JP3773784B2 - ディジタル形保護制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電力系統設備の保護及び監視制御を行うディジタル形保護制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から採用されている監視制御装置及び保護継電装置について図10を用いて説明する。
ディジタル形保護継電装置A1、A2、…は、それぞれ変電所機器保護用、母線保護用、送電線保護用といった具合に回線単位の保護対象毎に設けられているが、そのハードウエア構成はほぼ同様に、入力変換器、アナログ入力器(A/D変換等)、制御電源、リレー演算基板、シーケンス演算基板、入出力基板、伝送基板、操作パネルなどをラックに収納し、装置盤に取り付けられている。
【0003】
また、電力系統設備(変電所の機器、母線、送電線、配電線など)の監視および制御を行う監視制御装置B1は、主に直接制御手段B11と遠方制御手段B12から構成される。直接制御手段B11は現場に設置した制御装置盤Bの操作パネルから、直接、監視制御を行う機器である。また、遠方制御手段B12は遠方の制御所に設置した監視制御システムサーバと、監視制御装置及び保護継電装置間の情報(b1)を伝送制御する。監視制御装置と保護継電装置間の伝送はメタルケーブル、光ファイバーケーブルなどを引き回して使用されている。
【0004】
遠方制御手段B12と制御所間の伝送において、遠方制御手段B12は通常、テレコンまでの伝送であり、テレコンから制御所間は公衆回線網等となる。この遠方制御手段B12は、監視制御装置B1と保護継電装置A1間の保護情報(a)と情報(b1)の伝送プロトコル変換も行っている。
【0005】
尚、情報(a、b1)は、SV状変、1配電用変圧器の電力、変圧器タップ値、電圧、無効電力、電気量、センサ情報(油温等)、リレー情報(電力系統の電気量、整定値等)である。
そしてこれらディジタル形保護継電装置A1、A2、…、監視制御装置B1は図示の通り、独立した装置盤A、Bに収納されている。
【0006】
このように、保護盤と制御盤とを分離している理由は、一方の装置の故障若しくは異常が他方の装置に波及せずに、互いの独立性が確保できるようにするためである。この保護、制御の独立性は、保護と制御に係わる重要なコンセプトである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた従来の互いに独立した保護継電装置および監視制御装置は、以下の解決しなければならない課題がある。
▲1▼.保護継電装置盤Aと制御装置盤Bの上り情報・下り情報(b)を伝送するケーブルの本数が多いこと、また、引き回しも複雑である。伝送に長いケーブルを使用するため、ケーブルの品質、引き回しが前記情報(a)のデータ品質に影響する。
【0008】
▲2▼.保護継電装置盤A、制御装置盤Bともに伝送制御機能を装備し、さらにプロトコル変換を必要とするなど、冗長的であり、かつ、データの品質に影響する。また、冗長であるということは、コスト高とも言える。
▲3▼.保護と制御とで2種類の装置盤を設置する必要があり、狭い現場(例えばしゃ断器室等)に設置する場合、設置スペースがネックになることが多い。
【0009】
本発明は、以上の従来技術の課題に鑑み、保護機能と制御機能とを1装置で構成したうえで、保護機能および制御機能の一方に発生した異常が他方の機能に波及しないように情報伝送系を構成したディジタル形保護制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係わる発明は、電力系統から抽出された電気量をディジタルデータに変換して取り込む第一のアナログ情報入力部および前記第一のアナログ情報入力部のディジタルデータを入力し所定のプログラムに基づいてリレー演算を実施して前記電力系統の事故を判別する演算処理部を備えた保護継電手段と、前記電力系統から抽出された電気量をディジタルデータに変換して取り込む第二のアナログ情報入力部および前記第二のアナログ情報入力部のディジタルデータを入力すると共に電力系統を構成する電力設備の状態情報を取り込み、電力設備を監視制御する演算処理部を備えた監視制御手段と、前記監視制御手段及び前記保護継電手段を介して前記電力系統を監視制御する監視制御システムサーバとの間でのデータ送受信を行うネットワークインターフェース手段とから成り、前記監視制御手段の前記演算処理部および前記保護継電手段の前記演算処理部にそれぞれ前記ネットワークインターフェース手段との間で送受信するデータを格納する記憶領域を設け、前記ネットワークインターフェース手段に演算処理部を設け、前記ネットワークインターフェース手段に設けられた演算処理部と前記監視制御手段および前記保護継電手段に設けられた前記記憶領域との間をバスにより接続すると共に、前記ネットワークインターフェース手段に設けられた演算処理部をマスタとし、前記監視制御手段の前記演算処理部および前記保護継電手段の前記演算処理部をスレーブとし、前記ネットワークインターフェース手段の演算処理部と前記監視制御手段の前記演算処理部の間でマスタ・スレーブ方式により前記バスを介してデータ伝送を行い、前記ネットワークインターフェース手段の演算処理部と前記保護継電手段の前記演算処理部の間でマスタ・スレーブ方式により前記バスを介してデータ伝送を行うことを特徴とするものである。
この請求項1に係る発明によれば、マスタ・スレーブ方式でデータの送受信を行うため、監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における3者間の伝送アクセスの調停が不要となり、保護制御装置の信頼性を向上させることができる。しかも、監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における高速伝送(ネットワークインターフェース手段における制御部のアクセスサイクルに同期した高速伝送)が可能になる。
【0013】
また、請求項2の記載に係わる発明は、請求項1記載のディジタル形保護制御装置において、前記保護継電手段を含む保護側、監視制御手段を含む制御側の異常及び故障を検出する検出部を設け、前記検出部で検出した結果、前記制御側の異常及び故障で、前記保護側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記保護側への信号をロックし、前記保護側の異常及び故障で、前記制御側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記制御側への信号をロックすることを特徴とするものである。
この発明によれば、制御側の異常及び故障で、前記保護側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記保護側への信号をロックし、前記保護側の異常及び故障で、前記制御側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記制御側への信号をロックするため、一方の手段の異常、故障が他方の手段の動作に影響を与えることはない。
【0014】
更に、請求項3に係わる発明は、請求項1記載のディジタル形保護制御装置において、前記電力設備へ情報を出力し、前記電力設備の状態を入力する入出力手段を、前記監視制御手段及び前記保護継電手段に対して個別に設けることを特徴とするものである。
この発明によれば、制御、保護側で入出力点数を増やすことが可能になる。また、入出力手段を制御、保護で個別に専用とすることができるため、制御側占有の入出力手段が故障等しても保護側に影響を与えることを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各実施の形態中同一部分にはそれぞれ同一符号を付けることにより重複した説明は避けるものとする。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。図1において、ディジタル保護制御装置盤1は複数個のディジタル保護制御装置1a、1b、1c、・・・を収納しており、それぞれのディジタル保護制御装置1a、1b、1c、・・・は、変電所の変圧器等の機器、母線、送電線、配電線その他電力系統を構成する設備・機器を1回線単位で保護・制御するものである。
【0018】
そして、これらのディジタル保護制御装置は、電力系統設備・機器を監視制御する監視制御手段12と、電力系統を構成する設備・機器を保護する保護制御手段13およびこれら監視制御手段12、保護制御手段13とデータの送受信を行うネットワークインターフェース手段11とを主な要素として構成されており、この他にも共通バス14、アナログバスL等を備えている。
【0019】
前記監視制御手段12および保護制御手段13の詳細は図2で説明するが、両手段12,13とも略同一ハードウエアで構成されており、相違するのは両手段12,13の制御部で走行する実行プログラムである。
【0020】
前記共通バス14は、ネットワークインターフェース手段11と前記監視制御手段12および保護継電手段13間を接続する共通の伝送媒体であり、監視制御手段12及び保護継電手段13で共通化できるデータバス、アドレスバス、制御信号バスから構成されている。
【0021】
但し、共通バス14の構成として、共通化できるものを伝送アクセスの品質上、あえて個別にしてもよい。監視制御手段12及び保護継電手段13で共通化した信号を含んでいれば、個別に分けた信号を含んでいても、本実施の形態では、共通バス14と定義する。また、共通化できない信号を含めることは差し支えない。例えば、監視制御手段12及び保護継電手段13を選択する選択系の制御信号等(監視制御手段12及び保護継電手段13の伝送部を選択するチップセレクト信号等)である。
【0022】
15は入力変換手段であり、電圧変換器、電流変換器等の計器用変成器を搭載し、これらの計器用変成器で抽出した系統電気量を電子回路にて処理できるレベルの電気量に変換するものである。なお、この実施形態では、ディジタル保護制御装置としての小型化を図るために、入力変換手段15を保護側および制御側で共用している。この抽出したアナログ電気量はアナログデータバスLを通して前記監視制御手段12および保護継電手段13に入力される。10は監視制御システムサーバと呼ばれ、前記監視制御手段12および保護継電手段13を介して電力系統および電力系統を構成する設備や機器の管理、制御、監視および保護制御情報の表示、保守、操作、解析、分析、評価等を行う設備である。なお、監視および保護制御情報を表示する場合、LAN2およびネットワークインターフェース手段11を介して前記監視制御手段12および保護継電手段13の保護制御情報を取り込むことによって、サーバ近傍に設置されているモニタリング端末に表示することができる。
【0023】
PW1、PW2はそれぞれこのディジタル保護制御装置のための電源装置であり、保護継電手段13と監視制御手段12との独立性を確保するために、即ち電源の不具合によって一方の手段の機能が停止しても他方の手段が動作できるように、二つに分離独立させている。一方の電源装置PW1は監視制御手段12とネットワークインターフェース手段11に電力を供給し、他方の電源装置PW2は保護継電手段13に電力を供給するように接続されている。
【0024】
次に図2のブロック構成図を参照して、監視制御手段12及び保護継電手段13の有する機能の一例について説明する。図2は1枚の基板上に次の4つの手段を実装した状態を示している。AIはアナログ情報入力手段であり、図1に示した入力変換器15から入力した複数チャネルの電圧、電流あるいは電力潮流等のアナログ電気量をフィルタリングし、サンプルホールドし、マルチプレクサにより時系列に並び替えた後、A/D変換器によりディジタルデータ(m)に変換し、後述するシーケンス/リレー演算手段SRに出力するように機能する。
【0025】
DIはオン・オフ信号を入力するオン・オフ情報入力手段であって、外部機器と絶縁を図るために通常フォトカプラにより構成されており、電力系統を構成する各設備および機器(例えばしゃ断器)のオン、オフ等の状態情報を入力し、シーケンス/リレー演算手段SRへ情報(n)として出力するように機能する。
【0026】
SRはシーケンス部とリレー演算部とが一つに構成されたシーケンス/リレー演算手段であり、通常CPU、プログラム格納メモリ(ROM、フラッシュメモリ等)、プログラム走行メモリ(スタティックRAM、ダイナミックRAM等)、時計機能(RTC等)、GPS受信時刻を入力するインターフェース部等から構成され、前記アナログ情報入力手段AIから出力されたディジタルデータ(m)を入力して、予め定められたリレー演算プログラムに基づいてレベル検出とか、位相検出とかあるいは振幅値等を演算して求め、この演算結果および前記オン、オフ入力手段DIの出力情報(n)を組み合わせたシーケンス演算に従って処理し、保護継電手段または監視制御手段としての出力するものである。
【0027】
DOはシーケンス/リレー演算手段SRからの接点制御信号(O)を入力し、接点出力(しゃ断断指令など)するオン・オフ情報出力手段であり、接点機構部で構成する。
【0028】
なお、このシーケンス/リレー演算手段SRの出力は、前記監視制御サーバ10が必要に応じてネットワークインターフェース手段11、共通バス14を介して吸い上げてモニタリング端末等に表示する。
【0029】
なお、図2では、上記4つの手段を1枚の基板上に実装した例であるが、これら手段のうち手段DI、手段DOを監視制御手段12、保護継電手段13の外部手段として分離しても良いし、アナログ情報入力手段AIを分離して別置きとする形態でも良い。例えば、アナログ情報入力手段AIを共通バス14に接続した形態(保護、制御で共用とする方法もある)又は、ディジタル形保護制御装置内ではなく、保護又は制御対象となる電力系統側(機器、母線、配電線など)にアナログ情報入力手段を設置する形態も本発明の実施形態に含められる。
また、シーケンス演算部と保護継電演算部とを個別の手段(例えば別基板等)で実施する形態としても良い。
【0030】
次に示す図3は、ネットワークインターフェース手段11と監視制御手段12更に保護継電手段13間の情報伝送アクセス形態を説明するための図である。図において、ネットワークインターフェース手段11は、監視制御手段12、保護継電手段13への伝送構成、監視制御システムサーバ10との伝送部及びこれらを駆動、制御する制御部から構成されており、主要部であるCPU111と、LANインターフェース手段112のみ図示し、制御部内の周辺機能を省略している。
【0031】
前記LANインターフェース手段112は監視制御システムサーバ10との通信網をLAN(ローカルエリアネットワーク)LAN2とした場合の伝送制御手段の一例を示しており、監視制御システムサーバ10の通信網(又は通信プロトコル)に応じて伝送制御手段は異なってよい。
【0032】
前記LANインターフェース手段112は、2重化したLAN2対して2ポートのLAN接続ポートを備えている。従来の監視制御では、直接制御と遠方制御(図10参照)に分かれていたが、この方式を保護制御一体形で置き換えると、2重化したLAN2の一方は遠方用22、他方が直接用21として使える。
遠方用LAN22には図示しないが中継ルータ等を備えており、遠隔の制御所内の監視制御システムサーバ10と通信できるように構成されている。
【0033】
一方、直接用LAN21は、直接に監視制御システムサーバ10を接続することで、変電所内のローカルエリアからディジタル形保護制御装置にアクセスできるように構成されている。
【0034】
次に、監視制御手段12および保護継電手段13には、ネットワークインターフェース手段11との伝送形態を説明するために必要な最小限の機能ブロック(CPU121、CPU131、メモリ122、メモリ132)を図示している。本実施形態では、ネットワークインターフェース手段11、監視制御手段12、保護継電手段13間の伝送アクセス形態をマスタ・スレーブ方式としている。
【0035】
マスタ・スレーブ方式とは、スレーブに対してマスタ側はデータを読み書きするアクセスが可能であるが、スレーブからマスタ側へデータを読み書きするアクセスを不可とする方式である。本実施形態では、ネットワークインターフェース手段11をマスタとし、監視制御手段12及び保護継電手段13を共にスレーブとする。
【0036】
このマスタ・スレーブ構成を実現する方法の一つは、スレーブ側にマスタからのデータを記憶する記憶デバイスをデータのインターフェースとすることである。記憶デバイスとしてはメモリ(デュアルポートRAM等)、内部にバッファを構築できるLSI(プログラマブルロジック等)、バッファ、ラッチIC等で構築したロジック回路等がある。
【0037】
記憶デバイスをデータインターフェースとすることで、マスタはスレーブの記憶デバイスを読み書きし、スレーブは自身の記憶デバイスを内部で読み書きすることでデータ送受が可能になる。
【0038】
図3は、マスタ・スレーブ構成の一例を示すもので、ネットワークインターフェース手段11内のCPU111から直接、共通バス14を介して監視制御手段12のメモリ122へアクセス(c4)し、また、保護継電手段13のメモリ132へもアクセス(c5)する様子を示している。ネットワークインターフェース手段11とのデータ送受を監視制御手段12のCPU121は同手段のメモリ122へのアクセスで実現する。保護継電手段13においてもネットワークインターフェース手段11とのデータ送受をCPU131から同手段のメモリ132へのアクセスで実現する。
【0039】
次に、図4はネットワークインターフェース11内のCPU111から、直接メモリアクセスする様子を詳細に示した図である。
ネットワークインターフェース手段11のCPU111から送受データ(e)が監視制御手段12のメモリ122及び保護継電手段13のメモリ132へ直接、入出力(勿論、バッファなどを介しても良い)する。
【0040】
また、CPU111からメモリをアクセスするためのアドレスおよび制御信号(f)をメモリ122,132へ出力する。これらのデータ(e)、アドレスおよび制御信号(f)はメモリ122、132に共通の信号であるため、共通化できる。しかし、アドレス(g)をデコードするデコーダ133から出力する両メモリへのチップセレクト信号(h1、h2)のみが共通化できない信号であり、個別入力となる。
以上のデータ(e)、アドレス及び制御信号(f)およびチップセレクト信号(h1、h2)は共通バス14を経由して伝送される。
【0041】
このように、ネットワークインターフェース11と監視制御手段12および保護制御手段13とをマスタ・スレーブ方式とすることで、 ネットワークインターフェース手段11、監視制御手段12、保護継電手段13間のデータ伝送の調停が不要となり、故障時の影響を小さくし、データ伝送の信頼性を上げることができる。
【0042】
調停機能は通常、複雑であり、片方の故障(例えば監視制御手段12の故障)により、残りの2者間(例えばネットワークインターフェース手段11と保護継電手段13間)の伝送が不良となる危険性が高い。
【0043】
また、ネットワークインターフェース手段11は、監視制御手段12と保護継電手段13とのデータ伝送を行う専用の伝送制御部を備えず、CPU111から直接メモリ122、132へアクセスするため、CPU111の高速動作によるアクセスサイクル(CPUの動作に同期した高速アクセス)でデータ送受することができる。
【0044】
保護制御装置では、制御側、保護側が一方の故障等により、他方の動作に影響を与えないことが要求される。そこで、装置内に保護側、制御側の異常及び故障を検出する検出部を備え、前記検出部で検出した結果、前記制御側の前記異常及び故障で、前記保護側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記保護側への信号をロックし、 前記保護側の前記異常及び故障で、前記制御側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記制御側への信号をロックする機能を設ける。
【0045】
以下、具体例で説明する。故障又は異常の波及については、例えば、監視制御手段12と保護制御手段13の共通インターフェースであるネットワークインターフェース手段11に異常(故障、停止も含む)が生じた場合の影響が問題となる。
【0046】
すなわち、ネットワークインターフェース手段11は監視制御手段12と保護継電手段13へアクセスする場合、このアクセスする制御信号はネットワークインターフェース手段11から出力した信号であり、この信号が不良動作(又は不良状態)した場合、制御側、保護側共に影響を受ける。ネットワークインターフェース手段11とデータ伝送を行う監視制御手段12と保護継電手段13の伝送部(図3に示す記憶デバイス等も含む)は、ネットワークインターフェース手段11側からのアクセスと監視制御手段12と保護継電手段13内の制御部からのアクセスを調停する必要がある。
【0047】
この場合、例えば、ネットワークインターフェース手段11のアクセスが常時アクティブ(アクセスON状態)状態となる故障を起こすと、他方のアクセスは待ち状態となり、タイムアウトに至る。
【0048】
タイムアウトした場合、CPUのプログラム走行を監視するウオッチドックタイマなどでタイムアウトを検出し、リスタートさせることになるが、相手側の故障が継続している場合、常時リスタートを繰り返し、本来の監視制御、保護継電機能を維持できない。
よって、このような場合、故障等した手段から他手段へのアクセスをロックする必要が生じる。このロック構成の例を図5に示す。
【0049】
図5は、ネットワークインターフェース手段11、監視制御手段12、保護継電手段13間を図3のマスタ・スレーブ構成とし、データインターフェースとなる記憶デバイスをメモリ122、132とした場合である。
【0050】
ネットワークインターフェース手段11は自手段内に異常検出手段114を備える。尚、この説明に不要な機能部は図5において省略している。また、保護継電手段13と監視制御手段12は図5において、内部ハード機能が略同じであるため、監視制御12内の機能部記載も省略している。
【0051】
マスタであるネットワークインターフェース手段11のデコーダ113から送信する各メモリ132、122へのチップセレクト信号(h2、h1)がマスタの故障等により常時アクティブ(アクセスON状態)になると、両メモリ132、122への常時選択が継続する。
【0052】
この場合、保護継電手段13内の制御部(CPU等)から自身のメモリへ行うアクセスは所定のアドレスにおいて、待ち状態となり、タイムアウトに至る。監視制御手段12においても同様である。これを回避するために、異常検出手段114が異常検出時にこれらのチップセレクト信号(h2、h1)をロックする。尚、異常検出手段114は専用IC、LSIを使用してもよく、本実施の形態では制約しない。
【0053】
図5の説明では、保護制御手段13にチップセレクト制御手段133を設け、このチップセレクト制御手段133を介してメモリ132と接続する。異常検出手段114からの異常検出信号(i)により、チップセレクト制御手段133の出力制御を行い、チップセレクト信号(h2)を制御する。異常時は、チップセレクト制御手段133の出力をOFFし、チップセレクト信号(h2)が直接、メモリ132に入力されることを防止する。
この構成により、ネットワークインターフェース手段11の故障が保護継電手段13に波及しない。監視制御手段12においても同様である。
【0054】
尚、図5では、異常検出手段114をネットワークインターフェース手段11内に装備した例を示しているが、故障波及の形態により、保護継電手段13及び監視制御手段12に装備してもよい。また、ディジタル形保護制御装置の故障検出及び波及をロックする専用の手段をユニット内に独立して装備させてもよい。
【0055】
次に、故障の一例を挙げて説明する。電源構成が図1の場合、制御側制御電源PW1の出力電圧(P1)に著しいレベル低下異常(若しくは停止)が生じたとする。この電源PW1で駆動する回路の出力(図5ではデコーダ113の信号(h2))もレベル低下(負論理の制御信号がディジタル的にアクティブを見なされるレベルと想定)する。つまり、チップセレクト信号(h2)を負論理信号とすると、常時アクティブが継続することになる。
【0056】
出力電圧(P1)のレベル低下を異常検出手段114が検出した場合、異常状態を示す信号(i)(例えばディジタル信号の論理1又は0)を保護継電手段13のチップセレクト制御手段133へ出力する。これにより、チップセレクト制御手段133はチップセレクト信号(h2)がメモリ132への出力されることをロックする。
【0057】
尚、異常検出手段114の電源もネットワークインターフェース手段11から供給を受ける場合は、異常時においても異常検出手段114は正常動作しなければならないので、この場合異常検出手段114は低レベル電圧でも異常検出信号を出力できる回路(又は専用電圧監視ICなど)を採用する必要がある。
【0058】
以上説明した第1の実施形態の効果を挙げれば以下の通りである。
(i)制御、保護機能をコンパクトな同一装置内に収納することが可能になる。
(ii)従来の制御装置盤、保護継電装置盤間の多くのケーブル引き回しが不要になる。また、これらのケーブルは装置内で小さな伝送媒体に置き換えることができ、信号品質を確保できる。
【0059】
(iii)また、前記監視制御手段と前記保護継電手段と前記ネットワークインターフェース手段を、共通の伝送媒体で接続するため、伝送に必要な伝送媒体の物理的体積を小さくすることができ、制御・保護機能を収納する装置の小型化に有利となる。
【0060】
(iv)監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における3者間の伝送アクセスの調停が不要となり、ディジタル形保護制御装置の信頼性を向上させることができる。
【0061】
(v)監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における高速伝送(ネットワークインターフェース手段における制御部のアクセスサイクルに同期した高速伝送)が可能になる。
【0062】
また、記憶デバイスを備えることで、保護継電手段及び監視制御手段における各々の制御部とネットワークインターフェース手段からの伝送アクセスをハード分離するため、保護継電手段及び監視制御手段における各々の制御部の動作信頼性を向上させることができる。
【0063】
(vi)駆動電源の故障で、制御機能、保護機能が共倒れすることを防止できる。
(vii)制御側の異常・故障が保護側の動作に影響を与えない。また、保護側の異常・故障が制御側の動作に影響を与えない。
【0064】
(viii)本実施の形態のディジタル形保護制御装置により、従来の制御装置盤、保護装置盤は1つの盤(保護制御装置盤)に置き換えることができ、盤数、装置数が削減できる。よって、低コストで小スペース設置が実現できる。
【0065】
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して電源構成を一部変形した第2の実施形態について説明する。本発明のディジタル形保護制御装置では、装置内の一部機能の喪失により、監視制御手段12と保護継電手段13が共倒れすることを回避し信頼性を向上させるようにしたものであるが、この実施形態は更に信頼性を向上させるために、監視制御手段12と保護制御手段13は独立した個別の制御電源で駆動させるようにしたものである。
尚、制御電源は基本的にディジタル形保護制御装置1に収納するが、装置外に置く形態でも良い。
【0066】
図6において、PW1、PW2はそれぞれ監視制御手段12、保護継電手段13に制御電力を供給すると共に、電源切換手段SPに接続されている。ネットワークインターフェース手段11には、この電源切換手段SPを通して常時いずれかの制御電源から電力が供給されるように構成されている。制御側の制御電源PW1、保護側の制御電源PW2の片方の電源が故障しても、残りの正常な制御電源により保護継電手段13あるいは監視制御手段12のどちらか一方は正常動作をしているため、少なくとも保護継電手段13あるいは監視制御手段12の一方と上位系との通信を継続できることができ、システムの信頼性としてはもっとも高い。
【0067】
なお、図6では、制御側、保護側には個別の制御電源から電力を供給しているが、それぞれに2系統の制御電源から電力を供給するようにしても良いし、制御電源の信頼性が高ければ一つの制御電源装置を制御側および保護側で共用する形態としても良い。
【0068】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を図7に示す。図7は、図1に示す監視制御手段12及び保護継電手段13の入出力点数を拡張するようにした実施形態を示すブロック図である。具体的には、監視制御手段12の入出力(図2における手段DI、DO)の入出力点数を拡張し、監視制御手段12からの専用バスjを介して入出力データを入出力する入出力手段16a〜16cを設け、また保護継電手段13の入出力(図2における手段DI、DO)の入出力点数を拡張し、保護継電手段13からの専用バスkを介して入出力データを入出力する入出力手段17a〜17cを設けるようにしたものである。図7では便宜上、監視制御手段12、専用バスjおよよび入出力手段16a〜16cからなる部分および保護継電手段13、専用バスkおよび入出力手段17a〜17cから成る部分をそれぞれ拡張監視制御部CU,拡張保護継電部PUと呼ぶ。
【0069】
本実施の形態では、ディジタル形保護制御装置の但し、入力変換手段15を制御側、保護側で個別に独立して占有する形態も本発明の実施形態の一つであることは言うまでもない。また、本実施の形態では、入力変換手段15をディジタル形保護制御装置に収納する形態であるが、同装置の外部に備えてもよい。
【0070】
次に、制御側、保護側に拡張した入出力手段(16a〜16c、17a〜17c)について述べる。入出力手段(16a〜16c)は監視制御手段12のシーケンス/リレー演算手段SRから制御されるように構成されており、入出力データ及び制御信号は制御側専用のバスjにて送受する。
【0071】
保護継電手段13においても同様であり、入出力手段(17a〜17c)への入出力データ及び制御信号は保護側専用のバスkにて送受する。
尚、本実施の形態では、入出力手段を拡張させた場合を示しているが、入力手段、出力手段に分離させた形態でも良いことは言うまでもない。
【0072】
以上述べた第3の実施形態の効果を挙げれば以下に記載したとおりである。
▲1▼入力変換手段を制御側、保護側にて共用としても保護制御装置の信頼性を低下させることがない。
▲2▼制御側、保護側にて入出力手段を増設することができ、入出力点数を増やすことができる。
▲3▼制御側、保護側にて個別の独立した入出力手段とするため、制御側の異常及び故障等により、保護側への異常波及を防止できる。その逆も然りである。
【0073】
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態について示す図である。この実施形態は、図7の実施形態の一部を変形したもので、監視制御手段12、保護制御手段13を制御室内に設置し、入出力手段16、17を離れた場所例えば現場の主機の近傍の設置し、両者間を専用のバスj、kで接続するように構成したものである。
PW3,PW4は入出力手段16、17に電力を供給する制御電源である。
【0074】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態の構成図を図9に示す。図9は、図1のように共通バス14を設ける代わりに、ネットワークインターフェース手段11と監視制御手段12間、ネットワークインターフェース手段11と保護継電手段13間にそれぞれ制御単独バス14b、保護単独バス14aを設ける構成としたものである。
【0075】
この第5の実施形態の場合、データ、アドレスなどのバス信号(パラレル信号)をシリアル信号とすることで、伝送媒体の占有体積を減らすことができる。この場合、ネットワークインターフェース手段11及び監視制御手段12、保護継電手段13に各々、パラレル→シリアル信号変換、シリアル→パラレル信号変換を行う伝送機能を設ける必要がある。
【0076】
なお、この実施形態によれば、制御側のデータ伝送ライン(制御単独バス14b)、保護側のデータ伝送ライン(保護単独バス14a)が、片方の故障で共倒れすることを回避できるという特長がある。
【0077】
(その他変形例)
本発明は以上図示し説明した実施形態に限定されるものではなく、以下のように適宜変形して実施することができる。これらはいずれも本発明の要旨に含まれる技術内容である。
【0078】
▲1▼.上記各実施形態において、保護継電手段13の機能を主リレー演算・処理手段(通称メインリレー)および事故検出リレー演算・処理手段(通称FDリレー)とに分け、それぞれの手段をディジタル形保護制御装置内に個別に収納する形態としてもよい。
【0079】
メインリレー、FDリレーを分離しても、保護継電手段13と略同ハード構成の手段が共通伝送媒体(共通バス14)又は個別の独立した伝送媒体(保護単独バス14aを2本に分離、独立としたもの)に接続する。ディジタル形保護制御装置の第1〜3の実施の形態における保護継電手段13をもう1台増設しただけの形態であり、メイン、FDのハードウエアを略同一構成とした場合、メイン、FDの機能相違は実行するプログラムによる処理内容である。本発明は、ディジタル形保護制御装置のハードに関するものであるため、プログラム処理については省略する。以上、メインとFDを分離することで、保護機能の信頼性が向上することは言うまでもない。
【0080】
▲2▼.本発明は必ずしも一つの装置盤にディジタル形保護と制御の機能を収納したものに限定されるものではない。
▲3▼.上記各実施形態におけるネットワークインターフェース手段、監視制御手段、保護継電手段、電源手段等は、図示の構成を限定するものではない。すなわち、各手段は実装基板で構成する場合、ユニットで構成する場合等、物理的に独立させた物理構成が基本であるが、あくまで機能構成が特徴である。したがって、以下の(イ)〜(ニ)の場合に対しても本発明の要旨に含まれる。
【0081】
(イ)同一ハードウエア(例えば、同一基板内、同一ユニット内)に監視制御手段と保護継電手段を回路的に収納した場合でも、同一ハードウエア内において、監視制御手段と保護継電手段を略機能分離又は回路分離した実施形態。
【0082】
(ロ)同一ハードウエア(例えば、同一基板内、同一ユニット内)に監視制御手段又は保護継電手段とネットワークインターフェース手段を回路的に収納した実施形態。但し、この場合は、かならずしも回路分離する必要はない。
【0083】
(ハ)電源手段を監視制御手段、保護継電手段内及びネットワークインターフェース手段等にハード的に収納した実施形態。または、保護制御装置内の他の手段内(例えば、入出力手段、操作パネル等)にハード的に収納させた実施形態。
【0084】
(ニ)電源2重化において、電源手段を別基板若しくは別ユニットとして物理構成する場合だけではない。同一ハードウエア(例えば、同一基板内、同一ユニット内)に制御側用電源手段、保護側用電源手段を回路的に収納した場合でも、同一ハードウエア内において、制御側用電源手段、保護側用電源手段を略機能分離又は回路分離(信号用グランド、フレームグランドなどを、機能上、独立動作に略影響ない部分は共用化しても良い。)した実施形態。
【0085】
【発明の効果】
(i) .本発明によれば、従来の制御装置盤、保護継電装置盤間の多くのケーブル引き回しが不要になり、これらのケーブルが、ユニット内で小さい伝送媒体に置き換えられ、信号品質を確保できる。また、請求項1に記載の発明によれば、監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における3者間の伝送アクセスの調停が不要となり、ディジタル形保護制御装置の信頼性が向上する。
【0086】
(ii) .また、本発明によれば、監視制御手段と保護継電手段及びネットワークインターフェース手段間における高速伝送(ネットワークインターフェース手段における制御部のアクセスサイクルに同期した高速伝送)が可能になる。また、記憶デバイスを備えることで、保護継電手段及び監視制御手段における各々の制御部とネットワークインターフェース手段からの伝送アクセスをハード分離するため、保護継電手段及び監視制御手段における各々の制御部の動作信頼性が向上する。
【0087】
(iii) .また、本発明によれば電源の2重化により、駆動電源の故障で、制御機能、保護機能が共倒れすることを防止できる。
(iv) .また、本発明によれば、制御側の異常、故障が保護側の動作に影響を与えない。また、保護側の異常、故障が制御側の動作に影響を与えない。
【0088】
(v) .さらに、本発明によれば、入力変換手段を保護、制御において共用し、ユニットの小型化に有利になる。また、制御側、保護側とで入出力点数を増やすことが可能になる。さらに、入出力手段を制御側、保護とで個別に専用とすることができるため、制御側占有の入出力手段が故障等しても保護側に影響を与えることを防止できる。この逆も然りである。
【0089】
(vi) .さらにまた、本発明によれば、従来の制御装置盤、保護継電装置盤を共通の盤(保護制御装置盤)に置き換えることができ、盤数、装置数が削減できるため、低コストで小スペース設置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態の概念ブロック図。
【図2】本発明による第1実施形態の監視制御手段の詳細ブロック図。
【図3】本発明による第1実施形態のマスタ・スレーブ構成の説明図。
【図4】本発明による第1実施形態のメモリアクセスの様子を示す図。
【図5】本発明による第1実施形態の故障のアクセスロックを説明する図。
【図6】本発明による第2実施形態における電源構成例を示す図。
【図7】本発明による第3実施形態のブロック図。
【図8】本発明による第4実施形態のブロック図。
【図9】本発明による第5実施形態のブロック図。
【図10】従来装置を示す図。
【符号の説明】
1…保護制御装置盤、1a〜1f…デジタル形保護制御装置、2…LAN(ローカルエリアネットワーク)、10…監視制御システムサーバ、11…ネットワークインターフェイス手段、111…ネットワークインターフェイス手段11のCPU、112…LANインターフェイス手段、113…手段11のデコーダ、114…手段11の異常検出手段、12…監視制御手段、121…監視制御手段のCPU、122…監視制御手段12のメモリ、13…保護継電手段、131…保護継電手段のCPU、132…保護継電手段、13のメモリ、133…チップセレクト制御手段、14…共通バス、14a…制御単独バス、14b…保護単独バス、15…入力変換手段、16a〜16c…制御側入出力手段、17a〜17c…保護側入出力手段、21…遠方用LAN、22…直接用LAN、AI…アナログ情報入力手段、CU…拡張した監視制御手段、DI…オン・オフ情報入力手段、DO…オン・オフ情報出力手段、PU…拡張した保護継電手段、PW1…制御側制御電源、PW2…保護側制御電源、SP…電源切換手段、SR…シーケンス/リレー演算手段。
Claims (3)
- 電力系統から抽出された電気量をディジタルデータに変換して取り込む第一のアナログ情報入力部および前記第一のアナログ情報入力部のディジタルデータを入力し所定のプログラムに基づいてリレー演算を実施して前記電力系統の事故を判別する演算処理部を備えた保護継電手段と、
前記電力系統から抽出された電気量をディジタルデータに変換して取り込む第二のアナログ情報入力部および前記第二のアナログ情報入力部のディジタルデータを入力すると共に電力系統を構成する電力設備の状態情報を取り込み、電力設備を監視制御する演算処理部を備えた監視制御手段と、
前記監視制御手段及び前記保護継電手段を介して前記電力系統を監視制御する監視制御システムサーバとの間でのデータ送受信を行うネットワークインターフェース手段とから成り、
前記監視制御手段の前記演算処理部および前記保護継電手段の前記演算処理部にそれぞれ前記ネットワークインターフェース手段との間で送受信するデータを格納する記憶領域を設け、前記ネットワークインターフェース手段に演算処理部を設け、前記ネットワークインターフェース手段に設けられた演算処理部と前記監視制御手段および前記保護継電手段に設けられた前記記憶領域との間をバスにより接続すると共に、前記ネットワークインターフェース手段に設けられた演算処理部をマスタとし、前記監視制御手段の前記演算処理部および前記保護継電手段の前記演算処理部をスレーブとし、
前記ネットワークインターフェース手段の演算処理部と前記監視制御手段の前記演算処理部の間でマスタ・スレーブ方式により前記バスを介してデータ伝送を行い、前記ネットワークインターフェース手段の演算処理部と前記保護継電手段の前記演算処理部の間でマスタ・スレーブ方式により前記バスを介してデータ伝送を行うことを特徴とするディジタル形保護制御装置。 - 請求項1記載のディジタル形保護制御装置において、前記保護継電手段を含む保護側、監視制御手段を含む制御側の異常及び故障を検出する検出部を設け、前記検出部で検出した結果、前記制御側の異常及び故障で、前記保護側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記保護側への信号をロックし、前記保護側の異常及び故障で、前記制御側の動作が阻害される場合、前記阻害を引き起こす前記制御側への信号をロックすることを特徴とするディジタル形保護制御装置。
- 請求項1記載のディジタル形保護制御装置において、前記電力設備へ情報を出力し、前記電力設備の状態を入力する入出力手段を、前記監視制御手段及び前記保護継電手段に対して個別に設けることを特徴とするディジタル形保護制御装置。
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