−ザパワ−は記録パワ−に制御され、記録を行う。
【0070】
図4には示していないが、再生処理時は、ID検出信号72が”H”レベルである場合には、WRデ−タ65とWRゲ−ト66は”L”レベルとなり、レ−ザは再生パワ−に制御され、デ−タ部に記録されたデ−タを復調デ−タ76をコントロ−ラ部801からホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する。
【0071】
先に述べたように、図2に示すような光ディスクにおいては、ID1とID2の何れかが正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合、ID検出信号72は”L”レベルとなり、復調デ−タ76の転送を行わず、誤ったセクタのデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0072】
また、消去処理時は、ID検出信号72が”H”レベルである場合には、WRデ−タ65とWRゲ−ト66は”H”レベルとなり、レ−ザは消去用の高いパワ−に制御され、デ−タ部に記録されたデ−タを消去する。
【0073】
先に述べたように、図2に示すような光ディスクにおいては、ID1とID2の何れかが正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合、ID検出信号72は”L”レベルとなり、誤消去を防止する。
【0074】
次に、図2及び図5を用いて、光ディスク上に欠陥が生じた場合の動作について説明する。
図5は、図2に示した本発明の一実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【0075】
図5において、トラック番号0ランド再生信号211は、図2に示したトラック番号0ランド201から再生された信号を模式的に示しており、トラック番号0グルーブ再生信号212は、図2に示したトラック番号0グルーブ202から再生された信号を模式的に示している。他の再生信号213,…,220も、それぞれ、図2に示したランド203,…,209、グルーブ204,…,210に対応した再生信号である。
【0076】
ここで、例えば、図2に示すように、ID部2の一部に欠陥901が生じた場合には、図5に示すように、トラック番号2ランド再生信号215のID1部301に波形異常921が発生して、ID1部301のアドレス番号は正しく再生できないことになる。一方、トラック番号2ランド再生信号215のID2部302からはトラック番号”2”が再生されるが、これはトラック番号1グル−ブ204を再生したトラック番号1グル−ブ再生信号214のID2部302のトラック番号”2”と同じ値であり、区別できないことになる。
【0077】
ID2部302の値が指示したトラック番号と一致することだけを条件として、トラック番号2ランド205のID部2の後に続くデ−タ部1の記録または消去を行うと、誤ってトラック番号1グル−ブ204に光ヘッドを位置付けた場合、これを検出できず、トラック番号1グル−ブ204のID部2の後に続くデ−タ部1に既に記録されているデ−タを破壊することになる。
【0078】
また、デ−タの再生時に同様なことがあると、要求されたものと異なるトラック番号1グル−ブ204のデ−タ部1のデ−タを転送することになる。
【0079】
光ディスク上に形成された欠陥による誤動作を防止するため、本実施形態においては、図3において説明したように、ID1とID2を、それぞれ検出ゲ−トによって個別に検出し、両方のIDがそれぞれの指示値と一致していたことを条件に記録,消去,および再生等の処理を行うようにしている。
【0080】
即ち、本実施形態においては、図2に示した光ディスクのトラック番号2ランド205への記録時には、ID1番号指示値70及びID2番号指示値71のトラック番号として同じトラック番号”2”を設定する。この時、誤ってトラック番号1グル−ブ204に光ヘッドを位置付けた場合、ID2検出回路60ではトラック番号”2”が検出され、ID2検出信号80は”H”レベルとなる。一方ID1検出回路59ではトラック番号”1”が検出されるが、ID1指示値71にはトラック番号”2”が設定されているため、比較回路62において一致せず、ID1検出信号79は”L”レベルとなる。両者の論理積をとるアンドゲ−ト64の出力のID検出信号72も”L”レベルとなり、IDを正常に検出できなかったことをコントロ−ラ801ヘ報告すると共に、アンドゲ−ト54と53において、ゲ−トをオフしてWRデ−タ65とWRゲ−ト66がレ−ザ光源駆動回路56に送られないようにする。このように、記録時に光スポットを誤ったトラックに位置付けた場合に記録処理を中止して、ユ−ザデ−タを保護することができる。
【0081】
また、再生時には、ID検出信号72が”L”レベルの時、コントロ−ラ801は復調デ−タ76をホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する処理を中止する。これにより誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止できる。
【0082】
上述したような処理を行うと高い信頼性を得られるが、媒体上のID部にゴミが付着した場合等にデ−タが読みだせなくなる。ユ−ザによっては、ゴミが付着してIDが読めない場合にも、多少の信頼性を犠牲にしても再生したい場合がある。このような場合は、複数回再生処理を行い、例えば、1回目の再生時にはID1部301とID2部302の両方が正しく再生できたことを条件に上位装置にデ−タを転送し、検出できなかった場合2回目以降の再生時にID1部301とID2部302の何れか片方を再生できた場合に上位装置に復調デ−タ76を転送する処理や、処理を行いたいセクタのID1部301とID2部302の何れも再生できなくとも1セクタまたは複数セクタ前のセクタのID1部301とID2部302の両方が検出できた場合に、検出できたセクタからタイミングを測って、再生処理を実行しても良い。
【0083】
なお、以上の説明では、図2に示したランド4のID1部301とID2部302のトラック番号308には、同じトラック番号を記録してあり、グルーブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309には、異なるトラック番号を記録してあるものとしたが、ランド4若しくはグルーブ5のID1部301とID2部302のトラック番号309に、それぞれ異なるトラック番号を記録するようにしてもよい。即ち、図2において、トラック番号0ランド201のID2部302のトラック番号を”0”とし、トラック番号0ランド201のID1部301のトラック番号を”1”とし、トラック番号1ランド203のID2部302のトラック番号を”2”とし、トラック番号1ランド203のID1部301のトラック番号を”3”とするように、順次1番づつ繰り上げるトラック番号を記録するようにしてもよい。
【0084】
一方、このようにしてトラック番号の記録された光ディスクに対して、図3に示す光ディスク装置においては、ID1番号指示値70及びID2番号指示値71の設定を変えるのみで対応することができる。即ち、トラック番号0ランド201を再生するときには、ID1番号指示値70として、トラック番号”1”を設定し、ID2番号指示値71として、トラック番号”0”を設定することにより、ランドとグルーブを区別して、同様にして所定のトラックの再生を行うことができる。また、記録,消去の処理も同様に実行することができる。
【0085】
以上説明したように、本実施形態の記録再生装置によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0086】
次に、図6を用いて、本発明の第2の実施形態による記録再生装置について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態による記録再生装置である光ディスクのブロック図である。
【0087】
図6において、図3と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図3において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図6に示した実施形態において、図3の実施形態と相違する主たる点は、ID1CRC演算回路93及びID2CRC演算回路94を追加した点にある。また、この追加に伴い、アンドゲート97,98,99を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図2において説明したような構成を有するものである。
【0088】
ID1CRC演算回路93は、コントローラ801が、セクタの最初に出力するセクタパルス33(図4(C)参照)によりリセットされる。そして、ID1CRC演算回路93は、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの時に、再生信号31の中のID1部301(図4参照)のアドレス番号343とCRC部344をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算を行うものである。
【0089】
ID2CRC演算回路94は、同様に、コントローラ801が、セクタの最初に出力するセクタパルス33(図4(C)参照)によりリセットされる。そして、ID2CRC演算回路94は、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルの時に、再生信号31の中のID2部302(図4参照)のアドレス番号347とCRC部348をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算を行うものである。
【0090】
ID1CRC演算回路93は、例えば,ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルの時に、再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部311とを復調する復調回路と、この検出タイミング以降の復調されたアドレス番号312とCRC部311をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタの全ビットの出力を用いて、CRC部311の生成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とより構成されている。
【0091】
ここで、”所定の演算”としては、例えば,アドレス番号312の全ての変調前のビットをモ−ド2で加算した結果の1ビットのデ−タを反転させ、これを変調してCRC部311に記録してある場合には、復調後のアドレス番号312とCRC部311の全ビットをモ−ド2で加算し、加算した結果が奇数の時”H”レベルを出力し、偶数の時”L”レベルを出力する方法を用いる。CRC部311の再生によりエラーチェックを行い、エラーが検出されない場合には、”H”レベルを出力し、エラーが検出された場合には、”L”レベルを出力する。また、これ以外の演算方法を用いてもよい。
【0092】
また、ID1CRC演算回路93としては、例えば、少なくともアドレス番号と、このアドレス番号を再生した値が正しいかどうか判定するためのCRC部311とを備えたID部の再生時に、これらを用いてアドレス番号をチェックし、正しいと判定された場合に”H”レベルとなる信号を出力し、次のセクタの先頭までそのレベルを保持する回路であれば、他の回路構成を用いることもできる。
【0093】
ID2CRC演算回路94は、ID1CRC演算回路93と同様の構成を用い、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルの時に再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部311とを復調する復調回路と、前記検出タイミング以降の復調したアドレス番号312とCRC部311をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力を、CRC部311の生成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とにより構成することができる。
【0094】
アンドゲ−ト97は、ID1検出信号79が”H”レベルで、かつ,ID1CRC検出信号111が”H”レベルの時に、出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト98は、ID2検出信号80が”H”レベルで、かつ,ID2CRC検出信号112が”H”レベルの時に出力が”H”レベルとなる。また、アンドゲ−ト99は、アンドゲ−ト97,98の出力信号がともに”H”レベルの場合に、ID検出信号117を”H”レベルとするものである。
【0095】
次に、本実施形態の動作について説明する。
処理を行うセクタのID部に欠陥のない場合には、ID1検出信号79,ID1検出信号80,ID1CRC検出信号111,ID2CRC検出信号112は何れも”H”レベルとなり、ID検出信号117は”H”レベルとなる。
【0096】
従って、再生時には、コントロ−ラ801は、ID検出信号117が”H”レベルとなることから、IDが正しく検出できたことを認識し、後に続くデ−タ部1のデ−タを復調したユ−ザデ−タ118を上位装置に転送する。
【0097】
また、記録または消去時には、ID検出信号117が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオンして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出して、記録または消去を実行する。
【0098】
処理を行うセクタのアドレス部に欠陥が有る場合には、少なくとも、ID1CRC検出信号111とID2CRC検出信号112の何れかが”L”レベルとなり、ID検出信号117は”L”レベルとなる。
【0099】
従って、再生時には、コントロ−ラ801は、ID検出信号117が”L”レベルとなることから、IDが正しく検出できなかったことを認識し、ユ−ザデ−タは上位装置に転送せず、必要があればリトライを行う。
【0100】
また、記録または消去時には、ID検出信号117が”L”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオフして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66はレ−ザ光線駆動回路に送出せず、記録または消去は行わない。このとき、必要が有れば、リトライを行うか、あるいは記録時であれば媒体上のほかの領域にデ−タを書き込むようにしても良い。
【0101】
一方、処理を行うセクタではないのに、欠陥によりアドレス番号の値が誤って再生され、これが処理を行いたいセクタのアドレス番号と一致した場合、ID1番号検出値68とID2番号検出値69の両方が、それぞれID1番号指示値70及びID2番号指示値71と一致し、ID1番号検出信号79とID2番号検出信号80が”H”レベルとなるが、欠陥によりID1CRC検出信号111及びID2CRC検出信号112の少なくとも何れかは、”L”レベルとなり、ID検出信号117は”L”レベルとなる。これにより、再生時には上位装置へのデ−タの転送を停止し、記録または消去時には処理を行わないので、デ−タが異常となることを防止できる。
【0102】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0103】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0104】
次に、図7を用いて、本発明の第3の実施形態による記録再生装置について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0105】
図7において、図6と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図6において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図7に示した実施形態において、図6の実施形態と相違する主たる点は、演算回路a127,演算回路b128及びセレクト回路130を追加した点にある。また、この追加に伴い、比較回路126,131,アンドゲート132を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図2において説明したような構成を有するものである。
【0106】
比較回路126は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68とID2検出回路60が検出したID2番号検出値69のID識別番号309を除く部分をビット毎に一致をとり、すべて一致していたときに”H”レベルとなり、それ以外の時は”L”レベルとなるセレクト信号142を出力する。
【0107】
演算回路a127は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68から変換後の第一のアドレス番号154を生成する。演算回路a127が行う演算については、後述する。
【0108】
演算回路b128は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68から変換後の第二のアドレス番号155を生成する。
【0109】
セレクト回路130は、比較回路126が出力するセレクト信号142が、”H”レベルの時に演算回路a127の側を選択し、セレクト信号142が”L”レベルの時に演算回路b128の側を選択する。
【0110】
比較回路131は、セレクト回路130の出力とコントロ−ラ803が出力するID番号指示値144とをビット毎に一致をとり、すべて一致したときに”H”レベルとなる信号145を出力する。
【0111】
アンドゲ−ト129は、ID1CRC演算回路93が出力するID1CRC検出信号111とID1CRC演算回路94が出力するID2CRC検出信号112の両方が”H”レベルのときに、”H”レベルとなる信号143を出力する。
【0112】
アンドゲ−ト132は、比較回路131が出力する信号145とアンドゲ−ト129が出力する信号143の両方が”H”レベルの時に、”H”レベルとなるID検出信号117を出力する。
【0113】
次に、演算回路a127と演算回路b128の演算内容について説明する。
図2に示した光ディスクにおいては、同じID1番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタが存在するが、演算回路a127と演算回路b128は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。例えば、再生したID1番号検出値68のうち、トラック番号を”n”としたとき、演算回路a127は変換後のトラック番号”2n”を出力し、演算回路b128は変換後のトラック番号”(2n+1)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0114】
また、別の方式の演算回路a127と演算回路b128にあっては、再生したID1番号検出値68のうち、トラック番号を”n”,媒体上に記録されたトラック番号の最大値を”N”とするとき、演算回路a127は変換後のトラック番号nを出力し、演算回路b128は変換後のトラック番号(N+n)を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0115】
また、さらに別の方式の演算回路a127は、再生したID1番号検出値68の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ピットに”0”を設定して出力し、演算回路b128は、再生したID1番号検出値68の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”1”を設定して出力する。
【0116】
いずれにしても、演算回路a127と演算回路b128は、同じID1番号に対応した2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成するものである。
【0117】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図2に示した光ディスクにおいては、ランド4に対しては、ID1部のトラック番号308とセクタ番号310と、ID2部のトラック番号308とセクタ番号310とは同じ値に設定されており、グル−ブ5に対しては、それらが異なる値に設定されている。従って、比較回路126は、ID1検出回路59が検出したID1番号検出値68とID2検出回路60が検出したID2番号検出値69とを比較し、ID1部とID2部のトラック番号とセクタ番号が一致し、そのセクタがランド4と判定された場合、比較回路126の出力信号142は”H”レベルとなり、両者が一致せずグル−ブ5と判定された場合”L”レベルとなる。
【0118】
そこで、比較回路126の出力信号142に基づいて、セレクタ130は、演算回路a127の側と演算回路b128の側を切替え、セレクタ130は、ランドではランドに対応した変換後のID番号を出力し、グル−ブではグル−ブに対応した互いにユニ−クな変換後のID番号を出力する。
【0119】
コントロ−ラ803は、処理を行いたいセクタのID番号をあらかじめ、演算回路a127もしくは演算回路b128の出力に対応する形式でID番号指示値144として設定する。従って、光ヘッドをセクタの存在するトラックに位置付け、トラッキングをかけ、媒体の回転によりレ−ザスポットが処理を行いたいセクタのID部にさしかかると、演算回路a127若しくは演算回路b128によって変換された後のID番号とID番号指示値144が一致することが、比較回路131において検出され、比較回路131の出力信号は”H”レベルとなる。
【0120】
ID1CRC演算回路93とID2CRC演算回路94は、それぞれ図6において説明したように、アドレス番号のエラーチェックを行い、誤りなく再生できた場合”H”レベルとなるID1CRC検出信号111とID2CRC検出信号112を出力する。
【0121】
アンドゲ−ト129,132からなる回路は、ID1とID2がCRCの演算により誤りなく検出され、かつ、再生した変換後のID番号が処理を行いたいセクタのID番号指示値144と一致した場合に、その出力のID検出信号146は”H”レベルとなり、次のセクタの先頭でセクタパルス135でリセットされるまでそのレベルを保持する。
【0122】
記録時または消去時は、ID検出信号117が”H”レベルである場合にのみ、アンドゲ−ト54,53をオンして、WRデ−タ65とWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出する。これにより、再生したID1番号やID2番号に誤りの有る場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合にはアンドゲ−ト53,54をオフして、記録及び消去処理を止め、光ディスク上のユ−ザデ−タを保護する。
【0123】
また、再生時は、ID検出信号146が”H”レベルのときのみ、コントロ−ラ803は復調デ−タ76を上位装置に転送する。これにより、再生したID1番号やID2番号に誤りの有る場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合に誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0124】
また、本実施形態では、ランドとグル−ブを検出して、これにより演算回路a127と演算回路b128を切替て、ランドとグル−ブによらずにユニ−クな変換後のID番号(セレクタ130の出力)を生成している。従って、図3若しくは図6に示した実施形態とは異なり、ID1番号とID2番号を個別に設定する必要はなく、ID番号指示値144だけを設定すればよいため、コントロ−ラ803またはコントロ−ラ803を制御するマイクロプロセッサ(図示せず)の処理が簡単になる。
【0125】
また、一般にコントロ−ラ803は、ここで述べたID番号指示値144によるID番号の指示や、ID1検出ゲ−トの生成等の処理を行うだけでなく、例えば,再生したユ−ザデ−タを一時貯えた後に上位装置へ転送し、記録するユ−ザデ−タを一時貯えた後にレ−ザ光線駆動回路へ転送し、上位装置と光ディスクとのタイミングを調停するメモリ回路とその制御回路や、少なくともレ−ザ光源からのレ−ザ光の媒体上の光スポットの位置を移動する手段を有する光ヘッド部を制御し、光スポットがあるトラックの位置を検出するシ−ク制御回路等を備えて構成される。このようなコントロ−ラ803のID番号の設定方法を、演算回路a127と演算回路b128に対応する変換後のID番号として統一して用いれば、論理回路規模の削減が図れ、また、コントロ−ラ803を制御するマイクロプロセッサのプログラムの削減が図れる。
【0126】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0127】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0128】
また、コントローラの処理が簡単になる。
【0129】
さらに、論理回路の回路規模の削減を図れ、マイクロプロセッサのプログラムの削減を図れる。
【0130】
次に、図8〜図11を用いて、本発明の他の実施形態による情報記録媒体及びそれを用いた記録再生装置について説明する。
図8は、本発明の他の実施形態による情報記録媒体である光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【0131】
本実施形態における光ディスクの記録トラックの構成は、図1において説明した実施形態と同様であり、図2と同一符号は同一部分を示している。
【0132】
ID部2は、ID1部301,ID2部302,ID3部303,ID4部304,及びセクタマ−ク部305とから構成されている。プリピット7は、ID1部301とID3部303とセクタマ−ク305において、ランド4の中心線に対して図中下側に配置され、ID2部302とID4部304において、ランド4の中心線に対して図中上側に配置されている。そして、ID1部301とID2部302は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されており、ID3部303とID4部304は、光ディスクの円周方向(トラック方向)においては、異なる位置に配置されている。
【0133】
ID3部303とID4部304は、図2において説明したID1部301とID2部302と同様に、それぞれ、VFO部306,同期マ−ク307,アドレス番号312,及びCRC部311とから構成されている。
【0134】
ランド4のID1部301とID2部302とID3部303とID4部304のトラック番号308には、同じトラック番号を記録してある。即ち、例えば、トラック番号1ランド183のID1部301には、トラック番号”1”が記録され、ID2部302,ID3部303及びID4部304にも、同じトラック番号”1”が記録されている。
【0135】
一方、グル−ブ5のID1部301及びID3部303は、図中上側のランド4とプリピット7を共用し、また、ID2部302及びID4部304は、図中下側のランド4とプリピットを共用している。従って、グル−ブ5のID1部301及びID3部303のトラック番号は、ID2部302及びID4部304とのトラック番号は、異なっており、1番違うトラック番号となっている。即ち、例えば、トラック番号0グル−ブ182のID1部301及びID3部303には、トラック番号”0”が記録され、ID2部302及びID4部304には、トラック番号”1”が記録されている。
【0136】
即ち、本実施形態においては、ランド4若しくはグルーブ5からなる一つのトラックに対して、アドレス番号を4回記録するようにしている。
【0137】
なお、アドレス番号312のうち、ID識別番号309には、ID1部315,ID2部316,ID3部317,及びID4部318を識別するための情報を記録し、例えば、ID1部301では”00”が記録され、ID2部302では”01”が記録され、ID3部303では”10”が記録され、ID2部304では”11”が記録されている。
【0138】
本実施形態による情報記録媒体によれば、トラックオフセットを低減できるとともに、クロストークを低減できるものとなる。
【0139】
また、同一のID部を複数個設けることにより、欠陥に強い情報記録媒体となる。
【0140】
次に、図9を用いて、本発明の第4の実施形態による記録再生装置について説明する。
図9は、本発明の第4の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0141】
図9において、図3と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図3において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図9に示した実施形態において、図3の実施形態と相違する主たる点は、ID3検出回路82,ID4検出回路83,比較回路88及び比較回路89を追加した点にある。また、この追加に伴い、オアゲート410,411を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0142】
コントロ−ラ804は、セクタパルス33と、ID1検出ゲ−ト信号77と、ID2検出ゲ−ト信号78と、ID3検出ゲ−ト信号84と、ID4検出ゲ−ト信号85とを出力する。
【0143】
セクタパルス33は、セクタマ−ク検出信号81のタイミングを基準として、再生信号のID1部301の中のVFO部でパルスを出力する。ID1検出ゲ−ト信号77は、ID1部301の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。また、ID2検出ゲ−ト信号78は、ID2部302の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。
【0144】
さらに、ID3検出ゲ−ト信号84は、ID3部303の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。ID4検出ゲ−ト信号85は、ID4部304の内同期マ−クとアドレス番号とCRC部の領域で”H”レベルとなるゲ−ト信号である。
【0145】
ID1検出回路59は、セクタパルス33でリセットされ、ID1検出ゲ−ト信号77が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID1番号検出値68を比較回路62に出力する。ID2検出回路60は、セクタパルス33でリセットされ、ID2検出ゲ−ト信号78が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID2番号検出値69を比較回路63に出力する。
【0146】
ID3検出回路82は、セクタパルス33でリセットされ、ID3検出ゲ−ト信号84が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID3番号検出値90を比較回路88に出力する。
【0147】
ID4検出回路83は、セクタパルス33でリセットされ、ID4検出ゲ−ト信号85が”H”レベルとなる期間においてID番号を検出し、ID4番号検出値91を比較回路89に出力する。
【0148】
コントロ−ラ804は、再生,記録,または消去等の処理を実行するセクタのトラック番号を、ID1・3指示値86とID2・4指示値87によって指示する。
【0149】
比較回路62,63,88,89は、それぞれ、ID1番号検出値68とID1・3指示値86の一致をとり、ID2番号検出値69とID2・4指示値87の一致をとり、ID3番号検出値90とID1・3指示値86の一致をとり、ID4番号検出値91とID2・4指示値87のビット毎に一致をとって、すべてのビットで一致したとき”H”レベルとなるID1検出信号434,ID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437を出力する。
【0150】
ID1検出信号434とID3検出信号436の何れかが”H”レベルのとき、オアゲ−ト410の出力信号427は”H”レベルとなり、ID2検出信号435とID4検出信号437の何れかが”H”レベルのとき、オアゲ−ト411の出力信号428は”H”レベルとなる。
【0151】
出力信号427と出力信号428の両方が”H”レベルのとき、アンドゲ−ト412の出力であるID検出信号429は”H”レベルとなり、処理を実行するセクタを検出できたことを示している。ID検出信号429は、コントロ−ラ804に送られ、IDの検出状況を報告すると共に、アンドゲ−ト54,53に送られる。
【0152】
一方、コントロ−ラ804は、記録処理実行時に光ディスクに記録するデ−タである書込み(WR)デ−タ65と、記録または消去処理実行時に再生信号31のデ−タ部で”H”レベルとなるゲ−ト信号であるWRゲ−ト66を、それぞれアンドゲ−ト54,53に送出する。記録または消去時には、レ−ザ光源駆動回路56は、アンドゲ−ト54,53の出力信号により制御され、消去を行うタイミングやマ−クを記録するタイミングでレ−ザ光源57のレ−ザパワ−を強くして、記録または消去を行う。
【0153】
IDまたはデ−タの再生時には、WRデ−タ65には記録するデ−タは出力されず、WRゲ−ト66はオフし、これによって、レ−ザ光源駆動回路56は記録または消去時と比較して相対的に弱い光をレ−ザ光源57に発光させる。また、復調回路75は光ディスク上のデ−タ部1に所定の変調をかけて記録されたユ−ザデ−タの再生信号31を復調し、コントロ−ラ804に送出する。
【0154】
コントロ−ラ804の内部には光ディスクに記録したいユ−ザデ−タに所定の変調を施す変調回路を設け、変調後のデ−タをWRデ−タ65として出力する。変調方式としては1−7RLL変調や2−7RLL変調等を用いても良い。ただし、コントロ−ラ804内部の変調回路と、復調回路75が同じ変調方式に対応するように構成する。
【0155】
次に、コントローラ804が出力するID1・3指示値86とID2・4指示値87について説明する。
【0156】
図8において説明したように構成された光ディスクの記録,再生,及び,消去を行う場合、ランド4に対しては、ID1・3指示値86とID2・4指示値87に処理を行うランドに対応する同じトラック番号を設定する。また、グル−ブ5に対しては、処理を行うグル−ブに対応する互いに異なるトラック番号をID1・3指示値86とID2・4指示値87に設定する。グル−ブ5では図8のID部2に対応させて、ID1部301,ID3部303のトラック番号に比べ、ID2部302,ID4部304のトラック番号は1トラック大きな値に設定する。このように設定されたID1・3指示値86と、ID1番号検出値68とID3番号検出値90の何れかが一致し、かつ、ID2・4指示値87と、ID2番号検出値69とID4番号検出値91の何れかが一致したことを比較回路62,63,88,89、オアゲ−ト410,411、アンドゲ−ト412を用いて検出して、これを条件に処理を実行する。
【0157】
ID3検出回路82およびID4検出回路83は、例えば、図3において説明したID1検出回路59またはID2検出回路60と同様な回路構成とする。ID1部301,ID2部302,ID3部303,及びID4部304に対応した検出ゲ−トとして、ID1検出ゲ−ト77,ID2検出ゲ−ト78,ID3検出ゲ−ト84,及びID4検出ゲ−ト85の4つのゲ−ト信号を用い、タイミングで区別して、IDの検出を行っている。
【0158】
次に、図10を用いて、本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の動作について説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【0159】
図10は、図8に示した光ディスクのトラック番号2グル−ブ186のセクタ番号”4”のセクタに記録を行うときのID部のタイミングを拡大したものである。
【0160】
図10(A)〜(E)は、それぞれ、図4(A)〜(E)に対応するものであり、図10(H),(I)は、それぞれ、図4(F),(G)に対応するものであり、図10(S)〜(V)は、それぞれ、図4(M)〜(P)に対応するものである。
【0161】
再生信号31のセクタマ−ク314を検出し、セクタマ−ク検出信号81にパルス信号が出力する。検出パルスを基準として、コントロ−ラ804は、VFO部321付近においてセクタパルス33のパルス信号を出力し、一方同期マ−ク322,アドレス番号323,CRC部324の領域を示すゲ−ト信号であるID1検出ゲ−ト信号77と、同期マ−ク326,アドレス番号327,CRC部328の領域を示すゲ−ト信号であるID2検出ゲ−ト信号78と、同期マ−ク330,アドレス番号331,CRC部332の領域を示すゲ−ト信号であるID3検出ゲ−ト信号84と、同期マ−ク334,アドレス番号335,CRC部336の領域を示すゲ−ト信号であるID4検出ゲ−ト信号85とを出力する。
【0162】
図10(F)は、図9に示すコントローラ804が出力するゲ−ト信号ID3検出ゲ−ト信号84を示している。コントローラ804は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク330,アドレス番号331,CRC部332の領域において”H”レベルとなるID3検出ゲ−ト信号84を出力する。
【0163】
図10(G)は、図9に示すコントローラ804が出力するゲ−ト信号ID2検出ゲ−ト信号85を示している。コントローラ804は、セクタマ−ク検出信号81の検出パルスを基準として、同期マ−ク334,アドレス番号335,CRC部336の領域において”H”レベルとなるID4検出ゲ−ト信号85を出力する。
【0164】
また、図10(L),(M)に示すように、コントロ−ラ804は、処理を行うセクタのアドレスをID1・3指示値86とID2・4指示値87に設定する。ID1・3指示値86とID2・4指示値87は、1セクタの処理を行う場合は当該セクタのID部が検出される前のタイミングに設定する。また、連続して複数のセクタの処理を行う場合には処理セクタの先頭のID番号を設定し、先頭セクタの処理を行ってから、2セクタ目以降、セクタパルス33のタイミングでセクタ番号が1づつ増加するようにする。
【0165】
図10(H)に示すように、ID1番号検出値68は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの期間にID1部のアドレス番号323を読み取り、その値である例えばトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされる。
【0166】
図10(I)に示すように、ID2番号検出値69は、セクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの期間にID2部のアドレス番号327を読み取り、その値である例えばトラック番号”3”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0167】
図10(J)に示すように、ID3番号検出値90はセクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID3検出ゲ−ト84が”H”レベルの期間にID3部のアドレス番号331を読み取りその値である例えばトラック番号2、セクタ番号4がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0168】
図10(K)に示すように、ID4番号検出値91はセクタパルス33のパルス信号によってリセットされた後、ID4検出ゲ−ト85が”H”レベルの期間にID4部のアドレス番号335を読み取り、その値である例えばトラック番号”3”,セクタ番号”4”がセットされ、次のセクタのセクタパルス33のパルス信号のタイミングまで保持する。
【0169】
セクタパルス33でリセットされた時のID1番号検出値68,ID2番号検出値69,ID3番号検出値90,及びID4番号検出値91としては、例えば,図10(H)〜(L)に示すように、トラック番号”0”,セクタ番号”0”と設定してもよいが、媒体上のトラック番号”0”,セクタ番号”0”のセクタの処理の実行時にIDを誤検出する恐れが有るため、トラック番号やセクタ番号として媒体上に有りえない番号に設定することがより望ましい。
【0170】
図10(N)に示すように、ID1検出信号434は、ID1番号検出値68にトラック番号”2”,セクタ番号”4”がセットされると、ID1・3指示値86と一致して、”H”レベルとなる。
【0171】
図10(O)に示すように、ID2検出信号435は、ID2番号検出値69にトラック番号3、セクタ番号4がセットされると、ID2・4指示値87と一致して”H”レベルとなる。
【0172】
図10(P)に示すように、ID3検出信号436は、ID3番号検出値90にトラック番号2、セクタ番号4がセットされると、ID1・3指示値86と一致して、”H”レベルとなる。
【0173】
一方、図10(Q)に示すように、ID4検出信号437は、ID4番号検出値91にトラック番号3、セクタ番号4がセットされると、ID2・4指示値87と一致して”H”レベルとなる。
【0174】
ID1検出信号434とID3検出信号436,及びID2検出信号435とID4検出信号437が、すべて後に続くデ−タ部を全て含む領域で”H”レベルとなり、これらより生成されるID検出信号429も、図10(R)に示すように、”H”レベルとなる。
【0175】
記録または消去時にID検出信号429が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54と53はオンし、コントロ−ラ804の出力のWRデ−タ65とWRゲ−ト66は、アンドゲ−ト54、53を介して、レ−ザ光線駆動回路へ送られ記録、または、消去を行う。
【0176】
再生時はID検出信号429が”H”レベルである場合に、デ−タ部に記録されたデ−タを復調デ−タ81としてコントロ−ラ部804からホストコンピュ−タやパソコン等の上位装置に転送する。
【0177】
次に、図8及び図11を用いて、光ディスク上に欠陥が生じた場合の動作について説明する。
図11は、図8に示した本発明の他の実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【0178】
図11において、トラック番号0ランド再生信号191は、図8に示したトラック番号0ランド181から再生された信号を模式的に示しており、トラック番号0グルーブ再生信号192は、図8に示したトラック番号0グルーブ182から再生された信号を模式的に示している。他の再生信号193,…,200も、それぞれ、図8に示したランド183,…,189、グルーブ184,…,190に対応した再生信号である。
【0179】
ここで、例えば、図8に示すように欠陥904が生じた場合には、図11に示したトラック番号3グル−ブ再生信号198には、ID2部302に欠陥による波形異常924が発生して、ID2部302のアドレス信号は正しく再生できないことになる。一方、ID1部301とID3部303からはトラック番号”3”が再生され、これはトラック番号3ランド197のID1,ID3と同じ値であり、このことから両者を区別することはできない。
【0180】
しかしながら、ID2部には欠陥があるため正しく再生できないが、欠陥のないID4部304からは、トラック番号”4”が再生される。ID1部301またはID3部303の何れかのトラック番号が”3”と再生され、かつ、ID2部302またはID4部304の何れかのトラック番号が”4”のトラックは、図11からわかるように、図8のトラック番号3グル−ブ188に対応する図11のトラック番号3グル−ブ再生信号198だけである。
【0181】
従って、欠陥904のような高々1個の欠陥がID部2に存在してもトラックを識別でき、図9に示した光ディスク装置は、記録,再生,及び消去の処理を実行できる。即ち、欠陥のあるID2部302に対応するID2検出信号435は、”L”レベルとなるが、それ以外のID1検出信号434,ID3検出信号436,及びID4検出信号437は、”H”レベルとなる。その結果、オアゲ−ト410の出力427とオアゲ−ト411の出力428は”H”レベルとなり、アンドゲ−ト412の出力のID検出信号429は”H”レベルとなり、記録,再生,及び消去の処理を実行する。
【0182】
以上述べたように、トラックの境界の片側に複数回アドレス番号が記録され、他方の側の境界に複数回アドレス番号が記録されている光ディスクを用いる本実施形態による光ディスク装置は、トラックの片側に複数回記録されているアドレス番号のうち少なくとも一つが検出でき、かつ、トラックの他方の側の境界に複数回記録されているているアドレス番号のうち少なくとも一つが検出できたことにより、そのセクタを特定して処理を実行するため、複数回記録されたアドレス番号に所定数以下の欠陥があっても、セクタを特定できる欠陥に強いものとなる。
【0183】
なお、例えば、図8に示すように欠陥902,903が生じた場合には、図11に示したトラック番号1グル−ブ再生信号194には、ID2部302とID4部304に欠陥による波形異常922,923が発生して、ID2とID4のアドレス信号は正しく再生できないことになる。ID1部301とID3部303からはトラック番号”1”が再生されるが、これはトラック番号1ランド193のID1,ID3と同じ値であり、両者を区別できないことになる。
【0184】
ID1部301またはID3部303が指示したトラック番号と一致することだけを条件として、トラック番号1グル−ブ184の記録または消去を行うと、誤ってトラック番号1ランド183に光ヘッドを位置づけた場合、これを検出できず、トラック番号1ランド183に既に記録されているデ−タを破壊することになる。
【0185】
また、デ−タの再生時に同様なことがあると、要求されたものと異なるトラック番号1ランド183のデ−タを転送することになる。
【0186】
光ディスク上に形成された欠陥による誤動作を防止するため、本実施形態においては、ID1,ID2,ID3及びID4をそれぞれ検出ゲ−トによって個別に検出し、ID1とID3の何れかがその指示値と一致し、かつ、ID2とID4の何れかがその指示値と一致していたことを条件に記録,消去,及び再生等の処理を行うようにしている。
【0187】
即ち、本実施形態においては、図8に示した光ディスクのトラック番号1グル−ブ184の処理実行時には、ID1・3指示値86にはトラック番号として”1”を設定し、ID2・4指示値87にはトラック番号として”2”を設定する。この時、誤ってトラック番号1ランド183に位置付けた場合、ID1検出回路59とID3検出回路82ではトラック番号”1”が検出され、ID1・3指示値86と一致して、ID1検出信号434とID3検出信号436は”H”レベルとなる。一方、ID2検出回路60とID4検出回路83ではトラック番号”1”が検出されるが、ID2・4指示値87にはトラック番号”2”が設定されているため、比較回路63,89において一致せず、ID2検出信号435とID4検出信号437は”L”レベルとなる。オアゲ−ト410の出力信号427は”H”レベルとなるが、オアゲ−ト411の出力信号428はID2,ID4ともに検出されないため”L”レベルとなる。出力信号427と出力信号428の論理積をとって生成されるID検出信号429は、”L”レベルとなり、IDを正常に検出できなかったことをコントロ−ラ804に報告すると共に、アンドゲ−ト54とアンドゲ−ト53において、ゲ−トをオフしてWRデ−タ65とWRゲ−ト66がレ−ザ光源駆動回路56に送られないようにする。
【0188】
このように記録時に光スポットを誤ったトラックに位置付けた場合に記録処理を中止して、ユ−ザデ−タを保護する。また、再生時にはID検出信号429が”L”レベルのとき、コントロ−ラ804は復調デ−タ81を上位装置に転送する処理を中止する。これにより誤ったデ−タが上位装置に転送されることを防止できる。
【0189】
上述したように、図8に示すような光ディスクにおいては、ID1とID3の両方、または、ID2とID4の両方が正しく再生できない場合、そのセクタを特定できないが、このような場合ID検出信号429は”L”レベルとなり、復調デ−タ76の転送を行わず、誤ったセクタのデ−タを上位装置に転送することを防止できる。
【0190】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0191】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0192】
次に、図12を用いて、本発明の第5の実施形態による記録再生装置について説明する。
図12は、本発明の第5の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0193】
図12において、図9と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図9において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図12に示した実施形態において、図9の実施形態と相違する主たる点は、ID1CRC演算回路93,ID2CRC演算回路94,ID3CRC演算回路95、及びID4CRC演算回路96を追加した点にある。また、この追加に伴い、アンドゲート453,454,455,456,459及びオアゲート457,458を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0194】
ID1CRC演算回路93は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの時に、再生信号31のID1部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、エラー検出のための所定の演算をするものである。
【0195】
ID2CRC演算回路94は、同様に、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID2検出ゲ−ト78が”H”レベルの時に、再生信号31のID2部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0196】
ID3CRC演算回路95は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID3検出ゲ−ト84が”H”レベルの時に再生信号31のID3部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0197】
ID4CRC演算回路96は、コントローラ804が、セクタの最初に出力するセクタパルス33によりリセットされる。そして、ID4検出ゲ−ト85が”H”レベルの時に再生信号31のID4部のアドレス番号とCRC部をビット毎に取り込み、所定の演算する。
【0198】
ID1CRC演算回路93は、例えば、ID1検出ゲ−ト77が”H”レベルの時に、再生信号31の同期マ−ク307を検出する同期マ−ク検出回路と、この検出タイミング以降の所定の変調をかけて記録されているアドレス番号312とCRC部310とを復調する復調回路と、前記検出タイミング以降の復調されたアドレス番号312とCRC部310をビット毎に取り込むシフトレジスタと、このシフトレジスタのビット毎の出力を、CRC部311の構成方法に対応する所定の演算を行う演算回路とより構成されている。
【0199】
ここで、”所定の演算”としては、例えば,アドレス番号312のすべての変調前のビットをモ−ド2で加算した結果の1ビットのデ−タを反転させ、これを変調してCRC部311に記録してある場合には、復調後のアドレス番号312とCRC部311の全ビットをモ−ド2で加算して、加算した結果が奇数の時”H”レベルを出力し、偶数の時”L”レベルを出力する方法を用いる。即ち、アドレス番号と、このアドレス番号を再生した値が正しいかどうか判定するためのCRC部311を少なくとも備えたID部の再生時に、これらを用いてアドレス番号をチェックし、正しいと判定された場合に”H”レベルとなる信号を出力し、次のセクタの先頭までそのレベルを保持するものである。
【0200】
ID2CRC演算回路94,ID3CRC演算回路95,及びID4CRC演算回路96は、検出ゲ−トとして、それぞれID2検出ゲ−ト78,ID3検出ゲ−ト84,ID4検出ゲ−ト85を用いて、それぞれのタイミングで区別して演算を行うが、それ以外の点ではID1CRC演算回路93と同一の構成のものである。
【0201】
アンドゲ−ト453は、ID1検出信号434が”H”レベルで、かつ,ID1CRC検出信号513が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト454は、ID2検出信号435が”H”レベルで、かつ,ID2CRC検出信号514が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト455は、ID3検出信号436が”H”レベルでかつID3CRC検出信号515が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト456は、ID4検出信号437が”H”レベルでかつID4CRC検出信号516が”H”レベルのときに出力が”H”レベルとなる。
【0202】
さらに、オアゲ−ト457は、453と455の出力の何れかが”H”レベルの時、出力が”H”レベルとなる。オアゲ−ト458は、454と456の出力の何れかが”H”レベルの時、出力が”H”レベルとなる。アンドゲ−ト459は、オアゲ−ト457とオアゲ−ト458の出力の両方が”H”レベルの時、その出力のID検出信号502が”H”レベルとなる。
【0203】
次に、本実施形態の動作について説明する。
処理を行うセクタのID部に欠陥のない場合には、ID1検出信号434,ID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437,ID1CRC検出信号513,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,ID3CRC検出信号516は、何れも”H”レベルとなる。その結果ID検出信号502は”H”レベルとなる。
【0204】
従って、再生時には、コントロ−ラ804は、ID検出信号502が”H”レベルとなることから、IDが正しく検出できたことを認識し、復調したユ−ザデ−タ76を上位装置に転送する。
【0205】
また、記録または消去時には、ID検出信号502が”H”レベルとなると、アンドゲ−ト54,53がオンして、WRデ−タ65及びWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出して、記録または消去を実行する。
【0206】
例えば、処理を行うセクタのID1のアドレス部に欠陥が有る場合には、ID1検出信号434とID1CRC検出信号513がともに”L”レベルとなるが、それ以外のID2検出信号435,ID3検出信号436,ID4検出信号437,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,ID4CRC検出信号516が”H”レベルとなるため、ID検出信号502は”H”レベルとなり、これによりデ−タの記録,再生,消去を行える。図8に示した光ディスクにおいて、トラックの中心より図中上側のトラックとの境界に設けたプリピットと、下側のトラックとの境界に設けたプリピットにそれぞれ2回ずつアドレス情報が記録されており、本実施形態による光ディスク装置では、それぞれ少なくとも1回ずつ正しく再生できたことを条件にセクタを特定する。このため、本実施形態においては、ID部に高々1か所の欠陥が有ったとしても、それ以外のIDからセクタを特定して処理を実行できる。
【0207】
一方、例えば、ID部に複数の欠陥があり、処理を行うセクタではないのに、欠陥によりアドレス番号が誤って再生され、例えば、ID1番号検出値68とID2番号検出値69が処理を行うセクタのアドレス番号とたまたま一致した場合でも、ID1検出信号434とID2検出信号435は”H”レベルとなるが、ID1CRC検出信号513とID2CRC検出信号514は欠陥により”L”レベルのままでID1とID2が誤っていることを示す。ID3とID4は正常に再生され、処理を行うセクタではないので、比較回路88と比較回路89において一致せず、ID3CRC検出信号515とID4CRC検出信号516はともに”H”レベルとなるが、ID3検出信号436とID4検出信号437はともに”L”レベルとなる。従って、アンドゲ−ト453,454,455,456の出力はすべて”L”レベルとなり、その結果ID検出信号502は”L”レベルとなる。これにより、再生時には上位装置へのデ−タの転送を停止し、記録または消去時には処理を行わないので、デ−タ異常となることを防止できる。
【0208】
以上述べたように、本実施形態におては、欠陥によってアドレス情報が誤って再生された場合においても、CRC部に記録されたチェックコ−ドを用いて、アドレス情報の妥当性を、トラックの中心より図中上側の隣接トラックとの境界のプリピットと下側のプリピットの両方の再生信号についてチェックすることにより、アドレス情報の誤りを検出しデ−タを保護する。
【0209】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0210】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0211】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0212】
次に、図13及び図14を用いて、本発明の第6の実施形態による記録再生装置について説明する。
図13は、本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【0213】
図13において、図12と同一符号は、同一部分を示しており、その構成・動作については、図12において説明したとおりであるので、その詳細な説明は省略する。図13に示した実施形態において、図12の実施形態と相違する主たる点は、演算回路a101,演算回路b102,演算回路a103,演算回路b104,セレクト回路130及び切り替え条件設定回路119を追加した点にある。また、この追加に伴い、比較回路121を設けてある。なお、本実施形態の記録再生装置において記録再生に使用する光ディスクは、図1及び図8において説明したような構成を有するものである。
【0214】
演算回路a101は、ID1番号検出値68から変換後の第一のアドレス番号554を生成する。演算回路a101が行う演算については、後述する。
【0215】
演算回路b102は、ID1番号検出値68から変換後の第二のアドレス番号555を生成する。
【0216】
演算回路a103は、ID3番号検出値90から変換後の第三のアドレス番号566を生成する。
【0217】
演算回路b104は、ID3番号検出値90から変換後の第四のアドレス番号567を生成する。
【0218】
セレクタ回路120は、変換後の第一のアドレス番号554,第二のアドレス番号555,第三のアドレス番号566,第四のアドレス番号567,及びGND556を、切り替え条件設定回路119が出力する切替信号553によって切替る。
【0219】
切り替え条件設定回路119は、ID1番号検出値68,ID2番号検出値69,ID3番号検出値90,ID4番号検出値91,ID1CRC検出信号513,ID2CRC検出信号514,ID3CRC検出信号515,及びID4CRC検出信号516の値に基づいて、図14に示す条件に従って、切替信号553を生成する。
【0220】
比較回路121は、セレクト回路120の出力信号557とコントロ−ラ806が出力するID番号指示値558の一致をとって検出し、一致した場合にその出力が”H”レベルとなる。
【0221】
次に、演算回路a101,演算回路b102,演算回路a103及び演算回路b104の演算内容について説明する。
図8に示した光ディスクにおいては、同じID1番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタがあるが、演算回路a101と演算回路b102は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。同様に、同じID3番号に対応したランドとグル−ブの2つのセクタがあるが、演算回路a103と演算回路b104は、この2つのセクタを区別して、ユニ−クなそれぞれランド,グル−ブに対応したID番号を生成する。例えば、再生したID1番号検出値68またはID3番号検出値90のうち、トラック番号を”n”としたとき、演算回路a101,103は、変換後のトラック番号”2n”を出力し、演算回路b102,104は、変換後のトラック番号”(2n+1)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0222】
また、別の方式の演算回路にあっては、再生したID1番号検出値68またはID3番号検出値90のうち、トラック番号を”n”,媒体上に記録されたトラック番号の最大値を”N”としたとき、演算回路a101,103は、変換後のトラック番号”n”を出力し、演算回路b102,104は、変換後のトラック番号”(N+n)”を出力し、それぞれのセクタ番号は変換せずそのまま出力する。
【0223】
また、さらに別の方式の演算回路にあっては、演算回路a101,103は、再生したID1番号検出値68,ID3番号検出値90の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”0”を設定して出力し、演算回路b102,104は、再生したID1番号検出値68,ID3番号検出値90の最上位ビットとして1ビット追加して、その最上位ビットに”1”を設定して出力する。
【0224】
次に、図14を用いて、切り替え条件設定回路119が出力するセレクタ回路120の切り替え条件について説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態による記録再生装置におけるセレクタ回路の切り替え条件の説明図である。
【0225】
図8に示した光ディスクにおいては、ランド4においては、ID1部301及びID3部303と、ID2部302及びID4部304のトラック番号が同じ値に設定され、グル−ブ5においては異なる値に設定されている。
【0226】
従って、切り替え条件設定回路119は、ID1部301またはID3部303と、ID2部302またはID4部304のトラック番号が一致していた場合、そのトラックをランドと判定し、一致していない場合、グル−ブと判定する。
【0227】
一方、再生されるID番号は、欠陥等により誤って読み取られる場合が有るので、CRCの演算結果より正常と判定されたID番号検出値を用いて変換後のID番号を生成する。
【0228】
即ち、切り替え条件設定回路119は、少なくとも、ID1とID3の何れか、かつ、ID2とID4の何れかのIDのCRCの演算結果よりIDが正常と判定でき、この正常と判定できた(CRC検出信号が”H”レベルとなった)ところのID1とID3の何れかと、ID2とID4の何れかとが一致していた場合ランド、不一致の場合グル−ブと判定する。
【0229】
切り替え条件設定回路119がランドと判定した場合、セレクタ回路120は、切り替え信号553によって、演算回路a101または103の出力信号を選択し、グル−ブと判定した場合、演算回路b102または104の出力信号を選択する。ID1とID3の両方またはID2とID4の両方が、CRCの演算結果より正常に検出できない場合、セクタのIDの検出は無効と判定し、セレクタ回路120は、GND556を選択する。
【0230】
ランドと判定された場合、セレクタ回路120は、ID1番号検出値68から変換後のID番号を生成する演算回路a101とID3番号検出値90から変換後のID番号を生成する演算回路a103の出力のうち、CRCの演算結果よりIDが正常と判定された方を選択する。両方のIDが正常の場合はどちらを用いても良いが、図14に示す例では、演算回路a101を優先とするように設定している。
【0231】
また、グル−ブと判定された場合、セレクタ回路120は、演算回路b102と104の出力の何れか、CRCの演算結果よりIDが正常と判定された方を選択する。両方のIDが正常の場合はどちらを用いても良いが、図14に示す例では、演算回路b102を優先とするように設定している。
【0232】
このように、セレクタ回路120において演算回路a101,103と、演算回路b102,104とを切り替えて、セレクタ回路120は、ランドではランドに対応した変換後のID番号を出力し、グル−ブではグル−ブに対応した変換後のID番号を出力する。
【0233】
コントロ−ラ806は処理を行いたいセクタのID番号をあらかじめ、演算回路a101及び103、もしくは、演算回路b102及び104の出力に対応する形式でID番号指示値558として比較回路121に設定する。光ヘッドをセクタの存在するトラックに位置付けトラッキングをかけ、光ディスクの回転によりレ−ザスポットが処理を行いたいセクタのID部にさしかかると、セレクタ出力557とID番号指示値558の一致することが比較回路121において検出され、その出力信号のID検出信号559は”H”レベルとなる。
【0234】
記録時または消去時は、ID検出信号559が”H”レベルである場合にのみ、アンドゲ−ト54,53をオンして、WRデ−タ65とWRゲ−ト66をレ−ザ光源駆動回路56に送出する。これにより、再生したID1番号とID3番号の両方、もしくは、ID2番号とID4番号4の両方に欠陥等による誤りがあってランドとグル−ブが識別できない場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合はアンドゲ−ト54,53をオフして、記録及び消去処理を止めて、媒体上のユ−ザデ−タを保護する。
【0235】
また、再生時は、ID検出信号559が”H”レベルのときのみ、コントロ−ラ806は、復調デ−タ560を上位装置に転送する。これにより、再生したID1番号とID3番号の両方、もしくは、ID2番号とID4番号4の両方に欠陥等による誤りがあってランドとグル−ブが識別できない場合や、処理を行いたいセクタと異なる場合に誤ったデ−タを上位装置に転送することを防止する。
【0236】
また、本実施形態では、ランドとグル−ブを検出してこれにより演算回路a101,103と、演算回路b102,104を切り替えて、ランドとグル−ブによらずにユニ−クな変換後のID番号557を生成している。従って、図9若しくは図12に示した実施形態とは異なり、ID1番号及びID3番号と、ID2番号及びID4番号とを個別に設定する必要はなく、ID番号指示値558だけを設定すればよいため、コントロ−ラ806またはコントロ−ラ806を制御するマイクロプロセッサの処理が簡単になる。
【0237】
また、一般にコントロ−ラ806は、ここで述べたID番号指示値558によるID番号の指示や、ID1検出ゲ−トの生成等の処理を行うだけでなく、例えば再生したユ−ザデ−タを一時貯えた後に上位装置に転送し、記録するユ−ザデ−タを一時貯えた後にレ−ザ光線駆動回路へ転送し、上位装置と光ディスクとのタイミングを調停するメモリ回路とその制御回路や、少なくともレ−ザ光源からのレ−ザ光が媒体上に結ぶスポットの位置を移動する手段を有する光ヘッド部を制御し、光ディスク上のトラックの位置を検出するシ−ク制御回路等を備えて構成される。このようなコントロ−ラ806のID番号の設定方法を演算回路a101,103と演算回路b102,104に対応する変換後のID番号として統一して用いれば、論理回路規模の削減が図れ、また、コントロ−ラ806を制御するマイクロプロセッサのプログラムの削減が図れる。
【0238】
以上説明したように、本実施形態によれば、隣合うランドとグルーブを区別することができるので、誤った処理を防止することができる。
【0239】
また、アドレス番号を複数回記録するようにしているので、アドレス番号の記録部に欠陥があっても、セクタを特定できるようになる。
【0240】
また、アドレス番号を誤って再生した場合にも、エラーチェックを行うことにより、誤った処理を防止することができる。
【0241】
また、コントローラの処理が簡単になる。
【0242】
さらに、論理回路の回路規模の削減を図れ、マイクロプロセッサのプログラムの削減を図れる。
【0243】
なお、上述した各実施形態の中で、図2及び図8に示した光ディスクにおいては、ID部2の先頭にセクタ−マ−ク305が設けられている例を示しているが、セクタマ−クが設けられていない場合にも本発明は適用できるものである。セクタマ−クのない光ディスクに本発明を適用する場合には、各実施形態のセクタマ−ク検出回路61の代わりに再生信号のID部2の先頭パルスを検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いる。
【0244】
また、デ−タ部1の終わりとID部2の先頭の間に信号の記録されていない領域がある場合には、セクタマ−ク検出回路61の代わりに、所定時間再生信号が”L”レベルであることを検出することにより、この無信号領域を検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路や、この無信号領域を検出し、かつ、先頭パルスを検出した場合に先頭パルスを検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いることもできる。
【0245】
以上述べた回路は、すべてID部2の先頭を検出する回路であるが、セクタマ−ク検出回路の代わりに用いることのできる回路はこれに限らない。要するに、光ディスクから再生した信号に同期し、ID部2とデ−タ部1からなるセクタに同期してコントロ−ラ801,803,804,806から出力される各ゲ−ト信号の基準となりえる信号を出力する回路であればどのように構成しても良く、例えば、ID部2の同期マ−ク307を検出し、検出したタイミングで検出パルスを出力する回路を用いることができる。
【0246】
図2及び図8に示した光ディスクにおいて、ランドとグル−ブの境界にもうけるプリピットに担わせる情報は、VFO部306,同期マ−ク307,トラック番号308,ID識別番号309,セクタ番号310,及びCRC部311とから構成されているが、少なくとも、トラック番号とCRC部を含んだプリピットをランドとグル−ブの境界に設けてあれば良く、その他の情報はランドとグル−ブの境界に設けなくとも良い。即ち、VFO部306,同期マ−ク307,ID識別番号309,及びセクタ番号310は、隣接するランドとグル−ブで同じピットパタ−ンに設定することが可能であり、ピットパタ−ンが同じ場合、クロスト−クが無視でき、特に境界に設ける必要は無いものである。少なくとも、トラック番号とCRC部が、図2若しくは図8に示すように、ランドとグル−ブの境界に設けられていれば、このような媒体に対しても本発明は適用することができる。
【0247】
また、図8に示したID部2の内、ランドにおいては、図中下側のグル−ブとの境界にID1部301とID3部303のプリピットを配置し、図中上側のグル−ブとの境界にID2部302とID4部304のプリピットを配置しているが、本発明はこのような記録媒体に限らず、ほかの記録媒体にも用いることができる。例えば、ランドにおいては下側のグル−ブとの境界にID1部とID2部のプリピットを配置し、これに引き続いて上側との境界にID3部とID4部のプリピットを配置した場合にも用いることができる。
【0248】
本発明においては、トラックの境界の片側に設けたプリピットに含まれるアドレス情報と、他方の側に設けたプリピットに含まれるアドレス情報をそれぞれ独立に検出することにより、セクタの位置を特定するものであり、両者の順番や数が変わってもこれに対応する検出回路を設けることにより、本発明を用いることができる。
【0249】
なお、上述した実施形態においては、情報記録媒体の同一のランドの上下に配置されるID1部及びID2部のプリピットに対して同じトラック番号を割り当てているが、これに限られるものではない。即ち、あるトラックの上側の境界と下側の境界のプリピットから再生されるID番号の組合せが、隣接するトラックの上側と下側の境界のプリピットから再生されるID番号の組合せと異なる媒体であれば、どのような媒体でも用いることができる。即ち、記録再生装置におけるID1番号指示値とID2番号指示値を独立に設定可能である場合には、ID番号の組合せは自由に設定することが可能である。
【0250】
上述した各実施形態においては、ID識別番号309を特に用いておらず、ID識別番号のない媒体にも適用できる。また、トラック番号308,ID識別番号309,セクタ番号310,CRC部311の順番は、図示したものに限らずどのように設定しても良い。
【0251】
さらに、図2と図8に示した光ディスクにおいては、セクタを識別するために半径方向のアドレスであるトラック番号308と円周方向のアドレスであるセクタ番号310を設けているが、この区分けに限らない。トラック番号及びセクタ番号の2つの数値により表すのではなく、1つの数値で順次アドレス番号を割り振る構成においても本発明は適用可能である。
【0252】
例えば、溝をスパイラル状に設定し、この溝により作られるランドとグル−ブの両方にデ−タを記録する記録媒体で、かつ、ランドのアドレス番号(ID1とID2)は外周から内周にかけて、スパイラルにそって1セクタにつき1つずつ増加するように設定され、プリピットは図2と同様にランドとグル−ブの境界に設けられている場合には、図3に示した装置を用いる時に、ランドではID1番号指示値70とID2番号指示値71として、アドレス番号の設定方法に対応する同じアドレス番号を設定し、グル−ブではID1番号指示値とID2番号指示値の差は1トラック分のセクタ数に対応するように設定すれば良い。
【0253】
上述した各実施形態においては、説明の便宜上、ID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号のゲート幅を、ID1,ID2,ID3,及びID4の同期マ−ク307とアドレス番号312とCRC部311を含む領域というように規定しているがこれに限らない。即ち、ID1,ID2,ID3,及びID4を区別して排他的に検出可能なゲ−ト信号であれば、どのようなタイミングに設定しても良い。
【0254】
例えば、再生したアドレス番号を最後に取り込むレジスタ回路を、ID1,ID2,ID3,及びID4でそれぞれに設け、それぞれを取り込むトリガとなるパルスをID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号によって区別し、それぞれのレジスタに取り込むようにした場合、各検出ゲ−ト信号の幅は、トリガとなるパルスより広ければ、どのように設定しても良い。すなわち、本発明においては、各検出ゲ−トにより、1つのセクタに複数設けられたIDを区別して検出できれば、どのように設定しても良い。
【0255】
また、上述した各実施形態においては、ID1検出ゲ−ト信号,ID2検出ゲ−ト信号,ID3検出ゲ−ト信号,及びID4検出ゲ−ト信号を用いているが、本発明はこれらを用いなくとも良い。即ち、これらの検出ゲ−ト信号は、再生信号から生成される基準信号に対するID1,ID2,ID3,及び,ID4の相対位置の違いから、これらを再生したアドレス番号を区別する為に用いたものであり、同様にID1,ID2,ID3,及び、ID4が再生信号のなかで位置するタイミングの違いを用いて区別するものであればどのような方法を用いても良い。
【0256】
また、以上述べた方法は、全て、再生信号中のID1,ID2,ID3,及びID4のタイミングの相違を用いて、各IDを区別したが、本発明はこれに限らず、ID識別番号309が設けられている場合にはこれを再生することにより区別しても良い。
【0257】
また、各実施形態において、説明を簡単にするため、ID1検出回路、ID2検出回路、ID3検出回路、及び、ID4検出回路を独立の回路として併記しているが、すべて同様の機能を持つ回路であり一部の回路を共用しても良く、このことにより本発明は制限されない。
【0258】
また、同様に、ID1CRC演算回路、ID2CRC演算回路、ID3CRC演算回路、及び、ID4CRC演算回路の一部の回路は共用しても良く、このことにより本発明は制限されない。
【0259】
その他の回路も図示したものは何れも一例であり、本発明はこれに制限されない。
【0260】
また、各実施形態を示すブロック図は、全てハ−ドウェア構成として記述したが、一部または全ての機能をソフトウェア構成することも可能である
さらに、本発明は、トラックピッチを狭くして高密度記録を行なう記録媒体であって、ID部に相対的に大きなマ−クを記録し、デ−タ部に相対的に小さなマ−クを記録し、ID部のマ−クをトラックの境界または境界延長線上に配置し、かつ、トラックの両側に同時にマ−クが存在しないように設けている記録媒体やその記録再生装置であれば、光ディスク以外でも、あるいはランド/グル−ブ記録以外の方式を用いた光ディスク,1スパイラル方式の光ディスク,トラックが同心円状に配置される光ディスクにおいても用いることができる。例えば、グル−ブのみにユ−ザデ−タを記録し、ランドにはユ−ザデ−タを記録せず、ランドの幅はグル−ブに比べて相対的に狭くして高密度化を図る光ディスクで、かつ、アドレス情報を含んだ相対的に大きなプリピットをランドの中央に配置して隣接する2つのグル−ブで共用する場合に、このプリピットを共有する2つのトラック(グル−ブ)を識別するのに用いることができる。
【0261】
また、例えば磁気ディスク装置や磁気テ−プ装置において、ID部にユ−ザデ−タ領域に比べて相対的に大きなマ−クを記録する場合で、かつ、ID部のマ−クを隣接する2トラックで共用する場合に用いることができる。
【0262】
ここで、1スパイラル方式やトラックが同心円状配置される記録媒体に以上述べた実施形態を適用する場合には、実施形態の図やその説明においてランドとグル−ブという表現を、例えば偶数番目のトラックと奇数番目のトラックといった表現に読み変えることができる。またランド/グル−ブ記録以外の2スパイラル方式に以下の実施形態を適用する場合には、実施形態の図やその説明においてランドとグル−ブという表現を、例えば第一スパイラルと第二スパイラルといった表現に読み変えることができる。
【0263】
また、記録媒体として光ディスクを用いた場合のデ−タの記録マ−クとしては、どのようなものを用いてもよいが、例えば,媒体上に相変化により反射率の異なる2種類の状態を形成する相変化記録方式や、反射光のカ−回転角を検出する光磁気記録方式を用いてもよい。
【0264】
また、ID情報を記録するプリピット部としては、同様にどのような方式を用いてもよいが、媒体上に機械的な穴をあけて穴のある部分と無い部分の反射率の違いを検知する穴あけ方式を用いてもよい。
【0265】
また、記録媒体は、記録単位であるID部とデ−タ部からなるセクタに分割され、記録媒体への記録再生はセクタを単位として行う。
【0266】
さらに、上述した各実施形態は、情報記録媒体として光ディスクの例を示し、情報記録媒体を用いる記録再生装置として、光ディスク装置の例を示して説明したが、情報記録媒体としては、アドレス情報を含むマークをトラックと隣接トラックの間に有するものであれば、光ディスク以外の記録媒体にも適用できるものであり、また、記録再生装置としても、光ディスク装置以外の記録再生装置にも適用できるものである。
【0267】
【発明の効果】
本発明によれば、情報記録媒体をトラックピッチの狭い高密度タイプであって、しかも、トラックの区別の可能なものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による情報記録媒体である光ディスクの記録トラックの説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【図3】本発明の一実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【図5】図2に示した本発明の一実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態による情報記録媒体である光ディスクの表面のプリピット部近傍の部分拡大図である。
【図9】本発明の第4の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施形態による光ディスク装置の記録時のタイムチャートである。
【図11】図8に示した本発明の他の実施形態による光ディスクから再生される再生信号の波形図である。
【図12】本発明の第5の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図13】本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置のブロック図である。
【図14】本発明の第6の実施形態による記録再生装置である光ディスク装置におけるセレクタ回路の切り替え条件の説明図である。
【符号の説明】
1…デ−タ部, 2…ID部, 4…ランド
5…グル−ブ, 6…記録マ−ク, 7…プリピット
10…光ディスク, 31…再生信号, 33…セクタパルス
56…レ−ザ光線駆動回路, 57…レ−ザ光源, 58…受光部
59…ID1検出回路, 60…ID2検出回路
61…セクタマ−ク検出回路, 62,63,88,89,121…比較回路
75…復調回路, 82…ID3検出回路, 83…ID4検出回路
93…ID1CRC演算回路, 94…ID2CRC演算回路
95…ID3CRC演算回路, 96…ID4CRC演算回路
101,102,103,104,127,128…演算回路
120,130…セレクタ回路
801,802,804,806…コントロ−ラ
Claims (6)
- 複数のセクタをランドトラック及びグルーブトラックに備えた情報記録媒体において、
前記複数のセクタは、アドレス情報領域及びデータ領域を有しており、
前記アドレス情報領域は、複数のアドレス部を有しており、
前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられる第1のアドレス部と、前記アドレス部が設けられている前記左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に対してさらに左右隣合う境界部分に設けられる第2のアドレス部とを有しており、
前記複数のアドレス部において、前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部の各々は、前記複数のセクタのうちの自セクタの位置を示す情報が記録されている部分と、同一のアドレス情報領域内に含まれる他のアドレス部から自アドレス部を識別するための情報が記録されている部分とを有しており、
第1のランドトラックと、この第1のランドトラックに隣接する第1のグルーブトラックと、この第1のグルーブトラックに隣接する第2のランドトラックと、この第2のランドトラックに隣接する第2のグルーブトラックとにおける前記複数のアドレス部において、前記第1のランドトラックと前記第1のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第1のグルーブトラックと前記第2のランドトラックの境界部分に設けられた前記第2のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報と、前記第2のランドトラックと前記第2のグルーブトラックの境界部分に設けられた前記第1のアドレス部における前記自セクタの位置を示す情報とは、順次1トラック分だけトラックが異なることを示す情報であることを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項1記載の情報記録媒体において、
前記第1のアドレス部及び第2のアドレス部は、同一の前記アドレス情報領域内に各々複数個設けられていることを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項1又は2記載の情報記録媒体において、
前記ランドトラック及びグルーブトラックは、自情報記録媒体の半径方向に複数個のトラックに分割されており、
前記複数のトラックの各々は、自情報記録媒体の円周方向にN個のセクタに分割されていることを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項3記載の情報記録媒体において、
前記自セクタの位置を示す情報が記録されている部分は、自情報記録媒体の半径方向の位置を示す情報が記録されているトラック情報部と、自情報記録媒体の円周方向の位置を示す情報が記録されているセクタ情報部とを有することを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項1乃至4記載の情報記録媒体において、
前記アドレス情報領域は、複数のプリピットに記録されているものであることを特徴とする情報記録媒体。 - 請求項1乃至5記載の情報記録媒体において、
前記複数のアドレス部は、左右隣合うランドトラック及びグルーブトラックの境界部分に設けられた複数のプリピットに記録されるものであることを特徴とする情報記録媒体。
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